JPH0766995A - 波形等化器 - Google Patents

波形等化器

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JPH0766995A
JPH0766995A JP5207475A JP20747593A JPH0766995A JP H0766995 A JPH0766995 A JP H0766995A JP 5207475 A JP5207475 A JP 5207475A JP 20747593 A JP20747593 A JP 20747593A JP H0766995 A JPH0766995 A JP H0766995A
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JP
Japan
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tap coefficient
waveform
ghost
stability
tap
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JP5207475A
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Masaki Nishikawa
正樹 西川
Hiroyuki Iga
弘幸 伊賀
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】画面のばたつき及び派生ゴーストの発生を防止
して、ゴースト除去時に違和感が感じられることを防止
する。 【構成】MPU25は、電源投入時及びチャンネル変更時
には、先ず、タップ係数の安定性を判定する。即ち、取
込んだ基準波形を同期加算して雑音を除去し、この基準
波形を用いてタップ係数を算出する。求めたタップ係数
から安定性を確認すると、MPU25は逐次修正によって
タップ係数を修正する。この場合には、雑音を除去した
基準波形を用い、演算によってTF17の出力を求めて、
タップ係数修正演算を行う。修正したタップ係数をTF
14,17に設定することで、ゴーストを除去する。安定性
を確認しているので、タップ係数の発散及び発振状態が
生じることはなく、逐次修正によってゴーストを徐々に
除去してゴースト除去時に違和感が感じられることを防
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の目的]
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオ信号からゴース
トを除去するゴースト除去装置として好適の波形等化器
に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン信号は、伝送路における減
衰及び反射(ゴースト)等による波形歪や、テレビジョ
ン受像機等の信号処理回路の特性に基づく波形歪等の様
々な波形歪を受ける。近年、ディジタル技術の発展に伴
い、このような波形歪を除去するゴースト除去装置等の
波形等化器の研究、開発が盛んに進められている。
【0003】この種の従来の波形等化器においては、タ
ップ係数可変のトランスバーサルフィルタが用いられて
いる。トランスバーサルフィルタは、複数の単位遅延素
子、タップ係数器及び加算器並びにタップ係数メモリに
よって構成されている。各タップ係数器はタップ係数メ
モリからのタップ係数を入力信号に乗算する。入力テレ
ビジョン信号の波形歪に応じたタップ係数を求めること
で、入力テレビジョン信号の波形等化が可能である。
【0004】タップ係数の算出時間が短ければ、等化前
後の切換えは選局後瞬時に行われ、選局時の画面の切換
えにまぎれて目だたないが、テレビジョン信号が受けた
波形歪を検出して、最適なタップ係数を求めるための計
算量は膨大であり、一般的にはタップ係数を求めるため
に数秒乃至数十秒の演算時間が必要である。このため、
選局時に最適なタップ係数を求めた後にゴーストを除去
しようとすると、ゴースト除去までのタイムラグが大き
いため、等化前後の画面の変化が気になってしまう。
【0005】また、タップ係数を逐次的に修正する逐次
法が採用されることもある。このアルゴリズムでは、タ
ップ係数を修正すると共に、修正したタップ係数による
トランスバーサルフィルタの出力と基準波形との誤差分
を用いてタップ係数を逐次修正する。この逐次法では、
