JPH07209858A - 感光性組成物及び感光性平版印刷版 - Google Patents

感光性組成物及び感光性平版印刷版

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JPH07209858A
JPH07209858A JP1895894A JP1895894A JPH07209858A JP H07209858 A JPH07209858 A JP H07209858A JP 1895894 A JP1895894 A JP 1895894A JP 1895894 A JP1895894 A JP 1895894A JP H07209858 A JPH07209858 A JP H07209858A
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JP
Japan
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acid
photosensitive
cyanine dye
resin
dye
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Application number
JP1895894A
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English (en)
Inventor
Iku Fukumuro
郁 福室
Koji Takagi
宏司 高木
Shinichi Matsubara
真一 松原
Mitsuru Sasaki
充 佐々木
Fumiyuki Matsuo
史之 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、感度、ボールペン適性、露光
可視画性、消去性に優れ、非画像部の色素残りのない感
光性組成物及び感光性平版印刷版を提供することにあ
る。 【構成】本発明は、アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジ
ド化合物、シアニン色素及びアルキルホウ酸塩を含有す
ることを特徴とする感光性組成物、及び該感光性組成物
から成る感光層を支持体上に有することを特徴とする感
光性平版印刷版である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性組成物及び感光性
平版印刷版に関するものであり、特に、露光可視画性の
良好な感光性組成物及びポジ型の感光性平版印刷版に関
するものである。
【0002】
【発明の背景】従来、感光性平版印刷版の製版工程にお
いて露光可視画性を付与する技術としては、感光性組成
物中にハロメチルオキサジアゾール化合物又はハロメチ
ル−s−トリアジン化合物と該化合物の光分解生成物と
相互作用することによってその色調を変える変色剤とを
含有させた技術(特開昭60−88942号、同54−
74728号、同55−77742号及び同48−36
281号等参照)が知られている。
【0003】しかしこれらの技術では、露光可視画性を
向上させるために露光可視画剤の添加量を増加させると
感度低下やボールペンやられが生じ易い。また、露光可
視画剤及び光分解生成物との相互作用により色調を変え
る色素は、現像後、非画像部において未変色の色素が版
上に残る所謂色素残りが生じ易い。さらにこれらの化合
物及び色素は溶解性が悪く、画像部の消去を行う際、消
去液に対する溶解性を落とすため、消去すべき箇所が充
分消去されない等の問題がある。
【0004】
【発明の目的】従って本発明の目的は、感度、ボールペ
ン適性、露光可視画性、消去性に優れ、非画像部の色素
残りのない感光性組成物及び感光性平版印刷版を提供す
ることにある。
【0005】
【発明の構成】本発明の上記目的は、 1.アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド化合物、シア
ニン色素及びアルキルホウ酸塩を含有することを特徴と
する感光性組成物、
【0006】2.シアニン色素が下記一般式(1)で表
されることを特徴とする前記1記載の感光性組成物、
【0007】
【化3】 [式中、Rは低級アルキル基を示し、Rは酸素原
子、硫黄原子又は低級アルキル基を示す。]
【0008】3.アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド
化合物、シアニン色素及びアルキルホウ酸塩を含有する
感光性組成物から成る感光層を支持体上に有することを
特徴とする感光性平版印刷版、
【0009】4.シアニン色素が下記一般式(1)で表
されることを特徴とする前記3記載の感光性平版印刷
版、
【0010】
【化4】 [式中、Rは低級アルキル基を示し、Rは酸素原
子、硫黄原子又は低級アルキル基を示す。] の各々により達成される。
【0011】
【作用】本発明ではアルカリ可溶性樹脂、キノンジアジ
ド化合物、シアニン色素及びアルキルホウ酸塩を含有す
る感光性組成物から成る感光層を支持体上に有すること
により、シアニン色素が紫外線照射で励起され、該シア
ニン色素にアルキルホウ酸塩から電子が移動し、ホウ酸
塩のアルキル基がシアニン色素に付与され消色される。
即ち、紫外線照射された部分(非画像部)の色素は消色
され、画像部は色素のまま保持される。これらのシアニ
