JP3654982B2 - 多層印刷配線板の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は多層印刷配線板の製造方法に係り、さらに詳しくは高信頼性で、かつ高密度な配線,実装が可能な多層印刷配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、多層印刷配線板は、一般的に、次のような手段で製造されている。先ず、絶縁性基板両面に張られた導電性金属箔(たとえば銅箔)を、それぞれ配線パターニングした後、その配線パターン面上に絶縁シート(たとえばプリプレグ)を介して銅箔を積層,配置し、加熱加圧により一体化する。その後、たとえばドリル穴明け加工によって、両面間を貫通する穴を穿設し、この穴内壁面にメッキ処理を施して、両面間の電気的な接続を行った後、表面(外層)銅箔について配線パターニングして、両面型印刷配線板を製造している。そして、より配線層の多い多層印刷配線板の場合は、中間に介挿させる両面型印刷配線板数を増やす方式で製造されている。
【0003】
また、前記多層印刷配線板の製造方法において、次のような配線層間の電気的な接続方法も知られている。すなわち、両面銅箔張り絶縁基板の所定位置に穴明けし、この穴内に導電性ペーストを印刷法などによって流し込み、流し込んだ導電性ペーストの樹脂分を硬化させて、配線層間を電気的に接続する方法も行われている。さらに、多層印刷配線板の製造過程で、たとえば銅箔面に予め形設しておいた導電性バンプの先端部を、層間絶縁層形成用の合成樹脂系シートを貫通させて、配線パターン層間の電気的な接続を行う方式も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、配線パターン層間の電気的な接続にメッキ法を利用する手段は、絶縁基板に配線パターン層間の電気的な接続用の穴明け(穿穴)加工、穿設した穴内壁面を含めたメッキ処理工程などを要し、印刷配線板の製造工程が冗長であるとともに、工程管理も繁雑であるという欠点がある。一方、配線層間の電気的な接続用の穴に、導電性ペーストを印刷などにより埋め込む方法の場合も、前記メッキ法の場合と同様に穴明け工程を必要とする。しかも、穿設した穴内に、一様に導電性ペーストを流し込み,埋め込むことが難しく、電気的な接続の信頼性に問題があった。
【0005】
いずれにしても、前記穴明け工程を要することは、印刷配線板のコストや歩留まりなどに反映し、低コスト化などへの要望に対応できない。また、前記配線パターン層間を導電体穴の設置で行った場合は、その導電体穴の領域に配線を形成,配置できないし、電子部品を搭載することもできない。つまり、配線密度の向上が制約されるとともに、電子部品の実装密度の向上も阻害されるという問題がある。
【0006】
一方、多層印刷配線板の構成において、導電性バンプの先端部を合成樹脂系シート(層間絶縁層)を貫通させ、配線パターン層間の電気的な接続を行う方式の場合は、次のような問題がある。すなわち、多層印刷配線板の内層配線パターン層間の電気的に接続部を成す導電性バンプの位置ずれなどを発生する恐れがあり、多層印刷配線板の信頼性が懸念される。
【0007】
本発明は上記事情に対処してなされたもので、製造プロセスの簡易化を図りながら、より高密度の配線および実装もでき、かつ信頼性の高い印刷配線板を歩留まりよく製造できる方法の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、一主面に導電性金属箔を有し、他主面が配線パターン化された配線素板の前記配線パターン形成面に、合成樹脂系シート主面を対接させて積層的に配置する積層工程と、前記配線パターンとの間で電気的な接続部を形成する導電性バンプが一主面に設けられた導電性金属箔を、前記合成樹脂系シート主面上に、前記導電性バンプ側を該合成樹脂シートと対向させて位置決めし、積層配置して、積層体を形成する積層体形成工程と、前記積層体を加圧し合成樹脂系シートの厚さ方向に導電性バンプ先端部を貫挿させ、対向する配線パターンに対する貫通型の導体配線部を形成して両面が導電性金属箔からなる一体化された積層体を形成する積層体一体化工程と、前記一体化された積層体の両面の導電性金属箔に選択的なエッチング処理を施して配線パターニングするパターニング工程とを有することを特徴とする多層印刷配線板の製造方法である。
【0009】
