JPH0759648A - 蓋付加熱調理用容器 - Google Patents

蓋付加熱調理用容器

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JPH0759648A
JPH0759648A JP21169893A JP21169893A JPH0759648A JP H0759648 A JPH0759648 A JP H0759648A JP 21169893 A JP21169893 A JP 21169893A JP 21169893 A JP21169893 A JP 21169893A JP H0759648 A JPH0759648 A JP H0759648A
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rice
lid
heating
boiling
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Yoshiaki Asada
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気炊飯器、電磁調理鍋等の蓋付き加熱調理
用容器において、内蓋を省略して蓋部の構造を簡単にし
低コスト化を図りながら、しかも吹きこぼれを生じない
ようにする。 【構成】 調理物が入れられる上部が開口した被加熱容
器と、該被加熱容器を収容するケースと、該ケース上に
位置して上記被加熱容器の上部開口を覆う蓋と、該蓋に
設けられた蒸気排出口と、上記被加熱容器の下部に位置
して上記被加熱容器を加熱する第1の加熱手段とし、該
第1の加熱手段の加熱状態を制御する第1の加熱制御手
段とを備えてなる蓋付きの加熱調理用容器において、上
記蓋の下面部を構成する放熱板と、該放熱板を加熱する
第2の加熱手段と、該第2の加熱手段の加熱状態を制御
する第2の加熱制御手段とを設け、該第2の加熱制御手
段により、上記第1の加熱制御手段による沸騰加熱の維
持によって吹きこぼれが生じるような状態になった時に
は上記放熱板の温度が十分に高くなっているように上記
第2の加熱手段の加熱量を制御するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、例えば電気炊飯器等
の蓋付加熱調理用容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記蓋付加熱調理用容器の一種である従
来の電気炊飯器は、一般に図12のように構成されてい
た。
【0003】すなわち図12は、当該同電気炊飯器本体
の全体の構成を示す縦断面図である。この電気炊飯器
は、例えば炊飯と保温とを兼用するものとされており、
内部に飯器6をセットし得るように構成された有底筒状
の外ケース1と、該外ケース1の上部を覆蓋する蓋ユニ
ット7とからなる容器本体を備えている。
【0004】上記外ケース1は、薄い金属板で形成され
た筒状のカバー部材2と該カバー部材2の上下各端部に
それぞれ結合された合成樹脂製の肩部材4および底部材
3とから構成されており、その内部には上記飯器6を取
り出し可能にセットするための有底筒状の内容器5が設
けられている。
【0005】上記内容器5の底面中央部には、上端側温
度感知面28aが上記飯器6の底面に接触するセンタセ
ンサ28が設けられており、さらに該センタセンサ28
を包囲するように炊飯ヒータH1が熱盤24内に埋設さ
れた状態で渦巻き状に配設されている。尚、上記センタ
センサ28内には、上記温度感知面28a側に位置して
飯器6の温度を検出する感温素子が、またその下部に位
置して上記飯器6がセットされている否かを検知する飯
器セットセンサ(マグネットおよびリードスイッチから
なる)等が内蔵されている。
【0006】上記蓋ユニット7は、その外周面を構成す
る合成樹脂製の外カバー8と、内周面を構成する合成樹
脂製の内カバー9とによって中空構造に形成されてお
り、該外カバー8と内カバー9とは、それらの周縁部同
士を例えば高周波溶着等によって気密性良好に接合して
一体に構成されている。そして該構成の上記蓋ユニット
7の側部には、蒸気排出口70が設けられており、該蒸
気排出口70の下部には、蒸気放出筒取付孔71が形成
されている。該蒸気放出筒取付孔71には、ゴム製の蒸
気放出筒取付用パッキン72が取付けられている。
【0007】さらに、上記蓋ユニット7の内カバー9下
方には、上下2枚のプレート部材73a,73bよりなり
前述の飯器6の上部開口を閉塞するための内蓋73が、
その上部プレート73aをビス74によって内カバー9
側に取付けることによって設けられている。該上下2枚
のプレート部材73a,73bよりなる内蓋73の中央部
は、各々上方に所定深さ凹まされ、同各凹部の中心部を
ピン81およびブラケット82で相互に連結して一体化
されており、下部プレート部材73bの上記凹部周壁に
形成された蒸気導入孔75を介して当該内蓋73の内部
空間76内に炊飯時の蒸気が導かれるようになってい
る。そして、上記蒸気放出筒取付孔71には上記内部空
間76内に導かれた蒸気を外部へ逃がすための調圧装置
77を内蔵した蒸気放出筒78が固定されている。この
蒸気放出筒78は、上記蒸気放出筒取付用パッキン72
に対して抜き取り可能に取付けられ、その下部側蒸気導
入口78aは上記内蓋73の内部空間76内に開口83
を介して嵌合されている。また、上記蓋ユニット7と内
蓋73との間は、上記内カバー9の周縁部に取付けられ
たパッキン79によって密閉されており、蒸気が上記調
圧装置77以外の部分から外部へ洩れ出るのを防止して
いる。
【0008】そして、沸騰時の蒸気は、上記内蓋73の
蒸気導入孔75を介して一旦当該内蓋73内の内部空間
76に導かれ、その後、蒸気放出筒78下部の蒸気導入
口78aから調圧装置77の弁体部77a、蒸気導出口7
7bを経て上方の蒸気排出口70より外部に放出され
る。従って、該構成の場合、例えば炊飯時に発生する
「おねば」は、通常上記内蓋73内の内部空間76部に導
入された段階で消泡され、その後液状となって下部プレ
ート部材73bの周端に形成されている戻し穴80から
飯器6内に戻されるようになり、当該「おねば」による液
状成分が調圧装置77側から蒸気排出口70側にそのま
ま排出されるようなことはなく、吹きこぼれは生じな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に内側に内部空間を形成するための上下二重板構造の内
蓋を設けるようにすると、どうしても蓋ユニット部のコ
ストが上昇し、低価格機種の実現には限界が生じる。
【0010】そこで、低価格化を目的として上記蓋ユニ
ット部の内蓋を省略することが考えられる。そして、そ
のようにすると、その分コストが下がるとともに手入れ
も簡単になる。
【0011】ところが、一方そのようにすると、炊飯沸
騰時の「おねば」等がダイレクトに調圧装置部に達するよ
うになり、蒸気導出口を介して蒸気排出口から外部に排
出され、吹きこぼれを発生させる問題が生じる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記の問題
を解決することを目的としてなされたもので、調理物が
入れられる上部が開口した被加熱容器と、該被加熱容器
を収容するケースと、該ケース上に位置して上記被加熱
容器の上部開口を覆う蓋と、該蓋に設けられた蒸気排出
口と、上記被加熱容器の下部に位置して上記被加熱容器
を加熱する第1の加熱手段と、該第1の加熱手段の加熱
状態を制御する第1の加熱制御手段とを備えてなる蓋付
きの加熱調理用容器において、上記蓋の下面部を構成す
る放熱板と、該放熱板を加熱する第2の加熱手段と、該
第2の加熱手段の加熱状態を制御する第2の加熱制御手
段とを設け、該第2の加熱制御手段により、上記第1の
加熱制御手段による沸騰加熱の維持によって吹きこぼれ
が生じるような状態になった時には上記放熱板の温度が
高くなっているように上記第2の加熱手段の加熱量を制
御するようにしたことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】本願発明の蓋付加熱調理用容器の構成では、上
記のように、調理物が入れられる上部が開口した被加熱
容器と、該被加熱容器を収容するケースと、該ケース上
に位置して上記被加熱容器の上部開口を覆う蓋と、該蓋
に設けられた蒸気排出口と、上記被加熱容器の下部に位
置して上記被加熱容器を加熱する第1の加熱手段とし、
該第1の加熱手段の加熱状態を制御する第1の加熱制御
手段とを備えてなる例えば電気炊飯器などの蓋付きの加
熱調理用容器において、上記蓋の下面部を構成する放熱
板と該放熱板を加熱する第2の加熱手段とが設けられて
いて、放熱板を加熱することによって上記蒸気排出口部
に達する「おねば」等の液状成分を加熱蒸発させるように
なっている。しかも、その場合において、さらに当該第
2の加熱手段の加熱状態を制御する第2の加熱制御手段
が設けられており、該第2の加熱制御手段によって上記
第1の加熱制御手段による沸騰加熱状態の維持によって
吹きこぼれが生じるような状態に到った時には上記放熱
板の温度が十分に高くなっているように上記第2の加熱
手段の加熱量を制御するようになっていることから、炊
飯時の「おねば」等の発生状況に応じた適切かつ効率的な
放熱板加熱による「おねば」消泡並びに液滴気化作用が行
われ、効果的に吹きこぼれが防止される。
【0014】
【発明の効果】以上の結果、本願発明によれば、蓋ユニ
ット部の内蓋をなくして、しかも吹きこぼれを生じない
ように構成することができるから、低コストな電気炊飯
器等蓋付加熱調理用容器の提供が可能となる。
【0015】
【実施例】図1〜図10は、本願発明を蓋付加熱調理用
容器の一例としての例えば電気炊飯器に適用した場合の
実施例を示している。そして、その内の図1および図2
は当該電気炊飯器本体部の構成を、図3は同電気炊飯器
の制御回路部の構成を、図4は同電気炊飯器の基本とな
る炊飯特性を、図5、図6、図7は同電気炊飯器のヒー
タ制御内容を、また図8〜図10は同電気炊飯器のスチ
ームキャップ部の各種の構造例を各々示している。
【0016】先ず図1は、同電気炊飯器本体の全体の構
成を示す縦断面図である。この電気炊飯器は、例えば炊
飯と保温とを兼用するものとされており、内部に飯器6
をセットし得るように構成された有底筒状の外ケース1
と、該外ケース1の上部を覆蓋する蓋ユニット7とから
なる容器本体を備えている。
【0017】上記外ケース1は、薄い金属板で形成され
た筒状のカバー部材2と該カバー部材2の上端部に結合
された合成樹脂製の肩部材4および当該カバー部材2の
下端部に結合された底部材3とから構成されており、そ
の内部には上記飯器6を取り出し可能にセットするため
の有底筒状の内容器5が上記肩部材4に支持して設けら
れている。
【0018】上記内容器5の底面中央部には、その上端
側温度感知面28aが上記飯器6の底面に接触するセン
タセンサ28が設けられており、さらに該センタセンサ
28を包囲するように炊飯ヒータH1が熱盤24内に埋
設された状態で渦巻き状に配設されている。尚、上記セ
ンタセンサ28内には、上記温度感知面28a側に位置
して飯器6の温度を検出する感温素子72(図3参照)
が、またその下部側に位置して上記飯器6がセットされ
ている否かを検知する飯器セットセンサ(マグネットお
よびリードスイッチからなる)71(図3参照)等が内蔵
されている。
【0019】上記蓋ユニット7は、その外周面を構成す
る合成樹脂製の外カバー8と、内周面側放熱板取付部を
構成する合成樹脂製の内カバー部材9とによって内側に
開口した中空構造に形成されており、該外カバー8と内
カバー部材9とは、それらの周縁部同士を例えば高周波
溶着等によって気密性良好に接合して一体に構成されて
いる。
【0020】上記外カバー8は、例えば図1および図2
に示すように中央部に位置して左右方向(後述する操作
パネル面を正面と規定して)に長く延びる凹部17を形
成しており、該凹部17の上部側には2重壁構造の所定
の厚みの縁部が折り返し状態で設けられている。そし
て、該縁部が当該蓋ユニット7の把手部17aに形成さ
れている。
【0021】他方、内カバー部材9は、その中央部に略
上記飯器6の上部開口6aに対応した大きさの開口部9a
を有し、該開口部9aには例えばアルミニウム材等の熱
伝導性の高い金属板よりなる円形の放熱板10がその放
熱面10aを下方側に向けた状態で周端側係合部10dを
係合することにより取付けられている。該放熱板10
は、その上面10b側に両面テープ10gを介してコード
ヒータよりなるフタヒータH3を図1および図2のよう
に配設し、アルミ泊10eで上方側から貼着固定するこ
とによって構成されており、当該フタヒータH3からの
熱によって当該放熱板10そのものを加熱するとともに
同放熱板10の熱を下面側放熱面10aより飯器6側に
放射するようになっている。
【0022】一方、符号11は、上記外カバー8の上記
凹部17の後部側に位置して形成された蒸気排出口であ
る。該蒸気排出口11の下部(外カバー裏面側)には、そ
の筺体の一部をスリーブ状に下方に延設することによっ
て形成した蒸気排出通路12が連設されている。該蒸気
排出通路12の下端は、上記内カバー部材9側の上記放
熱板10の上面10b部位置よりも所定高さ上方位置で
開口しており、該開口部12aに対応して放熱板10側
は上側に深い断面台形部10fが形成され該断面台形部
10fに後述するスチームキャップ取付用のスチームキ
ャップ嵌合口10cが形成されている。
【0023】そして、該スチームキャップ嵌合口10c
に対してスチームキャップ取付パッキン13を介してス
チームキャップ14が下方側から着脱可能に嵌合係止さ
れている。
【0024】スチームキャップ14は、例えば図1に示
すように上部側に筒体部14aを有する一方、下部側に
漏斗状のフランジ部14bを有した断面ハット形の発水
性の高いシリコン樹脂部材によって構成されており、そ
の外周面側には各々係合片15,15・・・を備えた隙
間形成用の複数のリブ14c,14c・・・が設けられて
いる。そして、上記筒体部14aの天井部に蒸気導出孔
14dが設けられている。一方、上記スチームキャップ
取付パッキン13は、弾力性のある例えば筒状のゴム部
材よりなり、図1に示すように、上記スリーブ状の蒸気
排出通路12の下端側開口部12aに嵌合する内外二重
壁構造の第1の嵌合部13aと、該第1の嵌合部13aの
内側に形成されている係合凸部13bと、上記放熱板1
0側スチームキャップ嵌合口10cの起立開口縁部内側
に嵌合する第2の嵌合部13cと、該第2の嵌合部13c
の外側に位置して上記放熱板10の上面10a部に圧接
するリップ片13dとからなり、それらを一体成形して
構成されている。
【0025】従って、該スチームキャップ取付パッキン
13を図1のように上記蒸気排出通路12の下端側開口
部12aおよび放熱板10側開口部10cに各々嵌合固定
した状態において、図1に示すように上記構造のスチー
ムキャップ14が下方から挿入され、そのリブ14c,1
4c・・・の係合片15,15・・・を当該パッキン13
側の係合凸部13b上に圧入係合させることによって同
スチームキャップ14が図示のように着脱可能に嵌合固
定される。そして、該嵌合固定状態では、上記スチーム
キャップ14内側の蒸気導入路16から天井部の蒸気導
出孔14dを介して上記外カバー8側の蒸気排出通路1
2に到る第1の連通路が形成される一方、上記リブ14
c,14c・・・の隙間形成作用により上記外カバー8側
の蒸気排出通路12からスチームキャップ取付パッキン
13および放熱板10との間の隙間18,18・・・を
介して飯器6側に到る第2の連通路が形成される。
【0026】したがって、炊飯時において、沸騰後に多
量に発生する水蒸気は、主として上記第1の連通路から
蒸気排出通路12を通り、外カバー8の蒸気排出口11
より外部に排出されるが、上記第1の連通路において上
記スチームキャップ14の蒸気導出孔14dを出た時点
で冷却されて結露した凝縮水や沸騰継続後の「おねば」等
による吹きこぼれ発生時の熱湯は、上記蒸気排出口11
に到ることなく、上記隙間18,18・・・による第2
の連通路を介して飯器6内に戻されるようになる。
【0027】ところで、以上のような事情から上記スチ
ームキャップ14の周囲には、一般に液滴が生じ易く、
また該部分に液滴が多く存在すると、炊飯中の沸騰圧で
それらの内の或る程度のものが外部に吹き出されるとい
う恐れも生じる。従って、該部分での液滴は、可能な限
り速やかに気化させて上記蒸気排出口11より外部に放
出することが好ましい。また、炊き上げ工程において生
じる気泡状態の「おねば」を加熱して消泡させる必要があ
る。そこで、本実施例では上記放熱板10の上面10a
のフタヒータH3は、図2から明らかなように、上記ス
チームキャップ嵌合口部10c付近の配設密度を特に高
くし、同部分の加熱温度が他の部分に比較して高くなる
ようにして、上記吹きこぼれ発生時などの液滴の気化を
良好にするように構成されている。また、それととも
に、その加熱量をも「おねば」等吹きこぼれが発生する時
点では特に高くなるようにプログラム制御されるように
なっている(後述)。
【0028】また、以上の状態において、上記フタヒー
タH3を有する放熱板10と外カバー8との間には、断
熱性の高いグラスウール19が介装され、特に把手部1
7a側への断熱を図っている。
【0029】そして、以上のように構成された蓋ユニッ
ト7は、上記肩部材4に対してヒンジ機構20を介して
左右方向に回動自在に取付けられており、その開放端側
には、当該蓋ユニット7の所定位置に係合して当該蓋ユ
ニット7の閉塞状態を維持するロック機構21が設けら
れている。
【0030】また、上記蓋ユニット7において、上記内
カバー部材9下部の放熱板10の外周囲にはパッキン2
5が設けられ、該パッキン25によって飯器6との間が
密閉されるようになっており、蒸気が上記スチームキャ
ップ14部分以外の部分から外部へ洩れ出るのを防止し
ている。
【0031】さらに上記内容器5の側壁部外面には、保
温ヒータH2が配設され、グラスウール18で包囲され
ている。該保温ヒータH2は、主として炊飯後の米飯を
保温して腐敗を防ぐために用いられる。
【0032】一方、上記炊飯器本体前面側の上記内容器
5と外ケース1との間には、上述した炊飯ヒータH1
保温ヒータH2およびフタヒータH3への給電制御を行う
ためのマイクロコンピュータユニット23が収容されて
いる。また、同本体前面側の上記肩部材前面側延設部4
には、操作部を構成する操作パネル部22が設けられて
いる。この操作パネル部22には、例えば図2に示すよ
うに、白米炊飯とおかゆ、早炊き炊飯の3つの炊飯機能
(炊飯メニュー)を選択するためのメニュースイッチ41
と、上記保温ヒータH2の通電および通電停止制御を行
う保温および取消スイッチ42と、上記メニュースイッ
チ41によって選択された炊飯メニューに基づいて上記
炊飯ヒータH1による炊飯を開始させるための炊飯スタ
ートスイッチ43(ファージ炊飯)と、タイマー予約を行
う予約スイッチ44と、時計合わせスイッチ45と、同
時計合わせ用の時間ボタン46と、同時計合わせ用の分
ボタン47と、上記メニュースイッチ41によって選択
される炊飯メニュー等を表示して使用者に選択メニュー
を視認せしめるための液晶表示部53とが設けられてい
る。
【0033】続いて、図3に示す電気回路図に基づい
て、本実施例の電気炊飯器における電気的な制御部の構
成を説明する。なお、図3では上記図1および図2に示
された各部に対応する部分には同一の参照符号を付して
示している。
【0034】すなわち、商用交流電源29からの電源電
圧AC100(V)は、飯器6の異常加熱状態を検知して
溶断する温度ヒューズ30を介して炊飯ヒータH1、保
温ヒータH2およびフタヒータH3に各々供給されるよう
になっているとともに、降圧トランス35で降圧され且
つ整流器36で整流されて上記マイクロコンピュータユ
ニット23に対してその動作電源電圧として供給される
ようになっている。なお、マイクロコンピュータユニッ
ト23の構成については後述する。
【0035】上記炊飯ヒータH1と保温ヒータH2とは相
互に直列に、他方フタヒータH3は、それらと相互に並
列に接続されている。また、炊飯ヒータH1には直列に
リレー31の常開接点31aが接続されている。このリ
レー31のリレーコイル31bは、上記マイクロコンピ
ュータユニット23からの指令信号によりON/OFF
制御される第1のトランジスタ37により励磁/消磁状
態が制御されるようになっている。なお、符号32は上
記リレーコイル31bを消磁した際に生じる逆起電力を
吸収するためのダイオードである。
【0036】他方上記保温ヒータH2と電源側アースラ
インとの間およびフタヒータH3と電源側アースライン
との間には、それぞれトライアック33,34が接続さ
れている。そして、これらトライアック33,34の各
ゲート端子には、マイクロコンピュータユニット23か
らの指令信号によりON/OFF制御される第2、第3
のトランジスタ38,39からのON/OFF制御信号
が供給される。
【0037】上記マイクロコンピュータユニット23
は、基準周波数発生回路(OSC)40からのクロック信
号にづいて動作し、所定のプログラムに従って上記第1
〜第3の各トランジスタ37,38,39のON/OFF
制御を行い、これにより上記炊飯ヒータH1、保温ヒー
タH2およびフタヒータH3への給電状態を例えば図4に
示す基本炊飯特性に従って例えば図5〜図7のフローチ
ャートに示すように具体的に制御する。この給電制御
は、上記センタセンサ28内に内蔵されている感温素子
72からの出力信号に基づいて行われる。尚、符号71
は炊飯開始に際して飯器6がセットされているか否かを
検知するための飯器セットセンサである。
【0038】また、上記マイクロコンピュータユニット
23の入出力インタフエイス部には、上記操作パネル部
22の上述した各スイッチ41〜45および液晶表示部
53、炊飯完了を報知するブザー73等が各々接続され
ている。なお、上記マイクロコンピュータユニット23
は特許請求の範囲中の第1、第2の加熱制御手段を構成
するものである。
【0039】ところで、図4は通常の「白米」炊飯動作時
および「おかゆ」炊飯動作時における上記飯器6の理想的
な温度変化特性(基本炊飯特性)を示す図である。同炊飯
動作は、大別して所定の温度(たとえば飯器温度40℃)
で米に水を吸収させる「吸水工程」と、該吸水工程終了後
から沸騰状態にまで加熱する「炊き上げ工程」と、その
後、さらに所定時間沸騰状態を保持させる「沸騰工程」
と、該沸騰工程完了後に炊き上がった御飯をむらす「む
らし工程」とを含んでいる。飯器6の理想的な加熱状況
は、炊飯量により異なり、たとえば「沸騰工程」の長さ
や、同「沸騰工程」における炊飯ヒータH1への供給電力
を炊飯量に対応して設定することによって美味しく御飯
が炊ける。その一方で、「炊き上げ工程」については、炊
飯量によらずにほぼ一定の温度変化を行わせることによ
って御飯が美味しく炊けることもまた経験的に判ってい
る。本実施例では「炊き上げ工程」の途中の所定期間Δt
において、炊飯量(合数)の判定が行われ、その後の「沸
騰工程」での加熱制御は該判定された炊飯量に対応して
行われる。
【0040】そして、本実施例の場合、上記基本となる
炊飯特性に基いて、上記炊飯ヒータH1および保温ヒー
タH2を制御し、「白米炊飯」および「おかゆ炊飯」を実行
すると同時に、特に沸騰維持過程における「おねば」によ
る吹きこぼれが生じないように、同過程における効果的
なフタヒータH3の加熱制御を行なうようにしている。
【0041】次に該ヒータ制御の内容を図5〜図7のフ
ローチャートに示す。
【0042】すなわち、上記メニュースイッチ41によ
って「白米」または「おかゆ」何れかの炊飯メニューが選択
されると、先ず図5のステップS1で上記飯器6の温度
が第1の基準温度である25℃以下(炊飯開始前のヒー
タOFF状態温度)であるか否かを判定する。
【0043】その結果、YESの時は順次ステップS2,
3,S4に進んで、上述の炊飯ヒータH1、保温ヒータH
2、フタヒータH3をそれぞれデューティー比6/14、
8/14、2/14でON・OFFすることによって加
熱を開始する。
【0044】そして、該加熱開始後、飯器温度が上昇
し、上記第1の基準温度25℃を越えることにより上記
ステップS1の判定結果がNOになると、次にステップ
5に進んで同飯器温度が第2の基準温度である38℃
以下であるか否かを判定する。その結果、28℃以上で
38℃以下の範囲内にあるYESの時は、ステップS6,
7に進んで、上記炊飯ヒータH1のデューティー比を2
/14におとす一方、上部側保温ヒータH2のデューテ
ィー比を10/14に上げて加熱状態を継続し、飯器中
の水の温度分布を均一化する。
【0045】そして、その上で同飯器温度が上記第2の
基準温度38℃を越えると(ステップS5でNO)、ステ
ップS8に進んで、一旦上記炊飯ヒータH1をOFFにし
て底部からの加熱量を小さくし、さらにステップS9
飯器温度が第3の基準温度である41℃以下に低下した
か否かを判定する。
【0046】その結果、YESの時はステップS10に進
んで、上記保温ヒータH2のデューティー比を14/1
4(100%)に上げることにより飯器温度を吸水に適し
た温度40℃に維持して吸水工程(500秒)を実行す
る。他方、上記ステップS9の判定結果がNOの飯器温
度が第3の基準温度41℃を越えている時は、上記保温
ヒータH2をOFFにして加熱量を下げ、やはり飯器温
度を吸水温度40℃に維持して吸水工程を実行する。
【0047】そして、上記何れの場合にも、さらにステ
ップS12に進んで所定の設定吸水時間500秒の経過を
判定し、該設定吸水時間500秒が経過してYESにな
ると、今度はステップS13に進んで、上記炊飯ヒータH
1のデューティー比を14/14、保温ヒータH2をOF
F、フタヒータH3のデューティー比を14/14に各
々制御して飯器6の上下両面からの全面加熱を行って炊
き上げ工程に入る。
【0048】次に、ステップS14で該炊き上げ加熱の実
行によって上記飯器温度が合数判定を行うための第4の
基準温度71℃を越える温度に達したか否かを判定し、
同温度に達したとしてYES判定がなされると、ステッ
プS15に進んで、上記スチームキャップ14部の蒸発性
を確保する観点から上記フタヒータH3のみを残した上
で他のヒータH1,H2をOFFにし合数判定に必要な所
定設定時間Δt=60秒間だけ一時的に加熱量を大きく
下げる。その後、ステップS16で同設定時間Δt=60
秒の経過を判定し、同設定時間Δt=60秒経過後の温
度低下量から飯器6内の合数値を演算するとともに、さ
らに図6のステップS17に進んで、再び上記炊飯ヒータ
1のデューティー比を14/14、保温ヒータH2をO
FF、フタヒータH3のデューティー比を14/14に
戻して沸騰状態まで炊き上げる(ここまでは、「白米炊
飯」、「おかゆ炊飯」ともに同じである)。
【0049】その後、さらにステップS18に進み、上記
メニュースイッチ41の操作データに基いて現在の炊飯
メニューが「おかゆ」メニューであるか、「白米」メニュー
であるかを判定し、「おかゆ」メニューであるYESの場
合には、続いてステップS19に進んで上記飯器温度が
第5の基準温度である100℃(沸騰温度)以下である
か否かを判定する一方、「白米」メニューであるNOの場
合は続いてステップS20に進んで飯器温度が第6の基準
温度105℃以下であるか否かを判定する。
【0050】上記「おかゆ」メニューにおいて、ステップ
19でYESと判定された飯器温度100℃以下の時
は、上記ステップS17の加熱状態を継続し、他方NOと
判定された飯器温度が100℃を越えている時は図9の
ステップS39〜S44に進んで上記合数判定された炊飯量
(少量、中間量、多量)に応じて各々所定時間(0秒、1
30秒、250秒)内、所定の加熱量で「おかゆ」に応じ
た沸騰状態(100℃)に維持した後、上記各時間が経過
すると、ステップS44に進んで上記炊飯ヒータH1のデ
ューティー比を2/4、保温ヒータH2のデューティー
比を12/14にして沸騰状態の加熱を行う(その後の
制御は後述)。
【0051】一方、上記「白米」メニューにおいて、上述
のステップS20で飯器温度が上記第6の基準温度105
℃以下であると判定されたYESの時は同温度105℃
を越える状態になるまで上記ステップS17の加熱状態を
継続する一方、NOと判定されて上記飯器温度が同温度
105℃を越えて基準とする白米メニューの沸騰維持温
度110℃に達すると、該時点から後述するフタヒータ
制御デューティ決定用の経過時間判定タイマーのカウン
ト動作をスタートさせた後、ステップS21、S22に進ん
で上記合数演算値を基に炊飯量(少量、中間量、多量)を
判定し、当該判定された炊飯量、「少量、中間量、多量」
に応じた炊飯ヒータH1および保温ヒータH2の加熱量を
各々図示の如く設定して「白米」炊飯に応じた沸騰状態
(110℃)に維持する(図4参照)。
【0052】そして、その後、ステップS26,S27,S28
で上記経過時間判定タイマーのカウント値から沸騰維持
時間180秒、360秒、660秒の経過を順次判定し
た後、続くステップS29,S30,S31,S32で当該各経過
時間に対応して上記フタヒータH3のデューティー比を
最初の180秒経過時のフルパワー14/14から12
/14,9/14,7/14と順次時間が経過する毎に小
さく設定して行くことにより上記放熱板10を加熱し、
当該放熱板10の下面および上記スチームキャップ14
部へ「おねば」が接触、侵入するようになった時には十分
に放熱板10の温度が高くなっているように制御して、
気泡状態の「おねば」を加熱消泡するとともに消泡後の液
滴を効果的に気化させる。
【0053】該場合において、上記フタヒータH3のデ
ューティー比が上記沸騰維持時間の経過時間が短かい沸
騰開始初期ほど大きく、他方同経過時間が長くなるほど
小さくして行っているのは、次の理由による。
【0054】すなわち、炊き上げ工程において、所定時
間の沸騰維持により生じる気泡状態の「おねば」は、それ
が上記放熱板10に触れることにより上記スチームキャ
ップ14部の温度を下げる。そして、同部の温度が10
0℃以下に下がると、当該気泡状態の「おねば」が液状化
して所謂「おねば」となるが、該状態がスチームキャップ
14内で生じると特に吹きこぼれが生じ易くなる。とこ
ろが、上記気泡状態の「おねば」が放熱板10に接触する
ようになる前に放熱板10の温度を十分に高くして置け
ば、以後は、その予熱と飯器温度の上昇等との相乗作用
から放熱板10の温度を十分に高く維持できることか
ら、加熱量は相対的に小さくて済む。又、そのようにす
ることにより、フタヒータH3の寿命を長くすることが
でき、省エネルギー化にもつながる。そこで、上記沸騰
開始初期(180秒経過)の段階ではフルパワー(14/
14)で速やかに温度を上げ、一定温度に達すると、以
後はパワーを徐々に下げるようにしている。
【0055】そして、該制御によれば、放熱板部に別途
温度センサを設ける必要もなくなる。
【0056】次に、以上のようにして炊き上げ加熱を実
行し、フタヒータH3の加熱制御を行った結果、上記飯
器6の温度が130℃に達したか否かを続くステップS
33で判定し、水分量が低下して飯器温度が130℃に達
した時は、続いて「むらし工程」に進み、所定の設定時間
(12分)内、所定温度(第8の基準温度110℃)に維持
して「むらし」を行う。該「むらし」は、ステップS34で上
記所定の設定時間12分の経過が判定されるまでの間、
ステップS35で上記第8の基準温度110℃からの上下
変化を判定し、その判定結果に応じてステップS37、又
はS16で炊飯ヒータH1、保温ヒータH2、フタヒータH
3のON・OFF状態、およびON時のデューティー比
を図示のように変えることによって飯器温度を上記11
0℃に維持することによってなされる。
【0057】そして、最終的にステップS34で上記設定
時間12分の経過が判定されると、ステップS38で炊飯
完了のブザー報知を行って全ての制御を終了する。
【0058】一方、上記図6のステップS19から図7の
ステップS39〜S44に進んだ「おかゆ」炊飯の場合は、次
のようになる。
【0059】すなわち、上述の如くステップS44での加
熱が開始されると、次にステップS45,S47,S49で上記
「白米炊飯」の場合と同様のフタヒータH3をON制御す
るための沸騰維持時間180秒、360秒、660秒の
経過を順次判定する。その後、続くステップS46,S48,
50,S51で当該判定された各経過時間毎に上記フタヒ
ータH3のデューティー比を最初のフルパワー状態14
/14から12/14,9/14,7/14と次第に小さ
く設定して放熱板10を加熱して、上記「白米」炊飯時同
様に気泡状態の「おねば」が放熱板10の下面に触れた段
階で加熱消泡させるとともにスチームキャップ14内に
入った液滴を効果的に気化させることにより、吹きこぼ
れを防止する。
【0060】該場合において、上記フタヒータH3のデ
ューティー比が沸騰を維持してからの時間が短い時ほど
大きく、他方同時間が長くなるほど小さくしているの
は、上記「白米」メニューの場合と同様の理由によるもの
である。
【0061】次に、以上の炊き上げ加熱およびフタヒー
タH3の加熱制御が「おかゆ」の炊飯特性(図4参照)に対
応して設定された所定の設定時間2000秒が経過した
か否かを続くステップS52で判定し、同時間2000秒
が経過しているYESの時は、続いて「むらし工程」に進
み、「おかゆ」に対応した所定の設定時間(7分)内、所定
温度100℃に維持して「むらし」を行う。該「むらし」
は、ステップS53で上記所定の設定時間7分の経過が判
定されるまでの間、炊飯ヒータH1をOFF、保温ヒー
タH2をOFFにするとともに、フタヒータH3のデュー
ティー比を2/14にして上記飯器温度を上記100℃
に維持することによってなされる。
【0062】そして、最終的にステップS53で上記設定
時間7分の経過が判定されるとステップS55で各ヒータ
1,H2,H3をOFFにした後、ステップS38で炊飯完
了のブザー報知を行って全ての制御を終了する。
【0063】なお、以上の実施例におけるスチームキャ
ップ14の構造としては、上記図1に例示したものの他
にも例えば図8〜図10に示すものの採用が可能であ
る。
【0064】先ず図8のものは、上記図1の構造のもの
と基本的な構造は同様であるが、蒸気導出孔14dを天
井部に位置して上下方向に開口させるのではなく筒体部
14aの上端側周壁部に位置して側方に開口させるとと
もに同蒸気導出孔14dの開口部にのみ2枚のリブ14
c,14cによる隙間を形成して上述と同様の第2の連通
路を対応させたことを特徴としている。
【0065】このような構成にすると、天井部が障壁と
なって下方から上昇する「おねば」が一旦該天井部に衝突
し、その後、側方に導出されるようになり、直接蒸気排
出口11方向に吹き出されるというようなことはなくな
る。しかも、上記導出部にはリブ14c,14c間の隙間
18によるリターン用の第2の連通路が存在することか
ら、上記導出される「おねば」の液状成分は、当該第2の
連通路を介して飯器6内に効果的に戻される。
【0066】したがって、より吹きこぼれが生じにくく
なる。
【0067】次に図9のものは、上記図8と同様の側方
に開口する蒸気導出孔14dを放射方向に複数形成し、
それに合わせて上記リブ間隙間18による第2の連通路
も放射方向に複数形成するとともに上記蒸気導出孔14
dの開口部に対応した天井部の一部を切り欠いて蒸気成
分の上方側蒸気排出口11方向への排出をも容易にした
ことを特徴としている。
【0068】このような構成にすると、蒸気導出孔14
d部の側方への板厚による通路長がなくなり、実質的に
開口面だけとなる。
【0069】したがって、上記図8と同様の天井部の障
壁作用による「おねば」吹き出し防止効果に加えて上記図
1のものと同様の上方への効率的な蒸気排出効果が共に
実現される。
【0070】さらに、図10のものは、上記図8の構造
のスチームキャップ14下部の漏斗状のフランジ部14
b下端側に更に筒体部14eを形成し、該筒体部14eに
対して有底筒状の受け皿部14fを着脱可能に被嵌させ
るようにしている。そして、当該受け皿部14fの底部
中央と側部側複数部位に各々蒸気導入孔14g,14h,1
4h・・・を形成したことを特徴としている。
【0071】このような構成にすると、上記スチームキ
ャップ14内に「おねば」自体が入りにくくなることに加
えて、中に入った「おねば」が上記受け皿部14f上に留
った後に底部中央の蒸気導入孔14gを介して下方に戻
されるようになる。
【0072】したがって、上記図8の構造のスチームキ
ャップ以上に吹きこぼれ防止効果が向上する。
【0073】また、上述の実施例では、本願発明をヒー
タ加熱型の電気炊飯器に適用した場合について説明した
が、上記実施例と同様の内蓋を省略し放熱板を設けた蓋
ユニット7の構造は、例えば図12に示すような鍋加熱
手段として電磁誘導加熱装置を採用した電磁調理鍋にも
全く同様に採用することができる。
【0074】したがって、上述した本願発明の吹きこぼ
れ防止を目的とするフタヒータ制御システムは、該図1
2の電磁調理鍋に対しても全く同様に適用することがで
き、それによって有効な吹きこぼれ対策を施すことがで
きる。
【0075】先ず図12の電磁調理鍋は、例えば調理と
保温とを兼用するものとされており、内部に鍋60をセ
ットし得るように構成された有底筒状の外ケース61
と、該外ケース61の上部を覆蓋する蓋ユニット62と
からなる容器本体を備えている。
【0076】上記外ケース61は、合成樹脂板で形成さ
れた筒状のカバー部材63と、該カバー部材63の上端
部に結合された合成樹脂製の肩部材64とによって構成
されており、その内部には上記鍋60を取り出し可能に
セットするための受皿状の保護枠65が設けられてい
る。
【0077】上記保護枠65の底面中央部には、上記鍋
60の底面に接触するセンタセンサ66が設けられてお
り、該センタセンサ66を包囲するように環状のワーク
コイルWC1が配設されている。また、上記センタセン
サ66内には、上記鍋60の温度を検出する感温素子
(図示省略)及び鍋60がセットされている否かを検知す
る飯器セットセンサ(図示省略)等が内蔵されている。
【0078】上記蓋ユニット62は、外周面を構成する
合成樹脂製の外カバー67と、内周面を構成する合成樹
脂製の内カバー部材68とによって中空構造に形成され
ており、上記外カバー67と内カバー部材68とは、周
縁部同士が高周波溶着等によって接合されている。この
蓋ユニット62は、上記肩部材64の位置側に対してヒ
ンジ機構69を介して回動自在に取付けられており、そ
の開放端側には、蓋ユニット62の所定位置に係合して
蓋ユニット62の閉塞状態を維持するロック機構70が
設けられている。
【0079】また、上記蓋ユニット62の略中央部に
は、蒸気排出口71が設けられており、該蒸気排出口7
1の下部には、蒸気放出筒取付孔72が形成されてい
る。そして、該蒸気放出筒取付孔72には、蒸気放出筒
73が取付けられている。
【0080】さらに、上記蓋ユニット62の内カバー部
材68には、上述の鍋60の上部開口に対応した大きさ
の放熱板74が取付けられており、該放熱板74の中央
部には、蒸気導入口75を介して蒸気を外部へ逃がすた
めの上記蒸気放出筒73の下部が固定されている。ま
た、該蓋ユニット62のカバー68と鍋60との間は、
内カバー68の周縁部に取付けられたパッキン76によ
って密閉されており、蒸気が上記蒸気導入口75以外の
部分から外部へ洩れ出るのを防止している。
【0081】上記鍋60の側周部外面には、さらに保温
ヒータH2が配設され、また上記放熱板74には、フタ
ヒータH3が配設されている。上記保温ヒータH2は、主
として調理の料理を保温して腐敗を防ぐために用いら
れ、また上記フタヒータH3は、放熱板74を熱伝導に
より加熱して鍋60の上面を加熱するとともに放熱板7
4の表面に生じた水滴を蒸発させるようになっている。
【0082】そして、上記保護枠65と外ケース61と
の間には、ワークコイルWC1、保温ヒータH2およびフ
タヒータH3への給電制御を行うためのマイクロコンピ
ュータユニット23が収容されている。また、上記肩部
材64の前面側延設部には、操作部を構成する操作パネ
ル22が設けられている。この操作パネル22には、調
理に必要な各種のスイッチと、それらの各スイッチによ
って選択される調理メニュー、調理レベル等を表示して
使用者に視認せしめるための液晶表示部とが設けられて
いる。
【0083】そして、上記マイクロコンピュータユニッ
ト23によって上記センタセンサ66の感温素子の鍋温
度検出値に基き上述の図7と類似の上記ワークコイルW
、保温ヒータH、フタヒータH3のデューティー
制御が行われ、吹きこぼれのない調理が実行される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の実施例における電気炊飯器
本体の構造を示す断面図である。
【図2】図2は、同電気炊飯器本体の一部切欠平面図で
ある。
【図3】図3は、同電気炊飯器の制御回路部の構成を示
す電気回路図である。
【図4】図4は、同電気炊飯器の基本炊飯特性を示すグ
ラフである。
【図5】図5は、同電気炊飯器のヒータ制御内容を示す
フローチャートである。
【図6】図6は、同電気炊飯器のヒータ制御内容を示す
上記図5から続くフローチャートである。
【図7】図7は、同電気炊飯器のヒータ制御内容を示す
上記図6から続くフローチャートである。
【図8】図8は、上記電気炊飯器のスチームキャップ部
の第2の構造例を示す拡大断面図である。
【図9】図9は、同スチームキャップ部の第3の構造例
を示す拡大断面図である。
【図10】図10は、同スチームキャップ部の第4の構
造例を示す拡大断面図である。
【図11】図11は、本願発明の他の適用対象例として
の電磁調理鍋の構造を示す断面図である。
【図12】図12は、従来の電気炊飯器の構造を示す断
面図である。
【符号の説明】
1は外ケース、6は飯器、7は蓋ユニット、8は外カバ
ー、9は内カバー部材、10は放熱板、11は蒸気排出
口、12は蒸気排出通路、14はスチームキャップ、2
3はマイクロコンピュータユニット、28はセンタセン
サ、H1は炊飯ヒータ、H2は保温ヒータ、H3はフタヒ
ータ、WC1はワークコイルである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理物が入れられる上部が開口した被加
    熱容器と、該被加熱容器を収容するケースと、該ケース
    上に位置して上記被加熱容器の上部開口を覆う蓋と、該
    蓋に設けられた蒸気排出口と、上記被加熱容器の下部に
    位置して上記被加熱容器を加熱する第1の加熱手段と、
    該第1の加熱手段の加熱状態を制御する第1の加熱制御
    手段とを備えてなる蓋付きの加熱調理用容器において、
    上記蓋の下面部を構成する放熱板と、該放熱板を加熱す
    る第2の加熱手段と、該第2の加熱手段の加熱状態を制
    御する第2の加熱制御手段とを設け、該第2の加熱制御
    手段により、上記第1の加熱制御手段による沸騰加熱の
    維持によって吹きこぼれが生じるような状態になった時
    には上記放熱板の温度が十分に高くなっているように上
    記第2の加熱手段の加熱量を制御するようにしたことを
    特徴とする蓋付加熱調理用容器。
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