JP4752142B2 - 空気調和機用室内機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機(ルームエアコンディショナ)用室内機の構造、およびこれを用いた風向制御方法に係わり、更に詳しくは、冷房効率や送風性能を低下させることなく、吹き出される冷風あるいは暖風を広角度に上下方向に吹き出すことのできる空気調和機用室内機およびこれを用いた風向制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図20は、例えば、特開2001−431557号公報に示された従来の空気調和機用室内機の外観構造を示す斜視図であり、図21は、図20に示す空気調和機用室内機のXーX線断面図である。
図20および21において、40は前面カバー、41は前面カバー40の上面および正面側に形成された空気吸入口、51は横流式(気体が多翼形の羽根車内を軸に直角面内で通過する形式のもので、貫流式ともいう)の送風機、52は熱交換器、53aおよび53bは上下風向板(風向上下羽根)、54はリヤガイダ、55はスタビライザ、56は送風路、57は空気吹出口、58は左右風向板(風向左右羽根)、100はこれら部材で構成された空気調和機用室内機である。
【0003】
略円筒形状をした横流式の送風機51は、空気調和機用室内機100の内部において水平方向(左右方向)に配置されており、送風機51の運転により空気吸入口41から導入された空気は熱交換器52を通過して、リアガイダ54とスタビライザ55とにより形成された送風路56を介して、空気吹出口57から送出される。
空気吹出口57の近傍に複数の左右風向板58が水平方向(左右方向)に回動自在に軸支されており、吹き出される風(冷風あるいは暖風)の流れを水平方向(左右方向)に変化させる。
また、空気吹出口57には上下風向板(風向上下羽根)53aおよび53bが上下方向に回動自在に軸支されており、吹き出される風の流れを上下方向(垂直方向)に変化させる。
【0004】
なお、上下風向板(風向上下羽根)53aおよび53bは、図示されていないステッピングモータ等で駆動制御される。上下風向板(風向上下羽根)は、図20から明らかなように、水平方向に3分割されており、中央の上下風向板(風向上下羽根)53aと、2枚の左右の上下風向板(風向上下羽根)53bとからなる。左右の上下風向板(風向上下羽根)53bは互いに連動する一方、中央の上下風向板(風向上下羽根)53aは左右の上下風向板(風向上下羽根)53bとは独立して回動する。冷房運転あるいは除湿運転の際、送風路56から吹き出される冷風は、中央の上下風向板(風向上下羽根)53aおよび左右の上下風向板(風向上下羽根)53bの角度によって、吹き出される角度が制御される。
【0005】
例えば、中央の上下風向板(風向上下羽根)53aおよび左右の上下風向板(風向上下羽根)53bが図20の状態に設定された場合、空気吹出口57から吹き出された冷風は、中央の上下風向板(風向上下羽根)53aによって水平方向よりやや下向きの角度で吹き出され、左右の上下風向板(風向上下羽根)53bに当たった冷風は、垂直方向に近い下向きの角度で吹き出される。
即ち、空気吹出口57から吹き出される冷風は、中央の上下風向板53aと左右の上下風向板(風向上下羽根)53bとによって、水平方向と垂直方向に振り分けられる。
【0006】
また、図22は、特開平10ー61999号公報に示された他の従来の空気調和機用室内機の構造を説明するための断面図である。
図において、40は前面カバー、41は前面カバー40の上面および正面側に設けられた空気吸入口、51は横流式(貫流式ともいう)の送風機、52は熱交換器、54はリヤガイダ、55はスタビライザ、56は送風路、57は空気吹出口、60aは第1の上下風向板、60bは第2の上下風向板、100はこれら部材で構成された空気調機用室内機である。
図22に示された空気調和機用室内機の構造は、上下風向板の形状やその取り付け構造が異なる点を除いて、図20および図21に示された空気調和機用室内機の構造と基本的には同じである。
【0007】
前述の図20および図21に示した空気調和機用室内機と同様に、略円筒形状をした横流式の送風機51は、空気調和機用室内機100の内部において、水平方向に配置されており、送風機51により空気吸入口41から導入された空気は熱交換器52を通過して、リアガイダ54とスタビライザ55とにより形成された送風路56を介して、空気吹出口57から送出される。
また、空気吹出口57の近傍に複数の左右風向板(図示せず)が左右方向に回動自在に軸支されており、吹き出される風(空気)の流れを水平方向(左右方向)に変化させる。
図22に示された従来の空気調和機用室内機では、それぞれ独立して回動自在に軸支され、図示されないステッピングモータ等で駆動制御される第1の上下風向板60aおよび第2の上下風向板60bの2枚の上下風向板が、空気吹出口57において水平方向にほぼ平行して配置されている。
【0008】
そして、冷房運転あるいは除湿運転の場合、送風路56から吹き出される冷風は、第1の上下風向板60aおよび第2の上下風向板60bの2枚の上下風向板の設定角度によって、吹き出される冷風の角度が制御される。
