JPH0761161A - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents

平版印刷版用支持体の製造方法

Info

Publication number
JPH0761161A
JPH0761161A JP5215701A JP21570193A JPH0761161A JP H0761161 A JPH0761161 A JP H0761161A JP 5215701 A JP5215701 A JP 5215701A JP 21570193 A JP21570193 A JP 21570193A JP H0761161 A JPH0761161 A JP H0761161A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum plate
lithographic printing
acid
nitric acid
printing plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5215701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3217194B2 (ja
Inventor
Mutsumi Matsuura
睦 松浦
Akio Uesugi
彰男 上杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP21570193A priority Critical patent/JP3217194B2/ja
Priority to EP94113640A priority patent/EP0645260B1/en
Priority to US08/298,673 priority patent/US5518589A/en
Priority to DE69410560T priority patent/DE69410560T2/de
Publication of JPH0761161A publication Critical patent/JPH0761161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3217194B2 publication Critical patent/JP3217194B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25FPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC REMOVAL OF MATERIALS FROM OBJECTS; APPARATUS THEREFOR
    • C25F3/00Electrolytic etching or polishing
    • C25F3/02Etching
    • C25F3/04Etching of light metals
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
    • B41N3/00Preparing for use and conserving printing surfaces
    • B41N3/03Chemical or electrical pretreatment
    • B41N3/034Chemical or electrical pretreatment characterised by the electrochemical treatment of the aluminum support, e.g. anodisation, electro-graining; Sealing of the anodised layer; Treatment of the anodic layer with inorganic compounds; Colouring of the anodic layer
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F1/00Etching metallic material by chemical means
    • C23F1/10Etching compositions
    • C23F1/14Aqueous compositions
    • C23F1/16Acidic compositions
    • C23F1/20Acidic compositions for etching aluminium or alloys thereof

