JPH0769367A - 開封性を改善したフィルム包装体及びその製造方法 - Google Patents

開封性を改善したフィルム包装体及びその製造方法

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JPH0769367A
JPH0769367A JP23921593A JP23921593A JPH0769367A JP H0769367 A JPH0769367 A JP H0769367A JP 23921593 A JP23921593 A JP 23921593A JP 23921593 A JP23921593 A JP 23921593A JP H0769367 A JPH0769367 A JP H0769367A
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JP
Japan
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film
heat
ink
sealing
band
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JP23921593A
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Kimio Tanaka
公男 田中
Masaya Tomizawa
真矢 富沢
Tatsuo Fujii
達夫 藤井
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、包装設備の違いに関係なく
フィルム包装体の胴貼り接着力を安定させることと、フ
ィルム包装体の開封性を向上させることとである。 【構成】 本発明のフィルム包装体40は、テープカセ
ットの収納ケース等の外面に合わせて覆って、端面シー
ル帯42と、開封表示部44と、ヒートシール帯43と
で接着して包装したものである。開封表示部44とヒー
トシール帯43との接着には、ヒートシール温度の違い
を生じさせるために成分の配合を変えた同種の接着イン
キを用いる。ヒートシール温度の違いを引き出すことで
ヒートシール帯43の接着を安定させ、開封表示部44
の接着力はゼロもしくは非接着にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ティアテープ(開封テ
ープ)を用いずに開封性を良くしたフィルム包装体とそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術と解決課題】従来から、製品は、輸送や保管
等に際して、その製品の価値及び状態を保護するため
に、製品は、適切な材料、容器等を用いて包装されてい
る。一般にフィルム製の包装体は薄い割に強靭で、フィ
ルムを透明にすると、内部を透視できて好都合である。
そこで、オーディオ、ビデオ等のテープカセット収納ケ
ース、たばこ箱、キャラメル箱等の種々のケースではそ
の外装にポリプロピレン、ポリ塩化ビニール等の無延伸
あるいは延伸フィルムを用いてキャラメル包装を行って
いる。
【0003】図1は、このような従来の包装体1を示
す。これは、前もって切断されたほぼ長方形の単位フィ
ルム2をテープカセット収納ケースに合わせて包装した
フィルム包装体1である。
【0004】この単位フィルム2は、例えば図2に示す
ような裏面に印刷(斜線部分)3を施した長尺フィルム
4に、胴貼り箇所のシール帯に該当する透明な箇所5
(5a、5b)と両端面のシール帯に該当する透明な箇
所6(6a、6b)とを設けて点線7(7a、7b)の
各位置で切断して得る。切断した単位フィルム2をテー
プカセット収納ケースの外形に合わせて折り曲げ、胴貼
り箇所8と両端面箇所(図では右端面しか見えない)9
に、重ね合わせた透明箇所5及び6をそれぞれ熱溶解に
よりフィルム同士を接着して、封をしたシール帯10、
11を設けると、フィルム包装体1が完成する。
【0005】このようなフィルム包装体1には通常開封
に備えて、ティアテープ12を接着力の大きいシール帯
10と直交させて内側に貼り付け、包装体1の一端部付
近に配設する。なお、貼り付け時には熱を加えて、ティ
アテープ12の一面にコーティングしてある糊を溶かし
てフィルム2に接着する。しかしながら、ティアテープ
12には通常ポリエステル樹脂などのようなフィルム2
より強度の大きいものを用いるため、図3に示すよう
に、開封時にティアテープ12の部分だけが取れ、包装
体1の一端部13は収納ケース14から簡単に取り除け
るのだが、主要部15の取り外しには時間がかかる。特
に、延伸フィルムを用い、包装後に熱収縮させ、全体を
収納ケースに密着させたものは、付着力が大きいため取
り外し難く、爪等で引掻いて取り外す等の面倒な動作を
必要とした。この他、ティアテープを使用すると、コス