タップ係数が逐次修正されるので、ゴーストは徐々に除
去されることになり、急激な画面変化によって画面が見
づらくなることはない。しかし、雑音が混入した場合等
にはタップ係数が誤修正されて不要なタップ係数が発生
したり、誤修正が片寄ると直流成分が変動して、画面の
明るさがばたばたと切り替わることがあり、また、タッ
プ係数が発散した場合には見づらい映像を出力してしま
うことがあるという欠点がある。
【0006】これらの問題を解決するゴースト除去装置
として特開平2‐246475号公報において開示され
た波形等化器がある。図3はこの提案によって開示され
た波形等化器を示すブロック図である。また、図4はそ
の動作アルゴリズムを説明するためのフローチャートで
ある。
【0007】図3において、受信したビデオ信号は端子
11を介してA/D変換器12に与えられてディジタル信号
に変換される。A/D変換器12の出力は、主信号遅延器
13及びトランスバーサルフィルタ(以下、TFという)
14から成るフィードフォワード型の等化器に与えられ
る。TF14は、前ゴーストを含む主信号近傍のゴースト
分を除去するためのゴーストキャンセル信号を加算器15
に与える。主信号遅延器13によって遅延された信号は加
算器15に与えられ、加算器15は入力ビデオ信号からゴー
ストキャンセル信号を減算することによりゴースト成分
を除去して出力する。
【0008】加算器15の出力は加算器16を介してTF17
に与えられる。加算器16の出力はTF17に与え、TF17
は通常ゴーストを除去するためのゴーストキャンセル信
号を作成して加算器16に与える。加算器16は入力された
ビデオ信号からTF17の出力を減算することによりゴー
スト成分を除去する。こうして、加算器16及びTF17か
ら成るフィードバック構成の等化器によって通常ゴース
トが除去されて、加算器16の出力端から主信号近傍のゴ
ースト及び通常ゴーストが除去されたビデオ信号が出力
端子18に出力される。
【0009】TF14,17のタップ係数はMPU25によっ
て求められる。図4を参照してタップ係数演算を説明す
る。ROM24にはMPU25の動作を規定するプログラム
が記録されている。図4のステップS1 において電源投
入又はチャンネルの変更が発生すると、このプログラム
が呼び出されてMPU25はTF14,17のタップ係数及び
作業用のRAM23を初期化する(ステップS2 )。
【0010】次に、MPU25はステップS3 でゴースト
キャンセル用の基準波形を取込む。タイミング信号発生
回路19は入力端子11に入力される入力ビデオ信号が与え
られて、装置で用いるクロックCK及び各種タイミング
信号を発生しており、出力波形メモリ22はこのタイミン
グ信号が与えられて、加算器16の出力からゴーストキャ
ンセル用基準信号(GCR信号)を取込む。MPU25は
必要に応じて同期加算を行い、雑音を低減した基準波形
を得る。次のステップS4 では、基準波形を基にして、
波形歪をキャンセルするための最適なタップ係数Kを算
出する。
【0011】このタップ係数KをTF14,17に与える
と、上述したように、画面が急激に変化してしまうの
で、図4のアルゴリズムでは、TF14,17に与えるタッ
プ係数を徐々に変化させて、所定回数後に最終的な値K
を与えるようになっている。即ち、ステップS5 ではタ
ップ係数の設定回数を示すループ変数iを1に初期化し
てステップS6 に移行する。ステップS6 では、下記
(1)式の演算によって、タップ係数Kを1/10した
係数K′を求める。MPU25はこの係数K′をTF14,
17に与える。
【0012】 K′=K/10×i (1) TF14,17はタップ係数K′が与えられて、入力された
ビデオ信号を等化する。この場合には、完全なタップ係
数Kが与えられていないので、ゴーストは少しだけ除去
される。次のステップS8 ではループ変数iをインクリ
メントし、ステップS9 でiが10に到達したか否かを
判断して処理をステップS6 に戻す。これらのステップ
S6 乃至S9 によって、TF14,17に設定されるタップ
係数がループ毎に完全なタップ係数Kの1/10ずつ大
きくなり、TF14,17によるゴースト除去量も少しずつ
大きくなる。最終的には、TF14,17にはタップ係数K
が与えられることになり、ゴースト成分は完全に除去さ
れる。
【0013】この方法によると、ゴーストは段階的に除
去されるので、ゴースト除去前後の画面の急激な変化に
