JP3006588B2 - 電気炊飯器 - Google Patents

電気炊飯器

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JP3006588B2
JP3006588B2 JP10157239A JP15723998A JP3006588B2 JP 3006588 B2 JP3006588 B2 JP 3006588B2 JP 10157239 A JP10157239 A JP 10157239A JP 15723998 A JP15723998 A JP 15723998A JP 3006588 B2 JP3006588 B2 JP 3006588B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、電気炊飯器に関
し、さらに詳しくは炊飯終了後にご飯を冷却することに
より美味しいご飯が得られるようにした電気炊飯器に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電気炊飯器においては、内鍋内
に米と水とを収容し、加熱手段(例えば、電磁誘導コイ
ルあるいは電気ヒータ)により内鍋を所定の炊飯特性に
したがって加熱することによりご飯を炊き上げるように
なっている。
【0003】上記のようにして炊き上がったご飯は、長
時間高温にさらされることとなり、その間にご飯の酸化
や褐変反応による変質(変色)が促進され、又、酸素反
応によりご飯中に含まれる脂肪酸の分解が促進される。
【0004】上記褐変反応および脂肪酸分解反応は、ご
飯の温度が80〜85℃の温度範囲で特に生じやすいと
ころから、炊飯終了後(さらに詳しくは、蒸らし工程終
了後)に、ご飯を保温温度まで急速に冷却するようにし
た電気炊飯器が開発されている。
【0005】例えば、特開平9−154718号公報に
開示されているように、送風ファンを炊飯器本体の内面
と遮熱板の外面との間の間隙に配置するようにしたもの
が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公知例
のものでは、送風ファンから圧送される冷却風は、炊飯
器本体と遮熱板との間の間隙にこもる熱気を排除するこ
とはできるものの、内鍋を直接冷却する構造となってい
ないため、ご飯の冷却が不十分となるおそれがある。
【0007】また、上記公知例のものでは、遮熱板に多
数の穴を形成し、送風ファンからの送風を内鍋と遮熱板
との間に供給するようにした実施例も開示されている
が、この場合、遮熱板に穴が形成されているため、炊飯
器本体内部に異物(例えば、水や米粒等)が侵入するお
それがある。
【0008】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、炊飯終了後にご飯を冷却することにより、美味し
いご飯を炊き上げられるようにするとともに、内鍋の把
手をも冷却できるようにすることを目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明の基本構成(請
求項1の発明)では、上記課題を解決するための手段と
して、内部に内鍋を収納し得るように構成された炊飯器
本体と、該炊飯器本体の開口を開閉自在に覆蓋する蓋体
と、前記内鍋を加熱する加熱手段とを備えた電気炊飯器
において、前記内鍋の開口縁に、該内鍋の取り外し時に
把持される把手を設けるとともに、前記炊飯器本体に、
送風ファンを配置し、該送風ファンからの送風を前記収
納された内鍋の把手を経由して該内鍋と炊飯器本体との
間に形成される隙間に供給する送風通路を設けている。
【0010】上記のように構成したことにより、炊飯終
了後に送風ファンを運転開始すると、該送風ファンから
の送風が送風通路を介して内鍋と炊飯器本体との間の隙
間に供給され、該送風により内鍋が直接冷却される。従
って、炊飯終了後においてご飯が速やかに冷却されるこ
ととなり、ご飯の劣化が進行する100℃近辺から85
〜80℃の高温帯を素早く通過させることができる。ま
