JPH076622Y2 - バッテリー接続用端子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は、バッテリーポストに固定して電線接続端子
を締結固定するためのバッテリー接続用端子に関する。

（従来の技術） 従来のバッテリー接続用端子としては、例えば実開昭63
-109442号公報と類似の第３図、第４図に示すようなも
のがある。すなわち、このバッテリー接続用端子は金具
１と、雄ねじ端子３と、締結ボルト５とで概ね構成され
ている。

前記金具１は一枚の板体を折返したもので、先端に湾曲
した折返し締結部７が形成され、この折返し締結部７に
はスリット９が設けられている。

また、前記金具１の上板部11a,下板部11bにはバッテリ
ーポストＰへ固定するためのポスト取付部15a,15bが設
けられている。これらポスト取付部15a,15bは前記折返
し締結部７のスリット９に連通している。

前記金具１の後端部には上板部11aに貫通孔17が形成さ
れ、上板部11aの後端部両側には下板部11bに係合させる
折返し片19が設けられている。また、下板部11bの後端
部には基部４の凸部4aを位置決める位置決め孔23が設け
られ、その両側には上板部11aに当接して両者の間隔保
持を行なう起立片21が設けられている。

そして雄ねじ端子３を金具１が第４図のように開かれた
状態で貫通孔17へ貫通させ、第３図のように金具１の上
板部11a,下板部11bの後端相互を合わせ、次いで折返し
片19を下板部11bに折返し係合させることによって雄ね
じ端子３の基部４が上板部11a及び下板部11b間で固定さ
れ、電線接続部22が構成される。そしてポスト取付部15
a,15bをバッテリーポストＰに嵌込み、樹脂性ストッパ
を折返し締結部７のスリット９に嵌込んでスリット９の
間隔保持を行なわせ、締結ボルト５を、ストッパ23を含
めて折返し締結部７に貫通させ、座金25を介してナット
27を締結する。なお、雄ねじ端子３には電線接続端子29
を装着し、ばね座31を介してナット33で締結する。

このようにストッパ23を介在させて締結ボルト５を締結
するため、スリット９の間隔が保持され、折返し締結部
７の不必要な変形が規制されてポスト取付部15a,15bの
バッテリーポストＰに対する締付けトルクを所定値に管
理するができる。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上記構成であるとバッテリーポストＰへ
の装着前において、雄ねじ端子３は金具１にサブアッセ
ンブリすることができるものの、締結ボルト５及びスト
ッパ23はサブアッセンブリすることができず別部品とな
り、部品管理が著しく煩雑になる。また、バッテリーポ
ストＰへの装着時にもストッパ23をスリット９に介在さ
せながら締結ボルト５を締結するといった面倒な作業が
必要となり、作業能率が著しく低下するものであった。

そこでこの考案は、雄ねじ端子のみならず、締結ボルト
及びストッパをも金具にサブアッセンブリすることので
きるバッテリー接続用端子の提供を目的とする。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 上記課題を解決するためにこの考案は、一枚の板体を折
返して先端に折返し締結部を形成した金具を設け、この
金具の上板部及び下板部にバッテリーポストへ固定する
ためのポスト取付部を設け、前記金具の後端部には電線
接続部を設け、前記金具の前記折返し締結部に前記ポス
ト取付部に連通するスリットを設け、前記折返し締結部
を貫通する締結ボルトに前記スリットに嵌合するストッ
パを設ける構成とした。

（作用） 上記構成によれば、締結ボルトに設けたストッパをスリ
ットに嵌合させておけば締結ボルトは金具の締結部を貫
通した状態で金具に予め装着される。

（実施例） 以下はこの考案の実施例を説明する。

第１図はこの考案の一実施例に係るバッテリー接続用端
子をサブアッンブリ化してバッテリーポストＰとの関係
を示す斜視図、第２図はサブアッセンブリ前の斜視図で
あり、それぞれ第３図、第４図に対応している。そして
この考案の実施例に係るバッテリー接続用端子も金具1,
電線接続部22を構成する雄ねじ端子3,締結ボルト５によ
って概ね構成されている。従って、第３図，第４図と同
一構成部分には同符号を付して重複した説明は省略す
る。

一方、この考案の実施例では、締結ボルト5,ストッパ35
が転造等によって一体的に設けられている。従って、こ
のストッパ35は締結ボルト５と同材質の金属によって成
形されるものとなる。

但し、締結ボルト５とは、別材質の金属製ストッパを締
結ボルト５に第２図の状態に螺合させ、或いは接着して
取付けることもできる。更には、樹脂性のストッパを同
様に取付けることも可能である。

そして雄ねじ端子３を取付ける第２図の状態の時に締結
ボルト５のストッパ35をスリット９に嵌込み、そのまま
上板部11a,下板部11bの端部相互を合わせて上記同様に
雄ねじ端子３を第１図のように固定すれば、締結ボルト
５のストッパ35がスリット９に嵌合して位置決められ、
締結ボルト５が折返し締結部７から貫通した状態で金具
１に装着される。従って、バッテリーポストＰに取付け
る前に金具１と雄ねじ端子3,締結ボルト５及びストッパ
35とをサブアッセンブリすることができ、部品管理も極
めて容易となる。また、バッテリーポストＰへの取付け
に際しても締結ボルト５が金具１に既に取付けられてい
るため、作業者は座金25を介してナット27を締結するの
みでよく、作業が極めて容易となる。また、ナット27の
締結力をある程度強めてもストッパ35が締結ボルト５と
同材質の金属製であるため、締結部７の必要以上の変形
は規制され、ポスト取付部15a,15bのバッテリーポスト
Ｐへの所定締付けトルクを管理することができる。

なお、ストッパ35が樹脂の場合でも締結ボルト５及びス
トッパ35の金具１へのサブアッセンブリ化は達成するこ
とができる。

［考案の効果］ 以上より明らかようにこの考案の構成によれば、締結ボ
ルト及びストッパを金具にサブアッセンブリ化すること
ができ、部品管理が著しく容易になると共に、バッテリ
ーポストへの装着作業能率が著しく向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例に係るサブアッセンブリ化
後の斜視図、第２図は同サブアッセンブリ前の斜視図、
第３図，第４図は従来例の斜視図である。 １……金具、４……基部 ５……締結ボルト、７……折返し締結部 ９……スリット、22……電線接続部 35……ストッパ Ｐ……バッテリーポスト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一枚の板体を折り返して先端に折返し締結
   部を形成した金具を設け、この金具の上板部及び下板部
   にバッテリーポストへ固定するためのポスト取付部を設
   け、前記金具の後端部には電線接続部を設け、前記金具
   の前記折返し締結部に前記ポスト取付部に連通するスリ
   ットを設け、前記折返し締結部を貫通する締結ボルトに
   前記スリットに嵌合するストッパを設けたことを特徴と
   するバッテリー接続用端子。