JP2707339B2 - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents

平版印刷版用支持体の製造方法

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    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/382Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by special treatment of the metal
    • HELECTRICITY
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    • H05K3/44Manufacturing insulated metal core circuits or other insulated electrically conductive core circuits

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  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は平版印刷版用支持体に関するものであり、特
にオフセット印刷版用に適する粗面化されたアルミニウ
ム板からなる平版印刷用支持体の製造方法に関するもの
である。
〔従来の技術〕
従来、平版印刷版用支持体としてアルミニウム板が広
く使用されているが、その上に設けられる感光層との密
着性を良好にし、且つそれを用いて作成される平版印刷
版の非画像部(印刷時に使用される湿し水を受容し、油
性インクを反発する領域で、支持体の表面が露出してい
る領域がこれを担う)の保水性を改善することを目的と
して、アルミニウム板の表面は粗面化されるのが通例で
ある。この粗面化の処理は、いわゆる砂目立てと称さ
れ、平版印刷版用支持体の調製においては不可欠の工程
で、しかも相当の熟練度を必要とする作業である。この
砂目立てはボールグレイン、ワイヤーグレイン、ブラシ
グレイン等の機械的な粗面化方法と電気的な粗面化方法
に大別される。ボールグレインの場合にはボールの材
質、研磨剤の種類、研磨の際の水分調整等、熟練を要す
る因子が多く、また作業を連続的に行なうことは不可能
で一枚一枚仕上げる必要がある。またワイヤーグレイン
は、得られる砂目が不均一である。これに対してブラシ
グレインは、これ等の方法を改良したものであって、均
一な砂目のものが得られ、連続的処理が可能であるの
で、大量生産に向いている。しかし原理的には機械的な
研磨方法に変わりはなく、機械の調整には熟練を要し、
しかも砂目の表面粗さが大きくできないと言う欠点があ
る。
一般に表面粗さが大きいと水持ち(即ち、保水性)が
良くなると言われており水持ちを良くするためや印刷し
易くする目的の平版印刷版を作成する場合には、その支
持体の平均表面粗さ(Ra)が0.6μ〜1.5μ程度のものが
好ましいとされている。このような好ましい範囲のReが
得られる方法として、電気化学的な粗面化方法が着目さ
れている。この方法による場合には、電解液の組成、温
度、電解条件などの諸条件を一定に維持しておけば、一
定の粗面化表面を有するアルミニウム板が得られるが、
それ等の電解条件の巾が非常に狭く、従って、そのよう
な範囲内に常に保つように調整して電解することは、極
めて困難である。また電気化学的な粗面化は、その電力
消費が大であるので経済的な見地からも問題がある。し
かも、電解によって、電解液中にアルミニウムイオンが
相当量蓄積されていき、この廃液の処理に対する人件費
および薬品代が、かなりの金額に達する欠点があった。
この欠点を解決する方法として、特公昭57−16918号公
報に開示されているような、アルミニウム板の表面を順
に(a)機械的に粗面化し、(b)酸またはアルカリの
水溶液で化学的にエッチング処理し、(c)電気化学的
に交流電解を用いて粗面化することを特徴とする方法が
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記特公昭57−16918号公報に記載の方法によれば交
流電流を用いて電気化学的に粗面化処理を行なうために
連続的に処理を行なうと、アルミニウム板の通過速度が
速かったり、電気化学的な粗面化に用いる電流の周波数
が低かったりした時に、アルミニウム板の進行方向と垂
直に横縞状の処理ムラが発生し易い。また交流による電
気化学的な粗面化で得られる砂目は比較的浅い。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明の目的は、前記問題点を解消し、オフセット印
刷版などのにおいて、横縞状の処理ムラを発生する事な
く満足すべき印刷性能や耐刷力を得ることができる。ま
たその直径に比して深さの深いピットが、均一かつ緻密
に存在する砂目を有するアルミニウム板からなる平版印
刷版用支持体の製造方法を提供すようとするものであ
る。
本発明者らは、種々研究の結果、硝酸または塩酸を主
体とする水溶液中で、連続的に電気化学的に粗面化する
方法において、アルミニウム板に対向する電極を、陽極
と陰極として、これを交互に配置して、これら両極板間
に直流電圧を印加し、アルミニウム板をこれらの電極と
任意の間隔を保って通過させることによりアルミニウム
板が、電気化学的に粗面化され、その直径に比して深さ
の深いピットが均一かつ緻密に存在する砂目構造を有
し、アルミニウム板に横縞状の処理ムラを発生させるこ
とのない平版印刷版用支持体として適するアルミニウム
粗面板を工業適に有利に安定して製造できることを見い
だした。即ち、本発明の目的は、 1.アルミニウム板を連続的に粗面化を行う方法におい
て、 (a)機械的な粗面化を行い0.4〜0.8μmの表面粗さと
し、 (b)0.05〜40重量%の酸またはアルカリ水溶液中でエ
ッチング処理を行い、 (c)陽極にフェライトを用いて、酸性電解液中でアル
ミニウム板に対する電極を交互に陽極と陰極とを配置し
てこれら両極板間に直流電圧を印加し、アルミニウム板
をこれらの電極と任意の間隔を保って通過させることに
よって電気化学的に粗面化処理を行なうことを特徴とす
る平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法。
2.アルミニウム板を連続的に粗面化を行う方法におい
て、 (a)機械的な粗面化を行い0.4〜0.8μmの表面粗さと
し、 (b)0.05〜40重量%の酸またはアルカリ水溶液中でエ
ッチング処理を行い、 (c)陽極にフェライトを用いて、酸性電解液中でアル
ミニウム板に対する電極を同一電解槽内に交互に陽極と
陰極とを配置してこれら両極板間に、個々の電極にダイ
オードを接続して交流を整流した直流電圧を印加し、ア
ルミニウム板をこれらの電極と任意の間隔を保って通過
させることによって電気化学的に粗面化処理を行なうこ
とを特徴とする平版印刷版用アルミニウム支持体の製造
方法、及び 3.アルミニウム板を連続的に粗面化を行う方法におい
て、 (a)機械的な粗面化を行い0.4〜0.8μmの表面粗さと
し、 (b)中性塩水溶液中でアルミニウム版を陰極にして電
解研磨処理を行い、 (c)陽極にフェライトを用いて、酸性電解液中でアル
ミニウム板に対する電極を交互に陽極と陰極とを配置し
てこれらを両極板間に、個々の電極にダイオードを接続
して交流を整流した直流電圧を印加し、アルミニウム板
をこれらの電極と任意の間隔を保って通過させることに
よって電気化学的に粗面化処理を行なうことを特徴とす
る平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法によって
達成される。
本発明で云う機械的な粗面化処理とは、ボールグレイ
ン、ワイヤーグレイン、ブラシグレイン等の粗面化方法
があげられる。この機械的な粗面化により0.4〜0.8μ程
度の表面粗さを有するアルミニウム表面を得る。このよ
うに機械的に砂目立てされたアルミニウム板は、次いで
化学的にエッチング処理される。この処理は、機械的砂
目立ての際に食い込んだ研磨剤、アルミニウム屑等を除
き、その後に施される電気化学的粗面化を効果的に行な
うために行なわれるものであり、一般に酸またはアルカ
リ水溶液にアルミニウム板を浸漬処理することにより行
なわれる。
上記酸またはアルカリ水溶液の具体例としては例えば
弗酸、弗化ジルコン、りん酸、硫酸、塩酸、硝酸などの
酸および水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第三りん
酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、けい酸ナトリウ
ム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ水溶液が用いられ
る。これらの酸またはそれぞれ一種または二種以上を混
合して使用することが出来る。本発明における該エッチ
ング処理は好ましくは2〜8g/m2の範囲でアルミニウム
のエッチングが行なわれるような条件でアルミニウム板
を処理することが望ましい。ブラシグレインされたアル
ミニウム板の表面を上記の範囲内でエッチングを行なう
ことにより本発明の目的とする平均粗さが大きくかつ均
一なミクロ形状の砂目を作成出来る。
この化学的な研磨方法に代え、塩化ナトリウムなどに
代表される中性塩水溶液中でアルミニウム板を陰極とし
て電解研磨処理などを行なってもよい。機械的な粗面化
処理の後に行なうエッチング処理は、この後引き続いて
行なう電気化学的な粗面化処理により、均一なハニカム
が生成し易くする目的で行われる。ハニカムの均一生成
を妨害するものとして、残留研磨剤に加えて機械砂目立
て時に出来る加工硬化面と加工時に発生し残留する研磨
屑、およびブラシ材料のフラッグメントなどの影響が無
視できないためであろう。
エッチング処理を上記のようなエッチング量の範囲で
行なう条件は上記の酸またはアルカリの濃度は0.05〜40
重量%、液温は40〜100℃、処理時間は5〜300秒間の範
囲から選択することが出来る。
アルカリ水溶液によりアルミニウム表面の化学処理を
行なった場合にはその表面にスマットが生成する。
このスマットは燐酸、硝酸、クロム酸、またはこれら
の混合物の浸漬により除去することが出来る。
本発明において電気化学的に処理されるアルミニウム
表面はスマットのない清浄な面であることが望ましい
が、例えば電解液が酸でありデスマット作用を持つ場合
等はこれを省くことが出来る。この様に処理されたアル
ミニウム板には引き続き電気化学的な粗面化が行なわれ
る。電気化学的な粗面化方法については、酸性電解液中
でアルミニウム板に対向する電極を交互に陽極と陰極と
を配置してこれら両極板間に直流電圧を加え、アルミニ
ウム板をこれらの電極と任意の間隔を保って通過させる
ことによりおこなうことである。
本発明でいう陽極1と陰極2は第1図のように同一層
内に交互に設置してもよいし、また第3図のように陽極
1と陰極2を別の槽として交互に並べるなどしてもよい
し、更にまた第4図のように個々の電極にダイオードを
接続して交流を整流し、直流電圧を得るようにしても良
い。
本発明に使用する酸性電解液としては硝酸または塩酸
を主体とする水溶液であることが望ましい。もちろん硝
酸と塩酸の混合液、硝酸または塩酸に有機酸、硫酸、燐
酸、弗酸、臭酸などを混合した水溶液を用いてもよい。
硝酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどのアルミニウ
ム塩類を添加してもよいことはもちろんである。アルミ
ニウム板から溶出する金属イオンを添加してもよい。
また硝酸を主体とする電解液を使用する時は、硝酸が
電解反応によって還元されアンモニウムイオンを生成す
るため硝酸アンモニウムなどを添加すればより安定的な
粗面化がおこなえる。
本発明に適用されるアルミニウム板としては純アルミ
ニウム板またはアルミニウムを主成分とする合金板など
が挙げられる。
本発明において電気化学的な粗面化に用いる直流電流
波形は、極性の変化しない電流の波形であり、くし型波
形、連続直流、商用交流をサイリスタで全波整流したも
のなどいずれも使用できるが、とくに平滑化された連続
直流電流を用いるのが好ましい。
電解浴としては通常の交流を用いた電気化学的な粗面
化に用いるのがいずれおも使用できるが、とくに好適な
ものは塩酸を5〜20g/l含有する水溶液、または硝酸を
5〜20g/l含有する水溶液であり、液温は20℃〜60℃が
好ましい。
また、電流密度は20A/dm2〜200A/dm2の範囲であるこ
とが好ましい。電解処理時間は、余り長過ぎても短か過
ぎても最適な粗面が得られず、5〜90秒の範囲にあるこ
とが好ましい。
本発明方法による電気化学的な粗面化は、回分半、半
連続法、連続法いずれでも実施することが可能である
が、連続法を用いることが最も好ましい。
このように電気化学的に粗面化したアルミニウム板
は、酸またはアルカリを含む水う溶液中に浸漬し、電気
化学的な粗面化処理で生成した水酸化アルミニウムを主
体としたスマットの除去と軽度のエッチングをおこなう
ことで、更に優れた平版印刷用支持体とすることができ
る。軽度のエッチングは、燐酸や硫酸電解液中での電解
研磨処理を行なってもよい。
本発明では、陽極としてフェライトが用いられ、電極
の内部に水を通して水冷化するなどすれば、陽極の寿命
を更に延ばすことができる。陰極としては、プールベイ
ダイヤグラムから、電極電位を負としたときに溶解しな
い金属を選択することで使用可能であるが、とくにカー
ボンが好ましい。
電極の配列は陽極を先頭にしても陰極を先頭にして
も、どちらでも粗面化は可能である。陽極を先頭にした
ときは、比較的低電気量で均一な粗面が得られ、陰極を
先頭としたときは、比較的深いピットが得られやすい。
電極の配列は目的の粗面に応じて任意に選択できる。
また、陽極と陰極のアルミニウム板の進行方向の長さ
を変えたり、アルミニウム板の通過速度を変えたり、流
速、液温、液組成、電流密度を変えることで任意の粗面
を得ることができる。また、第3図のように陽極と陰極
を別の槽に分けたときは、おのおのの処理槽の電解条件
を変えるなどしてもよい。
また以上のようにして得られた粗面板に対して通常の
手法にしたがって硫酸または燐酸を含む電解液中で陽極
酸化処理をおこなうことにより、親水性、保水性、耐刷
性ともに優れた平版印刷用支持体を製造できる。もちろ
ん陽極酸化処理後ケイ酸ソーダなどを含む水溶液中に浸
漬し、親水化処理を行なってもよい。
本発明で云う電気化学的な粗面化処理は、また硝酸浴
と塩酸浴の組合せ、交流を用いた電気化学的に粗面化す
る電解槽との組合わせ、中間にスマット除去処理を挟ん
だ粗面化処理、電気化学的な粗面化を処理槽を分割して
行なう方法など、公知の電気化学的な粗面化処理との組
合わせに適用できることはいうまでもない。
〔実施例〕
次に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本
発明はこの実施例のみ限定されるものではない。
〔実施例−1〕 厚さ0.3mmのアルミニウム板(JIS1050材)を、ナイロ
ンブラシと400メッシュのパミスストン水懸濁液を用
い、その表面を砂目立でした後、よく水洗する。次に10
%水酸化ナトリウム水溶液60℃に20秒間浸漬したあと水
洗する。次に、第1図に示すような電解槽5にて、陽極
1と陰極2の間隔を100mm(図面では、紙面の都合でこ
の距離を縮めて示した)離して(電解液3中に)交互に
14本づつ設置し、電極1,2の上10mmの間隔を保ってアル
ミニウム板4を連続的に通過させた。電極の配列は陽極
が先頭(アルミニウム板の入口側)であった。その際電
極当りの電流密度は80A/dm2であり第2図に示すように
平滑された連続直流を用いた。電極のアルミニウム板進
行方向の長さは、陽極1、陰極2ともに100mmであっ
た。アルミニウム板4の通板速度は、12m/minであっ
た。使用した電解液3としては、硝酸を15g/含有する
水溶液で、液温45℃であった。電解槽5を出たアルミニ
ウム板4は次に水洗後、硫酸30g/含有する水溶液60℃
に60秒間浸漬して、電気化学的な粗面化処理で生成した
水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分の除去を
おこない、次いで水洗した。その結果得られたアルミニ
ウム板を走査型電子顕微鏡によって観察した結果、その
表面は均一なハニカムピットが生成されており、その平
均表面粗さは0.5μmであった。
このアルミニウム板を15%硫酸水溶液(25℃)中で極
間距離150mmにおいて電圧22Vの直流によって60秒間陽極
酸化を行なった。
このアルミニウム板に感光層を塗布し、乾燥後に製版
して印刷したところ、すぐれた印刷物を得ることができ
た。また、感光層を塗布前のアルミニウム板は粗面化の
ムラのない均一な外観をしていた。
比較例−1 厚さ0.3mmのアルミニウム板(JIS1050材)を、ナイロ
ンブラシと400メッシュのパミンストン水懸濁液を用
い、その表面を砂目立てし後よく水洗する。次に10%水
酸化ナトリウム水溶液60℃に20秒間浸漬したあと水洗す
る。
このアルミニウム板を15%硫酸水溶液(25℃)中で極
間距離150mmにおいて電圧22Vの直流によって60秒間陽極
酸化を行なった。電解槽を出たアルミニウム板を水洗
後、スマット成分を除き、さらに水洗した。
このアルミニウム板に感光層を塗布し、乾燥後に製版
して印刷したところ、耐刷性能の劣る印刷版であった。
比較例−2 厚さ0.3mmのアルミニウム板(JIS1050材)を、ナイロ
ンブラシと400メッシュのパミンストン水懸濁液を用
い、その表面を砂目立てした後、よく水洗する。次に10
%水酸化ナトリウム水溶液60℃に20秒間浸漬したあと水
洗する。このアルミニウム板を、第5図に示す装置を用
いて交流電源1から周波数0.5Hzを有する矩形波の交
流、電流密度80A/dm2で連続的に粗面化処理をおこなっ
た。処理時間は14秒であった。電極2はカーボンを用
い、給電ロール6はアルミニウム製であった。アルミニ
ウム板4は、カーボン電極2上、10mmの間隔を保って通
過させた。使用した電解液3は、硝酸15g/含有する水
溶液であった。液温は45℃であった。電解槽5を出たア
ルミニウム板4は、次に水洗後、硫酸300g/含有する
水溶液60℃に60秒間浸漬して、電気化学的な粗面化処理
で生成した、水酸化アルミニウムを主体とするスマット
成分の除去をおこない水洗した。
このようにして得られた粗面板は、平均表面粗さ0.5
μmでハニカム状のピットを有していた。ピット径は、
平均3μmであった。
しかし、アルミニウム板の外観は、アルミニウム板の
進行方向と直角に、処理ムラが生じていた。この処理ム
ラの周期を測定すると、アルミニウム板の移動速度と、
電気化学的な粗面化処理に用いた電源の周波数の関係か
ら求められるものと一致していた。この処理ムラを走査
型電子顕微鏡で観察したところ、砂目構造は異なってい
た。
また、24時間連続して処理したところ、カーボン電極
2が著しく溶解し、電解液はまっ黒になっていた。
(実施例−2) 実施例1の場合と同様、厚さ0.3mmのアルミニウム板
(JIS1050材)を、ナイロンブラシとパミスストン水懸
濁液を用い、その表面を砂目だてした後よく水洗し、10
%水酸化ナトリウム水溶液に60℃で20秒間浸漬した後更
に水洗する。
第4図に示すような電解槽7にて、14本の電極を陰
極、陽極共長さはアルミニウム板の進行方向に100mm、
陰極3aと陽極4aとの間隔を100mm(図面では縮尺して示
した)離して(電解液5中に)交互に設置した。これら
電極の上10mmの間隔を保ってアルミニウム板6を連続的
に通過させた。
電極(3a、3b、4a、4b等)の配列は実施例1(第1
図)の場合と異なり、陰極3bを先頭にした。これらの電
極に対して電流は交流電源1よりダイオード2によって
整流して給電した。電極当りの電流密度は80A/dm2であ
り、アルミニウム板6の通板速度は12m/minであった。
使用した電解液5はやはり実施例1の場合と同様硝酸を
15g/l含有する水溶液で給液ノズル8より供給し、排液
管9より排液する。液の温度は45℃に保った。
電解槽7を出たアルミニウム板5は次に水洗し、以下
実施例1の場合と同様にスマットを除去し、水洗した。
得られたアルミニウム板の表面を走査型電子顕微鏡によ
って観察した。アルミニウム板表面には、実施例1の場
合と同様のハニカムピットが生成されておりその表面粗
さは0.5μmであった。更に実施例1の場合と同様に陽
極酸化処理後、感光層を塗布して平版印刷版を得た。こ
の平版印刷版を製版し、印刷した結果得られた印刷物は
優れたものであった。
〔発明の効果〕
本発明のアルミニウム板を酸性電解液中で連続的に電
気化学的に粗面化する方法において、アルミニウム板に
対向する電極を交互に陽極と陰極とを配置して、これら
両極板間に直流電圧を印加し、アルミニウム板をこれら
の電極と任意の間隔を保って通過させることを特徴とす
る平版印刷版用支持体の製造方法により、アルミニウム
板が、その直径に比して深さの深いピットが均一かつ緻
密に存在する砂目構造を有し、オフセット印刷版などに
おいて横縞状の処理ムラを発生することなく満足すべき
印刷性能や耐刷力を得ることが出来る平版印刷版用支持
体として適するアルミニウム粗面板を工業的に有利に安
定して製造することが可能となった。
また、直流電流を用いて粗面化をおこなうため、従来
の交流を用いた粗面化に比べて、特殊な電源装置を用い
る必要がなく、電源装置から電解槽までのブスバーの取
りまわしも簡単になり、設備コスト的にも有利に製造す
ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図および第4図は本発明に係わる装置の一
例、第2図は本発明に係わる直流電流波形の電圧波形
図、第5図は比較例で用いた従来装置の一例である。 1……陽極、2……陰極、 3……電解液、4……アルミニウム板、 5……電解槽。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム板を連続的に粗面化を行う方
    法において、 (a)機械的な粗面化を行い0.4〜0.8μmの表面粗さと
    し、 (b)0.05〜40重量%の酸またはアルカリ水溶液中でエ
    ッチング処理を行い、 (c)陽極にフェライトを用いて、酸性電解液中でアル
    ミニウム板に対する電極を交互に陽極と陰極とを配置し
    てこれら両極板間に直流電圧を印加し、アルミニウム板
    をこれらの電極と任意の間隔を保って通過させることに
    よって電気化学的に粗面化処理を行なうことを特徴とす
    る平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法。
  2. 【請求項2】アルミニウム板を連続的に粗面化を行う方
    法において、 (a)機械的な粗面化を行い0.4〜0.8μmの表面粗さと
    し、 (b)0.05〜40重量%の酸またはアルカリ水溶液中でエ
    ッチング処理を行い、 (c)陽極にフェライトを用いて、酸性電解液中でアル
    ミニウム板に対する電極を同一電解槽内に交互に陽極と
    陰極とを配置してこれら両極板間に、個々の電極にダイ
    オードを接続して交流を整流した直流電圧を印加し、ア
    ルミニウム板をこれらの電極と任意の間隔を保って通過
    させることによって電気化学的に粗面化処理を行なうこ
    とを特徴とする平版印刷版用アルミニウム支持体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】アルミニウム板を連続的に粗面化を行う方
    法において、 (a)機械的な粗面化を行い0.4〜0.8μmの表面粗さと
    し、 (b)中性塩水溶液中でアルミニウム版を陰極にして電
    解研磨処理を行い、 (c)陽極にフェライトを用いて、酸性電解液中でアル
    ミニウム板に対する電極を交互に陽極と陰極とを配置し
    てこれらを両極板間に、個々の電極にダイオードを接続
    して交流を整流した直流電圧を印加し、アルミニウム板
    をこれらの電極と任意の間隔を保って通過させることに
    よって電気化学的に粗面化処理を行なうことを特徴とす
    る平版印刷版用アルミニウム支持体の製造方法。
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