請求項2の発明は、両主面に導電性金属箔を有する配線素板の一方の導電性金属箔に選択的なエッチング処理を施して配線パターニングする片面パターニング工程と、前記配線パターニングされた配線パターン形成面に、合成樹脂系シート主面を対接させて積層的に配置する積層工程と、前記配線パターンとの間で電気的な接続部を形成する導電性バンプが一主面に設けられた導電性金属箔を、前記合成樹脂系シート主面上に、前記導電性バンプ側を該合成樹脂シートと対向させて位置決めし、積層配置して、積層体を形成する積層体形成工程と、前記積層体を加圧し合成樹脂系シートの厚さ方向に導電性バンプ先端部を貫挿させ、対向する配線パターンに対する貫通型の導体配線部を形成して両面が導電性金属箔からなる一体化された積層体を形成する積層体一体化工程と、前記積層体一体化工程を経た一体化された積層体に前記片面パターニング工程から前記積層体一体化工程に至る一連の工程を少なくとも1回繰り返す増層工程と、前記増層工程を経た後の一体化された積層体の両面の導電性金属箔に選択的なエッチング処理を施して配線パターニングする両面パターニング工程とを有することを特徴とする多層印刷配線板の製造方法である。
【0010】
すなわち、本発明は、層間絶縁体層を成す合成樹脂系シートに、導電性バンプを圧入・貫挿させて配線パターン層間の電気的な接続を行う手段をとった多層印刷配線板の製造方法において、前記合成樹脂系シートに導電性バンプを圧入・貫挿する工程では、導電性バンプを圧入・貫挿する方向に導電性金属箔を一体的に積層配置しておき、前記導電性バンプの圧入・貫挿に対して、変形防止ないし補強的に作用させることを骨子とするものである。
【0011】
そして、このような本発明は、導電性バンプを圧入・貫挿する工程において、押圧される方向(圧入・貫挿される方向)に、外層として、予め導電性金属箔を一体的に積層配置しておいた場合、層間絶縁体層を成す合成樹脂系シートの変形などが容易に抑制され、また、圧入・貫挿される導電性バンプの位置ずれ,変形も効果的に防止されるという知見に基づいてなされものである。なお、前記導電性バンプを圧入・貫挿させる合成樹脂系シートの厚さに対して、導電性バンプ先端部が対接する配線パターン層を支持する絶縁体層(配線素板の層間絶縁層)が3倍以上の厚さになると、圧入・貫挿される導電性バンプの位置ずれ,変形などは、より効果的に防止もしくは回避できることも確認された。
【0012】
本発明において、導電性バンプを形設する導電性金属箔体としては、たとえばCu厚さ10〜50μm 程度の箔,Al箔などが挙げられる。また、導電性バンプは、所定の位置に精度よく貫通型の導体配線部を形成するため、合成樹脂系シートを容易に貫挿し得るように略円錐型もしくは角錐型に選択,設定されることが望ましい。ここで、略円錐型もしくは角錐型は、厳密なものでなく、たとえばガラスクロス入り合成樹脂系シートなどでも、ガラスクロスを掻き分けて貫挿し得る程度に先端が尖っていればよい。
【0013】
前記導電性バンプは、たとえば銀,金,銅,半田粉などの導電性粉末、これらの合金粉末もしくは複合(混合)金属粉末と、たとえばポリカーボネート樹脂,ポリスルホン樹脂,ポリエステル樹脂,フェノキシ樹脂,フェノール樹脂,ポリイミド樹脂などのバインダー成分とを混合して調製された導電性組成物、あるいは導電性金属などで構成される。そして、前記導体バンプの形設は、たとえば比較的厚いメタルマスクを用いた印刷法により、アスペクト比の高い導電性バンプを形成できる。なお、導電性バンプの高さは、一般的に、0.1〜 0.4mm程度が望ましい。ここで、導電性バンプは、硬・軟など性状の異なる導電性ペーストを組合わせて成る多層構造、多層シェル構造でもよい。
【0014】
本発明において、前記導電性バンプ先端部が貫挿して、貫通型の導体配線部を形成する合成樹脂系シートとしては、たとえば熱可塑性樹脂フイルム(シート)が挙げられ、またその厚さは0.05〜 0.8mm程度が好ましい。ここで、熱可塑性樹脂シートとしては、たとえばポリカーボネート樹脂,ポリスルホン樹脂,熱可塑性ポリイミド樹脂,4フッ化ポリエチレン樹脂,6フッ化ポリプロピレン樹脂,ポリエーテルエーテルケトン樹脂などのシート類が挙げられる。また、硬化前状態に保持される熱硬化性樹脂シートとしては、エポキシ樹脂,ビスマレイミドトリアジン樹脂,ポリイミド樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂,メラミン樹脂,あるいはブタジェンゴム,ブチルゴム,天然ゴム,ネオプレンゴム,シリコーンゴムなどの生ゴムのシート類が挙げられる。これら合成樹脂は、単独でもよいが、絶縁性無機物や有機物系の充填物を含有してもよく、さらに、ガラスクロスやマット、有機合成繊維布やマット、あるいは紙などの補強材と組み合わせて成るシートであってもよい。
