JPH07175221A - 感光性組成物及び感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性組成物及び感光性平版印刷版

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JPH07175221A
JPH07175221A JP34296493A JP34296493A JPH07175221A JP H07175221 A JPH07175221 A JP H07175221A JP 34296493 A JP34296493 A JP 34296493A JP 34296493 A JP34296493 A JP 34296493A JP H07175221 A JPH07175221 A JP H07175221A
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JP
Japan
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photosensitive
printing plate
lithographic printing
resin
compound
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Application number
JP34296493A
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English (en)
Inventor
Noriyoshi Kojima
紀美 小島
Ryoji Hattori
良司 服部
Shinichi Matsubara
真一 松原
Mitsuru Sasaki
充 佐々木
Fumiyuki Matsuo
史之 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】小点再現性の良好な感光性組成物及び感光性平
版印刷版に関する。 【構成】(1)比表面積が500m/g以上である化
合物を含有することを特徴とする感光性組成物、及び
(2)フェノール類とハロゲン原子を有するアルデヒド
またはケトンとの重縮合物とオルトキノンジアジド基を
含む化合物との反応生成物を含有してなることを特徴と
する感光性組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性組成物及び感光性
平版印刷版に関するものであり、特に、小点再現性の良
好な感光性組成物及び感光性平版印刷版に関するもので
ある。
【0002】
【発明の背景】従来、感光性平版印刷版の製版工程で露
光をする場合、印刷版に鮮明な露光画像を形成させるた
めに印刷版とその上に重ねる原画とを密着させねばなら
ないが、そのためゴムシートと圧接ガラスとの間に印刷
版と原画とを重ねて配置し、その間を真空にすることに
より、印刷版と原画とを密着させるといういわゆる真空
密着法がとられている。しかし、真空吸引作業はかなり
長い時間を要するため、従来より、この真空作業時間の
短縮化の実現が強く要望されていた。
【0003】真空密着時間を短縮させるために特開昭5
8−127927号には、約0.5〜50μmの融解性
高分子の微粉末と、それより小さい微粉末との混合物粉
体を感光性樹脂皮膜表面に固着分散させた感光性印刷版
の製造方法が開示されており、また特開昭55−320
86号には、微粒子物質を、ロジンおよびロジンエステ
ルからなる樹脂中に分散含有してなるマット層を表面に
有する感光性印刷版が開示されている。かかる特開昭5
5−32086号や特開昭58−127927号の方法
では、真空密着時間は短縮されたものの、小点再現性が
改良されていないという欠点があった。
【0004】
【発明の目的】従って本発明の目的は、小点再現性の良
好な感光性組成物及び感光性平版印刷版を提供すること
にある。
【0005】
【発明の構成】本発明の上記目的は、比表面積が50
0m/g以上である化合物を含有することを特徴とす
る感光性組成物、比表面積が500m/g以上であ
る化合物を含有する感光性組成物から成る感光層を支持
体上に有することを特徴とする感光性平版印刷版、フ
ェノール類とハロゲン原子を有するアルデヒドまたはケ
トンとの重縮合物とオルトキノンジアジド基を含む化合
物との反応生成物を含有してなることを特徴とする感光
性組成物、フェノール類とハロゲン原子を有するアル
デヒドまたはケトンとの重縮合物とオルトキノンジアジ
ド基を含む化合物との反応生成物を含有する感光性組成
物から成る感光層を支持体上に有することを特徴とする
感光性平版印刷版、感光層が、比表面積500m
g以上である化合物を含有することを特徴とする請求項
4記載の感光性平版印刷版、の各々により達成される。
【0006】
【作用】本発明では比表面積が500m/g以上であ
る化合物を含有することにより、真空密着時間を短縮さ
せるとともに、原画が感光性平版印刷版と密着しかつ該
化合物の粒子でたわむことがないので点の形状が良好に
なり、結果として小点再現性を向上できる感光性組成物
が得られた。
【0007】また、従来より感光性平版印刷版の梱包時
に、感光性平版印刷版の保護、感光性平版印刷版同志の
くっつき、感光性印刷版を取り出し易くする等の目的
で、感光性平版印刷版の間に薄い紙、プラスチック、布
等のシート(以下合紙と呼ぶ)を挿入することが行なわ
れている。しかし、感光性平版印刷版を使用する際に合
紙を除去しなければならないといった手間がかかるうえ
に、除去された合紙を処分しなければならないといった
問題が生じる。
【0008】本発明では比表面積が500m/g以
上である化合物を含有する感光性組成物から成る感光層
を支持体上に有することにより真空密着時間を短縮させ
るとともに、原画が感光性平版印刷版と密着し、かつ該
化合物の粒子でたわむことがないので点の形状が良好に
なり結果として小点再現性が向上し、且つ合紙をはさむ
必要がない感光性平版印刷版が得られた。
【0009】本発明の感光性組成物及びこれを用いる
本発明に関連して説明すると、従来のポジ型感光性平
版印刷版は、印刷の際使用される種々の処理薬品、例え
ば湿し水に含まれるイソプロピルアルコール、インキ、
整面液、プリントクリーナー等に対しての耐性が弱く、
その結果として、耐刷力が低下するという欠点を有して
いた。特に近年、紫外線硬化性のUVインキを用いた印
刷が増加してきており、このUVインキを用いた印刷の
際に用いられるインキ及び処理薬品(洗い油、プレート
クリーナー類等)として、上記処理薬品より更に強力な
ものを用いなければならないため、著しく耐刷力が不十
分であった。
【0010】本発明、では、フェノール類とハロゲ
ン原子を有するアルデヒドまたはケトンとの重縮合物と
オルトキノンジアジド基を含む化合物との反応生成物を
含有してなることを特徴とすることにより、小点再現性
