JPH06178159A - 波形等化装置 - Google Patents

波形等化装置

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JPH06178159A
JPH06178159A JP43A JP32961092A JPH06178159A JP H06178159 A JPH06178159 A JP H06178159A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 32961092 A JP32961092 A JP 32961092A JP H06178159 A JPH06178159 A JP H06178159A
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JP
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waveform
signal
equalization
processing
coring
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JP43A
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English (en)
Inventor
Masaki Nishikawa
正樹 西川
Hiroyuki Iga
弘幸 伊賀
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号のS/Nが良いとき、波形等化時間を短
縮することができ、信号のS/Nが非常に悪いときや信
号にビートが乗っているとき、画質の低下を招かない効
果的な波形等化を行うことができる波形等化装置を提供
する。 【構成】 入力信号中の基準波形部分に対し所定回数の
同期加算が行われた後(ステップ104)、取り込み波
形から基準波形が減じられ、誤差波形が求められる(ス
テップ105)。誤差波形の算出後、コアリング処理が
行われ(ステップ106)、コアリングレベルθが算出
され、誤差波形にコアリングレベルθを用いる非線形処
理が施される。次いで、コアリングレベルθと所定値b
とが比較される(ステップ112)。コアリングレベル
θが所定値b以下であるとき、従来通り等化処理(ステ
ップ107〜109)が行われ、コアリングレベルθが
所定値bより大きいとき、等化処理は行わない(ステッ
プ111)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波形歪みなどの伝送歪
を自動的に等化する波形等化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビデオ信号からのゴーストの除
去には、波形等化装置(NEW GHOST REDUCTION TUNER US
ING A TRAINING METHOD" IEEE Transactions on Consum
er Electronics, Vol.36, No.3, AUGUST 1990 参照)が
用いられている。
【0003】この波形等化装置は、図4に示すように、
受信したビデオ信号を取り込むための端子11を備え
る。端子11を介して取り込まれたビデオ信号はA/D
変換器12に与えられ、A/D変換器12はこれに入力
されたビデオ信号をクロックタイミング発生回路19か
ら供給される周期T(=1/(4fsc)、fsc=3.5
79545…色搬送波周波数)でサンプリングし、デジ
タルビデオ信号に変換する。このA/D変換器12から
のデジタルビデオ信号はスイッチ27と入力波形メモリ
21に与えられる。スイッチ27は2つの入力端27
a,27bを有し、選択されたいずれか一方の入力端に
取り込まれている信号は出力端27cから出力される。
スイッチ27の入力端27aにはA/D変換器12から
のデジタルビデオ信号が与えられ、入力端27bには後
述するトレーニング波形メモリ26からの出力が与えら
れる。スイッチ27の出力端27cからの出力信号は主
信号遅延器13と、前ゴーストを含む主信号近傍のゴー
ストを除去するためのTF(トランスバーサルフィル
タ)14とに入力される。
【0004】主信号遅延器13の出力は減算器15に与
えられ、減算器15は主信号遅延器13の出力からTF
14の出力を減じ、この減算の結果得られた信号が出力
される。
【0005】減算器15の出力は、さらに通常ゴースト
