JPH0762013B2 - 高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の製法 - Google Patents

高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の製法

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JPH0762013B2
JPH0762013B2 JP63157063A JP15706388A JPH0762013B2 JP H0762013 B2 JPH0762013 B2 JP H0762013B2 JP 63157063 A JP63157063 A JP 63157063A JP 15706388 A JP15706388 A JP 15706388A JP H0762013 B2 JPH0762013 B2 JP H0762013B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、高純度のビフェニルテトラカルボン酸二無水
物の製造方法に関するものである。
[発明の背景] 耐熱性樹脂として優れた特性を有する芳香族ポリイミド
は、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を原料とする
ことにより工業的に有利に製造できることは、既に良く
知られている。すなわち、芳香族ポリイミドはビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重合
反応により得ることができる。あるいは、芳香族ポリイ
ミドは、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族
ジアミンとの間の常温付近の低温下の重合により得られ
るポリアミック酸を環化(イミド化)することによって
も得ることができる。
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物は、o−フタル酸
ジメチルなどのo−フタル酸ジエステルをパラジウム系
触媒を用いて二量化し、精製、晶析、加水分解してビフ
ェニルテトラカルボン酸を得たのち、該ビフェニルテト
ラカルボン酸を高温に加熱して、無水化することにより
得られる。
上記のビフェニルテトラカルボン酸を高温にまで加熱し
無水化することについては、例えば、窒素雰囲気下に常
圧〜40mmHgの減圧下で100〜500℃に加熱して行なう方法
が、特公昭57−15098号公報に記載されている。
しかしながら、本発明者の研究によると、従来公知の方
法で得られたビフェニルテトラカルボン酸二無水物含有
生成物を用いて、芳香族ジアミン類と共重合させて芳香
族ポリアミック酸あるいは芳香族ポリイミドを製造する
と、重合反応液の粘度が充分に高くならず、高分子量の
芳香族ポリアミック酸あるいはポリイミドが得られない
という問題があることが判明した。
[発明の目的] 本発明は、高分子量の芳香族ポリアミック酸あるいはポ
リイミドを製造するためのモノマー原料のひとつとして
有用な、高純度のビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を工業的に有利に製造することのできる方法を提供する
ことを目的とする。
[発明の要旨] 本発明者は、従来公知の方法で得られたビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物含有生成物と芳香族ジアミン類と
を重合させて芳香族ポリアミック酸あるいはポリイミド
を製造する際に、重合反応液の粘度が充分に高くならな
い原因について検討を加えた。その結果、ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物含有生成物に不純物として混在
しているビフェニルトリカルボン酸類(ビフェニルトリ
カルボン酸及び/又はその無水物)の存在量が上がる
と、重合反応液の粘度の上昇が妨げられる、すなわち高
分子量のポリアミック酸あるいはポリイミドの生成が妨
げられることが判明した。
そこで、本発明者は、ビフェニルトリカルボン酸類の含
有量の低いビフェニルテトラカルボン酸二無水物含有生
成物を得る方法について鋭意研究を重ねた結果、ビフェ
ニルテトラカルボン酸を特定の加熱条件下にて無水化す
ることにより、混在するビフェニルトリカルボン酸類の
含有量が0.2重量%未満の生成物(結晶)が得られるこ
