JPH0764252B2 - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents
車両用ブレーキ装置Info
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- JPH0764252B2 JPH0764252B2 JP32224387A JP32224387A JPH0764252B2 JP H0764252 B2 JPH0764252 B2 JP H0764252B2 JP 32224387 A JP32224387 A JP 32224387A JP 32224387 A JP32224387 A JP 32224387A JP H0764252 B2 JPH0764252 B2 JP H0764252B2
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- vehicle
- deceleration
- road
- brake
- road surface
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- Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は車両用ブレーキ装置に関するものであり、特
に、車両をゆれ戻り少なく停止させることができる車両
用ブレーキ装置に関するものである。
に、車両をゆれ戻り少なく停止させることができる車両
用ブレーキ装置に関するものである。
従来の技術 走行している車両を停止させるとき、車両が停止するま
でブレーキペダルを操作し続けると停止時にゆれ戻りが
生じ、乗員に不快感を与えることを避け得ない。これは
車両走行速度(以下、車速と言う)が零になって車両が
停止するとき、減速度が一定値から急に零になるからで
あり、運転者は停止時にできる限りゆれ戻りが生じない
ように気を付けてブレーキ操作を行うことが必要であ
る。しかし、そのようにブレーキ操作を行うことは初心
者にとって困難であることは勿論、熟練車にとっても容
易ではない。
でブレーキペダルを操作し続けると停止時にゆれ戻りが
生じ、乗員に不快感を与えることを避け得ない。これは
車両走行速度(以下、車速と言う)が零になって車両が
停止するとき、減速度が一定値から急に零になるからで
あり、運転者は停止時にできる限りゆれ戻りが生じない
ように気を付けてブレーキ操作を行うことが必要であ
る。しかし、そのようにブレーキ操作を行うことは初心
者にとって困難であることは勿論、熟練車にとっても容
易ではない。
このような事情に鑑み、本願出願人は先に特願昭62−23
1586号に出願において、車両停止時におけるゆれ戻りを
運転者の運転技術によらず自動的に緩和し得るブレーキ
装置を提案した。このブレーキ装置は、(a)車輪に設
けられたブレーキのブレーキシリンダにブレーキ操作部
材の操作に応じた圧力を発生させ、車輪の回転を抑制す
る流体圧ブレーキ系と、(b)車両の速度を検出する車
速検出手段と、(c)車両速度が基準値以下になった
後、ブレーキシリンダの圧力を自動的に低下させて停車
時のゆれ戻りを低減させる停車制御手段とを含むように
構成される。ブレーキシリンダの圧力が低下させられれ
ば減速度が小さくなり、停止時の減速度の変化が小さく
なってゆれ戻りが少なくなるのである。なお、このブレ
ーキ装置においては、減圧が複数回にわたって行われる
のであるが、減圧制御が開始されるまでの車両減速度が
小さいほど1回の減圧時間あるいは減圧を開始する車速
の基準値を小さく設定し、減圧のし過ぎによる制御距離
の伸長や減圧不足によるゆれ戻りの発生を防止しつつ車
両を停止させるようになっている。
1586号に出願において、車両停止時におけるゆれ戻りを
運転者の運転技術によらず自動的に緩和し得るブレーキ
装置を提案した。このブレーキ装置は、(a)車輪に設
けられたブレーキのブレーキシリンダにブレーキ操作部
材の操作に応じた圧力を発生させ、車輪の回転を抑制す
る流体圧ブレーキ系と、(b)車両の速度を検出する車
速検出手段と、(c)車両速度が基準値以下になった
後、ブレーキシリンダの圧力を自動的に低下させて停車
時のゆれ戻りを低減させる停車制御手段とを含むように
構成される。ブレーキシリンダの圧力が低下させられれ
ば減速度が小さくなり、停止時の減速度の変化が小さく
なってゆれ戻りが少なくなるのである。なお、このブレ
ーキ装置においては、減圧が複数回にわたって行われる
のであるが、減圧制御が開始されるまでの車両減速度が
小さいほど1回の減圧時間あるいは減圧を開始する車速
の基準値を小さく設定し、減圧のし過ぎによる制御距離
の伸長や減圧不足によるゆれ戻りの発生を防止しつつ車
両を停止させるようになっている。
発明が解決しようとする問題点 しかし、このブレーキ装置においては、路面が登坂路ま
たは降坂路である場合にも水平路の場合と同じように減
圧が行われるため、登坂路や降坂路においてゆれ戻り防
止制御がうまく為されないことがある。登坂路や降坂路
においては水平路走行時と同様に制御を行なった場合、
制御距離が伸びて車両が停止し切れなかったり、減圧が
遅過ぎてゆれ戻り防止効果が低減する等の不都合が生ず
ることがあるのである。
たは降坂路である場合にも水平路の場合と同じように減
圧が行われるため、登坂路や降坂路においてゆれ戻り防
止制御がうまく為されないことがある。登坂路や降坂路
においては水平路走行時と同様に制御を行なった場合、
制御距離が伸びて車両が停止し切れなかったり、減圧が
遅過ぎてゆれ戻り防止効果が低減する等の不都合が生ず
ることがあるのである。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記の問題を解決するために、第1図に示さ
れるように、(a)流体圧ブレーキ系,(b)車速検出
手段,(c)停車制御手段を備えたブレーキ装置におい
て、路面が水平路であるか登坂路であるか降坂路である
かを判定する路面傾斜判定手段を設けるとともに、停車
制御装置を路面傾斜判定手段の判定結果が異なる場合に
は異なるゆれ戻り防止制御を行うものとしたものであ
る。
れるように、(a)流体圧ブレーキ系,(b)車速検出
手段,(c)停車制御手段を備えたブレーキ装置におい
て、路面が水平路であるか登坂路であるか降坂路である
かを判定する路面傾斜判定手段を設けるとともに、停車
制御装置を路面傾斜判定手段の判定結果が異なる場合に
は異なるゆれ戻り防止制御を行うものとしたものであ
る。
上記路面傾斜判定手段は、流体圧ブレーキ系の流体圧の
大きさを検出する流体圧検出手段と、車両の前後方向の
傾斜の影響を受けることなく車両の減速度を検出する減
速度検出手段とを有し、流体圧検出手段により検出され
る流体圧に対応して予め設定されている水平路における
減速度と減速度検出手段により検出された減速度との比
較により路面の状況を判定するものとすることができ
る。
大きさを検出する流体圧検出手段と、車両の前後方向の
傾斜の影響を受けることなく車両の減速度を検出する減
速度検出手段とを有し、流体圧検出手段により検出され
る流体圧に対応して予め設定されている水平路における
減速度と減速度検出手段により検出された減速度との比
較により路面の状況を判定するものとすることができ
る。
また、別の態様として、車両の前後方向の傾斜の影響を
受けることなく車両の減速度を検出する第一減速度検出
手段と、重錘に発生する慣性力に基づいて車両の減速度
を検出する第二減速度検出手段とを有し、それら第一お
よび第二の減速度検出手段の検出結果の比較により路面
の状況を判定するものとすることができる。
受けることなく車両の減速度を検出する第一減速度検出
手段と、重錘に発生する慣性力に基づいて車両の減速度
を検出する第二減速度検出手段とを有し、それら第一お
よび第二の減速度検出手段の検出結果の比較により路面
の状況を判定するものとすることができる。
上記車両の前後方向の傾斜の影響を受けることなく車両
の減速度を検出する減速度検出手段としては、例えば、
車輪の回転減速度に基づいて車両減速度を算出するもの
や、車両と路面との相対移動量を検出し、その検出結果
に基づいて車両減速度を算出するものが使用可能であ
る。
の減速度を検出する減速度検出手段としては、例えば、
車輪の回転減速度に基づいて車両減速度を算出するもの
や、車両と路面との相対移動量を検出し、その検出結果
に基づいて車両減速度を算出するものが使用可能であ
る。
作用 以上のように構成された車両用ブレーキ装置において
は、路面が水平路である場合には水平路に適したゆれ戻
り防止制御が行われ、登坂路、降坂路である場合には水
平路の場合とは異なるそれぞれに適したゆれ戻り防止制
御が行われる。例えば、ブレーキシリンダの液圧を複数
回にわたって減圧する場合には1回の減圧時間を路面の
状況に応じて長く、あるいは短くし、異なるゆれ戻り防