を除去するために減算器16に与えられる。減算器16
は減算器15の出力から後述するTF17の出力を減
じ、この減算の結果得られた信号を出力する。減算器1
6の出力はTF17、外部への出力端子18および出力
波形メモリ22に与えられる。出力端子18からは、ゴ
ーストを除去したデジタルビデオ信号が出力される。
【0006】このゴーストが除去されたデジタルビデオ
信号を得るための手段が、ゴーストキャンセル用基準信
号(GCR信号)を取り込む入力波形メモリ21および
出力波形メモリ22と、TF14,17のタップ係数を
GCR信号から求めるための演算をするMPU(マイク
ロプロセッサ)25と、ROM24と、RAM23と、
クロックタイミング信号発生回路19からより構成され
ている。スイッチ27の切換はMPU25によって制御
される。
【0007】次に、波形等化装置の動作について図を参
照しながら説明する。図5は図4の波形等化装置の動作
を示す流れ図、図6は図4の波形等化装置における係数
演算処理動作を示す流れ図、図7は図4の波形等化装置
の動作を説明するための波形図、図8は図4の波形等化
装置におけるコアリング処理を説明するための図、図9
はGCR信号を示す波形図である。なお、各図5,図6
で示すアルゴリズムは上述の文献でトレーニング法と呼
ばれているアルゴリズムを利用したものであって、入力
波形から得られる誤差波形に対しコアリング処理を施す
ことによってS/Nを改善した後、ゴーストの除去を行
うようにしたものである。
【0008】まず、入力波形に対し所定回数分の同期加
算が行われ、その後にタップ係数が逐次修正方法で算出
される。
【0009】図5を参照するに、電源投入、あるいはチ
ャンネル変更(ステップ101)により、プログラムが
起動される。プログラムの起動に伴い初期状態設定が行
われる(ステップ102)。
【0010】次に、入力信号中の基準波形部分が取り込
まれ、所定回数の同期加算が行われる(ステップ10
4)。同期加算回数は、S/Nが悪い場合でも十分にゴ
ーストを除去できるような値に実験的に決められてい
る。
【0011】例えば、図7(a)に示すように、同期加
算処理によって入力波形からインパルス状の雑音低減後
の取り込み波形xが得られる。この取り込み波形xは同
期加算だけでは雑音が十分に低減されていない波形例で
ある。
【0012】取り込み波形xからはROM24に記憶さ
れている基準波形r(図7(b)に示す)が減じられ、
誤差波形e(図7(c)に示す)が求められる(ステッ
プ105)。
【0013】この誤差波形eの算出後、コアリング処理
が行われる(ステップ106)。コアリング処理では、
図8に示すように、誤差波形eに0を中心とした閾値±
θの範囲内を0とする入出力関係を持つ非線形処理を施
すことによって、ゴーストに当たる振幅の大きい信号が
そのまま保持され、雑音に当たる振幅の小さな信号だけ
が抑圧される。その結果、図7(d)に示すように、波
形fが得られ、コアリング処理により同期加算後の波形
上に残った雑音をゴーストの一部とみなすことに起因す
る不要タップの発生を抑えることができる。なお、閾値
θはコアリングレベルと呼ばれる。
【0014】この波形f(図7(d)に示す)には再度
ROM24に記録されている基準信号r(図7(b)に
示す)が加えられ、波形x’(図7(e)に示す)が得
られる(ステップ107)。
【0015】次いで、TF14,17のタップ係数の収
束化を行うためのタップ係数演算処理(ステップ10
9)が行われる。
【0016】タップ係数演算処理では、図6に示すよう
に、まず、波形x’(図7(e)に示す)がトレーニン
グ波形としてトレーニング波形メモリ26に記憶され
(ステップ108)、スイッチ27は入力端子27bを
選択する(ステップ103)。
【0017】入力端子27bの選択後、変数iが0に初
期化される(ステップ201)。次に、トレーニング波
形メモリ26からトレーニング波形が読み出され(ステ
ップ202)、このトレーニング波形は主信号遅延器1
3、TF14、加算器15,16から構成される等化回
路を経た後に出力波形として出力波形メモリ22に取り
込まれる(ステップ203)。この出力波形は出力波形
メモリ22から読み出され、この出力波形からROM2
4に記録されている基準波形が減じられ、誤差波形が求
められる(ステップ204)。
【0018】求められた誤差波形からTF14,17の
タップ係数が求められ(ステップ205)、そのタップ
係数がTF14,17に書き込まれる(ステップ20
