JP2004321215A - 電気調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】発芽玄米と白米を混合して炊飯する場合に、吸水工程の温度を上げることで発芽玄米の吸水率を向上させて、発芽玄米を柔らかく炊上げ得るようする。
【解決手段】発芽玄米炊飯モードが選択された時には、白米炊飯モードが選択された時より高い温調温度で吸水工程が実行され、その後の昇温工程においては、白米炊飯モードが選択された時より大き加熱力で実行されるようにして、発芽玄米だけをより吸水させ且つ昇温工程における加熱力を大きくすることで、白米のべたつきを抑えつつ、発芽玄米を柔らかく炊くことができるようにしている。
【選択図】 図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、電気調理器に関し、さらに詳しくは発芽玄米入りの白米を美味しく炊き上げることができる電気調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、精白前の胚芽を有する玄米などを水につけておくと発芽が促進され、γ−アミノ酸という成分が多く含まれるようになることが知られている。このγ−アミノ酸は、脳の血流や高血圧を改善する効果や腎機能や肝機能を改善する効果があることが分かっている。
【0003】
最近の健康志向の高まりから、健康増進に優れた発芽した玄米あるいは分づき米などを発芽させた発芽玄米を食することが行われるようになってきている。
【0004】
上記した発芽玄米は、通常白米に混ぜて炊飯されることが多く、発芽玄米モードを設定した電気調理器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、炊飯工程に先立って胚芽米を発芽させる発芽工程を設け、その後、一定の加熱制御により炊飯を実行することとなっている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−245786号公報。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献1に開示されている電気調理器の場合、炊飯工程に先立って胚芽米を発芽させる発芽工程が設けられているため、通常の白米炊飯より時間がかかり過ぎてしまうという不具合があった。また、発芽工程後における加熱制御を白米炊飯モードと同等とした場合、混合状態となっている白米が柔らかくなり過ぎるとともに、発芽玄米はかたさが残ってしまい、食感が悪くなるという不具合が生ずるおそれがあった。
【0007】
本願発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、発芽玄米と白米を混合して炊飯する場合に、吸水工程の温度を上げることで発芽玄米の吸水率を向上させて、発芽玄米を柔らかく炊上げ得るようすることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明では、上記課題を解決するための第1の手段として、お米を収納する飯器と、該飯器を加熱する加熱手段と、前記飯器の温度を検出する温度検出手段とを備え、白米を炊飯する白米炊飯モードと発芽玄米入りの白米を炊飯する発芽玄米炊飯モードとを選択できるように構成した電気調理器であって、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、吸水工程における温調温度を前記白米炊飯モードが選択された時より高く設定するとともに、昇温工程における前記加熱手段による加熱力を前記白米炊飯モードが選択された時より大きく設定する加熱制御手段を付設している。
【0009】
上記のように構成したことにより、発芽玄米炊飯モードが選択された時には、白米炊飯モードが選択された時より高い温調温度で吸水工程が実行され、その後の昇温工程においては、白米炊飯モードが選択された時より大き加熱力で加熱されることとなる。このように吸水工程における温調温度を高くすると、白米の場合は吸水率が殆ど変化しないが、発芽玄米の場合は吸水率が高くなるという事実(図8参照)があるところから、発芽玄米だけをより多く吸水させることが可能となり、その後の昇温工程における加熱力を大きくすることで、白米のべたつきを抑えつつ、発芽玄米を柔らかく炊くことができる。従って、炊き上がったご飯は食感のよいものとなる。
【0010】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第2の手段として、上記第1の手段を備えた電気調理器において、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、吸水工程における吸水時間を前記白米炊飯モードが選択された時より長く設定することもでき、そのようにした場合、吸水工程における発芽玄米の吸水をより多くすることが可能となり、炊き上がったご飯中の発芽玄米がより柔らかくなる。
【0011】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第3の手段として、上記第1又は第2の手段を備えた電気調理器において、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時と前記白米炊飯モードが選択された時とにおける炊飯時間を略同じ時間に設定することもでき、そのようにした場合、発芽玄米を白米と略同じ時間で炊き上げることができる。
【0012】
本願発明では、さらに、上記課題を解決するための第4の手段として、上記第1、第2又は第3の手段を備えた電気調理器において、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、沸騰維持工程における前記加熱手段による加熱力を前記白米炊飯モードが選択された時より大きく設定することもでき、そのようにした場合、白米が柔らかくなり過ぎないように炊き上げることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して、本願発明の好適な実施の形態にかかる電気調理器である電気炊飯器について詳述する。
【0014】
この電気炊飯器は、図1に示すように、内部に炊飯用の飯器3を収納し得るように構成され且つ空間部4を有する二重構造の炊飯器本体1と、該炊飯器本体1の上部開口を開閉自在に覆蓋する蓋体2とを備えている。
【0015】
前記炊飯器本体1は、外側壁となる胴部5aと底壁となる底部5bとを有する合成樹脂の一体成形品からなる外ケース5と、内周壁となる合成樹脂製の有底筒状の保護枠6と、該保護枠6の上端と前記外ケース5の上端とを結合する合成樹脂製の肩部材7とによって構成されており、前記外ケース5、保護枠6および肩部材7に囲まれて前記空間部4が形成されている。なお、前記保護枠6内には、前記飯器3が取り出し可能に収納されることとなっている。
【0016】
前記保護枠6の底面中央部には、飯器温度を検出するための温度検出手段として作用するセンタセンサー8を臨ませるためのセンサー穴9が形成されている。
【0017】
前記センサー穴9を包囲するように炊飯時における加熱手段として作用する環状の電磁誘導コイル(以下、IHコイルという)10が前記保護枠6の底面および該底面から側周面に至る間の湾曲部に対応して配設されている。該IHコイル10は、交番磁界(換言すれば、電磁波)を発生するものであり、該交番磁界の電磁誘導により前記飯器3に誘導渦電流を発生させ、該誘導渦電流の抵抗熱を利用して加熱するものとされている。なお、飯器3は、IHコイル10により誘導渦電流を発生させることのできる材質(例えば、磁性体材料)により構成される。
【0018】
前記IHコイル10は、前記保護枠6の底面に対して固定されたコイルダイ11と前記保護枠6の底面との間に挟持されている。符号12はフェライトコアであり、IHコイル10による磁気が下方に存在する機器に対して影響を及ぼさないように遮閉する作用をなす。
【0019】
前記センサー穴9内には、前記飯器3の底部に対して接触するようにしてセンタセンサー8が設けられている。また、前記保護枠6の側周面には、保温時における加熱手段として作用する保温ヒータ13が取り付けられている。
【0020】
前記炊飯器本体1の底部(即ち、外ケース5の底部5b)には、前記IHコイル10の通電制御を行うためのパワートランジスタおよび整流用ダイオードブリッジ(図示省略)等の電子部品へ冷却風を圧送する電子部品冷却ファン14が配設されている。また、前記炊飯器本体1の底壁(具体的には、外ケース5の底部5b)には、前記電子部品冷却ファン14に対向して空気入口15が形成されている。
【0021】
一方、前記蓋体2は、外面を構成する合成樹脂製の上板16と、内面を構成する合成樹脂製の下板17とによって構成されており、前記上下板16,17に囲まれた空間部18には、断熱材19が配設されている。
【0022】
この蓋体2は、前記肩部材7の一側に形成されたヒンジユニット20を介して炊飯器本体1に対して弧回動自在且つ着脱自在に取り付けられている。
【0023】
そして、前記蓋体2の中央部には、前記上板16から垂設された筒部21が形成されており、該筒部21内には、炊飯時に発生する水蒸気を外部へ排出するための蒸気排出通路22を有するスチームキャップ23が着脱自在に取り付けられている。該スチームキャップ23内には、調圧弁として作用するボール弁24が配設されている。前記スチームキャップ23の下端には、前記蓋体2の閉止時に前記飯器3の開口部3aを密閉するための熱良導体(例えば、アルミ合金)からなる放熱板25が取り付けられている。符号26はスチームキャップ23への蒸気入口、27はスチームキャップ24からの蒸気出口、28は放熱板25に形成された蒸気口、29は放熱板25の周縁と飯器3の開口部3aとの間をシールするシールパッキン、30は放熱板25と蓋体下板17との間をシールするシールパッキンである。
【0024】
前記肩部材7には、肩ヒータ31が設けられており、該肩ヒータ31に対しては、前記蓋体2の閉止時に放熱板25の外周縁が圧接され、放熱板25は肩ヒータ31からの熱伝導により加熱されることとなっている。この肩ヒータ31は、断面逆U字状のヒータリング32と、該ヒータリング32内に配設された発熱体33とからなっている。
【0025】
また、前記蓋体2には、前記放熱板25の内方に位置し、該放熱板25との間に空間部を介在させた状態で前記飯器3の開口部3aより内方に臨ませ且つその外周を前記飯器3の内周面に近接させて支持された熱良導体からなる内蓋34が設けられている。該内蓋34は、前記スチームキャップ23の中心部に下向きに突設された支持軸35に対して着脱自在に嵌着されるシールパッキン36に取り付けられている。
【0026】
前記炊飯器本体1内の側方部位(例えば、ヒンジユニット20側)おける空間部4には、送風ファン37が前記肩部材7に取り付けられた状態で配置されている。該送風ファン37は、スクロールタイプのファンケーシングを有する遠心ファンとされている。
【0027】
前記送風ファン37の吐出口37aには、ダクト38が接続されており、該ダクト38の上端は、前記肩部材7に形成された環状通路39の入口39aに臨まされている。また、前記肩部材7には、前記環状通路39と前記飯器3と前記保護枠6との間に形成される環状の隙間Cの上部とを連通する複数の連通口40が形成されている。つまり、前記送風ファン37からの送風は、前記ダクト38、環状通路39および連通口40を介して前記隙間Cの上部へ供給されることとなっているのである。符号41は前記外ケース5の胴部5aの下部に形成された空気取り入れ口である。
【0028】
前記炊飯器本体1の反ヒンジ側(即ち、蓋体2をロックするロック機構42が設けられている側)における空間部4には、IHコイル10、保温ヒータ13および肩ヒータ31等への通電制御を司る制御ユニットが組み込まれた制御基板43が配設される一方、前記肩部材7における反ヒンジ側(即ち、蓋体2をロックするロック機構42が設けられている側)には、各種操作スイッチ類(例えば、炊飯スイッチ、予約スイッチ等)および表示装置として作用する液晶表示装置を備えた操作パネル部44が設けられている。
【0029】
前記操作パネル部44には、図2に示すように、炊飯キー46、予約キー47、取消キー48、保温キー49、再加熱キー50、メニューキー51、時刻合わせ用の時キー52、時刻合わせ用の分キー53および液晶表示装置54が設けられている。該液晶表示装置54の周辺には、メニュースイッチ51の操作に応じて液晶表示装置54の矢印54aが移動して表示される各種メニュー(「白米」、「早炊き」、「玄米」、「発芽玄米」、「炊込み」、「おこわ」および「おかゆ」)が表示されている。また、この液晶表示装置54には、現在時刻を表示する時刻表示部54bと前記センタセンサー8により検出された飯器温度を表示する温度表示部54cとを備えている。ここで、前記保温スイッチ49は、1回の押圧操作により通常保温が選択され、2回の押圧操作により低温保温が選択されることとなっている。
【0030】
ついで、図3に示す電気回路図に基づいて、本実施の形態にかかる電気炊飯器における電気的構成を説明する。なお、図1および図2に示された各部に対応する部分には同一の参照符号を付して示す。
【0031】
商用交流電源55からの電力は、飯器3の異常加熱を検知して溶断する温度ヒューズ56および整流回路57を経てIHコイル10に供給されるとともに、保温ヒータ13および肩ヒータ31にも供給されることとなっている。符号58は平滑コンデンサ、59は共振コンデンサ、60,61はヒータ駆動回路、62は交流電源55の非接続時に作動する補助電源として作用するバックアップ電池である。
【0032】
前記IHコイル10には、マイクロコンピュータユニット(以下、マイコンと略称する)63からIGBTドライブ回路64を経た指令によりON/OFF制御されるパワートランジスタ65からの制御信号が与えられることとなっている。
【0033】
前記マイコン63は、所定のプログラムに従ってパワートランジスタ65の制御を行い、これによりIHコイル10への通電を制御する。この通電制御は、前記センターセンサ8(図1参照)内に内蔵されたサーミスタ66からの出力信号に基づいて行なわれる。
【0034】
ついで、図4および図5に示すフローチャートを参照して、本実施の形態にかかる電気炊飯器における白米炊飯時および発芽玄米入り炊飯時の炊飯制御について詳述する。
(I) 白米炊飯制御
図4に示すフローチャートを参照して、白米炊飯制御について説明する。
【0035】
ステップS1においてメニューキー51の操作により「白米」がセットされ、炊飯キー46のON操作によりIHコイル10による炊飯がスタートされると、ステップS2において吸水タイマt(例えば、30分)がスタートされ、ステップS3において温度センサー8の検出温度Tがマイコン63に入力される。ステップS4において検出温度Tが吸水温度である50℃に達したと判定されると、ステップ5において吸水工程が実行される。
【0036】
ステップS6において吸水タイマtが終了したと判定されると、ステップS7において昇温工程Iが実行されるが、該昇温工程Iにおいては同時にステップS8において合数判定(換言すれば、炊飯量判定)が実行される。合数判定は、従来公知の方法(例えば、IHコイル10のOFF時間の積算値の大小により「小」、「中」、「大」と判定する方法)により行われる。
【0037】
合数判定が終わると、ステップS9において昇温タイマtがスタートされ、ステップS10において昇温工程IIが実行される。そして、ステップS11において昇温タイマtが終了したと判定されるか、ステップS12において温度センサー8の検出温度Tが120℃以上となったと判定された場合には、ステップS13において炊上げ工程(換言すれば、沸騰維持工程)が実行され、ステップS14においてむらし工程が実行され、その後保温工程に移行する。ここで、昇温タイマtの終了前であっても、検出温度Tが120℃以上となった場合には、昇温工程IIを終了して炊上げ工程(換言すれば、沸騰維持工程)へ移行するようにしている理由は、異常加熱等により温度が上がり過ぎた場合に対応するためである。
【0038】
上記白米炊飯における温度変化、工程変化、IHコイル10の出力制御、保温ヒータ13の出力制御および肩ヒータ31の出力制御等は、図6のタイムチャートに示す通りである。この場合、昇温工程Iにおいて合数判定を行うこととなっているため、昇温工程(換言すれば、昇温工程II)における加熱力(換言すれば、IHコイル10の出力)は、(980W〜860W)とされる。また、炊上げ工程(換言すれば、沸騰維持工程)における加熱力は、IHコイル10の出力が700Wであって、IHコイル10のデューティ比=8/16とされる。
【0039】
(II) 発芽玄米炊飯制御
図5に示すフローチャートを参照して、発芽玄米炊飯制御について説明する。
【0040】
ステップS1においてメニューキー51の操作により「発芽玄米」がセットされ、炊飯キー46のON操作によりIHコイル10による炊飯がスタートされると、ステップS2において吸水タイマt′(例えば、30分)がスタートされ、ステップS3において温度センサー8の検出温度Tがマイコン63に入力される。ステップS4において検出温度Tが吸水温度である70℃に達したと判定されると、ステップ5において吸水工程が実行され、ステップS6において合数判定(換言すれば、炊飯量判定)がなされる。この合数判定は、公知の方法(即ち、吸水工程中における温度調節時の所定時間内のIHコイル10のOFF時間の積算値の大小により合数を「小」、「中」、「大」と判定する方法)により行われる。
【0041】
ステップS7において吸水タイマt′が終了したと判定されると、ステップS8において昇温タイマt′がスタートされ、ステップS9において昇温工程が実行される。そして、ステップS10において昇温タイマt′が終了したと判定されるか、ステップS11において温度センサー8の検出温度Tが120℃以上となったと判定された場合には、ステップS12において炊上げ工程(換言すれば、沸騰維持工程)が実行され、ステップS13においてむらし工程が実行され、その後保温工程に移行する。ここで、昇温タイマt′の終了前であっても、検出温度Tが120℃以上となった場合には、昇温工程を終了して炊上げ工程(換言すれば、沸騰維持工程)へ移行するようにしている理由は、異常加熱等により温度が上がり過ぎた場合に対応するためである。
【0042】
上記した発芽玄米炊飯制御時における温度変化、工程変化、IHコイル10の出力制御、保温ヒータ13の出力制御および肩ヒータ31の出力制御等は、図7のタイムチャートに示す通りである。この場合、吸水工程における温調温度は70℃(白米炊飯モードの場合より高い温度)とされ、昇温工程における加熱力(換言すれば、IHコイル10の出力)は、1035W〜920W(換言すれば、白米炊飯モードの場合より大きな加熱力)となる。また、炊上げ工程(換言すれば、沸騰維持工程)における加熱力は、IHコイル10の出力が700Wであって、IHコイル10のデューティ比=12/16(換言すれば、白米炊飯の場合より大きな加熱力)とされる。なお、吸水工程の時間は、白米炊飯の場合と発芽玄米炊飯の場合とで同じとされ、全体の炊飯時間(換言すれば、炊飯開始から保温に移行するまでの時間)も略同じとされている。
【0043】
上記したように、本実施の形態においては、発芽玄米炊飯モードが選択された時には、白米炊飯モードが選択された時より高い温調温度(例えば、70℃)で吸水工程が実行され、その後の昇温工程においては、白米炊飯モードが選択された時より大きな加熱力(例えば、IHコイル10の出力=1035W〜920W)で加熱されることとなっている。このように吸水工程における温調温度を高くすると、白米の場合は吸水率が殆ど変化しないが、発芽玄米の場合は吸水率が高くなるという事実(図8参照)があるところから、発芽玄米だけをより多く吸水させることが可能となり、その後の昇温工程における加熱力を大きくすることで、白米のべたつきを抑えつつ、発芽玄米を柔らかく炊くことができる。従って、炊き上がったご飯は食感のよいものとなる。
【0044】
ところで、昇温工程においては、白米炊飯モードの場合にも発芽玄米炊飯モードの場合にも、同じデューティ比(又はフル通電)でON/OFF制御し、IHコイル10の出力を白米炊飯モードより発芽玄米炊飯モードの方が大きくなるように設定することもできる。
【0045】
また、本実施の形態においては、発芽玄米炊飯モードが選択された時には、炊上げ工程(換言すれば、沸騰維持工程)における加熱力を白米炊飯モードが選択された時より大きく設定している。このようにした場合、白米が柔らかくなり過ぎないように炊き上げることができる。
【0046】
また、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、吸水工程における吸水時間を白米炊飯モードが選択された時より長く設定することもできる。そのようにした場合、吸水工程における発芽玄米の吸水をより多くすることが可能となり、炊き上がったご飯中の発芽玄米がより柔らかくなる。
【0047】
なお、発芽玄米炊飯モード時と白米炊飯モード時とにおける吸水温度の差は、10〜30℃の範囲とするのが好ましく、より好ましくは20℃である。
【0048】
また、発芽玄米炊飯モード時と白米炊飯モード時とで、炊上げ完了温度、蒸らし温度および蒸らし時間に差を設けない方が、炊飯時間が長くならない点で好ましいが、差を設けてもよい。
【0049】
また、上記実施の形態においては、吸水時の合数判定を、温調時におけるIHコイル10のOFF時間の積算値に基づいて行うようにしているが、ON時間の積算値に基づいて行うようにしてもよく、徐々に昇温させながらOFF時間積算値あるいはON時間積算値を求め、得られたOFF時間積算値あるいはON時間積算値に基づいて行うようにしてもよい。
【0050】
上記説明においては、電気炊飯器を実施の形態としているが、本願発明は、電気炊飯器以外の電気調理器であって炊飯が可能なものにも適用可能なことは勿論である。
【0051】
また、上記実施の形態においては、加熱手段としてIHコイルを採用しているが、加熱手段としては電気ヒータ等を採用することもできる。
【0052】
【発明の効果】
本願発明の第1の手段によれば、お米を収納する飯器と、該飯器を加熱する加熱手段と、前記飯器の温度を検出する温度検出手段とを備え、白米を炊飯する白米炊飯モードと発芽玄米入りの白米を炊飯する発芽玄米炊飯モードとを選択できるように構成した電気調理器であって、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、吸水工程における温調温度を前記白米炊飯モードが選択された時より高く設定するとともに、昇温工程における前記加熱手段による加熱力を前記白米炊飯モードが選択された時より大きく設定する加熱制御手段を付設して、発芽玄米炊飯モードが選択された時には、白米炊飯モードが選択された時より高い温調温度で吸水工程が実行され、その後の昇温工程においては、白米炊飯モードが選択された時より大き加熱力で実行されるようにしたので、発芽玄米だけをより吸水させることが可能となり、その後の昇温工程における加熱力を大きくすることで、白米のべたつきを抑えつつ、発芽玄米を柔らかく炊くことができることとなり、炊き上がったご飯は食感のよいものとなるという効果がある。
【0053】
本願発明の第2の手段におけるように、上記第1の手段を備えた電気調理器において、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、吸水工程における吸水時間を前記白米炊飯モードが選択された時より長く設定することもでき、そのようにした場合、吸水工程における発芽玄米の吸水をより多くすることが可能となり、炊き上がったご飯中の発芽玄米がより柔らかくなる。
【0054】
本願発明の第3の手段におけるように、上記第1又は第2の手段を備えた電気調理器において、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時と前記白米炊飯モードが選択された時とにおける炊飯時間を略同じ時間に設定することもでき、そのようにした場合、発芽玄米を白米と略同じ時間で炊き上げることができる。
【0055】
本願発明の第4の手段におけるように、上記第1、第2又は第3の手段を備えた電気調理器において、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、沸騰維持工程における前記加熱手段による加熱力を前記白米炊飯モードが選択された時より大きく設定することもでき、そのようにした場合、白米が柔らかくなり過ぎないように炊き上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態にかかる電気調理器である電気炊飯器の縦断面図である。
【図2】本願発明の実施の形態にかかる電気調理器である電気炊飯器における操作パネル部の正面図である。
【図3】本願発明の実施の形態にかかる電気調理器である電気炊飯器における制御回路部の結線図である。
【図4】本願発明の実施の形態にかかる電気調理器である電気炊飯器における白米炊飯制御のフローチャートである。
【図5】本願発明の実施の形態にかかる電気調理器である電気炊飯器における発芽玄米炊飯制御のフローチャートである。
【図6】本願発明の実施の形態にかかる電気調理器である電気炊飯器における白米炊飯時の検出温度変化、工程変化等を示すタイムチャートである。
【図7】本願発明の実施の形態にかかる電気調理器である電気炊飯器における発芽玄米炊飯時の検出温度変化、工程変化等を示すタイムチャートである。
【図8】白米と発芽玄米との吸水率の違いを示す特性図である。
【符号の説明】
3は飯器、8は温度検出手段(温度センサー)、10は電磁誘導コイル(IHコイル)、51はメニューキー、63はマイクロコンピュータユニット(マイコン)。

Claims (4)

  1. お米を収納する飯器と、該飯器を加熱する加熱手段と、前記飯器の温度を検出する温度検出手段とを備え、白米を炊飯する白米炊飯モードと発芽玄米入りの白米を炊飯する発芽玄米炊飯モードとを選択できるように構成した電気調理器であって、前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、吸水工程における温調温度を前記白米炊飯モードが選択された時より高く設定するとともに、昇温工程における前記加熱手段による加熱力を前記白米炊飯モードが選択された時より大きく設定する加熱制御手段を付設したことを特徴とする電気調理器。
  2. 前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、吸水工程における吸水時間を前記白米炊飯モードが選択された時より長く設定するようにしたことを特徴とする前記請求項1記載の電気調理器。
  3. 前記発芽玄米炊飯モードが選択された時と前記白米炊飯モードが選択された時とにおける炊飯時間を略同じ時間に設定するようにしたことを特徴とする前記請求項1および2のいずれか一項記載の電気調理器。
  4. 前記発芽玄米炊飯モードが選択された時には、沸騰維持工程における前記加熱手段による加熱力を前記白米炊飯モードが選択された時より大きく設定するようにしたことを特徴とする前記請求項1、2および3のいずれか一項記載の電気調理器。
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