JPH0695375A - 感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性平版印刷版

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JPH0695375A
JPH0695375A JP24332792A JP24332792A JPH0695375A JP H0695375 A JPH0695375 A JP H0695375A JP 24332792 A JP24332792 A JP 24332792A JP 24332792 A JP24332792 A JP 24332792A JP H0695375 A JPH0695375 A JP H0695375A
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JP
Japan
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group
photosensitive
acid
printing plate
lithographic printing
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Pending
Application number
JP24332792A
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English (en)
Inventor
Shunichi Kondo
俊一 近藤
Akira Nagashima
彰 永島
Yasumasa Kawabe
保雅 河辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP24332792A priority Critical patent/JPH0695375A/ja
Publication of JPH0695375A publication Critical patent/JPH0695375A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】特定の感光物を用いることにより、消去性がよ
く現像ラチチュードの広いポジ型感光性平版印刷版を提
供する。 【構成】砂目立てされた表面を陽極酸化したアルミニウ
ム板上に、特定の化学構造を有するポリヒドロキシ化合
物の1,2(または2,1)−ナフトキノンジアジド−
5−(または−4−)スルホン酸エステルとアルカリ可
溶性樹脂とを含有するポジ型感光性組成物を塗設してな
る感光性平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性平版印刷版に関係
するものであり、詳しくはナフトキノンジアジド化合物
を有するポジ型感光性平版印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より支持体上にナフトキノンジアジ
ド化合物を含有する感光性組成物を塗設してなるポジ型
感光性平版印刷版が広く用いられている。該支持体とし
てはアルミニウム板が広く一般に使用されている。アル
ミニウム板には通常、親水性、保水性、画像部との密着
性、及び非画像部強度等を向上させる為に種々の表面処
理が施される。この表面処理法としては砂目立てすなわ
ち粗面化処理がある。一般に、機械的に粗面化するボー
ルグレイニング、ワイヤーグレイニング、ブラシグレイ
ニング法もしくは塩酸浴、硝酸浴等で直流あるいは交流
で電解粗面化する方法およびこれらを組み合わせた粗面
化法が行われている。この表面処理の後で硫酸やリン酸
浴中で陽極酸化処理が施される。
【0003】このようにして表面処理されたアルミニウ
ム支持体上に、ナフトキノンジアジド化合物を感光性物
質として用い、ノボラック樹脂、ビニル樹脂、またはウ
レタン樹脂などをバインダーとして用いた感光性組成物
が塗設されることにより、感光性平版印刷版が作られる
ことはよく知られていることである。このようなナフト
キノンジアジド化合物としてポリヒドロキシ化合物のナ
フトキノンジアジド化合物を使用することにより、その
感光層中での結晶の析出を防止し、保存性を向上した
り、アルミニウム支持体との接着性、耐処理薬品性、現
像性等を改良することもすでに知られている。
【0004】例えば、特公昭43−28403号公報に記載さ
れているごとく、ピロガロールとアセトンの重縮合樹脂
のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを使用
したもの、特開昭55−76346号公報に記載されているよ
うに、ピロガロール、レゾルシンの混合物とアセトンと
の重縮合樹脂のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エ
ステルを用い、現像性をコントロールするもの等が知ら
れており、さらに特開昭50−1044号公報、同50−1045号
公報には、多価フェノールとベンズアルデヒド、アセト
アルデヒドの重縮合樹脂を用い、現像性、耐処理薬品性
の改良を試みたものが記載されている。
【0005】しかしながら、これら従来のポリヒドロキ
シフェノールのケトンまたはアルデヒド類の重縮合樹脂
のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを用い
て種々研究を重ねた結果、次のような問題点が明らかに
なった。すなわち、一般にポジ型感光性印刷版を用いて
平版印刷版を作成する場合、種々の複数の絵柄、文字原
稿をベースに貼り込んだ一枚のポジフイルムをポジ型感
光性平版印刷版の上に重ねて紫外線で露光し、さらにこ
の露光したものを現像液で現像処理して印刷版にするこ
とが行われているが、使用したポジ原稿に貼り込んだ種
々のフイルムベースのエッジ部における感光層が半露光
状態となるので、感光物がポリヒドロキシフェノールの
ケトンまたはアルデヒド類の重縮合樹脂のo−ナフトキ
ノンジアジドスルホン酸エステル場合、現像液により容
易には除去されないで版面に残ってしまう。このように
して生じた貼り込み跡は、一般にポジ型平版印刷に使用
される、いわゆる無公害消去液(劇薬であるフッ酸を含
まない)では完全には消去することができず、この版を
使用して印刷すると、印刷物に汚れが発生する。その結
果、実際の印刷では印刷物のヤレの発生などの問題を起
こしている。
【0006】また、さらに高耐刷性能が望まれる場合に
はバーニング処理によって画像部の感光層を熱硬化させ
