JPH0770836B2 - 電気積層板とその製造方法 - Google Patents
電気積層板とその製造方法Info
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- JPH0770836B2 JPH0770836B2 JP1133889A JP13388989A JPH0770836B2 JP H0770836 B2 JPH0770836 B2 JP H0770836B2 JP 1133889 A JP1133889 A JP 1133889A JP 13388989 A JP13388989 A JP 13388989A JP H0770836 B2 JPH0770836 B2 JP H0770836B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、電気積層板とその製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、この発明は、クラック性が良好
で、スルーホール信頼性に優れた金属基板による電気積
層板とその製造方法に関するものである。
ある。さらに詳しくは、この発明は、クラック性が良好
で、スルーホール信頼性に優れた金属基板による電気積
層板とその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 近年、金属板を基板とする多層電気積層板が注目されて
きており、その加工信頼性の向上のための工夫が様々に
なされてきている。
きており、その加工信頼性の向上のための工夫が様々に
なされてきている。
この金属基板による電気積層板は、たとえば次のような
方法によって製造されている。すなわち、第5図に示し
たように、 (a) 基板とする金属板(ア)にドリル加工等によっ
て通孔(イ)を形成する。この通孔(イ)は、後に形成
するスルーホールの径よりも大きい径としている。
方法によって製造されている。すなわち、第5図に示し
たように、 (a) 基板とする金属板(ア)にドリル加工等によっ
て通孔(イ)を形成する。この通孔(イ)は、後に形成
するスルーホールの径よりも大きい径としている。
(b) このようにして形成した通孔(イ)を有する金
属板(ア)と、樹脂とともに充填剤を基材に含浸させた
プリプレグ(ウ)、さらには片面プリント配線板、両面
プリント配線板、あるいは多層プリント配線板などの内
層回路板(エ)の所要枚数を、最外層の金属箔(オ)と
ともに加熱加圧し、積層成形して一体化する。
属板(ア)と、樹脂とともに充填剤を基材に含浸させた
プリプレグ(ウ)、さらには片面プリント配線板、両面
プリント配線板、あるいは多層プリント配線板などの内
層回路板(エ)の所要枚数を、最外層の金属箔(オ)と
ともに加熱加圧し、積層成形して一体化する。
この積層一体化成形において、プリプレグ(ウ)に含浸
させた樹脂及び充填剤を通孔(イ)に流入充填させて硬
化させる。
させた樹脂及び充填剤を通孔(イ)に流入充填させて硬
化させる。
(c) 通孔(イ)に充填させた樹脂(カ)の部分にス
ルーホール穿孔加工し、この樹脂(カ)により金属板
(ア)との間に絶縁性が確保されたスルーホール(キ)
を形成する。
ルーホール穿孔加工し、この樹脂(カ)により金属板
(ア)との間に絶縁性が確保されたスルーホール(キ)
を形成する。
次いで、最外層の金属箔(オ)をエッチング加工して回
路形成するとともに、スルーホール(キ)内にスルーホ
ールメッキを施して多層の電気積層板に仕上げる。
路形成するとともに、スルーホール(キ)内にスルーホ
ールメッキを施して多層の電気積層板に仕上げる。
このような方法を実施するに当たっては、積層一体化成
形の前にあらかじめ通孔(イ)内に充填剤入り樹脂を所
要量充填しておくこともすでに提案されている。
形の前にあらかじめ通孔(イ)内に充填剤入り樹脂を所
要量充填しておくこともすでに提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、これまでの種々の工夫にもかかわらず、
依然としてこの金属基板を用いる多層電気積層板につい
てはその物性信頼性の面において解決すべき課題が残さ
れていた。
依然としてこの金属基板を用いる多層電気積層板につい
てはその物性信頼性の面において解決すべき課題が残さ
れていた。
すなわち、従来の電気積層板の場合には、積層一体化成