が良好であると共に、耐薬品性、耐刷力、UVインキ印
刷適性に優れる感光性組成物及び平版印刷版が得られ
る。
【0011】尚、特開昭55−57841号には、o−
キノンジアジド化合物を含む感光性組成物において、フ
ェノール類とアルデヒドとを共縮合させた樹脂を含有す
ることを特徴するとあるが、ハロゲン原子を含んでいる
アルデヒド、ケトン類がより効果があるとの示唆はな
い。
【0012】また、特開昭50−125806号に示さ
れる如く、アルカリ可溶性樹脂としては、従来フェノー
ルホルムアルデヒド樹脂やクレゾールホルムアルデヒド
樹脂などが多く用いられてきたが、アルカリ可溶性があ
るものの、分子量が大きいものを得ることが困難とな
り、バインダーとして用いた場合、耐薬品性、ひいては
耐刷力が劣るという欠点があった。即ち、従来の技術で
あると耐薬品性、耐刷力がまだ不十分であったが、本発
明、では、小点再現性の向上に加えて、これらの不
都合、欠点を一挙に解決できる。
【0013】
【発明の具体的説明】以下に本発明を更に詳細に説明す
る。従来、真空密着性を改善する目的で、感光性平版印
刷版の表面に用いられる粒子としては、ポリエチレン粒
子、ポリプロピレン粒子、エチレン−プロピレン共重合
粒子、エチレン−酢酸ビニル共重合粒子、ポリエチレン
テレフタレート粒子、架橋されたビニル重合体粒子、二
酸化ケイ素、ケイソウ土、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化
ジルコニウム、ガラス、アルミナ、デキストリン、デン
プン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、多
糖脂肪酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニリデンク
ロリド、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコー
ル、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリ
ル酸アルキルエステル、ポリスチレンおよびポリスチレ
ン誘導体ならびにこれらの重合体の単量体を用いた共重
合体、ポリビニルメチルエーテル、エポキシ樹脂、可融
性フェノール樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール
等が挙げられるが、これらでは本発明の目的を達成する
ことは困難である。
【0014】本発明で用いられる比表面積が500m
/g以上である化合物としては、ゼオライト、シリカゲ
ル、活性炭、無水シリカ、活性アルミナ、シリカアルミ
ナゲル、活性白土等が挙げられる。これらの粒子は、単
独でも2種以上混合されて用いられてもよい。
【0015】本発明で用いられる化合物の比表面積は、
500m/g以上であり、好ましくは500〜200
0m/g、特に好ましくは700〜1600m/g
の範囲である。本発明で用いられる比表面積が500m
/g以上である化合物は、感光性組成物中、0.01
〜1重量%の割合で含有されることが好ましく、特に好
ましくは0.1〜1重量%の範囲である。
【0016】本発明に用いられる比表面積が500m
/g以上の化合物の粒径は0.1〜100μmであるこ
とが好ましく、より好ましくは0.5〜50μmであ
る。比表面積が500m/g以上である化合物が含有
された感光性組成物を支持体の表面に塗布乾燥させるこ
とにより感光層を設けて、感光性平版印刷版を形成する
ことができる。
【0017】本発明において用いられる支持体として
は、通常の平版印刷版にセットできるたわみ性と印刷時
に加わる荷重に耐えるものが好ましく、例えばアルミニ
ウム、マグネシウム、亜鉛、クロム、鉄、銅、ニッケル
等の金属板、及びこれらの金属の合金板等が挙げられ、
更にはクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニウム及び
鉄等がメッキまたは蒸着によって被覆されている金属板
でもよい。これらのうち好ましい支持体は、アルミニウ
ムまたはその合金である。
【0018】本発明に用いられる支持体には、この技術
分野において通常使用されている脱脂処理、砂目立て処
理及び陽極酸化処理等の処理が施されるが、少なくとも
砂目立て処理及び陽極酸化処理がこの順で行われた支持
体を用いることが好ましい。
【0019】アルミニウム表面の圧延油を除去するため
の脱脂処理としてはトリクレン、シンナー等による溶剤
脱脂、ケロシンとトリエタノール等によるエマルジョン
脱脂等がある。また、脱脂のみでは除去できない汚れや
自然酸化皮膜を除去するために、濃度1〜10%の苛性
ソーダ等のアルカリ溶液に、20〜70℃で5秒〜10
分浸漬し、次いで濃度10〜20%の硝酸または硫酸等
の酸性溶液に10〜50℃で5秒〜5分浸漬し、アルカ
リエッチング後の中和及びスマットの除去を行う方法等
が挙げられる。
【0020】感光層との密着性を良好にし、かつ保水性
を改善するために行われる砂目立て処理方法としては、
機械的に表面を粗面化する、いわゆる機械的粗面化法
と、電気化学的に表面を粗面化する、いわゆる電気化学
的粗面化法がある。機械的粗面化法には例えばボール研
磨、ブラシ研磨、ブラスト研磨、バフ研磨等の方法があ
る。また電気化学的粗面化法には、例えば塩酸または硝
酸等を含む電解液中で交流或いは直流によって支持体を
電解処理する方法等がある。この内のいずれか1つ、も
しくは2つ以上の方法を併用することにより、支持体を
砂目立てすることができる。
【0021】前述のような砂目立て処理して得られた支
持体の表面には、スマットが生成しているので、このス
マットを除去するために適宜水洗あるいはアルカリエッ
チング等の処理を行うことが一般に好ましい。このよう
な処理としては、例えば特公昭48−28123号公報
に記載されているアルカリエッチング法や特開昭53−
12739号公報に記載されている硫酸デスマット法等
の処理方法が挙げられる。
【0022】本発明に用いられる支持体には、通常、耐
摩耗性、耐薬品性、保水性を向上させるために、陽極酸
化によって酸化被膜を形成させる。この陽極酸化では一
般的に、硫酸および/またはリン酸等を10〜50%の
濃度で含む水溶液を電解液として電流密度1〜10A/
dm2 で電解する方法が好ましく用いられるが、他に米
国特許第1,412,768号明細書に記載されている
硫酸中で高電流密度で電解する方法や米国特許第3,5
11,661号明細書に記載されている燐酸を用いて電
解する方法等がある。
【0023】本発明に用いられる支持体は、陽極酸化処
理の後、熱水等による封孔処理や、弗化ジルコニウム酸
カリウム水溶液への浸漬などによる表面処理を施される
ことが好ましい。
【0024】次に、上記本発明の表面処理された支持体
上に、本発明の感光性組成物を含む感光層を塗布するこ
