JP3810203B2 - 給湯器付き追焚装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯器付き追焚装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般の追焚装置は、熱交換部(加熱部)と、この熱交換部に燃焼熱を供給する燃焼部と、熱交換部を通り両端が浴槽に接続される循環回路とを備えており、浴槽の湯を熱交換部で加熱しながら、循環回路内を循環させるようになっている。
ところで、浴槽の湯には人間に付着していた汚れが溶け出して浮遊している。この湯が循環回路を通る過程で、管路内壁に付着し、この汚れを基に微生物が繁殖する。すなわち湯垢が発生する。
特開平4−190048に開示された追焚装置では、浴槽から排水がなされる度に、これを検出して、循環回路に接続された給湯器から通常の給湯温度より高い熱湯を供給し、湯垢を落としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記追焚装置では、浴槽で排水がなされる度に熱湯を供給するため、入浴者がなかった場合でも、すなわち湯垢発生の要因がなかった場合でも、熱湯供給を行っており、熱エネルギー、水資源の無駄があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
請求項1の発明は、加熱部と、この加熱部を通り両端が浴槽に接続される追焚用循環回路と、この追焚用循環回路に注湯管を介して連なる給湯器と、浴槽の排水を検出する排水検出手段と、浴槽水位を検出する水位センサと、制御手段とを備えた給湯器付き追焚装置において、さらに、外気温センサと、上記水位センサによる検出水位の上昇により人が浴槽に入ったことを検出する入浴検出手段と、この入浴検出手段で検出された入浴の回数を記憶する記憶手段とを備え、上記制御手段は、上記排水検出手段で排水を検出した時に、上記記憶手段で記憶された入浴回数に基づいて洗浄の要否を判断し、入浴回数が閾値以上で洗浄要と判断した時には、上記給湯器から追焚用循環回路に湯を供給し、入浴回数が閾値未満で洗浄不要と判断した時には湯の供給を実行せず、しかも制御手段は、上記外気温センサで検出された外気温度に基づき上記閾値を決定し、外気温度が高いほど閾値を小さくすることを特徴とする。
【0005】
請求項2の発明は、加熱部と、この加熱部を通り両端が浴槽に接続される追焚用循環回路と、この追焚用循環回路に注湯管を介して連なる給湯器と、浴槽の排水を検出する排水検出手段と、浴槽水位を検出する水位センサと、制御手段とを備えた給湯器付き追焚装置において、さらに、外気温センサと、上記水位センサによる検出水位の上昇により人が浴槽に入ったことを検出する入浴検出手段と、この入浴検出手段で検出された入浴の時間を記憶する記憶手段とを備え、上記制御手段は、上記排水検出手段で排水を検出した時に、上記記憶手段で記憶された入浴時間に基づいて洗浄の要否を判断し、入浴時間が閾値以上で洗浄要と判断した時には、上記給湯器から追焚用循環回路に湯を供給し、入浴時間が閾値未満で洗浄不要と判断した時には湯の供給を実行せず、しかも制御手段は、上記外気温センサで検出された外気温度に基づき上記閾値を決定し、外気温度が高いほど閾値を小さくすることを特徴とする。
【0006】
請求項3の発明は、加熱部と、この加熱部を通り両端が浴槽に接続される追焚用循環回路と、この追焚用循環回路に注湯管を介して連なる給湯器と、浴槽の排水を検出する排水検出手段と、制御手段とを備えた給湯器付き追焚装置において、さらに外気温センサを備え、上記制御手段は、上記排水検出手段で排水を検出した時に洗浄の要否を判断し、過去の湯張り回数または排水回数が閾値に達している場合には、洗浄要と判断して上記給湯器から追焚用循環回路に湯を供給し、閾値に達していない場合には洗浄不要と判断して湯の供給を実行せず、しかも制御手段は、上記外気温センサで検出された外気温度に基づき上記閾値を決定し、外気温度が高いほど閾値を小さくすることを特徴とする。