止制御が行われる。また、本発明の出願人が昭和62年12
月17日に出願した車両用ブレーキ装置において行われて
いるように、ブレーキシリンダの液圧を継続して減圧す
るとともにブレーキシリンダから排出されるブレーキ液
の流量を絞ってゆれ戻り防止制御を行う場合には、路面
の状況に応じてその絞り量が変更される。
は、路面が水平路である場合には水平路に適したゆれ戻
り防止制御が行われ、登坂路、降坂路である場合には水
平路の場合とは異なるそれぞれに適したゆれ戻り防止制
御が行われる。例えば、ブレーキシリンダの液圧を複数
回にわたって減圧する場合には1回の減圧時間を路面の
状況に応じて長く、あるいは短くし、異なるゆれ戻り防
止制御が行われる。また、本発明の出願人が昭和62年12
月17日に出願した車両用ブレーキ装置において行われて
いるように、ブレーキシリンダの液圧を継続して減圧す
るとともにブレーキシリンダから排出されるブレーキ液
の流量を絞ってゆれ戻り防止制御を行う場合には、路面
の状況に応じてその絞り量が変更される。
発明の効果 このように本発明に係るブレーキ装置によれば、路面の
傾斜が検出され、ゆれ戻り防止制御が水平路,登坂路,
降坂路のそれぞれに適したものに自動的に変更されるた
め、運転車がブレーキ操作部材の操作を特に慎重に行わ
なくても、また、路面の傾斜を考慮しなくても、車両は
常にゆれ戻り少なく停車し、かつ、停車距離が無用に長
くなることも良好に回避される。
傾斜が検出され、ゆれ戻り防止制御が水平路,登坂路,
降坂路のそれぞれに適したものに自動的に変更されるた
め、運転車がブレーキ操作部材の操作を特に慎重に行わ
なくても、また、路面の傾斜を考慮しなくても、車両は
常にゆれ戻り少なく停車し、かつ、停車距離が無用に長
くなることも良好に回避される。
実施例 以下、本発明をフロントエンジン/リヤドライブ式4輪
自動車の2系統アンチロック型液圧ブレーキ装置に適用
した場合の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
自動車の2系統アンチロック型液圧ブレーキ装置に適用
した場合の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
第2図において10はブレーキペダルであり、ブレーキペ
ダル10の踏込みによりマスタシリンダ12が作動させられ
る。マスタシリンダ12は互に独立した2個の加圧室を備
えており、ブレーキペダル10の踏込み操作に基づいてそ
れぞれの加圧室に同じ高さの液圧を発生させる。一方の
加圧室に発生した液圧は、プロポーショニング/バイパ
スバルブ14を経て主液通路から左右の前輪16および18に
それぞれ設けられたブレーキのフロントホイールシリン
ダ20,22に供給される。もう一方の加圧室に発生した液
圧は、プロポーショニング/バイパスバルブ14を経て主
液通路から左右の後輪24および26にそれぞれ設けられた
ブレーキのリヤホイールシリンダ28,30に供給される。
本ブレーキ装置は前後2系統式なのである。なお、プロ
ポーショニング/バイパスバルブ14は、フロント系統が
正常である場合には、リヤ系統のブレーキ液圧を比例的
に減圧し、フロント系統失陥時にはマスタシリンダ12か
らのブレーキ液圧をそのままリヤホイールシリンダ28,3
0に供給する役割を果たすものである。
ダル10の踏込みによりマスタシリンダ12が作動させられ
る。マスタシリンダ12は互に独立した2個の加圧室を備
えており、ブレーキペダル10の踏込み操作に基づいてそ
れぞれの加圧室に同じ高さの液圧を発生させる。一方の
加圧室に発生した液圧は、プロポーショニング/バイパ
スバルブ14を経て主液通路から左右の前輪16および18に
それぞれ設けられたブレーキのフロントホイールシリン
ダ20,22に供給される。もう一方の加圧室に発生した液
圧は、プロポーショニング/バイパスバルブ14を経て主
液通路から左右の後輪24および26にそれぞれ設けられた
ブレーキのリヤホイールシリンダ28,30に供給される。
本ブレーキ装置は前後2系統式なのである。なお、プロ
ポーショニング/バイパスバルブ14は、フロント系統が
正常である場合には、リヤ系統のブレーキ液圧を比例的
に減圧し、フロント系統失陥時にはマスタシリンダ12か
らのブレーキ液圧をそのままリヤホイールシリンダ28,3
0に供給する役割を果たすものである。
マスタシリンダ12とフロントホイールシリンダ20,22と
を接続する主液通路の途中には電磁液圧制御弁32,34が
設けられている。これら制御弁32,32は、マスタシリン
ダ12からのブレーキ液の供給によりフロントホイールシ
リンダ20,22の液圧を増大させる増圧状態と、フロント
ホイールシリンダ20,22からのブレーキ液の排出により
その液圧を減少させる減圧状態と、フロントホイールシ
リンダ20,22をいずれにも連通させず、液圧を一定の状
態に保つ保持状態とに切換え可能なものであり、電磁弁
装置を構成している。また、本実施例においてはマスタ
シリンダ12が流体圧源を構成している。
を接続する主液通路の途中には電磁液圧制御弁32,34が
設けられている。これら制御弁32,32は、マスタシリン
ダ12からのブレーキ液の供給によりフロントホイールシ
リンダ20,22の液圧を増大させる増圧状態と、フロント
ホイールシリンダ20,22からのブレーキ液の排出により
その液圧を減少させる減圧状態と、フロントホイールシ
リンダ20,22をいずれにも連通させず、液圧を一定の状
態に保つ保持状態とに切換え可能なものであり、電磁弁
装置を構成している。また、本実施例においてはマスタ
シリンダ12が流体圧源を構成している。
上記主液通路は電磁液圧制御弁32,34が設けられること
により、マスタシリンダ側通路36およびホイールシリン
ダ側通路38,40に分かれており、マスタシリンダ側通路3
6とホイールシリンダ側通路38,40との間にはそれぞれ戻
り通路42,44が接続されている。この戻り通路42,44には
それぞれ、ホイールシリンダ側通路38,40からマスタシ
リンダ側通路36へのブレーキ液の流れは許容するが、逆
向きの流れは阻止する逆止弁46,48が設けられている。
マスタシリンダ側通路36とホイールシリンダ側通路38,4
0との間にはまた、バイパス通路52,54が設けられてい
る。これらバイパス通路52,54には、それぞれ逆止弁56,
58が設けられるとともに常開の電磁開閉弁60が共通して
設けられており、フロントホイールシリンダ20,22にブ
レーキ液が供給される際、ブレーキ液は電磁制御弁32,3
4と電磁開閉弁60との両方を経て十分な流量で供給され
るようになっている。
により、マスタシリンダ側通路36およびホイールシリン
ダ側通路38,40に分かれており、マスタシリンダ側通路3
6とホイールシリンダ側通路38,40との間にはそれぞれ戻
り通路42,44が接続されている。この戻り通路42,44には
それぞれ、ホイールシリンダ側通路38,40からマスタシ
リンダ側通路36へのブレーキ液の流れは許容するが、逆
向きの流れは阻止する逆止弁46,48が設けられている。
マスタシリンダ側通路36とホイールシリンダ側通路38,4
0との間にはまた、バイパス通路52,54が設けられてい
る。これらバイパス通路52,54には、それぞれ逆止弁56,
58が設けられるとともに常開の電磁開閉弁60が共通して
設けられており、フロントホイールシリンダ20,22にブ
レーキ液が供給される際、ブレーキ液は電磁制御弁32,3
4と電磁開閉弁60との両方を経て十分な流量で供給され
るようになっている。
前記電磁液圧制御弁32,34にはリザーバ通路64,66を経て
リザーバ68が接続されており、電磁液圧制御弁32,34が
図中一番右側の液圧状態に切り換えられたとき、フロン
トホイールシリンダ20,22から排出されたブレーキ液が
リザーバ68に貯えられるようになっている。リザーバ通
路64,66は、ホイールシリンダ20,22から排出されるブレ
ーキ液がアンチスキッド制御の減圧に必要な流量で流れ
る断面積を有するものとされている。そして、このリザ
ーバ68に貯えられたブレーキ液は逆止弁を備えたポンプ
70により汲み上げられ、ポンプ通路72を経てマスタシリ
ンダ側通路36に供給されるようになっている。ポンプ通
路72には、ポンプ70の吐出脈動を軽減するためのダンパ
74が接続されるとともに、マスタシリンダ側通路36から
ダンパ74へブレーキ液が逆流することを防止する逆止弁
76が設けられている。
リザーバ68が接続されており、電磁液圧制御弁32,34が
図中一番右側の液圧状態に切り換えられたとき、フロン
トホイールシリンダ20,22から排出されたブレーキ液が
リザーバ68に貯えられるようになっている。リザーバ通
路64,66は、ホイールシリンダ20,22から排出されるブレ
ーキ液がアンチスキッド制御の減圧に必要な流量で流れ