るが、従来のポリヒドロキシフェノールのケトンまたは
アルデヒド類の重縮合樹脂のo−ナフトキノンジアジド
スルホン酸エステルからなる感光層の場合、上記の貼り
込み跡は、より顕著に発生し、実際の印刷の使用には耐
えられなくなっている。 しかしながら、従来のポリヒ
ドロキシフェノールのケトンまたはアルデヒド類の重縮
合樹脂のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル
は、それ以外の公知のo−ナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステル、(例えば2,3,4,4’−テトラヒド
ロキシベンゾフェノンや、m−クレゾール等のフェノー
ル類のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル)
と比べ、現像液の濃度が高くなっても画像部の感光層が
溶出するトラブルが生じにくい、すなわち、現像ラチチ
ュードが広いという優れた点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、フッ酸を含まないような消去液でも貼り込み跡を消
去でき、バーニング処理しても、その部分にインキがつ
くことのないポジ型感光性平版印刷版を提供することに
ある。本発明の他の目的は、現像ラチチュードの広いポ
ジ型感光性平版印刷版を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的を
達成するため鋭意研究を重ねた結果、砂目立てされた表
面を陽極酸化したアルミニウム板上に、少なくとも1種
の感光性物質とアルカリ可溶性樹脂とを含有するポジ型
感光性組成物を塗設してなる感光性平版印刷版におい
て、感光性物質が一般式(1)または(2)で表される
ポリヒドロキシ化合物の1,2(または2,1)−ナフ
トキノンジアジド−5−(または−4−)スルホン酸エ
ステルであることを特徴とする感光性平版印刷版によ
り、貼込み跡の消去性、および現像ラチチュードが改良
されることを見いだした。
【0009】
【化3】
【0010】ここでR1〜R4は、水素原子、水酸基、ハ
ロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、ア
ルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカ
ルボニル基、アシロキシ基、アシル基、アロキシル基も
しくはアラルコシ基を表し、同一であっても異なってい
ても良い。a,b,d,e は0もしくは1〜3の整数、c
は0もしくは1であり、a+b+c+d+e≧2、かつ a,
dの内少なくても1つは1以上であり、b,eの内少なく
ても1つは1以上である。
【0011】
【化4】
【0012】ここでR5は水素原子、アルキル基、R6〜
R9は水酸基、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
もしくはアルコキシ基を表す。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。上記一般
式(1)のR1〜R4 において、ハロゲン原子として
は、塩素原子、臭素原子もしくはヨウ素原子が、アルキ
ル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブ
チル基、イソブチル基、sec−ブチル基もしくはt−
ブチル基のような炭素数1〜4のアルキル基が、アルコ
キシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエ
トキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、イ
ソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s
ec−ブトキシ基もしくはt−ブトキシ基のような炭素
数1〜4のアルコキシ基が好ましい。アルケニル基とし
ては、ビニル基、プロペニル基、アリル基、もしくはブ
テニル基のような炭素数2〜4のアルケニル基が好まし
い。アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トル
イル基、クメニル基が、アラルキル基としてはベンジル
基、フェネチル基、クミル基が、アルコキシカルボニル
基としてはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基が、アリールカルボニル基としてはベンゾイルオキシ
基が、アシロキシ基としてはブチリルオキシ基、アセト
キシ基が、アシル基としてはホルミル基、アセチル基、
ブチリル基、ベンゾイル基、シアナモイル基、バレリル
基が、アロキシル基としてはベンジルオキシ基が、アラ
ルコシ基としてはフェノキシ基が好ましい。
【0014】一般式(1)で表される化合物は、例えば
特開昭56−55328号記載の方法、即ち、対応する
ジオン出発物質およびフェノール化合物を酸性条件もし
くはアルカリ条件下で反応させることにより得られる。
【0015】
【化5】
【0016】上記式中のR1〜R4、a〜dは前記定義の
通りである。上記反応では、下記中間体(1)が形成さ
れ、これが所望の本発明に使用されるポリヒドロキシ化
合物に転化する。
【0017】
【化6】
【0018】上記反応においては、フェノール化合物を
化学量論的量より過剰に用いるのが好ましい。この反応
では、ジオン出発物質対フェノール化合物の好ましいモ
ル比は1:4〜1:30の範囲である。上記反応では酸
性条件下で行う場合、メルカプト基を含有する触媒を使
用するのが好ましい。メルカプト基を含有する触媒の具
体例としては、エタンチオール、1−ブタンチオール、
チオフェノール、メルカプト酢酸等を挙げることができ
るが、これらに限定されるものではない。反応温度は0
℃〜150℃の範囲が好ましい。重合反応の進行は、ク
ロマトグラフ法または分光分析法で容易に監視できる。
反応が段階的に起こるので、中間体(1)の追跡は比較
的容易である。例えば赤外分光分析を用いて、カルボニ
ル吸収帯の減少によって、容易に追跡できる。これらの
化合物の精製は、再結晶、溶離クロマトグラフィー等で
行うことができる。再結晶に好適な溶媒は、塩化メチレ
ン、ベンゼン、シクロヘキサン、メタノール、エタノー
ル、およびアルコール−水混合物等である。溶離クロマ
トグラフィーはアルミナもしくはシリカで種々の溶剤を
溶離剤として行うのが最適である。
【0019】この様にして得られる一般式(1)で表さ