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】平版印刷版用支持体において、汚れ性能及び絡
み性能が同時に良好で、かつ、耐刷性能も良好にできる
ようにする。 【構成】厚さ0.3mmのアルミニウム板9の表面を、パミ
ストン懸濁液と8号ナイロンブラシによって粗面化し
た。次に、10%水酸化ナトリウム水溶液中に50℃で30秒
間浸漬して化学的なエッチング処理を行った。その後、
濃度1%の硝酸水溶液を電解液として周波数200Hzの
矩形波交流を用いて電流密度60A/dm2でアルミニウム
板9が陽極時の電気量が400C/dm2となるように電気化
学的な粗面化処理を行った。次いで、水酸化ナトリウム
5%水溶液中でアルミニウム板9の溶解量が0.5g/m2
となるように化学的なエッチング処理を行った。そし
て、硝酸濃度が34%、液温が50℃の硝酸水溶液を電解処
理液5とし、アルミニウム板9を陽極として電流密度5
A/dm2、電気量15C/dm2、処理時間3秒で電解処理し
て微細ピットを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷版用支持体に関する
ものであり、特にオフセット印刷版用に適する粗面化さ
れたアルミニウム板からなる平版印刷版用支持体の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、平版印刷版用支持体としてアル
ミニウム板が広く使用されており、その上に設けられる
感光層との密着性を良好にし、かつ、それを用いて作製
する平版印刷版の非画像部(印刷時に使用される湿し水
を受容し、油性インクを反発する領域で、支持体の表面
が露出している領域がこれを担う)の保水性を改善する
ことを目的として、アルミニウム板の表面は粗面化され
るのが通例である。
【0003】この粗面化処理は、いわゆる砂目だてと称
され、ボールグレイン、ワイヤーグレイン、ブラシグレ
イン等の機械的な粗面化方法、化学的な粗面化方法及び
電気化学的な粗面化方法がある。
【0004】そして、従来、特開昭57−16918号公報、
特開昭54−63902号公報、特開昭63−104890号公報、特
開平3−132395号公報等で提案されているように、機械
的な粗面化方法と電気化学的な粗面化方法とを組み合わ
せることにより、アルミニウム板に平版印刷版用支持体
として好適な粗面を形成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の粗面化方法で形成された平版印刷版用支持体を用いた
印刷版は、汚れ性能(非画像面にインクが付着しない性
能)と絡み性能(非画像面が水を保持する性能)とが両
立せず、どちらかの性能が犠牲になるものであり、通
常、絡み性能が十分でないものであった。
【0006】また、耐刷性能(印刷時に支持体から感光
層が剥がれない性能)が十分でないものであった。
【0007】本発明は、以上の問題点を解決し、汚れ性
能及び絡み性能が良好で、かつ、耐刷性能も良好な平版
印刷版用支持体の製造方法を提供すること目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討し、機械的な粗面化方法等で
形成された粗面のピットに、0.05〜0.5μm程度のピッ
トを形成した粗面が、汚れ性能及び絡み性能に有効であ
ることを見出すとともに、この0.05〜0.5μm程度のピ
ットを良好に形成できる方法を見出した。
【0009】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、本発明による平版印刷版用支持体は、アルミニウム
板に形成された径が約1〜30μmの基礎ピットと、この
基礎ピットに形成された径が0.05〜0.5μmの微細ピッ
トとを有することを特徴として構成されている。
【0010】また、本発明の平版印刷版用支持体の製造
方法は、電気化学的にアルミニウム板を粗面化し、この
粗面化されたアルミニウム板を硝酸濃度が15重量%以上
の電解液中で陽極として直流電解処理することを特徴と
して構成されている。
【0011】本発明の平版印刷版用支持体は、径が1〜
30μmの基礎ピットが形成されている。このような基礎
ピットに、径が0.05〜0.5μmの微細ピットが形成され
ていおり、好ましくは0.1〜0.3μmである。微細ピット
の径が0.05μm未満であると、微細ピットを形成した効
果を良好に発揮できない。また、微細ピットの径が0.5
μmを超えると、絡み性能及び耐刷性能を向上させる効
果が小さい。
【0012】以上のような微細ピットは、アルミニウム
板を硝酸濃度が15重量%以上の電解液中で陽極として直
流電解処理すること又は塩酸を主体とした電解液中でア
ルミニウム板に対向する電極との間に交流を加えて電気
化学的に粗面化することにより形成される。直流電解処
理の場合、硝酸濃度が15重量%未満であると、微細ピッ
トの形成が良好に行えず、好ましくは30重量%以上であ
る。
【0013】電解液は硝酸の水溶液で、硝酸の塩の一種
又は二種以上を混合することができる。さらに、必要に
応じて特開昭47−38301号公報に示されているアミン等
の化合物、特開昭49−57902号公報に示されている硫
酸、特開昭51−41653号公報に示されているホウ酸、西
ドイツ公開特許第2250275号明細書に示されているリン
酸等を添加することができる。
【0014】電解液の温度は、30℃〜80℃が好ましく、
40℃〜60℃がより好ましい。直流電解処理に用いる直流
電圧は、連続直流電圧はもちろん、商用交流をダイオー
ド、トランジスタ、サイリスタ、GTOなどで整流した
ものや、矩形のパルス直流などをいい、一般的な直流の