る断面積を有するものとされている。そして、このリザ
ーバ68に貯えられたブレーキ液は逆止弁を備えたポンプ
70により汲み上げられ、ポンプ通路72を経てマスタシリ
ンダ側通路36に供給されるようになっている。ポンプ通
路72には、ポンプ70の吐出脈動を軽減するためのダンパ
74が接続されるとともに、マスタシリンダ側通路36から
ダンパ74へブレーキ液が逆流することを防止する逆止弁
76が設けられている。
以上、フロント系統について説明したが、リヤ系統もフ
ロント系統と同様である。ただし、リヤホイールシリン
ダ28,30の液圧は共通して制御されるようになってお
り、1個の電磁液圧制御弁84,マスタシリンダ側通路86,
ホイールシリンダ側通路88,戻り通路90,逆止弁92,リザ
ーバ通路94,リザーバ96,ポンプ98,ポンプ通路100,ダン
パ102,逆止弁104を備えている。なお、マスタシリンダ
側通路86からホイールシリンダ側通路88へのブレーキ液
の供給を許容する常開の電磁開閉弁は設けられていな
い。
ロント系統と同様である。ただし、リヤホイールシリン
ダ28,30の液圧は共通して制御されるようになってお
り、1個の電磁液圧制御弁84,マスタシリンダ側通路86,
ホイールシリンダ側通路88,戻り通路90,逆止弁92,リザ
ーバ通路94,リザーバ96,ポンプ98,ポンプ通路100,ダン
パ102,逆止弁104を備えている。なお、マスタシリンダ
側通路86からホイールシリンダ側通路88へのブレーキ液
の供給を許容する常開の電磁開閉弁は設けられていな
い。
上記電磁液圧制御弁32,34,84はコントローラ110により
切換え制御され、車輪16,18,24,26のスリップが適正範
囲に保たれるようになっている。コントローラ110が電
磁液圧制御弁32,34,84,リザーバ68,96,ポンプ70,98等と
共にアンチスキッド制御を行う液圧制御装置を構成して
いるのである。
切換え制御され、車輪16,18,24,26のスリップが適正範
囲に保たれるようになっている。コントローラ110が電
磁液圧制御弁32,34,84,リザーバ68,96,ポンプ70,98等と
共にアンチスキッド制御を行う液圧制御装置を構成して
いるのである。
コントローラ110は、第3図に示されるように、CPU(中
央処理装置)112,ROM(リードオンリメモリ)114,RAM
(ランダムアクセスメモリ)116およびそれらを接続す
るバス118を備えている。バス118には入力インタフェー
ス120が接続され、その入力インタフェース120には左右
前輪16,18の回転速度をそれぞれ検出する速度センサ12
2,124,左右後輪24,26の回転速度を検出する速度センサ1
26,ブレーキペダル10の踏込みを検出するブレーキスイ
ッチ128,マスタシリンダ12の液圧を検出するマスタシリ
ンダ液圧センサ129が接続されている。バス118には更に
出力インタフェース130が接続されており、この出力イ
ンタフェース130には電磁液圧制御弁32,34,84,電磁開閉
弁60が接続されている。
央処理装置)112,ROM(リードオンリメモリ)114,RAM
(ランダムアクセスメモリ)116およびそれらを接続す
るバス118を備えている。バス118には入力インタフェー
ス120が接続され、その入力インタフェース120には左右
前輪16,18の回転速度をそれぞれ検出する速度センサ12
2,124,左右後輪24,26の回転速度を検出する速度センサ1
26,ブレーキペダル10の踏込みを検出するブレーキスイ
ッチ128,マスタシリンダ12の液圧を検出するマスタシリ
ンダ液圧センサ129が接続されている。バス118には更に
出力インタフェース130が接続されており、この出力イ
ンタフェース130には電磁液圧制御弁32,34,84,電磁開閉
弁60が接続されている。
CPU112には第一および第二のタイマ132,134が設けられ
ており、RAM116にはF1〜F3フラグ142〜146,水平路フラ
グ148,減圧指令フラグ150,保持指令フラグ152,減圧制御
終了フラグ154,累積マスタシリンダ液圧メモリ156,累積
減速度メモリ158,減圧時間メモリ160,保持時間メモリ16
2,車輪速度メモリ164,減速度メモリ165,推定車体速度メ
モリ166,カウンタ168が設けられている。また、ROM114
には、第4図にフローチャートで示されるメインルーチ
ン,第5図および第6図にフローチャートで示されるア
ンチスキッド制御およびゆれ戻り防止制御用ルーチンの
他、種々の制御ルーチンを含む制御プログラムが記憶さ
れている。
ており、RAM116にはF1〜F3フラグ142〜146,水平路フラ
グ148,減圧指令フラグ150,保持指令フラグ152,減圧制御
終了フラグ154,累積マスタシリンダ液圧メモリ156,累積
減速度メモリ158,減圧時間メモリ160,保持時間メモリ16
2,車輪速度メモリ164,減速度メモリ165,推定車体速度メ
モリ166,カウンタ168が設けられている。また、ROM114
には、第4図にフローチャートで示されるメインルーチ
ン,第5図および第6図にフローチャートで示されるア
ンチスキッド制御およびゆれ戻り防止制御用ルーチンの
他、種々の制御ルーチンを含む制御プログラムが記憶さ
れている。
以下、第4図ないし第6図に示されるフローチャートに
基づいてアンチスキッド制御ならびに停止時のゆれ戻り
防止制御について説明する。
基づいてアンチスキッド制御ならびに停止時のゆれ戻り
防止制御について説明する。
電源投入時に第4図に示されるメインルーチンのステッ
プS1(以下、S1と略記する。他のステップについても同
じ。)において初期設定が行われ、タイマ132,134,フラ
グ142〜154,メモリ156,158,カウンタ168等がリセットさ
れる。次いでS2においてブレーキスイッチ128がONであ
るか否かの判定が行われる。制動が行われていない場合
は判定結果はNOであり、S8においてタイマ132,134,フラ
グ142〜154,メモリ156,158,カウンタ168のリセット等の
終了処理が行われてプログラムの実行はS2に戻る。
プS1(以下、S1と略記する。他のステップについても同
じ。)において初期設定が行われ、タイマ132,134,フラ
グ142〜154,メモリ156,158,カウンタ168等がリセットさ
れる。次いでS2においてブレーキスイッチ128がONであ
るか否かの判定が行われる。制動が行われていない場合
は判定結果はNOであり、S8においてタイマ132,134,フラ
グ142〜154,メモリ156,158,カウンタ168のリセット等の
終了処理が行われてプログラムの実行はS2に戻る。
制動が行われている場合にはS2の判定結果はYESとな
り、S3において速度センサ122,124,126の検出信号に基
づきコントローラ110の演算部において車輪速度Viが演
算され、演算結果が車輪速度メモリ164に記憶される。
続いてS4において車輪減速度Gの演算が行われ、演算結
果が減速度メモリ165に記憶される。そして、S5におい
て推定車体速度(以下、車速と略記する)V1が決定さ
れ、推定車体速度メモリ166に記憶された後、S6におい
て左前輪16のアンチスキッド制御およびゆれ戻り防止制
御が行われる。S7においては他の処理、すなわち右前輪
18,左右後輪24,26のアンチスキッド制御ならびにそれら
のゆれ戻り防止制御等が行われる。以下、第5図および
第6図に示されるフローチャートに基づいて左前輪16の
アンチスキッド制御およびゆれ戻り防止制御について説
明する。
り、S3において速度センサ122,124,126の検出信号に基
づきコントローラ110の演算部において車輪速度Viが演
算され、演算結果が車輪速度メモリ164に記憶される。
続いてS4において車輪減速度Gの演算が行われ、演算結
果が減速度メモリ165に記憶される。そして、S5におい
て推定車体速度(以下、車速と略記する)V1が決定さ
れ、推定車体速度メモリ166に記憶された後、S6におい
て左前輪16のアンチスキッド制御およびゆれ戻り防止制
御が行われる。S7においては他の処理、すなわち右前輪
18,左右後輪24,26のアンチスキッド制御ならびにそれら
のゆれ戻り防止制御等が行われる。以下、第5図および
第6図に示されるフローチャートに基づいて左前輪16の
アンチスキッド制御およびゆれ戻り防止制御について説
明する。
なお、これらの制御は右前輪系統,後輪系統についても
並行的に行われ、F2フラグ144は3個設けられて各系統
を制御するサブルーチン毎にセット,リセットされる
が、F1フラグ142は1個のみであって各サブルーチンに
共通であり、いずれか一つの系統においてF1フラグ142
をセットする状況が生じた場合、他の系統もそれに従う
こととなる。また、このプログラムは一定短時間毎に繰
返し実行される。
並行的に行われ、F2フラグ144は3個設けられて各系統