れる化合物の具体例としては、以下[1−a]〜[1−
j]をあげることができる。
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】
【化9】
【0023】一般式(2)のR5において、アルキル基
としてはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基もしくはt−ブチル
基の様な炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。上記一
般式中のR6〜R9において、ハロゲン原子としては、塩
素原子、臭素原子もしくはヨウ素原子が、アルキル基と
してはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基もしくはt−ブチ
ル基のような炭素数1〜4のアルキル基が、アルコキシ
基としてはメトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキ
シ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、イソプ
ロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec
−ブトキシ基もしくはt−ブトキシ基のような炭素数1
〜4のアルコキシ基が好ましい。
【0024】一般式(2)で表される化合物は、例え
ば、米国特許3891673号に記載された方法により
得られる。例えば、一般式(2)において、R5が水素
原子の場合、一般式(4)で表される(置換)4−ヒド
ロキシベンジルt−アミン化合物と一般式(5)で表さ
れるs−トリチアン−1,1,3,3,5,5−ヘキサ
ンオキシドをN,N−ジメチルホルムアミド溶剤中で反
応させることにより得られる。
【0025】
【化10】
【0026】ここで、R6〜R9は水酸基、水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基もしくはアルコキシ基を表し、
R10はアルキル基を表す。
【0027】また、一般式(2)において、R5がアル
キル基の場合、例えば一般式(4)で表される化合物と
アルキルハライドとをアルコール溶液中で、アルカリ金
属アルコキシドを触媒として用い、反応させることによ
り得られる。
【0028】
【化11】
【0029】ここで、R6〜R9は水酸基、水素原子、ハ
ロゲン原子、アルキル基もしくはアルコキシ基を表す。
【0030】前記一般式(4)で表される化合物は、市
販品をそのまま用いても良いし、米国特許296253
1号の方法により合成することもできる。前記一般式
(5)で表されるs−トリチアン−1,1,3,3,
5,5−ヘキサンオキシドは仏国特許1376209号
に記載の方法により、s−トリチアンから2ステップで
合成できる。
【0031】この様にして得られる一般式(2)で表さ
れる化合物の具体例としては、2,4,6−トリス
(3’,5’−ジメチル−4’−ヒロドキシベンジル)
−S−トリチアン−1,1,3,3,5,5−ヘキサオ
キシド、2,4,6−トリス(2’−メチル−5’−t
ertブチル−4’−ヒロドキシベンジル)−S−トリ
チアン−1,1,3,3,5,5−ヘキサオキシド、
2,4,6−トリス(2’,3’−ジメチル−5’−t
ertブチル−4’−ヒロドキシベンジル)−S−トリ
チアン−1,1,3,3,5,5−ヘキサオキシド、
2,4,6−トリス(3’,5’−ジイソプロピル−
4’−ヒロドキシベンジル)−S−トリチアン−1,
1,3,3,5,5−ヘキサオキシド、2,4,6−ト
リメチル−2,4,6−トリス(3’−メチル−5’−
tertブチル−4’−ヒロドキシベンジル)−S−ト
リチアン−1,1,3,3,5,5−ヘキサオキシド、
2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリス(3',
5'−ジイソプロピル−4’−ヒロドキシベンジル)−
S−トリチアン−1,1,3,3,5,5−ヘキサオキ
シド、2,4,6−トリメチル−2,4,6−トリス
(3’,5’−ジメチル−4’−ヒロドキシベンジル)
−S−トリチアン−1,1,3,3,5,5−ヘキサオ
キシド、2−メチル−2,4,6−トリス(3’,5’
−ジt−ブチル−4’−ヒロドキシベンジル)−S−ト
リチアン−1,1,3,3,5,5−ヘキサオキシド、
2−n−ブチル−2,4,6−トリス(3’−メチル−
5’−ジt−ブチル−4’−ヒロドキシベンジル)−S
−トリチアン−1,1,3,3,5,5−ヘキサオキシ
ド等を挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0032】本発明の感光性物質は、例えば前記ポリヒ
ドロキシ化合物の水酸基の一部または全部を、1,2
(または2,1)−ナフトキノンジアジド−5−(また
は−4−)スルホニルクロリドと、塩基性触媒の存在下
で、通常のエステル化反応を行うことにより得られる。
即ち所定量のポリヒドロキシ化合物と1,2(または
2,1)−ナフトキノンジアジド−5−(または−4
−)スルホニルクロリドと、ジオキサン、アセトン、メ
チルエチルケトン、もしくはN−メチルピロリドン等の
溶媒とをフラスコ中に仕込み、塩基性触媒、例えば水酸
化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、もしくはトリエチ
ルアミン等を滴下して縮合させる。得られた生成物は水
洗後精製し乾燥する。
【0033】以上のエステル化反応においては、エステ
ル化数およびエステル化位置が種々異なる混合物が得ら
れる。従って、本発明で言うエステル化率は、この混合
物の平均値として定義される。このように定義されたエ
ステル化率は、原料であるポリヒドロキシ化合物と1,
2(または2,1)−ナフトキノンジアジド−5−(ま
たは−4−)スルホニルクロリドとの混合比により制御
できる。即ち添加された1,2(または2,1)−ナフ
トキノンジアジド−5−(または−4−)スルホニルク
ロリドは、実質上総てエステル化反応を起こすので、所
望のエステル化率の混合物を得るためには、原料のモル
比を調整すれば良い。また前記方法による反応温度は、
通常−20〜60℃、好ましくは0〜40℃である。
【0034】前記の様な方法で合成される本発明の感光
性物質は、単独でもしくは2種以上混合してアルカリ可
溶性樹脂等に配合して使用されるが、該感光性物質の配
合量は、ポジ型感光性組成物中5〜60重量部、好まし
くは10〜40重量部である。この使用比率が5重量部