とにより本発明の感光性平版印刷版が得られる。この感
光層中に用いられる感光性物質は、特に限定されるもの
ではなく、通常、感光性平版印刷版に用いられている、
例えば下記のような各種のものが使用される。
【0025】1)光架橋系感光性樹脂組成物 光架橋系感光性樹脂組成物中の感光成分は、分子中に不
飽和二重結合を有する感光性樹脂からなるもので、例え
ば米国特許第3,030,208号明細書、同第3,4
35,237号明細書及び同第3,622,320号明
細書等に記載されている如き、重合体主鎖中に感光基と
して
【0026】
【化1】
【0027】を含む感光性樹脂、及び重合体の側鎖に感
光基を有するポリビニルシンナメート等が挙げられる。
【0028】2)光重合系感光性樹脂組成物 付加重合性不飽和化合物を含む光重合成性組成物であっ
て、二重結合を有する単量体、または二重結合を有する
単量体と高分子バインダーとからなり、このような組成
物の代表的なものは、例えば米国特許第2,760,8
63号明細書及び同第2,791,504号明細書等に
記載されている。
【0029】一例を挙げるとメタクリル酸メチルを含む
組成物、メタクリル酸メチル及びポリメチルメタクリレ
ートを含む組成物、メタクリル酸メチル、ポリメチルメ
タクリレート及びポリエチレングリコールメタクリレー
トモノマーを含む組成物、メタクリル酸メチル、アルキ
ッド樹脂とポリエチレングリコールジメタクリレートモ
ノマーを含む組成物等の光重合性組成物が用いられる。
この光重合系感光性樹脂組成物には、この技術分野で通
常知られている光重合開始剤(例えばベンゾインメチル
エーテル等のベンゾイン誘導体、ベンゾフェノン等のベ
ンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体、アントラ
キノン誘導体、アクリドン誘導体等)が添加される。
【0030】3)ジアゾ化合物を含む感光性組成物 この感光性組成物中のジアゾ化合物は、例えば、好まし
くは芳香族ジアゾニウム塩とホルムアルデヒドまたはア
セトアルデヒドとの縮合物で代表されるジアゾ樹脂であ
る。特に好ましくは、p−ジアゾフェニルアミンとホル
ムアルデヒドまたはアセトアルデヒドとの縮合物の塩、
例えばヘキサフルオロホウ燐酸塩、テトラフルオロホウ
酸塩、過塩素酸塩または過ヨウ素酸塩と前記縮合物との
反応生成物であるジアゾ樹脂無機塩や、米国特許第3,
300,309号明細書中に記載されているような、前
記縮合物とスルホン酸類との反応生成物であるジアゾ樹
脂有機塩等が挙げられる。さらにジアゾ樹脂は、好まし
くは結合剤と共に使用される。かかる結合剤としては種
々の高分子化合物を使用することができるが、好ましく
は特開昭54−98613号公報に記載されているよう
な芳香族性水酸基を有する単量体、例えばN−(4−ヒ
ドロキシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロ
キシフェニル)メタクリルアミド、o−、m−、または
p−ヒドロキシスチレン、o−、m−、またはp−ヒド
ロキシフェニルメタクリレート等と他の単量体との共重
合体、米国特許第4,123,276号明細書中に記載
されているようなヒドロキシエチルアクリレート単位ま
たはヒドロキシエチルメタクリレート単位を主な繰り返
し単位として含むポリマー、シェラック、ロジン等の天
然樹脂、ポリビニルアルコール、米国特許第3,75
1,257号明細書中に記載されているような線状ポリ
ウレタン樹脂、ポリビニルアルコールのフタレート化樹
脂、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンから縮合さ
れたエポキシ樹脂、酢酸セルロース、セルロースアセテ
ートフタレート等のセルロール誘導体が包含される。
【0031】4)o−キノンジアジド化合物を含む感光
性組成物 本発明において使用されるo−キノンジアジド化合物を
含む感光性組成物においては、o−キノンジアジド化合
物とアルカリ可溶性樹脂を併用することが好ましい。o
−キノンジアジド化合物としては、例えばo−ナフトキ
ノンジアジドスルホン酸と、フェノール類及びアルデヒ
ドまたはケトンの重縮合樹脂とのエステル化合物が挙げ
られる。
【0032】前記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、3,5−キシレノール、カルバクロール、チモー
ル等の一価フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒド
ロキノン等の二価フェノール、ピロガロール、フロログ
ルシン等の三価フェノール等が挙げられる。前記アルデ
ヒドとしてはホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、ア
セトアルデヒド、クロトンアルデヒド、フラフラール等
が挙げられる。これらのうち好ましいものはホルムアル
デヒド及びベンズアルデヒドである。前記ケトンとして
はアセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
【0033】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−、p−混合クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹
脂、ピロガロール・アセトン樹脂等が挙げられる。前記
o−ナフトキノンジアジド化合物のフェノール類のOH
基に対するo−ナフトキノンジアジドスルホン酸の縮合
率(OH基1個に対する反応率)は、15〜80%が好
ましく、より好ましいのは20〜45%である。
【0034】更に本発明に用いられるo−キノンジアジ
ド化合物としては特開昭58−43451号公報に記載
のある以下の化合物も使用できる。即ち、例えば1,2
−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−
ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベ
ンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフト
キノンジアジドスルホン酸アミドなどの公知の1,2−
キノンジアジド化合物、更に具体的にはジェイ・コサー
ル(J.Kosar)著「ライト−センシティブ・シス
テムズ」(Light−Sensitive Syst
ems)第339〜352頁(1965年)、ジョン・
ウィリー・アンド・サンズ(JohnWilley &
Sons)社(ニューヨーク)やダブリュ・エス・デ
ィ・フォレスト(W.S.De Forest)著「フ
ォトレジスト」(Photoresist)第50巻
(1975年)、マックローヒル(Mc Graw H
ill)社(ニューヨーク)に記載されている1,2−
ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸フェニルエステ
ル、1,2,1´,2´−ジ−(ベンゾキノンジアジド
−4−スルホニル)−ジヒドロキシビフェニル、1,2
−ベンゾキノンジアジド−4−(N−エチル−M−β−
ナフチル)−スルホンアミド、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸シクロヘキシルエステル、1−
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−
3,5−ジメチルピラゾール、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン−4´−ヒドロキシジフェニル−
4´−アゾ−β−ナフトール−エステル、N,N−ジ−
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−
アニリン、2´−(1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホニルオキシ)−1−ヒドロキシ−アントラキノ
ン、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン−
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2
−ナフトキノノジアジド−5−スルホン酸−2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド2モルと
4,4´−ジアミノベンゾフェノン1モルとの縮合物、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリ
ド2モルと4,4´−ジヒドロキシ−1,1´−ジフェ
ニルスルホン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸クロリド1モルとプルプロガ
リン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−(N−ジヒドロアビエチル)−スルホンアミド等
の1,2−キノンジアジド化合物を例示することができ
る。また、特公昭37−1953号、同37−3627
号、同37−13109号、同40−26126号、同
40−3801号、同45−5604号、同45−27
345号、同51−13013号、特開昭48−965
75号、同48−63802号、同48−63803号
各公報に記載された1,2−キノンジアジド化合物も挙
げることができる。
【0035】上記o−キノンジアジド化合物のうち、
1,2−ベンゾキノンジアジドスルホニルクロリド又は
1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドをピ
ロガロール・アセトン縮合樹脂又は2,3,4−トリヒ
ドロキシベンゾフェノンと反応させて得られるo−キノ
ンジアジドエステル化合物が特に好ましい。本発明に用
いられるo−キノンジアジド化合物としては上記化合物
を各々単独で用いてもよいし、2種以上組合せて用いて
もよい。
【0036】o−キノンジアジド化合物の感光性組成物
中に占める割合は、6〜60重量%が好ましく、特に好
ましいのは、10〜50重量%である。アルカリ可溶性
樹脂としては、ノボラック樹脂、フェノール性水酸基を
有するビニル系重合体、特開昭55−57841号公報
に記載されている多価フェノールとアルデヒド又はケト
ンとの縮合樹脂等が挙げられる。
【0037】前記ノボラック樹脂としては、例えばフェ
ノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムア
ルデヒド樹脂、特開昭55−57841号公報に記載さ
れているようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデ
ヒド共重合体樹脂、特開昭55−127553号公報に
記載されているようなp−置換フェノールとフェノール
もしくは、クレゾールとホルムアルデヒドとの共重合体
樹脂等が挙げられる。
【0038】前記ノボラック樹脂の分子量(ポリスチレ
ン標準)は、好ましくは数平均分子量Mnが3.00×
102 〜7.50×103 、重量平均分子量Mwが1.
00×103 〜3.00×104 、より好ましくはMn
が5.00×102 〜4.00×103 、Mwが3.0
0×103 〜2.00×104 である。上記ノボラック
樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上組合せて用いて
もよい。
【0039】上記ノボラック樹脂の感光性組成物中に占
める割合は5〜95重量%であることが好ましい。又、
本発明に好ましく用いられるフェノール性水酸基を有す
るビニル系共重合体としては、該フェノール性水酸基を
有する単位を分子構造中に有する重合体であり、下記一
般式[I]〜[V]の少なくとも1つの構造単位を含む
重合体が好ましい。
【0040】
【化2】
【0041】[式中、R1 およびR2 はそれぞれ水素原
子、アルキル基又はカルボキシル基、好ましくは水素原
子を表わす。R3 は水素原子、ハロゲン原子又はアルキ
ル基を表わし、好ましくは水素原子又はメチル基、エチ
ル基等のアルキル基を表わす。R4 は水素原子、アルキ
ル基、アリール基又はアラルキル基を表わし、好ましく
は水素原子を表わす。Aは窒素原子又は酸素原子と芳香
族炭素原子とを連結する、置換基を有していてもよいア
ルキレン基を表わし、mは0〜10の整数を表わし、B
は置換基を有していてもよいフェニレン基又は置換基を
有してもよいナフチレン基を表わす。]
【0042】本発明に用いられる重合体としては共重合
体型の構造を有するものが好ましく、前記一般式[I]
〜一般式[V]でそれぞれ示される構造単位と組合せて
用いることができる単量体単位としては、例えばエチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレ
ン等のエチレン系不飽和オフィレン類、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ク
ロロスチレン等のスチレン類、例えばアクリル酸、メタ
クリル酸等のアクリル酸類、例えばイタコン、マレイン
酸、無水マレイン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸類、
例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ド
デシル、アクリル酸−2−クロロエチル、アクリル酸フ
ェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸エチル等のα
−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル類、例えば