例えば、第1の上下風向板60aの角度をほぼ水平方向あるいはやや上向きの角度に、第2の上下風向板60bの角度をやや垂直方向の下向きの角度に設定することにより、送風路56から吹き出される冷風は、水平方向あるいは水平方向よりやや上向きの方向と、やや下向きの2つの方向に吹き出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の空気調和機用室内機においては、空気吹出口および上下風向板が前面カバーの下部に配置されているので、上下風向板を上方(即ち、居室内の天井方向)に向け、冷風を水平方向よりも上方に吹き出すと、吹き出された冷風の流れが前面カバー40に設けられた空気吸入口41を通過して熱交換器側に吸引され、冷風が再び熱交換器に入るために、冷房効率や送風性能が悪化するなどの問題点があった。
従って、室内機から吹き出される冷風を水平方向よりも上方に向けることができず、冷風が居室内の居住者に直接当たり、肌寒さや不快感を感じさせるという不具合があった。
【0010】
また、図20および図21に示した空気調和機用室内機のように、吹き出される冷風を上下風向板により水平方向と垂直方向(下向きの方向)に分割して送風する場合は、水平方向の空気吹出口の面積に比べて下方の空気吹出口の面積が狭くなるため、風速が大きくなり、騒音が大きくなるなどの不具合もあった。
また、大風量で風速の小さい送風を行うのには適した構造ではなかった。
【0011】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、冷房運転または除湿運転時に、冷風が直接居住者に当たらないように、吹き出される冷風を室内に設置された空気調和機用室内機の高さと略同等、もしくはそれ以上の高さ(即ち、水平方向よりも上の方向)に送風しても、冷房効率や送風性能を低下させることなく、また、風向制御による騒音の増加も防止でき、上下方向に広範囲の角度の送風を可能とする快適な空気調和機用室内機およびこれを用いた風向制御方法を提供することを目的としている。
また、大風量で風速の少ない送風を行うのには適した空気調和機用室内機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る空気調和機用室内機は、複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するともに、室内機の左右両端部にそれぞれ配置された第1および第2の上下風向制御装置と、第1および第2の上下風向制御装置との間に配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、熱交換器によって形成された空間部の左右両端部において第1および第2の上下風向制御装置に対応してそれぞれ配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を第1あるいは第2の上下風向制御装置に送り込む第1および第2の送風機とを備え、第1および第2の上下風向制御装置は、その後部側において回動自在なガイドが配置され、ガイドの前面側フレーム部に複数の上下風向板が所定の角度で固定して取り付けられているものである。
【0013】
また、この発明に係る空気調和機用室内機は、複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、室内機の左右両端部のいずれかに配置された上下風向制御装置と、その一端側に上下風向制御装置が配置されるともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、熱交換器によって形成された空間部の端部において、上下風向制御装置に対応して配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を上下風向制御装置に送り込む送風機とを備え、上下風向制御装置は、その後部側において回動自在なガイドが配置され、ガイドの前面側フレーム部に複数の上下風向板が所定の角度で固定して取り付けられているものである。
【0016】
また、この発明に係る空気調和機用室内機は、複数の上下風向板、1枚毎にそれぞれ所望の角度に設定可能であることを特徴とする。
【0020】
また、この発明に係る空気調和機用室内機は、複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、室内機の左右両端部にそれぞれ配置された第1および第2の上下風向制御装置と、第1および第2の上下風向制御装置との間に配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、熱交換器によって形成された空間部の左右両端部において第1および第2の上下風向制御装置に対応してそれぞれ配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を第1あるいは第2の上下風向制御装置に送り込む第1および第2の送風機と、を備えた空気調和機用室内機が水平方向に2台連結して配置され、連結部の側板は除去されているとともに、左右両端部の上下風向制御装置の空気吹出口は閉鎖可能であって、左右両端部の上下風向制御装置の空気吹出口は閉鎖するとともに、連結部の一方の送風機を正転駆動させ、他方の送風機を逆転駆動させる設定が可能であることを特徴とするものである。
【0021】