ン色素は、消去液に対する溶解性が従来のものよりよ
く、またアルキル基の遊離及びシアニン色素への付与は
低エネルギー量でも充分行われ(感度良好)、アルキル
基が付与されたシアニン色素はアルカリ現像液への溶解
性がよいため、露光部(非画像部)においての色素残り
が生じ難い。又、シアニン色素の添加は、感度低下及び
ボールペンやられを起こし難い。
【0012】
【発明の具体的説明】以下に本発明を更に詳細に説明す
る。本発明において用いられる支持体としては、通常の
平版印刷版にセットできるたわみ性と印刷時に加わる荷
重に耐えるものが好ましく、例えばアルミニウム、マグ
ネシウム、亜鉛、クロム、鉄、銅、ニッケル等の金属
板、及びこれらの金属の合金板等が挙げられ、更にはク
ロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミニウム及び鉄等がメ
ッキまたは蒸着によって被覆されている金属板でもよ
い。これらのうち好ましい支持体は、アルミニウムまた
はその合金である。
【0013】本発明に用いられる支持体には、この技術
分野において通常使用されている脱脂処理、砂目立て処
理及び陽極酸化処理等の処理が施されるが、少なくとも
砂目立て処理及び陽極酸化処理がこの順で行われた支持
体を用いることが好ましい。
【0014】アルミニウム表面の圧延油を除去するため
の脱脂処理としてはトリクレン、シンナー等による溶剤
脱脂、ケロシンとトリエタノール等によるエマルジョン
脱脂等がある。また、脱脂のみでは除去できない汚れや
自然酸化皮膜を除去するために、濃度1〜10%の苛性
ソーダ等のアルカリ溶液に、20〜70℃で5秒〜10
分浸漬し、次いで濃度10〜20%の硝酸または硫酸等
の酸性溶液に10〜50℃で5秒〜5分浸漬し、アルカ
リエッチング後の中和及びスマットの除去を行う方法等
が挙げられる。
【0015】感光層との密着性を良好にし、かつ保水性
を改善するために行われる砂目立て処理方法としては、
機械的に表面を粗面化する、いわゆる機械的粗面化法
と、電気化学的に表面を粗面化する、いわゆる電気化学
的粗面化法がある。機械的粗面化法には例えばボール研
磨、ブラシ研磨、ブラスト研磨、バフ研磨等の方法があ
る。また電気化学的粗面化法には、例えば塩酸または硝
酸等を含む電解液中で交流或いは直流によって支持体を
電解処理する方法等がある。この内のいずれか1つ、も
しくは2つ以上の方法を併用することにより、支持体を
砂目立てすることができる。
【0016】前述のような砂目立て処理して得られた支
持体の表面には、スマットが生成しているので、このス
マットを除去するために適宜水洗あるいはアルカリエッ
チング等の処理を行うことが一般に好ましい。このよう
な処理としては、例えば特公昭48−28123号公報
に記載されているアルカリエッチング法や特開昭53−
12739号公報に記載されている硫酸デスマット法等
の処理方法が挙げられる。
【0017】本発明に用いられる支持体には、通常、耐
摩耗性、耐薬品性、保水性を向上させるために、陽極酸
化によって酸化被膜を形成させる。この陽極酸化では一
般的に、硫酸および/またはリン酸等を10〜50%の
濃度で含む水溶液を電解液として電流密度1〜10A/
dmで電解する方法が好ましく用いられるが、他に米
国特許第1,412,768号明細書に記載されている
硫酸中で高電流密度で電解する方法や米国特許第3,5
11,661号明細書に記載されている燐酸を用いて電
解する方法等がある。
【0018】本発明に用いられる支持体は、陽極酸化処
理の後、熱水等による封孔処理や、弗化ジルコニウム酸
カリウム水溶液への浸漬などによる表面処理を施される
ことが好ましい。
【0019】次に、上記表面処理された支持体上に、本
発明の感光性組成物を含む感光層を塗布することにより
本発明の感光性平版印刷版が得られる。この感光層中に
用いられる感光性物質を下記する。
【0020】本発明において使用されるo−キノンジア
ジド化合物を含む感光性組成物においては、o−キノン
ジアジド化合物とアルカリ可溶性樹脂を併用する。o−
キノンジアジド化合物としては、例えばo−ナフトキノ
ンジアジドスルホン酸と、フェノール類及びアルデヒド
またはケトンの重縮合樹脂とのエステル化合物が挙げら
れる。
【0021】前記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、3,5−キシレノール、カルバクロール、チモー
ル等の一価フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒド
ロキノン等の二価フェノール、ピロガロール、フロログ
ルシン等の三価フェノール等が挙げられる。前記アルデ
ヒドとしてはホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、ア
セトアルデヒド、クロトンアルデヒド、フラフラール等
が挙げられる。これらのうち好ましいものはホルムアル
デヒド及びベンズアルデヒドである。前記ケトンとして
はアセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
【0022】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−、p−混合クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹
脂、ピロガロール・アセトン樹脂等が挙げられる。
【0023】前記o−ナフトキノンジアジド化合物のフ
ェノール類のOH基に対するo−ナフトキノンジアジド
スルホン酸の縮合率(OH基1個に対する反応率)は、
15〜80%が好ましく、より好ましいのは20〜45
%である。
【0024】更に本発明に用いられるo−キノンジアジ
ド化合物としては、特開昭58−43451号公報に記
載のある以下の化合物も使用できる。即ち、例えば1,
2−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2
−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−
ベンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフ
トキノンジアジドスルホン酸アミドなどの公知の1,2
−キノンジアジド化合物、更に具体的にはジェイ・コサ
ール(J.Kosar)著「ライト−センシティブ・シ
ステムズ」(Light−Sensitive Sys
tems)第339〜352頁(1965年)、ジョン
・ウィリー・アンド・サンズ(JohnWilley
& Sons)社(ニューヨーク)やダブリュ・エス・
ディ・フォレスト(W.S.De Forest)著
「フォトレジスト」(Photoresist)第50
巻(1975年)、マックローヒル(Mc Graw
Hill)社(ニューヨーク)に記載されている1,2
−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸フェニルエス
テル、1,2,1´,2´−ジ−(ベンゾキノンジアジ
ド−4−スルホニル)−ジヒドロキシビフェニル、1,
2−ベンゾキノンジアジド−4−(N−エチル−M−β
−ナフチル)−スルホンアミド、1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸シクロヘキシルエステル、1
−(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)
−3,5−ジメチルピラゾール、1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン−4´−ヒドロキシジフェニル
−4´−アゾ−β−ナフトール−エステル、N,N−ジ
−(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)
−アニリン、2´−(1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホニルオキシ)−1−ヒドロキシ−アントラキ
ノン、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン−
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2
−ナフトキノノジアジド−5−スルホン酸−2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド2モルと
4,4´−ジアミノベンゾフェノン1モルとの縮合物、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリ
ド2モルと4,4´−ジヒドロキシ−1,1´−ジフェ
ニルスルホン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸クロリド1モルとプルプロガ
リン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−(N−ジヒドロアビエチル)−スルホンアミド等
の1,2−キノンジアジド化合物を例示することができ
る。また、特公昭37−1953号、同37−3627
号、同37−13109号、同40−26126号、同
40−3801号、同45−5604号、同45−27
345号、同51−13013号、特開昭48−965
75号、同48−63802号、同48−63803号
各公報に記載された1,2−キノンジアジド化合物も挙
げることができる。
【0025】上記o−キノンジアジド化合物の感光性組
成物中に占める割合は、6〜60重量%が好ましく、特
に好ましいのは10〜50重量%である。
【0026】アルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック
樹脂、フェノール性水酸基を有するビニル系重合体、特
開昭55−57841号公報に記載されている多価フェ
ノールとアルデヒド又はケトンとの縮合樹脂等が挙げら
れる。
【0027】ノボラック樹脂としては、例えば、フェノ
ール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアル
デヒド樹脂、特開昭55−57841号公報に記載され
ているようなフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒ
ド共重合体樹脂、特開昭55−127553号公報に記
載されているようなp−置換フェノールとフェノールも
しくはクレゾールとホルムアルデヒドとの共重合体樹脂
等が挙げられる。
【0028】前記ノボラック樹脂の分子量(ポリスチレ
ン標準)は、好ましくは数平均分子量Mnが3.00×
10〜7.50×10、重量平均分子量Mwが1.