定義にあてはまる極性の変化しない電圧のことをいう。
【0015】電流密度は、3〜100A/dm2が好ましく、
5〜50A/dm2がより好ましい。電気量は、5〜100C/
dm2が好ましく、10〜60C/dm2 がより好ましい。
【0016】本発明において、アルミニウム板は、純ア
ルミニウム板及びアルミニウム合金板が含まれる。アル
ミニウム合金としては種々のものが使用でき、例えばケ
イ素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、鉛、亜
鉛、ビスマス、チタン、タンタル、ニオブ、鉄、ニッケ
ルなどの金属とアルミニウムの合金が用いられる。
【0017】微細ピットを形成する前に、機械的、化学
的又は電気化学的に若しくはこれらを組み合わせてアル
ミニウム板に基礎ピットを形成し粗面化している。
【0018】機械的に粗面化するには、従来公知の方法
を用いることができ、例えば、ナイロンブラシを用いた
スラリーブラッシング、ワイヤーブラシを用いたドライ
ブラッシング、サンドブラスト、ボールグレイン、圧延
ロールなどを用いたプレス加工によるエンボス処理など
の方法がある。プレスをおこなう圧延ロールの表面に凹
凸をつける方法として、サンドブラスト処理、グリッド
ブラスト処理、ショットブラスト処理、化学的エッチン
グ処理、エキシマレーザーなどのレーザー照射による金
属の溶解処理、フォトレジストを用いたパターンエッチ
ング処理などを用いることができる。
【0019】化学的に粗面化するには、従来公知の方法
を用いることができ、例えば、塩酸によるケミカルエッ
チング処理、アルカリエッチング処理などを用いること
ができる。
【0020】前段の電気化学的粗面化には、従来公知の
方法を用いることができ、例えば、塩酸又は硝酸を主体
とする水溶液の中でおこなう方法がある。
【0021】塩酸を主体とする水溶液中で電気化学的に
粗面化処理するには、塩酸を含有する水溶液中でアルミ
ニウム板に対向する電極との間に交流を加えて電気化学
的に粗面化処理する。塩酸化合物の濃度は1.0g/lから
飽和限界まで採用することができ、好ましくは5〜100g
/lの範囲である。好ましい化合物は、塩化アルミニウ
ム、塩酸、塩化ナトリウム、塩化アンモニウムまたは塩
化マグネシウムからなる塩酸イオンを含有するもので、
これらを単独または組み合わせて使用する。また、その
他の塩酸イオンを含有する化合物と組み合わせてもよ
い。さらに、塩酸電解液にアルミニウム塩を20〜150g/
lの量で混合することが好ましい。塩酸を主体とする電
解液の温度は、30〜55℃の範囲が好ましい。
【0022】塩酸を主体とする水溶液中で、電気化学的
な粗面化に用いる交流電流波形としては、特公昭48−28
123号公報に記載のような正弦波や、特開昭55−25381号
公報に記載のように正弦波交流をサイリスタで位相制御
したもの、特開昭52−58602号公報に記載されているよ
うに特殊な波形などがあり、設備的にDUTY比1:1
の矩形波交流を用いることが好ましい。また、交流以外
に特開昭51−42605号、特開平1−141094号公報に記載
のように直流を用いることもできる。
【0023】塩酸を主体とする水溶液中で交流電圧を用
いて電気化学的に粗面化処理する方法においては、電流
密度は10〜200A/dm2の範囲が好ましく、電気量は1〜
1000C/dm2の範囲が好ましく、10〜800C/dm2の範囲
がより好ましい。周波数は50Hz以上が好ましい、60〜
500Hzの範囲がより好ましい。
【0024】塩酸を主体とした水溶液中で電気化学的に
粗面化処理したアルミニウム板は、アルミニウム板表面
に生成したスマット成分を除去する目的で、酸またはア
ルカリ水溶液中でデスマット処理および/または軽度の
エッチング処理がおこなわれる。酸またはアルカリの具
体例としては、弗酸、弗化ジルコン酸、燐酸、硫酸、塩
酸、硝酸などの酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、第3燐酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、硅酸
ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリがある。こ
れらの酸またはアルカリ水溶液は、それぞれ一種または
二種以上を混合して使用することができる。エッチング
は、0.01〜2g/m2に相当するアルミニウムをエッチ
ングすることが好ましい。このようなエッチング量のエ
ッチングを行うには、酸またはアルカリの濃度は0.05〜
40%、液温は40℃から100℃、処理時間は5〜300秒間の
範囲から適宜選択して行う。
【0025】このような軽度なエッチング処理は、中性
塩水溶液中でアルミニウム板を陰極にして直流電圧を加
え電気化学的な処理をおこなうこともできる。
【0026】アルミニウム表面の軽度なエッチングを行
った場合には、その表面に不溶解物すなわちスマットが
生成する。このスマットは燐酸、硫酸、硝酸、クロム酸
等はこれらの混合物による洗浄で除去することができ
る。
【0027】硝酸を主体とする水溶液中で電気化学的に
粗面化処理するには、硝酸を含有する水溶液中でアルミ
ニウム板に対向する電極との間に直流または交流を加え
て電気化学的に粗面化処理する。硝酸化合物の濃度は1.
0g/lから飽和限界の範囲で採用でき、5〜100g/lの
範囲が好ましい。好ましい化合物としては、硝酸アルミ
ニウム、硝酸、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム等が
あり、これらを単独または組み合わせて用いる。また、