また、この発明に係る空気調和機用室内機は、複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、室内機の左右両端部にそれぞれ配置された第1および第2の上下風向制御装置と、第1および第2の上下風向制御装置との間に配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、熱交換器によって形成された空間部の左右両端部において第1および第2の上下風向制御装置に対応してそれぞれ配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を第1あるいは第2の上下風向制御装置に送り込む第1および第2の送風機とを備え、第1および第2の送風機は、軸流式の送風機であって、第1の上下風向制御装置の複数の上下風向板の角度を上方に設定するとともに、第1の送風機を逆転駆動させ、第2の上下風向制御装置の複数の上下風向板の角度を下方に設定するとともに、第2の送風機を正転駆動させる設定が可能であることを特徴とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、各図間において、同一符号は同一あるいは相当のものであることを示す。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図であり、正面から室内機の内部を透視したときの要部構成部材の配置の状態を概念的に示している。
図において、1は軸流式の送風機、2は熱交換器、3は上下風向板、4はガイド、5は下板、6は側板、7は吸入板である。
また、図2、図3および図4は、図1のXーX線断面から左側あるいは右側の送風機1側を見たときの要部構成部材の配置の状態を示しており、図2は室内機から吹き出される冷風を下方に送風するとき、図3は室内機から吹き出される冷風を水平方向に送風するとき、図4は室内機から吹き出される冷風を上方に送風するときの上下風向板の状態を示している。
【0027】
図1〜図4に示したように、本実施の形態による空気調和機用室内機は、略半円筒形状をしたガイド4と、ガイド4の前面側で回動自在に軸支され、図示されていないステッピンクモータ等で上下方向に角度制御される複数の上下風向板3とからなる第1の上下風向制御装置30および第2の上下風向制御装置31が、室内機筐体の左側端部および右側端部にそれぞれ配置されている。
即ち、第1および第2の上下風向制御装置30、31は、空気吸入口が形成された図示しない前面カバーを挟んで、その外側端部に配置されている。
また、第1の上下風向制御装置30および第2の上下風向制御装置31に対応して軸流式の送風機1が室内機内部の左右両側にそれぞれ配置されている。
また、複数の熱交換器2が、空気吸入口が形成された図示しない前面カバーの内壁面に沿って左右両側の送風機1も包み込むように空間部を形成して配置されている。
【0028】
なお、図示しない前面カバーは、室内機の上面および前面を覆って室内機筐体の一部を構成しているが、さらに、下板5が配置されている下面側にも延在していてもよい。
また、2台の軸流式の各送風機1は、図1に示すように、そのモータ部が第1の上下風向制御装置30および第2の上下風向制御装置31の中央部に、その羽根部が複数の熱交換器2で形成された空間部に位置するように、室内機内部に取り付けられている。
また、軸流式の送風機1は、正転駆動時には熱交換器から上下風向制御装置側への流れを作り、逆転駆動時には上下風向制御装置から熱交換器側への流れをつくる。
即ち、送風機が正転駆動されている時には、熱交換器が形成する空間部側から上下風向制御装置側へ空気を送り込まれ、送風機が逆転駆動されている時には、上下風向制御装置側から熱交換器が形成する空間部側へ空気を送り込まれるものとする。
【0029】
次に、動作について説明する。空気調和機用室内機内部で熱交換器2が形成する空間部の左右両端部に設けられた2台の送風機1が正転駆動されると、図示しない前面カバーの正面側あるいは底面側の空気吸入口から吸い込まれた居室内の空気は、図1のAで示すような流れで熱交換器2(図示せず)を通過して冷却され、同様に、前面カバーの上面側の空気吸入口から吸い込まれた空気は、図1のBで示すような流れで熱交換器2通過して冷却される。さらに、熱交換器2によって冷却された冷風は、送風機1によって昇圧され、吸入板7を介して第1の上下風向制御装置30あるいは第2の上下風向制御装置31にそれぞれ送風される。
【0030】
第1の上下風向制御装置30および第2の上下風向制御装置31には、吸入板7と対向する側面側に側板6が、また、後部側には略半円筒形状をしたガイド4が設けられているので、送風機1によって送り込まれた冷風は、側面側および後部側に吹き出されることはなく、前面側に配置された複数の上下風向板3によって形成される空気吹出口から室内機の外部(即ち、室内機が設置されている居室内)に吹き出される。このとき、室内機の外部に吹き出される冷風の上下の方向は、上下風向板3の上下方向(即ち、垂直方向)の設定角度によって定まる。即ち、第1の上下風向制御装置30あるいは第2の上下風向制御装置31の上下風向板3の角度が、図2の状態に設定されているときは、下方に送風され、図3の状態に設定されているときは、水平方向に送風され、図4の状態に設定されているときは、上方に送風される。なお、ガイド4の形状は、略半円筒形状にこだわるものではなく、側板6とによって第1あるいは第2の上下風向制御装置側に送り込まれた空気を空気吹出口から室内機の外部へ吹き出すための形状であれば、どのようなものであてもかまわない。
【0031】