形時に通孔(イ)の角部で樹脂流れの集中が起こり、成
形後に充填剤の偏在が生じ、クラックの発生、品質低下
の原因となっていたのである。
形時に通孔(イ)の角部で樹脂流れの集中が起こり、成
形後に充填剤の偏在が生じ、クラックの発生、品質低下
の原因となっていたのである。
この樹脂流れの集中は、第6図に示したように、通孔
(イ)の部分には金属板(ア)がないことから成形時に
加わる圧力が小さく、逆に金属板(ア)の部分では圧力
が大きいため、通孔(イ)の角部で樹脂の流れ込み(図
中の矢印)が大きくなることに起因するものである。
(イ)の部分には金属板(ア)がないことから成形時に
加わる圧力が小さく、逆に金属板(ア)の部分では圧力
が大きいため、通孔(イ)の角部で樹脂の流れ込み(図
中の矢印)が大きくなることに起因するものである。
このような樹脂流れの集中によって、第7図に示したよ
うに、通孔(イ)内に樹脂が多量に流入し、その結果、
充填剤(ケ)が通孔(イ)の内部において片寄り、充填
剤(ケ)の偏在が発生する。特に、金属板(ア)におけ
る通孔(イ)の密度が低いほどその傾向は大きくなる。
また、この充填剤(ケ)の偏在は、多層積層板の複数の
通孔(イ)において不均一に発生する。
うに、通孔(イ)内に樹脂が多量に流入し、その結果、
充填剤(ケ)が通孔(イ)の内部において片寄り、充填
剤(ケ)の偏在が発生する。特に、金属板(ア)におけ
る通孔(イ)の密度が低いほどその傾向は大きくなる。
また、この充填剤(ケ)の偏在は、多層積層板の複数の
通孔(イ)において不均一に発生する。
そして、充填剤(ケ)がこのように片寄る部分では、片
寄りが発生しない部分よりも樹脂の量が少ないために、
成形時に加熱応力が加わると、充填剤(ケ)と樹脂との
界面に剥離が生じやすくなり、第6図に示したようなク
ラック(ク)の発生を避けることができない。このよう
なクラック(ク)の発生は、スルーホールの信頼性を低
下させる原因となる。
寄りが発生しない部分よりも樹脂の量が少ないために、
成形時に加熱応力が加わると、充填剤(ケ)と樹脂との
界面に剥離が生じやすくなり、第6図に示したようなク
ラック(ク)の発生を避けることができない。このよう
なクラック(ク)の発生は、スルーホールの信頼性を低
下させる原因となる。
また、充填剤(ケ)の偏在は、スルーホールメッキ時に
も悪影響を及ぼすこととなり、充填剤(ケ)の少ない部
分ではメッキが剥がれやすくなり、メッキ密着性が低下
する原因ともなる。
も悪影響を及ぼすこととなり、充填剤(ケ)の少ない部
分ではメッキが剥がれやすくなり、メッキ密着性が低下
する原因ともなる。
この発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、
従来の金属基板電気積層板の欠点を改善し、通孔部での
樹脂流れの集中を抑止し、スルーホール信頼性を向上さ
せることのできる、新しい電気積層板とその製造方法を
提供することを目的としている。
従来の金属基板電気積層板の欠点を改善し、通孔部での
樹脂流れの集中を抑止し、スルーホール信頼性を向上さ
せることのできる、新しい電気積層板とその製造方法を
提供することを目的としている。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、上記の目的を実現するために、端部内周面
に傾斜面を設けた通孔を有する金属板と、樹脂とともに
充填剤を基材に含浸させたプリプレグ及び内層回路板の
所要枚数とが積層一体化されるとともに、この積層体の
片面又は両面に金属箔より形成した回路パターンが配設
され、かつ前記金属板の通孔内に充填剤が均一に分散さ
れた電気積層板であって、この電気積層板は、さらに金
属板の通孔に対応する位置にこの通孔の内径よりも小さ
な内径を有するスルーホールが形成され、このスルーホ
ールの内周面には前記回路パターンどうし及び/又は回
路パターンと内層回路板とを電気的に接続する導電層が
形成されてなることを特徴とする電気積層板を提供す
る。
に傾斜面を設けた通孔を有する金属板と、樹脂とともに
充填剤を基材に含浸させたプリプレグ及び内層回路板の
所要枚数とが積層一体化されるとともに、この積層体の
片面又は両面に金属箔より形成した回路パターンが配設
され、かつ前記金属板の通孔内に充填剤が均一に分散さ
れた電気積層板であって、この電気積層板は、さらに金
属板の通孔に対応する位置にこの通孔の内径よりも小さ
な内径を有するスルーホールが形成され、このスルーホ