その他の硝酸イオンを含有する化合物を組み合わせるこ
ともできる。また、硝酸電解液にアルミニウム塩を20〜
150g/lの量で混合することが好ましい。硝酸を主体と
する電解液の温度としては、30〜55℃の範囲が好まし
い。交流電流波形は塩酸の場合と同一である。
【0028】硝酸を主体とする水溶液中で、交流を用い
て電気化学的に粗面化処理する方法においては、電流密
度は10〜200A/dm2の範囲が好ましく、電気量は10〜60
0C/dm2の範囲が好ましく、100から300C/dm2の範囲
がより好ましい。アルミニウム板上の電圧または電位の
変化する周波数は160Hz以下が好ましく、60〜0.1Hz
の範囲がより好ましい。
【0029】さらに、このように処理されたアルミニウ
ム板は、親水性、保水性、耐印刷性能を向上させるため
に、常法により硫酸または燐酸を含む電解液中で陽極酸
化処理を行うことができる。また、陽極酸化処理後に封
孔処理を行うことが出来る。さらに珪酸ソーダなどを含
む水溶液中に浸漬し、親水化処理を行うこともできる。
【0030】また、上述した基礎ピットを形成する粗面
化処理の後に、アルカリエッチング処理することが望ま
しく、このエッチング処理は適宜選択される。
【0031】本発明の平版印刷版用支持体の製造方法
は、ラジアルセル型、フラットセル型、縦型セル型等で
行うことができ、また、直接給電方式でも間接給電方式
でもよい。
【0032】本発明の平版印刷版用支持体の製造方法を
実施する平版印刷版用支持体の製造装置の一例を図面に
基づいて説明する。
【0033】図1は、平版印刷版用支持体の製造装置の
概略図である。この図において、符号1は電解処理槽
で、この電解処理槽1は、その底面が半円状に形成され
円弧状の陰極2が設けられている。また、電解処理槽1
には、一端部に電解液取入口3が設けられるとともに、
他端部に電解液排出口4が設けられ、電解液取入口3か
ら電解処理液5が充填されるとともに、電解液排出口4
から使用済の電解処理液5を排出している。
【0034】また、陰極2の上方には電解処理液5に浸
漬した状態でドラムローラ6が回転自在に設けられてお
り、このドラムローラ6の上方には、搬送ローラ7及び
コンダクタロール8が設けられ、アルミニウム板9の走
行路が形成されている。そして、コンダクタロール8と
陰極2とは直流電源10を介して接続されている。
【0035】
【作用】本発明の平版印刷版用支持体では、大きい基礎
ピットに形成された微細ピットが、汚れ性能を低下させ
ることなく絡み性能を向上させ、また、耐刷性能も向上
させている。
【0036】また、本発明の平版印刷版用支持体の製造
方法では、基礎ピットに0.05〜0.5μmの微細ピットを
良好に形成できる。
【0037】
【実施例】
実施例1 厚さ0.3mmのJIS1050アルミニウム板の表面を、パミ
ストン懸濁液と8号ナイロンブラシによって研磨し、粗
面化した。
【0038】次に、10%水酸化ナトリウム水溶液中に50
℃で30秒間浸漬して化学的なエッチング処理を行った
後、80℃の3%クロム酸と3.5%のリン酸混合液中に30秒
間浸漬してデスマット処理を行った。
【0039】その後、濃度1%の硝酸水溶液(0.5%のア
ルミニウムイオンを含む)を電解液として周波数200H
zの矩形波交流を用いて電流密度60A/dm2でアルミニ
ウム板が陽極時の電気量が400C/dm2となるように電気
化学的な粗面化処理を行ったあと水洗した。
【0040】次いで、水酸化ナトリウム5%水溶液中で
アルミニウム板の溶解量が0.5g/m 2となるように化学
的なエッチング処理を行った後、80℃の3%クロム酸と
3.5%のリン酸混合液中に30秒間浸漬してデスマット処
理を行った。
【0041】そして、硝酸濃度が34%、液温が50℃の硝
酸水溶液を電解処理液とし、アルミニウム板を陽極とし
て電流密度5A/dm2、電気量15C/dm2、処理時間3秒
で電解処理して微細ピットを形成した。
【0042】さらに、80℃の3%クロム酸と3.5%のリ
ン酸混合液中に30秒間浸漬してデスマット処理を行った
後、15%硫酸水溶液中で極間距離150mmにおいて電圧22
Vの直流によって60秒間陽極酸化処理を行った。
【0043】実施例2 厚さ0.3mmのJIS1050アルミニウム板を、濃度1%の
硝酸水溶液(0.5%のアルミニウムイオンを含む)を電解
液として周波数200Hzの矩形波交流を用いて電流密度6
0A/dm2でアルミニウム板が陽極時の電気量が400C/d
m2となるように電気化学的な粗面化処理を行ったあと水
洗した。
【0044】次いで、水酸化ナトリウム5%水溶液中で
アルミニウム板の溶解量が0.5g/m 2となるように化学
的なエッチング処理を行った後、80℃の3%クロム酸と
3.5%のリン酸混合液中に30秒間浸漬してデスマット処
理を行った。
【0045】そして、塩酸12.5g/lを含む液温50℃の
電解液中で120Hz、電流密度10A/dm2、電気量15C/
dm2の交流電解粗面化を施して微細ピットを形成した。
【0046】さらに、80℃の3%クロム酸と3.5%のリ
ン酸混合液中に30秒間浸漬してデスマット処理を行った
後、15%硫酸水溶液中で極間距離150mmにおいて電圧22
Vの直流によって60秒間陽極酸化処理を行った。
【0047】従来例1 微細ピットを形成する電解処理工程及び次段のデスマッ
ト工程を省略した他は、実施例1と同様に行った。
【0048】表面形状 実施例1で得られたアルミニウム板の表面の電子顕微鏡
写真を図2(10,000倍)及び図3(30,000倍)に示す。ま
た、実施例2で得られたアルミニウム板の電子顕微鏡写
真を図4(10,000倍)及び図5(50,000倍)に示す。
【0049】これらの電子顕微鏡写真により、約0.3μ