よるばたつきが防止され、視聴者の違和感をなくすこと
ができる。ところで1/10ずつの増加では、強ゴース
ト時等でなめらかさが足りないこともあるが、100回
に分けて1/100ずつ増加していく等して、更に回数
を増やせば更になめらかにすることができる。
【0014】ところで、フィードフォワード型の等化器
では、TF14の各タップ係数を小さくした場合、各タッ
プ係数に対応するゴーストキャンセル信号のレベルが小
さくなる。従って、上述したように、タップ係数を順次
変化させることで、ゴーストは段階的に除去される。し
かしながら、フィードバック型の等化器では、加算器16
を通過したゴースト成分は再度TF17に入力されてしま
う。TF17の各タップ係数を最適の値に設定した場合に
は、加算器16においてゴースト成分がキャンセルされる
が、タップ係数が最適の値でない場合には、ゴーストの
消え残りがTF17に与えられて、孫ゴーストが発生し、
それが加算器16を通ってTF17に与えられることを繰り
返し、複数の孫ゴーストが順次発生してしまう。この孫
ゴーストはタップ係数が最適の値となることによって最
終的には除去されるが、一時的には本来ゴーストがない
位置にゴーストが付加されることになり、視聴者に新た
な違和感を与えてしまう。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】このように、上述した
従来の波形等化器においては、ゴースト除去前後で画面
がばたつくことを防止するために、タップ係数を徐々に
変化させて算出した最適なタップ係数値まで所定の設定
回数で到達させるようにしてゴーストを段階的に除去す
る方法を採用すると、一時的に孫ゴーストが発生して画
面品位が劣化してしまうという問題点があった。
【0016】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、ゴースト除去中の画面のばたつきを防止す
ると共に、派生ゴーストの発生を防止して安定したゴー
スト除去動作を行うことができる波形等化器を提供する
ことを目的とする。
【0017】[発明の構成]
【課題を解決するための手段】本発明に係る波形等化器
は、タップ係数可変のトランスバーサルフィルタによっ
て構成されて所定の基準波形が挿入されている映像信号
を等化する等化手段の出力信号又は入力信号から前記基
準波形を取込む波形取込み手段と、前記波形取込み手段
の出力を用いて前記トランスバーサルフィルタの各タッ
プのタップ係数を算出する第1及び第2のタップ係数算
出手段と、前記第1のタップ係数算出手段によって得ら
れたタップ係数に基づいて波形等化の安定性を判定する
安定性判定手段と、前記安定性判定手段の判定結果によ
って波形等化が安定であると判定された場合には、前記
第2のタップ係数算出手段を動作させる動作制御手段
と、前記第2のタップ係数算出手段によるタップ係数算
出過程のタップ係数を前記トランスバーサルフィルタに
設定するタップ係数設定手段とを具備したものである。
【0018】
【作用】本発明において、安定性判定手段は、第1のタ
ップ係数算出手段によって算出されたタップ係数を用い
て、波形等化の安定性を判定する。安定性を確認する
と、動作制御手段は第2のタップ係数算出手段を動作さ
せてタップ係数を算出させる。この場合には、安定性が
確認されているので、途中でタップ係数が発散すること
もなく、また、発振状態が生じることもない。タップ係
数設定手段は第2のタップ係数算出手段によるタップ係
数算出過程のタップ係数をトランスバーサルフィルタに
設定する。この設定周期を適宜設定することより、入力
映像信号を徐々に波形等化することができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明に係る波形等化器の一実施例
を示すブロック図である。図1において図3と同一の構
成要素には同一符号を付してある。
【0020】入力端子11にはゴーストを含むビデオ信号
が入力される。入力ビデオ信号をディジタル信号に変換
するA/D変換器12、主信号を遅延させる主信号遅延器
13、タップ係数に基づいてゴーストキャンセル信号を作
成するTF14、遅延器13の出力とTF14の出力とから前
ゴースト及び主信号近傍のゴーストを除去する加算器1
5、加算器16、加算器16と共にフィードフォワード型の
等化器を構成するTF17、GCR波形を取込む出力波形