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル
類、例えばアクリルアミド等のアミド類、例えばアクリ
ルアニリド、p−クロロアクリルアニリド、m−ニトロ
アクリルアニリド、m−メトキシアクリルアニリド等の
アニリド類、例えば酢酸ビニル、プロピアン酸ビニル、
ベンゾエ酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、
例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、
イソブチルビニルエーテル、β−クロロエチルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、ビニリデン
クロライド、ビニリデンシアナイド、例えば1−メチル
−1−メトキシエチレン、1,1−ジメトキシエチレ
ン、1,2−ジメトキシエチレン、1,1−ジメトキシ
カルボニルエチレン、1−メチル−1−ニトロエチレン
等のエチレン誘導体類、例えばN−ビニルピロール、N
−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビ
ニルピロリデン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル
系単量体がある。これらのビニル系単量体は、不飽和二
重結合が開裂した構造で高分子化合物中に存在する。
【0043】上記の単量体のうち脂肪族モノカルボン酸
のエステル類、ニトリル類が本発明の目的に対して優れ
た性能を示し、好ましい。これらの単量体は、本発明に
用いられる重合体中にブロックまたはランダムのいずれ
かの状態で結合していてもよい。
【0044】本発明に用いられるビニル系重合体の感光
性組成物中に占める割合は0.5〜70重量%であるこ
とが好ましい。ビニル系重合体は、上記重合体を単独で
用いてもよいし、又2種以上組合せて用いてもよい。
又、他の高分子化合物等と組合せて用いることもでき
る。
【0045】本発明、の感光性組成物中に含有され
るフェノール類については、前記したものが挙げられ、
本発明、において使用されるキノンジアジド化合物
としては前記o−キノンジアジド化合物が好ましい。
【0046】本発明、におけるハロゲン原子を有す
るアルデヒドまたはケトン類としては、ブロモメチルエ
チルケトン、2−ブロモブチルブロマイド、クロロアセ
トアルデヒド、クロロアセトン、フッ化アセチルアルデ
ヒド、フロオロアセトン、1,3−ジクロロテトラフル
オロアセトン、トリブロモアセトアルデヒド、1,1,
3−トリクロロアセトン、1,1,1−トリフルオロア
セトン、ヘキサクロロアセトン、ヘキサフルオロアセト
ン等が挙げられるが、好ましくは、フッ化アセチルアル
デヒド、フルオロアセトン、1,1,1−トリフルオロ
アセトンである。
【0047】前記化合物による重縮合樹脂の具体例とし
ては、フェノール・フルオロアセトン樹脂、m−クレゾ
ール・フルオロアセトン樹脂、m−、p−混合クレゾー
ル・フルオロアセトン樹脂、レゾルシン・トリフルオロ
アセトン樹脂、ピロガロール・フルオロアセトン樹脂、
ピロガロール・トリフルオロアセトン樹脂、ピロガロー
ル・フッ化アセチルアルデヒド樹脂等が挙げられる。
【0048】前記o−ナフトキノンジアジド化合物のフ
ェノール類のOH基の対するo−ナフトキノンジアジド
スルホン酸の縮合率(OH基1個に対する反応率)は、
15〜80%が好ましく、より好ましくは20〜45%
である。o−ナフトキノンジアジド化合物の感光性組成
物中に占める割合は、6〜60重量%が好ましく、特に
好ましいのは、10〜50重量%である。
【0049】アルカリ可溶性樹脂としては、前記各種の
ものが挙げられ、特にノボラック樹脂、フェノール性水
酸基を有するビニル系重合体、多価フェノールと本発明
のハロゲン原子を有するアルデヒド又はケトン、あるい
は従来から使用されているアルデヒド又はケトンとの縮
合樹脂等が挙げられる。
【0050】ノボラック樹脂は、他にハロゲン原子を有
するアルデヒド又はケトンによる重縮合樹脂等も可能で
あり、そのほかの分子量、組成物に含まれる割合は、前
記と同様である。そのほかの感光性組成物については、
前記の通りである。
【0051】本発明のフェノール類とハロゲン原子を有
するアルデヒドまたはケトンとの重縮合物とオルトキノ
ンジアジド基を含む化合物との反応生成物を含有してな
る感光性組成物の合成法は、従来から行われているよう
な重縮合法即ち、酸触媒下で反応を行うことにより、m
−、p−混合クレゾール・フルオロアセトン樹脂、ピロ
ガロール・フルオロアセトン樹脂、ピロガロール・トリ
フルオロアセトン樹脂等を合成できる。得られた樹脂と
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリ
ドのエステル化合物の合成も従来同様の合成法により合
成できる。
【0052】感光性組成物には、露光より可視画像を形
成させるプリントアウト材料を添加することができる。
プリントアウト材料は露光により酸もしくは遊離基を生
成する化合物と相互作用することによってその色調を変
える有機染料よりなるもので、露光により酸もしくは遊
離基を生成する化合物としては、例えば特開昭50−3
6209号公報に記載のo−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸ハロゲニド、特開昭53−36223号公
報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホン酸クロライドと電子吸引性置換基を有するフェノ
ール類、またはアニリン酸とのエステル化合物またはア
ミド化合物、特開昭55−77742号公報、特開昭5
7−148784号公報等に記載のハロメチルビニルオ
キサジアゾール化合物及びジアゾニウム塩等が挙げられ
る。
【0053】また前記の有機染料としては、ビクトリア
ピュアーブルーBOH(保土谷化学(株)製)、パテン
トピュアーブルー(住友三国化学(株)製)、オイルブ
ルー#603(オリエント化学工業(株)製)、スーダ
ンブルーII(BASF製)、クリスタルバイオレッ
ト、マラカイトグリーン、フクシン、メチルバイオレッ
ト、エチルバイオレット、メチルオレンジ、ブリリアン
トグリーン、コンゴーレッド、エオシン、ローダミン6
6等を挙げることができる。また感光性組成物には、上
記の素材の他、必要に応じて可塑剤、界面活性剤、有機
酸、酸無水物などを添加することができる。
【0054】更に本発明に用いられる感光性組成物に
は、該感光性組成物の感脂性を向上するために例えば、
p−tert−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂
やp−n−オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂
や、あるいはこれらの樹脂がo−キノンジアジド化合物
で部分的にエステル化されている樹脂などを添加するこ
ともできる。これらの各成分を下記の溶媒に溶解させ、
本発明に係る支持体表面に塗布乾燥させることにより、
感光層を設けて、本発明の感光性平版印刷版を製造する
ことができる。
【0055】本発明に用いられる感光性組成物を溶解す
る際に使用し得る溶媒としては、メチルセロソルブ、メ
チルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチル
セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソ
プロピルエーテル、プロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジカル
ボン酸メチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル
エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチ
ル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エ
チル、酪酸メチル、酪酸エチル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘ
キサノン、ジアセトンアルコール、アセチルアセトン、
γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶媒は、
単独あるいは2種以上混合して使用することができる。
【0056】感光性組成物を支持体表面に塗布する際に
用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回
転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイ
フ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等
が用いられる。この際塗布量は用途により異なるが、例
えば固形分として0.05〜5.0g/m2 の塗布量が
好ましい。こうして得られた感光性平版印刷版の使用に
際しては、従来から常用されている方法を適用すること
ができ、例えば線画像、網点画像などを有する透明原画
を感光面に密着して露光し、次いでこれを適当な現像液
を用いて非画像部の感光性層を除去することによりレリ
ーフ像が得られる。露光に好適な光源としては、水銀
灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカル
ランプ、カーボンアーク灯などが使用され、また現像に
使用される現像液としては、アルカリ水溶液が好まし
く、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、第三リン酸ナトリウム、第
二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等
の水溶液のようなアルカリ水溶液がある。このときのア
ルカリ水溶液の濃度は、感光性組成物及びアルカリの種
類により異なるが、概して0.1〜10重量%の範囲が
適当であり、又酸アルカリ水溶液には必要に応じ界面活
性剤やアルコール等のような有機溶媒を加えることもで
きる。
【0057】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。尚、%は断りのない限り、重量%を示す。 実施例1−1、比較例1−1 厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調
質H16)を水酸化ナトリウム水溶液で脱脂後、希塩酸
水溶液中で電解粗面化を行なった。その後、希水酸化ナ
トリウム水溶液中でデスマット処理した後、希硫酸溶液
中で陽極酸化処理し、最後に熱水中で封孔処理を行なっ
た。
【0058】上記のようにして作製した支持体に次の組
成を有する感光性組成物の塗布液をワイヤーバーを用い
て塗布し、80℃で2分間乾燥して、感光層を有する感
光性平版印刷版1−1を得た。この感光性平版印刷版1
−1は臭気がほとんど感じられなかった。
【0059】 [感光性組成物の塗布液] レゾルシン−ベンズアルデヒド樹脂の1,2−ナフトキノン −2−ジアジド−5−スルホン酸エステル 4.00g フェノールとm−クレゾールとp−クレゾールとホルムアルデヒド との共重縮合樹脂(フェノール、m−クレゾールおよびp−クレゾール のそれぞれのモル比が2.0:4.8:3.2) 9.60g ビクトリア・ピュア・ブルー・BOH (保土谷化学工業社製、染料) 0.06g ゼオライト(比表面積800m/g) 1.00g オイルブルー2N(オリエント化学工業社製、染料) 0.04g エチルセロソルブ 100g 以上のごとくして作成した感光性平版印刷版1−1を1
週間放置した。更にその一部を取って55℃、1週間の
強制劣化保存を行った。1週間放置後の感光性平版印刷
版と強制劣化保存後の感光性平版印刷版をそれぞれ露
光、現像したところ、性能に差は見られなかった。
【0060】一方、上記感光性平版印刷版1−1とフィ
ルム原画とを重ね合わせて真空密着させ、光源として2
kwメタルハライドランプを使用し、8mW/cm
60秒露光した後、10%珪酸カリウム水溶液で現像を
行なったところ2%の小点が再現し、この2%の小点を
顕微鏡で観察したところ、点の周囲にがさつきがなく良
好な形状であった。
【0061】比較例1−1 感光性組成物の塗布液からゼオライトを除いた以外は実
施例1−1と同様にして感光性平版印刷版2を得た。こ
の感光性平版印刷版2は、著しい臭気が感じられた。
【0062】また、この感光性平版印刷版2を実施例1
−1と同様に1週間放置し、さらにその一部を取って5
5℃、1週間の強制劣化保存を行った。1週間放置後の
感光性平版印刷版と強制劣化保存後の感光性平版印刷版
をそれぞれ露光、現像したところ、強制劣化保存後の版
では感度が1/2段低下し、細線再現性も低下した。
【0063】一方、上記感光性平版印刷版2とフィルム
原画とを重ね合わせて真空密着させ、実施例1−1と同
様に露光、現像を行ったところ、3%の小点が再現し
た。
【0064】実施例1−2 実施例1−1の感光性組成物の塗布液においてゼオライ
トをシリカゲル(比表面積1200m/g)に変えた
以外は実施例1−1と同様にして感光性平版印刷版3を
得た。この感光性平版印刷版3は臭気が全くといってよ
いほど感じられなかった。
【0065】また、この感光性平版印刷版3を実施例1
−1と同様に1週間放置し、さらにその一部を取って5
5℃、1週間の強制劣化保存を行った。1週間放置後の
感光性平版印刷版と強制劣化保存後の感光性平版印刷版
をそれぞれ露光、現像したところ、性能に差はみられな