6)。
【0019】タップ係数の書込後、変数iには1が加え
られ(ステップ207)、この変数iは所定値aと比較
される(ステップ208)。変数iが所定値aより小さ
いとき、ステップ202に戻り、変数iが所定aに等し
くなるまで等化ループ(ステップ202〜ステップ20
7)が繰り返される。
【0020】変数iが所定値aに等しくなると、スイッ
チ27は入力端27aを選択し(ステップ110)、ゴ
ーストを除去するための等化ループが終了する(ステッ
プ111)。この結果、ゴーストを含むビデオ信号が前
記等化回路を経ることによってこのビデオ信号からゴー
ストが除去され、ゴーストのないディジタルビデオ信号
が端子18から出力される。
【0021】以上により、雑音低減後の取り込み波形を
トレーニング信号として利用することによって、タップ
係数修正周期を入力信号中の基準波形の挿入周期以下に
することができる。また、S/Nの良い波形を逐次修正
に利用できることなどによって、波形取り込みとタップ
係数修正とが交互に行われる一般的な逐次修正法に比し
て、係数の収束速度の改善を図ることができる。
【0022】現在、テレビ放送に挿入されているゴース
ト除去基準信号はGCR信号と呼ばれ、1989年3月
電気通信技術審議会において標準方式として承認された
ものである。このGCR信号は、図9に示すように、si
n X/X バー波形とペデスタル波形とが8フィールドシー
ケンスで挿入されている。ゴースト除去装置において
は、次式により、GCR波形SGCR を抽出してゴースト
除去および波形等化を行う。
【0023】
【数1】 SGCR =(1/4 )*{(S1-S5)+(S6-S2)+(S3-S7)+(S8-S4) } …(1) この波形SGCR はバー波形であるが、1サンプル差分を
行えばパルス波形とすることができる。毎回この波形を
利用すると、1回のタップ修正にかかる時間が8フィー
ルド+演算時間となり、タップ係数の収束に時間がかか
る。トレーニング法では等化ループにおけるこの8フィ
ールドシーケンス演算がいらなくなるから、係数の収束
速度が大幅に改善される。
【0024】また、コアリングレベルを入力信号のS/
Nや同期加算後の残留雑音のレベルなどにより変え、S
/Nが悪いときにはコアリングレベルを大きく、S/N
が良いときにはコアリングレベルを小さくすることによ
って、良S/N時は十分なゴースト除去を行い、低S/
N時にはそれなりのゴースト低減を行うというような適
応的な処理を行うことができる。
【0025】しかし、従来の波形等化装置では、S/N
が悪くても十分な波形等化を行えるように同期加算回数
が決められているから、S/Nが悪い場合における同期
加算時間とS/Nが非常によい場合における同期加算時
間とは同じになる。例えば同期加算に5秒かかるとすれ
ば、1秒つまり数回で、ほとんど雑音がわからなくなる
ほど残留雑音が低減されるような場合でも常に5秒以上
のゴースト除去時間がかかり、時間の無駄となる。
【0026】また、同期加算後のコアリングによる雑音
低減効果を期待して同期加算回数を減らすと、低S/N
時に同期加算ではほとんど雑音が低減されないことがあ
る。この時残留雑音が小さい場合、その後のコアリング
処理によりほとんど問題は発生しないが、残留雑音が大
きい場合には、コアリングレベルθを残留雑音量に応じ
て大きくしても、ゴーストを検出することができない弊
害が発生し、また、ゴーストが検出されるときにゴース
ト成分に重畳した雑音が残留するから、特性のみだれた
タップ係数が発生し、かえって画質の低下につながるな
どの弊害が発生することがある。また、等化回路の発
振、発散現象の発生などの弊害を招くことがある。
【0027】これらの弊害は、最初に同期加算によって
取り込み波形の雑音を低減し、雑音低減後の取り込み波
形から直接的に等化回路のタップ係数を求める除算法な
どの他のフィードフォワード型アルゴリズムでも同様に
発生する。
【0028】ビートなどの周期性雑音妨害がある場合に
は、S/Nが比較的良くても、同期加算を行う過程で残
留雑音の増減が起こり、残留雑音は一様に低減されな
い。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の波形等化装置では、信号のS/Nが非常に悪い場合を
想定して同期加算回数を決めているから、S/Nが良い
場合に無駄な同期加算時間を費やす。また、同期加算が
不十分であると、同期加算後の波形に残った雑音によっ
てタップ係数の特性が乱れ、画質が低下したり、また、