00×10〜3.00×10、より好ましくはMn
が5.00×10〜4.00×10、Mwが3.0
0×10〜2.00×10である。
【0029】上記ノボラック樹脂は単独で用いてもよい
し、2種以上組合せて用いてもよい。
【0030】上記ノボラック樹脂の感光性組成物中に占
める割合は5〜95重量%であることが好ましい。
【0031】又、フェノール性水酸基を有するビニル系
共重合体としては、該フェノール性水酸基を有する単位
を分子構造中に有する重合体であり、下記一般式[I]
〜[V]の少なくとも1つの構造単位を含む重合体が好
ましい。
【0032】
【化5】 [式中、RおよびRはそれぞれ水素原子、アルキル
基又はカルボキシル基、好ましくは水素原子を表わす。
は水素原子、ハロゲン原子又はアルキル基を表わ
し、好ましくは水素原子又はメチル基、エチル基等のア
ルキル基を表わす。Rは水素原子、アルキル基、アリ
ール基又はアラルキル基を表わし、好ましくは水素原子
を表わす。Aは窒素原子又は酸素原子と芳香族炭素原子
とを連結する、置換基を有していてもよいアルキレン基
を表わし、mは0〜10の整数を表わし、Bは置換基を
有していてもよいフェニレン基又は置換基を有してもよ
いナフチレン基を表わす。]
【0033】重合体としては共重合体型の構造を有する
ものが好ましく、前記一般式[I]〜一般式[V]でそ
れぞれ示される構造単位と組合せて用いることができる
単量体単位としては、例えばエチレン、プロピレン、イ
ソブチレン、ブタジエン、イソプレン等のエチレン系不
飽和オフィレン類、例えばスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン等のスチ
レン類、例えばアクリル酸、メタクリル酸等のアクリル
酸類、例えばイタコン、マレイン酸、無水マレイン酸等
の不飽和脂肪族ジカルボン酸類、例えばアクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブチル、アク
リル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−
2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロア
クリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸エチル等のα−メチレン脂肪族モノ
カルボン酸のエステル類、例えばアクリロニトリル、メ
タアクリロニトリル等のニトリル類、例えばアクリルア
ミド等のアミド類、例えばアクリルアニリド、p−クロ
ロアクリルアニリド、m−ニトロアクリルアニリド、m
−メトキシアクリルアニリド等のアニリド類、例えば酢
酸ビニル、プロピアン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酢
酸ビニル等のビニルエステル類、例えばメチルビニルエ
ーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、β−クロロエチルビニルエーテル等のビニルエー
テル類、塩化ビニル、ビニリデンクロライド、ビニリデ
ンシアナイド、例えば1−メチル−1−メトキシエチレ
ン、1,1−ジメトキシエチレン、1,2−ジメトキシ
エチレン、1,1−ジメトキシカルボニルエチレン、1
−メチル−1−ニトロエチレン等のエチレン誘導体類、
例えばN−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、
N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデン、N−ビ
ニルピロリドン等のN−ビニル系単量体がある。これら
のビニル系単量体は、不飽和二重結合が開裂した構造で
高分子化合物中に存在する。
【0034】上記の単量体のうち脂肪族モノカルボン酸
のエステル類、ニトリル類が好ましい。これらの単量体
は、重合体中にブロックまたはランダムのいずれかの状
態で結合していてもよい。
【0035】ビニル系重合体の感光性組成物中に占める
割合は0.5〜70重量%であることが好ましい。
【0036】ビニル系重合体は、上記重合体を単独で用
いてもよいし、又2種以上組合せて用いてもよい。又、
他の高分子化合物等と組合せて用いることもできる。
【0037】本発明において好ましく用いることができ
るアルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基含有の
芳香族化合物とアルデヒド類又はケトン類との縮合単位
を含む縮合型樹脂が挙げられ、該カルボキシル基を含有
する芳香族化合物は、少なくとも1つのカルボキシル基
を置換した芳香族環を分子中に含むものである。
【0038】そして上記の芳香族環としては好ましくは
アリール基例えばフェニル基、ナフチル基を挙げること
ができる。また前記のカルボキシル基は芳香族間に直接
結合してもよく、ジョイントを介して結合してもよい。
本発明においては、芳香族化合物中に含まれるカルボキ
シル基の数としては、より好ましくは1または2であ
る。さらに前記のジョイントしては例えば炭素数1〜4
のアルキレン基を挙げることができる。
【0039】前記の芳香族化合物はアルデヒド類または
ケトン類と縮合するためには、少なくとも1つのヒドロ
キシル基で置換された1つ以上のアリール基の芳香族環
上に少なくとも2つの非置換部位を有することが必要で
ある。
【0040】この発明に利用される分子中にカルボキシ
ル基を有する芳香族化合物の例としては、サリチル酸、
4−メチルサリチル酸、6−メチルサリチル酸、4−エ