未満では残膜率が著しく低下し、また60重量部を越え
ると感度が低下する。
【0035】また本発明では必要に応じて、前記感光性
物質にすでに公知の感光性物質を併用してもよい。例え
ば特公昭43−28403号公報に記載されている1,2−ジ
アゾナフトキノンスルホン酸クロライドとピロガロール
−アセトン樹脂のエステル、米国特許第3,046,120 号お
よび同第3,188,210 号明細書に記載されている1,2−
ジアゾナフトキノン−5−スルホン酸クロリドとフェノ
ール−ホルムアルデヒド樹脂とのエステル、特開平 2−
96163号公報、特開平2−96165号公報、特開平2−96761
号公報に記載されている1,2−ジアゾキノン−4−ス
ルホン酸クロリドとフェノール−ホルムアルデヒド樹脂
とのエステル、さらに特開昭47−5303号、同48−63802
号、同48−63803号、同48−96575号、同49−38701号、
同48−13354号、特公昭37−18015号、同41−11222号、
同45−9610号、同49−17481号各公報、米国特許第2,79
7,213号、同第3,454,400号、同第3,544,323号、同第3,5
73,917号、同第3,674,495号、同第3,785,825号、英国特
許第1,227,602号、同第1,251,345号、同第1,267,005
号、同第1,329,888号、同第1,330,932号、ドイツ特許第
854,890号などの各明細書に記載されている感光性物質
を併用することができる。これらの感光性物質は、ポジ
型感光性組成物中0〜60重量部、好ましくは5〜40
重量部の割合で併用することができる。
【0036】本発明に用いられるアルカリ可溶性樹脂と
しては、種々の樹脂を使用することができるが、好まし
い樹脂としては下記ノボラック樹脂を挙げることができ
る。例えばフェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレ
ゾールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムア
ルデヒド樹脂、o−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、
m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェ
ノール/クレゾール(m−,p−,O−またはm−/p
−,m−/O−混合のいずれでもよい)混合ホルムアル
デヒド樹脂などのクレゾールホルムアルデヒド樹脂など
が挙げられる。その他、レゾール型のフェノール樹脂類
も好適に用いられ、フェノール/クレゾール(m−,p
−,O−またはm−/p−,m−/O−混合のいずれでも
よい)混合ホルムアルデヒド樹脂が、好ましく、特に特
開昭61−217034号公報に記載されているフェノール樹脂
類が好ましい。
【0037】またフェノール変性キシレン樹脂、ポリヒ
ドロキシスチレン、ポリハロゲン化ヒドロキシスチレ
ン、特開昭 51−34711号公報に開示されているようなフ
ェノール性水酸基を含有するアクリル系樹脂、特開平 2
− 866号に記載のスルホンアミド基を有するアクリル系
樹脂や、ウレタン系の樹脂等、種々のアルカリ可溶性の
高分子化合物も用いることができる。これらのアルカリ
可溶性高分子化合物は、重量平均分子量が500〜2
0,000で数平均分子量が200〜60,000のも
のが好ましい。かかるアルカリ可溶性の高分子化合物は
1種類あるいは2種類以上を組み合わせて使用してもよ
く、全感光性組成物の80重量%以下の添加量で用いら
れる。更に、米国特許第4,123,279 号明細書に記載され
ているように、t−ブチルフェノールホルムアルデヒド
樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂のよう
な炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有するフェ
ノールとホルムアルデヒドとの縮合物を併用することは
画像の感脂性を向上させる上で好ましい。
【0038】本発明における感光性組成物中には、感度
を高めるために環状酸無水物類、フェノール類、又は有
機酸類を添加することが好ましい。環状酸無水物として
は米国特許 第4,115,128号明細書に記載されているよう
に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、3,6−エンドオキシ−テトラヒド
ロ無水フタル酸、テトラクロル無水フタル酸、無水マレ
イン酸、クロル無水マレイン酸、α−フェニル無水マレ
イン酸、無水コハク酸、無水ピロメリット酸等がある。
フェノール類としては、ビスフェノールA、p−ニトロ
フェノール、p−エトキシフェノール、2,3,4−ト
リヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノ
ン、4,4,4”−トリヒドロキシ−トリフェニルメタ
ン、4,4’,3”,4”−テトラヒドロキシ−3,
5,3’,5’−テトラメチルトリフェニルメタンなど
が挙げられる。 有機酸類としては、特開昭60−88942
号公報、特開平 2−96755 号公報などに記載されてい
る、スルホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、
ホスホン酸類、ホスフィン酸類、リン酸エステル類、カ
ルボン酸類などがあり、具体的にはp−トルエンスルホ
ン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスル
フィン酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニル
ホスフィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安
息香酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、
3,4−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル
酸、1,4−シクロヘキセン−2,2−ジカルボン酸、
エルカ酸、ラウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコロビ
ン酸などが挙げられる。上記の環状酸無水物類、フェノ
ール類、有機酸類の感光性組成物中に占める割合は、好
ましくは0.05〜15重量%の範囲であり、特に0.