安定なタップ係数が求まらず、等化回路の発振、発散現
象を引き起こすなどの弊害がある。
【0030】入力信号に同期性雑音が乗っている場合に
は、S/Nが比較的良くても同様の弊害の発生がある。
【0031】本発明は、信号のS/Nが良いとき、波形
等化時間を短縮することができ、信号のS/Nが非常に
悪いときや信号にビートが乗っているときでも、画質の
低下を招かない効果的な波形等化を行うことができる波
形等化装置を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するために手段】本発明は、予め定められ
た所定形状の基準波形が挿入されている信号を入力する
トランスバーサルフィルタを含む等化手段と、前記等化
手段への入力信号および出力信号の内のいずれか一方の
信号から前記基準波形部分を取り込む波形取り込み手段
と、前記取り込み手段に取り込まれた信号波形に対し同
期加算、加重平均などの雑音低減処理を繰り返し行う雑
音低減処理手段と、前記雑音低減処理手段の出力信号に
対し所定の演算を施すことによってコアリングレベルを
算出するコアリングレベル算出手段と、前記コアリング
レベルから決定される所定範囲内の信号の絶対値を小さ
くする非線形処理を、前記雑音低減処理手段の出力信号
およびこの出力信号の誤差成分の内のいずれか一方に対
し施すコアリング処理手段と、前記コアリング処理手段
の出力信号に基づき前記トランスバーサルフィルタのタ
ップ係数を決定するための演算を行うタップ係数演算手
段と、前記雑音低減処理手段の繰り返し回数および前記
コアリングレベルを監視しながら前記等化手段の等化処
理動作を制御する制御手段とを備える。
【0033】
【作用】本発明の波形等化装置では、前記取り込まれた
信号波形に対し同期加算、加重平均などの雑音低減処理
を繰り返し行い、この雑音低減処理で雑音が低減された
信号に対し所定の演算を施すことによってコアリングレ
ベルを算出し、前記コアリングレベルから決定される所
定範囲内の信号の絶対値を小さくする非線形処理を前記
雑音が低減された信号およびこの信号の誤差成分の内の
いずれか一方に対し施し、このコアリング処理手段で得
られた信号に基づき前記トランスバーサルフィルタのタ
ップ係数を決定し、前記雑音低減処理の繰り返し回数お
よび前記コアリングレベルを監視しながら等化処理動作
を制御する。
【0034】コアリングレベルは雑音とゴーストとを効
果的に分離するための閾値であり、この値が小さいほど
ゴーストの特性を正確に抽出することができる。
【0035】例えば、同期加算中にコアリングレベルを
求めることによって同期加算後の波形が波形等化を精度
よく行うのに適した波形であるか否かを知ることができ
る。信号のS/Nが良いとき、ビート等の周期性雑音が
乗っているとき、またはたまたま残留雑音が減少してい
るときの波形に適用されるから、同期加算回数を少なく
することができ、速やかに波形等化を行うことができ
る。
【0036】また、同期加算回数に制限を設けることに
よって、信号のS/Nが低いときに無限ループに陥るこ
とを未然に防止し、従来と同様に波形等化を行うことが
できる。
【0037】さらに、所定回数の同期加算後の波形から
求めたコアリングレベルによってその波形がその後の演
算に不適切かどうかを判断することができる。すなわ
ち、コアリングレベルは雑音レベルの現れであるから、
コアリングレベルが大きいということは分離されたゴー
ストに重畳した雑音成分も大きいということであり、波
形等化に不適切と見なされる。よって、所定値以下であ
れば波形等化を行い、それ以外では波形等化を行わない
ようにすることで、画質の劣化、等化回路の発散や発振
等の不具合を未然に防止することができる。
【0038】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図を参照しながら
説明する。図1は本発明の波形等化装置の一実施例を示
すブロック図である。
【0039】波形等化装置は、図1に示すように、受信
したビデオ信号を取り込むための端子11を備える。端
子11を介して取り込まれたビデオ信号はA/D変換器
12に与えられ、A/D変換器12はこれに入力された
ビデオ信号をデジタルビデオ信号に変換する。このA/
D変換器12からのデジタルビデオ信号はスイッチ27
と入力波形メモリ21とに与えられる。スイッチ27は
2つの入力端27a,27bを有し、いずれか一方の入
力端に取り込まれている信号を出力端27cから出力す
