JPH0762387A - 衣料用液体洗浄剤組成物 - Google Patents

衣料用液体洗浄剤組成物

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JPH0762387A
JPH0762387A JP21421993A JP21421993A JPH0762387A JP H0762387 A JPH0762387 A JP H0762387A JP 21421993 A JP21421993 A JP 21421993A JP 21421993 A JP21421993 A JP 21421993A JP H0762387 A JPH0762387 A JP H0762387A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 きしみ感が少なく、また風合い感と洗浄力の
両方を満足させる衣料用液体洗浄剤組成物を提供する。 【構成】 式(I)で表される非イオン界面活性剤であ
って、エチレンオキサイドの平均付加モル数が5〜12、
全非イオン界面活性剤中 n=0のものの含有量が0.1 重
量%未満、 n=1及び2のものの含有量が5重量%以
下、エチレンオキサイドの平均付加モル数の前後±1モ
ルの範囲のものの合計含有量が50重量%を超えないよう
なエチレンオキサイド付加モル数の分布を有する非イオ
ン界面活性剤を10〜60重量%含有する衣料用液体洗浄剤
組成物。 R1O−(CH2CH2O)n−H (I) (式中、R1は平均炭素数8〜18のアルキル基等、n はエ
チレンオキサイドの付加モル数を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は衣料用液体洗浄剤組成物
に関し、更に詳しくは洗浄力に優れ、洗濯後の衣料の風
合い劣化を防止させる衣料用液体洗浄剤組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
りウール等の獣毛を素材とした衣料やポリエステル等の
化学繊維、またこれらの混紡衣料は生地を傷めないよう
に、手洗いや弱い機械力をかけて洗濯されている。この
洗濯時に用いられる洗浄剤として、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル硫酸塩、アルキルベンゼン硫酸塩等を主洗浄基剤とし
た中性洗剤が広く使用されている。また、これらの基剤
を用いた場合、洗浄後の衣類の縮みや風合いが劣化する
ことは日常よく経験することである。これらの衣類の劣
化を防止するためにカチオン界面活性剤等を配合し柔軟
性を付与したり、シリコーン誘導体を配合し縮みを防止
することは既に知られている。
【0003】例えば、特開昭59−115498号公報にはHL
B5〜17の非イオン界面活性剤とモノ長鎖アルキルカチ
オン界面活性剤を1:1〜40:1の割合で配合する洗浄
力および柔軟性、静電気抑制に優れた洗浄剤組成物が、
また特開昭59−25896 号公報にはHLB5〜14の非イオ
ン界面活性剤とアルキルグリコシドとジ長鎖型第4級ア
ンモニウム塩を含有する洗浄剤組成物が粒状汚れの除去
効果に優れており、かつ柔軟性、帯電防止性を付与でき
ることが記載されている。また特開平3−207798号公報
には、界面活性剤5〜70重量%にアミノ変性シリコーン
を0.05〜5重量%配合することにより、ウールの縮みに
効果的であることが記載されている。上記のように界面
活性剤による繊維への悪影響を防ぐための手段として多
くの方法が提案されている。しかしながら、これまでの
技術は洗浄力および風合いの双方を考慮する上で十分と
言えるものではなかった。
【0004】一般に風合いとは、人が素肌で感じる感触
的心地よさのことを指し、柔軟性だけでなく滑り、かさ
高さ、弾力性、はり、こし、ぬめり等、他の多種多様の
因子が混ざったものであると言われている。風合いは心
地良さのベクトルにおいて一定の方向性を示すものでは
あるが、各因子との相関性については明確ではなく、相
反する因子が少なくない。従来の洗浄剤において風合い
という指標は、洗浄力とパラレルな関係ではなく、逆に
相反関係としてみなされてきた。例えばポリオキシエチ
レンアルキルエーテルを主基剤とし、優れた洗浄力を得
るために10重量%以上配合すると洗浄後の繊維に“きし
み”感が生じる。たとえ洗浄力の低下を覚悟した上でカ
チオン界面活性剤を多量に配合し、風合いの向上を目指
したとしても柔軟性の因子が向上しただけであり、きし
み感は残っているため風合いの指標を低下させる十分な