を制御するサブルーチン毎にセット,リセットされる
が、F1フラグ142は1個のみであって各サブルーチンに
共通であり、いずれか一つの系統においてF1フラグ142
をセットする状況が生じた場合、他の系統もそれに従う
こととなる。また、このプログラムは一定短時間毎に繰
返し実行される。
まず、ステップS11において車輪速度メモリ164から車輪
速度Viが読み出され、S12において推定車体速度メモリ1
66から車速V1が読み出される。続いてS13において車速V
1が10km/h以下であるか否かの判定が行われ、大きい場
合には判定結果はNOとなり、S14においてF2フラグ144が
セットされているか否かの判定が行われる。F2フラグ14
4は初期設定においてリセットされており、S14が最初に
行われる場合の判定結果はNOであってS15が実行され
る。S15においては車輪速度Viが車速V1からαを引いた
速度より小さいか否かの判定が行われる。小さい場合に
は、制動力が路面の摩擦係数に比較して大きく、左前輪
16のスリップが過大な状態になっており、アンチスキッ
ド制御が必要であることを意味し、S16においてF1フラ
グ142,F2フラグ144がセットされた後、S17においてアン
チスキッド制御が行われる。制動開始時には電磁液圧制
御弁32は第2図に示される増圧状態となっており、S17
においてはまず電磁液圧制御弁32が減圧状態に切り換え
られ、フロントホイールシリンダ20の液圧が低下させら
れる。
速度Viが読み出され、S12において推定車体速度メモリ1
66から車速V1が読み出される。続いてS13において車速V
1が10km/h以下であるか否かの判定が行われ、大きい場
合には判定結果はNOとなり、S14においてF2フラグ144が
セットされているか否かの判定が行われる。F2フラグ14
4は初期設定においてリセットされており、S14が最初に
行われる場合の判定結果はNOであってS15が実行され
る。S15においては車輪速度Viが車速V1からαを引いた
速度より小さいか否かの判定が行われる。小さい場合に
は、制動力が路面の摩擦係数に比較して大きく、左前輪
16のスリップが過大な状態になっており、アンチスキッ
ド制御が必要であることを意味し、S16においてF1フラ
グ142,F2フラグ144がセットされた後、S17においてアン
チスキッド制御が行われる。制動開始時には電磁液圧制
御弁32は第2図に示される増圧状態となっており、S17
においてはまず電磁液圧制御弁32が減圧状態に切り換え
られ、フロントホイールシリンダ20の液圧が低下させら
れる。
次いで、S18において車速V1が5km/h以下であるか否かの
判定が行われる。アンチスキッド制御が開始された当初
は車速V1は5km/hより大きいのが普通であり、この判定
結果はNOとなり、1回のサブルーチンの実行が終了す
る。一旦アンチスキッド制御が開始されれば、次にS14
が実行されるとき、その判定結果はYESとなり、S15,S16
はバイパスされてS17が実行され、左前輪16のスリップ
状態に応じて適宜の制御が行われる。すなわち、スリッ
プが過大である場合には電磁液圧制御弁32が減圧状態あ
るいは保持状態とされ、スリップが小さくなれば保持状
態あるいは増圧状態に切り換えられるのであり、それに
よりフロントホイールシリンダ20の液圧が適正範囲に制
御され、左前輪16のスリップが適正範囲に保たれる。
判定が行われる。アンチスキッド制御が開始された当初
は車速V1は5km/hより大きいのが普通であり、この判定
結果はNOとなり、1回のサブルーチンの実行が終了す
る。一旦アンチスキッド制御が開始されれば、次にS14
が実行されるとき、その判定結果はYESとなり、S15,S16
はバイパスされてS17が実行され、左前輪16のスリップ
状態に応じて適宜の制御が行われる。すなわち、スリッ
プが過大である場合には電磁液圧制御弁32が減圧状態あ
るいは保持状態とされ、スリップが小さくなれば保持状
態あるいは増圧状態に切り換えられるのであり、それに
よりフロントホイールシリンダ20の液圧が適正範囲に制
御され、左前輪16のスリップが適正範囲に保たれる。
このようにアンチスキッド制御が行われている状態で車
速が10km/h以下となった場合にはS13の判定結果がYESと
なるのであるが、S20の判定結果はNOであり、アンチス
キッド制御が継続して行われる。一旦アンチスキッド制
御が開始された場合には、車速が10km/h以下となっても
S21以下のゆれ戻り防止制御は行われないのである。な
お、F1フラグ142は3系統のプログラムについて共通で
あるため、いずれかの系統においてアンチスキッド制御
が行われてセットされた場合には、他の系統においてア
ンチスキッド制御が行われない場合にもS20の判定結果
がNOとなり、全部の系統についてゆれ戻り防止制御は行
われない。そして、車速V1が5km/hより小さくなった場
合には、ブレーキペダル10が踏み込まれたままの状態で
あってもアンチスキッド制御は不要であるため、S18の
判定結果がYESとなり、S19においてF1フラグ142,F2フラ
グ144がリセットされてプログラムの実行はメインルー
チンに戻る。
速が10km/h以下となった場合にはS13の判定結果がYESと
なるのであるが、S20の判定結果はNOであり、アンチス
キッド制御が継続して行われる。一旦アンチスキッド制
御が開始された場合には、車速が10km/h以下となっても
S21以下のゆれ戻り防止制御は行われないのである。な
お、F1フラグ142は3系統のプログラムについて共通で
あるため、いずれかの系統においてアンチスキッド制御
が行われてセットされた場合には、他の系統においてア
ンチスキッド制御が行われない場合にもS20の判定結果
がNOとなり、全部の系統についてゆれ戻り防止制御は行
われない。そして、車速V1が5km/hより小さくなった場
合には、ブレーキペダル10が踏み込まれたままの状態で
あってもアンチスキッド制御は不要であるため、S18の
判定結果がYESとなり、S19においてF1フラグ142,F2フラ
グ144がリセットされてプログラムの実行はメインルー
チンに戻る。
これに対し、車輪速度Viが車速V1からαを引いたものよ
り大きい場合には左前輪16のスリップは適正範囲にある
ため、アンチスキッド制御を行う必要はなく、S15の判
定結果はNOとなり、サブルーチンの実行は終了する。そ
して、いずれの系統についてもアンチスキッド制御が行
われずに車速V1が10km/h以下となった場合にS13,S20の
判定結果がYESとなり、S21以下においてゆれ戻り防止制
御が行われる。
り大きい場合には左前輪16のスリップは適正範囲にある
ため、アンチスキッド制御を行う必要はなく、S15の判
定結果はNOとなり、サブルーチンの実行は終了する。そ
して、いずれの系統についてもアンチスキッド制御が行
われずに車速V1が10km/h以下となった場合にS13,S20の
判定結果がYESとなり、S21以下においてゆれ戻り防止制
御が行われる。
S21においてはF3フラグ146がONであるか否かの判定が行
われるが、このフラグ146は初期設定においてOFFとされ
ているため判定結果はNOであり、S22においてマスタシ
リンダ12の液圧PMが読み込まれ、減速度Gが読み出され
る。マスタシリンダ液圧PMについてはマスタシリンダ液
圧センサ129の検出結果が読み込まれるのであり、減速
度Gは減速度メモリ165から読み出されるのである。こ
の減速度Gは、車両の前後方向の傾斜の影響を受けるこ
となく検出される減速度である。次いでS23においてマ
スタシリンダ液圧PM,減速度Gがそれぞれ累積マスタシ
リンダ液圧メモリ156,累積減速度メモリ158に記憶され
る。これらメモリ156,158には2回目以降のデータ記憶
時に、そのデータが前に記憶されているデータに加算さ
れて記憶される。そして、S24において車速V1が読み出
され、S25において車速V1が5km/hより小さいか否かの判
定が行われる。この判定結果は当初はNOであり、S26に
おいて第一タイマ132のカウント値T1が1増加させられ
てプログラムの実行はメインルーチンに戻る。以下、S2
5の判定結果がYESとなるまでS11〜S13,S20〜S26が繰り
返し実行される。車速が10km/h以下になってから5km/h
以下になるまでの時間が第一タイマ132のカウント値と
して計測されるのである。
われるが、このフラグ146は初期設定においてOFFとされ
ているため判定結果はNOであり、S22においてマスタシ
リンダ12の液圧PMが読み込まれ、減速度Gが読み出され
る。マスタシリンダ液圧PMについてはマスタシリンダ液
圧センサ129の検出結果が読み込まれるのであり、減速
度Gは減速度メモリ165から読み出されるのである。こ
の減速度Gは、車両の前後方向の傾斜の影響を受けるこ