請求項4の発明は、加熱部と、この加熱部を通り両端が浴槽に接続される追焚用循環回路と、この追焚用循環回路に注湯管を介して連なる給湯器と、浴槽の排水を検出する排水検出手段と、制御手段とを備えた給湯器付き追焚装置において、さらに外気温センサを備え、上記制御手段は、上記排水検出手段で排水を検出した時に洗浄の要否を判断し、前回の洗浄からの経過時間が閾値に達している場合には洗浄要と判断して上記給湯器から追焚用循環回路に湯を供給し、閾値に達していない場合には洗浄不要と判断して湯の供給を実行せず、しかも制御手段は、上記外気温センサで検出された外気温度に基づき上記閾値を決定し、外気温度が高いほど閾値を小さくすることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる給湯器付き追焚装置の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、追焚装置は、ケーシング1内に組み込まれた熱交換部2(加熱部)と燃焼部3とを備えている。熱交換部2は、多数のフィンプレート4と、このフィンプレート4を貫通する傾斜した受熱管5とを有している。燃焼部3は、ガスバーナからなり、ガスノズル6から噴射したガスと、ケーシング1の底部に接続されたファン(図示しない)からの空気とを混合して燃焼に供するようになっている。ガスノズル6には、弁を設けたガス管(図示しない)が接続されている。
【0009】
上記ケーシング1において熱交換部2に対応する部位の外周は、ジャケット7で囲まれている。ジャケット7は、浴槽側の部位7aと、浴槽と反対側の部位7bと、両者を連ねる一対の部位(図示しない)とを有しており、部位7bを除いて仕切り板7cにより、上下に分割されている。このジャケット7の浴槽側の部位7aには、復路管8と往路管9の一端が接続され、これらの他端が浴槽Aに接続されている。浴槽Aの湯は、復路管8,ジャケット7,受熱管4,往路管9を経て浴槽Aに戻るようになっており、これら復路管8,ジャケット7,受熱管4,往路管9が追焚用循環回路10を構成している。
【0010】
上記復路管8と往路管9との間にはバイパス管11が接続されており、このバイパス管11にポンプ12が設けられている。往路管9には温度センサ13が設けられており、ジャケット7の部位7bには圧力センサからなる水位センサ14が設けられている。
【0011】
追焚装置はさらに給湯器20を備えている。この給湯器20は、追焚装置の本体と同様であるので詳述しないが、ケーシング21内に設けられた熱交換部22およびガスバーナからなる燃焼部23と、ケーシング21の底部に接続されたファン(図示しない)と、給湯配管24とを備えている。給湯配管24は、この熱交換部22を通る受熱管25と、受熱管25の入口端に接続された給水管26と、受熱管24の出口端に接続された給湯管27とを有している。給湯管27の末端には給湯栓28が設けられている。
【0012】
上記給湯管27には、水量制御弁30と温度センサ31が設けられており、それより下流側には注湯管32の一端が接続されている。この注湯管32の中間部には電磁開閉弁からなる注湯弁33が設けられている。注湯管32の他端は分岐され、一方の分岐管32aがジャケット7の部位7aの底部に接続され、他方の分岐管32bがジャケット7の部位7bの上部ないしは中間部に接続されている。
【0013】
追焚装置はさらに、制御ユニット40(制御手段,記憶手段)とリモートコントローラ50を備えている。この制御ユニット40は、リモートコントローラ50からの信号、および水位センサ14,温度センサ13,31からの検出信号に基づき、燃焼部3,23への点火,ガス供給制御(燃焼制御)を行うとともに、ポンプ12,水量制御弁30,注湯弁33を制御する。
【0014】