1〜5重量%が好ましい。
【0039】また本発明における感光性組成物中には、
現像ラチチュードをさらに広げるために、特開昭62−25
1740号公報や、特願平 2−181248号明細書に記載されて
いるような非イオン性界面活性剤、特開昭59−121044号
公報、特願平2-115992号明細書に記載されているような
両性界面活性剤を添加することができる。非イオン性界
面活性剤の具体例としては、ソルビタントリステアレー
ト、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオレ
ート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテルなどが挙げられ、両性界面活性剤の具
体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、
アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、アモーゲン
K(商品名、第一工業(株)製、N−テトラデシル−
N,N−ベタイン型)、2−アルキル−N−カルボキシ
エチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、レボン15(商品名、三洋化成(株)製、アルキル
イミダゾリン系)などが挙げられる。上記非イオン性界
面活性剤、両性界面活性剤の感光性組成物中に占める割
合は0.05%〜15重量%が好ましく、より好ましく
は、0.1〜5重量%である。
【0040】また本発明における感光性組成物中には、
露光後直ちに可視像を得るための焼きだし剤、画像着色
剤としての染料やその他のフィラーなどを加えることが
できる。露光後直ちに可視像を得るための焼きだし剤と
しては露光によって酸を放出する感光性化合物と、塩を
形成し得る有機染料の組合せを代表としてあげることが
できる。露光によって酸を放出する感光性化合物として
以下の化合物が使用できる。例えば、特開昭50−36209
号のo−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲ
ニド、特開昭53−36223号のトリハロメチル−2−ピロ
ンやトリハロメチルトリアジン、特開昭55−62444号の
種々のo−ナフトキノンジアジド化合物、特開昭55−77
742号の2−トリハロメチル−5−アリール−1,3,
4−オキサジアゾール化合物などが用いられる。
【0041】またこれらの光分解物質と相互作用を行う
ことによってその色調を変える有機染料としては、ジフ
ェニルメタン系、トリアリールメタン系、チアジン系、
オキサジン系、フェナジン系、キサンテン系、アントラ
キノン系、イミノナフトキノン系、アゾメチン系の色素
が示されており、具体的には、 ブリリアントグリー
ン、エオシン、エチルバイオレット、エリスロシンB,
メチルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシック
フクシン、フェノールフタレイン、1,3−ジフェニル
トリアジン、アリザリンレッドS,チモールフタレイ
ン、メチルバイオレット2B,キナルジンレッド、ロー
ズベンガル、メタニルイエロー、チモールスルホフタレ
イン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジ
4、ジフェニルチオカルバゾン、2,7−ジクロロフル
オレセイン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベン
ゾプルプリン4B,α−ナフチルレッド、ナイルブルー
A、フェナセタリン、メチルバイオレッド、マラカイト
グリーン、パラフクシン、オイルブルー#603(オリ
エント化学工業(株)製)、オイルピンク#312(オ
リエント化学工業(株)製)、オイルレッド5B(オリ
エント化学工業(株)製)、オイルスカーレッド#30
8(オリエント化学工業(株)製)、オイルレッドOG
(オリエント化学工業(株)製)、オイルレッドRR
(オリエント化学工業(株)製)、オイルグリーン#5
02(オリエント化学工業(株)製)、スピロンレッド
BEHスペシャル(保土谷化学工業(株)製)、ビクト
リアピュア−ブルーBOH(保土谷化学工業(株)
製)、パテントピュア−ブルー(住友三国化学工業
(株)製)、スーダンブルー2(BASF社製)、m−
クレゾールパープル、クレゾールレッド、ローダミン
B、ローダミン6G、ファーストアッシドバイオレット
R、スルホローダミンB、オーラミン、4−p−ジエチ
ルアミノフェニルイミノナフトキノン、2−カルボキシ
アニリノ−4−p−ジエチルアミノフェニルイミノナフ
トキノン、2−カルボステアリルアミノ−4−p−ジヒ
ドロオキシエチル−アミノ−フェニルイミノナフトキノ
ン、p−メトキシベンゾイル−p’−ジエチルアミノ−
o’−メチルフェニルイミノアセトアニリド、シアノ−
p−ジエチルアミノフェニルイミノアセトアニリド、1
−フェニル−3−メチル−4−p−ジエチルアミノフェ
ニルイミノ−5−ピラゾリン、1−β−ナフチル−4−
p−ジエチルアミノフェニルイミノ−5−ピラゾロン等
を挙げることができる。 特に有用な染料としては、特
開昭62−293247号公報に開示されているビクトリアピュ
アブルーや、エチルバイオレット等の塩基性染料の対ア
ニオンを有機スルホン酸に変えた染料が挙げられる。
【0042】本発明の感光性平版印刷版は、上記各成分
を溶解する溶媒に溶かして、支持体に塗布、乾燥するこ
とによって得られる。ここで使用する溶媒としては、エ
チレンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチル
ケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチ
ルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−
メトキシ−2−プロピルアセテート、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジメトキシエタン、 ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、 シエチレングリコ
ールジメチルエーテル、トルエン、酢酸エチル、乳酸メ
チル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、ジメチルア
セトアミド、ジメチルホルムアミド、水、N−メチルピ
ロリドン、テトラヒドロフルフリルアルコール、アセト
ン、ジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、ジオキサン、 テトラヒドロフラン
等がある。 用いられる溶媒は単独でもよいが、メチル
セロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノールのような高
沸点溶媒と、メタノール、メチルエチルケトンのような
低沸点溶媒との混合物とするとさらに好ましい。
【0043】本発明における感光性組成物中には、塗布
性を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−1709
50号公報に記載されているようなフッ素界面活性剤を添
加すること好ましい。好ましい添加量は、全感光性組成
物の0.01〜1重量%さらに好ましくは0.03〜
0.5重量%である。塗布する際の感光性組成物の固形
分濃度は1〜50重量%の範囲とすることが望ましい。
この場合、感光性組成物の塗布量は、おおむね、0.
