JPH0765627B2 - 車輌用伝動軸装置のカバー装置 - Google Patents

車輌用伝動軸装置のカバー装置

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JPH0765627B2
JPH0765627B2 JP61129255A JP12925586A JPH0765627B2 JP H0765627 B2 JPH0765627 B2 JP H0765627B2 JP 61129255 A JP61129255 A JP 61129255A JP 12925586 A JP12925586 A JP 12925586A JP H0765627 B2 JPH0765627 B2 JP H0765627B2
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transmission shaft
universal joint
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、伝動軸の両端に自在継手を有する車輌用伝動
軸装置に適用されるカバー装置に関するものである。
(発明の背景) 駆動軸と被動軸とが相対的に変位する場合、あるいは両
軸にレイアウト上の制約がある場合などに、両軸を2つ
の自在継手および両自在継手をつなぐ伝動軸からなる車
輌用伝動軸装置によりつなぐものが従来より知られてい
る。このような装置で両自在継手をゴムなどの可撓性の
カバーで覆い、摺動部を水やゴミなどから保護すること
も従来より行われている。ここに従来の保護カバーは駆
動軸または被動軸と伝動軸とに固定され、自在継手や伝
動軸と共に一体に回転するものであった。
一方2つの自在継手はその揺動角あるいは折曲角ができ
るだけ小さくなるようにするのが、自在継手の耐久性の
点からは望ましい。しかし従来装置では、カバーを駆動
側ケースあるいは被動側ケースから突出する駆動軸ある
いは被動軸に固定していたため、これらケースと自在継
手との間にカバー固定用の間隙をもうけなければならな
かった。こんため自在継手間隔が減少し、自在継手の揺
動角あるいは折曲角が増加し、その耐久性が低下すると
いう問題が生じる。このような問題は特に駆動軸と被動
軸との間隔が小さい場合に顕著となる。
(発明の目的) 本発明はこのような事情に鑑みなされたものでり、2つ
の自在継手の間隔を大きくして、自在継手の揺動角ある
いは折曲角を小さくし、もって自在継手の耐久性を向上
させると共に、防水および防塵を確実にすることができ
る車輌用伝動軸装置のカバー装置を提供することを目的
とする。
(発明の構成) 本発明によればこの目的は、車体に固定した駆動側ケー
スから突出する駆動軸に接続された第1の自在継手と、
上下動自在な後車軸に固定した被動側ケースから突出す
る被動軸に接続された第2の自在継手と、これら第1お
よび第2の自在継手にそれぞれスプライン継手により伸
縮自在に連結された伝動軸とを備える車輌用伝動軸装置
において、前記各自在継手の前記伝動軸側に取付けられ
た第1および第2の軸受と、前記第1の自在継手を覆い
前記駆動側ケースと前記第1の軸受の外輪とに保持され
た第1のカバーと、前記第2の自在継手を覆い前記被動
側ケースと第2の軸受の外輪とに保持された第2のカバ
ーと、前記伝動軸を覆い前記第1および第2の軸受の外
輪に取付けられた第3のカバーと、いずれか一方の自在
継手に隣接するように前記伝動軸に固定された止め輪
と、この止め輪と他方の自在継手との間に縮装されたコ
イルばねとを備えることを特徴とする車輌用伝動軸装置
のカバー装置、により達成される。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図はそれを用
いた不整地走行用4輪車の側面図、第3図は同じく後輪
懸架装置を示す平面図、第4図は同じく後面図である。
第2〜4図において、符号10は車体フレームであり、左
右一対の太径の下チューブ12(12a,12b)と、左右一対