上記構成において、リモートコントローラ50の自動運転スイッチのオンに応答して、制御ユニット40は、最初に湯張り動作を行う。すなわち、給湯器20の燃焼部23での燃焼を行うとともに、注湯弁33を開く。これにより、給水管26からの水が熱交換部25で加熱され、湯となって給湯管27,注湯管32、ジャケット7を経、さらに復路管8,往路管9に別れて浴槽Aに供給される。この際、温度センサ31で検出される湯温がリモートコントローラ50で設定される温度になるように、燃焼部23での燃焼が制御される。この湯張りは、水位センサ14で検出される浴槽Aの水位が、リモートコントローラ50で設定された水位に達した時に終了する。
【0015】
上記湯張り終了後に、上記浴槽Aの湯を、設定水位,設定温度に維持するモードを実行する。すなわち、水位センサ14の検出水位が低下した時には、上記湯張りを行って湯を注ぎ足す。また、所定時間間隔でポンプ12を駆動して温度センサ13で浴槽Aの湯温を検出し、設定温度より低い時には、追焚を行う。
上記追焚では、燃焼部3での燃焼を実行するとともに、ポンプ12を駆動する。これにより、浴槽Aから、復路管8,バイパス管11,往路管9を経て浴槽Aに戻る循環流が発生する。この時、浴槽Aの湯の一部は、この強制循環流に追随するようにして、復路管8からジャケット7の部位7aの下部に入り、ここから2手に別れケーシング1を回り込んでジャケット7の部位7bに至り、ここから受熱管5を通る過程で加熱され、ジャケット7の部位7aの上部に達し、さらにポンプ12による循環流と一緒に往路管9を経て浴槽Aに戻る。このようにして追焚が実行される。なお、温度センサ13で検出される湯温が設定温度に達したら、追焚を終了する。
【0016】
また、制御ユニット40は、リモートコントローラ50の追焚スイッチのオンに応答しても、上記追焚を実行する。
なお、本発明とは直接関係無いが、給湯制御について簡単に説明しておく。給湯栓28が開かれた時には、給湯配管27に設けたフローセンサ(図示しない)が水流を検出し、制御ユニット40はこの水流検出に応答して、給湯栓28からの出湯温度(温度センサ31での検出温度)が設定温度になるように、燃焼部23の燃焼を制御する。
【0017】
次に、本発明の特徴部について説明する。すなわち、浴槽Aの栓Bを抜いて浴槽Aの湯を排水する度に、循環回路10の洗浄が必要か否かを判断する。そして、必要と判断した場合にのみ熱湯を循環回路10に供給する。以下、制御ユニット40で実行される洗浄制御ルーチンについて図2を参照しながら説明する。
この洗浄制御ルーチンは、湯張りが終了した時点で開始される。まず、水位センサ14で検出される浴槽Aの水位を読み込む(ステップ101)。この水位検出は、所定時間間隔で実行される。次に、この検出水位が所定量以上上昇したか否かを判断する(ステップ102)。すなわち、浴槽Aに人が入って水位が上昇したか否かを判断する。
【0018】
上記ステップ102で肯定判断した時、すなわち入浴有りと判断した時には、入浴があった事実を表す入浴フラグ(記憶手段)をセットする(ステップ103)。ステップ102で否定判断した時には、浴槽Aが排水されたか否かを判断する(ステップ104)。すなわち、水位センサ14での検出水位が、復路管8の浴槽Aへの接続端に対応する水位かこれより低い値を示した時に、排水と判断し、これより上の水位を検出した時には排水されていないと判断する。
【0019】
上記ステップ104で排水なしと判断した時には、ステップ101に戻り、排水と判断した時には、入浴フラグがセットされているか否か、すなわち、湯張り後に入浴者が有ったか否かを判断する(ステップ105)。ステップ105で肯定判断した時、すなわち、湯張り後、少なくとも1回は入浴した事実があると判断した時には、循環回路10に熱湯を供給してその洗浄を行う(ステップ106)。
【0020】
詳述すると、給湯器20の燃焼部23で最大燃焼熱量での燃焼を実行し、水量制御弁30を絞って流量を制限することにより、通常の給湯温度より高い70°C以上の熱湯を得る。これと同時に注湯弁33を開く。その結果、給湯器20からの熱湯が注湯管32を通り、分岐管32aを介してジャケット7の浴槽Aに近い部位7aの下部に供給され、さらにここから復路管8を経て浴槽Aに吐出される。これと同時に、上記熱湯は、分岐管32bを経てジャケット7の浴槽Aから遠い部位7bに供給され、ここから受熱管5を通り、さらに往路管9を経て浴槽Aに吐出される。この熱湯の通過により、追焚用循環回路10の管路内壁に付着した湯垢を落とすことができる。なお、熱湯を2手に別けて、最も湯垢が発生し易いジャケット7の部位7aの下部と、ジャケット7の部位7bに供給することにより、良好に湯垢除去を行うことができる。また、2手に別れた湯は復路管8と往路管9の両方に確実に供給され、これら管8,9の湯垢除去も確実に行うことができる。