とを見出し、かつ、このように極度にビフェニルトリカ
ルボン酸類の混在量が低減したビフェニルテトラカルボ
ン酸二無水物を原料として使用することにより高分子量
の芳香族ポリアック酸あるいはポリイミドが得られるこ
とを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、ビフェニルテトラカルボン酸の無水
化により生成したビフェニルテトラカルボン酸二無水物
を主成分とする生成物であって、混在するビフェニルト
リカルボン酸及びその無水物の総含有量が、生成物全体
の0.2重量%未満であることを特徴とする高純度ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物を製造する方法を提供す
るものである。
上記の高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物は、
ビフェニルテトラカルボン酸の結晶を、不活性気体の雰
囲気下(通常は、常圧もしくは減圧下)、250℃以上の
無水化温度で加熱処理することにより無水化して、ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物を生成させる際に、 80℃から無水化温度にまで昇温する間の前加熱処理を、
平均昇温速度が50℃/時間より高くならないようにして
行なって、前記結晶に付着している付着水および結晶水
を除去し、 続いて、前記前加熱処理がなされた結晶を、250〜300℃
の無水化温度で、少なくとも3時間加熱処理して、無水
化することにより、有利に製造することができる。
本発明の好ましい態様を以下に記す。
1)本発明の製法により得られる高純度の生成物(ビフ
ェニルテトラカルボン酸)において、混在するビフェニ
ルカルボン酸及びその無水物の総含有量が、生成物全体
の0.15重量%未満であること。
2)本発明の生成物において、混在するビフェニルトリ
カルボン酸及びその無水物の総含有量が、生成物全体の
0.1重量%未満であること。
3)本発明の製法において、前加熱処理が、 平均昇温速度が30℃/時間より高くならないようにし
て、前記結晶を加熱処理して130℃まで昇温し、前記結
晶から主として付着水の除去を行なう第一の工程;およ
び、 平均昇温速度が50℃/時間より高くならないようにし
て、前記結晶を加熱処理して130℃から前記無水化温度
まで昇温し、前記結晶から主として結晶水の除去を行な
う第二の工程、を含むこと。
4)本発明の製法において、前加熱処理および無水化加
熱処理を、連続的に行なうこと。
[発明の詳細な記述] 本発明の高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
(高純度結晶)は、次のようにして製造することができ
る。
本発明の高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の
原料となるビフェニルテトラカルボン酸結晶は、o−フ
タル酸ジメチルなどのo−フタル酸ジ低級アルキルエス
テルを二量化したのち、これを加水分解することにより
得ることができる。
o−フタル酸ジ低級アルキルの二量化によって得られる
ビフェニルテトラカルボン酸は、通常は、3,3′,4,4′
一体、2,2′,3,3′一体、および2,3,3′,4′一体の三種
の異性体の混合物であり、上述のビフェニルテトラカル
ボン酸結晶はこれら三種のうちのいずれか一種を他の二
種から分離精製したものであることが望ましい。本発明
は、ビフェニルテトラカルボン酸が3,3′,4,4′一体で
ある場合に、特に有利に適用することができる。
本発明の製造方法では、前述の無水化加熱処理を行なう
際に、まず、約80℃から、無水化温度にまで昇温する間
の前加熱処理を、平均昇温速度が50℃/時間より高くな
らないように、好ましくは平均昇温速度45℃/時間以下
で、少なくとも1時間行なって、前記結晶に付着してい
る付着水および結晶水を除去する。なお、常温から80℃
までへの温度上昇のための加熱条件については特に制限
はない。
本発明では、ビフェニルテトラカルボン酸の結晶に対す
る、前述の前加熱処理を、 平均昇温速度が30℃/時間より高くならないように、特
に好ましくは平均昇温速度0.01〜28℃/時間程度で、少
なくとも0.5時間、特に好ましくは1〜5時間、前記結
晶を加熱処理して、約130℃まで昇温し、前記結晶から
主として付着水の蒸発による除去・乾燥を行なう第一の
工程;及び、 平均昇温速度が50℃/時間より高くならないように、特
に好ましくは平均昇温速度10〜45℃/時間で、少なくと