原因であった。またアルキルベンゼンスルホン酸塩のよ
うな一般的アニオン界面活性剤を洗浄力を上げる目的で
多量に配合すると繊維を痛めたり、縮みの原因にもな
り、逆に縮み防止のためにシリコーン等を多量に配合す
ると洗浄力が低下する。従って、本発明の目的は、きし
み感が少なく、また風合い感と洗浄力の両方を満足させ
る衣料用液体洗浄剤組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、基本的な
配合の見直しを行い鋭意努力を積み重ねることにより、
非イオン界面活性剤を10重量%以上配合する系におい
て、従来よりもきしみ感が少なく、また風合い感と洗浄
力の両立した衣料用液体洗浄剤組成物を見い出し、本発
明を完成した。
【0006】即ち本発明は、次の一般式(I)で表され
る非イオン界面活性剤であって、エチレンオキサイドの
平均付加モル数が5〜12、 n=0である非イオン界面活
性剤の含有量が全非イオン界面活性剤中0.1 重量%未
満、 n=1及び2である非イオン界面活性剤の含有量が
全非イオン界面活性剤中5重量%以下、エチレンオキサ
イドの平均付加モル数の前後±1モルの範囲の非イオン
界面活性剤の合計含有量が全非イオン界面活性剤中50重
量%を超えないようなエチレンオキサイド付加モル数の
分布を有する非イオン界面活性剤を10〜60重量%含有す
ることを特徴とする衣料用液体洗浄剤組成物を提供する
ものである。
【0007】R1O−(CH2CH2O)n−H (I) (式中、R1は平均炭素数8〜18のアルキル基またはアル
ケニル基を示す。n はエチレンオキサイドの付加モル数
を示す。)また、本発明は、 (a) 次の一般式(I)で表される非イオン界面活性剤で
あって、エチレンオキサイドの平均付加モル数が5〜1
2、 n=0である非イオン界面活性剤の含有量が全非イ
オン界面活性剤中0.1 重量%未満、 n=1及び2である
非イオン界面活性剤の含有量が全非イオン界面活性剤中
5重量%以下、エチレンオキサイドの平均付加モル数の
前後±1モルの範囲の非イオン界面活性剤の合計含有量
が全非イオン界面活性剤中50重量%を超えないようなエ
チレンオキサイド付加モル数の分布を有する非イオン界
面活性剤10〜60重量% R1O−(CH2CH2O)n−H (I) (式中、R1は平均炭素数8〜18のアルキル基またはアル
ケニル基を示す。n はエチレンオキサイドの付加モル数
を示す。) (b) 次の一般式(II)で表されるカチオン界面活性剤
0.5〜10重量%
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R2, R3, R4, R5はいずれか1つま
たは2つが炭素数14〜20のアルキル基であり、残りは同
一もしくは異なって、炭素数1〜5のアルキル基、ヒド
ロキシアルキル基または式−(CH2CH2O)mH (mは1分子中
の平均エチレンオキサイド付加モル数が2〜30となる
数)で表される基を示し、X はハロゲン原子、CH3SO4
たはCH3CH2SO4 を示す。) (c) アルキル基の平均炭素数8〜20のアルキルベンゼン
スルホン酸塩、アルキル基の平均炭素数8〜20のアルキ
ルエーテル硫酸塩、およびアルキル基の平均炭素数8〜
20で平均エチレンオキサイド付加モル数1〜6のポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩からなる群から選
ばれる1種以上のアニオン界面活性剤 0.5〜10重量%、
及び (d) バランス量の水を含有し、 (b)成分/(c)成分の重
量比が 0.8/1.0〜 1.2/1.0 の範囲であり、かつ (a)
成分/((b)成分+(c)成分)の重量比が3/1〜10/1
であることを特徴とする衣料用液体洗浄剤組成物を提供
するものである。
【0010】本発明で用いられる非イオン界面活性剤は
一般的に洗浄剤として知られているポリオキシエチレン
アルキルエーテルであるが、先に述べたように、経験的
にきしみの原因となることが知られており、多量に配合
することは好ましくないものとされていた。しかしなが
ら、驚くべきことに、一般式(I)で表される非イオン
界面活性剤のエチレンオキサイド付加モル数 nの分布に
おいて、 n=0の未反応アルコールの含有量が全(a) 成
分中 0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下、更に
好ましくは0.01重量%以下、 n=1及び2の非イオン界
面活性剤の含有量が(a) 成分中5重量%以下であり、エ
チレンオキサイド平均付加モル数の前後±1モルの範囲