メモリ22、システムのクロック及び各種タイミング信号
を発生するタイミング信号発生回路19、タップ係数修正
演算用の作業RAM23及びMPU25の構成は従来と同一
である。本実施例においては、ROM31に記憶されてい
るプログラムが図3と異なる。なお、ROM31にはテレ
ビジョン信号に重畳されているGCR波形と同一波形の
基準信号が格納されている。
【0021】図2は図1中のROM31のプログラムに基
づくMPU25の動作を説明するためのフローチャートで
ある。MPU25は、第一のタップ係数算出処理により、
GCR波形から検出した波形歪みに対して、タップ係数
が安定的に求まることを確認した後、逐次修正的にタッ
プ係数を設定するようになっている。
【0022】すなわち、先ず、図2のステップS1 にお
いて電源投入又はチャンネルの変更が行われると、ステ
ップS2 でMPU25はTF14,17のタップ係数及びRA
M23を初期化する。次のステップS3 では、入力ビデオ
信号に含まれる入力基準波形を取込む。この場合には、
必要に応じて同期加算を行うことより、雑音を低減する
ようになっている。次のステップS4 において、MPU
25は取込んだ基準波形を基にして、最適なタップ係数K
を算出する。
【0023】本実施例においては、次のステップS11に
おいて、MPU25は求めたタップ係数Kを用いて正しく
ゴーストを除去することができるか否か、タップ係数が
発散していないか、発振現象が発生することはないか等
の安定性を判断する。MPU25は安定ではないと判断し
た場合には、ゴースト除去処理を終了させる。
【0024】安定であるものと判断した場合には、次の
ステップS20(破線部)に移行する。ステップS20にお
いては、波形歪をキャンセルするためのタップ係数を逐
次修正によって算出する。そして、修正したタップ係数
を適宜TF14,17に設定するようになっている。
【0025】即ち、ステップS12において、MPU25は
TF14,17に与えるタップ係数Cを初期化する。次のス
テップS13においては、ループ変数iを1に設定し、ス
テップS14において加算器16の出力を計算によって求め
る。つまり、MPU25は、ステップS3 で求めた雑音除
去後の基準波形とタップ係数Cとから、TF14,TF17
の出力を演算によって求め、主信号遅延器13,加算器1
5,加算器16の動作をシミュレートし、加算器16の出力
を算出する。次にステップS15ではタップ係数Cを修正
する。即ち、MPU25は算出した加算器16の出力から残
留歪を算出し、残留歪を用いてタップ係数修正演算を行
い、タップ係数Cを修正する。
【0026】次のステップS16ではTF14,17にタップ
係数Cを設定し、ステップS17ではループ変数iをイン
クリメントする。次のステップS18では、変数iが所定
値(例えば10)以下であるか否かを判定する。iが所
定値以下である場合には処理をステップS12に戻して逐
次修正を繰返し、iが所定値を超えると処理を終了す
る。
【0027】次に、このように構成された実施例の動作
について説明する。MPU25は、電源投入又はチャンネ
ル変更が行われると、実際のタップ係数の設定に先立っ
て安定性を判定する。即ち、MPU25は出力波形メモリ
22を制御してタイミング信号発生回路19によるタイミン
グにより、加算器16の出力から基準波形を取込む。MP
U25は同期加算によって基準波形に含まれる雑音を除去
する。次に、MPU25は取込んだ基準波形を用いて、タ
ップ係数Kを算出する。次いで、MPU25は、例えば、
ステップS4 においてタップ係数Kが確実に求められた
か否かによって安定性を判定する。これにより、波形歪
を安定してキャンセルすることができるタップ係数が求
められることが確認される。
【0028】ステップS3 において取込んだ基準波形を
用いて、安定してタップ係数を求めることができないと
判断した場合には、MPU25はゴースト除去処理を終了
する。そうでない場合には、MPU25はステップS20に
おいて、TF14,17に設定するタップ係数を逐次修正法
によって求める。
【0029】先ず、ステップS12でタップ係数Cを初期
化した後、ループ変数iに1を代入する。本実施例にお
いては、タップ係数Cを修正するために、ステップS14
で加算器16の出力を計算によって算出する。即ち、MP
U25は、ステップS3 によって得た基準波形を用いて、
初期化したタップ係数CをTF14,17に与えた場合の出