の上チューブ14(14a,14b)とを備える。下チューブ12
の前部は釣針状に上方へ折曲され、その折曲された上端
に上チューブ14の前端が固着されている。この下チュー
ブ12の前下部には略A型の左右一対のロアアーム16(一
方のみ図示)の2つの基部が揺動自在に軸着され、各ロ
アアーム16の揺動端と各下チューブ12の前上部との間に
それぞれ筒型緩衝器18(一方のみ図示)が介装されてい
る。そしてこの筒型緩衝器18の下部にはナックルブラケ
ット(図示せず)が固着され、このナックルブラケット
には前輪20を保持するナックル(図示せず)がキングピ
ンによって左右へ回動自在に取付けられている。この結
果公知のストラット型独立懸架装置が形成され、左右一
対の前輪20(一方のみ図示)が上下動自在に保持され
る。なお第1図で22は操向軸であり、その下端は両下チ
ューブ12の前下部を結合するブラケット24に支持され、
その上部は両上チューブ14を結合する弧状のクロスチュ
ーブ26に支持されている。この操向軸22の上端には操向
バーハンドル28が固定されている。
両下チューブ12の中央付近は、クロスチューブ30、32で
互いに結合され、これらクロスチューブ30、32の上方に
エンジン34が搭載されている。このエンジン34のクラン
ク軸は車体幅方向に配設されている。
左の下チューブ12aの後部は、クロスチューブ32の後方
まで略水平に延びて、その後部がクランク状に上方へ折
曲されている。右の下チューブ12bは、クロスチューブ3
2付近から上方へ起立した後斜め上後方へ延びている。
この右の下チューブ12bには、クロスチューブ32の上方
に位置するクロスチューブ36の右端が固着され、このク
ロスチューブ36は左右一対の立チューブ38(38a,38b)
によりそれぞれ上チューブ14に固着されている。またこ
のクロスチューブ36の左端は、着脱可能な立ブラケット
40により、左の下チューブ12aに結合されている。
左の下チューブ12a後部のクランク状に折曲された垂直
部分は、クロスチューブ42によって右の下チューブ12b
に固着され、このクロスチューブ42と前記クロスチュー
ブ36とは前後方向のチューブ44により互いに結合されて
いる。
46は後車軸であり、この後車軸46の右端部には差動装置
を含む終減速機を収容する終減速機ケース48が一体的に
形成されている。この後車軸46の両端には左右一対の後
輪50(50a,50b)が保持され、各後輪50には後車軸46内
に挿通された後車軸52によって終減速機から回転が伝え
られる。
54(54a,54b)は左右一対のロアアームであり、その前
端は前記クロスチューブ32に上下揺動自在に軸着され、
その後端は後車軸46の下面に軸着されている。
56は前部が二又状に分岐したアッパアームであり、その
分岐した2つの前端は前記クロスチューブ36および右の
下チューブ12bに上下動自在に軸着され、その後端は終
減速機ケース48の上部に軸着されている。また58(58a,
58b)は、この後車軸46と下チューブ12の後部との間に
略垂直に介装された左右一対の筒型緩衝器である。
この結果後車軸46は、ロアアーム54とアッパアーム56と
で上下動自在に保持され、ダブルトレーリング式後輪懸
架装置が形成される。
60は伝動歯車列などからなる伝動装置を収容する前後方
向に長い伝動ケースである。この伝動ケース60は左の下
チューブ12a近傍の内側でかつ左のロアアーム54aの上方
に位置するように車体フレーム12に固定されている。す
なわち左の下チューブ12aは伝動ケース60の外側縁近傍
を通り、ロアアーム54aはこの伝動ケース60の下方に位
置する。この伝動ケース60の前部は、エンジン34の後部
側面に接続され、その後部は両後輪50間へ延出してい
る。この伝動ケース60の後端と前記終減速機ケース48と
の間には、本発明にかかる伝動軸装置62が車体幅方向に
介在し、伝動装置の回転はこの伝動軸装置62によって終
減速機に伝えられる。
64はエンジン34の後方かつ伝動ケース60の右方の空間に
配設されたPTO歯車ケースであり、このケース64は前記