となく検出される減速度である。次いでS23においてマ
スタシリンダ液圧PM,減速度Gがそれぞれ累積マスタシ
リンダ液圧メモリ156,累積減速度メモリ158に記憶され
る。これらメモリ156,158には2回目以降のデータ記憶
時に、そのデータが前に記憶されているデータに加算さ
れて記憶される。そして、S24において車速V1が読み出
され、S25において車速V1が5km/hより小さいか否かの判
定が行われる。この判定結果は当初はNOであり、S26に
おいて第一タイマ132のカウント値T1が1増加させられ
てプログラムの実行はメインルーチンに戻る。以下、S2
5の判定結果がYESとなるまでS11〜S13,S20〜S26が繰り
返し実行される。車速が10km/h以下になってから5km/h
以下になるまでの時間が第一タイマ132のカウント値と
して計測されるのである。
車速V1が5km/h以下になれば、S27において車速V1が10km
/hから5km/hになるまでの平均マスタシリンダ液圧PM′
が求められるとともに平均減速度GCALが求められる。平
均減速度GCALは車速V1が10km/hから5km/hになるまでの
減速度の平均であり、減速度メモリ165のデータ,カウ
ント値T1から求められる。続いてS28において定数KがT
1により除算されて減圧時間(正確には減圧時間に対応
するカウント値。他のTについても同様。)TAが算出さ
れる。本実施例においてホイールシリンダ減圧は複数回
にわたって減圧されるようになっている。1回ずつの減
圧および保持を1サイクルとする減圧制御が複数サイク
ル行われるのであり、減圧時間TAは1回の減圧が行われ
る時間である。また、1サイクルの減圧制御に要するサ
イクルタイムT0および減圧制御サイクル数C0はあらゆる
減速度に対して一定とされており、ROM114のメモリに記
憶されている。
/hから5km/hになるまでの平均マスタシリンダ液圧PM′
が求められるとともに平均減速度GCALが求められる。平
均減速度GCALは車速V1が10km/hから5km/hになるまでの
減速度の平均であり、減速度メモリ165のデータ,カウ
ント値T1から求められる。続いてS28において定数KがT
1により除算されて減圧時間(正確には減圧時間に対応
するカウント値。他のTについても同様。)TAが算出さ
れる。本実施例においてホイールシリンダ減圧は複数回
にわたって減圧されるようになっている。1回ずつの減
圧および保持を1サイクルとする減圧制御が複数サイク
ル行われるのであり、減圧時間TAは1回の減圧が行われ
る時間である。また、1サイクルの減圧制御に要するサ
イクルタイムT0および減圧制御サイクル数C0はあらゆる
減速度に対して一定とされており、ROM114のメモリに記
憶されている。
上記定数Kは電磁液圧制御弁32の減圧特性(例えば単位
時間当たりの減圧量)や車両のブレーキ特性等に基づい
て決定されており、車速V1が10km/h以下から5km/h以下
になるのに要した時間T1に基づいて減圧時間TAが設定さ
れることにより、減速度に応じたゆれ戻り防止制御が行
われるようにされている。車速が5km/h以下になるとき
の減速度が小さいほどT1が大きいのであるが、この場合
はホイールシリンダ液圧が小さいため減圧時間TAは短く
設定されるのである。このように設定される時間TAで減
圧されることにより、その減圧状況が車両の制動状況に
即したものとなって車両は制動距離の無用な伸長やゆれ
戻りを生ずることなく停止させられることとなる。
時間当たりの減圧量)や車両のブレーキ特性等に基づい
て決定されており、車速V1が10km/h以下から5km/h以下
になるのに要した時間T1に基づいて減圧時間TAが設定さ
れることにより、減速度に応じたゆれ戻り防止制御が行
われるようにされている。車速が5km/h以下になるとき
の減速度が小さいほどT1が大きいのであるが、この場合
はホイールシリンダ液圧が小さいため減圧時間TAは短く
設定されるのである。このように設定される時間TAで減
圧されることにより、その減圧状況が車両の制動状況に
即したものとなって車両は制動距離の無用な伸長やゆれ
戻りを生ずることなく停止させられることとなる。
そして、S29においては、水平路走行時におけるマスタ
シリンダ減圧と減速度との関係を示すテーブル(このテ
ーブルは予めROM114のメモリに記憶されている)から平
均マスタシリンダ液圧PMに対応する基準減速度GPM′が
求められる。この基準減速度GPM′は、ホイールシリン
ダ20に発生させられた液圧に基づいて得られるはずの減
速度であり、これに誤差k1を加えたものと平均減速度G
CALとが比較される。平均減速度GCALの方が大きい場合
には路面が登坂路であることを意味する。登坂路の場合
には路面の勾配が車両を減速させる作用を為すため、実
際の減速度である平均減速度GCALは水平路上における運
転者のブレーキペダル踏込み操作に基づいて生ずるはず
の基準減速度GPM′より大きくなるからである。このよ
うに路面が登坂路である場合にはS29の判定結果はYESと
なり、S30において登坂路用の減圧時間TA′および保持
時間TB′が求められる。
シリンダ減圧と減速度との関係を示すテーブル(このテ
ーブルは予めROM114のメモリに記憶されている)から平
均マスタシリンダ液圧PMに対応する基準減速度GPM′が
求められる。この基準減速度GPM′は、ホイールシリン
ダ20に発生させられた液圧に基づいて得られるはずの減
速度であり、これに誤差k1を加えたものと平均減速度G
CALとが比較される。平均減速度GCALの方が大きい場合
には路面が登坂路であることを意味する。登坂路の場合
には路面の勾配が車両を減速させる作用を為すため、実
際の減速度である平均減速度GCALは水平路上における運
転者のブレーキペダル踏込み操作に基づいて生ずるはず
の基準減速度GPM′より大きくなるからである。このよ
うに路面が登坂路である場合にはS29の判定結果はYESと
なり、S30において登坂路用の減圧時間TA′および保持
時間TB′が求められる。
水平路走行時にはS28において算出される減圧時間TAお
よび後にS34において算出される保持時間TBに基づいて
減圧制御を行えば、車速が第7図に示されるように低下
させられて車両がゆれ戻り少なく停止させられるのであ
り、路面が登坂路であっても基準減速度GPM′での水平
路走行時と同様に基準減速度GPM′で車速を低下させれ
ば車両をゆれ戻り少なく停止させることができる。その
ように車速が低下するようにホイールシリンダ液圧を低
下させればよいのであるが、上記のように登坂路におい
ては路面の勾配により車両が減速させられるため、水平
路走行時に同じ高さのホイールシリンダ液圧で得られる
カウント値T1より登坂路走行時のカウント値T1が小さ
く、減圧時間TAが大きくなる。したがって、水平路走行
時と同じように車両をゆれ戻り少なく停止させるために
は減圧時間TAを短くすればよく、減圧TAに0よりは大き
いが1より小さい定数aを掛けて減圧時間TA′を算出す
る。また、保持時間TB′は、1サイクルの減圧制御時間
T0から減圧時間TA′を引くことにより算出される。
よび後にS34において算出される保持時間TBに基づいて
減圧制御を行えば、車速が第7図に示されるように低下
させられて車両がゆれ戻り少なく停止させられるのであ
り、路面が登坂路であっても基準減速度GPM′での水平
路走行時と同様に基準減速度GPM′で車速を低下させれ
ば車両をゆれ戻り少なく停止させることができる。その
ように車速が低下するようにホイールシリンダ液圧を低
下させればよいのであるが、上記のように登坂路におい
ては路面の勾配により車両が減速させられるため、水平
路走行時に同じ高さのホイールシリンダ液圧で得られる
カウント値T1より登坂路走行時のカウント値T1が小さ
く、減圧時間TAが大きくなる。したがって、水平路走行
時と同じように車両をゆれ戻り少なく停止させるために
は減圧時間TAを短くすればよく、減圧TAに0よりは大き
いが1より小さい定数aを掛けて減圧時間TA′を算出す
る。また、保持時間TB′は、1サイクルの減圧制御時間
T0から減圧時間TA′を引くことにより算出される。
これに対して路面が降坂路である場合には、S29の判定
結果がNOとなり、S31において基準減速度GPM′から誤差
k1を引いたものと平均減速度GCALとが比較される。平均
減速度GCALの方が小さい場合には路面が降坂路であるこ
とを意味する。降坂路の場合には路面の勾配が車両を加
速する作用を為し、減速度を低下させるため、平均減速
度GCALは水平路走行時に得られるはずの基準減速度
GPM′より小さくなるからであり、S31の判定結果がYES
であればS32において降坂路用の減圧時間TA″,保持時
間TB″が算出される。この場合には、水平路走行時に同
じ高さのホイールシリンダ液圧で得られるカウント値T1
より降坂路走行時のカウント値T1が大きく、減圧時間TA