た、送風ファンからの送風は、内鍋の把手を経由して内
鍋と炊飯器本体との間の隙間に供給されることとなって
いるため、内鍋の把手が送風により冷却されることとな
り、ご飯が炊き上がった直後であっても、内鍋の把手が
高温になることがなくなる。
【0011】本願発明の基本構成(請求項2の発明)で
は、上記課題を解決するための手段として、内部に内鍋
を収納し得るように構成された炊飯器本体と、該炊飯器
本体の開口を開閉自在に覆蓋する蓋体と、前記内鍋を加
熱する加熱手段とを備えた電気炊飯器において、前記炊
飯器本体に、送風ファンを配置し、該送風ファンからの
送風を前記収納された内鍋と炊飯器本体との間に形成さ
れる隙間に供給する第1の送風通路と、前記送風ファン
からの送風を前記蓋体内を経由して前記収納された内鍋
内に供給する第2の送風通路とを設けている。
【0012】上記のように構成したことにより、炊飯終
了後に送風ファンを運転開始すると、該送風ファンから
の送風が第1の送風通路を介して内鍋と炊飯器本体との
間に形成される隙間に供給されると同時に、第2の送風
通路を介して内鍋内に供給されることとなる。従って、
炊き上がったご飯は、内鍋の内外から冷却により炊飯終
了後においてご飯が速やかに冷却されることとなり、ご
飯の劣化が進行する100℃近辺から85〜80℃の高
温帯を素早く通過させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0014】第1の実施の形態(請求項1に対応) 図1ないし図4には、本願発明の第1の実施の形態にか
かる電気炊飯器が示されている。
【0015】この電気炊飯器は、図1ないし図3に示す
ように、内部に炊飯用の内鍋3を収納し得るように構成
され且つ空間部4を有する二重構造の炊飯器本体1と、
該炊飯器本体1の上部開口を開閉自在に覆蓋する蓋体2
とを備えている。
【0016】前記炊飯器本体1は、外側壁となる胴部5
aと底壁となる底部5bとを有する合成樹脂の一体成形
品からなる外ケース5と、内周壁となる合成樹脂製の有
底筒状の保護枠6と、該保護枠6の上端と前記外ケース
5の上端とを結合する合成樹脂製の肩部材7とによって
構成されており、前記外ケース5、保護枠6および肩部
材7に囲まれて前記空間部4が形成されている。なお、
前記保護枠6内には、前記内鍋3が取り出し可能に収納
されることとなっている。
【0017】前記保護枠6の底面中央部には、温度検出
手段として作用するセンタセンサー8を臨ませるための
センサー穴9が形成されている。。
【0018】前記センサー穴9を包囲するように炊飯時
における加熱手段として作用する環状の電磁誘導コイル
(以下、炊飯用ワークコイルという)10が前記保護枠
6の底面および該底面から側周面に至る間の湾曲部に対
応して配設されている。該炊飯用ワークコイル10は、
交番磁界を発生するものであり、該交番磁界の電磁誘導
により前記内鍋3に誘導電流である渦電流を発生させ、
該渦電流の抵抗熱を利用して加熱するものとされてい
る。なお、内鍋3は、炊飯用ワークコイル10により渦
電流を発生させることのできる材質(例えば、磁性体材
料)により構成される。
【0019】前記炊飯用ワークコイル10は、前記保護
枠6の底面に対して固定されたコイルダイ11と前記保
護枠6の底面との間に挟持されている。符号12はフェ
ライトコアであり、炊飯用ワークコイル10による磁気
が下方に存在する機器に対して影響を及ぼさないように
遮閉する作用をなす。
【0020】前記センサー穴9内には、前記内鍋3の底
部に対して接触するようにしてセンタセンサー8が設け
られている。また、前記保護枠6の側周面には、保温時
における加熱手段として作用する環状の電磁誘導コイル
(以下、保温用ワークコイルという)13が取り付けら
れている。
【0021】前記炊飯器本体1の底部(即ち、外ケース
5の底部5b)には、前記炊飯用および保温用ワークコ
イル10,13の通電制御を行うためのパワートランジ
スタおよび整流用ダイオードブリッジ(図示省略)へ冷
却風を圧送する冷却ファン14が配設されている。ま