かった。
【0066】一方、上記感光性平版印刷版3とフィルム
原画とを重ね合わせて真空密着させ、実施例1−1と同
様に露光、現像を行ったところ、がさつきのない良好な
形状を有する2%の小点が再現した。
【0067】比較例1−2 感光性組成物の塗布液からゼオライトを除き、ポリエチ
レン微粒子(5〜20μm径)を加えた以外は実施例1
−1と同様にして感光性平版印刷版4を得た。この感光
性平版印刷版4は、著しい臭気が感じられた。
【0068】また、この感光性平版印刷版4を実施例1
−1と同様に1週間放置し、さらにその一部を取って5
5℃、1週間の強制劣化保存を行った。1週間放置後の
感光性平版印刷版と強制劣化保存後の感光性平版印刷版
をそれぞれ露光、現像したところ、強制劣化保存後の版
では感度が3/4段低下し、細線再現性も低下した。
【0069】一方、上記感光性平版印刷版4とフィルム
原画とを重ね合わせて真空密着させ、実施例1−1と同
様に露光、現像を行ったところ、3%の小点が再現し
た。
【0070】比較例1−3 感光性組成物の塗布液からゼオライトを除いた以外は実
施例1−1と同様にして感光性平版印刷版5を得た。
【0071】一方、溶解温度が約80℃のフェノール・
ホルミアルデヒドノボラック樹脂をジェットミルで粉砕
し、分級器にて分級した5〜20μm径の微粉末100
gと平均径20nmの二酸化珪素0.5gを均一に混合
した粉体を上記感光性組成物表面にスプレーガンにて付
着させた後、85℃に保温した赤外線炉内に15秒間放
置後放冷して感光性平版印刷版5を得た。この感光性平
版印刷版5はかなりの臭気が感じられた。
【0072】また、この感光性平版印刷版5を実施例1
−1と同様に1週間放置し、さらにその一部を取って5
5℃、1週間の強制劣化保存を行った。1週間放置後の
感光性平版印刷版と強制劣化保存後の感光性平版印刷版
をそれぞれ露光、現像したところ、強制劣化保存後の版
では感度が3/4段低下し、細線再現性も低下した。
【0073】一方、上記感光性平版印刷版5とフィルム
原画とを重ね合わせて真空密着させ、実施例1−1と同
様に露光、現像を行ったところ、2%の小点が再現し
た。 実施例1−3〜1−7 実施例1−2に示す如く、実施例1−1の感光性組成物
の塗布液においてゼオライトを活性炭(比表面積160
0m/g)、無水シリカ(比表面積900m
g)、活性アルミナ(比表面積700m/g)、シリ
カアルミナゲル(比表面積1500m/g)、活性白
土(比表面積1000m/g)に変えた以外は実施例
1−1と同じくして感光性平版印刷版6〜10を得たと
ころ、臭気、強制劣化保存、小点再現のいずれも実施例
1−2と同様の結果であった。
【0074】実施例1−8 次の組成を有する感光性組成物の塗布液を用いた以外は
実施例1−1と同様にして感光性組平版印刷版を得た。 [感光性組成物の塗布液] 共重合体 50g ジアゾ樹脂 0.5g ビクトリア・ピュア・ブルー・BOH (保土谷化学工業社製、染料) 0.1g ゼオライト(比表面積800m/g) 1.00g メチルセロソルブ 100g 但し、上記共重合体は重量比でp−ヒドロキシフェニル
メタクリルアミド/アクリロニトリル/エチルアクリレ
ート/メタクリル酸が8/24/59.5/8.5の組
成(モル比)を有し、平均分子量(Mw)=5.8×1
4であり、上記ジアゾ樹脂はp−ジアゾジフェニルア
ミンとパラホルムアルデヒドの縮合物のヘキサフルオロ
燐酸塩である。
【0075】この感光性平版印刷版を以下の現像液を使
用した以外は実施例1−1と同じくして感光性平版印刷
版を得たところ、臭気、強制劣化保存、小点再現のいず
れも実施例1−1と同様の結果であった。 [現像液] ベンジルアルコール 50部 炭酸ナトリウム 0.5部 亜硫酸ナトリウム 0.5部 3−メチル−3−メトキシブタノール 26.5部 水 100部
【0076】実施例2−1 [感光性組成物の塗布液2−1] ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比が1 0/54/36で分子量が4000) 6.70g ピロガロール・フルオロアセトン樹脂(MW.3000)とo−ナフトキノン ジアジド−5−スルホニルクロリドとのエステル化合物(縮合物30%) 1.00g ポリエチレングリコール#2000 0.20g ビクトリア・ピュア・ブルー・BOH (保土谷化学工業社製、染料) 0.08g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s−ト リアジン 0.15g FC−430(住友3M社製) 0.03g cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸 0.20g エチルセロソルブ 100ml
【0077】[感光性平版印刷版11の作製]上記のよ
うに作成した塗布液2−1をワイヤーバーを用いて前記
支持体上に塗布し、80℃で2分間乾燥して感光性平版
印刷版11を得た。 [試料11の作製]上記のように作成したて感光性平版
印刷版11を、光源として、6Kwメタルハライドラン
プを使用して、30秒間(真空引き20秒間)照射する
ことにより露光した。その後、市販されている現像液
(SD−32、コニカ社製、5倍希釈、現像時間30
秒、現像温度25℃)で現像し、平版印刷版試料11を
得た。
【0078】実施例2−2 [感光性組成物の塗布液2−2]感光性組成物の塗布液
2−2は、感光性組成物の塗布液2−1のピロガロール
・フルオロアセトン樹脂の代わりにピロガロール・トリ
フルオロアセトン樹脂(MW.3000)とo−ナフト
キノンジアジド−5−スルホニルクロリドとのエステル
化合物(縮合率25%)を用いた他は、感光性組成物の
塗布液2−1と同じに行った。 [感光性平版印刷版12の作製]上記塗布液2−2を用
い、感光性平版印刷版11の作製と同じに行った。 [試料12の作製]上記印刷版12を用い、試料11の
作製と同じに行った。
【0079】実施例2−3 [感光性組成物の塗布液2−3]感光性組成物の塗布液
2−3は、感光性組成物の塗布液2−1のピロガロール
・フルオロアセトン樹脂の代わりに混合クレゾール・フ
ルオロアセトン樹脂(混合クレゾールのp−クレゾール
/m−クレゾールのモル比が40/60、MW=350
0)とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロ
リドとのエステル化合物(縮合率40%)を用いた他
は、感光性組成物の塗布液2−1と同じに行った。 [感光性平版印刷版13の作製]上記塗布液2−3を用
い、感光性平版印刷版11の作製と同じに行った。 [試料13の作製]上記印刷版13を用い、試料11の
作製と同じに行った。
【0080】実施例2−4 [感光性組成物の塗布液2−4]感光性組成物の塗布液
2−4は、感光性組成物の塗布液2−1のピロガロール
・フルオロアセトン樹脂の代わりに混合クレゾール・フ