チルサリチル酸、6−プロピルサリチル酸、6−ラウリ
ルサリチル酸、6−ステアリルサリチル酸、4,6−ジ
メチルサリチル酸、p−オキシ安息香酸、6−メチル−
4−オキシ安息香酸、2,6−ジメチル−4−オキシ安
息香酸、2,4−ジオキシ安息香酸、2,4−ジオキシ
−6−メチル安息香酸、2,6−ジオキシ安息香酸、
2,6−ジオキシ−4−メチル安息香酸、4−クロロ−
2,6−ジオキシ安息香酸、4−メトキシ−2,6−ジ
オキシ安息香酸、没食子酸、フロログルシンカルボン
酸、2,4,5−トリオキシ安息香酸、m−ガロイル没
食子酸、タンニン酸、m−ベンゾイル没食子酸、m−
(p−)トルイル没食子酸、プロトカテクオイル−没食
子酸、4,6−ジオキシフタル酸、(2,4−ジオキシ
フェニル)酢酸、(2,6−ジオキシフェニル)酢酸、
(3,4,5−トリオキシフェニル)酢酸等であり、こ
の内特に好ましくは、没食子酸タンニン類、m−ガロイ
ル没食子酸およびフロログルシンカルボン酸である。
【0041】前記本発明に係るアルデヒド類、ケトン類
は特願平4−351030号を参照できる。
【0042】またこれら分子中にカルボキシル基を有す
る芳香族化合物及びアルデヒド類またはケトン類は相互
に組み合わせ自由であり、更に2種以上を混ぜて共縮合
することも可能である。またカルボキシル基を有しない
共縮合可能なフェノール類と共縮合してもよく、その例
としてはm−クレゾール、p−クレゾールの如き置換フ
ェノール、レゾルシン、ピロガロール等が挙げられる。
この場合カルボキシル基を有する芳香族化合物とアルデ
ヒド類またはケトン類との縮合単位の仕込み比は、全組
成の10モル%以上が適当であり、好ましくは30モル
%以上含まれるのがよい。
【0043】本発明に使用されるカルボキシル基含有の
芳香族化合物とアルデヒド類またはケトン類との縮合単
位を含む縮合型樹脂の例としては、サリチル酸−ホルム
アルデヒド樹脂、サリチル酸−m−クレゾール−ホルム
アルデヒド樹脂、4−メチルサリチル酸−ホルムアルデ
ヒド樹脂、6−プロピルサリチル酸−フェノールホルム
アルデヒド樹脂、4,6−ジメチルサリチル酸−アセト
アルデヒド樹脂、p−オキシ安息香酸−レゾルシン−ベ
ンズアルデヒド樹脂、2−メチル−4−オキシ安息香酸
−ホルムアルデヒド樹脂、2,6−ジメチル−4−オキ
シ安息香酸−アセトアルデヒド樹脂、2,4−ジオキシ
安息香酸−p−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、
2,6−ジオキシ安息香酸−ブチルアルデヒド樹脂、4
−クロロ−2,6−ジオキシ安息香酸−m−クレゾール
−ホルムアルデヒド樹脂、4−メトキシ−2,6−ジオ
キシ安息香酸−ホルムアルデヒド樹脂、没食子酸−ホル
ムアルデヒド樹脂、没食子酸−レゾルシン−ホルムアル
デヒド樹脂、フロログルシンカルボン酸−ベンズアルデ
ヒド樹脂、フロログルシンカルボン酸−アセトン樹脂、
フロログルシンカルボン酸−レゾルシン−ベンゾフェノ
ン樹脂、2,4,5−トリオキシ安息香酸−フルフラー
ル樹脂、ガロイル没食子酸−ピロガロール−p−ニトロ
ベンズアルデヒド樹脂、タンニン酸−レゾルシン−アル
デヒド樹脂、タンニン酸−m−クレゾール−アルデヒド
樹脂、タンニン酸−p−オキシ安息香酸−レゾルシン−
ホルムアルデヒド樹脂、4,6−ジオキシフタル酸−レ
ゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂、(2,4−ジオキシ
フェニル)酢酸−プロピオンアルデヒド樹脂、(3,
4,5−トリオキシフェニル)酢酸−m−クレゾール−
ホルムアルデヒド樹脂等があり、この内特に好ましく
は、没食子酸−ホルムアルデヒド樹脂、タンニン酸−レ
ゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂、及びフロログルシン
カルボン酸−ベンズアルデヒド樹脂である。これらの樹
脂を併用することによって、残膜による汚れを改善する
ことができる利点がある(実施例4参照)。
【0044】本発明に使用される上記樹脂は一般に次の
ようにして合成される。すなわち、上記カルボキシル基
含有芳香族化合物と上記アルデヒド類またはケトン類を
無溶媒、もしくはアルコール、ジオキサン等の溶媒に溶
解し、塩酸、シュウ酸等の酸または水酸化ナトリウム、
アンモニア水等のアルカリを触媒として、アルデヒド類
またはケトン類の量を、カルボキシル基含有芳香族化合
物1モル部に対し、0.50〜2.0モル部を用いて縮
合させることにより目的の樹脂が得られる。この際、各
単量体の仕込みモル比及び縮合条件を種々変えることに
よりその分子量は任意の値として得ることができるが、
本発明の目的とする使途に有効に供するためには分子量
が約400〜10000のものが使用されるが、好まし
くは、600〜4000のものが適当である。
【0045】本発明に用いられるシアニン色素として
は、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
【0046】
【化6】 式中、RはC〜Cの低級アルキル基、特にCH
或いはCが好ましく、RはO、S或いはC
の低級アルキル基、特にCH、Cが好まし
い。具体的な化合物としては、3,3′−ジメチル−
2,2′−オキサシアニン、3,3′−ジエチル−2,
2′−オキサシアニン、3,3′−ジメチル−2,2′
−チオシアニン、3,3′−ジエチル−2,2′−チオ
シアニン、1,3,3,1′,3′,3′−ヘキサメチ
ル−2,2′−インドシアニン、1,3,3,1′,
3′,3′−ヘキサエチル−2,2′−インドシアニ