トがかかったり、熱収縮時の収縮差により皺が発生して
外観品位が低下するなどの欠点があった。
【0006】そこで、ティアテープを使用しない、胴貼
り箇所の接着シール帯の部分の接着力を非常に弱くした
指でも剥がせる方法が考えられた。図4及び5を参照し
てこれを説明する。図4の長尺フィルム20から切断し
た単位フィルム26を1枚用い、図5に示すようにケー
スの外形に合わせて折り曲げ、両端面部27と胴貼り部
28に重ね合わせた箇所22、24をそれぞれ熱溶解に
より接着して、封をしたシール帯21、23を設ける
と、フィルム包装体29が完成する。その際、胴貼り部
28のシール帯23を形成するため、フィルム26の一
方の部分16aの裏面側と他方の部分16bの表面側と
を向き合わせて重ねると、それらの部分16の間に、フ
ィルム26の原料樹脂と相溶性のある樹脂を添加したイ
ンキからなる印刷層が介在するため、熱溶解による接着
が容易となる。これは、フィルム同士が直接接着する場
合と比べ接着力が小さいので、図5bのように、切り込
み17を利用して指で容易に剥がせる。
【0007】しかしながら、この方法では、包装設備の
違いにより、微妙にヒートシール温度が異なり胴貼り接
着力に差が発生し易くなって、強い場合は開封が困難に
なり、弱い場合は接着剥れが発生した。そこで、包装設
備の違いに関係なくフィルム包装体の胴貼り接着力を安
定させることが本発明の目的である。フィルム包装体の
開封性を向上させることが本発明の別の目的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】少なくとも片面に印刷を
したフィルムでケースを包装し、胴貼り箇所にフィルム
の一部分同士を互いに重ね、熱接着してシール帯を形成
する。胴貼り箇所の開封部以外はフィルム材料と相溶性
のある樹脂を添加したインキで印刷し、また開封表示部
は、これよりもヒートシール温度の高いインキで印刷を
する。かつ切り込みは、開封表示部に隣接した胴貼り接
着部に設ける。
【0009】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を
説明する。図6は、本発明に使用する延伸されたポリプ
ロピレン材料からなる長尺フィルム30の一部を示す平
面図である。図6及び7において、切断線33で切断し
て得られる単位フィルム36には、その片面あるいは両
面に意匠の印刷された印刷箇所(斜線部分)31と、フ
ィルム同士を重ね合わせて両端面シール帯42(42
a、42b)を形成する透明箇所32a及び32bと、
フィルム材料と相溶性のある樹脂であって剥離可能な樹
脂(例えば、ニトロセルロース等の繊維系樹脂とポリア
ミド樹脂との混合した物)を添加したインキを印刷した
胴貼り接着箇所35aと、胴貼り接着箇所35aに使用
したインキよりヒートシール温度の高いインキ(例え
ば、上記剥離可能な樹脂においてニトロセルロース等の
繊維系樹脂とポリアミド樹脂との配合比率を変えた物)
を印刷した開封印刷箇所34とがそれぞれ設けられてい
る。なお、図6では、印刷箇所(斜線部分)31に印刷
されるインキを開封印刷箇所34と同一のものにして印
刷工程を容易にするための一実施例を示しているが、こ
れに限定するものでない。
【0010】図7は、この単位フィルム36をテープカ
セット収納ケースの外形に合わせて折り曲げ、両端面シ
ール帯42と、開封表示部44と、この開封表示部44
を挟んでいるヒートシール帯43とにおいて、それぞれ
異なる様式で接着されて包装されたフィルム包装体40
を示す。なお、開封表示部44は、フィルム端まで延長
している。また、フィルム包装体40には、開封表示部
44に接近したヒートシール帯43に切り込み46が設
けてある。この位置であれば、めくれが発生しない。
【0011】本発明の特徴に関連する上記の個々の接着
について説明する。両端面シール帯42(42a、42
b)は、透明箇所32a及び32bをそれぞれの所定の
箇所とフィルム同士を接着して形成される。ヒートシー
ル帯43は、フィルム同士(表面側35aと裏面側35
b)の間にフィルム材料と相溶性のある樹脂を添加した
インキから形成される印刷層を介在させて熱接着する。
開封表示部44は、ヒートシール帯43のインキよりヒ
ートシール温度が高いインキを使って印刷層を施してい
るが、熱接着した後のその接着力はゼロもしくは微力で
ある。なお、ヒートシール帯43のヒートシール温度は
およそ130〜160℃とし、他方開封表示部44のヒ
ートシール温度はおよそ170〜200℃とする。これ
を基に、ヒートシール帯43と開封表示部44とを同温
の160℃でヒートシールすればヒートシール帯43の
方の接着状態は安定し、開封表示部44の方の接着状態
は弱もしくは非接着となって所望の開封性が得られる。
これにより、安定的な量産と開封品位の良い製品作りが
可能となる。これら三か所の接着力の強さは、両端面シ