【0015】
本発明において、導電性バンプを形設した導電性金属箔の主面に、合成樹脂系シート主面を対接させて積層,配置して成る積層体をそのまま、もしくは加熱して加圧するとき、合成樹脂系シートを載置する基台(当て板)として、寸法や変形の少ない金属板もしくは耐熱性樹脂板、たとえばステンレス板,真鍮板、ポリイミド樹脂板(シート),ポリテトラフロロエチレン樹脂板(シート)などを使用することが好ましい。この積層体の加圧に当たり、加熱して合成樹脂系シートの樹脂分が柔らかくなった状態で加圧し、導電性バンプ群の各先端部を貫挿させると、より良好な導電性バンプ先端部の貫挿を達成し得るからである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下図1 (a)〜 (e)および図2 (a)〜 (c)を参照して実施例を説明する。
【0017】
図1 (a)〜 (e)は、第1の実施例における各製造工程での態様を模式的に示す断面図である。先ず、一主面に厚さ約18μm の導電性金属箔1aを有し、他主面が配線パターン2a化された厚さ約 0.1mmの配線素板3の前記配線パターン2a形成面に、厚さ約 0.1mmの合成樹脂系シート4aの主面を対接させて積層的に配置する。ここで、配線素板3はガラスエポキシ系樹脂板で、導電性金属箔1aと配線パターン2aとの間は、適宜、導電性接続部5で接続されており、また、合成樹脂系シート4aはガラスエポキシ系樹脂プリプレグ、導電性金属箔1aは電解銅箔である。
【0018】
次に、前記配線パターン2aとの間で電気的な接続部を形成する円錐状の導電性バンプ(高さ0.25mm,底面径 0.3mm)5aが一主面に設けられた導電性金属箔1bを、前記合成樹脂系シート4a主面上に位置決めし積層配置する。ここで、導電性金属箔1b面への導電性バンプ5aの形成は次のように行われる。たとえば、導電性金属箔1b面に、予め用意しておいた厚さ 0.3mmのステンレス製メタルスクリーンを位置合わせ・配置して、Agペーストの印刷,乾燥を数回繰り返して所要の高さの円錐状突起を形成してから、 150℃の熱風オーブン中でAgペーストを硬化させたものである。図1 (a)は、前記配線素板3,合成樹脂系シート4aおよび導電性バンプ5aが設けられた導電性金属箔1bを位置決め、積層した状態を示す断面図である。 その後、前記積層体を加圧し合成樹脂系シート4aの厚さ方向に導電性バンプ5a先端部を貫挿させ、対向する配線パターン2aに対する貫通型の導体配線部5を形成し、図1 (b)に示すような両面導電性金属箔1a,1b張り基板を形成する。この両面導電性金属箔1a,1b張り基板の一方の導電性金属箔1aについて、選択的なエッチング処理を施して配線パターニング2bし、配線素板3´を形成してから、図1 (c)に示すごとく、前記配線素板3´の配線パターン2b形成面に、この配線パターン2bとの間で電気的な接続部を形成する導電性バンプ5bが一主面に設けられた導電性金属箔1cを、前記合成樹脂系シート4bを介して位置決めし積層配置する。
【0019】
次いで、前記積層体を加圧し合成樹脂系シート4bの厚さ方向に導電性バンプ5b先端部を貫挿させ、対向する配線パターン2bに対する貫通型の導体配線部5を形成し、図1 (d)に示すような両面導電性金属箔1b,1c張り基板を形成する。続いて、前記両面導電性金属箔1b,1cについて、それぞれ選択的なエッチング処理を施して配線パターニング2c,2dすることによって、図1 (e)に示すような4層型の印刷配線板を作成した。
【0020】
なお、前記積層体を加圧して、両面導電性金属箔1a,1b張り基板や、両面導電性金属箔1b,1c張り基板を製造する際、導電性金属箔の各裏面に、厚さ15μm 程度のアルミ箔および厚さ 3mm程度のシリコーンゴム板を被押圧体として配置し、さらに当て板を配置した。この状態で加熱,加圧,冷却機構付きのプレス装置にセットし、 175℃,樹脂圧 2 MPaで加圧したまま冷却した後取り出す方式をとった。また、導電性金属箔のパターニングは、通常のエッチングレジストインク(商品名,PSR-4000 H,製造元:太陽インキKK)をスクリーン印刷し、配線(導体)パターン部をマスクしてから、塩化第2銅をエッチング液としてエッチング処理後、レジストマスク剥離することによって行った。