ン、3,3′−ジエチル−1,3,1′,3′−ペンタ
メチル−2,2′−インドシアニン等が挙げられ、この
内最も好ましい化合物は、3,3′−ジメチル−2,
2′−オキサシアニン、3,3′−ジエチル−2,2′
−チオシアニン、1,3,3,1′,3′,3′−ヘキ
サメチル−2,2′−インドシアニンである。これらの
色素は単独又は2種以上を組み合わせて使用することが
できる。
【0047】シアニン色素の添加量は、感光性組成物の
全固形分に対して0.01〜10重量%であることが好
ましく、更に好ましくは0.02〜5重量%である。
【0048】本発明に用いられるアルキルホウ酸塩とし
ては、B(R)で表される化合物のRの少なくとも1
つがアルキル基を有するものである。このようなアルキ
ルホウ酸塩の中で、Rの少なくとも1つが炭素数1〜5
のアルキル基であるものが好ましい。最も好ましい化合
物としては、下記一般式(2)で表される化合物が挙げ
られる。アルキルホウ酸塩の添加量は、感光性組成物の
全固形分に対して0.005〜10重量%が好ましく、
更に好ましくは0.01〜3重量%である。
【0049】
【化7】
【0050】本発明の効果をより高く奏するためには、
感光性組成物中には、従来の露光可視画剤を実質的に含
有しないことが好ましい。但し、従来用いられている色
素は含有していてもよいが、添加量が感光性組成物の全
固形分に対して0.05重量%以下であることが好まし
い。
【0051】上記したように好ましくはないが、露光に
より可視画像を形成させるプリントアウト材料を添加す
ることはできる。プリントアウト材料は露光により酸も
しくは遊離基を生成する化合物と相互作用することによ
ってその色調を変える有機染料よりなるもので、露光に
より酸もしくは遊離基を生成する化合物としては、例え
ば特開昭50−36209号公報に記載のo−ナフトキ
ノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニド、特開昭53
−36223号公報に記載されているo−ナフトキノン
ジアジド−4−スルホン酸クロライドと電子吸引性置換
基を有するフェノール類、またはアニリン酸とのエステ
ル化合物またはアミド化合物、特開昭55−77742
号公報、特開昭57−148784号公報等に記載のハ
ロメチルビニルオキサジアゾール化合物及びジアゾニウ
ム塩等が挙げられる。
【0052】また前記の有機染料としては、ビクトリア
ピュアーブルーBOH(保土谷化学社製)、パテントピ
ュアーブルー(住友三国化学社製)、オイルブルー#6
03(オリエント化学工業社製)、スーダンブルーII
(BASF社製)、クリスタルバイオレット、マラカイ
トグリーン、フクシン、メチルバイオレット、エチルバ
イオレット、メチルオレンジ、ブリリアントグリーン、
コンゴーレッド、エオシン、ローダミン66等を挙げる
ことができる。
【0053】また感光性組成物には、上記の素材の他、
必要に応じて可塑剤、界面活性剤、有機酸、酸無水物な
どを添加することができる。
【0054】更に本発明に用いられる感光性組成物に
は、該感光性組成物の感脂性を向上するために例えば、
p−tert−ブチルフェノールホルムアルデヒド樹脂
やp−n−オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂
や、あるいはこれらの樹脂がo−キノンジアジド化合物
で部分的にエステル化されている樹脂などを添加するこ
ともできる。
【0055】これらの各成分を下記の溶媒に溶解させ、
本発明に係る支持体表面に塗布乾燥させることにより、
感光層を設けて、本発明の感光性平版印刷版を製造する
ことができる。
【0056】本発明に用いられる感光性組成物を溶解す
る際に使用し得る溶媒としては、メチルセロソルブ、メ
チルセロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチル
セロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソ
プロピルエーテル、プロピレングリコール、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジカル
ボン酸メチルエーテル、ジプロピレングリコールメチル
エチルエーテル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチ
ル、ギ酸アミル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エ
チル、酪酸メチル、酪酸エチル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘ
キサノン、ジアセトンアルコール、アセチルアセトン、
γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの溶媒は、
単独あるいは2種以上混合して使用することができる。
【0057】感光性組成物を支持体表面に塗布する際に
用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回
転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイ
フ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等
が用いられる。この際塗布量は用途により異なるが、例
えば固形分として0.05〜5.0g/mの塗布量が
好ましい。こうして得られた感光性平版印刷版の使用に