【0021】
次に、ステップ107に進み、水量制御弁30を全開にして、大流量の比較的ぬるい湯を上記と同じ経路を通って追焚用循環回路10に供給し、管路から剥がれた湯垢を浴槽Aに排出し、さらに栓Bを抜かれた浴槽Aの底部開口から排出する。なお、この場合、給湯器20の燃焼部23での燃焼を停止して、大流量の水を循環回路10に供給してもよい。
次に、上記入浴フラグをクリアして(ステップ108)、このルーチンを終了する。
【0022】
上記ステップ105で否定判断した時、すなわち、湯張り後、誰も入浴しないで排水がなされたと判断した時には、上記ステップ106,107,108を回避して、この制御ルーチンを終了する。入浴無しで排水された場合のように、循環回路10に湯垢の発生要因が生じない場合には、熱湯洗浄を省略するので、燃料の無駄(熱エネルギーの無駄)や水資源の無駄を無くすことができる。
【0023】
図3は洗浄制御ルーチンの他の態様を示す。このルーチンでは、湯張り後、排水までの間の入浴回数に基づいて洗浄要否の判断を行うようにしている。なお、このルーチンにおいて、図2の制御ルーチンと共通するステップについては同番号を付してその詳細な説明を省略する。
ステップ102で肯定判断した時には、図2のステップ103の入浴フラグセットの代わりに、入浴回数をインクリメントする。すなわち、メモリ(記憶手段)に記憶された入浴回数に1だけ加算する。ステップ104で排水判断した時には、まず外気温センサ(図1中符号60で示す)で検出される外気温度により閾回数(閾値)を決定する(ステップ200)。この閾回数は、外気温度が高いほど小さくする。次に、上記メモリで記憶された入浴回数が上記閾回数以上か否かを判断する(105A)。肯定判断した時には、図2のルーチンと同様にステップ106,107を実行して循環回路10の管路の湯垢落としを行い、メモリに記憶された入浴回数をクリアしてゼロに戻す(108A)。ステップ105Aで否定判断した時には、管路洗浄を行わずに終了する。
【0024】
図3の制御では、入浴回数が少ない時には循環回路10での湯垢発生の可能性が低いので管路洗浄を行なわず、より一層きめ細かな判断を行うことができる。また、外気温度が高い時には、少ない入浴回数でも湯垢の発生の可能性が高まるので、管路洗浄を行い、外気温度が低い時には、入浴回数を多くしても湯垢発生の可能性が低いので管路洗浄を省略する。このように、外気温度により湯垢発生の可能性を考慮して管路洗浄の可否の判断を行うことができる。
【0025】
図3の制御態様では、熱湯供給による管路洗浄を行うまで、入浴回数を積算する。換言すれば、前回の湯張り後に管路洗浄を行わなかった時には、今回の湯張り後の入浴回数のみならず、前回の湯張りの際の入浴回数を加算しており、入浴回数と湯垢発生の可能性との因果関係を高めており、より一層適切な湯垢除去を行うようにしている。しかし、ステップ105Aで否定判断した時にも、ステップ108Aを実行することにより、今回の湯張りの際の入浴回数だけを、上記管路洗浄の可否の判断材料としてもよい。
【0026】
図4はさらに他の態様をなす洗浄制御ルーチンを示す。このルーチンでは、湯張り後、排水までの間の合計入浴時間に基づいて洗浄要否の判断を行うようにしている。なお、このルーチンにおいて、図2の制御ルーチンと共通するステップについては同番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0027】