mの微細ピットが均一に形成されていることが確認でき
た。
【0050】性能評価結果 上記アルミニウム板に、ポジティブタイプのO−ジアゾ
オキサイド系の感光物を感光層として乾燥後の厚さが2.
5g/m2となるように塗布乾燥して、平版印刷版を製作
した。そして、この平版印刷版を露光し、現像した後ハ
イデルベルグKOR印刷機につけて印刷を行い、耐刷性
能、汚れ性能及び絡み性能を評価した。結果を表1に示
す。
【0051】
【表1】 ○:良好 △:普通 ×:悪い
【0052】以上の結果より、本発明は絡み性能及び耐
刷性能が向上していることが確認された。
【0053】
【発明の効果】本発明は、良好な汚れ性能及び絡み性能
を同時に保持でき、かつ、耐刷性能を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の平版印刷版用支持体の製造方法を実
施する平版印刷版用支持体の製造装置の概略図。
【図2】 本発明の平版印刷版用支持体の製造方法で作
製されたアルミニウム板の表面の電子顕微鏡写真(10,0
00倍)。
【図3】 本発明の平版印刷版用支持体の製造方法で作
製されたアルミニウム板の表面の電子顕微鏡写真(30,0
00倍)。
【図4】 本発明の平版印刷版用支持体の製造方法で作
製されたアルミニウム板の表面の電子顕微鏡写真(10,0
00倍)。
【図5】 本発明の平版印刷版用支持体の製造方法で作
製されたアルミニウム板の表面の電子顕微鏡写真(50,0
00倍)。
【符号の説明】
1…電解処理槽 2…陰極 5…電解処理液 6…ドラムローラ 8…コンダクタローラ 9…アルミニウム板 10…直流電源
【手続補正書】
【提出日】平成6年2月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】本発明は、以上の問題点を解決し、汚れ性
能及び絡み性能が良好で、かつ、耐刷性能も良好な平版
印刷版用支持体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討し、電気化学的な粗面化方法
等で形成された粗面のピットに、0.05〜0.5μm程度の
ピットを形成した粗面が、汚れ性能及び絡み性能に有効
であることを見出すとともに、この0.05〜0.5μm程度
のピットを良好に形成できる方法を見出した。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】塩酸を主体とした水溶液中で電気化学的に
粗面化処理したアルミニウム板は、アルミニウム板表面
に生成したスマット成分を除去する目的で、酸またはア
ルカリ水溶液中でデスマット処理および/または軽度の
エッチング処理がおこなわれる。酸またはアルカリの具
体例としては、弗酸、弗化ジルコン酸、燐酸、硫酸、塩
酸、硝酸などの酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、第3燐酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、硅酸
ナトリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリがある。こ
れらの酸またはアルカリ水溶液は、それぞれ一種または
二種以上を混合して使用することができる。エッチング
は、0.01〜10g/m2に相当するアルミニウムをエッチ
ングすることが好ましい。このようなエッチング量のエ
ッチングを行うには、酸またはアルカリの濃度は0.05〜
40%、液温は35℃から100℃、処理時間は2〜300秒間の
範囲から適宜選択して行う。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気化学的にアルミニウム表面を粗面化
    処理後、アルカリエッチング0.01〜20g/m2処理し、
    塩酸又は硝酸を主体とした電解液中で電気化学的に粗面
    化処理することを特徴とする平版印刷版用支持体の製造
    方法
  2. 【請求項2】 硝酸濃度15重量%以上の硝酸を主体とし
    た電解液中でアルミニウム板を陽極として直流を加えて
    電気化学的に粗面化処理する請求項1に記載の平版印刷
    版用支持体の製造方法
  3. 【請求項3】 塩酸を主体とした電解液中でアルミニウ
    ム板に対向する電極との間に交流を加えて電気化学的に
    粗面化処理する請求項1に記載の平版印刷版用支持体の
    製造方法
JP21570193A 1993-08-31 1993-08-31 平版印刷版用支持体の製造方法 Expired - Fee Related JP3217194B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21570193A JP3217194B2 (ja) 1993-08-31 1993-08-31 平版印刷版用支持体の製造方法
EP94113640A EP0645260B1 (en) 1993-08-31 1994-08-31 Method of producing support for planographic printing plate
US08/298,673 US5518589A (en) 1993-08-31 1994-08-31 Method of producing support for planographic printing plate
DE69410560T DE69410560T2 (de) 1993-08-31 1994-08-31 Verfahren zur Herstellung eines Trägers für Flachdruckplatten