際しては、従来から常用されている方法を適用すること
ができ、例えば線画像、網点画像などを有する透明原画
を感光面に密着して露光し、次いでこれを適当な現像液
を用いて非画像部の感光性層を除去することによりレリ
ーフ像が得られる。露光に好適な光源としては、水銀
灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカル
ランプ、カーボンアーク灯などが使用され、また現像に
使用される現像液としては、アルカリ水溶液が好まし
く、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、第三リン酸ナトリウム、第
二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等
の水溶液のようなアルカリ水溶液がある。このときのア
ルカリ水溶液の濃度は、感光性組成物及びアルカリの種
類により異なるが、概して0.1〜10重量%の範囲が
適当であり、又酸アルカリ水溶液には必要に応じ界面活
性剤やアルコール等のような有機溶媒を加えることもで
きる。
【0058】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。 実施例1〜3 厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質1050、調
質H16)を5重量%の水酸化ナトリウム水溶液中で6
0℃で1分間脱脂を行った後、1リットルの0.5モル
塩酸水溶液中において温度25℃、電流密度60A/d
、処理時間30秒の条件で電解エッチング処理を行
なった。次いで、5重量%水酸化ナトリウム水溶液中で
60℃、10秒間のデスマット処理を施した後、20重
量%硫酸溶液中で、温度20℃、電流密度3A/d
、処理時間1分間の条件で陽極酸化処理を行った。
更に80℃の熱水で20秒間熱水封孔処理を行い、平版
印刷版用支持体であるアルミニウム板を作成した。
【0059】上記のようにして作成した支持体に次の組
成を有する感光液1をワイヤーバーを用いて塗布し、9
0℃で1分間乾燥して、感光層を有する感光性平版印刷
版試料1〜3を得た。乾燥後の塗布膜の膜厚は2.2g
/mであった。
【0060】 [感光液1] ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比が1 0/54/36でMwが4000) 6.7g o−ナフトキノンジアジド化合物(ピロガロールアセトン樹脂Mw3000と o−ナフトキノンジアイジド−5−スルフォニルクロリドの縮合物:エステル化 率30%) 1.5g ポリエチレングリコール#2000 0.2g シアニン色素(表1参照) 0.08g 下記化合物I 0.03g フッ素系界面活性剤FC−430(住友3M社製) 0.03g cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸 0.2g メチルセロソルブ 100ml
【0061】
【化8】
【0062】比較例1 感光液として前記感光液1からシアニン色素を除いた以
外は実施例1と同様にして感光性平版印刷版試料4を得
た。
【0063】比較例2 感光液1を下記組成の感光液2に代えた以外は同様にし
て感光性平版印刷版試料5を得た。
【0064】 [感光液2] ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比が1 0/54/36でMwが4000) 6.7g o−ナフトキノンジアジド化合物(ピロガロールアセトン樹脂Mw3000と o−ナフトキノンジアイジド−5−スルフォニルクロリドの縮合物:エステル化 率30%) 1.5g ポリエチレングリコール#2000 0.2g ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学社製) 0.08g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s−ト リアジン 0.2g フッ素系界面活性剤FC−430(住友3M社製) 0.03g cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸 0.2g メチルセロソルブ 100ml
【0065】比較例3 感光液1を下記組成の感光液3に代えた以外は同様にし
て感光性平版印刷版試料6を得た。
【0066】 [感光液3] ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比が1 0/54/36でMwが4000) 6.7g o−ナフトキノンジアジド化合物(ピロガロールアセトン樹脂Mw3000と o−ナフトキノンジアイジド−5−スルフォニルクロリドの縮合物:エステル化 率30%) 1.5g ポリエチレングリコール#2000 0.2g クリスタルバイオレット 0.08g p−トルエンスルフォン酸 0.1g フッ素系界面活性剤FC−430(住友3M社製) 0.03g cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸 0.2g メチルセロソルブ 100ml
【0067】実施例1並びに比較例1〜3において得ら
れた感光性平版印刷版試料1〜6をそれぞれメタルハラ
イドランプ(岩崎電機社製アイドルフィン2000)を
光源としてポジ透明原画及び濃度差0.15のグレース
ケールを通して90cmの距離から20秒間露光した。
【0068】[露光可視画性評価]前記感光性平版印刷
版試料1〜6について、原画の露光部と未露光部の感光