た、前記炊飯器本体1の底壁(具体的には、外ケース5
の底部5b)には、前記送風ファン14に対向して空気
入口15が形成されている。
【0022】一方、前記蓋体2は、外面を構成する合成
樹脂製の上板16と、内面を構成する合成樹脂製の下板
17とによって構成されており、前記上下板16,17
に囲まれた空間部18には、断熱材19が配設されてい
る。
【0023】この蓋体2は、前記肩部材7の一側に設け
られたヒンジユニット20を介して炊飯器本体1に対し
て弧回動且つ着脱自在に取り付けられている。
【0024】そして、前記蓋体2の中央部には、前記上
板16から垂設された筒部21が形成されており、該筒
部21内には、炊飯時に発生する水蒸気を外部へ排出す
るための蒸気排出通路22を有するスチームキャップ2
3が着脱自在に取り付けられている。該スチームキャッ
プ23内には、調圧弁として作用するボール弁24が配
設されている。前記スチームキャップ23の下端には、
前記蓋体2の閉止時に前記内鍋3の開口部3aを密閉す
るための熱良導体(例えば、アルミ合金)からなる内蓋
25が取り付けられている。符号26はスチームキャッ
プ23への蒸気入口、27はスチームキャップ24から
の蒸気出口、28は内蓋25に形成された蒸気口、29
は内蓋25との周縁と内鍋3の開口部3aとの間をシー
ルするシールパッキン、30は内蓋25と蓋体下板17
との間をシールするシールパッキンである。
【0025】前記肩部材7には、図1に示すように、略
半円形状の肩ヒータ31,31がその両端間に所定のス
ペースSを介在させた状態で設けられている。該肩ヒー
タ31,31に対しては、前記蓋体2の閉止時に内蓋2
5の外周縁が圧接され、内蓋25は肩ヒータ31,31
からの熱伝導により加熱されることとなっている。つま
り、肩ヒータ31,31は内蓋25を加熱する加熱手段
として作用することとなっているのである。
【0026】前記各肩ヒータ31は、断面逆U字状のヒ
ータリング32と、該ヒータリング32内に配設された
発熱体33とからなっており、該発熱体33からのリー
ド線(図示省略)は、前記ヒータリング32の両端から
引き出されることとなっている。従って、前記肩ヒータ
31,31の両端間のスペースSは、リード線引き出し
のためのスペースとして利用される。
【0027】そして、前記内鍋3の開口部3aに一体形
成されたフランジ部34における相対向する位置には、
一対の耐熱合成樹脂製の把手35,35がビス36によ
り取り付けられている。該各把手35の周方向寸法は、
前記肩ヒータ31,31の両端間のスペースSとほぼ同
一とされており、内鍋3の収納時において各把手35が
前記スペースSに収納されることとなっている(図1参
照)。つまり、肩ヒータ31,31の両端においてリー
ド線を引き出すために必要なスペースSを利用して把手
35を収納することができるのである。また、前記各把
手35の半径方向寸法は、内鍋3の収納時においてその
外端が炊飯器本体1の外周面および蓋体2の内周面より
内方に位置するように設定されている(図1および図2
参照)。このようにすると、蓋体2の閉止時における炊
飯器本体1の密閉性が確保できることとなり、保温性能
が向上する。さらに、前記各把手35の上面は、内鍋3
の収納時において前記肩ヒータ31,31の上面と同じ
高さとなるようにされている。このようにすると、内蓋
25の外周縁が肩ヒータ31,31および把手35,3
5の上面に均一な力で当接されることとなる。
【0028】また、前記蓋体2には、前記内蓋25の内
方に位置し、該内蓋25との間に空間部37を介在させ
た状態で前記内鍋3の開口部3aより内方に臨ませ且つ
その外周を前記内鍋3の内周面に近接させて支持された
熱良導体からなる放熱板38が設けられている。該放熱
板38は、前記スチームキャップ23の中心部に下向き
に突設された支持軸39に対して着脱自在に嵌着される
シールパッキン40に取り付けられている。
【0029】このように構成すると、保温時において肩
ヒータ31から熱伝導され、内蓋25から放熱される熱