の非イオン界面活性剤の合計含有量が(a) 成分中50重量
%を超えないような、エチレンオキサイド平均付加モル
数(以下npと略記)5〜12の一般式(I)で表される非
イオン界面活性剤を使用することにより、きしみ感がな
くなることを見い出したのである。
【0011】一般式(I)において n=0の未反応アル
コール、 n=1及び2の非イオン界面活性剤の含有量が
上記規定を越えると、きしみ感の因子が増加し、また n
=npおよびnp±1である非イオン界面活性剤の含有量が
上記規定を超える場合(b) 及び(c) 成分の添加により洗
浄力が低下する。
【0012】本発明において、(a) 成分は10〜60重量
%、好ましくは20〜50重量%配合される。(a) 成分の配
合量が10重量%未満であると、(b) 及び(c) 成分の添加
により洗浄力が低下し、60重量%を越えると風合い全体
が低下する。(a) 成分の製造方法は、常法を応用して合
成条件を厳しく抑制して、エチレンオキサイド付加モル
数の分布が上記範囲になるように合成してもよく、また
合成後に蒸留器等を用いることにより、エチレンオキサ
イド付加モル数の分布が上記範囲になるようなものを得
ることもできる。エチレンオキサイド付加モル数の分布
の測定は通常のガスクロマトグラフィーにより容易に測
定することができる。
【0013】本発明においては、(a) 成分の非イオン界
面活性剤の一部を下記式(III)で表されるアルキルグリ
コシドに置換することにより、風合いを損なわずして、
更に洗浄力の増加を計ることができる。
【0014】R6(OR7)xGy (III) (式中、R6は直鎖又は分岐鎖の平均炭素数8〜18のアル
キル基、アルケニル基またはアルキルフェニル基、R7
平均炭素数2〜4のアルキレン基、G は炭素数5または
6の還元糖に由来する残基、x は平均値0〜6の数、y
は平均値1〜10の数を示す。)一般式(III)において、
R6は溶解性、起泡性および洗浄性の点から、炭素数9〜
14のものが好ましい。またR7は水溶性等の点から炭素数
2〜3のものが好ましい。また xの値は水溶性および結
晶性を調整し、x が大きいほど水溶性が高くかつ結晶性
が低くなる傾向があり、好ましい範囲は0〜2、特に0
である。y は平均糖重合度を示すものであり、1〜4の
範囲にあることが好ましい。y はR6の疎水基に由来する
物性を考慮し選択するのが好ましく、例えば、R6が平均
炭素数9〜12の疎水基である場合は y=1〜1.4 を、平
均炭素数13〜16の疎水基である場合は y=1.5 〜4.0 を
選択するのが好ましい。なお、平均糖重合度yはプロト
ンNMRにて求めることができる。
【0015】このGyで表される糖鎖の結合様式は、1−
2、1−3、1−4もしくは1−6結合、α−もしくは
β−ピラノシド結合またはフラノシド結合のいずれかま
たはこれらの組み合わせである。さらに、一般式(III)
中のG の原料である単糖または多糖によってその構造が
決定されるが、この単糖としては例えばグルコース、フ
ルクトース、ガラクトース、キシロース、マンノース、
リキソース、アラビノース等が、多糖としては例えばマ
ルトース、キシロビオース、イソマルトース、セロビオ
ース、ゲンチオビオース、ラクトース、スクロース、ニ
ゲロース、ツラノース、ラフィノース、ゲンチアノー
ス、メレジトース等が挙げられ、これらは単独または2
種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち、入手
容易性、および低コスト性という点から、単糖類原料と
してはグルコース、フルクトース等が、多糖類原料とし
てはマルトース、スクロース等が好ましい。アルキルグ
リコシドの置換割合は、(a) 成分の含有量のうち10〜60
重量%を置換するのが好ましい。置換割合が10重量%未
満だと洗浄力の増加は見られず、60重量%を超えると洗
浄力が低下する。
【0016】上記のような(a) 成分の非イオン界面活性
剤を用いることにより、一般式(I)で表される非イオ
ン界面活性剤の配合量が10重量%を越えるような系にお
いても、洗浄後の衣料に対してきしみ感のない洗浄剤の
配合が可能となる。アルキルグリコシドを併用する場
合、本発明の液体洗浄剤組成物中の全非イオン界面活性
剤の量は20〜60重量%が好ましく、特に好ましくは30〜
60重量%が最も効果的である。本発明では更に、上記の
ような(a) 成分の非イオン界面活性剤を主基剤とし、上
記の(b) 成分及び(c) 成分を配合することにより、風合
いと洗浄力の両方を満足する衣料用の液体洗浄剤を得る
