JPH0762556B2 - 高所設置形空気調和機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

【０００１】この発明は工場、作業所、倉庫、競技場等
高所の天井又は空間箇所、壁面等に設置し、必要とする
箇所に効果的、且つ確実に冷暖気の送風給配を行わしめ
んとする高所設置形空気調和機に関するものである。

【従来の技術】

【０００２】従来、上記の工場、作業所、競技場等広域
な室内を冷暖房する手段として床上設置による空調機で
は到底期待する効果を求めることが困難であり、故に高
所設置型の空調機の開発が要望されている。

【０００３】しかるに近時用いられている空調機の殆ど
はその性能上、嵩高にて相当の設置スペース面を必要と
し、且つまた設置箇所等の関係により吹出口近傍に障害
物がある場合には確実な送風が求め得られず、特に工場
等広域な室内では同一室内であっても冷暖の差が著し
く、故に必要とする箇所に期待する空調効果を確実に得
られないと謂う重大な欠点があった。

【発明が解決しょうとする課題】

【０００４】この発明は上記、工場、競技場等広域な室
内における空調の不均衡を根本的に是正し、必要とする
箇所には重点的に冷暖風を速時且つ確実に送風供給し、
以て常時、理想的な空調環境を任意に求め得ようとする
をその主な目的としている。

【課題を解決するための手段】

【０００５】上記目的を達成する手段として、この発明
は機体内部に熱交換コイルを配置して熱交換器室を形成
し、該熱交換器室と隣接に送風機室を連結してなる空気
調和機において、上記送風機室の下方に多数の吹出口を
各吹出方向変更自在に取付けしてなる吹出装置を一体的
または回転自在に支承設け、必要とする箇所に冷暖気を
容易に送風行わしめんとする高所設置形空気調和機を提
供しようとする。

【作用】

【０００６】この発明に係る空気調和機を例えば工場、
競技場等の高所に吊設して必要時にこれを運転するにお
いて吸込口２より吸込せる空気は熱交換器室Ａ内にて適
当温度に熱交換し送風機室Ｂより吹出装置Ｃの各吹出口
６を通して所望する方向に対して冷暖風を送風すること
が出来得る。また吹出口６または吹出装置Ｃをセンサー
信号等によって目的方向に回転駆動行わしめることによ
って上記送風を必要箇所にのみに送風することも出来得
る。また場合によっては上記、吹出装置Ｃの回転を連続
回転とすることによって四方周辺に冷暖気を回転しなが
ら攪拌送風し、より効果的能率的に室内の広範囲にわた
って冷暖風を給配出来得ることは謂うまでもない。

【実施例】

【０００７】横長形状に形成してなる機体１の前部また
は後部、下面等適宜箇所に吸込口２を開設し、該吸込口
２に吸込枠、フィルター２ａを嵌設すると共に該室内に
熱交換コイル３を設置し熱交換器室Ａを形成する。また
上記熱交換器室Ａと隣接側に電動機４、送風機５等の機
構を各必要箇所に配置してなる送風機室Ｂを図１の如く
片側に、或いは図５に示す如く機体１の両側に一体的に
連設して空調機を形成する。なお図４は実施例の一例と
しての壁面設置型の空調機を示している。吹出装置Ｃは
上記送風機室Ｂの下方に略角型円錐形状を有した器筐を
垂下凸設してなるもので該周部傾斜面、下面等各面に吹
出口６、例えばパンカルーバー等の適宜の吹出機構を数
個、各吹出方向変更調整自在に嵌装取付する。また該吹
出装置Ｃを支軸７を軸として動力により水平方向に回転
自在に支承設け、必要方向に送風を行わしめる構造、図
７の如く上記送風機室Ｂの下方に支承扞８を延出設け、
該支承扞８に吹出装置Ｃを伸縮及び回転可動自在に行わ
しめる構造とすることによって、適当高さ位置における
送風を容易とする。なお上記の操作手段としての説明は
省略したが電動運転、センサーによる駆動機構、遠隔操
作、手動によるもの等如何なる方法を用いるも任意自在
である。

【発明の効果】

【０００８】この発明は上記の如く、全体形状を横長形
状に形成すると共に送風機室の下方に多数の吹出口を各
吹出方向変更調整自在に取付けしてなる吹出装置を一体
的に垂下凸設してなるものであるから、工場、作業所、
倉庫等室内の高所箇所に極めて簡単容に設置可能である
と共に場内環境に応じて各吹出口を操作し必要とする方
向にのみ送風方向を規定して送風を行わしめることが出
来得るので非常に経済的且つ有効な室内における空調展
開を速時に求めることが出来得るのである。

【０００９】また請求項３項記載の如く多数の吹出口を
取付けしてなる吹出装置の器筺形状を略角型円錐型に形
成することによって、吹出口の送風口部分が夫々の斜面
に添って自然的に傾斜状に嵌装され、従って室内斜め下
方広範囲にわたって冷暖気のの送風を容易確実に行わし
めることが出来得る等の効果がある。

【００１０】更にこの発明は請求項４項記載の如く吹出
装置を送風機室の下方に水平方向に回転自在に支承設け
ることによって、室内高所等周辺に上記、冷暖気の送風
を回転しながら送給することが出来得、従って該送風が
室内空気を強制的に攪拌するは勿論、特に従来懸念と為
されていた室内における冷暖房の偏寄り現象を一挙に解
決得られ、常時均等な冷暖気の分布を容易確実に求める
ことが出来得る。

【００１１】またこの発明は請求項５項、請求項６項記
載の如く上記、吹出装置を支承扞に上下伸縮可動及び回
転自在に支承設けることによって、送風不使用時に上方
に上げれば嵩低くなり、室内の空間が拡大し該室内の使
用有効範囲が広大となり意匠も極めて良好であると共に
従来天吊型空調機における圧迫感が解消し、特に上下可
動によって室内の高低等任意高さ位置での送風を容易と
し、以て必要とする箇所において冷暖気の送給が集合状
態にて効果的に求め得られる等、顕著な効果を併わせ有
した至便な発明である。また図４の如く上記空調機を壁
面設置型として用いる場合には嵩小にて狭小な箇所にも
容易に設置可能であり意匠的にも良好である等の利点を
有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る吹出装置片側設置型高所設置形
空気調和機の正面図、

【図２】同上、平面図、

【図３】同上、側面図、

【図４】壁面設置型空調機の側面図、

【図５】他の実施態様である吹出装置両側設置型空調機
の正面図、

【図６】同上、平面図、

【図７】同上、吹出装置伸縮型空調機の正面図である。

【符号の説明】

１ 機体 ２ 吸込口 ２ａ フィルター ３ 熱交換コイル ４ 電動機 ５ 送風機 ６ 吹出口 ７ 支軸 ８ 支承扞 Ａ 熱交換器室 Ｂ 送風機室 Ｃ 吹出装置

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 機体の前部、後部等適宜箇所に吸込口を
   開口設け、且つ機体内部に熱交換コイルを配置して熱交
   換器室を形成し、該熱交換器室の一方側部に電動機、送
   風機を各配置してなる送風機室を隣接に連結し全体形状
   を略細長形状の空気調和機を形成すると共に上記、送風
   機室の下方に多数の吹出口を各吹出方向変更調整自在に
   取付けしてなる吹出装置を一体的に垂下凸設せしめたこ
   とを特徴とする高所設置形空気調和機。
2. 【請求項２】 請求項１項記載の熱交換器室の左右両側
   に、上記と同様室内に電動機、送風機を配置せる送風機
   室を隣接に形成設け、該両側夫々の送風機室の下方に多
   数の吹出口を各吹出方向変更調整自在に取付けしてなる
   吹出装置を一体的に垂下凸設せしめたことを特徴とする
   高所設置形空気調和機。
3. 【請求項３】 請求項１項または請求項２項記載の空気
   調和機において、上記、一方または両側の送風機室の下
   方に略角型円錐形状に形成し、且つ夫々の傾斜面に数個
   の吹出口を各吹出方向変更調整自在に取付けしてなる吹
   出装置を一体的に垂下凸設せしめたことを特徴とする高
   所設置形空気調和機。
4. 【請求項４】 請求項３項記載の空気調和機において、
   上記、一方または両側の送風機室の下方に支軸を延出設
   け、該支軸に多数の吹出口を各吹出方向変更調整自在に
   嵌装してなる吹出装置を水平方向に回転自在に支承設
   け、高所周辺に回転送風を行わしめるべく形成したこと
   を特徴とする高所設置形空気調和機。
5. 【請求項５】 請求項３項記載の空気調和機において、
   上記、一方または両側の送風機室の下方に多数の吹出口
   を各吹出方向変更調整自在に取付けしてなる吹出装置を
   支承扞を介して上下可動自在に支承設け、室内の必要高
   さ位置において送風を行わしめるべく形成したことを特
   徴とする高所設置形空気調和機。
6. 【請求項６】 請求項５項記載の空気調和機において，
   吹出口を多数取付けしてなる吹出装置を上記、送風機室
   の下方に支承扞を介して上下可動及び回転自在に支承設
   け，室内の必要高さ位置において回転送風を行わしめる
   べく形成したことを特徴とする高所設置形空気調和機。