は、該内蓋25と放熱板38との間の空間部37に存在
する空気層を介して放熱板38に伝達され、その後内鍋
3内のご飯Rの表面に放熱されることとなる。従って、
内蓋25から直接ご飯Rの表面に放熱される場合に比べ
て放熱がやわらげられることとなり、ご飯Rの表面の黄
ばみや乾燥が防止されることとなる。なお、放熱板38
への露付きは、内蓋25からの放熱による温度上昇によ
り防止される。
【0030】また、炊飯時において発生する蒸気Aは、
放熱板38の外周から該放熱板38と内蓋25との間の
空間部37を通り、蒸気口28、蒸気入口26、スチー
ムキャップ23および蒸気出口27を経て外部へ排出さ
れることとなるため、蒸気排出経路が長くなり、吹きこ
ぼれを少なくすることができる。
【0031】さらに、内鍋3の開口部3aより内方に臨
ませた状態で放熱板38を設けているため、内鍋3内に
おけるご飯Rの表面と放熱板38との間の空気層を少な
くすることができ、保温効果が向上することとなる。し
かも、この放熱板38の外周縁は、前記肩ヒータ31よ
り下方に位置せしめられているため、肩ヒータ31から
の熱が内鍋3の上部に伝達されるが、該内鍋3の上部か
ら内鍋3内のご飯Rの表面に放熱される放熱量を放熱板
38の外周縁により緩和することができる。
【0032】前記炊飯器本体1内の側方部位(例えば、
ヒンジユニット20側)おける空間部4には、送風ファ
ン41が前記肩部材7に対してビス42により取り付け
られた状態で配置されている(図3参照)。該送風ファ
ン41は、スクロールタイプのファンケーシング43を
有する遠心ファンとされている。このようにすると、炊
飯器本体1内の空間部4(特に、大きな余剰空間ができ
るヒンジユニット20側の空間)の有効利用を図ること
ができることとなり、炊飯器本体1の上下寸法を大きく
する必要がなくなる。なお、前記送風ファン41は、炊
飯終了後から内鍋3の温度が所定温度(例えば、82
℃)に低下するまで運転されることとなっている。
【0033】前記ファンケーシング43の吐出口43a
には、ダクト44が接続されており、該ダクト44の上
端は、前記肩部材7に形成された環状通路45の入口4
5aに臨まされている。
【0034】また、前記肩部材7には、図3および図4
に示すように、前記肩ヒータ31,31の両端間に形成
されるスペースSに臨む位置(即ち、収納された内鍋3
の把手35と対向する位置)に前記環状通路45と前記
内鍋3と保護枠6との間に形成される環状の隙間Cの上
部とを連通する連通口46が形成されている。つまり、
前記送風ファン41からの送風Wは、前記ダクト44、
環状通路45、連通口46および把手35を経由する送
風通路Pを介して前記隙間Cの上部へ供給されることと
なっているのである。符号47は前記外ケース5の胴部
5aの下部に形成された空気取り入れ口である。
【0035】前記炊飯器本体1の反ヒンジ側(即ち、蓋
体2をロックするロック機構48が設けられている側)
における空間部4には、炊飯用および保温用ワークコイ
ル10,13および肩ヒータ31等への通電制御を司る
制御ユニットが組み込まれた制御基板49が配設され、
該制御基板49には、各種スイッチ類(例えば、炊飯ス
イッチ、予約スイッチ、保温スイッチ等)および液晶表
示装置(図示省略)が配設されている。
【0036】ついで、図5に示す電気回路図に基づい
て、本実施の形態にかかる電気炊飯器における電気的構
成を説明する。なお、図1ないし図4に示された各部に
対応する部分には同一の参照符号を付して示す。
【0037】商用交流電源50からの電力は、内鍋3の
異常加熱を検知して溶断する温度ヒューズ51および整
流回路52を経て炊飯用および保温用ワークコイル1
0,13に供給されることとなっている。符号53は平
滑コンデンサ、54,55は共振コンデンサである。
【0038】前記炊飯用および保温用ワークコイル1
0,13には、マイクロコンピュータユニット(以下、
マイコンと略称する)56からIGBTドライブ回路5
7,58を経た指令によりそれぞれON/OFF制御さ
れるパワートランジスタ59,60からの制御信号が与
えられることとなっている。
【0039】前記マイコン56は、所定のプログラムに
従ってパワートランジスタ59,60の制御を行い、こ
れによりワークコイル10,13、肩ヒータ31および
冷却ファン14および送風ファン41への通電を制御す
る。この通電制御は、前記センターセンサ8内に内蔵さ
れたサーミスタ61から温度センサー検知回路62を経
て出力される出力信号に基づいて行なわれる。
【0040】図5において、符号63は各種スイッチ群
(例えば、炊飯スイッチ、予約スイッチ、保温スイッチ
等)、64は液晶表示部である。
【0041】ついで、図6に示すフローチャートおよび
図7に示すタイムチャートを参照して、上記構成の電気
炊飯器における送風ファン制御について詳述する。
【0042】ステップS1において炊飯が終了した(即
ち、蒸らし工程が終了した)と判定されると、ステップ
2においてセンタセンサー8により検出された内鍋3
の温度Tが入力され、ステップS3において送風ファン
41が12Vの電圧印加により運転開始される。なお、
この時、炊飯用ワークコイル10、保温用ワークコイル
13および冷却ファン14への通電は停止され、肩ヒー
タ31への通電は継続されている。
【0043】ついで、ステップS4において内鍋温度T
と予め設定された温度である90℃との比較がなされ、
ここでT<90℃と判定されるまでは、送風ファン41
は12Vでの運転を継続されるが、T<90℃と判定さ
れると、ステップS5に進み、送風ファン41が6Vの
電圧印加により運転される。
【0044】そして、ステップS6において内鍋温度T
と予め設定された温度である82℃との比較がなされ、
ここでT<82℃と判定されるまでは、送風ファン41
は6Vでの運転を継続されるが、T<82℃と判定され
ると、ステップS7に進み、送風ファン41への通電が
停止(即ち、運転が停止)されるとともに、ステップS
8において肩ヒータ31への通電も停止される。上記の
ような送風ファン制御を行う理由は、炊飯終了直後にお
ける内鍋温度は、100℃近辺と高くなっているため、
最初は送風ファン41を12Vで高速運転させることに
より90℃まで冷却し、その後は6Vで運転させること
により電力消費を節約するためである。なお、炊飯終了
から内鍋温度が82℃に降下するまでの間送風ファン4
1を同一出力で運転させてもよい。
【0045】その後、ステップS9において内鍋温度T
と予め設定された温度である72℃(即ち、保温温度)
との比較がなされ、ここでT<72℃と判定されるまで
は、肩ヒータ31への通電停止は継続されるが、T<7
2℃と判定されると、ステップS10に進み、肩ヒータ3
1への通電が開始されるとともに、保温用ワークコイル
13による保温制御が実行される。
【0046】上記したように、炊飯終了後に送風ファン
41を運転開始することにより、該送風ファン41から
の送風Wが送風通路Pを介して内鍋3と炊飯器本体1と
の間の隙間Cに供給されることとなり、該送風Wにより
内鍋3が直接冷却される。従って、炊飯終了後において
内鍋温度が82℃になるまでの間ご飯が速やかに冷却さ
れることとなり、ご飯の劣化が進行する100℃近辺か
ら85〜80℃の高温帯を素早く通過させることができ
る。その後は自然冷却により保温温度である72℃まで
冷却して、保温制御を行うこととしているため、ご飯を
良好な状態で保温することができる。また、前記隙間C
に供給された送風Wは、当該隙間Cを下方に移動するに
したがって温度上昇するところから、センタセンサー8
が送風Wの影響を受けにくくなり、その後の保温温度制
御が正確に行える。
【0047】しかも、本実施の形態の場合、送風ファン
41を肩部材7に取り付けるようにしているため、送風
ファン41を取り付けるための特別な部材が不要とな
る。
【0048】また、送風通路Pを炊飯器本体1の肩部で
ある肩部材7を貫通させて形成し、内鍋3と炊飯器本体
1との間に形成される隙間Cの上部へ供給するようにし
ているため、炊飯器本体1内部へ異物(例えば、水、米
粒等)が侵入するおそれがなくなる。
【0049】また、送風通路Pの一部を、肩部材7に形
成された環状通路45により構成するとともに、前記肩
部材7に、前記環状通路45と前記隙間Cの上部とを連
通する複数の連通口46を形成するようにしているた
め、肩部材7を利用した送風通路構造となるため、通路
構成のための特別な部材が不要となる。
【0050】また、送風ファン41からの送風Wは、内
鍋3の把手35を経由して内鍋3と炊飯器本体1との間
の隙間Cに供給されることとなっているため、内鍋3の
把手35が送風Wにより冷却されることとなり、ご飯R
が炊き上がった直後であっても、内鍋3の把手35が高
温になることがなくなる。従って、炊き上がった直後の
ご飯Rを他の容器に移し替える必要があるときにも、熱
い思いをしなくともよくなる。
【0051】第2の実施の形態(請求項2に対応) 図8には、本願発明の第2の実施の形態にかかる電気炊
飯器における半分部分が示されている。
【0052】この場合、蓋体2は、外面を構成する合成
樹脂製の上板16と、内面外周縁を構成する合成樹脂製
の環状の下板17と、内面を構成する熱良導体からなる
円盤状の伝熱板65とによって構成されており、蓋体2
の閉止時においてはシールパッキン66により内蓋25
と内鍋3の開口部3aとが密閉されるとともに、蓋体2
と内蓋25とが密閉されることとなっている。前記上下
板16,17および伝熱板65に囲まれた空間部18に
は、断熱材19が配設されている。前記伝熱板65の内
周縁は、前記上板16の中央部から垂設された筒部21
の下端に結合支持される一方、伝熱板65の外周縁は、
前記下板17の内周縁に対して結合されている。この伝
熱板65の上面には、該伝熱板60を加熱することによ
り露付きおよびオネバの成長を防止する蓋ヒータ67が
取り付けられている。つまり、蓋ヒータ67は、伝熱板
65を加熱するための加熱手段として作用することとな
っているのである。なお、放熱板は省略されている。
【0053】また、この場合、送風ファン41は、炊飯
器本体1内の側方に形成される空間部4に配置されてい
る。そして、環状通路45には、内鍋3と炊飯器本体1
との間に形成される隙間Cの上部に連通する第1の連通
口68と、蓋体2側に設けられる送風パイプ70に連通
する第2の連通口69とが設けられている。該送風パイ
プ70は、シリコンチューブ等からなっており、一端が
蓋体2における下板17を貫通する接続パッキン71を
介して前記第2の連通口69に臨まされる一方、他端が
前記伝熱板65を貫通する接続パッキン72を介して蓋
体2と内蓋25との間の空間に臨まされている。前記接
続パッキン71は、蛇腹形状とされ、蓋体2の閉止時に
おいて第2の連通口69と送風パイプ70とを気密保持
状態で接続する作用をなす。符号73は内蓋25におい
て前記送風パイプ70の他端(即ち、接続パッキン7
2)と対向する位置に形成された穴である。つまり、送
風ファン41からの送風Wは、ダクト44、環状通路4
5および第1の連通口68からなる第1の送風通路P1
を介して内鍋3と炊飯器本体1との間に形成される隙間
Cの上部へ供給されるとともに、ダクト44、環状通路
45、第2の連通口69および送風パイプ70からなる
第2の送風通路P2を介して蓋体2内を経由して内鍋3
内に供給されることとなっているのである。その他の構
成は第1の実施の形態におけると同様なので説明を省略
する。
【0054】本実施の形態にかかる電気炊飯器における
電気的構成は、図9に示すように、第1の実施の形態に
おける肩ヒータ31を蓋ヒータ67とした点を除いて第
1の実施の形態におけると同様なので詳細な説明を省略
する。
【0055】また、本実施の形態にかかる電気炊飯器に
おける送風制御は、図10のフローチャートおよび図1
1のタイムチャートに示す通りであり、第1の実施の形
態における肩ヒータ31を蓋ヒータ67に代えた点を除
いて第1の実施の形態におけると同様なので詳細な説明
を省略する。
【0056】上記のように構成したことにより、炊飯終
了後に送風ファン41を運転開始すると、該送風ファン
41からの送風Wが第1の送風通路P1を介して内鍋3
と炊飯器本体1との間に形成される隙間Cの上部へ供給
されると同時に、第2の送風通路P2を介して内鍋3内
に供給されることとなる。従って、炊き上がったご飯R
は、内鍋3の内外からの冷却により炊飯終了後において
速やかに冷却されることとなり、ご飯の劣化が進行する
100℃近辺から85〜80℃の高温帯を素早く通過さ
せることができる。その後は自然冷却により保温温度で
ある72℃まで冷却して、保温制御を行うこととしてい
るため、ご飯を良好な状態で保温することができる。
【0057】また、第2の送風通路P2を介して内鍋3
内に供給された送風Wは、内鍋3にこもる熱気を伴って
蒸気排出通路22を介して外部へ排出されることとな
る。従って、炊飯終了後におけるご飯Rの冷却が促進さ
れることとなる。
【0058】また、前記隙間Cに供給された送風Wは、
当該隙間Cを下方に移動するにしたがって温度上昇する
ところから、センタセンサー8が送風Wの影響を受けに
くくなり、その後の保温温度制御が正確に行える。
【0059】しかも、本実施の形態の場合、送風ファン
41を肩部材7に取り付けるようにしているため、送風
ファン41を取り付けるための特別な部材が不要とな
る。
【0060】また、第1の送風通路P1を炊飯器本体1
の肩部である肩部材7を貫通させて形成し、内鍋3と炊
飯器本体1との間に形成される隙間Cの上部へ供給する
ようにしているため、炊飯器本体1内部へ異物(例え
ば、水、米粒等)が侵入するおそれがなくなる。
【0061】また、第1の送風通路P1の一部を、肩部
材7に形成された環状通路45により構成するととも
に、前記肩部材7に、前記環状通路45と前記隙間Cの
上部とを連通する複数の連通口46を形成するようにし
ているため、肩部材7を利用した送風通路構造となるた
め、通路構成のための特別な部材が不要となる。
【0062】上記各実施の形態においては、加熱手段と
してワークコイルを用いているが、本願発明は、加熱手
段として電気ヒータを用いたものにも適用可能なことは
勿論である。
【0063】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、内部に内鍋を
収納し得るように構成された炊飯器本体と、該炊飯器本
体の開口を開閉自在に覆蓋する蓋体と、前記内鍋を加熱
する加熱手段とを備えた電気炊飯器において、前記内鍋
の開口縁に、該内鍋の取り外し時に把持される把手を設
けるとともに、前記炊飯器本体に、送風ファンを配置
し、該送風ファンからの送風を前記収納された内鍋の把
手を経由して該内鍋と炊飯器本体との間に形成される隙
間に供給する送風通路を設けて、炊飯終了後に送風ファ
ンを運転開始すると、該送風ファンからの送風が送風通
路を介して内鍋と炊飯器本体との間の隙間に供給され、
該送風により内鍋が直接冷却されるようにしたので、炊
飯終了後においてご飯が速やかに冷却されることとな
り、ご飯の劣化が進行する100℃近辺から85〜80
℃の高温帯を素早く通過させることができるという効果
がある。
【0064】また、送風ファンからの送風が、内鍋の把
手を経由して内鍋と炊飯器本体との間の隙間に供給され
るようにして、内鍋の把手が送風により冷却されるよう
にしているので、ご飯が炊き上がった直後であっても、
内鍋の把手が高温になることがなくなり、炊き上がった
直後のご飯を他の容器に移し替える必要があるときに
も、熱い思いをしなくともよくなるという効果もある。
【0065】請求項2の発明によれば、内部に内鍋を収
納し得るように構成された炊飯器本体と、該炊飯器本体
の開口を開閉自在に覆蓋する蓋体と、前記内鍋を加熱す
る加熱手段とを備えた電気炊飯器において、前記炊飯器
本体に、送風ファンを配置し、該送風ファンからの送風
を前記収納された内鍋と炊飯器本体との間に形成される
隙間に供給する第1の送風通路と、前記送風ファンから
の送風を前記蓋体内を経由して前記収納された内鍋内に
供給する第2の送風通路とを設けて、炊飯終了後に送風
ファンを運転開始すると、該送風ファンからの送風が第
1の送風通路を介して内鍋と炊飯器本体との間に形成さ
れる隙間に供給されると同時に、第2の送風通路を介し
て内鍋内に供給されるようにしたので、炊き上がったご
飯は、内鍋の内外からの冷却により炊飯終了後において
速やかに冷却されることとなり、ご飯の劣化が進行する
100℃近辺から85〜80℃の高温帯を素早く通過さ
せることができるという効果がある。
【0066】また、第2の送風通路を介して内鍋内に供
給された送風は、内鍋にこもる熱気を伴って蒸気排出通
路を介して外部へ排出されることとなるため、炊飯終了
後におけるご飯の冷却がより促進されるという効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気炊飯
器の蓋体を取り外した状態を示す平面図である。
【図2】図1の電気炊飯器において蓋体を取り付けた状
態を示すII−II断面図である。
【図3】図2のIII−III半截断面図である。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気炊飯
器における要部拡大断面図である。
【図5】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気炊飯
器における制御回路部の結線図である。
【図6】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気炊飯
器における送風ファン制御のフローチャートである。
【図7】本願発明の第1の実施の形態にかかる電気炊飯
器における送風ファン制御のタイムチャートである。
【図8】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気炊飯
器の半截断面図である。
【図9】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気炊飯
器における制御回路部の結線図である。
【図10】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気炊
飯器における送風ファン制御のフローチャートである。
【図11】本願発明の第2の実施の形態にかかる電気炊
飯器における送風ファン制御のタイムチャートである。
【符号の説明】
1は炊飯器本体、2は蓋体、3は内鍋、4は空間部、7
は肩部材、35は把手、41は送風ファン、44はダク
ト、45は環状通路、46は連通口、68は第1の連通
口、69は第2の連通口、70は送風パイプ、Cは隙
間、Pは送風通路、P1は第1の送風通路、P2は第2の
送風通路、Wは送風。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に内鍋を収納し得るように構成され
    た炊飯器本体と、該炊飯器本体の開口を開閉自在に覆蓋
    する蓋体と、前記内鍋を加熱する加熱手段とを備えた電
    気炊飯器であって、前記内鍋の開口縁には、該内鍋の取
    り外し時に把持される把手を設けるとともに、前記炊飯
    器本体には、送風ファンを配置し、該送風ファンからの
    送風を前記収納された内鍋の把手を経由して該内鍋と炊
    飯器本体との間に形成される隙間に供給する送風通路を
    設けたことを特徴とする電気炊飯器。
  2. 【請求項2】 内部に内鍋を収納し得るように構成され
    た炊飯器本体と、該炊飯器本体の開口を開閉自在に覆蓋
    する蓋体と、前記内鍋を加熱する加熱手段とを備えた電
    気炊飯器であって、前記炊飯器本体には、送風ファンを
    配置し、該送風ファンからの送風を前記収納された内鍋
    と炊飯器本体との間に形成される隙間に供給する第1の
    送風通路と、前記送風ファンからの送風を前記蓋体内を
    経由して前記収納された内鍋内に供給する第2の送風通
    路とを設けたことを特徴とする電気炊飯器。
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