も0.5時間、特に好ましくは1〜6時間、前述のように
乾燥された結晶を加熱処理して、約130℃から前記無水
化温度まで昇温し、前記結晶から主として結晶水の除去
を行なう第二の工程、からなる二段階で行なうことが、
前記結晶を再現性よく無水化するための前処理として望
ましい。
すなわち、前述の前加熱処理の第一の工程が前記の結晶
に対してなされると、約80〜130℃において、結晶粒子
の間の空隙に保持または吸着されている付着水が蒸発に
より徐々に除去されるという結晶の乾燥が起こる。さら
に続いて、前述の第二の工程が乾燥された結晶に対して
なされると、約130〜無水化温度において、前記結晶内
に配位しているかまたは結晶と水分子との分子間力によ
り結合している結晶水が、結晶から徐々に除去されるの
で、無水化に障害となる水分の除去・乾燥が充分に行な
われるのである。
ビフェニルテトラカルボン酸を約80℃から無水化温度ま
で加熱する前加熱処理が、50℃/時間より高い平均昇温
速度で行なわれると、付着水及び結晶水の除去・乾燥が
不充分となり、結晶を無水化加熱処理するときに無水化
温度を結晶全体にわたって均一に維持することが困難と
なるので好ましくない。無水化温度を均一に維持できな
いときには、結晶全体が不均一に加熱されたり、局部的
に極めて高温になったり、結晶が焼結したりするため
に、無水化の障害となる水分の除去が充分に均一に行な
われず、また、無水化自体も均一に行なわれなくなり、
さらに、脱炭酸によるビフェニルトリカルボン酸の生成
が起こりやすい。
なお、前加熱処理における第二の工程は、その前半を約
130℃〜170℃までを平均昇温速度約40℃/時間以下で少
なくとも0.5時間行ない、その後半を約170℃から無水化
温度までを平均昇温速度50℃/時間以下で行なうという
ように、続けて段階的に行なうこともできる。
本発明の無水化工程は、前記の前加熱処理がなされた結
晶を、必要であれば撹拌しながら、 1)酸素などの活性気体の存在しない不活性気体(好ま
しくは窒素ガス)の雰囲気下、 2)常圧もしくは減圧下、好ましくは常圧〜40mmHgの減
圧下、さらに、 3)250〜300℃の無水化温度、好ましくは255〜290℃
で、 4)少なくとも3時間、好ましくは5〜40時間、特に好
ましくは10〜30時間、 無水化のための加熱処理をするのである。
本発明では、ビフェニルテトラカルボン酸の結晶の前加
熱処理によって水分が充分に除去された結晶を前述のよ
うに無水化加熱処理することによって、ビフェニルテト
ラカルボン酸の隣接する一対のカルボキシル基から各一
つの水分子が脱水されてカルボキシル基の無水環を形成
する縮合が行なわれ、その結果、ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物が生成される。また、無水化工程などで
副生したビフェニルトリカルボン酸類(例えば、3,3′,
4−ビフェニルトリカルボン酸、3,4,4′−ビフェニルト
リカルボン酸、または、それらの酸無水物など)が、昇
華によって、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物の結
晶から除去される。
上記の製造方法の実施に際しては、前記の撹拌装置の回
転羽内空隙部または反応槽の外壁を覆っているジャケッ
ト内に熱源として加圧水蒸気または熱媒体を流通させ
て、ビフェニルテトラカルボン酸の結晶を、前加熱処理
および無水化加熱処理すればよく、例えば、加圧水蒸気
と耐熱性熱媒体を併用する場合には、ジャケット内と回
転羽内空隙部とでそれぞれ別の熱源を使用することが好
ましい。
前記の前加熱処理は、加圧水蒸気を使用して行なうこと
が好ましく、例えば、前記の第一前加熱処理に使用する
加圧水蒸気は、圧が、1.0〜5kg/cm2、特に1.1〜3kg/cm2
であることが好ましい。
前述の無水化処理は、例えば、アルキルベンゼン、アル
キルナフタレン、アルキルジフェニル、ジフェニルエー
テル、水素化トリフェニル、ジベンジルトルエンなどの
芳香族系化合物の液体または蒸気、あるいはパラフィン
系鉱油、アルキルアロマ系鉱油などの鉱油の液体からな
る耐熱性熱媒体を使用して行なうことが好ましい。
前記結晶の前加熱処理と無水化加熱処理とを、温度の異
なる同種の耐熱性熱媒体によって行なうと、昇温を連続
的に行なうことができるとともに、各加熱処理工程毎に
段階的に行なうこともでき、また、特に熱媒体の種類が
変わる毎に反応槽内に備えられた異なる箇所(例えば、
撹拌装置の回転羽の空隙部、反応槽の外壁を覆うジャケ