2〜10g/m2(乾燥重量)程度とすればよく、さらに
好ましくは、0.5〜3 g/m2とするとよい。
【0044】上記のようにして設けられた感光層の表面
は、真空焼枠を用いた密着露光の際の真空引きの時間を
短縮し、かつ焼きボケを防ぐため、マット化することが
好ましい。具体的には、特開昭50−125805号、特公昭57
−6582号、同61−28986号の各公報に記載されているよ
うなマット層を設ける方法、特公昭62−62337号公報に
記載されているような固体粉末を熱融着させる方法等が
挙げられる。
【0045】このような感光性組成物を、アルミニウム
またはアルミニウム被覆された複合支持体上に塗設して
感光性平版印刷版とする。アルミニウム支持体として
は、鉄を0.1〜0.5%、ケイ素を0.03〜0.3%、
銅を0.001〜0.03%、更にチタンを0.002〜
0.1%含有する1Sアルミ板が好ましい。用いられる
アルミニウム板の厚みは、0.1mm〜0.6mmであ
る。 尚、本発明の感光性平版印刷版は、片面のみ使用
できるものであっても、両面とも同様な処理によって使
用できるものであってもよい。以下は片面の場合に限っ
て説明するが、両面使用できる感光性平版印刷版を作製
する場合は同様な処理を両面に施せばよい。
【0046】また、該アルミニウム材の表面は、保水性
を高め、感光層との密着性を向上させる目的で表面処理
をほどこす。表面処理としては、例えば、粗面化方法と
して、一般に公知のブラシ研摩法、ボール研磨法、電解
エッチング、化学的エッチング、液体ホーニング、サン
ドブラスト等の方法およびこれらの組合せが挙げられ、
好ましくはブラシ研磨法、電解エッチング、化学的エッ
チング及び液体ホーニングが挙げられ、これらのうち
で、特に電解エッチングの使用を含む粗面化方法が好ま
しい。さらに、特開昭54-63902号に記載されているよう
にブラシ研磨した後、電解エッチングする方法も好まし
い。また、電解エッチングの際に用いられる電解浴とし
ては、酸、アルカリまたはそれらの塩を含む水溶液ある
いは有機溶剤を含む水性溶液が用いられ、これらのうち
で、特に塩酸、硝酸またはそれらの塩を含む電解液が好
ましい。さらに、粗面化処理の施されたアルミニウム板
は、必要に応じて酸またはアルカリの水溶液にてデスマ
ット処理される。こうして得られたアルミニウム板は、
陽極酸化処理される。好ましくは、硫酸またはリン酸を
含む浴で陽極酸化処理される。その後更に、ケイ酸塩や
熱水による封孔処理や、ポリビニルスルホン酸などへの
浸漬処理を行ってもよい。また、砂目立て処理及び陽極
酸化後、封孔処理を施したものも好ましい。かかる封孔
処理は熱水及び無機塩または有機塩を含む熱水溶液への
浸漬ならびに水蒸気浴などによって行われる。
【0047】以上の処理が施されたアルミニウム板の上
には更に必要に応じて親水性下塗り層を設け、この上に
感光層を塗布することができる。親水性下塗り層に用い
られる好ましい化合物としては、特開昭60−1494
91号公報に開示されているアミノ基とカルボキシル基
もしくはスルホ基を有する化合物、特開昭60−232
998号公報に開示されているアミノ基と水酸基を有す
る化合物、特開昭62−19494号公報に開示されて
いるリン酸塩、特開昭59−101651号公報に開示
されているスルホ基を有するモノマーを繰り返し単位と
してを含む高分子化合物、特願平3−46932号明細
書に記載の化合物等があげられる。
【0048】本発明で用いる感光性平版印刷版の支持体
の裏面には、現像時のアルミニウムの陽極酸化皮膜の溶
出を抑えるため、および重ねた場合の感光層の傷付きを
ふせぐための高分子化合物からなる被覆層(以後この被
覆層をバックコ−ト層と称す)が設けられてもよい。バ
ックコ−トの素材としては、特願平2−327111に
記載されているような、アルカリ性現像液に不溶の高分
子化合物が用いられる。
【0049】次に本発明の感光性平版印刷版の製版処理
について説明する。露光に使用される光源としてはカー
ボンアーク灯、水銀灯、キセノンランプ、タングステン
ランプ、メタルハライドランプなどがある。使用可能な
ポジフィルムとしては種々の複数の絵柄、文字原稿をベ
ースに貼り込んだいわゆるフィルムエッジの多いポジフ
ィルムであっても、本発明の感光性平版印刷版は貼込み
跡の消去が可能で汚れが出ないので使用可能である。
【0050】本発明の感光性組成物に対する現像液は、
実質的に有機溶剤を含まないアルカリ性の水溶液が好ま
しく、具体的にはケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、
第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リ
ン酸アンモニウム、第ニリン酸アンモニウム、メタケイ
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、重炭酸カリウム、アンモニア水などのよう
な水溶液が適当であり、それらの濃度が0.1〜10重
量%、好ましくは0.5〜5重量%になるように添加さ
れる。これらの中でもケイ酸カリウム、ケイ酸リチウ
ム、ケイ酸ナトリウム等のケイ酸アルカリを含有する現
像液は、印刷時の汚れが生じにくいため好ましく、ケイ
酸アルカリの組成がモル比で(SiO2)/(M)=
0.5〜2.5(ここに(SiO2)、(M)はそれぞ
れSiO2のモル濃度と総アルカリ金属のモル濃度を示
す。)であり、かつ SiO2を0.8〜8重量%含有す
る現像液が好ましく用いられる。
【0051】また該現像液中には、例えば亜硫酸ナトリ
ウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸マグネシウムなどの水溶
性亜硫酸塩や、レゾルシン、メチルレゾルシン、ハイド
ロキノン、チオサリチル酸などを添加することができ