ール帯42≧ヒートシール帯43>開封表示部44のよ
うになる。
【0012】図8は、本発明のフィルム包装での開封状
態を示し、ほぼ未接着状態の開封表示部44は、シュリ
ンク時にフィルム端にわずかな浮き50を発生させ、こ
の部分を開封時のきっかけとすることができ、指で浮き
を切り込み46まで広げると胴貼り部全体を容易に開封
することができる。
【0013】
【発明の効果】このように、開封表示部とヒートシール
帯との接着力の間に差を持たせることで、包装設備の違
いに関係なくフィルム包装体の胴貼り接着力を安定させ
ることが可能になる。言い換えれば、開封表示部の接着
力はゼロもしくは微力であるから、その接着力の強弱に
関係なく胴貼り接着箇所を完全に接着しさえすれば、包
装設備の違いにより生じていた個々の製品の胴貼り接着
力の差の問題を解消できる。また、結果として、このよ
うな構成、つまり開封表示部の接着力がゼロもしくは微
力であることから開封性の向上も容易に得られる。
【0014】本発明の好ましい実施例と現在考えられる
ものを図示し説明してきたけれども、当業者であれば、
本発明の技術思想から逸脱することなく種々の変更及び
修正が可能であることは明白であろう。かかる変更及び
修正は全て本発明の技術思想に包含されるべきものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ティアテープを有する従来のフィルム包装体の
斜視図である。
【図2】従来の長尺フィルムの平面図である。
【図3】ティアテープを使用したときの従来のフィルム
包装体の開封状態を示す斜視図である。
【図4】従来の長尺フィルムの平面図である。
【図5】ティアテープを使用しない従来のフィルム包装
体の斜視図である。
【図6】本発明の長尺フィルムの平面図である。
【図7】ティアテープを使用しない本発明のフィルム包
装体の斜視図である。
【図8】図7のフィルム包装体の開封状態を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1、29、40 フィルム包装体 2、26、36 単位フィルム 3、25、31 印刷部分 4、20、30 (長尺)フィルム 5、6 透明箇所 7、33 切断線 8、35 胴貼り箇所 9、22、32 端面箇所 10、11、21、23 シール帯 12 ティアテープ 13 包装体の一端部 14 収納ケース 15 包装体の主要部 27 端面部 28 胴貼り部 34 開封印刷箇所 35 胴貼り接着箇所 42 端面シール帯 43 ヒートシール帯 44 開封表示部 46 切り込み

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも片面に印刷を施したフィルム
    を用いてケースを包装し、開封表示部を有する胴貼り箇
    所はフィルムの一部分同士を互いに重ね、ヒートシール
    帯を形成した包装体であって、前記ヒートシール帯の重
    ね合わせたフィルム間にフィルム材料と相溶性のある樹
    脂を添加したインキからなる印刷層を介在させたフィル
    ム包装体において、 開封表示部を形成するインキは前記ヒートシール帯を形
    成するインキよりもヒートシール温度が高く、かつ切り
    込みを開封表示部に近接した前記ヒートシール帯の一部
    に設けたことを特徴とする開封性を改善したフィルム包
    装体。
  2. 【請求項2】 長尺フィルムの少なくとも片面に印刷を
    施し、ヒートシール帯となる箇所には前記フィルムの材
    料と相溶性のある樹脂を添加したインキで印刷を施し、
    開封表示部となる箇所には前記ヒートシール帯のインキ
    よりヒートシール温度の高いインキで印刷を施す段階
    と、 前記長尺フィルムを単位フィルムに切断する段階と、 前記単位フィルムをケースに合わせて前記ヒートシール
    帯と両端面シール帯とで接着し包装する段階と、からな
    る開封性を改善したフィルム包装体の製造方法。
  3. 【請求項3】 切り込みを開封表示部に近接した前記ヒ
    ートシール帯の一部に設ける段階をさらに含む請求項2
    に記載のフィルム包装体の製造方法。
JP23921593A 1993-09-01 1993-09-01 開封性を改善したフィルム包装体及びその製造方法 Withdrawn JPH0769367A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11278537A (ja) * 1998-01-27 1999-10-12 Tdk Corp プラスチックフィルム包装体
JP2005059886A (ja) * 2003-08-12 2005-03-10 Fuji Seal International Inc 熱収縮包装体

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