ことができる。
【0017】(b) 成分の前記一般式(II)で表されるカ
チオン界面活性剤は、一般に柔軟基剤として知られてい
るものである。特に洗浄力の上で一般式(II)におい
て、R2が炭素数16〜18のアルキル基(牛脂組成)、R3
R5がCH3 、 X-がCl- であるモノ長鎖アルキルタイプの
化合物が好ましい。
【0018】(c) 成分のアニオン界面活性剤は、一般的
に洗浄基剤として使用されているものである。これらア
ニオン界面活性剤のアルキル基の平均炭素数は洗浄力の
点で、10〜14のものが好ましい。本発明では特にアルキ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いることが洗浄
力、風合いの上で好ましい。
【0019】上記 (b)成分及び(c)成分ともに既に公知
の洗浄成分であるが、本発明では(a)成分との関係にお
いて、(b)成分/(c)成分の重量比が 0.8/1.0〜 1.2/
1.0の範囲であり、かつ (a)成分/((b)成分+(c)成
分)の重量比が3/1〜10/1であることが好ましい。
(b)成分/(c)成分の重量比が0.8/1.0未満であると風合
いを損ない、1.2/1.0 を超えると洗浄力が低下する。
また(a)成分/((b)成分+(c)成分)の重量比が3/1
〜10/1の範囲を外れるとバランスの良い風合いを得る
ことができない。
【0020】本発明組成物の残部は水であるが、低級ア
ルコールやグリコール類を添加することで任意の粘度に
調節することができる。特にエタノールは組成物の粘度
を著しく減少させることができるが、あまり多量に配合
した場合引火点の低下を招くためにグリコール類と併用
することが好ましい。特にポリプロピレングリコールは
本発明組成物の効果を損なうことなく、低温における粘
度低下作用が高い。
【0021】さらに本発明には風合いの因子に効果的な
従来より知られている成分を配合することができる。例
えば特開平3−207798号公報記載のアミノ変性シリコー
ン等を配合することができる。配合時は本効果を損なわ
ない程度に配合することが好ましい。
【0022】その他配合可能な任意成分としてポリアク
リル酸、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコー
ル、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤;プ
ロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ等の酵素;塩化カル
シウム等の酵素安定化剤;p−トルエンスルホン酸塩等
の低級アルキルベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、尿
素等の可溶化剤;t−ブチルヒドロキシトルエン、ジス
チレン化クレゾール等の酸化防止剤;その他蛍光染料、
青味付剤、香料、抗菌剤等が挙げられる。
【0023】また本発明組成物は通常の洗剤ビルダー成
分を実質上含まないことが望ましいが、ジグリコール酸
塩、リン酸塩、炭酸塩等のビルダー成分や脂肪酸等も2
〜3重量%以下であれば配合することができる。
【0024】本発明の衣料用液体洗浄剤組成物において
もっとも優れた効果を得るためのpHは 6.0〜9.0 であ
り、好ましくは 6.5〜8.5 である。pH 6.0未満であると
十分な洗浄力を得ることができず、pH 9.0を越えるとタ
ンパク質系の繊維において風合いが低下する。
【0025】本発明を用いて衣類を洗浄する際は、洗濯
浴槽中 (a)成分が0.01〜0.06重量%になるように添加す
ればよい。本発明では特に手洗いをする場合や、数時間
衣類を洗濯液に浸しておく、いわゆる“つけ置き洗い”
がもっとも効果的であり、その際の(a) 成分の浴槽濃度
は0.02〜0.04重量%にて行うことが好ましい。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。尚、例中の%は特記しない限り重量基準であ
る。
【0027】実施例1 下記方法により図1及び図2に示したエチレンオキサイ
ド付加モル数分布を有する本発明の非イオン界面活性剤
(1)〜(2)、及び比較の非イオン界面活性剤(3)〜(5) を
調製した。 <非イオン界面活性剤(1) 〜(5) の調製法> 非イオン界面活性剤(1) :エマルゲン(花王(株)製登
録商標, ポリオキシエチレンアルキルエーテル)をスミ
ス式薄膜蒸留器を用いて230 ℃,0.7torrの条件で蒸留し
て調製した。 非イオン界面活性剤(2) :エマルゲン(花王(株)製登