る。これらの化合物の現像液中における好ましい含有量
は0.002〜4重量%で、好ましくは0.01〜1重
量%である。また該現像液中に、特開昭50−51324号公
報、同59−84241号公報に記載されているようなアニオ
ン性界面活性剤、および両性界面活性剤、特開昭59−75
255号公報、同60−111246号公報および同60−213943号
公報等に記載されているような非イオン性界面活性剤の
うち、少なくとも1種を含有させることにより、または
特開昭55-95946号公報、同56−142528号公報に記載され
ているように高分子電解質を含有させることにより、感
光性組成物への濡れ性を高めたり、現像の安定性(現像
ラテチュード)を高めたりすることができ、好ましく用
いられる。かかる界面活性剤の添加量は0.001〜2
重量%が好ましく、特に0.003〜0.5重量%が好
ましい。さらに該ケイ酸アルカリのアルカリ金属とし
て、全アルカリ金属中、カリウムを20モル%以上含む
ことが現像液中で不溶物発生が少ないため好ましく、よ
り好ましくは90モル%以上、最も好ましくはカリウム
が100モル%の場合である。更に本発明に使用される
現像液には、若干のアルコール等の有機溶剤や特開昭58
-190952号公報に記載されているキレート剤、特公平1−
30139号公報に記載されているような金属塩、有機シラ
ン化合物などの消泡剤を添加することができる。
【0052】本発明の感光性平版印刷版は、特開昭54−
8002 号、同55−115045号、特開昭59−58431号の各公報
に記載されている方法で製版処理してもよいことは言う
までもない。即ち、現像処理後、水洗してから不感脂化
処理、またはそのまま不感脂化処理、または酸を含む水
溶液での処理後、不感脂化処理を施してもよい。さらに
この種の感光性平版印刷版の現像行程では、処理量に応
じてアルカリ水溶液が消費されアルカリ濃度が減少した
り、あるいは、自動現像液長時間運転により空気によっ
てアルカリ濃度が減少するため処理能力が低下するが、
その際、特開昭54−62004号に記載のように補充液を用
いて、処理能力を回復させてもよい。この場合、米国特
許第4,882,246号に記載されている方法で補充すること
が好ましい。また上記のような製版処理は、特開平2−7
054号、同2−32357号に記載されているような自動現像
機で行うことが好ましい。
【0053】また本発明の感光性平版印刷版を画像露光
し、現像し、水洗またはリンスしたのちに、不必要な画
像部の消去を行う場合には、特公平2−13293号公報に記
載されているようないわゆる無公害消去液(劇薬である
フッ酸を含まない)を用いることができる。更に製版行
程の最終行程で所望により塗布される不感脂化ガムとし
ては、特公昭62−16834号、同62−25118号、同63−5260
0号、特開昭62−7595号、同62−11693号、同62−83194
号の各公報に記載されているものが好ましい。
【0054】更に本発明の感光性平版印刷版は高耐刷性
能が望まれる場合のバーニング処理に適している。通常
バーニング処理するとフィルムの貼込み跡の汚れがひど
くなるので、今までフッ酸を含まない無公害消去液を消
去作業に用いた平版印刷版はバーニングにあまり適して
いなかったが、本発明によって汚れの問題が解決され
た。本発明の感光性平版印刷版を画像露光し、現像し、
水洗またはリンスし、フッ酸を含まない消去液で消去作
業をし、水洗したのちにバーニングする場合には、バー
ニング前に特公昭61−2518号、同55−28062号、特開昭6
2−31859号、同61−159655号の各公報に記載されている
ような整面液で処理することが好ましい。
【0055】
【発明の効果】本発明のポジ型感光性平版印刷版は、フ
ッ酸を含まないような消去液でも貼り込み跡を完全に消
去でき、バーニング処理しても、印刷後貼込み跡にイン
キがつくことがない。また現像液の温度が高くなっても
現像ラチチュードが高いため、画像部の溶出等のトラブ
ルか生じにくい。以下、本発明を実施例を用いて、より
具体的に説明するが、これに限定されるものではない。
なお、実施例中の%は重量%を示すものとする。
【0056】
【実施例】実施例1〜6、比較例a〜c 厚さ0.30mmのアルミニウム板(材質1050)をトリク
レン洗浄にて脱脂した後、ナイロンブラシと400メッ
シュのパミストンの水懸濁液を用いその表面を砂目立て
した後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウムに
50℃で10秒間浸漬してエッチングした後、流水で水
洗後20%硝酸で中和洗浄、水洗した。これを電圧1
2.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%
硝酸水溶液中で160クーロン/dm2の陽極時電気量
で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したと
ころ、0.6μ(Ra表示)であった。ひき続いて30
%の硫酸水溶液中に浸漬し55℃で2分間デスマットし
た後、20%硫酸水溶液中、電流密度2A/dm2にお
いて酸化皮膜の厚さが2.7g/m2になるように陽極
酸化し、基板を調整した。このように処理された基板の
表面に下記組成の下塗り液(A)を塗布し、80℃,3
0秒間乾燥した。乾燥後の被覆量は30mg/m2であ
った。 <下塗り液A> ・アミノエチルホスホン酸 0.1 g ・フェニルホスホン酸 0.15 g ・β−アラニン 0.1 g ・メタノール 40 g ・純水 60 g 次にこの基板の上に下記の感光液を塗布し、100℃で
1分間乾燥してポジ型感光性平版印刷板を得た。乾燥後