る。スイッチ27の入力端27aにはA/D変換器12
からのデジタルビデオ信号が与えられ、入力端27bに
は後述するトレーニング波形メモリ26からの出力が与
えられる。スイッチ27の出力端27cからの出力信号
は主信号遅延器13と、前ゴーストを含む主信号近傍の
ゴーストを除去するためのTF(トランスバーサルフィ
ルタ)14とに入力される。
【0040】主信号遅延器13の出力は減算器15に与
えられ、減算器15は主信号遅延器13の出力からTF
14の出力を減じ、この減算の結果得られた信号が出力
される。
【0041】減算器15の出力は、さらに通常ゴースト
を除去するために減算器16に与えられる。減算器16
は減算器15の出力から後述するTF17の出力を減
じ、この減算の結果得られた信号を出力する。減算器1
6の出力はTF17、外部への出力端子18および出力
波形メモリ22に与えられる。出力端子18は、ゴース
トを除去したデジタルビデオ信号を外部に出力するため
の端子である。
【0042】このゴーストが除去されたデジタルビデオ
信号を得るための手段が、ゴーストキャンセル用基準信
号(GCR信号)を取り込む入力波形メモリ21および
出力波形メモリ22と、TF14,17のタップ係数を
GCR信号から求めるための演算をするMPU(マイク
ロプロセッサ)28と、ROM24と、RAM23と、
クロックタイミング信号発生回路19からより構成され
ている。スイッチ27の切換はMPU28によって制御
される。
【0043】次に、波形等化装置におけるゴースト除去
動作について図を参照しながら説明する。図2は図1の
波形等化装置におけるゴースト除去動作を示す流れ図で
ある。
【0044】図2を参照するに、まず、電源投入、ある
いはチャンネル変更(ステップ101)により、プログ
ラムが起動される。プログラムの起動に伴い初期状態設
定が行われる(ステップ102)。
【0045】次に、入力信号中の基準波形部分が取り込
まれ、所定回数の同期加算が行われる(ステップ10
4)。同期加算回数は予め決められている。
【0046】取り込み波形x(図7(a)に示す)から
はROM24に記憶されている基準波形r(図7(b)
に示す)が減じられ、誤差波形e(図7(c)に示す)
が求められる(ステップ105)。
【0047】この誤差波形eの算出後、コアリング処理
が行われる(ステップ106)。コアリング処理では、
コアリングレベルθを雑音低減後の取り込み波形xや誤
差波形eの残留雑音量から算出し、誤差波形eにコアリ
ングレベルθを用いる非線形処理を施す。コアリングレ
ベルθは、残留雑音量を反映する値であれば良く、例え
ば誤差波形eの主信号近傍の信号の2乗平均の3倍や絶
対値平均の4倍などとする。そのほかにも信号全体や一
部を元にしてコアリングレベルθを決めてもよい。
【0048】次いで、算出されたコアリングレベルθと
所定値bとが比較される(ステップ112)。コアリン
グレベルθが所定値b以下であるとき、従来通りステッ
プ107からステップ109までが実行され、等化処理
が行われる。コアリングレベルθが所定値bより大きい
とき、入力波形に対する等化処理は行わない(ステップ
111)。
【0049】コアリング処理後に残留するゴースト自身
に重畳された残留雑音量は無ゴースト部分の残留雑音と
同レベルと見なせるから、残留雑音が大きくなることに
伴いタップ係数の不具合が無視できないほど大きくな
り、画質の劣化が起こるが、コアリングレベルθを実験
的に求めかつ所定値bを設定すれば、コアリングレベル
θが所定値bを超えるときに波形等化を行わないことに
よって画質の低下、等化回路の発振や発散を未然に防止
することができる。
【0050】なお、本実施例では、アルゴリズムとして
トレーニング法を用いているが、同期加算後の波形が波
形等化に適当であるかを判定するから、同様の操作は他
のアルゴリズムを用いてゴーストを除去するゴースト除
去装置においてももちろん実施可能である。例えば、タ
ップ係数演算処理(ステップ109)を除算法やLS法
に置き換え、タップ係数を算出することができる。
【0051】また、本実施例では誤差波形に対してコア
リング処理をしているが、雑音低減後の取り込み波形x
からコアリングレベルを求める方法、取り込み波形xに
対し直接にコアリングを行う方法などを用いることもで
きる。
【0052】さらに、コアリングレベルθは雑音低減の
基準となる閾値であるから、コアリング処理には緩やか
な入出力特性を有するコアリングレベルを用いることも
できる。
【0053】次に、他の波形等化装置について図1を参
照しながら説明する。図3は本発明の波形等化装置の他
の実施例の動作を示す流れ図である。
【0054】この波形等化装置では、波形取り込みとタ
ップ係数修正を交互に行い、かつ入力波形を同期加算し
ながらその途中のデータを用いてタップ係数を求める従
来のアルゴリズムを適用し、本実施例ではS/Nが良い
場合により短時間にゴーストを除去する例について説明
する。この従来例では同期加算を行わない場合に比べ、
低S/N時のタップ利得の収束を早め、かつタップ利得
の変動を抑えることが出来るというメリットをもってい
る。
【0055】波形等化装置の動作時、図3に示すよう
に、まず電源投入、あるいはチャンネル変更(ステップ
101)により、プログラムが起動される。プログラム
の起動に伴い初期状態設定が行われ(ステップ10
2)、スイッチ27は入力端27bを選択する(ステッ
プ103)。
【0056】次いで、1回だけ入力信号中の基準波形部
分が取り込まれ、同期加算が行われる(ステップ11
3)。同期加算後、波形の振幅に対する正規化処理が施
され、雑音低減後の取り込み波形xが得られる(ステッ
プ114)。
【0057】取り込み波形xからはROM24に記憶さ
れている基準波形rが減じられ、誤差波形eが求められ
る(ステップ105)。この誤差波形eの算出後、コア
リング処理が行われ、波形fが求められる(ステップ1
06)。
【0058】コアリングレベルθと所定値bとは比較さ
れる(ステップ115)。算出されたコアリングレベル
θが所定値bより小さいとき、スイッチ27は入力端2
7aを選択し(ステップ110)、ゴーストを除去する
ための等化ループが終了する(ステップ111)。
【0059】コアリングレベルθが所定値b以上である
とき、波形fには再度ROM24に記録されている基準
信号rが加えられ、波形x’が得られる(ステップ10
7)。この波形x’はトレーニング波形としてトレーニ
ング波形メモリ26に設定される(ステップ108)。
【0060】次いで、変数iが0に初期化される(ステ
ップ201)。変数iの初期化後、トレーニング波形メ
モリ26からのトレーニング波形の読み出し(ステップ
202)、このトレーニング波形から得られる出力波形
の出力波形メモリ22への取り込み(ステップ20
3)、この出力波形からの誤差波形の算出(ステップ2
04)、求められた誤差波形からのTF14,17のタ
ップ係数の算出(ステップ205)、そのタップ係数の
TF14,17への書き込み(ステップ206)、変数
iへの1の加算(ステップ207)が順次に行われる。
【0061】次いで、この変数iは所定値aと比較され
る(ステップ116)。変数iが所定値aより小さいと
き、ステップ113に戻り、変数iが所定値aに等しく
なるまで同期加算とタップ係数修正とが繰り返される。
【0062】変数iが所定値aに等しいとき、スイッチ
27は入力端27aに切り換えられ(ステップ11
0)、ゴーストを除去するための等化ループが終了する
(ステップ111)。
【0063】以上により、S/Nが良くコアリングレベ
ルθがすぐに低下するときには、比較的短時間で波形等
化を行うことができる。これに対し、S/Nは良いがビ
ートなどの周期性雑音があるとき、またはS/Nが悪い
ときにはコアリングレベルθが下がらず、さらに同期加
算を行って残留雑音の低減をはかるように動作を行う。
【0064】また、上述の動作を繰り返すことによって
コアリングレベルが全く下がらないとき、同期加算回数
の上限を決めることによって、無限ループに陥ることを
防止し、処理時間の時間制限を設けることもできる。
【0065】本実施例では、ビデオ信号を通す等化回路
を切り換えることによって等化回路のタップ係数を求め
ながら波形等化を行う例を示したが、タップ係数を求め
るための他の等化回路を用意し、切り替えを行わずに波
形等化をすることもできる。この場合、ビデオ信号の通
る等化回路には、演算によって得られたタップ係数を後
から設定すれば良い。また、専用の等化回路を用いずに
前記等化回路に相当する演算を汎用の積和演算器、ソフ
トウェアなどで実現することもできる。この汎用の積和
演算器、ソフトウェアによる演算は、他の波形の加算、
減算、非線形処理などの波形演算処理についても適用す
ることができる。
【0066】また、同期加算の代わりに所定の係数を掛
けながら累積を行う加重平均処理で雑音を低減しても良
い。
【0067】本実施例では、同期加算をしながら逐次修
正を行うアルゴリズムを用い、同期加算回数を制御して
いるから、同様の操作は他のアルゴリズムを用いてゴー
ストを除去するゴースト除去装置においても実施可能で
ある。
【0068】また、入力波形の加重平均だけを最初に行
い、逐次変化するコアリングレベルに応じて加重平均処
理を終えるタイミングを算出した後に、タップ係数の算
出をすることもできる。
【0069】なお、本実施例で用いたアルゴリズムや装
置のブロック図はごく一例を示したもので、本発明の主
旨を超えない範囲内であれば等化回路や除去装置の構成
や実現方法が異なっていても本発明を適用することがで
きるのはもちろんである。
【0070】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の波形等
化装置によれば、信号のS/Nが良いとき、波形等化時
間を短縮することができ、信号のS/Nが非常に悪いと
きや信号にビートが乗っているとき、画質の低下を招か
ない効果的な波形等化を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の波形等化装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。
【図2】図1の波形等化装置の動作を示す流れ図であ
る。
【図3】本発明の波形等化装置の他の実施例の動作を示
す流れ図である。
【図4】従来の波形等化装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】図4の波形等化装置の動作を示す流れ図であ
る。
【図6】図5のタップ係数演算処理を詳細に示す流れ図
である。
【図7】図4の波形等化装置の動作を説明するための波
形図である。
【図8】図4の波形等化装置におけるコアリング処理を
説明するための図である。
【図9】GCR信号を示す波形図である。
【符号の説明】
13…主信号遅延器、14,17…TF、15,16…
加算器、19…タイミング信号発生回路、21…入力波
形メモリ、22…出力波形メモリ、23…RAM、24
…ROM、26…トレーニング波形メモリ、27…スイ
ッチ、28…MPU。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め定められた所定形状の基準波形が挿入
    されている信号を入力するトランスバーサルフィルタ含
    む等化手段と、 前記等化手段への入力信号および出力信号の内のいずれ
    か一方の信号から前記基準波形部分を取り込む波形取り
    込み手段と、 前記取り込み手段に取り込まれた信号波形に対し同期加
    算、加重平均などの雑音低減処理を繰り返し行う雑音低
    減処理手段と、 前記雑音低減処理手段の出力信号に対し所定の演算を施
    すことによってコアリングレベルを算出するコアリング
    レベル算出手段と、 前記コアリングレベルから決定される所定範囲内の信号
    の絶対値を小さくする非線形処理を、前記雑音低減処理
    手段の出力信号およびこの出力信号の誤差成分の内のい
    ずれか一方に対し施すコアリング処理手段と、 前記コアリング処理手段の出力信号に基づき前記トラン
    スバーサルフィルタのタップ係数を決定するための演算
    を行うタップ係数演算手段と、 前記雑音低減処理手段の繰り返し回数および前記コアリ
    ングレベルを監視しながら前記等化手段の等化処理動作
    を制御する制御手段とを備えることを特徴とする波形等
    化装置。
  2. 【請求項2】前記制御手段は、前記雑音低減手段の雑音
    低減処理を所定の回数繰り返した後にコアリングレベル
    が所定の値以上に到達するときに、前記等化手段に等化
    処理動作の停止を指示することを特徴とする請求項1に
    記載の波形等化装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、前記コアリングレベルが
    所定値以下であるときに、前記雑音低減処理手段に雑音
    低減処理動作の停止を指示し、この雑音低減処理動作の
    停止時の前記タップ係数演算手段で算出されたタップ係
    数を用いる等化処理を前記等化手段に指示することを特
    徴とする請求項1に記載の波形等化装置。
JP43A 1992-12-09 1992-12-09 波形等化装置 Pending JPH06178159A (ja)

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