ールの内周面には前記回路パターンどうし及び/又は回
路パターンと内層回路板とを電気的に接続する導電層が
形成されてなることを特徴とする電気積層板を提供す
る。
またこの発明は、金属板に円錐穴をドリルにより形成
し、次いでこの円錐穴の内側にこれよりも小さな内径を
有する貫通穴をドリルにより開けて、端部内周面に傾斜
面を有する通孔を形成した後に、この金属板と、樹脂と
ともに充填剤を基材に含浸させたプリプレグ及び内層回
路板の所要枚数とを積層一体化成形し、その金属板の通
孔内に樹脂とともに充填剤を均一に分散充填させ、この
ようにして得られた積層体の片面又は両面に金属箔を積
層一体化し、次いで前記通孔に対応する位置にその内径
よりも小さな内径を有するスルーホールを穿孔加工した
後に、前記金属箔に回路パターンを形成し、さらにスル
ーホール内周面をメッキ処理して回路パターンどうし及
び/又は回路パターンと内層回路板とを電気的に接続す
ることを特徴とする電気積層板の製造方法を提供するも
のでもある。
し、次いでこの円錐穴の内側にこれよりも小さな内径を
有する貫通穴をドリルにより開けて、端部内周面に傾斜
面を有する通孔を形成した後に、この金属板と、樹脂と
ともに充填剤を基材に含浸させたプリプレグ及び内層回
路板の所要枚数とを積層一体化成形し、その金属板の通
孔内に樹脂とともに充填剤を均一に分散充填させ、この
ようにして得られた積層体の片面又は両面に金属箔を積
層一体化し、次いで前記通孔に対応する位置にその内径
よりも小さな内径を有するスルーホールを穿孔加工した
後に、前記金属箔に回路パターンを形成し、さらにスル
ーホール内周面をメッキ処理して回路パターンどうし及
び/又は回路パターンと内層回路板とを電気的に接続す
ることを特徴とする電気積層板の製造方法を提供するも
のでもある。
(作 用) この発明の電気積層板とその製造方法では、樹脂ととも
に充填剤を基材含浸させたプリプレグを用いて製造する
金属基板電気積層板において、基板となる金属板に形成
する通孔の端部を従来のように角部のままにすることな
く、その端部に傾斜面を設け、これによって、樹脂流れ
の集中を防止し、通孔内部における充填剤の片寄りを解
消させることができる。充填剤は、通孔内に均一に分散
して充填され、成形後の電気積層板において偏在するこ
とはない。
に充填剤を基材含浸させたプリプレグを用いて製造する
金属基板電気積層板において、基板となる金属板に形成
する通孔の端部を従来のように角部のままにすることな
く、その端部に傾斜面を設け、これによって、樹脂流れ
の集中を防止し、通孔内部における充填剤の片寄りを解
消させることができる。充填剤は、通孔内に均一に分散
して充填され、成形後の電気積層板において偏在するこ
とはない。
その結果、樹脂と充填剤との界面において剥離が発生す
るのが抑えられ、クラックの発生が抑止される。また、
スルーホールメッキの密着性も高められ、電気積層板と
してのスルーホール信頼性が向上する。
るのが抑えられ、クラックの発生が抑止される。また、
スルーホールメッキの密着性も高められ、電気積層板と
してのスルーホール信頼性が向上する。
(実施例) 以下、図面に沿って、この発明の電気積層板とその製造
方法のついてさらに詳しく説明する。
方法のついてさらに詳しく説明する。
第1図は、この発明の電気積層板に用いる基板としての
金属板の通孔部分を拡大して示した要部斜視断面図であ
る。
金属板の通孔部分を拡大して示した要部斜視断面図であ
る。
この第1図の例においては、金属板(1)の所定部位に
は、通孔(2)が形成されており、その上下の端部に傾
斜面(3)が設けられている。
は、通孔(2)が形成されており、その上下の端部に傾
斜面(3)が設けられている。
この傾斜面(3)の傾斜角度や内径(d)及び外径
(D)は、プリプレグに含浸させる樹脂及び充填剤の種
類、そしてそれらの性質により、積層一体化成形の条件
を考慮して適宜に定めることができ、樹脂流れの集中の
抑止作用を最適なものに設定することができる。
(D)は、プリプレグに含浸させる樹脂及び充填剤の種
類、そしてそれらの性質により、積層一体化成形の条件
を考慮して適宜に定めることができ、樹脂流れの集中の
抑止作用を最適なものに設定することができる。
金属板(1)の積層成形時の配置によっては、傾斜面
(3)は必ずしも通孔(2)の上下両端部に設ける必要
はなく、いずれか一方であってもよい。
