JPH07158933A - 空気調和機の風向制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気調和機100 の吹出口５から吹き出された
吹出空気がスイングする際、部屋の隅に届かなかった
り、対向壁に当たってしまうのを防止する。 【構成】 風向変更板20、23の一方のスイングエンドと
他方のスイングエンドを設定するスイング範囲設定手段
35と、風向変更板20、23が設定された範囲でスイングす
るようモータ26、27を制御する制御手段36を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は分離型空気調和機の壁掛
式室内ユニット等に好適な風向変更装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの分離型空気調和機の壁掛式室
内ユニットの１例が図３に示されている。図３におい
て、１は本体ケーシング、２は本体ケーシング１の前面
に取り付けられたフロントパネル、10はフロントパネル
２にピン12まわりに開閉自在に装着された吸込グリル、
３は吸込グリル10に対向するように配設された熱交換
器、4は熱交換器３の下部後方に配設されたクロスフロ
ー型フアン、５はフロントパネル２の下部に形成された
吹出口、20、23は吹出口５に配設されたフラップ、７は
吹出口５に配設されたルーバ、８は熱交換器３の下に配
設されたドレンパン、９は吸込グリル10の背面に配設さ
れたエアフィルタ、11は据付板である。

【０００３】空気調和機の運転時、フアン４が回転し、
熱交換器３には図示しない室外ユニットからの冷媒が循
環する。すると、室内空気が吸込グリル10から本体ケー
シング１内に吸入され、エアフィルタ９を流過する際そ
の中に含まれる塵埃が除去される。そして、熱交換器３
を流過する過程で冷媒と熱交換して冷却又は加熱され、
次いで、フアン４に吸込まれて付勢された後、ルーバ７
及びフラップ20、23によって吹出方向を規制されて吹出
口５から室内に吹き出される。

【０００４】上フラップ20及び下フラップ23は、図４に
示すように、水平に伸びる回動支軸22、25の一端に連動
連結されたフラップ用モータ26、27により駆動されて互
いに独立して回動支軸22、25まわりに回動する。

【０００５】ルーバ７は、図５に示すように、吹出口５
の巾方向に沿って相互に所定の間隔を隔てて多数並設さ
れている。右側のルーバ群7Aはピン14A 、タイロッド15
A 、ピン16A 、アーム17A を介してルーバ用モータ18A
により駆動されてピン13まわりに左右に回動する。左側
のルーバ群7Bはピン14B 、タイロッド15B 、ピン16B 、
アーム17B を介してルーバ用モータ18B により駆動され
てピン13まわりに左右に回動する。

【０００６】上フラップ20と下フラップ23を互いに平行
としたパラレル状態、上フラップ20と下フラップ23の先
端を後端より挟巾としたスポット状態、または、上フラ
ップ20と下フラップ23の先端を後端より広巾としたワイ
ド状態としてこれらを任意の角度で静止させ、または、
任意の角度範囲内で往復揺動させることができる。

【０００７】同様に、右側のルーバ群7Aと左側のルーバ
群7Bをパラレル状態、スポット状態、ワイド状態として
任意の角度で静止させ又は所定の角度範囲内で往復揺動
させることもできる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の装置におい
ては、上フラップ20及び下フラップ21の往復揺動角度範
囲、即ち、スイング範囲は一定で任意に変更できないた
め、図６に示すように、空気調和機100 の据付位置、部
屋の大きさの如何によっては吹出口５から吹き出された
吹出空気が部屋Ｌの隅まで行き届かなかったり、対向す
る壁Ｗに当たってしまうと言う不具合があった。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために発明されたものであって、その要旨とすると
ころは、吹出口に吹出空気の方向を変更するモータ駆動
の風向変更板を設けてなる空気調和機において、上記風
向変更板の一方のスイングエンドと他方のスイングエン
ドを設定するスイング範囲設定手段と、このスイング範
囲設定手段により設定された範囲内で上記風向変更板が
スイングするよう上記モータを制御する制御手段とを備
えていることを特徴とする空気調和機の風向制御装置に
ある。

【００１０】上記スイング範囲設定手段を空気調和機本
体の前面又は操作用リモコンのいずれかに設けることが
できる。

【００１１】上記スイング範囲設定手段を一方のスイン
グエンドと他方のスイングエンドとを設定する２つのス
イングスイッチより構成することできる。

【００１２】冷房時のスイング範囲と暖房時のスイング
範囲を任意に入力する手段と、運転時いずれかのスイン
グ範囲を選択指令する手段とを設けることができる。

【００１３】

【作用】本発明においては、風向変更板の一方のスイン
グエンドと他方のスイングエンドをスイング範囲設定手
段で設定すると、制御手段によりモータが制御され、風
向変更板はスイング範囲設定手段によって設定された範
囲内でスイングする。

【００１４】

【実施例】本発明の第１の実施例が図１及び図２に示さ
れている。図２に示すように、リモートコントローラ30
には上フラップ20及び下フラップ23にスイング状態を設
定し又は解除するためのスイングボタン31、スポット状
態を設定し又は解除するためのスポットボタン32、ワイ
ド状態を設定し又は解除するためのワイドボタン33、吹
出風向を上下又は左右の任意の角度に設定するための風
向ボタン34の他に上フラップ20及び下フラップ23のスイ
ング範囲の上限及び下限を設定するためのスライドスイ
ッチからなるスイング範囲設定手段35が設けられてい
る。

【００１５】このスイング範囲設定手段35の一方の摘み
35a を左右方向にスライドさせて任意の位置に静止させ
れば、その位置に応じてスイング範囲の上限、即ち、一
方のスイングエンドが決まり、他方の摘み35b を左右方
向にスライドさせて任意の位置に静止させればその位置
に応じてスイング範囲の下限、即ち、他方のスイングエ
ンドが決まるようになっている。

【００１６】しかして、スイングボタン31を押してスイ
ング状態を選択した場合には、スイング範囲設定手段35
の摘み35a 、35b を操作して一方のスイングエンド及び
他方のスイングエンドを設定するこれらの信号が、図１
に示すように、空気調和機100 に内蔵された制御手段36
に入力されると、制御手段36は上フラップ20の回動支軸
22に連動連結されたフラップモータ26及び下フラップ23
の回動支軸25に連動連結されたフラップモータ27に出力
して、これらフラップモータ26、27を往復動させること
により上フラップ20及び下フラップ23をスイング範囲設
定手段35によって設定された一方のスイングエンドと他
方のスイングエンドの範囲内でスイングさせる。他の構
成、作用は図３ないし図６に示す従来のものと同様であ
る。

【００１７】かくして、空気調和機100 の据付位置、部
屋Ｌの大きさ等に応じ上下フラップ20、23の一方のスイ
ングエンド及び他方のスイングエンドを設定できるの
で、吹出口５から吹き出された吹出空気を部屋Ｌの隅ま
で行き渡らせることができ、また、調和空気が対向する
壁面Ｗに当たるのを防ぐことができる。

【００１８】上記実施例においては、スイング範囲設定
手段35をリモートコントローラ30に設けているが、空気
調和機100 の本体１の前面に設けることができる。ま
た、スイング範囲設定手段35をスライドスイッチに代え
て押しボタン等からなる２つのスイングスイッチによっ
て構成することができる。

【００１９】この場合は、吹出風をスイングさせ所望の
上限に達したときに一方の押しボタンスイングを押圧
し、かつ、所望の下限に達したときに他方の押しボタン
スイッチを押圧することによって一方のスイングエンド
と他方のスイングエンドとが設定され、制御手段36はこ
れを記憶し、以後吹出風が設定されたスイング範囲内で
スイングするようにモータ26、27を制御する。

【００２０】冷房運転時と暖房運転時とでは所望のスイ
ング範囲が通常異なるので、冷房運転時のスイング範囲
と暖房運転時のスイング範囲を上記操作によって別々に
設定して置き、運転モード選択スイッチによって冷房運
転又は暖房運転が選択されたとき、スイング範囲が自動
的に切り換わるようにすることもできる。

【００２１】以上、上下フラップ20、23をスイングさせ
る場合について説明したが、左右のルーバ群7A、7Bをス
イングさせる場合にも本発明を適用しうることは勿論で
ある。

【００２２】

【発明の効果】本発明においては、風向変更板の一方の
スイングエンドと他方のスイングエンドをスイング範囲
設定手段で任意に設定することができるので、空気調和
機の据付位置や部屋の大きさ等に応じて吹出空気を所望
の範囲内でスイングさせることができ、従って、吹出空
気を部屋の隅まで行き亘らせることができるとともに吹
出空気が壁に当たるのを防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１実施例を示す制御ブロック図であ
る。

【図２】上記実施例のリモートコントローラを示す正面
図である。

【図３】従来の空気調和機の略示的縦断面図である。

【図４】従来の空気調和機の上下フラップの駆動機構を
示す略示的斜視図である。

【図５】従来の空気調和機のルーバ駆動機構を示す略示
的平面図である。

【図６】従来の空気調和機から吹き出された吹出風を示
す側面図である。

【符号の説明】

５ 吹出口 20、23、７ 風向変更板 26、27 モータ 31 スイング選択手段 35 スイング範囲設定手段 36 制御手段

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吹出口に吹出空気の方向を変更するモー
   タ駆動の風向変更板を設けてなる空気調和機において、
   上記風向変更板の一方のスイングエンドと他方のスイン
   グエンドを設定するスイング範囲設定手段と、このスイ
   ング範囲設定手段により設定された範囲内で上記風向変
   更板がスイングするよう上記モータを制御する制御手段
   とを備えていることを特徴とする空気調和機の風向制御
   装置。
2. 【請求項２】 上記スイング範囲設定手段を空気調和機
   本体の前面又は操作用リモコンのいずれかに設けたこと
   を特徴とする請求項１記載の空気調和機の風向制御装
   置。
3. 【請求項３】 上記スイング範囲設定手段が一方のスイ
   ングエンドと他方のスイングエンドとを設定する２つの
   スイングスイッチよりなることを特徴とする請求項１記
   載の空気調和機の風向制御装置。
4. 【請求項４】 冷房時のスイング範囲と暖房時のスイン
   グ範囲を任意に入力する手段と、運転時いずれかのスイ
   ング範囲を選択指令する手段とを有することを特徴とす
   る請求項１記載の空気調和機の風向制御装置。