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21570193A JP3217194B2 (ja) 1993-08-31 1993-08-31 平版印刷版用支持体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0761161A true JPH0761161A (ja) 1995-03-07
JP3217194B2 JP3217194B2 (ja) 2001-10-09

Family

ID=16676735

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21570193A Expired - Fee Related JP3217194B2 (ja) 1993-08-31 1993-08-31 平版印刷版用支持体の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5518589A (ja)
EP (1) EP0645260B1 (ja)
JP (1) JP3217194B2 (ja)
DE (1) DE69410560T2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7029820B2 (en) 2001-10-05 2006-04-18 Fuji Photo Film Co., Ltd. Support for lithographic printing plate and presensitized plate and method of producing lithographic printing plate

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3342776B2 (ja) * 1994-08-30 2002-11-11 富士写真フイルム株式会社 平版印刷版用アルミニウム支持体及びその製造方法並びにアルミニウム支持体の粗面化処理方法
US6344131B1 (en) 1994-08-30 2002-02-05 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method of producing aluminum support for planographic printing plate
US5551585A (en) * 1995-04-10 1996-09-03 Sun Chemical Corporation Process for the surface treatment of lithographic printing plate precursors
DE69821044T2 (de) * 1997-04-25 2004-06-17 Fuji Photo Film Co., Ltd., Minami-Ashigara Verfahren zur Herstellung eines Aluminiumträgers für lithographische Druckplatten
EP1046514B1 (en) * 1999-04-22 2005-07-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method for producing aluminium support for lithographic printing plate
EP1231510A3 (en) * 2000-12-23 2004-03-17 Agfa-Gevaert Printing plate having a radiation-sensitive recording layer on a rolled and embossed aluminium support, and process for the production thereof
US20040169013A1 (en) * 2003-02-28 2004-09-02 General Electric Company Method for chemically removing aluminum-containing materials from a substrate
US20080003411A1 (en) * 2006-06-29 2008-01-03 Joseph Hunter Aluminum lithographic substrate and method of making
DE602006009919D1 (de) * 2006-08-03 2009-12-03 Agfa Graphics Nv Flachdruckplattenträger
US20080305435A1 (en) * 2007-06-05 2008-12-11 Yasushi Miyamoto Method of making lithographic printing plate substrate and imageable elements
US8632940B2 (en) 2011-04-19 2014-01-21 Eastman Kodak Company Aluminum substrates and lithographic printing plate precursors
US8722308B2 (en) 2011-08-31 2014-05-13 Eastman Kodak Company Aluminum substrates and lithographic printing plate precursors
US8703381B2 (en) 2011-08-31 2014-04-22 Eastman Kodak Company Lithographic printing plate precursors for on-press development