また、図4に示したように、冷風を上方へ送風した場合でも、本実施の形態による空気調和機用室内機は、第1および第2の上下風向制御装置30、31が、空気吸入口が形成された前面カバー(図示なし)を挟んで、前面カバーの左右の端部に配置されているので、第1の上下風向制御装置30あるいは第2の上下風向制御装置31の上方には熱交換器2は配置されておらず、前面カバーの下部に上下風向板および空気吹出口が配置された従来装置のように、吹き出された冷風が前面カバーの吸入口を通過して、再び熱交換器2に吸引されることはない。
従って、本実施の形態による空気調和機用室内機では、冷房効率や送風性能を低下させることなく、吹き出される冷風を水平方向よりも上方に設定できる。
即ち、本実施の形態による空気調和機用室内機では、冷房効率や送風性能を低下させることなく、広範囲な角度の送風が可能となる。
また、上下風向板3によって風向制御したとき、風速の増加が少ないので、騒音の増加を抑制できる。
【0032】
図5は、送風機の回転数を一定にしたとき、従来の空気調和機用室内機と本発明による空気調和機用室内機の上下方向の風向による風量比率を示す。
図中、Eは本発明による空気調和機用室内機の風量を、Fは従来の空気調和機用室内機の風量を表す。
本発明および従来の室内機において、最大風量を100%として、上下風向板の角度を変えて各角度方向に気流を送ると、上下風向板の圧力損失により送風できる風量が変化する。
従来の室内機では、例えば、下方向40°で最大となり、正面(0°)方向で約80%、下方向90°で30%程度となる。
特に、正面よりも上方になると圧力損失が急激に大きくなること、気流が熱交換器側に吸入されることにより、風量が激減する。
一方、本発明による室内機では、上下75°まで送風することが可能であることが分かる。
即ち、上下方向(垂直方向)に広範囲な角度で送風することが可能である。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態による空気調和機用室内機では、軸流式の送機を用いて、熱交換器が配置されていない側部から気流(例えば、冷風)を吹き出す構成としたので、冷風を上方へ送風した場合でも従来装置のように吹き出された冷風が前面カバーの吸入口を通過して、再び熱交換器に吸引されることはない。従って、冷房効率や送風性能を低下させることなく、吹き出される冷風の方向を上方(天井方向)に設定できる。即ち、冷房効率や送風性能を低下させることなく、広範囲な角度の送風が可能となり、冷風が居住者に直接当たって肌寒さや不快感を感じさせるという不具合を解消することができる。また、従来の空気調和機用室内機では、上下風向板の駆動による空気吹出口の面積の変化が大きく、騒音を発生しやすい。一方、本実施の形態による空気調和機用室内機では、上下風向板によって形成される複数の空気吹出口の面積はほぼ同じであり、また、吹き出される空気の方向を変化させても空気吹出口の面積の変化の比率は小さいので、風速の増大は小さく、騒音の増加を抑制できる。
【0034】
図6は、実施の形態1による空気調和機用室内機の変形例を説明するための図である。
図1〜図4では、室内機の左右両端に配置される第1の上下風向制御装置30および第2の上下風向制御装置31において、ガイド4は固定とし、ガイド4の前面側フレーム部(図示せず)において上下方向(垂直方向に)回動自在に軸支された複数の上下風向板3の角度を制御(設定)することにより、吹き出される気流(空気)の方向を変化させる場合を示したが、図6に示すように、上下風向制御装置30、31に対してガイド4を回転可能に取り付けて、この回転可能なガイド4に互いに平行な複数の上下風向板3を固定して取り付けてもよい。
これにより、回転可能なガイド4の回転角度を制御するだけで、複数個の上下風向板3の角度を制御することなく、吹き出される気流の方向を変化でき、簡単な構成で同様の効果がある。
なお、図6(a)は水平方向に吹き出す場合、図6(b)は下方に吹き出す場合、図6(c)は上方に吹き出す場合を示している。
【0035】
また、図7および図8は、実施の形態1による空気調和機用室内機の他の変形例を説明するための図である。
図1〜図4では、室内機の左右両端に配置される第1の上下風向制御装置30および第2の上下風向制御装置31において、ガイド4は固定とし、このガイド4の前面に配置された複数の上下風向板3の角度は上下方向に対してそれぞれ同じ角度で制御して、吹き出される気流の方向を変化させる場合を示したが、複数の上下風向板3の上下方向の角度を互いに異なる角度に変化させ、図7に示すように、吹き出し気流を上下方向全体に拡散させ、室内に気流感の無い送風をすることや上下方向に風量を振り分けることを行えば、より一層、冷風が居住者に直接当たることのない、快適な室内機を構成できる。
また、空気吹出口の複数の上下風向板3は、図7のように同一方向にする必要はなく、図8に示したように複数の上下風向板3をそれぞれ別々の方向に向けて送風しても同様の効果を得ることができる。
【0036】
なお、図1では、送風機1を軸流式ファンとしたが、図9に示したような遠心式ファン、図10に示したような貫流式ファン、あるいは斜流式ファンを用いても同様の効果を得ることができる。
また、図1に示した空気調和機用室内機では、室内機の左右両端部に、略半円筒形状をしたガイド4と、ガイド4の前面側で回動自在に軸支された複数の上下風向板とからなる第1および第2の2つの上下風向制御装置を設けているが、左側あるいは右側の端部にのみ、1つの上下風向制御装置を設けても、ほぼ同様の効果を得ることができる。
この場合、上下風向制御装置は1つであるので、同様の効果を得る空気調和機用室内機を簡単な構成で安価に実現できる。
【0037】
実施の形態2.