【0021】
前記作成した4層型の印刷配線板(20枚)について、通常実施されている電気チェックを行ったところ、全ての接続に不良ないし信頼性などの問題が認められなかった。さらに、前記配線パターン2a,2b,2c,2d間の接続の信頼性を評価するため、ホットオイルテストで( 260℃のオイル中に10秒浸漬,20℃のオイル中に20秒浸漬のサイクルを 1サイクルとして)、 500回行っても不良発生は認められず、従来の銅メッキ法による場合に比較して、導電(配線)パターン間の接続信頼性がすぐれていた。つまり、簡略化された製造工程を採りながら、低コストで歩留まりよく、信頼性の高い多層印刷配線板を得ることができた。
【0022】
図2 (a)〜 (c)は第2の実施例における各製造工程での態様を模式的に示す断面図である。先ず、両主面が配線パターン2a,2b化され、かつ両面導通型の配線基板3′を用意し、前記第1の実施例に準じて、配線パターン2a,2b形成面に、合成樹脂系シート4a,4bの主面を対接させて積層的に配置する。ここで、配線基板3′は厚さ 0.3mmのガラスエポキシ系樹脂板、合成樹脂系シート4a,4bは厚さ 0.1mmのガラスエポキシ系樹脂プリプレグである。
【0023】
次に、前記配線パターン2a,2bとの間でそれぞれ電気的な接続部を形成する円錐状の導電性バンプ(高さ0.25mm,底面径 0.3mm)5a,5bが一主面にそれぞれ設けられた導電性金属箔1b,1cを、前記合成樹脂系シート4a,4b主面上にそれぞれ位置決めし積層配置する。ここで、導電性金属箔1b,1c面への導電性バンプ5a,5bの形成は次のように行われる。たとえば、導電性金属箔1b面に、予め用意しておいた厚さ 0.3mmのステンレス製メタルスクリーンを位置合わせ・配置して、Agペーストの印刷,乾燥を数回繰り返して所要の高さの円錐状突起を形成してから、 150℃の熱風オーブン中でAgペーストを硬化させたものである。図2 (a)は、前記配線基板3′,合成樹脂系シート4a,4bおよび導電性バンプ5a,5bが設けられた導電性金属箔1b,1cを位置決め、積層した状態を示す断面図である。
【0024】
その後、前記積層体を加圧し合成樹脂系シート4a,4bの厚さ方向に、導電性バンプ5a,5b先端部をそれぞれ貫挿させ、対向する配線パターン2a,2bに対する貫通型の導体配線部5を形成し、図2 (b)に示すような両面導電性金属箔1b,1c張り基板を形成する。この両面導電性金属箔1b,1c張り基板の両導電性金属箔1b,1cについて、選択的なエッチング処理を施して配線パターニング2c,2dし、図2 (c)に示すような4層型の印刷配線板を作成した。
【0025】
前記作成した4層型の印刷配線板(20枚)について、通常実施されている電気チェックを行ったところ、全ての接続に不良ないし信頼性などの問題が認められなかった。さらに、前記配線パターン2a,2b,2c,2d間の接続の信頼性を評価するため、ホットオイルテストで( 260℃のオイル中に10秒浸漬,20℃のオイル中に20秒浸漬のサイクルを 1サイクルとして)、 500回行っても不良発生は認められず、従来の銅メッキ法による場合に比較して、導電(配線)パターン間の接続信頼性がすぐれていた。つまり、簡略化された製造工程を採りながら、低コストで歩留まりよく、信頼性の高い多層印刷配線板を得ることができた。
【0026】
また、第2の実施例の場合は、中間の層間絶縁体層の厚さを外側の層間絶縁体層の厚さよりも厚く設定したことにより、積層体を加圧一体化する工程において、既に形成されている中間の導体配線部5の変形や位置ずれなども抑制・防止され、より信頼性の高い配線パターン層間の接続が形成されていた。
【0027】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの変形をとることができる。たとえば、層間絶縁層はガラスエポキシ樹脂系プリプレグ以外の絶縁合成樹脂系シートでもよいし、導電性バンプもAgペースト以外の導電体で形成してもよい。
【0028】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、配線パターン層間を接続する導電性バンプの変形や位置ずれなど起こすことが回避もしくは防止されるので、穿孔加工が不要になることに伴う製造工程の簡略化と相俟って、コスト的にも有利な信頼性の高い多層印刷配線板を提供できる。
【0029】