力信号を演算によって求める。そして、MPU25は算出
した出力信号から残留歪を算出し、残留歪を用いてタッ
プ係数修正演算を行う。すでに安定性が確認されている
ので、この基準波形を用いたタップ係数演算によって発
振又は発散が生じることはない。
【0030】このタップ係数修正演算はループ変数iが
所定値になるまで繰返される。ループ変数iは1回のタ
ップ係数修正演算毎にインクリメントされ(ステップS
17)、ステップS18を介して処理がステップS14に戻さ
れる。2回目以降のタップ修正においては修正したタッ
プ係数Cを用いる。この場合にも、ステップS3 で得た
基準波形を用いており、修正したタップ係数CをTF1
4,17に与えた場合の出力信号を演算によって算出す
る。以後、同様の動作によってタップ係数修正演算を繰
返す。
【0031】ステップS15で修正されたタップ係数C
は、次のステップS16において、TF14,17に設定され
る。TF14,17は設定されたタップ係数に基づいて入力
ビデオ信号のゴーストを除去するためのゴーストキャン
セル信号を出力する。加算器15,16において、入力信号
からTF14,17のゴーストキャンセル信号が減算され、
加算器16からは前ゴースト及び通常ゴーストが除去され
たビデオ信号が出力される。
【0032】ステップS20は逐次修正によってタップ係
数を修正しているので、孫ゴーストも発生にともないキ
ャンセルされ、派生ゴーストは発生しない。また、ゴー
ストは徐々に除去されるので、等化前後において画面が
急激に変化してばたつくことはなく、視聴者に違和感を
感じさせることはない。また、安定性を確認しているの
で、タップ係数が発散したり発振状態となることはな
く、逐次修正によるタップ係数によってゴースト成分を
確実に0に収束させることができる。また、ステップS
20では出力信号を演算によって算出することでタップ係
数を修正しており、TF14,17にタップ係数を設定する
ことなくタップ係数の修正が行われる。従って、図2で
はタップ係数の修正毎にTF14,17に修正したタップ係
数Cを設定しているが、TF14,17への設定は毎回行う
必要はない。例えば、タップ係数の設定周期を極めて長
く(例えば数フィールドに1回)することにより、視聴
者にゴースト除去の過程を認識させることなくゴースト
除去を行うこともできる。
【0033】また、ビデオ信号及びTFのタップ係数
は、コスト低減のために、通常8乃至10ビットの精度
となっている。本実施例では、MPU25が演算によって
TF出力を算出すること、及び同期加算によって雑音を
除去した基準波形を用いることによって、TFの実際の
出力を用いた逐次修正法に比べて、雑音の影響によるタ
ップ係数のふらつきをなくし、高精度のタップ係数修正
が可能である。このため、タップ係数をなめらかに収束
させることができ、孫ゴーストを目立たせることなく徐
々にゴーストを小さくしていくことができる。
【0034】なお、上述した実施例においては、ステッ
プS4 のタップ係数演算をステップS20において利用し
ていないが、ステップS4 でタップ係数Kを求める過程
で得られる途中経過のタップ係数K1 ,K2 ,K3 ,…
をメモリに蓄え、ステップS20においてこれらのタップ
係数K1 ,K2 ,…をタップ係数Cとして用いてもよ
い。
【0035】なお、上述の実施例においては、ステップ
S4 でタップ係数を算出した後にステップS5 で安定性
を判断しているが、ステップS4 の係数算出途中で正し
く係数が求められなくなることもあるが、その結果から
直接動作終了しても良い。例えばオーバーフローや桁落
ち、0による除算などは正しく係数を求められない場合
の典型である。
【0036】また、ステップS20のループ回数について
も、所定値を10回として説明したが、この回数は必要
に応じて決めればよく、例えばゴースト総量や映像のS
/Nで可変にしたり、ずっと大きな値にする事もでき
る。例えば逐次修正で1回に修正する量を減らして、修
正回数をずっと増やし(例えば数100回)、フィール
ドごとにタップ係数の修正を行えば、なめらかどころか
除去前後の画面の変化を視聴者にまったく気付かせない
ようにすることさえ出来る。
【0037】また、本実施例で説明したアルゴリズムや
装置のブロック図はごく一例を示したもので、本発明の
主旨を超えない範囲内であれば等化回路や除去装置の構
成や実現方法が異なっていても本発明を適用することが
できるのはもちろんである。このように、本実施例にお