が小さくなる。したがって、車速を水平路走行時と同様
に低下させるためには減圧時間TA″を減圧時間TAより長
く設定すればよく、減圧時間TAに1より大きい定数bを
掛けることにより算出される。また、保持時間TB″は1
サイクルの減圧制御時間T0および減圧時間TA″から算出
される。
結果がNOとなり、S31において基準減速度GPM′から誤差
k1を引いたものと平均減速度GCALとが比較される。平均
減速度GCALの方が小さい場合には路面が降坂路であるこ
とを意味する。降坂路の場合には路面の勾配が車両を加
速する作用を為し、減速度を低下させるため、平均減速
度GCALは水平路走行時に得られるはずの基準減速度
GPM′より小さくなるからであり、S31の判定結果がYES
であればS32において降坂路用の減圧時間TA″,保持時
間TB″が算出される。この場合には、水平路走行時に同
じ高さのホイールシリンダ液圧で得られるカウント値T1
より降坂路走行時のカウント値T1が大きく、減圧時間TA
が小さくなる。したがって、車速を水平路走行時と同様
に低下させるためには減圧時間TA″を減圧時間TAより長
く設定すればよく、減圧時間TAに1より大きい定数bを
掛けることにより算出される。また、保持時間TB″は1
サイクルの減圧制御時間T0および減圧時間TA″から算出
される。
路面が水平路である場合には平均減速度GCALは基準減速
度GPN′と等しくなるためS29,31の判定結果はいずれもN
Oであり、S33において水平路フラグ148がONとされる。
水平路の場合には、S28において算出された減圧時間TA
をそのまま用いで減圧を行えばよく、S34において1サ
イクルの制御時間T0および減圧時間TAから保持時間TBが
算出される。
度GPN′と等しくなるためS29,31の判定結果はいずれもN
Oであり、S33において水平路フラグ148がONとされる。
水平路の場合には、S28において算出された減圧時間TA
をそのまま用いで減圧を行えばよく、S34において1サ
イクルの制御時間T0および減圧時間TAから保持時間TBが
算出される。
以上のように路面の状況が判定され、各場合毎に減圧時
間TA,TA′,TA″,保持時間TB,TB′,TB″が算出されたな
らば、それらはS35において減圧時間メモリ160,保持時
間メモリ162に記憶される。続いてS36においてF3フラグ
146がONとされた後、S37以降において減圧制御が行われ
る。以下、路面が降坂路である場合の減圧制御について
説明するが、この場合には第9図に破線で示される制御
信号が発せられ(この制御信号のうち一部は実線で示さ
れる水平路走行時の制御信号と重なっている)、ホイー
ルシリンダ液圧は第8図に破線で示されるように低下さ
せられる。
間TA,TA′,TA″,保持時間TB,TB′,TB″が算出されたな
らば、それらはS35において減圧時間メモリ160,保持時
間メモリ162に記憶される。続いてS36においてF3フラグ
146がONとされた後、S37以降において減圧制御が行われ
る。以下、路面が降坂路である場合の減圧制御について
説明するが、この場合には第9図に破線で示される制御
信号が発せられ(この制御信号のうち一部は実線で示さ
れる水平路走行時の制御信号と重なっている)、ホイー
ルシリンダ液圧は第8図に破線で示されるように低下さ
せられる。
まず、S37においては減圧制御終了フラグ154がONか否か
の判定が行われるが、このフラグ154は初期設定におい
てリセットされており、判定結果はNOであり、S38にお
いて減圧指令フラグ150がONであるか否かの判定が行わ
れる。このフラグ150は初期設定においてリセットされ
ており、S38が最初に行われる場合の判定結果はNOであ
る。保持指令フラグ152も同様にリセットされており、S
39の判定結果はNOとなってS40において減圧指令フラグ1
50がセットされる。次いでS41において第二タイマ134の
カウント値T2が1増加させられた後、S42においてカウ
ント値T2が減圧時間TA″以上であるか否かの判定が行わ
れる。この判定結果は当初はNOであり、S43において減
圧指令が発せられる。それにより電磁液圧制御弁32が減
圧状態に切り換えられ、ホイールシリンダ液圧は第8図
に破線で示されるように低下させられる。次にS21が実
行されるとき、その判定結果がYESとなるため、S22〜S3
6がバイパスされてS37が実行される。S37の判定結果はN
O,S38の判定結果はYESであり、S39,S40がバイパスされ
てS41,S42が実行される。以下、減圧時間TA″だけ減圧
が行われるまでS11〜S13,S20,S21,S37,S38,S41〜S43が
繰り返し実行されるのであり、減圧時間TA″だけ減圧が
行われたときS42の判定結果がYESとなり、S44において
減圧指令フラグ150,第二タイマ134がリセットされ、保
持指令フラグ152がセットされた後、プログラムの実行
はメインルーチンに戻る。
の判定が行われるが、このフラグ154は初期設定におい
てリセットされており、判定結果はNOであり、S38にお
いて減圧指令フラグ150がONであるか否かの判定が行わ
れる。このフラグ150は初期設定においてリセットされ
ており、S38が最初に行われる場合の判定結果はNOであ
る。保持指令フラグ152も同様にリセットされており、S
39の判定結果はNOとなってS40において減圧指令フラグ1
50がセットされる。次いでS41において第二タイマ134の
カウント値T2が1増加させられた後、S42においてカウ
ント値T2が減圧時間TA″以上であるか否かの判定が行わ
れる。この判定結果は当初はNOであり、S43において減
圧指令が発せられる。それにより電磁液圧制御弁32が減
圧状態に切り換えられ、ホイールシリンダ液圧は第8図
に破線で示されるように低下させられる。次にS21が実
行されるとき、その判定結果がYESとなるため、S22〜S3
6がバイパスされてS37が実行される。S37の判定結果はN
O,S38の判定結果はYESであり、S39,S40がバイパスされ
てS41,S42が実行される。以下、減圧時間TA″だけ減圧
が行われるまでS11〜S13,S20,S21,S37,S38,S41〜S43が
繰り返し実行されるのであり、減圧時間TA″だけ減圧が
行われたときS42の判定結果がYESとなり、S44において
減圧指令フラグ150,第二タイマ134がリセットされ、保
持指令フラグ152がセットされた後、プログラムの実行
はメインルーチンに戻る。
次にS38が実行されるとき、その判定結果はNOとなるがS
39の判定結果はYESであり、S45において第二タイマ134
のカウント値T2が1増加させられた後、S46においてT2
が保持時間TB″以上であるか否かの判定が行われる。こ
の判定結果は当初はNOであり、S47において保持指令が
出される。それにより電磁液圧制御弁32が保持状態に切
り換えられ、ホイールシリンダ液圧は一定に保たれる。
S46の判定結果がYESとなるまでS11〜S13,S20,S21,S37〜
S39,S45〜S47が繰り返し実行され、保持状態が保持時間
TB″だけ続けばS46の判定結果がYESとなり、S48におい
て保持指令フラグ152,第二タイマ134がリセットされた
後、S49においてカウンタ168のカウント値Cが1増加さ
せられる。このカウンタ168は減圧制御サイクルの数を
数えるものであり、当初はS50の判定結果はNOであっ
て、プログラムの実行はメインルーチンに戻り、再び減
圧および保持が行われる。減圧制御サイクルがC0回行わ
れたならばS50の判定結果がYESとなり、S51において減
圧制御終了フラグ154がONとされる。
39の判定結果はYESであり、S45において第二タイマ134
のカウント値T2が1増加させられた後、S46においてT2
が保持時間TB″以上であるか否かの判定が行われる。こ
の判定結果は当初はNOであり、S47において保持指令が
出される。それにより電磁液圧制御弁32が保持状態に切
り換えられ、ホイールシリンダ液圧は一定に保たれる。
S46の判定結果がYESとなるまでS11〜S13,S20,S21,S37〜
S39,S45〜S47が繰り返し実行され、保持状態が保持時間
TB″だけ続けばS46の判定結果がYESとなり、S48におい
て保持指令フラグ152,第二タイマ134がリセットされた
後、S49においてカウンタ168のカウント値Cが1増加さ
せられる。このカウンタ168は減圧制御サイクルの数を
数えるものであり、当初はS50の判定結果はNOであっ
て、プログラムの実行はメインルーチンに戻り、再び減
圧および保持が行われる。減圧制御サイクルがC0回行わ
れたならばS50の判定結果がYESとなり、S51において減
圧制御終了フラグ154がONとされる。
このように減圧制御サイクルが所定回数繰り返されるこ