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5463902A (en) * 1977-10-31 1979-05-23 Fuji Photo Film Co Ltd Method of making offset printing plate
JPS5485802A (en) * 1977-12-19 1979-07-07 Nippon Keikinzoku Sougou Kenki Preparation of aluminium roughened surface plate for offset printing block
DE3012135C2 (de) * 1979-03-29 1986-10-16 Fuji Photo Film Co., Ltd., Minami-Ashigara, Kanagawa Träger für lithographische Druckplatten, Verfahren zu seiner Herstellung und seine Verwendung zur Herstellung von vorsensibilisierten Druckplatten
JPS60190392A (ja) * 1984-03-13 1985-09-27 Fuji Photo Film Co Ltd 原版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
DE3635304A1 (de) * 1986-10-17 1988-04-28 Hoechst Ag Verfahren zur elektrochemischen aufrauhung von aluminium fuer druckplattentraeger
US4721552A (en) * 1987-04-27 1988-01-26 Polychrome Corporation Two-step method for electrolytically graining lithographic metal plates
JPH0729507B2 (ja) * 1987-10-30 1995-04-05 富士写真フイルム株式会社 印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JP2660581B2 (ja) * 1989-08-21 1997-10-08 富士写真フイルム株式会社 印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JP2707339B2 (ja) * 1989-10-18 1998-01-28 富士写真フイルム株式会社 平版印刷版用支持体の製造方法
US5186795A (en) * 1991-07-22 1993-02-16 Eastman Kodak Company Two-stage process for electrolytic graining of aluminum

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7029820B2 (en) 2001-10-05 2006-04-18 Fuji Photo Film Co., Ltd. Support for lithographic printing plate and presensitized plate and method of producing lithographic printing plate

Also Published As

Publication number Publication date
EP0645260B1 (en) 1998-05-27
DE69410560T2 (de) 1998-09-17
EP0645260A1 (en) 1995-03-29
DE69410560D1 (de) 1998-07-02
US5518589A (en) 1996-05-21
JP3217194B2 (ja) 2001-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4502925A (en) Process for aluminum surface preparation
US4336113A (en) Electrolytic graining of aluminum with hydrogen peroxide and nitric or hydrochloric acid
JP3217194B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
EP0701908B1 (en) Aluminum support for planographic printing plate, its production and roughening aluminum support
JPH1199758A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法及び感光性平版印刷版
EP0414189B1 (en) Method of producing aluminum support for printing plate
JPH03253600A (ja) 印刷版用支持体の製造方法
JP3162115B2 (ja) オフセット印刷版用アルミニウム支持体の連続電解粗面化方法
JP2001121837A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JPH10183400A (ja) アルミニウム板の粗面化方法
EP0177969A2 (en) Process for producing an aluminium support for a lithographic printing plate
JP2707339B2 (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JP2946445B2 (ja) 連続電解処理装置
JP2945502B2 (ja) オフセット印刷版用アルミニウム支持体の連続電解粗面化方法
JPH06171260A (ja) 平版印刷版用支持体及びその製造方法
JPH1030200A (ja) アルミニウム板の粗面化方法
JP2000318338A (ja) 印刷版製造方法
JPH04289200A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH09277735A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JP3787735B2 (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法および支持体
JPH1111035A (ja) 平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JP2001239768A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH05294085A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法
JPH0798427B2 (ja) 印刷版用アルミニウム支持体の製造方法
JPH05301477A (ja) 平版印刷版用支持体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070803

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070803

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070803

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080803

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080803

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090803

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090803

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100803

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110803

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110803

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120803

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120803

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130803

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees