JPH0770450A - 相溶化したポリマーブレンドの製造法 - Google Patents

相溶化したポリマーブレンドの製造法

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JPH0770450A
JPH0770450A JP6101644A JP10164494A JPH0770450A JP H0770450 A JPH0770450 A JP H0770450A JP 6101644 A JP6101644 A JP 6101644A JP 10164494 A JP10164494 A JP 10164494A JP H0770450 A JPH0770450 A JP H0770450A
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James E Schuetz
エドウィン シュアーツ ジェームス
Brenda Christine Meridith
クリスチン メリデス ブレンダ
Ronald William Hohlfeld
ウィリアム ホールフェルド ロナルド
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Dow Chemical Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 相溶性のないポリマーどうしの特徴を生かし
た相溶化したポリマーブレンドを得る。 【構成】 相溶性のないポリマーから相溶化したポリマ
ーブレンドを製造するに際し、一方のポリマーに環状イ
ミノエーテル基を付加し、他方のポリマーに該懸吊環状
イミノエーテル基と反応して共有結合を形成しうる共反
応性基を導入し、両者をブレンドして該懸吊環状イミノ
エーテル基と該共反応性基とを反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2又はそれ以上の通常は
非相溶性ポリマーから相溶化したブレンドを製造する方
法に関する。より詳しくは、本発明は懸吊環状イミノエ
ーテル基を含有する第一の反応性ポリマー又はポリマー
ブレンドと、環状イミノエーテル基と反応し反応性ポリ
マー間に結合を形成する基を含有する別の反応性ポリマ
ー又はポリマーブレンドとのブレンドによる相溶化ブレ
ンドの製造法に関する。反応性ポリマーの少なくとも一
つは混和性を有するが非反応性であるポリマーで増量即
ちエクステンド可能でそれらの反応性ブレンドをつくる
ものである。
【0002】望ましい性質を最大化し成分ポリマーの欠
点を最小化するようなポリマーブレンドの製造がしばし
ば望まれる。たとえばポリスチレンのようなモノビニリ
デン芳香族ポリマーは容易に熱成形でき且つ優れた機械
的性質を示すといった望ましい性質を有している。しか
しかかるモノビニリデン芳香族ポリマーは耐環境応力き
れつ性(ESCR)に劣るといった望ましくない性質も
有している。他方、ポリエチレンやポリプロピレン等の
ポリオレフィンは比較的優れたESCRと低温特性を持
っているが望ましいほど容易には熱成形できない。そこ
で成分ポリマーの望ましい性質は示すが又点は示さな
い、モノビニリデン芳香族ポリマーと他のポリオレフィ
ンとのブレンドをつくることが強く望まれる。また同様
にして他のポリマーをブレンドすることも望まれる。
【0003】しかし、残念なことに、かかるブレンドは
これらの期待する性質を示さないことがしばしばある。
多くのこれらのブレンドはポリマーの非相溶性のため実
際のところ成分ポリマーよりはるかに劣る性質を示す。
たとえばポリスチレンやゴム変性ポリスチレン等のモノ
ビニリデン芳香族ポリマーは相溶性さえあれば優れたブ
レンドをつくると思われる多くのポリマーと相溶性がほ
とんどない。それ故、ポリスチレンやそれに類似するポ
リマーを含有するほとんどのブレンドは期待したよりも
劣る性質しか示さない。
【0004】通常は非相溶性のポリマーのブレンドを製
造する種々の方法が提案されている。一般に、これらの
方法はグラフト技術の利用又はブレンドへの第三成分即
ち相溶化剤の使用に焦点をあてている。たとえば米国特
許第4,386,187号及び同4,386,188号
にはスチレン/ブタジエン/スチレンブロックポリマー
を用いるポリオレフィンとポリスチレンのブレンドの製
造が開示されている。エチレン/酢酸ビニルコポリマ
ー、エチレン/アクリル酸エステルコポリマー及びエチ
レン/−メタクリル酸エステルコポリマーの相溶化剤を
ポリスチレンとポリオレフィンのブレンドの製造に用い
ることも開示されている(日本特許公開48−4303
1/1973参照)。他のこうした相溶化剤は、たとえ
ば米国特許第4,188,432号、同4,020,0
25号、英国特許第1,363,463号及びドイツ特
許第241,375号にも開示されている。
【0005】残念なことに、相溶性ポリマーブレンドを
つくろうとするこれらの試みは十分に満足のいく結果を
もたらしていない。多くの場合、ブレンドされうる成分
ポリマーの種類と割合は極めて狭く制限されている。ま
たブレンドへの追加成分の導入はブレンドの性質にしば
しば悪影響をもたらす。その上、得られたブレンドは依
然望むほど相溶性ではなく、その結果、ブレンドの性質
はしばしば期待するほどよくはない。
【0006】従って、通常は非相溶性のポリマーのブレ
ントにして、ポリマーの相溶性が改善され且つブレンド
の性質の改善されたものをつくることが望まれる。また
それぞれの特定のブレンドにおいて、特に第三成分を相
溶化剤として用いる場合においては、望ましい成分ポリ
マーの種類と割合を最大化することも望まれる。
【0007】本発明は相溶性のないポリマーから相溶化
したポリマーブレンドを製造するに際し、(a)一方の
ポリマーに環状イミノエーテル基を付加し、(b)他方
のポリマーに該懸吊環状イミノエーテル基と反応して共
有結合を形成しうる共反応性基を導入し、(c)両者を
ブレンドして該懸吊環状イミノエーテル基と該共反応性
基とを反応させることを特徴とする相溶化したポリマー
ブレンドの製造法である。
【0008】本発明は別の態様において相溶性のないポ
リマーから相溶化したポリマーブレンドを製造するに際
し、(a)一方のポリマーに環状イミノエーテル基を付
加し、(b)かくして得た(a)の非相溶性ポリマーを
該懸吊環状イミノエーテル基と反応して共有結合を形成
しうる共反応性基をもつ他方の非相溶性ポリマーとブレ
ンドして該懸吊環状イミノエーテル基と該共反応性基と
を反応させることを特徴とする相溶化したポリマーブレ
ンドの製造法である。
【0009】本発明方法で得られるブレンドは成分ポリ
マーの各々の望ましい性質を示し、非相溶性に基づく性
質の顕著な低下は示さない。更なる顕著な利点は用いる
反応性ポリマーの量を、通常は非相溶性であるポリマー
の相溶性を減ずることなしに混和性の非反応性ポリマー
で延展することによって減少しうることである。
【0010】また、本発明のブレンドは他の種々の種類
の混和性ポリマー成分同様広範囲の反応性ポリマー成分
を用いて製造することができる。反応性ポリマーに用い
られる環状イミノエーテルと共反応性基の比を変えるこ
とにより、またそれぞれの反応性ポリマーとブレンドす
る任意成分である混和性非反応性ポリマーの種類と量を
変えることにより、生成ブレンドの性質を多くの所望の
最終用途に合うよう設計することができる。
【0011】ここで用いる用語「ブレンド」は当該分野
でポリマーブレンド又はポリマー合金と通常呼ばれてい
る2又はそれ以上のポリマーを固体混合物をいう。ここ
で用いる用語「相溶性ブレンド」又は「混和性ブレン
ド」及びそれらと同様な用語は、そのブレンドが単一の
ガラス転移温度を示すという厳密な意味で用いられるの
ではなく、本質的に成分ポリマーの中間的なもしくはそ
れより優れた性質、特に物理的性質を示すブレンドを示
すものとして用いられる。対称的に、ここで用いる用語
「非相溶性ブレンド」又は「非混和性ブレンド」は個々
のポリマーより顕著に劣る性質を示すブレンドをいう。
【0012】本発明のブレンド即ちポリマー合金は一般
的には通常は非相溶性の少なくとも2つの「反応性ポリ
マー」を反応させることによって得られる。第一の「反
応性ポリマー」は環状イミノエーテル基で官能化されて
おり、第二の「反応性ポリマー」は該環状イミノエーテ
ル基と架橋結合しうる共反応性基で官能化されている。
本発明の一態様においては、反応性ポリマーの少なくと
も1つ、又は、所望により、両者に混和性非反応性ポリ
マーを加えて反応性ブレンドを形成することができる。
混和性非反応性ポリマーはそれぞれの反応性ポリマーの
基体ポリマー又は反応性ポリマーと相溶性のある適宜の
他のポリマーからなりうる。反応性ポリマー及び/又は
ブレンドは次いでブレンドされて新たなブレンド即ち合
金を形成しうる。たとえば、環状イミノエーテル官能化
ポリマーに混和性非反応性ポリマーを加えて反応性ブレ
ンドとすることができる。同様に、共反応性第二ポリマ
ーに混和性非反応性ポリマーを加えて共反応性ポリマー
ブレンドとすることができる。次に、イミノエーテル官
能化ポリマー又はブレンドを共反応性官能化ポリマー又
はブレンドと反応させる。
【0013】第一の反応性ポリマーには環状イミノエー
テル基を相溶化量、即ち第一の反応性ポリマー又はポリ
マーブレンドをここで用いる他の反応性ポリマー又はポ
リマーブレンドと相溶性にするに少なくとも十分な量、
で付加する。勿論、第一の反応性ポリマーブレンドを相
溶化するに必要な環状イミノエーテル基の量は用いる特
定のポリマー、ブレンド中に存在するその相対量及び第
二の反応性ポリマーの共反応性基の量にある程度依存す
る。しかし、一般的にいって、該環状イミノエーテル基
を含有する反復単位が少なくとも約0.01重量%を第
一の反応性ポリマーに付加するべきである。
【0014】以后に詳述するように、環状イミノエーテ
ル基は明らかに該第二の反応性ポリマーの共反応性基と
共有結合を形成するので、架橋度及びブレンドのポリマ
ーの分子量をブレンド中に存在する環状イミノエーテル
基と共反応性基の比によっても調節しうる。事実、ブレ
ンド中のかかる基の量の調節によって、本発明のブレン
ドを製造してごくわずかに架橋した熱可塑性ブレンドを
つくることができる。しかし、唯一本質的なことは該第
一の反応性ポリマー中の環状イミノエーテル基の量及び
該第二の反応性ポリマー上の共反応性基の量がブレンド
中においてそれらを(混和性非反応性ポリマーの存否に
係らず)相溶化するに十分であるということである。よ
り古典的には、第1の反応性ポリマーは懸吊環状イミノ
エーテル基を含有する反復単位を0.01〜10重量%
含有する。より好ましくは、第一の反応性ポリマーはか
かる反復単位を0.1〜5重量%(未満)含有させる。
【0015】環状イミノエーテル基は好ましくは次の一
般式で示される:
【0016】
【化1】
【0017】ここで各Rは独立に水素、又は炭素数18
以下を有する不活性置換炭化水素であり、そしてnは1
〜5の数である。該環状イミノエーテル基は環中のいず
れかの炭素を介してポリマー鎖に付けられる。好ましく
は、環状イミノエーテル又は2−イミノエーテル即ち2
−炭素原子を介してポリマー鎖に付して次に示す構造を
生ずるものである:
【0018】
【化2】
【0019】ここでRとnは前記のとおりである。好ま
しくは各Rは水素又は低級アルキルであり、nは1、2
又は3である。最も好ましくは、各Rは水素であり、n
は2であり、そして環状イミノエーテル基は2−オキサ
ゾリン基である。「不活性置換」とは対象となる基がオ
キサゾリン基の重合又は架橋を妨害する官能基を含有し
ないという意味である。
【0020】懸吊環状イミノエーテル基を有する反復単
位を含有するポリマーは環状イミノエーテル基を含有す
るエチレン性不飽和モノマーからなるモノマー混合物の
重合によって好ましく製造される。好ましくは、かかる
モノマーは2−アルケニル−2−オキサゾリン(ここで
アルケニル基は2〜8、好ましくは2〜4の炭素原子を
有する)である。最も好ましくは、該モノマーは2−イ
ソプロペニル−2−オキサゾリンである。
【0021】第一の反応性ポリマーは、(a)懸吊環状
イミノエーテル基を含有するように変性しうるか、又は
(b)懸吊環状イミノエーテル基を含有する又は含有す
るように変性しうるモノマーと共重合しうるいずれかの
モノマーのポリマーである。エチレン性不飽和環状イミ
ノエーテルをモノマーとして用いる好ましい態様におい
て、第一の反応性ポリマーは好ましくはそれと共重合し
うる付加重合性モノマーのポリマーである。
【0022】該第一の反応性ポリマーは好ましくは、低
級アルケン、特にC〜Cのアルケン、より好ましく
はエチレン又はプロピレンのポリマー及びそのコポリマ
ー、ブタジエン又はイソプレン等の共役ジエンのポリマ
ー及びそのコポリマー、塩化ビニリデン等のハロゲン化
ビニリデンのポリマー及びそのコポリマー、酢酸ビニル
のポリマー、アクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエ
ステル等のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のエー
テル及びそのコポリマー、スチレン、ビニルトルエン、
t−ブチルスチレン及びビニルナフタレン等のモノビニ
リデン芳香族化合物のポリマー及び種々の他の付加重合
性モノマーのポリマーである。エチレン性不飽和環状イ
ミノエーテル、特に2−アルケニル−2−オキサゾリン
は一般にスチレンとその重合反応が類似している。従っ
て、概念的にいって、スチレンと共重合しうるモノマー
のポリマーは一般に本発明で有用に用いられる。2−ア
ルケニル−2−オキサゾリンの重合反応及びスチレン系
ポリマーが広範囲の他の熱可塑性物質と非相溶性の傾向
を有することから、第一のポリマーは2−アルケニル−
2−オキサゾリンとスチレンのポリマー、特に2−イソ
プロペニル−2−オキサゾリンとスチレンのポリマーで
あることが好ましい。
【0023】共反応性基は該環状イミノエーテル基と反
応して該第一及び第二の反応性ポリマー間に結合を形成
しうるものである。かかる共反応性基として典型的なも
のは活性水素を有する求電子性基である。かかる基の例
にはカルボン酸、アミノ又はヒドロキシル基が含まれ
る。
【0024】共反応性基は該第二の反応性ポリマー上に
懸吊させていてもよく、その上に末端基を形成させてい
てもよく、またそのポリマー主鎖に導入していてもよ
い。ポリマー主鎖に沿って共反応性基を導入したポリマ
ーの例には種々のポリアルキレンアミン等のポリアミン
がある。末端共反応性基を含有するポリマーの例には種
々のポリスルフィド(チオコール)、エポキシ樹脂及び
ポリアルキレングリコールが含まれる。
【0025】最も一般的には、該第二の反応性ポリマー
は所望の共反応性基を含有する付加反応性モノマーから
誘導される懸吊共反応性基を含有する。該共反応性基を
含有するα,β−不飽和モノマーから誘導される反復単
位を有するポリマーが好ましい。かかるポリマーの例に
は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びマレイ
ン酸等の不飽和カルボン酸のポリマー及びビニルアミン
等の不飽和アミンのポリマーがある。またアクリロニト
リルのように、ポリマー中に懸吊共反応性基を形成する
ように化学変性されうるモノマーのポリマーも本発明で
有用に用いうる。
【0026】第二の反応性ポリマーは該第一の反応性ポ
リマーとそれ自身を相溶性にするに少なくとも十分な量
の該共反応性基を有する。前述した如く、該共反応性基
の相溶化量はブレンド中の用いた特定ポリマー及びブレ
ンド中の該ポリマーの相対的割合及び該第一の反応性ポ
リマー上に存在するイミノエーテル基の量に依存する。
しかし、イミノエーテル基と同様、共反応性基の相溶化
量は典型的には第二の反応性ポリマーの反復単位の少な
くとも0.01重量%が共反応性基を含有する時に存在
する。該共反応性基がポリマー幹の構造の要部を構成す
る時は、第二の反応性ポリマー中のかかる反復単位の1
00重量%といった多くが共反応性基を含有する。典型
的には、該共反応性基が本発明のブレンドを相溶性にす
る第1の目的で該第二の反応性ポリマーに導入した懸吊
基である時には、該共反応性基を含有する反復単位が該
第二の反応性ポリマーを0.01〜10、より好ましく
は0.1〜5重量%を含有することが好ましい。
【0027】第二の反応性ポリマーは前述したように、
共反応性基を含有するか又は含有するように変性されう
るいずれかの熱可塑性ポリマーの一つでありうる。該第
一の反応性ポリマーの記載に関連して前述したように、
オレフィン、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデ
ン、アクリルエステル、モノビニリデン芳香族等の付加
ポリマーが第二の反応性ポリマーでも有用である。第二
の反応性ポリマーは一般的には、該共反応性基を含有す
るか又は重合後に該共反応性基を付与するように変性で
きる付加重合性モノマーのコポリマーである。たとえ
ば、前述した付加ポリマーのいずれかを付加重合性カル
ボン酸と共重合させてポリマーにカルボン酸を付与しう
る。アミノ基、アミド基等の共反応性基もかかる基を含
有する付加重合性モノマーの所望割合を含有するモノマ
ー混合物を共重合することによって同様に第二の反応性
ポリマー中に付与しうる。また、グラフトセグメント又
はブロックの少なくとも1が反応性基を含有するグラフ
ト又はブロックコポリマーも本発明に用いうる。
【0028】塩化ビニル、塩化ビニリデン又はアクリロ
ニトリル等のある種のモノマーのポリマーは重合後に変
性してそれに共反応性部分を付与しうる。たとえば、塩
化ビニルをアンモニア又は第1級アミンと反応させてポ
リマー上に懸吊アミン基を付与できる。同様に、アクリ
ロニトリルを重合後にハロゲン化して懸吊アミン基を形
成しうる。
【0029】通常共反応性基を含有する他のある種のポ
リマーも第二の反応性ポリマーとして用いうる。たとえ
ば、ポリ(エチレンイミン)又は部分加水分解したポリ
(2−アルキル−2−オキサゾリン)等の反復アミン結
合を有するポリマーはここでいう他のポリマーとして適
している。他の適当なポリマーには、ポリマー鎖中に又
はその末端基として、アミン、カルボン酸、ヒドロキシ
ル、エポキシ、メルカプタン、酸無水物、その他の同様
の基を含有するポリマーがある。
【0030】第二の反応性ポリマーが通常共反応性基を
含有しない場合には、比較的少量の該共反応性基を持つ
ポリマーをつくることが一般に望ましい。これはポリマ
ーの物理的性質に対する共反応性基又は該共反応性基含
有モノマーの影響を最少化することが一般に望ましいこ
とによる。酸基等のある種の反応性基が多量に存在する
と、水−感応性、モールドへの付着及びモールドの腐蝕
といった望ましくない性質がブレンドにもたらされう
る。
【0031】本発明のブレンド方法は通常の溶融混練又
は溶液混練技術によって行うことができる。溶融混練は
各ポリマーをほぼその軟化点まで加熱して軟化したポリ
マーを十分に混合することによって好ましくは行われ
る。溶液混練は各成分ポリマーを共通溶媒に溶かし、溶
解したポリマーを沈澱させることによって行われる。本
発明のブレンドの製造法としては溶融ブレンドが好まし
い。
【0032】一般に、反応性ポリマー(及び用いる場合
には混和性非反応性ポリマー)は同時にブレンドして目
的とするブレンドを形成しうる。しかし、反応性ポリマ
ーの予備ブレンドを最初につくりたいときには予備ブレ
ンドの連続相に相当する混和性非反応性ポリマーのみを
後混練しうる。この特性は、非連続相を形成する反応性
ポリマーが、混和性ポリマーの導入を妨げる非相溶性ポ
リマーからなる周囲の連続相が原因して、混和性非反応
性ポリマーを相溶化することができない結果である。反
対に、非連続相は連続相反応性ポリマーがそれに相当す
る混和性非反応性ポリマーで増量することを妨げない。
好ましくは、反応性ポリマーは混和性非反応性ポリマー
と同時に混練されるか又はそれぞれの混和性非反応性ポ
リマーと予備混練される。
【0033】混和性非反応性ポリマーを本発明のブレン
ドに含ませる場合には、非反応性ポリマー/反応性ポリ
マーが5/1又はそれ以下にて反応性ポリマーを混和性
非反応性ポリマーで増量することが好ましい。非反応性
ポリマーの濃度が高ければ高いほどブレンドの性質は悪
化しうる。
【0034】反応性ポリマーと混練しうる非反応性ポリ
マーはいずれかの反応性ポリマーと通常混和(相溶)し
うるものである。たとえば、反応性ポリスチレン(環状
イミノエーテル官能化ポリスチレン)はポリフェニレン
オキサイド又はポリスチレンと混練しうる。またエチレ
ンアクリル酸等の共反応性エステルはポリエチレンと予
備混練しうる。好ましいブレンドの一つは反応性ポリス
チレン及び高衝撃性ポリスチレンとエチレンアクリル酸
及び低密度ポリエチレンからなる。
【0035】本発明をいかなる理論に制限するつもりも
ないが、本発明のブレンドの相溶性はそこに存在する該
共反応性基とイミノエーテル基との反応によってもたら
される。該共反応性基とイミノエーテル基は反応して該
第一及び第二の反応性ポリマー間に結合を形成し、それ
によってこれらのポリマーが相溶性ブレンドの形成に抗
する通常の傾向に打ち勝つ。
【0036】ポリマー間の架橋結合が本発明生成物中に
存在するので、各ポリマー上の結合基の存在がブレンド
のレオロジー的性質と熱可塑性的性質に対する制御剤と
しても用いられうることがわかる。かかる結合基の存在
はブレンド中のポリマーの分子量を増加するので、かか
る結合量を増加するとより粘稠で強い物質をつくること
が可能となる。典型的にはかかる結合の形成はブレンド
に混和な熱量を加えることによつて達成される。必要な
熱量は主に用いた特定の共反応性基に依存する。一般
に、カルボン酸基はアミド、アミン又はヒドロキシル基
よりも反応性が高く、従って、かかる結合を形成により
低温を必要とする。通常、ブレンド形成にホット混練技
術を用いる場合は、結合を形成するためには溶融混練を
行う温度で十分である。一般に、また特に、共反応性基
がカルボン酸である場合は、ポリマーを溶融混練するた
めに用いる温度に於て1分又はそれ以下でかかる結合が
形成する。イミノエーテルと共反応性基との間の反応速
度を増加する触媒をブレンドに加えることは望ましい。
塩化亜鉛や塩化鉄等のルイス酸がかかる触媒として適し
ている。また混練プロセス中イミノエーテル基と共反応
性基との接触を促進させるためにブレンド中に可塑剤又
は潤滑剤を含ませることも望ましい。しかし、触媒、可
塑剤又は潤滑剤の導入は本発明では任意である。本発明
の重要な利点は本発明のブレンド中の結合の形成がいず
れかの副生物の生成やイオン性結合の生成なしに行われ
るということである。架橋反応で水、アンモニア又はア
ルコール又は他の縮合生成物が生成するほとんどの架橋
系と異なり、本発明での結合の形成はかかる副生物を生
じない。従って蒸発性縮合生成物の望ましくない生成や
かかる縮合物の不純物としてのブレンドへの導入を伴う
ことなく結合が形成される。イオン性架橋結合はしばし
ばpH、水及び電解質に感応性でありブレンドをある程
度親水性にするのでイオン性架橋の使用も望ましくな
い。
【0037】一の態様において、ブレンドの性質は、い
ずれかの反応性ポリマーと混練した混和性非反応性ポリ
マーの量と種類によって調節することができる。環状イ
ミノエーテル官能化ポリマー又は共反応性ポリマーは架
橋量を制御する所望レベルまで効果的に希釈されうる。
これはまたより安価な非反応性ポリマーを反応性ポリマ
ーと共に使うことによるより経済的なブレンドの設計を
可能とする。
【0038】反応性ポリマー及び非反応性ポリマーの両
者からつくられたブレンドの物理的及び化学的特性は一
般にブレンドに用いたポリマー量に比例する。
【0039】反応性ポリマーを相溶性ポリマーで延展す
る方法はそれ故最終ブレンドの性質を改良するために用
いうる。たとえば、低いメルトフローレートを有するブ
レンドをもたらす反応性ポリマーを混練する場合、反応
性ポリマーのいずれかを高いメルトフローレートを有す
る適宜のポリマーで最初増量して最終ブレンドが受け入
れうるフローレートを有するようにすることができる。
従って反応性ポリマーを延展する方法は専門家に最終ブ
レンドの性質を選択的に設計する機会を与えることにな
る。
【0040】本発明のブレンドは成分ポリマーが適して
いるほとんどの用途に用いうる。該ブレンドはすべての
種類の成形品の製造やパッケージ用その他の用途用のフ
ィルムの製造に用いうる。
【0041】次の実施例は本発明を例証するためのもの
であり、その範囲を制限するものではない。すべての部
及び%はことわりのない限り重量によるものである。
【0042】実験1 約220℃に加熱したブラベンダーミキサー中で25g
のエチレンアクリル酸(EAA)コポリマー(アクリル
酸反復単位9重量%)を軟化した。軟化したEAAポリ
マーにイソプロペニルオキサゾリン(IPO)反復単位
1重量%を含有するスチレン/2−イソプロペニル−2
−オキサゾリン(SIPO)コポリマー25gを加え
た。外見が均一なブレンドが得られるまで混合をつづけ
た。
【0043】生成ブレンドについて、熱変形温度、荷重
下の熱変形温度、引張強さ、引張モジュラス、破断伸
度、ノッチ付衝撃強度及びメルトフローを通常の方法で
測定し次表Iにサンプル番号1として示した。対応する
値を比較するため、市販のポリスチレン、このブレンド
に用いたEAAコポリマー及び市販の高衝撃ポリスチレ
ンについての値を得て次表Iに示した。
【0044】これらのサンプル及び他のサンプルにおい
て熱変形温度はASTM D1525により測定し、℃
及びFで示してある。荷重下の熱変形温度はASTM
D648により1.82MPa(264ポンド)で測
定し、℃及びFで示してある。引張強さ、引張モジュ
ラス及び%伸度はASTM D638により測定し、引
張強度及び引張モジュラスはメガパスカル(MPa)及
びポンド/平方インチ(psi)で示してある。衝撃強
度はASTM D256により測定し、ジュール/ノッ
チのメートル(J/m)及びフットポンド/ノッチのイ
ンチ(ft.1b/in)で示してある。メルトフロー
レートはASTM D1238で測定しグラム/10分
(g/10分)で示してある。
【0045】
【表1】
【0046】表1に示したデータからSIPOとEAA
ポリマーの相溶性ブレンドが得られたことが容易にわか
る。通常顕著に劣った引張特性を示すスチレン系ポリマ
ーとオレフィンポリマーとの非相溶性ブレンドに比し本
発明のブレンドは優れた引張特性及び熱変形特性を示し
た。
【0047】SIPOとEAAポリマー間の結合を形成
を確認するため前述したブラベンダー中でEAAとSI
POポリマーの割合を加えて混合しながらトルクの測定
を行った。対照としてポリスチレンとEAA(アクリル
酸3%)ポリマーの50/50ブレンドについてもトル
クの測定を行った。ポリスチレンを軟化したEAAポリ
マーに加えると、系中の非軟化ポリスチレンの存在が原
因しブレンドによるトルクが急激に増大した。ポリスチ
レンが軟化し、EAAポリマーと混練するにつれ、トル
クは約120m・gの一定値に達するまで着実に減少し
た。このブレンドは物理的性質が劣ることによって示さ
れるように非相溶性だった。
【0048】同様にして、同じEAAポリマーと0.2
%のIPO反復単位を含有するSIPOポリマーの50
/50ブレンドによるトルクを測定した。ブレンドをつ
くる際にかかったトルクは対照のそれと本質的には同じ
であり、SIPOとEAAポリマー間に形成した架橋結
合がブレンドの一般レオロジーには大きな影響を与えて
いないことを示している。しかし引張試験は、対照に比
較して、ブレンドが顕著に改良された物理的性質を示
し、EAAとSIPOポリマー間に十分な結合が形成し
てブレンドを相溶化していることを示している。
【0049】1%IPO含有SIPOポリマーを用いて
第三の評価を行った。今回、ブレンドポリマーは160
m・gのトルクを示し、EAAとSIPOポリマー間に
十分な架橋結合が生じたことを示した。
【0050】6.5%のアクリル酸単位を含有するEA
Aポリマーと1%IPO含有SIPOポリマーの50/
50ブレンドを用いて第四の評価を行った。SIPOポ
リマーを溶融し、EAAと混練した後、ブレンドによる
トルクは約180m・gの一定値を示し、成分ポリマー
間にさらに多量の結合が生じたことを示した。
【0051】第四の評価で用いたと同じEAAポリマー
25gと5%IPO含有SIPOポリマー16gと10
%IPO含有SIPOポリマーを用いて第五の評価を行
った。ブレンドによるトルクは約230m・gの一定値
に達した。9%アクリル酸含有エチレンアクリル酸ポリ
マーと10%IPO含有SIPOポリマーの50/50
ブレンドを用いて第六の評価を行った。この時はブレン
ドによるトルクはSIPOを加えたとき最大に達し、S
IPOが軟化すると約300m・gの最低値に落ち、次
いでEAAとSIPOポリマー間に結合が生ずると約4
00m・gまで徐々に上昇した。
【0052】SIPOとEAAポリマーの結合の形成量
をさらに加えるために2.5%IPO含有SIPOポリ
マーと10%アクリル酸含有EAAポリマーのブレンド
を溶融混練法でつくった。このポリマーを常温から約2
00℃に加温オルソジクロロベンゼン中で加熱し、加熱
ブレンドの赤外スキヤンを周期的にとりながら、赤外可
変温度技術を用いてしらべた。当初の冷たい系は2量化
した(COOH)基とオキサゾリン環及び少量割合の
アミドエステル基の存在に対応する赤外ピークを示し
た。ブレンドを加熱すると、2量化した(COOH)
とオキサゾリンピークが消えアミドエステルピークの強
度が増加し、カルボキシル基とオキサゾリン基が反応し
てアミドエステル基を形成したことを示した。サンプル
を加熱すると、アミドエステルピークの強度はあまり減
少せず、アミドエステル結合が永久的且つ安定であるこ
とを示した。
【0053】実験2 トルク測定装置をつけたブラベンダーミキサー中で1%
の無水マレイン酸単位を含有する高密度ポリエチレン/
無水マレイン酸グラフトコポリマー(EDPE/MA)
75部を220℃で軟化させた。軟化したHDPE/M
Aポリマーに1%IPO単位を含有するSIPOポリマ
ー25部を加えた。SIPOポリマーを加えると、ブレ
ンドによるトルクが増加した。次いでSIPOが軟化し
混練するにつれトルクは低下した。SIPOとHPDE
/MAポリマー間に架橋結合が生ずるとトルクは再びわ
ずかに増加し、約270m・gの一定値に達した。生成
ブレンドのサンプルを160℃、68.9MPa(1
0,000psi)で3分間圧縮成形した。成形したサ
ンプルのノッチ付衝撃強度を測定すると46.7J/m
(0.874ft.−1b./in)だった。
【0054】SIPO30部とHPDE/MA70部を
つかって前述の実験を繰り返した。ブレンドによるトル
クは前述のサンプルと同じパターンを示し約280m・
gの一定値に達した。このブレンドのノッチ付衝撃強度
は28.5J/m(0.532ft.−1b./in)
だった。
【0055】SIPOポリマー35部とEDPE/MA
ポリマー65部を用いて再びこの実験を繰り返した。再
び同じトルクのパターンを示し、トルクは約280m・
gの最終一定値に達した。このサンプルのノッチ付衝撃
強度は26.0J/m(0.487ft.−1b./i
n)だった。
【0056】ポリマー間の架橋結合の生成促進用に0.
2%の塩化亜鉛を加えた以外は同様にして、HDPE/
MAポリマー70%とSIPOポリマー30%を含有す
る別のブレンドをつくった。このブレンドの成形サンプ
ルの機械的テストを行い次表IIに示す結果を得た。
【0057】
【表2】
【0058】表IIに示したデータから明らかなよう
に、このブレンドで顕著な機械的性質が示された。この
ブレンドの性質をポリスチレン及び高密度ポリエチレン
の性質と比較することによってブレンドがポリスチレン
とHDPEのほぼ中間の性質を示すことが判る。
【0059】実験3 スチレン75%/アクリロニトリル24%/IPOター
ポリマー1%(SANIPO)及びポリプロピレン94
%/アクリル酸コポリマー6%の4つのブレンドをブラ
ベンダーミキサー中にて次表IIIに示す割合でつくっ
た。2つのブレンドは塩化亜鉛0.6%も含んでいた。
対照として、ポリスチレンとPAAポリマーのブレンド
もつくった。ブレンドのトルク測定はブレンドの相溶性
の尺度として行った。
【0060】
【表3】
【0061】対照(サンプル番号III−E)ではポリ
スチレンとPAAポリマーがそれら相互の非相溶性の故
に混和に抵抗した。生成ブレンドは可塑性に劣る繊維様
混合物だった。これとは異なり、サンプル番号III−
A〜III−Dの各々は優れた可塑性を示し成分ポリマ
ーの相溶性を裏付けた。サンプル番号III−Eに比較
してサンプル番号III−A〜III−Dの増加したト
ルク測定は比較したポリマー間の増加した相溶性を示し
た。
【0062】実験4 ブラベンダーミキサー中でSIPO(1%IPO)コポ
リマー75部を220℃で軟化させた。軟化したSIP
OにVitel VPE6434として売られているカ
ルボキシル化ポリエステル樹脂25部を加えた。ブレン
ドが均一な外観を示すまで混練した。混練中に行ったト
ルク測定は混練中に成分ポリマー間に架橋結合が生成し
たことを示した。ブレンドによるトルクは約170m・
gの最終一定値に達した。
【0063】比較のためSIPOポリマーをポリスチレ
ン70部で置き換えて実験を繰り返した。トルク測定は
ポリマー間に結合が形成しないことを示した。最終トル
クは90m・gに達したにすぎない。
【0064】実験5 この例では塩化ビニリデン/メタクリル酸コポリマー
(メタクリル酸1%)のブレンドを種々の他のポリマー
と共につくった。
【0065】ポリスチレン35部をブラベンダーミキサ
ー上220℃で軟化させた。軟化ポリマーに塩化ビニリ
デン/メタクリル酸コポリマー65部を加えた。トルク
測定はポリマー間に架橋結合の生成のないことを示し
た。ポリスチレンを1%IPO含有SIPOコポリマー
で置き換えると成分ポリマー間に実質量の結合が生成し
た。同様に、ポリスチレンを塩素化ポリエチレン15%
及び1%IPO含有SIPOコポリマー20%で置き換
えると成分間に結合が生成したブレンドが得られた。
【0066】ポリスチレンの代わりに、粉末状に凝縮し
た凝縮メチルメタクリレート/エチルアクリレートート
ラテックスを用いて、前述の実験を再び繰り返した。混
練中に行った粘度測定はこれらのポリマー間に架橋結合
が生成しないことを示した。しかし、メチルメタクリレ
ート/エチルアクリレート/アクリル酸/IPOポリマ
ーを用いた時は、混練中の粘度測定はポリマー間の結合
の生成を明瞭に示しまた生成ブレンドは優れた物理的性
質を示す相溶性ブレンドだった。
【0067】実験6 280℃に加熱したブラベンダーミキサー中50rpm
で表IVに示すポリマーブレンドを溶融混練した。本発
明の典型的な反応性ブレンドを、ポリフェニレンオキサ
イド(PPO)と1%の2−イソプロペニル−2−オキ
サゾリン(IPO)反復単位を含有するポリスチレン/
2−イソプロペニル−2−オキサゾリン(SIPO)コ
ポリマーとを均一ブレンドが得られるまで約3分間混合
してつくった。同様に、ポリフェニレンオキサイドとポ
リスチレンを均一ブレンドが得られるまで最初に混練し
て対照ブレンドをつくった。次に第一のブレンドにエチ
レンアクリル酸コポリマー(EAA)を加え、このブレ
ンドを更に5分間混合した。成分混練のためのトルク測
定を記録し、次に両ブレンドを圧縮成形し、メルトフロ
ーレート、衝撃及び伸度を調べた。これらの測定を表I
Vに示した。サンプル1は本発明の実施例であり、サン
プル2は対照ブレンドである。
【0068】実験7 種々のポリマー合金を実験6におけると同様につくり表
IVに示した。非反応性ポリマー(サンプル3)、対照
する反応性ポリマーのブレンド(サンプル4)及び混和
性ベースポリマーと対応する反応性ポリマーブレンド
(サンプル5及び6)との間で比較を行った。これらの
サンプルをつくり、圧縮成形し、メルトフローレート、
衝撃、伸度及び引張の測定をした(サンプル3〜6の
み)。結果を表IVに示す。
【0069】
【表4】
【0070】表IVに示したデータから相溶性ブレンド
が混和性非反応性ポリマーをいずれか又は両方の反応性
ポリマー(サンプル1、5及び6)と混練してつくられ
うることが容易にわかる。一般に劣った性質を示すサン
プル2及び3の非相溶性ブレンドに対し本発明のブレン
ドは優れた物理的性質を示す。
【0071】SIPOとEAAポリマー間の結合の形成
を確認するため前述したようにブラベンダー中でEAA
とSIPOポリマーを混合しながら実験6でトルク測定
をした。対照として、35PPO/35スチレン/30
EAAブレンド(サンプル2)についてトルク測定し
た。軟化したEAAポリマーにPPO/ポリスチレンブ
レンドを加えるとブレンドによるトルクが約130m・
gの一定値に達するまで着実に減少した。この低いトル
ク値はPPO/スチレンとEAAポリマーの間に架橋結
合が生じなかったことを示している。
【0072】同様に、35PPO/35SIPO/30
EAA(サンプル1)によってかかったトルクを測定し
た。ブレンドの製造でかかった最終トルクは対照(サン
プル2)よりも高く、PPO/SIPO反応性ブレンド
とEAAポリマーの間に架橋結合が存在することを示し
た。
【0073】実験7の結果については、反応性ブレンド
(サンプル5及び6)の物理的性質が比較の非反応性ブ
レンド(サンプル3)より優れていることがわかる。ま
た反応性ポリマーと予備混練した混和性ポリマーを含ん
だサンプル5及び6が反応性ポリマーを含んだだけのサ
ンプル4からみて混和性ポリマーの導入で悪影響をうけ
ていないこともわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブレンダ クリスチン メリデス アメリカ合衆国ミシガン州 48640 ミド ランドイーストラウン ドライブ 2101 アパートメント ナンバー 12 (72)発明者 ロナルド ウィリアム ホールフェルド アメリカ合衆国ミシガン州 48640 ミド ランドオールド パイン トレイル 2320

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相溶性のないポリマーから相溶化したポ
    リマーブレンドを製造するに際し、(a)一方のポリマ
    ーに環状イミノエーテル基を付加し、(b)他方のポリ
    マーに該懸吊環状イミノエーテル基と反応して共有結合
    を形成しうる共反応性基を導入し、(c)両者をブレン
    ドして該懸吊環状イミノエーテル基と該共反応性基とを
    反応させることを特徴とする相溶化したポリマーブレン
    ドの製造法。
  2. 【請求項2】 懸吊環状イミノエーテル基を含有する反
    復単位が該第一の反応性ポリマーの0.01〜10重量
    %を含有し、該共反応性基を含有する反復単位が該第二
    の反応性ポリマーの0.01〜10重量%を含有する請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 懸吊環状イミノエーテル基を含有する反
    復単位の含有量が該第一の反応性ポリマーの5重量%未
    満である請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 共反応性基が活性水素を含有する求電子
    性基である請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 求電子性基がアミン、カルボン酸、ヒド
    ロキシル、メルカプタン、エポキシ又は酸無水物基であ
    る請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 環状イミノエーテル基が2−オキサゾリ
    ン基である請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 該第一の反応性ポリマーがスチレンのポ
    リマーであり、該第二の反応性ポリマーが炭素原子の2
    〜8を有するオレフィンのポリマーである請求項1に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 該オレフィンのポリマーがポリエチレ
    ン、エチレンとプロピレンのコポリマー又はポリプロピ
    レンである請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 工程(a)がスチレンと2−アルケニル
    −2−オキサゾリンの共重合であり、工程(b)がエチ
    レンとα,β−エチレン性不飽和カルボン酸の共重合で
    ある請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 該2−アルケニル−2−オキサゾリン
    が2−イソプロペニル−2−オキサゾリンであり、該
    α,β−エチレン性不飽和カルボン酸がアクリル酸であ
    る請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(a)のポリマーがスチレンのポ
    リマーであり、工程(b)のポリマーがハロゲン化ビニ
    ルを有するポリマーである請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 工程(a)がスチレンと2−アルケニ
    ル−2−オキサゾリンとの共重合であり、工程(b)が
    塩化ビニルとα,β−エチレン性不飽和カルボン酸との
    共重合である請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 該2−アルケニル−2−オキサゾリン
    が2−イソプロピル−2−オキサゾリンであり、該α,
    β−エチレン性不飽和カルボン酸がアクリル酸である請
    求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 相溶性のないポリマーから相溶化した
    ポリマーブレンドを製造するに際し、(a)一方のポリ
    マーに環状イミノエーテル基を付加し、(b)かくして
    得た(a)の非相溶性ポリマーを該懸吊環状イミノエー
    テル基と反応して共有結合を形成しうる共反応性基をも
    つ他方の非相溶性ポリマーとブレンドして該懸吊環状イ
    ミノエーテル基と該共反応性基とを反応させることを特
    徴とする相溶化したポリマーブレンドの製造法。
  15. 【請求項15】 該非相溶性ポリマーがポリマー鎖又は
    ポリマー末端に活性水素を含有する求電子性基をもつポ
    リマーである請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 求電子性基がアミン、カルボン酸、ヒ
    ドロキシル、メルカプタン、エポキシ又は酸無水物基で
    ある請求項15に記載の方法。
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