とにより、ホイールシリンダ液圧は第8図に破線で示さ
れるように低下させられ、車速は第7図に示されるよう
に水平路走行時と同様に低下させられて車両はゆれ戻り
少なく停止させられる。路面は降坂路であるが、減圧が
遅過ぎてゆれ戻りを強く感じたりすることはないのであ
る。なお、停止時にホイールシリンダ液圧が僅かに残さ
れるのは、運転者が最後までブレーキが効いていること
を感じて安心できるようにするためであり、降坂路走行
時には減圧制御が開始されるときのホイールシリンダ液
圧が水平路走行時より高く、最後に残るホイールシリン
ダ液圧も高い。
とにより、ホイールシリンダ液圧は第8図に破線で示さ
れるように低下させられ、車速は第7図に示されるよう
に水平路走行時と同様に低下させられて車両はゆれ戻り
少なく停止させられる。路面は降坂路であるが、減圧が
遅過ぎてゆれ戻りを強く感じたりすることはないのであ
る。なお、停止時にホイールシリンダ液圧が僅かに残さ
れるのは、運転者が最後までブレーキが効いていること
を感じて安心できるようにするためであり、降坂路走行
時には減圧制御が開始されるときのホイールシリンダ液
圧が水平路走行時より高く、最後に残るホイールシリン
ダ液圧も高い。
登坂路の場合も同様に減圧制御が行われ、車速が水平路
走行時と同様に低下させられて、車両は制動停止距離が
伸びたりすることなくゆれ戻り少なく停止させられる。
走行時と同様に低下させられて、車両は制動停止距離が
伸びたりすることなくゆれ戻り少なく停止させられる。
そして、減圧制御が終了したならば、電磁液圧制御弁32
は一定時間保持状態とされた後、増圧状態とされ、それ
により車両の停止状態が維持される。この増圧に転ずる
までの保持時間は、路面が登坂路,降坂路である場合に
は水平路である場合より短く設定されている。水平路の
場合にはホイールシリンダ液圧が低いままでも車両が動
き出す可能性は少ないのであるが、登坂路,降坂路の場
合には路面に勾配があるため、車両が後退あるいは前進
する恐れがあるのであり、そのため登坂路,降坂路の場
合には水平路の場合より早く増圧状態に転ずるようにす
るのである。
は一定時間保持状態とされた後、増圧状態とされ、それ
により車両の停止状態が維持される。この増圧に転ずる
までの保持時間は、路面が登坂路,降坂路である場合に
は水平路である場合より短く設定されている。水平路の
場合にはホイールシリンダ液圧が低いままでも車両が動
き出す可能性は少ないのであるが、登坂路,降坂路の場
合には路面に勾配があるため、車両が後退あるいは前進
する恐れがあるのであり、そのため登坂路,降坂路の場
合には水平路の場合より早く増圧状態に転ずるようにす
るのである。
この場合、S37の判定結果がYESとなり、S52において第
二タイマ134のカウント値T2が1増加された後、S53にお
いて水平路フラグ148がONであるか否かの判定が行わ
れ、水平路である場合にはS54において水平路について
設定された経過時間TCの経過が問われるが、この判定結
果は当初はNOであり、S55において保持指令が出され、
ホイールシリンダ液圧は一定に保たれる。TC時間が経過
したときS54の判定結果がYESとなり、S56において増圧
指示が出された後、プログラムの実行はメインルーチン
に戻る。
二タイマ134のカウント値T2が1増加された後、S53にお
いて水平路フラグ148がONであるか否かの判定が行わ
れ、水平路である場合にはS54において水平路について
設定された経過時間TCの経過が問われるが、この判定結
果は当初はNOであり、S55において保持指令が出され、
ホイールシリンダ液圧は一定に保たれる。TC時間が経過
したときS54の判定結果がYESとなり、S56において増圧
指示が出された後、プログラムの実行はメインルーチン
に戻る。
また、路面が登坂路,降坂路である場合にはS57におい
て経過時間TDの経過が問われる。この判定結果は当初は
NOであり、S55において保持指令が出され、ホイールシ
リンダ液圧は一定に保たれる。経過時間TDが過ぎたなら
ば判定結果はYESとなり、S58において増圧指令が出さ
れ、プログラムの実行はメインルーチンに戻る。
て経過時間TDの経過が問われる。この判定結果は当初は
NOであり、S55において保持指令が出され、ホイールシ
リンダ液圧は一定に保たれる。経過時間TDが過ぎたなら
ば判定結果はYESとなり、S58において増圧指令が出さ
れ、プログラムの実行はメインルーチンに戻る。
路面が水平路である場合にはホイールシリンダ液圧が増
圧に転じた後、ブレーキペダル10の踏込みが解除される
まではS37の判定結果がYESとなり、S52が実行され、S5
3,S54がYESとなるとともにS56が実行されて増圧状態が
継続される。また、登坂路,降坂路の場合には、S53の
判定結果がNOとなるとともにS57の判定結果がYESとな
り、S58が実行されて増圧状態が継続される。
圧に転じた後、ブレーキペダル10の踏込みが解除される
まではS37の判定結果がYESとなり、S52が実行され、S5
3,S54がYESとなるとともにS56が実行されて増圧状態が
継続される。また、登坂路,降坂路の場合には、S53の
判定結果がNOとなるとともにS57の判定結果がYESとな
り、S58が実行されて増圧状態が継続される。
以上の説明から明らかなように、本実施例においては、
速度センサ122,124,126,コントローラ110が車速検出手
段および減速度検出手段を構成し、マスタシリンダ液圧
センサ129が流体圧検出手段を構成し、ROM114のS22〜S2
7,S29,S31を記憶する領域,CPU112のそれらステップを実
行する部分,累積マスタシリンダ減圧メモリ156,累積減
速度メモリ158,減速度メモリ165,推定車体速度メモリ16
6,第一タイマ132等が流体圧検出手段,減速度検出手段
と共に路面傾斜判定手段を構成し、また、電磁液圧制御
弁32,34,84,ROM114のS37〜S58を記憶する領域,CPU112の
それらステップを実行する部分,第二タイマ134,減圧指
令フラグ150,保持指令フラグ152,減圧時間メモリ160,保
持時間メモリ162,カウンタ168等が停車制御手段を構成
しているのである。
速度センサ122,124,126,コントローラ110が車速検出手
段および減速度検出手段を構成し、マスタシリンダ液圧
センサ129が流体圧検出手段を構成し、ROM114のS22〜S2
7,S29,S31を記憶する領域,CPU112のそれらステップを実
行する部分,累積マスタシリンダ減圧メモリ156,累積減
速度メモリ158,減速度メモリ165,推定車体速度メモリ16
6,第一タイマ132等が流体圧検出手段,減速度検出手段
と共に路面傾斜判定手段を構成し、また、電磁液圧制御
弁32,34,84,ROM114のS37〜S58を記憶する領域,CPU112の
それらステップを実行する部分,第二タイマ134,減圧指
令フラグ150,保持指令フラグ152,減圧時間メモリ160,保
持時間メモリ162,カウンタ168等が停車制御手段を構成
しているのである。
なお、上記実施例においては路面傾斜判定手段がマスタ
シリンダ液圧センサ129を有するものとされていたが、
重錘を用いて構成される減速度検出手段を有するものと
してもよい。重錘は常に鉛直下向きの重力を受けるた
め、路面に勾配があって車両が前後方向において傾斜し
た状態となる場合には、重力を車体の上下方向の中心線
に対して傾いた方向に受けることとなる。降坂路では重
力が車両走行方向の成分を有するため、重錘を備えた減
速度検出手段により検出される減速度は前記平均速度G
CALより大きくなり、登坂路では逆に小さくなる。した
がって、路面傾斜の判定は平均減速度GCALを平均マスタ
シリンダ液圧に対応する基準減速度GPM′と比較する場
合と同様に行うことができ、重錘を用いて構成される減
速度検出手段を備えた車両においては第6図に示したプ
ログラムと同じプログラムで路面傾斜の判定を行うこと
ができる。なお、この場合には、回転センサ,コントロ
ーラ110等が第一減速度検出手段を構成し、重錘を用い
て構成される減速度検出手段が第二減速度検出手段を構
成することとなる。
シリンダ液圧センサ129を有するものとされていたが、
重錘を用いて構成される減速度検出手段を有するものと
してもよい。重錘は常に鉛直下向きの重力を受けるた
め、路面に勾配があって車両が前後方向において傾斜し
た状態となる場合には、重力を車体の上下方向の中心線
に対して傾いた方向に受けることとなる。降坂路では重
力が車両走行方向の成分を有するため、重錘を備えた減
速度検出手段により検出される減速度は前記平均速度G
CALより大きくなり、登坂路では逆に小さくなる。した
がって、路面傾斜の判定は平均減速度GCALを平均マスタ
シリンダ液圧に対応する基準減速度GPM′と比較する場
合と同様に行うことができ、重錘を用いて構成される減