(3)は必ずしも通孔(2)の上下両端部に設ける必要
はなく、いずれか一方であってもよい。
この傾斜面(3)は、たとえば第2図に示したようにし
て形成することができる。
て形成することができる。
すなわち、まず、金属板(1)の片面に通孔(2)の外
径(D)を形成するために、径の大きなドリル(4)に
よって円錐状の穴(円錐穴)(5)を開ける。金属板
(1)の上下両面に傾斜面(3)を設ける場合には、こ
れと同様にして、金属板(1)の裏面にもそのドリル
(4)を用いて円錐穴(5)を表側の円錐穴(5)に一
致させて開ける。
径(D)を形成するために、径の大きなドリル(4)に
よって円錐状の穴(円錐穴)(5)を開ける。金属板
(1)の上下両面に傾斜面(3)を設ける場合には、こ
れと同様にして、金属板(1)の裏面にもそのドリル
(4)を用いて円錐穴(5)を表側の円錐穴(5)に一
致させて開ける。
次いで、外径(D)の形成に用いたドリル(4)よりも
径の小さいドリル(6)によって内径(d)の貫通穴を
開ける。
径の小さいドリル(6)によって内径(d)の貫通穴を
開ける。
このようにして、上下両端部の内周面に傾斜面(3)を
有する通孔(2)が形成される。
有する通孔(2)が形成される。
第3図のa及びbは、各々、このようにして傾斜面
(3)を通孔(2)の上下両端部に設けた金属板(1)
を用いて、電気積層板を製造する工程を例示した工程断
面図である。
(3)を通孔(2)の上下両端部に設けた金属板(1)
を用いて、電気積層板を製造する工程を例示した工程断
面図である。
(a) 基材に樹脂とともに充填剤を含浸させたプリプ
レグ(10)と、片面又は両面プリント配線板、もしくは
多層プリント配線板などの内層回路板(11)とを、所要
の枚数で、しかも所定の組合せにより上記の金属板
(1)に積層し、その最外層には金属箔(12)を配して
加熱加圧し、積層一体化成形する。
レグ(10)と、片面又は両面プリント配線板、もしくは
多層プリント配線板などの内層回路板(11)とを、所要
の枚数で、しかも所定の組合せにより上記の金属板
(1)に積層し、その最外層には金属箔(12)を配して
加熱加圧し、積層一体化成形する。
プリプレグ(10)としては、ガラスクロス、紙等の基材
にエポキシ樹脂やポリイミド樹脂などを含浸させたもの
使用することができる。
にエポキシ樹脂やポリイミド樹脂などを含浸させたもの
使用することができる。
また、このプリプレグ(10)にはそのような樹脂ととも
に充填剤を含浸させるが、この充填剤の種類については
特に制限はない。Al2O3,Al2O3・H2O,MgO,タルク,CaCO
3,Sb2O3,シリカなどの球状粉や、ガラス繊維、アラミ
ド繊維等の粉砕繊維などを用いることができる。通常、
こられの充填剤は、樹脂分100重量部に対して40〜1000
重量部程度配合することができる。
に充填剤を含浸させるが、この充填剤の種類については
特に制限はない。Al2O3,Al2O3・H2O,MgO,タルク,CaCO
3,Sb2O3,シリカなどの球状粉や、ガラス繊維、アラミ
ド繊維等の粉砕繊維などを用いることができる。通常、
こられの充填剤は、樹脂分100重量部に対して40〜1000
重量部程度配合することができる。
組み合わせる内層回路板(11)についても、通常の方法
によって製造したものを適宜に使用することができる。
によって製造したものを適宜に使用することができる。
なお、金属板(1)には、プリプレグ(10)に含浸させ
た樹脂との密着性を高めるために、あらかじめ黒化処
理、ブラウン処理、電解メッキによる表面こぶ付け処理
等を施しておくのが好ましい。
た樹脂との密着性を高めるために、あらかじめ黒化処
理、ブラウン処理、電解メッキによる表面こぶ付け処理
等を施しておくのが好ましい。
加熱加圧によって積層一体化成形する際には、プリプレ
グ(10)に含浸させた樹脂及び充填剤が金属板(1)の
通孔(2)内に流入し、充填される。この時、上記した
ように、通孔(2)の両端部には傾斜面(3)が設けら
れているため、この通孔(2)の端部において従来のよ
うな樹脂流れの集中は発生しない。傾斜面(3)により
通孔(2)全体の表面積が拡大され、樹脂は通孔(2)
の端部全域において均一に流れ、通孔(2)内に流れ込
む。このため、通孔(2)内部に充填剤が均一に分散し
て充填され、従来のように充填剤の片寄りは形成しな
い。充填剤は、電気積層板において均一に分散され、偏
在は起こらない。このため、樹脂の多い部分と少ない部
分とが形成されずに済み、電気積層板の全域において均
一となる。充填剤偏在に伴う樹脂と充填剤との間に生じ
やすかったクラックは抑止され、電気積層板のスルーホ
ール信頼性が良好となる。
グ(10)に含浸させた樹脂及び充填剤が金属板(1)の
通孔(2)内に流入し、充填される。この時、上記した
ように、通孔(2)の両端部には傾斜面(3)が設けら
れているため、この通孔(2)の端部において従来のよ
うな樹脂流れの集中は発生しない。傾斜面(3)により
通孔(2)全体の表面積が拡大され、樹脂は通孔(2)
の端部全域において均一に流れ、通孔(2)内に流れ込
む。このため、通孔(2)内部に充填剤が均一に分散し
て充填され、従来のように充填剤の片寄りは形成しな
い。充填剤は、電気積層板において均一に分散され、偏
在は起こらない。このため、樹脂の多い部分と少ない部
分とが形成されずに済み、電気積層板の全域において均
一となる。充填剤偏在に伴う樹脂と充填剤との間に生じ
やすかったクラックは抑止され、電気積層板のスルーホ
ール信頼性が良好となる。
(b) 次いで、この積層成形後の積層板の通孔(2)
部に、通孔(2)の内径よりも径の小さなドリルによっ
てスルーホール穿孔加工を行い、スルーホール(13)を
形成する。
部に、通孔(2)の内径よりも径の小さなドリルによっ
てスルーホール穿孔加工を行い、スルーホール(13)を
形成する。
そして、エッチングによって最外層の金属箔(12)に回
路パターンを形成し、スルーホール(13)内周面をメッ
キし、導電層を設け、上下両面の回路パターンを接続
し、これとともに、あるいはこれとは別に内層回路板
(11)との電気的接続を行い、電気積層板とする。
路パターンを形成し、スルーホール(13)内周面をメッ
キし、導電層を設け、上下両面の回路パターンを接続
し、これとともに、あるいはこれとは別に内層回路板
(11)との電気的接続を行い、電気積層板とする。
この時、スルーホール(13)内周面には、穿孔加工によ
り上記の充填剤が露出するため、粗面化された状態とな
る。その結果、スルーホールメッキの密着性は良好とな
る。また、充填剤は、上記した通り、通孔(2)の内部
において均一に分散して充填されているため、このスル
ーホールメッキ(13)を均質なものとすることができ
る。スルーホール信頼性をさらに高めることができる。
り上記の充填剤が露出するため、粗面化された状態とな
る。その結果、スルーホールメッキの密着性は良好とな
る。また、充填剤は、上記した通り、通孔(2)の内部
において均一に分散して充填されているため、このスル
ーホールメッキ(13)を均質なものとすることができ
る。スルーホール信頼性をさらに高めることができる。
第3図に示した例において、金属板(1)の片面にあら
かじめプリプレグ(10)を重ね合わせ一体化しておき、
通孔(2)内に樹脂及び充填剤を充填させておくことも
可能である。この場合には、上記した傾斜面(3)との
相乗作用により、充填剤の片寄り、そして偏在をより一
層効果的に抑止することができる。
かじめプリプレグ(10)を重ね合わせ一体化しておき、
通孔(2)内に樹脂及び充填剤を充填させておくことも
可能である。この場合には、上記した傾斜面(3)との
相乗作用により、充填剤の片寄り、そして偏在をより一
層効果的に抑止することができる。
もちろん、通孔(2)にあらかじめ樹脂及び充填剤を充
填しなくともよく、また、傾斜面(3)は片側だけとし
てもよい。
填しなくともよく、また、傾斜面(3)は片側だけとし
てもよい。
第4図は、通孔(2)の片側の端部内周面のみに傾斜面
(3)を設け、さらに金属板(1)の片面にプリプレグ
(10)をあらかじめ積層一体化した場合の電気積層板の
積層成形時の配置関係を例示した断面図である。
(3)を設け、さらに金属板(1)の片面にプリプレグ
(10)をあらかじめ積層一体化した場合の電気積層板の
積層成形時の配置関係を例示した断面図である。
プリプレグ(10)の一部として、金属板(1)にプリプ
レグ(10a)を積層し一体化している。
レグ(10a)を積層し一体化している。
もちろん、この発明は、以上の例によって限定されるこ
とはない。その細部の構成については様々な態様が可能
であることは言うまでもない。
とはない。その細部の構成については様々な態様が可能
であることは言うまでもない。
(発明の効果) この発明により、以上詳しく説明したように、従来のよ