ルオロアセトン樹脂(混合クレゾールのp−クレゾール
/m−クレゾールのモル比が70/30、MW=350
0)とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロ
リドとのエステル化合物(縮合率40%)を用いた他
は、感光性組成物の塗布液2−1と同じに行った。 [感光性平版印刷版14の作製]上記塗布液2−4を用
い、感光性平版印刷版11の作製と同じに行った。 [試料14の作製]上記印刷版14を用い、試料11の
作製と同じに行った。
【0081】実施例2−5 [感光性組成物の塗布液2−5]感光性組成物の塗布液
2−5は、感光性組成物の塗布液2−1のピロガロール
・フルオロアセトン樹脂の代わりにピロガロール・トリ
フルオロアセトン樹脂(MW.3000)とo−ナフト
キノンジアジド−5−スルホニルクロリドとのエステル
化合物(縮合率30%)を用いた他は、感光性組成物の
塗布液2−1と同じに行った。 [感光性平版印刷版15の作製]上記塗布液2−5を用
い、感光性平版印刷版11の作製と同じに行った。 [試料15の作製]上記印刷版15を用い、試料11の
作製と同じに行った。
【0082】比較例2−1 [感光性組成物の塗布液2−6]感光性組成物の塗布液
2−6は、感光性組成物の塗布液2−1のピロガロール
・フルオロアセトン樹脂の代わりにピロガロールアセト
ン樹脂(MW.3000)とo−ナフトキノンジアジド
−5−スルホニルクロリドとのエステル化合物(縮合率
30%)を用いた他は、感光性組成物の塗布液2−1と
同じに行った。 [感光性平版印刷版16の作製]上記塗布液2−6を用
い、感光性平版印刷版11の作製と同じに行った。 [試料16の作製]上記印刷版16を用い、試料11の
作製と同じに行った。
【0083】比較例2−2 [感光性組成物の塗布液2−7]感光性組成物の塗布液
2−7は、感光性組成物の塗布液2−1のピロガロール
・フルオロアセトン樹脂の代わりに混合クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂(混合クレゾールのp−クレゾール
/m−クレゾールのモル比が70/30、MW=350
0)とo−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロ
リドとのエステル化合物(縮合率40%)を用いた他
は、感光性組成物の塗布液2−1と同じに行った。 [感光性平版印刷版17の作製]上記塗布液2−7を用
い、感光性平版印刷版11の作製と同じに行った。 [試料17の作製]上記印刷版17を用い、試料11の
作製と同じに行った。
【0084】得られた試料11〜17のそれぞれについ
て、小点再現性、耐薬品性、耐刷力について評価した。
評価結果を表1及び表2に示す。
【0085】
【表1】
【0086】
【表2】
【0087】[評価方法] [耐薬品性]得られた感光性平版印刷版上に感度測定用
ステップタブレット(イーストマン・コダック社製N
o.2、濃度差0.15ずつ21段階のグレースケー
ル)を密着、現像した。
【0088】そして、耐薬品性を検討するために、印刷
中、非画線部に発生する地汚れを除去する洗浄液として
用いらているプレートクリーナー及び洗い油に対する耐
久性について調べた。上記グレースケールの階段上に濃
度差を持つ画像ができた印刷版をFDプレートクリーナ
ー(東洋インキ社製)、UVプレートクリーナー(諸星
インキ社製)の原液に室温で12時間浸漬、及び同様
に、UVプレート洗浄液ベストキュア(東華色素化学社
製)、UVプレート洗浄液ソルフィット(クラレイソプ
レンケミカル社製)原液に10分間浸漬後水洗し、浸漬
前の画線部と比較することにより、画線部の処理薬品に
対する侵食度を測定した。
【0089】○:侵食されていない(画線部に変化がな
い)。 △:1/4以上侵食されている。 ×:侵食されている(画線部が半分以上やられてい
る)。
【0090】[耐刷力]感光性平版印刷版を印刷機(ハ
イデルベルクGTO)においてコート紙、湿し水(SE
U−3;2.5%、コニカ社製)を使用し、一般インキ
(東洋インキ製造社製ハイプラスM)及びUVインキ
(東洋インキ製造社製フラッシュドライ−OL−紅A
P)を使用し、印刷を行い、印刷物の画線部のベタ部に
着肉不良が現れるかまたは非画線部にインキが着肉する
まで印刷を続け、その時の印刷枚数を数えた。
【0091】[小点再現性]感光性平版印刷版をフィル
ム原画と合わせて真空密着させ、光源として2kwメタ
ルハライドランプを使用し、8mW/cmで露光後、
現像を行なった感光性平版印刷版上の小点の形状をルー
ペで評価した。 評価基準 ○:良好に再現している。 △:1/4以上欠けている。 ×:再現していない。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば小点再現性が良好であ
り、加えて本発明、によれば、臭気が低減されると
共に保存性にも優れており、本発明、によれば、上
記小点再現性に加えて耐薬品性、耐刷性に優れ、UVイ
ンキ印刷適性にも優れた効果を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松原 真一 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 佐々木 充 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 松尾 史之 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】比表面積が500m/g以上である化合
    物を含有することを特徴とする感光性組成物。
  2. 【請求項2】比表面積が500m/g以上である化合
    物を含有する感光性組成物から成る感光層を支持体上に
    有することを特徴とする感光性平版印刷版。
  3. 【請求項3】フェノール類とハロゲン原子を有するアル
    デヒドまたはケトンとの重縮合物とオルトキノンジアジ
    ド基を含む化合物との反応生成物を含有してなることを
    特徴とする感光性組成物。
  4. 【請求項4】フェノール類とハロゲン原子を有するアル
    デヒドまたはケトンとの重縮合物とオルトキノンジアジ
    ド基を含む化合物との反応生成物を含有する感光性組成
    物から成る感光層を支持体上に有することを特徴とする
    感光性平版印刷版。
  5. 【請求項5】感光層が、比表面積500m/g以上で
    ある化合物を含有することを特徴とする請求項4記載の
    感光性平版印刷版。
JP34296493A 1993-12-15 1993-12-15 感光性組成物及び感光性平版印刷版 Pending JPH07175221A (ja)

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