の塗布量は1.7g/m2であった。 <感光液> ・表1に記載の感光性物質 0.43 g ・クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック 1.1 g 樹脂(メタ,パラ比;6対4、平均分子量 1100,未反応のクレゾールを0.5%含有) ・m−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂 0.3 g (重量平均分子量1700、数平均分子量 600,未反応のクレゾールを1%含有) ・N−(p−アミノスルホニルフェニル)アクリル 0.2 g アミド/n−ブチルアクリレート/ジエチレング リコールモノメチルエーテルメタクリレート (40:40:20)の共重合体 ・p−nオクチルフェノール−ホルムアルデヒド 0.02 g 樹脂 ・ナフトキノンジアジド−1,2−ジアジド−4 0.01 g −スルホン酸クロライド ・安息香酸 0.02 g ・テトラヒドロ無水フタル酸 0.05 g ・4−(p−N,N−ジ(エトキシカルボニル) 0.02 g アミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロ メチル)−s−トリアジン ・4−(p−N−(p−ヒドロキシベンゾイル) 0.02 g アミノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロ メチル)−S−トリアジン ・2−トリクロロメチル−5−(4−ヒドロキシ 0.01 g スチリル)−1,3,4−オキサジアゾール ・ビクトリアピュアーBOHの対イオンを1−ナ 0.01 g フタレンスルホン酸にした染料 ・エチルバイオレットの対イオンを6−ヒドロキシ 0.01 g ナフタレンスルホン酸にした染料 ・メガファックF−177(大日本インキ化学工業 0.06 g (株)製、フッソ系界面活性剤) ・メチルエチルケトン 15 g ・1−メトキシ−2−プロパノール 10 g この様にして塗布された感光層の上に特公昭61-28986号
公報実施例1に記載の方法にもとずいて、(メチルメタクリレ-ト
/エチルアクリレ-ト/アクリル酸ソ-タ゛=68/20/12)の共重合体水溶
液を静電スプレ−することによりマット層を設けた。こ
のようにして作られた感光性平版印刷板を、真空焼枠中
で、3KWメタルハライドランプを光源として、透明ベ
ースの上に3枚のポジフイルムをセロテープで貼り込ん
だ原稿を通して、60秒間露光し、次いで富士写真フイ
ルム(株)製現像液DP−4(1:8)、リンス液FR
−3(1:7)を仕込んだ富士写真フイルム(株)製自
動現像機スタブロン900Dを通して処理した。得られ
た版の上にはフイルムの貼り込み跡や、テープの貼り跡
がみられたので、その箇所にフッ酸を含まない富士写真
フイルム(株)製消去液RP−1またはRP−1にフッ
酸0.6重量%添加した消去液をそれぞれ筆で30秒間
つけた後水洗した。次に富士写真フイルム(株)製バー
ニング整面液BC−3で版面をふいた後、富士写真フイ
ルム(株)製バーニング装置BP−1300で260℃
で7分間加熱処理した。版が冷えた後、富士写真フイル
ム(株)製ガムGUー7を水で2倍に希釈した液で版面
を処理した。この平版印刷版を1日放置後、印刷機ハイ
デルベルグKOR−Dにかけて印刷し、消去したはずの
フイルムの貼り込み跡や、テープの貼り跡が印刷物上に
汚れとなって出ているかを目視で判定した。また上記の
現像条件で現像液の温度は30℃であるが、40℃に温
度が上昇した時、画像部の感光層が溶出しているかどう
かを目視で判定した。その結果、RP−1で消去した平
版印刷版は、比較例のものははフィルムの貼り込み跡や
テープの貼り跡が汚れたが、本発明の感光性平版印刷版
を用いたものは、汚れが出ず、かつ現像ラチチュードが
比較例に比べ大きかった。これらの結果を表1、表2に
示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】一方、フッ酸を含む消去液で消去した平版
印刷版はどれも汚れなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂目立てされた表面を陽極酸化したアル
    ミニウム板上に、少なくとも1種の感光性物質とアルカ
    リ可溶性樹脂とを含有するポジ型感光性組成物を塗設し
    てなる感光性平版印刷版において、該感光性物質が一般
    式(1)または(2)で表されるポリヒドロキシ化合物
    の1,2(または2,1)−ナフトキノンジアジド−5
    −(または−4−)スルホン酸エステルであることを特
    徴とする感光性平版印刷版。 【化1】 ここでR1〜R4は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、ア
    ルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アルケニル基、ア
    リール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基、ア
    シロキシ基、アシル基、アロキシル基、もしくはアラル
    コシ基を表し、同一であっても異なっていても良い。
    a,b,d,e は0もしくは1〜3の整数、cは0もしく
    は1であり、a+b+c+d+e≧2、かつ a,dの内少な
    くても1つは1以上であり、b,eの内少なくても1つは
    1以上である。 【化2】 ここでR5は水素原子、アルキル基、R6〜R9は水酸
    基、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、もしくはア
    ルコキシ基を表す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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