いては、安定性を判定した後、逐次修正によってタップ
係数を求めており、タップ係数の発散及び発振状態が生
じることなく、ゴーストを徐々に除去することができ、
ゴースト除去によって視聴者に違和感を与えることを防
止することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ゴ
ースト除去中の画面のばたつきを防止すると共に、派生
ゴーストの発生を防止して安定したゴースト除去動作を
行うことができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る波形等化器の一実施例を示すブロ
ック図。
【図2】実施例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【図3】従来の波形等化器を示すブロック図。
【図4】従来例の動作を説明するためのフローチャー
ト。
【符号の説明】
14,17…TF、22…出力波形メモリ、25…MPU、31…
ROM

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タップ係数可変のトランスバーサルフィ
    ルタによって構成されて所定の基準波形が挿入されてい
    る映像信号を等化する等化手段の出力信号又は入力信号
    から前記基準波形を取込む波形取込み手段と、 前記波形取込み手段の出力を用いて前記トランスバーサ
    ルフィルタの各タップのタップ係数を算出する第1及び
    第2のタップ係数算出手段と、 前記第1のタップ係数算出手段によって得られたタップ
    係数に基づいて波形等化の安定性を判定する安定性判定
    手段と、 前記安定性判定手段の判定結果によって波形等化が安定
    であると判定された場合には、前記第2のタップ係数算
    出手段を動作させる動作制御手段と、 前記第2のタップ係数算出手段によるタップ係数算出過
    程のタップ係数を前記トランスバーサルフィルタに設定
    するタップ係数設定手段とを具備したことを特徴とする
    波形等化器。
  2. 【請求項2】 前記波形取込み手段は、同期加算によっ
    て、取込んだ基準波形の雑音を除去することを特徴とす
    る請求項1に記載の波形等化器。
  3. 【請求項3】 前記第2のタップ係数算出手段は、タッ
    プ係数を逐次修正によって求めることを特徴とする請求
    項1に記載の波形等化器。
  4. 【請求項4】 前記第2のタップ係数算出手段は、演算
    によって前記トランスバーサルフィルタの出力を算出す
    ることを特徴とする請求項3に記載の波形等化器。
  5. 【請求項5】 タップ係数可変のトランスバーサルフィ
    ルタによって構成されて所定の基準波形が挿入されてい
    る映像信号を等化する等化手段の出力信号又は入力信号
    から前記基準波形を取込む波形取込み手段と、 前記波形取込み手段の出力を用いて前記トランスバーサ
    ルフィルタの各タップのタップ係数を算出するタップ係
    数算出手段と、 前記タップ係数算出手段によって得られたタップ係数に
    基づいて波形等化の安定性を判定する安定性判定手段
    と、 前記安定性判定手段の判定結果によって波形等化が安定
    であると判定された場合には、前記タップ係数算出手段
    によるタップ係数算出過程のタップ係数を前記トランス
    バーサルフィルタに設定するタップ係数設定手段とを具
    備したことを特徴とする波形等化器。
JP5207475A 1993-08-23 1993-08-23 波形等化器 Pending JPH0766995A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007053697A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Toshiba Corp デジタルノイズ低減装置及び方法及び映像信号処理装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007053697A (ja) * 2005-08-19 2007-03-01 Toshiba Corp デジタルノイズ低減装置及び方法及び映像信号処理装置
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