請求項2によれば、工程の繰り返しが多い多層型印刷配線板の製造においては、大幅な工程数の低減となり、生産性ないし量産性の向上に効果がある。
【0030】
さらに、共通することであるが、従来の多層型印刷配線板などの製造工程で、必要不可欠であった穴明け工程、メッキ工程が不要になることに伴い、製造工程で発生する不良が大幅に抑えられ、歩留まりが向上するばかりでなく、信頼性の高い印刷配線板が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a), (b), (c), (d)および (e)は、製造工程順に一実施態様例を模式的に示す断面図。
【図2】 (a), (b)および (c)は、製造工程順に他の実施態様例を模式的に示す断面図。
【符号の説明】
1a,1b,1c……導電性金属箔
2a,2b,2c,2d……配線パターン
3,3′……配線素板
4a,4b……合成樹脂系シート
5……導体配線部(層間接続部)
5a,5b……導電性バンプ
Claims (3)
- 一主面に導電性金属箔を有し、他主面が配線パターン化された配線素板の前記配線パターン形成面に、合成樹脂系シート主面を対接させて積層的に配置する積層工程と、
前記配線パターンとの間で電気的な接続部を形成する導電性組成物からなる導電性バンプが一主面に設けられた導電性金属箔を、前記合成樹脂系シート主面上に、前記導電性バンプ側を該合成樹脂シートと対向させて位置決めし、積層配置して、積層体を形成する積層体形成工程と、
前記積層体を加圧し合成樹脂系シートの厚さ方向に導電性バンプ先端部を貫挿させ、導電性バンプ先端部を前記配線素板の配線パターン面に当接、塑性変形させて対向する配線パターンに対する貫通型の導体配線部を形成して両面が導電性金属箔からなる一体化された積層体を形成する積層体一体化工程と、
前記一体化された積層体の両面の導電性金属箔に選択的なエッチング処理を施して配線パターニングする両面パターニング工程と
を有することを特徴とする多層印刷配線板の製造方法。 - 両主面に導電性金属箔を有する配線素板の一方の導電性金属箔に選択的なエッチング処理を施して配線パターニングする片面パターニング工程と、
前記配線パターニングされた配線パターン形成面に、合成樹脂系シート主面を対接させて積層的に配置する積層工程と、
前記配線パターンとの間で電気的な接続部を形成する導電性組成物からなる導電性バンプが一主面に設けられた導電性金属箔を、前記合成樹脂系シート主面上に、前記導電性バンプ側を該合成樹脂シートと対向させて位置決めし、積層配置して、積層体を形成する積層体形成工程と、
前記積層体を加圧し合成樹脂系シートの厚さ方向に導電性バンプ先端部を貫挿させ、導電性バンプ先端部を前記配線素板の配線パターン面に当接、塑性変形させて対向する配線パターンに対する貫通型の導体配線部を形成して両面が導電性金属箔からなる一体化された積層体を形成する積層体一体化工程と、
前記積層体一体化工程を経た一体化された積層体に前記片面パターニング工程から前記積層体一体化工程に至る一連の工程を少なくとも1回繰り返す増層工程と、
前記増層工程を経た後の一体化された積層体の両面の導電性金属箔に選択的なエッチング処理を施して配線パターニングする両面パターニング工程と
を有することを特徴とする多層印刷配線板の製造方法。 - 両主面が配線パターン化され、かつ前記両配線パターンが第1の合成樹脂系シート主面を介して貫通型の導体配線部で接続された両面導通型の配線素板の前記両主面の配線パターン形成面に、第2の合成樹脂系シートと、導電性組成物からなる導電性バンプが一主面に設けられた導電性金属箔とを、前記導電性バンプを合成樹脂系シート側に向けて、それぞれ積層的に配置して積層体を形成する工程と、
前記積層体を加圧し前記合成樹脂系シートの厚さ方向に前記両導電性金属箔の導電性バンプ先端部を貫挿させ、導電性バンプ先端部を前記配線素板の配線パターン面に当接、塑性変形させて対向する前記両面導通型の配線素板の配線パターンに対する貫通型の導体配線部を形成する工程とを有し、
前記配線素板の第1の合成樹脂系シートの厚さが、前記配線素板のパターン形成面に配置される第2の合成樹脂系シートの厚さの3倍以上の厚さとされていることを特徴とする多層印刷配線板の製造方法。
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JPH09162553A (ja) | 1997-06-20 |
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