図11は、実施の形態2による空気調和機用室内機の風向制御方法を説明するための図である。
なお、図11(a)は、正面から室内機の内部を透視したときの要部構成部材の配置の状態を概念的に示している。
図において、30および31は、略半円筒形状をしたガイド4と、ガイド4の前面側フレーム部(図示せず)で回動自在に軸支された複数の上下風向板3とからなり、室内機の左側端部および右側端部に配置された第1の上下風向制御装置および第2の上下風向制御装置である。
また、図11(b)および図11(c)は、第1および第2の上下風向制御装置30および31の複数の上下風向板3の状態の一例を示している。
【0038】
本実施の形態においては、暖房運転時において、逆転駆動した送風機により居室の上方に溜まった暖気を室内機内に取り込み、取り込まれた暖気を熱交換器を通過させることなく、正転駆動している送風機によりそのまま居室内下方に送風する。例えば、図11(b)に示すように、第1の上下風向制御装置30の複数の上下風向板3を上方に向けるともに、送風機1を逆転駆動させて、室内機が設置されている居室の上方に溜まった暖気を吸入して、室内機内部に取り込む。そして、第2の上下風向制御装置31の送風機は正転駆動しているので、第2の上下風向制御装置31は、室内機に取り込まれた暖気を室内機の外部(即ち、室内機が設置されている居室内)に吹き出す。このとき、図11(c)に示したように、第2の上下風向制御装置31の複数の上下風向板3が下方に向いていると、第2の上下風向制御装置31から吹き出される暖気は居室の下方に吹き出される。
【0039】
このような風向制御を行うことにより、居室内の温度にムラを無くし、足下まで暖かい風向制御が可能であり、また、暖房電力も少なくすることができる。
なお、このような暖房運転時では、熱交換器の温度は居室内の温度と同じで、その機能は停止している。
また、一般に、軸流式の送風機から吐き出された気流は、回転軸方向の速度成分と回転方向の旋回成分を有しており、軸方向成分は気流(冷気や暖気など)を遠方に到達させるための動圧成分(言い換えれば、風量)であり、旋回成分はグルグル回りながら除々に熱エネルギーに変換される不必要な廃棄動圧である。
本実施の形態では、上流のファン(即ち、第1の上下風向制御装置30の送風機)が作り出した不必要な廃棄動圧である旋回成分を下流側(即ち、第2の上下風向制御装置31側)で回収するために、送風機の効率が向上する。
【0040】
なお、室内機の右側端部に配置された第2の上下風向制御装置31側より居室上方の暖気を吸引し、左側端部に配置された第1の上下風向制御装置30側より室内機内部に吸入した暖気を吹き出すようにしても、同様の効果を奏することは言うまでもない。
また、第1および第2の上下風向制御装置30、31の送風機1を、いずれも正転駆動させ、図示しない前面カバーの空気吸入口から居室内の空気を吸入し、熱交換器2を通過して冷却された冷風を第1および第2の上下風向制御装置30、31から吹き出すようにすれば、前述の実施の形態1の空気調和機用室内機になることは言うまでもない。
【0041】
実施の形態3.
図12〜図14は、実施の形態3による空気調和機用室内機の動作を説明するための図であり、図12は本実施の形態における要部部材(第1および第2の上下風向制御装置30、31に配置された複数の上下風向板3)の動作を説明するための図、図13は第1の上下風向制御装置31の上下風向板3の状態を示す図、図14は本実施の形態による空気の流れを示す図である。
本実施の形態による空気調和機用室内機の構成は、前述の実施の形態1による空気調和機用室内機の構成と基本的には同じであるが、各上下風向板3は、上下風向板3によって形成される空気吹出口を塞ぐことができる形状・寸法を有しており、また、第1の上下風向制御装置30に対応する送風機1の運転(駆動)は停止させ、第2の上下風向制御装置31に対応する送風機1のみを運転(駆動)させることを特徴とする。
本実施の形態においては、室内機の左右両端部に配置された第1および第2の上下風向制御装置30、31のうち、例えば、図12(b)に示したように第1の上下風向制御装置30の空気吹出口を上下風向板3により塞ぐ。
【0042】
なお、図12(a)は、第1および第2の上下風向制御装置30、31の空気吹出口が上下風向板3により塞がれていないときの様子を示している。
この状態から、第1の上下風向制御装置30の各空気吹出口をそれぞれ対応する上下風向板3で塞ぐように、各上下風向板3の角度を設定するとともに、第1の上下風向制御装置30に対応して配置されている送風機1の運転は停止させ、第2の上下風向制御装置31に対応して配置されている送風機1のみを正転駆動させる。
図12(b)に示すように、第1の上下風向制御装置30の風路(即ち、空気吹出口)が上下風向板3により閉じられた状態であり、さらに、第2の上下風向制御装置31に対応する送風機1のみが正転駆動されるので、図14に示すように、図示しない前面カバーの空気吸入口から吸い込まれた居室内の空気は、熱交換器を通過して冷却され、空気室内機の右端部に配置された第2の上下風向制御装置31からのみ冷気が吹き出される。
【0043】
ここで、図14のAは前面カバーの正面側あるいは底面側の空気吸入口より吸い込まれた空気の流れを Bは前面カバーの上面側の空気吸入口より吸い込まれた空気の流れを示している。
なお、上述の説明では、第1の上下風向装置30の風路(即ち、空気吹出口)を塞ぎ、第2の上下風向装置31からのみ冷気を吹き出す場合について述べたが、これとは逆に、第2の上下風向装置31の風路を塞ぎ、第1の上下風向装置30からのみ冷気を吹き出すようにしてもよい。
即ち、本実施の形態による空気調和機用室内機によれば、室内機の左側あるい右側のいずれか所望の側からのみ、冷気の吹き出しを行うことができる。
【0044】
これにより、居室内での居住者に対し、冷気が直接当たらない方の空気吹出口を選択することが可能となり、冷風が居住者に直接当たることのない、空気調和機用室内機を実現することができる。
このように、本実施の形態では、上下風向板3を上下風向板3によって形成される空気吹出口を塞ぐことができる形状・寸法とし、上下風向板3に空気吹出口のシャッター機能を持たせたことにより、第1あるいは第2の上下風向制御装置30、31からの空気の吹き出し、あるいは空気の吸い込みを自在に停止させることが可能となり、多様なモードでの運転が可能となる。
【0045】
実施の形態4.
図15、図16は、実施の形態4による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
図において、101および102は、実施の形態1による空気調和機用室内機と同等の構成を有した空気調和機用室内機である。
本実施の形態による空気調和機用室内機は、図15あるいは図16に示すように、2台の実施の形態1による空気調和機用室内機101、102を水平方向(左右方向)に連結した構成となっている。
そして、図16に示すように、空気調和機用室内機101の上下風向制御装置30、31の上下風向板3および空気調和機用室内機102の上下風向制御装置30、31の上下風向板3の角度をそれぞれ独立に制御する。
【0046】
これにより、室内機全体として空気吹出口の水平方向(左右方向)の配置幅(距離)を大きくすることができるともに、中間部にも空気吹出口があり、かつ、それぞれの上下風向制御装置から吹き出される冷風あるいは暖風の上下方向の向きを自由に設定できる。従って、居室内での居住者に対し、さらに、冷風あるいは暖風が居住者に直接当たることのない、快適な空気調和機用室内機を実現することができる。なお、上述の説明では、2台の実施の形態1による空気調和機用室内機を用いた場合について述べたが、これに限るものではなく、3台以上の空気調和機用室内機を用いてもよいことは言うまでもない。
【0047】
実施の形態5.
図17、図18は、実施の形態5による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
本実施の形態による空気調和機用室内機は、図17あるいは図18に示すように、2台の実施の形態1による空気調和機用室内機101、102を水平方向(左右方向)に連結した構成となっている。
そして、図17あるいは図18に示すように、それぞれの上下風向制御装置30、31の空気吹出口は、上下風向板3により全て閉じられている。
また、空気調和機用室内機101と空気調和機用室内機102の間で空気が自由に通過できるように、空気調和機用室内機101と空気調和機用室内機102の接続部側の端部に側板は配置されていない。
いま、空気調和機用室内機101の第1の上下風向制御装置30に対応する送風機1と空気調和機用室内機102の第2の上下風向制御装置31に対応する送風機1の運転は停止させておく。
【0048】
そして、空気調和機用室内機101の第2の上下風向制御装置31に対応する送風機1を正転駆動して、空気調和機用室内機101の周囲の空気を前面カバー(図示せず)に形成された空気吸入口より熱交換器2を通過して吸入して、冷却された空気を空気調和機用室内機102の第1の上下風向制御装置30側に送り出す。
また、空気調和機用室内機102の第1の上下風向制御装置30に対応する送風機1は逆転駆動されており、空気調和機用室内機101側から送り込まれた冷気を空気調和機用室内機102の内部に吸引し、吸引された冷気を空気調和機用室内機102の熱交換器2により暖めて空気調和機用室内機102の外部に放出する。
図18は、このときの気流の流れを示したものであり、図において、Aは左側(上流側)の空気調和機用室内機101の前面カバー(図示せず)の正面あるいは底面側の空気吸入口より吸い込まれた気流の流れを、また、Bは右側(下流側)の空気調和機用室内機101の前面カバー(図示せず)の上面側の空気吸入口より吸い込まれた気流の流れを示しいる。
【0049】
このように、本実施の形態においては、空気調和機用室内機101および102の上下風向板3は全て閉じ、上流側の空気調和機用室内機101から居室内の空気を吸い込んで熱交換器で冷却し、さらに、この冷却された空気を下流側の空気調和機用室内機102の熱交換器で暖めて、再び居室内に送り出す。
このようにすることにより、上流側の熱交換器(即ち、空気調和機用室内機101の熱交換器)によって空気内の水分が凝縮し、絶対湿度が低下する。
さらに、それを下流の熱交換器(即ち、空気調和機用室内機102の熱交換器)によって暖めることにより、送風する空気の温度を下げることなく、除湿された空気を提供できる。
【0050】
実施の形態6.
図19は、実施の形態6による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
本実施の形態による空気調和機用室内機の構成は、基本的には実施の形態1による空気調和機用室内機の構成と同じであるが、2台の軸流式の送風機1のモータは、正転駆動と逆転駆動の切り替え制御が可能である点に特徴を有する。
上下風向板3によって形成される空気吹出口の面積よりも図示しない前面カバーの内壁面に沿って配置されている熱交換器2の面積は広いので、大きな風速が必要な場合、左右両端部に配置された2台の軸流式の送風機1を正転駆動させ、熱交換器2によって冷却された空気を、上下風向板3によって形成された空気吹出口より吹き出す。
【0051】
一方、居室内に気流感の無い送風を必要とする場合は、左右両端部に配置された2台の軸流式の送風機1を同時に逆転駆動させ、上下風向板3によって形成された空気吹出口から熱交換器2側に送風し、前面カバー(図示せず)の空気吸入口側より遅い風速を作り出す。
このように、本実施の形態によれば、2台の送風機を同時に逆転駆動させて冷風を熱交換器を通過させ、前面カバー(図示せず)の空気吸入口から送風することにより、大風量で、かつ、風速の少ない冷風を供給することもでき、より快適な空気調和機用室内機を実現できる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、この発明による空気調和機用室内機は、複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するともに、室内機の左右両端部にそれぞれ配置された第1および第2の上下風向制御装置と、第1および第2の上下風向制御装置との間に配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、熱交換器によって形成された空間部の左右両端部において第1および第2の上下風向制御装置に対応してそれぞれ配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を第1あるいは第2の上下風向制御装置に送り込む第1および第2の送風機とを備え、第1および第2の上下風向制御装置は、その後部側において回動自在なガイドが配置され、ガイドの前面側フレーム部に複数の上下風向板が所定の角度で固定して取り付けられているので、冷房運転あるいは除湿運転時に、熱交換器が配置されていない前面カバー側部から冷風を吹き出す構成としたので、冷風を上方へ送風した場合でも吹き出された冷風が前面カバーの吸入口を通過して、再び熱交換器に吸引されることはほとんどなくなり、冷房効率や送風性能を低下させることなく、吹き出される冷風を上方に設定できる。従って、冷房効率や送風性能を低下させることなく、上下方向に広範囲な角度の送風が可能となり、冷風が居住者に直接当たって肌寒さや不快感を感じさせるという不具合を解消することができる。
【0053】
また、この発明による空気調和機用室内機は、複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、室内機の左右両端部のいずれかに配置された上下風向制御装置と、その一端側に上下風向制御装置が配置されるともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、熱交換器によって形成された空間部の端部において、上下風向制御装置に対応して配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を上下風向制御装置に送り込む送風機とを備え、上下風向制御装置は、その後部側において回動自在なガイドが配置され、ガイドの前面側フレーム部に複数の上下風向板が所定の角度で固定して取り付けられているので、上下風向制御装置が1台だけの簡単な構成でありながら、冷房効率や送風性能をほとんど低下させることなく、上下方向に広範囲な角度の送風が可能となり、冷風が居住者に直接当たって肌寒さや不快感を感じさない快適な空気調和機用室内機を安価に実現できる。
【0056】
また、この発明による空気調和機用室内機は、複数の上下風向板、1枚毎にそれぞれ所望の角度に設定可能であるので、吹き出される空気の方向を自由に設定することが可能であり、冷房効率や送風性能を低下させることなく上下方向に広範囲な角度の送風が可能であり、かつ、より快適な空気調和機用室内機を実現できる。
【0060】
また、この発明による空気調和機用室内機は、複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、室内機の左右両端部にそれぞれ配置された第1および第2の上下風向制御装置と、第1および第2の上下風向制御装置との間に配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、熱交換器によって形成された空間部の左右両端部において第1および第2の上下風向制御装置に対応してそれぞれ配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を第1あるいは第2の上下風向制御装置に送り込む第1および第2の送風機と、を備えた空気調和機用室内機が水平方向に2台連結して配置され、連結部の側板は除去されているとともに、左右両端部の上下風向制御装置の空気吹出口は閉鎖可能であって、左右両端部の上下風向制御装置の空気吹出口は閉鎖するとともに、連結部の一方の送風機を正転駆動させ、他方の送風機を逆転駆動させる設定が可能であるので、一方の空気調和機用室内機から居室内の空気を吸い込んで熱交換器で冷却して、空気内の水分が凝縮させ、絶対湿度を低下させ、さらに、この冷却された空気を他方の空気調和機用室内機の熱交換器で暖めて、再び居室内に送り出すことが可能となる。即ち、居室内の温度を下げることなく、除湿を可能とする高性能な空気調和機用室内機を実現できる。
【0061】
また、この発明による空気調和機用室内機は、複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、室内機の左右両端部にそれぞれ配置された第1および第2の上下風向制御装置と、第1および第2の上下風向制御装置との間に配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、熱交換器によって形成された空間部の左右両端部において第1および第2の上下風向制御装置に対応してそれぞれ配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を第1あるいは第2の上下風向制御装置に送り込む第1および第2の送風機とを備え、第1および第2の送風機は、軸流式の送風機であって、第1の上下風向制御装置の複数の上下風向板の角度を上方に設定するとともに、第1の送風機を逆転駆動させ、第2の上下風向制御装置の複数の上下風向板の角度を下方に設定するとともに、第2の送風機を正転駆動させる設定が可能であることを特徴とするので、第1の送風機によって第1の風向制御装置側から居室内上方の暖かい空気を室内機に取り込み、取り込まれた暖かい空気を第2の送風機によって第2の風向制御装置側から居室の下方に吹き出すことが可能となり、暖房運転時において、居室内の温度ムラを無くし、足下まで暖かくすることのできる空気調和機用室内機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
【図2】 図1のXーX線断面から送風機側を見たときの図であり、下方に冷風が吹き出されるときの上下風向板の状態を示す図である。
【図3】 図1のXーX線断面から送風機側を見たときの図であり、水平方向に冷風が吹き出されるときの上下風向板の状態を示す図である。
【図4】 図1のXーX線断面から送風機側を見たときの図であり、上方に冷風が吹き出されるときの上下風向板の状態を示す図である。
【図5】 実施の形態1による空気調和機用室内機と従来の空気調和機用室内機において、風向と風量の関係を説明するための図である。
【図6】 実施の形態1による空気調和機用室内機の変形例を説明するための図である。
【図7】 実施の形態1による空気調和機用室内機の他の変形例を説明するための図である。
【図8】 実施の形態1による空気調和機用室内機の他の変形例を説明するための図である。
【図9】 実施の形態1による空気調和機用室内機において、遠心式送風機を使用した場合を説明するための図である。
【図10】 実施の形態1による空気調和機用室内機において、貫流式送風機を使用した場合を説明するための図である。
【図11】 実施の形態2による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
【図12】 実施の形態3による空気調和機用室内機の動作を説明するための図である。
【図13】 実施の形態3による空気調和機用室内機の動作を説明するための図である。
【図14】 実施の形態3による空気調和機用室内機の動作を説明するための図である。
【図15】 実施の形態4による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
【図16】 実施の形態4による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
【図17】 実施の形態5による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
【図18】 実施の形態5による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
【図19】 実施の形態6による空気調和機用室内機の構成と動作を説明するための図である。
【図20】 従来の空気調和機用室内機の外観構造を示す図である。
【図21】 図20のXーX線における断面を示す図である。
【図22】 他の従来の空気調和機用室内機の構造を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 送風機 2 熱交換器
3 上下風向板 4 ガイド
5 下板 6 側板
7 吸入板 8 遠心式送風機
9 モータ 10 貫流式送風機
30 第1の上下風向装置 31 第2の上下風向装置

Claims (7)

  1. 複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、上記室内機の左右両端部にそれぞれ配置された第1および第2の上下風向制御装置と、
    上記第1および第2の上下風向制御装置との間に配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、
    上記前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、
    上記熱交換器によって形成された空間部の左右両端部において上記第1および第2の上下風向制御装置に対応してそれぞれ配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を上記第1あるいは第2の上下風向制御装置に送り込む第1および第2の送風機とを備え、
    上記第1および第2の上下風向制御装置は、その後部側において回動自在なガイドが配置され、上記ガイドの前面側フレーム部に上記複数の上下風向板が所定の角度で固定して取り付けられていることを特徴とする空気調和機用室内機。
  2. 複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、上記室内機の左右両端部のいずれかに配置された上下風向制御装置と、
    その一端側に上記上下風向制御装置が配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、
    上記前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、
    上記熱交換器によって形成された空間部の端部において、上記上下風向制御装置に対応して配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を上記上下風向制御装置に送り込む送風機とを備え、
    上記上下風向制御装置は、その後部側において回動自在なガイドが配置され、上記ガイドの前面側フレーム部に上記複数の上下風向板が所定の角度で固定して取り付けられていることを特徴とする空気調和機用室内機。
  3. 数の上下風向板は、1枚毎にそれぞれ所望の角度に設定可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気調和機用室内機。
  4. 上下風向制御装置と前面カバーの前面部に形成された空気吸入口とが水平方向に同じ高さに配置されたことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の空気調和機用室内機。
  5. 複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、上記室内機の左右両端部にそれぞれ配置された第1および第2の上下風向制御装置と、
    上記第1および第2の上下風向制御装置との間に配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、
    上記前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、
    上記熱交換器によって形成された空間部の左右両端部において上記第1および第2の上下風向制御装置に対応してそれぞれ配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を上記第1あるいは第2の上下風向制御装置に送り込む第1および第2の送風機と、
    を備えた空気調和機用室内機が水平方向に2台連結して配置され、連結部の側板は除去されているとともに、左右両端部の上下風向制御装置の空気吹出口は閉鎖可能であって、
    上記左右両端部の上下風向制御装置の空気吹出口は閉鎖するとともに、連結部の一方の送風機を正転駆動させ、他方の送風機を逆転駆動させる設定が可能であることを特徴とする空気調和機用室内機。
  6. 複数の上下風向板を室内機前面側で上下方向に回動自在に軸支するとともに、上記室内機の左右両端部にそれぞれ配置された第1および第2の上下風向制御装置と、
    上記第1および第2の上下風向制御装置との間に配置されるとともに、上面部および前面部に空気吸入口が形成された前面カバーと、
    上記前面カバーの内壁面に対向して配置された熱交換器と、
    上記熱交換器によって形成された空間部の左右両端部において上記第1および第2の上下風向制御装置に対応してそれぞれ配置され、正転駆動時に上記空間部の空気を上記第1あるいは第2の上下風向制御装置に送り込む第1および第2の送風機とを備え、
    上記第1および第2の送風機は、軸流式の送風機であって、
    上記第1の上下風向制御装置の複数の上下風向板の角度を上方に設定するとともに、上記第1の送風機を逆転駆動させ、上記第2の上下風向制御装置の複数の上下風向板の角度を下方に設定するとともに、上記第2の送風機を正転駆動させる設定が可能であることを特徴とする空気調和機用室内機。
  7. 第1および第2の送風機は、正転駆動と逆転駆動の切り替えが可能であることを特徴とする請求項またはのいずれかに記載の空気調和機用室内機。
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