録商標, ポリオキシエチレンアルキルエーテル)をスミ
ス式薄膜蒸留器を用いて200 ℃, 1torrの条件で蒸留し
て調製した。 非イオン界面活性剤(3) および(4) :市販品を用いた。 非イオン界面活性剤(5) :特開平1−164437号公報に記
載の方法で製造した。
【0028】上記で得られた非イオン界面活性剤(1) 〜
(5) を20重量%含有し、残部は水である液体洗剤を用
い、全自動洗濯機(松下電器(株)製, 愛妻号 4.2kg)
に非イオン界面活性剤 (1)〜(5) を水温30℃の水道水に
0.04%となるように添加し、評価用衣料として、大人用
セーター(ウール80%、アクリル20%)2着を全自動手
洗いコースで洗濯を行った。洗濯後の衣料を20℃、65%
RHの試験室で48時間乾燥させた。次に、以下の基準で未
洗濯(新品)のセーターときしみ感について比較し、テ
スター5名の平均値として示した。その結果を表1に示
す。
【0029】<評価基準> 3点:洗濯前と同じ 2点:洗濯前よりややきしむ 1点:洗濯前よりかなりきしむ
【0030】
【表1】
【0031】注) *1: n=0である非イオン界面活性剤の全非イオン界面
活性剤に占める割合 *2: n=1及び2である非イオン界面活性剤の全非イオ
ン界面活性剤に占める割合 *3:エチレンオキサイド付加モル数がnp±1モルの範囲
の非イオン界面活性剤の全非イオン界面活性剤に占める
割合 表1から、本発明の非イオン界面活性剤のきしみ感は極
めて少ないことがわかる。
【0032】実施例2 実施例1と同様の非イオン界面活性剤(1) 〜(5) を主基
剤とし、カチオン界面活性剤及びアニオン界面活性剤を
配合した表2〜4に示す組成の衣料用液体洗剤を調製
し、以下の方法で風合い及び洗浄力を評価した。結果を
表2〜4に示す。
【0033】(1) 風合い評価用衣料の処理方法 全自動洗濯機(松下電器(株)製, 愛妻号 4.2kg)に、
表2に示した組成の衣料用液体洗剤を水温30℃の水道水
に0.10%となるように添加し、風合い評価用衣料とし
て、大人用セーター(ウール80%、アクリル20%)2着
を全自動手洗いコースで洗濯を行った。洗濯後の衣料を
20℃、65%RHの試験室で48時間乾燥させた。
【0034】(2) 洗浄力評価用人工汚染布の調製法 <汚れの組成> カーボンブラック 15% 綿実油 60% コレステロール 5% オレイン酸 5% パルミチン酸 5% 液体パラフィン 10% 上記組成の汚れ 250gを80リットルのパークレンに溶解
分散し、金巾2023布を浸漬して汚れを付着させた後、パ
ークレンを乾燥除去した。
【0035】(3) 風合いの評価方法 前記(1) において処理を行ったセーターを以下の基準で
未洗濯(新品)のセーターと比較し、テスター5名の平
均値として示した。 <評価基準> 5点:洗濯前より良い 4点:洗濯前よりやや良い 3点:洗濯前と同じ 2点:洗濯前よりやや悪い 1点:洗濯前より悪い (4) 洗浄力評価方法 評価用洗剤水溶液1リットルに前記(2) において調製し
た人工汚染布を10cm×10cmに裁断し、5枚1組をターゴ
トメーターにて100r.p.m. で次の条件で洗浄した。 <洗浄条件> 洗浄時間 5分 洗浄濃度 0.133 % 水の硬度 4° すすぎ 水道水にて5分間 洗浄力は汚染前の原布および洗浄前後の汚染布の 460nm
における反射率を自記色彩計(島津製作所製)にて測定
し、次式によって洗浄率(%)を求めた。
【0036】
【数1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】注) *1:一般式(III) において、R6=炭素数8〜16のアルキ
ル基、x=0、y=1.3、 G=グルコース残基であるアル
キルグルコシド *2:一般式(II)において、R2=炭素数16〜18のアルキ
ル基(牛脂組成)、R3〜R5=CH3 、 X-=Cl- であるカ
チオン界面活性剤 *3:下記式で表され、分子量14000 、アミン当量4500の
シリコーン
【0041】
【化3】
【0042】*4:水の量 Bは全体を100 とするためのバ
ランス量の略
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる非イオン界面活性剤(1) 及び
(2) のエチレンオキサイド付加モル数の分布を示す図で
ある。
【図2】比較品である非イオン界面活性剤(3) 〜(5) の