クロスチューブ42と前後方向のチューブ44とにブラケッ
ト(図示せず)で固定されている。このケース64内には
傘歯車が収容され、左側面に設けた被動プーリ66の回転
が後方に向って突出するPTO軸68に伝えられる。前記エ
ンジン34の後面中央付近には駆動プーリ70が設けられ、
これら両プーリ70、66には2本のVベルト72が巻き掛け
られている。そしてテンションローラ74によりVベルト
72の張力を変えることにより両プーリ70、66間の回転伝
達を継続する。すなわひVベルト式クラッチによりPTO
軸68の回転は断続される。
なお第2図で102は燃料タンク、104は跨座式運転シー
ト、106は吸気清浄器、108は気化器、110は排気マフラ
である。112は左右一対の前フェンダであり、この前フ
ェンダ112の下方には荷物箱114が配設されている。116
は左右一体の後フェンダであり、その下方には電池118
が配設されている。また120は前荷台、122は後荷台、12
4は前バンパである。
ここで本発明にかかる伝動軸装置62を説明する。この装
置は第1および第2の十字型自在継手80、82と、両自在
継手80、82をつなぐ伝動軸84とを備える。駆動側ケース
としての伝動ケース60からは駆動軸86が突出する一方、
被動側ケースとしての終減速機ケース48からは被動軸88
は突出している。自在継手80、82のそれぞれの一方のヨ
ーク80a,80aは、それぞれ駆動軸86と被動軸88に固定さ
れている。他方のヨーク80b,82bには伝動軸84がそれぞ
れスプライン結合により連結されている。この伝動軸84
には、第1の自在継手80のヨーク80bのボス部端面に対
向する止め輪90が取付けられ、この止め輪90と第2の自
在継手82のヨーク82bのボス部端面との間にコイルばね9
1が縮装されている。このため伝動軸84は止め輪90がヨ
ーク80bに当接する位置にある。
92は第1の軸受、94は第2の軸受であり、これら各軸受
92、94の内輪はそれぞれヨーク80b,82bのボス部に固定
されている。
96は第1の自在継手80を覆う第1のカバーであり、その
一端は伝動ケース60に固定され、その他端は軸受92の外
輪に固定されている。98は第2の自在継手82を覆う第2
のカバーであり、その一端は終減速機ケース48に、その
他端は軸受94の外側に固定されている。100は両軸受9
0、92間に掛け渡された第3のカバーであり、伝動軸84
を覆う。これらのカバー96、98、100は可撓性のゴムな
どで蛇腹状に作られ、内部を気密に保つ。
この実施例によれば、エンジン34の回転は伝動ケース60
内の伝動装置に伝えられ、さらに伝動軸装置62を介して
終減速機ケース48内の終減速機に伝えられる。そしてこ
の回転は、さらに後輪軸52により左右の後輪50に伝えら
れる。
後輪50と共に終減速機ケース48が上下動すると、伝動軸
装置62が自在継手80、82部分を中心にして揺動し、かつ
スプライン結合部分で伸縮する。この時カバー96、98、
100は伝動ケース60および終減速機ケース48に固定され
ているので回転しない。カバー96、98、100は軸受90、9
2に保持されているから、自在継手80、82や伝動軸84に
干渉することもない。この伝動軸装置62は、カバー96、
98、100で気密に覆われているので水や塵から確実に保
護される。
特にカバー96、98はケース60、48に固定したので、自在
継手80、82は各ケース60、48に十分接近させ、あるいは
各ケース60、48内に一部が入り込むように配設でき、両
自在継手間隔を拡大できる。このため自在継手80、82の
揺動角が小さくなり、自在継手80、82の耐久性が向上す
る。また伝動軸84に固定した止め輪90は、コイルばね91
の弾発力によって自在継手80のヨーク80bの端面を押圧
し、このコイルばね91の他端は他方に自在継手82のヨー
ク82bの端面を押圧する。このため伝動軸84が両ヨーク8
0b、82bの間で軸方向に移動するのが規制される。
またこのコイルばね91は、両ヨーク80b、82bを互いに離