ット内など)へ別々に供給する必要がない。
なお、熱源としては、本発明における各加熱処理におけ
る均一な加熱ができ、その昇温速度のコントロールが本
発明の製造方法の要件の範囲内で可能であれば、電気抵
抗ヒーター、赤外線ヒーターなどの電気エネルギーであ
ってもよい。
上述のようにして得られたビフェニルテトラカルボン酸
二無水物生成物は、生成物全体のうち、ビフェニルトリ
カルボン酸類の含有量が、0.2重量%未満であり、さら
に無水化処理の条件を選択することにより、0.15重量%
未満、さらに0.1重量%未満になる。このような高純度
のビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミ
ン類とを、公知の方法により重合させると、重合反応液
の粘度が上がり、高分子量の芳香族ポリアミック酸また
はポリイミドが生成する。重合反応液の粘度は、通常、
対数粘度で示される。対数粘度は、次式; によって表わされる値であり、ポリアミック酸またはポ
リイミドの分子量と高い相関がある。
上述のビフェニルテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジ
アミン類との重合の場合には、ポリアミック酸の対数粘
度(測定温度;30℃、濃度;0.5g(ポリマー)/100ml溶
媒、溶媒;N−メチル−2−ピロリドン)は、通常2.5〜
7.0、さらに3.0〜5.0であることが好ましい。
[発明の効果] 本発明の製法により得られる高純度ビフェニルテトラカ
ルボン酸二無水物(結晶)は、不純物のビフェニルトリ
カルボン酸及びその酸無水物の含有量が極めて低く、該
生成物と芳香族ジアミン類とを重合させることにより、
重合反応液の粘度が上がり、高分子量の芳香族ポリアミ
ック酸又はポリイミドを得ることができる。
次に本発明の実施例を示す。
[実施例1] 加圧水蒸気または耐熱性熱媒体を流通することのできる
空隙部が内部に形成されている水平回転軸の回転羽を有
するディスク型撹拌装置を内蔵し、加圧水蒸気または耐
熱性熱媒体を流通するためのジャケットで外壁がほぼ覆
われている反応槽(乾燥機)に、精製された3,3′,4,
4′−ビフェニルテトラカルボン酸の結晶を280kg入れる
とともに、窒素ガスの雰囲気下に常圧で撹拌しながら、
前加熱処理の第一の工程を、回転羽とジャケットとに、
いずれも2kg/cm2Gの加圧水蒸気を流通して、前記結晶
の付着水除去のために80℃から100℃までの昇温を平均
昇温速度30℃/時間で行なった後、100℃の温度に約1
時間維持して行なった。
続いて、前加熱処理の第二の工程を、回転羽とジャケッ
トとに、いずれも6kg/cm2Gの加圧水蒸気を流通するよ
うに切り換えて、前記結晶の結晶水の除去のために、10
0℃から130℃までの昇温を、平均昇温速度25℃/時間で
行なった後、130℃に2時間維持して行なった。
次いで、反応混合物を平均35℃/時間の温度上昇条件に
て、280℃まで加熱した。
そして、反応槽内の前加熱処理された結晶を、窒素ガス
の雰囲気下で、撹拌しながら、280℃の無水化温度に20
時間維持して、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボ
ン酸を無水化して3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物247kgを生成させた。
次に、撹拌機及び窒素流通管を取付けた300ml容三ツ口
フラスコに、前述のようにして得られた3,3′,4,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物11.76g、ジアミノ
ジフェニルエーテル8.00g、及び、N−メチル−2−ピ
ロリドン177.84gを仕込み、窒素雰囲気下、30℃で5.5時
間撹拌して芳香族ポリアミック酸を合成したときの重合
反応液の粘度を測定し、前記の式から対数粘度を算出し
た。
無水化の結果及び重合反応液の対数粘度を第1表に示
す。
[実施例2] 反応槽のジャケットなどに種々の温度の耐熱性熱媒体を
流通させ、他の熱源をまったく使用せず、反応槽内の結
晶について、結晶の付着水除去のために、前加熱処理の
第一の工程を、約80℃から100℃までの昇温を平均昇温
速度25℃/時間で行なった後、100℃に1時間維持して
行なった。
続いて、結晶の結晶水除去のための前加熱処理の第二の
工程(前半)を、100℃から150℃までの昇温を平均昇温
速度25℃/時間で行なった後、150℃に2時間維持して
行なった。