エチレンオキサイド付加モル数の分布を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 1:12)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(I)で表される非イオン界
    面活性剤であって、エチレンオキサイドの平均付加モル
    数が5〜12、 n=0である非イオン界面活性剤の含有量
    が全非イオン界面活性剤中0.1 重量%未満、 n=1及び
    2である非イオン界面活性剤の含有量が全非イオン界面
    活性剤中5重量%以下、エチレンオキサイドの平均付加
    モル数の前後±1モルの範囲の非イオン界面活性剤の合
    計含有量が全非イオン界面活性剤中50重量%を超えない
    ようなエチレンオキサイド付加モル数の分布を有する非
    イオン界面活性剤を10〜60重量%含有することを特徴と
    する衣料用液体洗浄剤組成物。 R1O−(CH2CH2O)n−H (I) (式中、R1は平均炭素数8〜18のアルキル基またはアル
    ケニル基を示す。n はエチレンオキサイドの付加モル数
    を示す。)
  2. 【請求項2】(a) 次の一般式(I)で表される非イオン
    界面活性剤であって、エチレンオキサイドの平均付加モ
    ル数が5〜12、 n=0である非イオン界面活性剤の含有
    量が全非イオン界面活性剤中0.1 重量%未満、 n=1及
    び2である非イオン界面活性剤の含有量が全非イオン界
    面活性剤中5重量%以下、エチレンオキサイドの平均付
    加モル数の前後±1モルの範囲の非イオン界面活性剤の
    合計含有量が全非イオン界面活性剤中50重量%を超えな
    いようなエチレンオキサイド付加モル数の分布を有する
    非イオン界面活性剤10〜60重量% R1O−(CH2CH2O)n−H (I) (式中、R1は平均炭素数8〜18のアルキル基またはアル
    ケニル基を示す。n はエチレンオキサイドの付加モル数
    を示す。) (b) 次の一般式(II)で表されるカチオン界面活性剤
    0.5〜10重量% 【化1】 (式中、R2, R3, R4, R5はいずれか1つまたは2つが炭
    素数14〜20のアルキル基であり、残りは同一もしくは異
    なって、炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシアルキ
    ル基または式−(CH2CH2O)mH (mは1分子中の平均エチレ
    ンオキサイド付加モル数が2〜30となる数)で表される
    基を示し、X はハロゲン原子、CH3SO4またはCH3CH2SO4
    を示す。) (c) アルキル基の平均炭素数8〜20のアルキルベンゼン
    スルホン酸塩、アルキル基の平均炭素数8〜20のアルキ
    ルエーテル硫酸塩、およびアルキル基の平均炭素数8〜
    20で平均エチレンオキサイド付加モル数1〜6のポリオ
    キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩からなる群から選
    ばれる1種以上のアニオン界面活性剤 0.5〜10重量%、
    及び (d) バランス量の水を含有し、 (b)成分/(c)成分の重
    量比が 0.8/1.0〜 1.2/1.0 の範囲であり、かつ (a)
    成分/((b)成分+(c)成分)の重量比が3/1〜10/1
    であることを特徴とする衣料用液体洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 (a) 成分の含有量が20〜50重量%であ
    り、(a) 成分の含有量のうち10〜60重量%を下記式(II
    I)で表されるアルキルグリコシドで置換した請求項1又
    は2記載の衣料用液体洗浄剤組成物。 R6(OR7)xGy (III) (式中、R6は直鎖又は分岐鎖の平均炭素数8〜18のアル
    キル基、アルケニル基またはアルキルフェニル基、R7
    平均炭素数2〜4のアルキレン基、G は炭素数5または
    6の還元糖に由来する残基、x は平均値0〜6の数、y
    は平均値1〜10の数を示す。)
  4. 【請求項4】 (b) 成分のカチオン界面活性剤が、一般
    式(II)において、R2が炭素数16〜18のアルキル基(牛
    脂組成)、R3〜R5がCH3 、 X-がCl- である化合物であ
    る請求項2又は3記載の衣料用液体洗浄剤組物。
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