うに、成形時の通孔端部の角部における樹脂流れの集中
が緩和され、成形後の充填剤の片寄り、そして偏在の効
果的に抑止することができる。成形時における充填剤と
樹脂との界面での剥離と、これにともなうクラックの発
生を防止することができ、しかもスルーホールメッキの
密着性をも高めることができる。電気積層板のスルーホ
ール信頼性が向上する。
うに、成形時の通孔端部の角部における樹脂流れの集中
が緩和され、成形後の充填剤の片寄り、そして偏在の効
果的に抑止することができる。成形時における充填剤と
樹脂との界面での剥離と、これにともなうクラックの発
生を防止することができ、しかもスルーホールメッキの
密着性をも高めることができる。電気積層板のスルーホ
ール信頼性が向上する。
第1図及び第2図は、各々、この発明の電気積層板に用
いる金属板の通孔とその形成方法を拡大して例示した要
部断面斜視図及び工程断面図である。 第3図のa及びbは、この発明の電気積層板の製造方法
を例示した工程断面図であり、第4図は、別の例を示し
た断面図である。 第5図のa,b及びcは、各々、従来の電気積層板の製造
工程を示した工程断面図であり、第6図は、従来の電気
積層板のクラック発生状態を示した断面図である。 第7図は、従来の電気積層板における充填剤の偏在の発
生を示した断面図である。 1……金属板 2……通孔 3……傾斜面 4,6……ドリル 5……円錐穴 10……プリプレグ 11……内層回路板 12……金属箔 13……スルーホール
いる金属板の通孔とその形成方法を拡大して例示した要
部断面斜視図及び工程断面図である。 第3図のa及びbは、この発明の電気積層板の製造方法
を例示した工程断面図であり、第4図は、別の例を示し
た断面図である。 第5図のa,b及びcは、各々、従来の電気積層板の製造
工程を示した工程断面図であり、第6図は、従来の電気
積層板のクラック発生状態を示した断面図である。 第7図は、従来の電気積層板における充填剤の偏在の発
生を示した断面図である。 1……金属板 2……通孔 3……傾斜面 4,6……ドリル 5……円錐穴 10……プリプレグ 11……内層回路板 12……金属箔 13……スルーホール
Claims (2)
- 【請求項1】端部内周面に傾斜面を設けた通孔を有する
金属板と、樹脂とともに充填剤を基材に含浸させたプリ
プレグ及び内層回路板の所要枚数とが積層一体化される
とともに、この積層体の片面又は両面に金属箔より形成
した回路パターンが配設され、かつ前記金属板の通孔内
に充填剤が均一に分散された電気積層板であって、この
電気積層板は、さらに金属板の通孔に対応する位置にこ
の通孔の内径よりも小さな内径を有するスルーホールが
形成され、このスルーホールの内周面には前記回路パタ
ーンどうし及び/又は回路パターンと内層回路板とを電
気的に接続する導電層が形成されてなることを特徴とす
る電気積層板。 - 【請求項2】金属板に円錐穴をドリルにより形成し、次
いでこの円錐穴の内側にこれよりも小さな内径を有する
貫通穴をドリルにより開けて、端部内周面に傾斜面を有
する通孔を形成した後に、この金属板と、樹脂とともに
充填剤を基材に含浸させたプリプレグ及び内層回路板の
所要枚数とを積層一体化成形し、その金属板の通孔内に
樹脂とともに充填剤を均一に分散充填させ、このように
して得られた積層体の片面又は両面に金属箔を積層一体
化し、次いで前記通孔に対応する位置にその内径よりも
小さな内径を有するスルーホールを穿孔加工した後に、
前記金属箔に回路パターンを形成し、さらにスルーホー
ル内周面をメッキ処理して回路パターンどうし及び/又
は回路パターンと内層回路板とを電気的に接続すること
を特徴とする電気積層板の製造方法。
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---|---|---|---|
JP1133889A JPH0770836B2 (ja) | 1989-05-25 | 1989-05-25 | 電気積層板とその製造方法 |
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1989
- 1989-05-25 JP JP1133889A patent/JPH0770836B2/ja not_active Expired - Fee Related
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