速度検出手段を備えた車両においては第6図に示したプ
ログラムと同じプログラムで路面傾斜の判定を行うこと
ができる。なお、この場合には、回転センサ,コントロ
ーラ110等が第一減速度検出手段を構成し、重錘を用い
て構成される減速度検出手段が第二減速度検出手段を構
成することとなる。
また、上記実施例においては、減圧制御回数ならびに減
圧制御のサイクルタイムがあらゆる減速度に対して一定
とされていたが、減速度毎に異なるものとしてもよい。
圧制御のサイクルタイムがあらゆる減速度に対して一定
とされていたが、減速度毎に異なるものとしてもよい。
さらに、上記実施例においては、路面状況の判定が減速
度に基づいて行われるようになっていたが、他の手段に
より判定することも可能である。
度に基づいて行われるようになっていたが、他の手段に
より判定することも可能である。
さらにまた、上記実施例は、還流型のアンチスキッド装
置を備えた液圧ブレーキ装置に本発明を適用した場合の
一例であるが、容積式のアンチスキッド装置を備えた液
圧ブレーキ装置,車輪の回転を抑制することにより加速
スリップ制御が行われる装置を備えた液圧ブレーキ装置
にも本発明を適用することができ、また、それら装置を
備えない車両においてもホイールシリンダ液圧を減圧す
る機構を設けることにより本発明を実施することができ
る。
置を備えた液圧ブレーキ装置に本発明を適用した場合の
一例であるが、容積式のアンチスキッド装置を備えた液
圧ブレーキ装置,車輪の回転を抑制することにより加速
スリップ制御が行われる装置を備えた液圧ブレーキ装置
にも本発明を適用することができ、また、それら装置を
備えない車両においてもホイールシリンダ液圧を減圧す
る機構を設けることにより本発明を実施することができ
る。
その他、いちいち例示することはしないが、当業者の知
識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を
実施することができる。
識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を
実施することができる。
第1図は本発明の構成を示すブロック図である。第2図
は本発明の一実施例である液圧ブレーキ装置の系統図で
ある。第3図はその液圧ブレーキ装置を抑制する制御装
置の構成を示すブロック図である。第4図,第5図およ
び第6図は上記制御装置の主体を成すコントローラのRO
Mに記憶されたプログラムのうち本発明に関連の深いも
のを取り出して示すフローチャートである。第7図はゆ
れ戻り防止制御が行われる場合の車速と時間との関係を
示すグラフであり、第8図はホイールシリンダ液圧と時
間との関係を示すグラフである。第9図はゆれ戻り防止
制御時に発せられる制御信号を示すタイムチャートであ
る。 10:ブレーキペダル、12:マスタシリンダ 16:左前輪、18:右前輪 20,22:フロントホイールシリンダ 24:左後輪、26:右後輪 28,30:リヤホイールシリンダ 32,34:電磁液圧制御弁 68:リザーバ、70:ポンプ 84:電磁液圧制御弁、96:リザーバ 98:ポンプ、110:コントローラ 129:マスタシリンダ液圧センサ
は本発明の一実施例である液圧ブレーキ装置の系統図で
ある。第3図はその液圧ブレーキ装置を抑制する制御装
置の構成を示すブロック図である。第4図,第5図およ
び第6図は上記制御装置の主体を成すコントローラのRO
Mに記憶されたプログラムのうち本発明に関連の深いも
のを取り出して示すフローチャートである。第7図はゆ
れ戻り防止制御が行われる場合の車速と時間との関係を
示すグラフであり、第8図はホイールシリンダ液圧と時
間との関係を示すグラフである。第9図はゆれ戻り防止
制御時に発せられる制御信号を示すタイムチャートであ
る。 10:ブレーキペダル、12:マスタシリンダ 16:左前輪、18:右前輪 20,22:フロントホイールシリンダ 24:左後輪、26:右後輪 28,30:リヤホイールシリンダ 32,34:電磁液圧制御弁 68:リザーバ、70:ポンプ 84:電磁液圧制御弁、96:リザーバ 98:ポンプ、110:コントローラ 129:マスタシリンダ液圧センサ
Claims (3)
- 【請求項1】車輪に設けられたブレーキのブレーキシリ
ンダにブレーキ操作部材の操作に応じた圧力を発生さ
せ、車輪の回転を抑制する流体圧ブレーキ系と、 車両の速度を検出する車速検出手段と、 車両速度が基準値以下になった後、前記ブレーキシリン
ダの圧力を自動的に低下させて停車時のゆれ戻りを低減
させる停車制御手段と を備えた車両用ブレーキ装置において、 路面が水平路であるか登坂路であるか降坂路であるかを
判定する路面傾斜判定手段を設けるとともに、前記停車
制御手段を路面傾斜判定手段の判定結果が異なる場合に
は異なるゆれ戻り防止制御を行うものとしたことを特徴
とする車両用ブレーキ装置。 - 【請求項2】前記路面傾斜判定手段が、前記流体圧ブレ
ーキ系の流体圧の大きさを検出する流体圧検出手段と、
車両の前後方向の傾斜の影響を受けることなく車両の減
速度を検出する減速度検出手段とを有し、流体圧検出手
段により検出される流体圧に対応して予め設定されてい
る水平路における減速度と減速度検出手段により検出さ
れた減速度との比較により路面の状況を判定するもので
ある特許請求の範囲第1項記載の車両用ブレーキ装置。 - 【請求項3】前記路面傾斜判定手段が、車両の前後方向
の傾斜の影響を受けることなく車両の減速度を検出する
第一減速度検出手段と、重錘に発生する慣性力に基づい
て車両の減速度を検出する第二減速度検出手段とを有
し、それら第一および第二の減速度検出手段の検出結果
の比較により路面の状況を判定するものである特許請求
の範囲第1項記載の車両用ブレーキ装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32224387A JPH0764252B2 (ja) | 1987-12-18 | 1987-12-18 | 車両用ブレーキ装置 |
US07/242,915 US4852950A (en) | 1987-09-16 | 1988-09-12 | Vehicle braking system capable of preventing rock-back motion of driver/passenger upon vehicle stopping |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32224387A JPH0764252B2 (ja) | 1987-12-18 | 1987-12-18 | 車両用ブレーキ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01164656A JPH01164656A (ja) | 1989-06-28 |
JPH0764252B2 true JPH0764252B2 (ja) | 1995-07-12 |
Family
ID=18141508
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32224387A Expired - Fee Related JPH0764252B2 (ja) | 1987-09-16 | 1987-12-18 | 車両用ブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0764252B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3965218B2 (ja) * | 1996-03-29 | 2007-08-29 | 日産自動車株式会社 | 車両のブレーキ制御システム |
JP3820731B2 (ja) * | 1998-01-27 | 2006-09-13 | トヨタ自動車株式会社 | 車輌の停止制御装置 |
JP4517966B2 (ja) * | 2005-07-19 | 2010-08-04 | トヨタ自動車株式会社 | 車両制動装置、ショック軽減方法、制動制御装置 |
JP5471429B2 (ja) | 2009-12-25 | 2014-04-16 | 株式会社アドヴィックス | 車両の停止制御装置及び車両の停止制御方法 |
JP2020083027A (ja) * | 2018-11-26 | 2020-06-04 | ダイハツ工業株式会社 | 制動制御装置 |
-
1987
- 1987-12-18 JP JP32224387A patent/JPH0764252B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01164656A (ja) | 1989-06-28 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |