JPH0758137B2 - 風呂釜装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は泡風呂運転及び浴槽への自動落とし込みがで
き、また浴槽水位を検出して自動補水できる風呂釜装置
に関する。

〈従来技術とその課題〉 従来、浴槽への温水自動落とし込み機能を有する風呂釜
においては、浴槽水循環用の循環金具の構造が、循環金
具の中心部より浴槽内の湯を吸い込み、風呂釜で熱交換
された温水を循環金具の外周部より浴槽内へ送り込むよ
うになされていた。そしてこの様な風呂釜装置におい
て、前記循環路を用いた補水運転等のエアー噛みが生じ
るモードの後処理として、循環ポンプによる湯の循環を
短時間行い、配管内部のエアーパージを行っていた。エ
アーパージを行わないと、循環路内に配置した浴槽水位
センサがエアーによって正確な浴槽水位を検出できない
等の問題があるからである。

ところが泡風呂機能付の風呂釜では、循環金具の外周部
から湯を循環路側へ吸い込み、循環金具の中心部より湯
を浴槽内へ送り込む構造となっているため、送り込まれ
る温水が入浴者の体に当たりやすくなっており、補水運
転終了に続くエアーパージ循環や特に泡風呂運転終了に
続くエアーパージ循環において入浴者に不快感を与えて
いた。

そこで本発明は上記従来技術の欠点を解消し、泡風呂運
転機能と温水落とし込みができる風呂釜装置で、循環路
内に水位センサを設けたものにおいて、使用者等に不快
感を与えることなく、しかも浴槽水位が低下した時には
確実に自動補水ができる装置の提供を目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するため、本発明の風呂釜装置は、浴槽
水を循環路に循環させながら同時に空気を導入すること
で泡風呂運転ができるようにすると共に、浴槽水位が低
下した場合には前記循環路を利用して設定水位まで自動
的に落とし込み補水を行う自動補水運転ができるように
した風呂釜装置であって、前記自動補水運転中は、前記
循環路に設けた浴槽水位センサからの水位信号に変化が
生じた場合にのみ、一定時間のエアーパージ循環を行っ
た後前記水位センサによる水位と設定水位とを比較して
補水するか否かを判定するコントローラを設けたことを
特徴としている。

〈作用〉 上記本発明装置の特徴によれば、補水運転や泡風呂運転
が行われた後でも、引き続いてのエアーパージ循環は行
われない。補水運転という観点からすれば、水位センサ
による浴槽水位の検出は浴槽水位が低下した時に正確に
検出できれば十分である。水位センサにエアー噛みがあ
る場合でも、浴槽内水位が下降すれば該水位センサから
の信号にプラスないしマイナスの何らかの変化が現れる
ので、この水位信号の何らかの変化があった時に初めて
エアーパージ循環を行い、循環路中のエアーを除去する
のである。エアーを除去することによって浴槽水位が正
確に検出され、設定水位と比較されて、補水するか否か
が判定される。このように本発明の特徴によれば、エア
ー噛みが生じる虞れの大きい補水や泡風呂運転の後も、
その後処理として引き続いて浴槽水の循環を行うことが
ないので、使用者に循環水が当たり続けるといった問題
が解消される。しかも補水も誤りなく行うことができ
る。

〈実施例〉 第１図は本発明実施装置の全体構成図で、第２図は自動
補水運転モード中の制御フローチャートである。

浴槽10に対して給湯機能付の風呂釜20が設けられ、両者
10、20間に往き管31と戻り管32からなる循環路が設けら
れている。前記往き管31は浴槽10の循環金具11の外周部
に接続され、戻り管32は循環金具11の中心部に接続され
ている。戻り管32の循環金具11への接続部にはエアー導
入管50も接続され、エアー開閉弁51が開かれることによ
って、循環水と共ににエアーが送り込まれ、泡風呂とな
る。浴槽10からの湯は風呂釜20内の熱交換コイル33を通
ることによって追焚きされる。また循環路には２つの短
絡路34、35が設けられている。泡風呂運転等、追焚きを
必要としない場合の循環は第１図の太い実線で示す経路
を通って行われる。36は三方切換弁である。循環路には
循環ポンプ１、浴槽水位センサ２、水流スイッチ３、浴
槽温度センサ４が設けられている。前記浴槽水位センサ
２は圧力センサである。

前記給湯機能付風呂釜20には入水管21と出湯管22が接続
され、出湯温水はミキシング弁23を介して風呂自動落と
し込み管24に流れる。落とし込み管24はキャッチ弁25を
介して前記往き管31に接続する。浴槽10への湯張り時や
補水時には、前記往き管31に落とし込まれた給湯水は往
き管31内をそのまま浴槽10側へ流れて浴槽10へ送り込ま
れ、及び短絡路34、35と戻り管32を通って浴槽10へ送り
込まれる。26は落とし込み電磁弁、５は水量センサ、27
は減圧弁である。

装置各部の制御はコントローラ40により行われる。

次にコントローラ40による自動補水運転モードについて
第２図のフローチャートに沿って説明する。この運転モ
ードは浴槽水の水位が低下すると設定水位まで自動補水
する運転モードで、浴槽水の温度が低下すると設定温度
まで追焚きする自動保温運転モードと組合わされて運転
される場合が一般的である。今、自動補水運転モードが
開始されると、コントローラ40は水位センサ２からの信
号の変化を監視し（ステップ（イ））、信号に何らかの
変化があった場合のみ循環ポンプ１を駆動し、第１図の
太線で示す経路で浴槽水を数秒間循環させる（ステップ
（ロ））。この循環によって、循環路内に残留している
エアーや水位センサ２のエアー噛みが浴槽10内へ除去さ
れる。逆に言えば、前記水位センサ２からの信号の変化
が無い限り、補水運転や泡風呂運転がなされた後でも後
処理としてのエアー除去循環を行わない。前記水位セン
サ２を例えエアー噛みの状態であっても、浴槽水位が下
降すれば、その信号にプラスないしマイナスの何らかの
変化が現れるので、その変化を待ってエアーパージの循
環を行うのである。そして前記ステップ（ロ）での数秒
間のエアーパージが終了すると、循環路ポンプ１を停止
し、（ステップ（ハ））、ポンプ１による影響がなくな
るまでの数秒間待機させる（ステップ（ニ））。待機が
終了すると改めて水位センサ２による浴槽水位を検出し
（ステップ（ホ））、設定浴槽水位と比較して、補水す
べきか否かを判定する（ステップ（ヘ））。そして補水
すべきと判定すれば、落とし込み電磁弁26を開いて補水
動作を行う（ステップ（ト））。

〈効果〉 本発明は以上の構成、作用よりなり、請求項１に記載の
風呂釜装置によれば、エアーパージのための循環は、エ
アー噛みが生じる補水運転や泡風呂運転が行われても、
その後処理的工程として行われることがないので、入浴
者等がそれらの運転が停止されたにもかかわらず引き続
き循環水を体に受けるといった不都合が解消された。こ
の効果は特に泡のジェットが浴槽内に送り込まれる泡風
呂運転終了時において大きい。勿論、浴槽水位の低下は
その後の水位低下時に水位センサからの信号の変化とし
て検出するようにし、その時点でエアー噛みを一掃して
正確な水位を検出するようにしているので、補水の時期
を逸することもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施装置の全体構成図、第２図は自動補
水運転モード中の制御フローチャートである。 1:循環ポンプ 2:水位センサ 10:浴槽 11:循環金具 20:風呂釜 24:落とし込み管 31:循環路の往き管 32:循環路の戻り管 40:コントローラ 50:エアー導入管

フロントページの続き (72)発明者 好田 達彦 兵庫県神戸市中央区明石町32番地 株式会 社ノーリツ内 (56)参考文献 特開 平１−114604（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−17132（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽水を循環路に循環させながら同時に空
   気を導入することで泡風呂運転ができるようにすると共
   に、浴槽水位が低下した場合には前記循環路を利用して
   設定水位まで自動的に落とし込み補水を行う自動補水運
   転ができるようにした風呂釜装置であって、前記自動補
   水運転中は、前記循環路に設けた浴槽水位センサからの
   水位信号に変化が生じた場合にのみ、一定時間のエアー
   パージ循環を行った後前記水位センサによる水位と設定
   水位とを比較して補水するか否かを判定するコントロー
   ラを設けたことを特徴とする風呂釜装置。