さらに、前加熱処理の第二の工程(後半)を、150℃か
ら無水化温度280℃までの昇温を平均昇温速度35℃/時
間で行なった。
その後、280℃に20時間維持して無水化処理を行なった
他は、実施例1に使用したと同様の反応槽および原料を
使用し、実施例1と同様の反応条件で無水化反応などを
行ない、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸を
無水化して3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物247kgを生成させた。
次に、この3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物を用いて、実施例1と同様にして芳香族ポリア
ミック酸の合成を行ない、重合反応液の対数粘度を算出
した。
無水化の結果及び重合反応液の対数粘度を第1表に示
す。
[実施例3] 反応槽内の結晶について、前加熱処理の第一の工程を、
約80℃から130℃までの昇温を、耐熱性熱媒体によっ
て、連続的に20〜25℃/時間も平均昇温速度で行ない、
続いて、前加熱処理の第二の工程を、130℃から280℃ま
での昇温を、耐熱性熱媒体によって、連続的に30〜35℃
/時間の平均昇温速度で行ない、最後に、結晶を280℃
に20時間維持して無水化加熱処理を行なった他は、実施
例1に使用したと同様の反応槽および原料を使用し、実
施例1と同様の反応条件で無水化反応などを行ない、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸を無水化して
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物247
kgを生成させた。
次に、この3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物を用いて、実施例1と同様にして芳香族ポリア
ミック酸の合成を行ない、重合反応液の対数粘度を算出
した。
無水化の結果及び重合反応液の対数粘度を第1表に示
す。
[比較例1] 実施例1と同様の反応槽および原料を用い、反応槽のジ
ャケットに高温の耐熱性熱媒体を流通し各熱処理を行な
うこととし、そして、反応槽内の結晶の80℃から280℃
までの昇温を2時間で一段階にて行ない(平均昇温速度
100℃/時間)、その後、結晶を280℃に5時間維持した
他は、実施例1と同様の反応条件で無水化反応などを行
ない、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物246kgを生成させた。
次に、この3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸
二無水物を用いて、実施例1と同様にして芳香族ポリア
ミック酸の合成を行ない、重合反応液の対数粘度を算出
した。
無水化の結果及び重合反応液の対数粘度を第1表に示
す。
全酸:無水化された生成物中における、ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物の含有割合。
無水化率:原料に対する、3,3′,4,4′−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物の生成割合。
トリ酸:生成物中の、ビフェニルトリカルボン酸類の含
有割合。
(測定温度;30℃、濃度;0.5g(ポリマー)/100ml溶媒、
溶媒;N−メチル−2−ピロリドン)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビフェニルテトラカルボン酸の結晶を、不
    活性気体の雰囲気下、250℃以上の無水化温度で加熱処
    理することにより無水化して、ビフェニルテトラカルボ
    ン酸二無水物を生成させる際に、80℃から無水化温度に
    まで昇温する間の前加熱処理を、平均昇温速度が50℃/
    時間より高くならないようにして行なって、前記結晶に
    付着している付着水および結晶水を除去し、続いて、前
    記前加熱処理がなされた結晶を、250〜300℃の無水化温
    度で、少なくとも3時間加熱処理して無水化することを
    特徴とする高純度ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
    の製法。
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