層の光学濃度差(ΔOD)をマクベス反射濃度計を用い
て測定した。結果を表1に示す。
【0069】次に前記感光性平版印刷版試料1〜6を現
像液(コニカ社製ポジ用現像液SDR−1)の6倍希釈
液で、30℃、12秒間の現像処理を行った。
【0070】[感度評価]得られるグレースケール現像
画像の完全にクリアーになるグレースケール段数を用
い、感度の評価を行った。段数が大きいほど、感度が高
い。結果を表1に示す。
【0071】[ボールペン適性]現像前に、トンボ描画
機用ボールペン(パイロット社製)で未露光部に描画を
行い、その後現像処理を施し、目視により描画部のやら
れ(侵食度)を評価し、下記のように判定した。結果を
表1に示す。 6点:画像部の侵食がほとんど認められない 4点:画像部の侵食が認められる 2点:画像部の侵食が著しく認められる 注:中間点は上下両者の中間評価である。
【0072】[消去性評価]現像後のグレースケール現
像画像を消去液(コニカ社製SIR−16)で消去をし
た後、手盛り用インキ(コニカ社製SPO−1)でイン
キ盛りを行い、消去部のインキの着肉を目視で評価し、
下記のように判定した。結果を表1に示す。 ○:インキの着肉がほとんど認められない △:インキの着肉が認められる ×:グレースケール現像画像の全面にわたりインキが着
肉している
【0073】[色素残り評価]現像後の露光部分(非画
像部)と感光層を塗布していない上記アルミニウム板と
の光学濃度差(ΔD)をマクベス反射濃度計を用いて測
定し、下記のように判定した。結果を表1に示す。 ○:光学濃度差が±0.05未満 △:光学濃度差が±0.1〜0.05 ×:光学濃度差が±0.1超
【0074】
【表1】
【0075】実施例4 実施例1において、[感光液1]に下記合成例1で得ら
れた没食子酸−レゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂1.
00gを加えたことのみ代えて実験を行ったところ、試
料1と同じ結果に加えて、残膜による汚れテスト[上述
の露光、現像条件で各試料に5本の画線部(5mm×1
5mm)を形成させ、消去液(SIR−15、コニカ社
製)により画線部を消去した。]の結果、残膜がなく、
インク着肉もなくてフリンジ汚れが全く見られない良好
な結果であった。
【0076】合成例1 没食子酸128g(0.75モル)及びレゾルシン2
7.5g(0.25モル)をエタノール500mlに溶
解し、次にホルマリン(37%ホルムアルデヒド水溶
液)122g(1.5モル)、触媒として35%濃塩酸
0.5mlを加えた。混合物を撹拌しながら油浴中で加
熱し、反応混合物が反応熱による発熱で沸騰還流を始め
たら、加熱を少し弱め、そのまま更に2時間半加熱還流
を続けた。反応後、反応混合物を撹拌しながら冷水2リ
ットル中に注入すると、淡褐色の粉末状の没食子酸−レ
ゾルシン−ホルムアルデヒド樹脂が得られた。収量15
0g、分子量約1600。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、感度、ボールペン適
性、露光可視画性、消去性に優れ、非画像部の色素残り
のない感光性組成物及び感光性平版印刷版を提供するこ
とができる。
フロントページの続き (72)発明者 松原 真一 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 佐々木 充 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 松尾 史之 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド化合
    物、シアニン色素及びアルキルホウ酸塩を含有すること
    を特徴とする感光性組成物。
  2. 【請求項2】シアニン色素が下記一般式(1)で表され
    ることを特徴とする請求項1記載の感光性組成物。 【化1】 [式中、Rは低級アルキル基を示し、Rは酸素原
    子、硫黄原子又は低級アルキル基を示す。]
  3. 【請求項3】アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド化合
    物、シアニン色素及びアルキルホウ酸塩を含有する感光
    性組成物から成る感光層を支持体上に有することを特徴
    とする感光性平版印刷版。
  4. 【請求項4】シアニン色素が下記一般式(1)で表され
    ることを特徴とする請求項3記載の感光性平版印刷版。 【化2】 [式中、Rは低級アルキル基を示し、Rは酸素原
    子、硫黄原子又は低級アルキル基を示す。]
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001042519A (ja) * 1999-05-24 2001-02-16 Mitsubishi Chemicals Corp ポジ型感光性組成物及びポジ型感光性平版印刷版
EP1734406A1 (en) 2005-06-16 2006-12-20 Fujitsu Limited Resist composition, method of forming resist pattern, semiconductor device and method od manufacturing thereof
US20150251481A1 (en) * 2012-10-11 2015-09-10 Agfa-Gevaert Color laser marking

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