隔する方向に付勢するから、両ヨーク80b、82bの中心軸
線を伝動軸84の中心軸線に揃える力を発生させることが
できる。すなわち両ヨーク80b、82bと伝動軸84のスプラ
イン継手部分には伝動軸84の荷重が常に加わっているの
で、スプライン継手には常に中心軸線に直交する向きの
力が加わることになるが、コイルばね91はこの力を軽減
させる作用を持つ。このため伝動軸84やヨーク80b、82b
の振動を抑制しスプライン継手や自在継手の耐久性を向
上させることができる。特に自在継手80、82の間隔が狭
く、スプライン結合部分の長さが短かい場合には、この
作用は重要である。
なお組立ての際には各自在継手80、82および第1、第2
のカバー96、98をそれぞれ伝動ケース60、終減速機ケー
ス48側に予備組付けしておけば、自在継手80、82のヨー
ク80b,82bがカバー96、98により保持される。従って伝
動軸84を装着する際に各ヨーク80b,82bの位置がカバー9
6、98により安定化され、組立て性が良好になる。
この実施例ではカバー96、98、100をそれぞれ別体とし
たが、本発明はその一部、例えばカバー96と100とを一
体にしたり、全体を一体にしたものも包含する。
(発明の効果) 本発明は以上のように、2つの自在継手とこれらをつな
ぐ伝動軸とをカバーで覆い、このカバーの両端をケース
側に固定し、カバーの中間部分を各自在継手の伝動軸側
に設けた2つの軸受により保持したから、各自在継手を
各ケースに十分接近させ、また自在継手の一部をケース
内へ陥没させるように配設でき、両自在継手間隔を拡大
することができる。このため自在継手の揺動角あるいは
折曲角を減少でき、自在継手の耐久性増大に適する。
さらに伝動軸はコイルばねによって一方の自在継手側に
押圧され、両自在継手はこのコイルばねによって互いに
離隔する方向に付勢されているから伝動軸の軸方向の移
動を規制できる。またこのコイルばねは伝動軸と両自在
継手のヨークとの中心軸線を一致させる向きの力を両ヨ
ークに付与する。このため伝動軸や各ヨークの振動を抑
制し、スプライン継手や自在継手の耐久性を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の断面図、第2図はそれを用
いた不整地走行用4輪車の側面図、第3図は同じく後輪
懸架装置を示す平面図、第4図は同じく後面図である。 48…被動側ケースとしての終減速機ケース、60…駆動側
ケースとしての終減速機ケース、62…伝動軸装置、80…
第1の自在継手、82…第2の自在継手、84…伝動軸、86
…駆動軸、88…被動軸、90…止め輪、91…コイルばね、
92…第1の軸受、94…第2の軸受、96…第1のカバー、
98…第2のカバー、100…第3のカバー、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に固定した駆動側ケースから突出する
    駆動軸に接続された第1の自在継手と、上下動自在な後
    車軸に固定した被動側ケースから突出する被動軸に接続
    された第2の自在継手と、これら第1および第2の自在
    継手にそれぞれスプライン継手により伸縮自在に連結さ
    れた伝動軸とを備える車輌用伝動軸装置において、 前記各自在継手の前記伝動軸側に取付けられた第1およ
    び第2の軸受と、前記第1の自在継手を覆い前記駆動側
    ケースと前記第1の軸受の外輪とに保持された第1のカ
    バーと、前記第2の自在継手を覆い前記被動側ケースと
    第2の軸受の外輪とに保持された第2のカバーと、前記
    伝動軸を覆い前記第1および第2の軸受の外輪に取付け
    られた第3のカバーと、いずれか一方の自在継手に隣接
    するように前記伝動軸に固定された止め輪と、この止め
    輪と他方の自在継手との間に縮装されたコイルばねとを
    備えることを特徴とする車輌用伝動軸装置のカバー装
    置。
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