図4のルーチンでは、ステップ101とステップ102の間で、測定フラグがセットされているか否かを判断する(ステップ301)。この測定フラグは、人が入浴した時に、その入浴時間を計測中であることを表している。ステップ301で否定判断した時には、水位上昇か否かを判断し(ステップ102)、ここで肯定判断した時には、測定フラグをセットし(ステップ302)、入浴時間を計測する(ステップ303)。この計測は、メミリに記憶された前回入浴時までの計測時間に加算するようにして行う。なお、人が入浴して水位上昇を検出した後は、ステップ301で肯定判断し、ステップ102,302を回避して、ステップ303に進むから、後述の水位降下を検出するまで、入浴時間を計測することができる。
【0028】
次に、浴槽Aの検出水位が所定量以上降下したか否か、すなわち、人が浴槽から出たか否かを判断する(ステップ304)。ここで、否定判断した場合にはステップ101に戻り、入浴時間計測を継続する。ステップ304で肯定判断した場合には、測定フラグをクリアして(ステップ305)、ステップ104に進む。ここで否定判断した場合には、ステップ101に戻り、次の入浴のために待機する。
【0029】
ステップ104で排水と判断した時には、ステップ300に進み、ここで外気温センサ60(図1)で検出される外気温度により閾時間(閾値)を決定する。この閾時間は、外気温度が高いほど小さくする。次に、上記入浴時間が上記閾時間以上か否かを判断する(105B)。肯定判断した時には、循環回路10の管路洗浄を実行し(ステップ106,107)、メモリに記憶された入浴時間をクリアしてゼロに戻す(108B)。ステップ105Bで否定判断した時には、管路洗浄を行わずに終了する。
【0030】
図4の制御では、入浴時間が少ない時には循環回路10での湯垢発生の可能性が低いので管路洗浄を行なわず、より一層きめ細かな判断を行うことができる。また、外気温度が高い時には、少ない入浴時間でも湯垢の発生の可能性が高まるので、管路洗浄を行い、外気温度が低い時には、入浴時間を多くしても湯垢発生の可能性が低いので管路洗浄を省略する。このように、外気温度による湯垢発生の可能性を考慮して管路洗浄の可否の判断を行うことができる。
【0031】
図4の制御態様では、熱湯供給による管路洗浄を行うまで、入浴時間を積算する。換言すれば、前回の湯張り後に管路洗浄を行わなかった時には、今回の湯張り後の入浴時間のみならず、前回の湯張りの際の入浴時間を加算しており、入浴時間と湯垢発生の可能性との因果関係を高めており、より一層適切な湯垢除去を行うようにしている。
しかし、ステップ105Bで否定判断した時にも、ステップ108Bを実行することにより、今回の湯張りの際の入浴時間だけを、上記管路洗浄の可否の判断材料としてもよい。
【0033】
さらに、制御ユニット40は、湯張り回数を計数して記憶し、閾回数に達した場合には、その湯張り後の排水検出時に、熱湯供給動作を行ってもよい。また、この湯張り回数の代わりに、排水回数を計数して記憶し、閾回数に達した時に、熱湯供給動作を行ってもよい。
また、入浴の有無、入浴回数、入浴時間等の情報に基づいて洗浄不要と判断しても、これら湯張り回数または排水回数に基づいて洗浄要と判断した時には、熱湯供給を行うようにしてもよい。
【0034】
さらに、制御ユニットは、前回の熱湯供給による管路洗浄からの経過時間を内蔵時計で計測し、この経過時間が閾時間を経過した場合には、その後の排水検出に応答して熱湯供給による管路洗浄を行うようにしてもよい。
また、入浴の有無、入浴回数、入浴時間等の情報に基づいて洗浄不要と判断しても、この経過時間に基づいて洗浄要と判断した時には、熱湯供給を行うようにしてもよい。
【0035】
上記湯張り回数,排水回数と比較される閾回数や、上記経過時間と比較される閾時間は、前述したと同様に外気温度,季節に応じて決定してもよい。
図1において、バイパス管11とポンプ12はなくてもよい。この場合、浴槽Aの湯は加熱による自然循環だけで、循環回路10内を流れる。
【0036】
本発明は、図5に示す給湯器付き追焚装置にも適用できる。この装置は、追焚用循環回路50のみ図1の装置と異なり、他の構成はほぼ同じであるので同符号を付して詳細な説明を省略する。循環回路50は、熱交換部2を貫く受熱管51と、復路管52と往路管53とを有している。復路管52にポンプ54が設けられ、浴槽Aの湯を強制循環しながら追焚を行うようになっている。追焚は、復路管52に設けた温度センサ55での検出温度が設定温度に達した時に終了する。注湯管32は、復路管52において、ポンプ54と熱交換部2との間に接続されており、この注湯管32に浴槽Aの水位を検出する水位センサ14が設けられている。この実施形態では、管路洗浄時に、給湯器20からの熱湯が注湯管32から復路管52に至り、ここで2手に別れ、一方は復路管52を通って直接浴槽Aに吐出され、他方は、熱交換部2を通り、往路管53を通って浴槽Aに吐出される。
図5の装置には、上述したすべての態様の洗浄制御ルーチンをそのまま適用することができる。
【0037】
本発明は上記実施形態に制約されず、さらに種々の形態が可能である。例えば、給湯器の熱交換部と燃焼部を追焚用と共通にしたもの、いわゆる一缶2水路型の装置であってもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1,2の発明によれば、入浴回数,入浴時間に基づき湯水供給をすべきか否かをきめ細かに適切に判断して、排水時に循環回路への湯水供給を行うか否かを決定するので、熱エネルギー,水資源の無駄を無くして効率良く循環回路の管路内壁の湯垢を除去することができる。
請求項3の発明によれば、湯張り回数,排水回数に基づいて、湯水供給をすべきか否かを、きめ細かに適切に判断することができる。
請求項4の発明によれば、前回からの湯水供給の経過時間に基づいて、湯水供給をすべきか否かを、きめ細かに適切に判断することができる。
また、請求項1〜4の発明によれば、外気温に応じて湯垢発生の可能性をより一層的確に把握することができ、湯水供給をすべきか否かを、より一層適切に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給湯器付き追焚装置の一実施形態を概略的に示すシステム図である。
【図2】同装置において循環回路の洗浄のために実施される制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】洗浄のための他の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図4】洗浄のためのさらに他の制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】他の実施形態をなす給湯器付き追焚装置を概略的に示すシステム図である。
【符号の説明】
2 熱交換部(加熱部)
3 燃焼部
10 追焚用循環回路
14 水位センサ
20 給湯器
32 注湯管
40 制御ユニット(制御手段、記憶手段)
Claims (4)
- 加熱部と、この加熱部を通り両端が浴槽に接続される追焚用循環回路と、この追焚用循環回路に注湯管を介して連なる給湯器と、浴槽の排水を検出する排水検出手段と、浴槽水位を検出する水位センサと、制御手段とを備えた給湯器付き追焚装置において、
さらに、外気温センサと、上記水位センサによる検出水位の上昇により人が浴槽に入ったことを検出する入浴検出手段と、この入浴検出手段で検出された入浴の回数を記憶する記憶手段とを備え、
上記制御手段は、上記排水検出手段で排水を検出した時に、上記記憶手段で記憶された入浴回数に基づいて洗浄の要否を判断し、入浴回数が閾値以上で洗浄要と判断した時には、上記給湯器から追焚用循環回路に湯を供給し、入浴回数が閾値未満で洗浄不要と判断した時には湯の供給を実行せず、
しかも制御手段は、上記外気温センサで検出された外気温度に基づき上記閾値を決定し、外気温度が高いほど閾値を小さくすることを特徴とする給湯器付き追焚装置。 - 加熱部と、この加熱部を通り両端が浴槽に接続される追焚用循環回路と、この追焚用循環回路に注湯管を介して連なる給湯器と、浴槽の排水を検出する排水検出手段と、浴槽水位を検出する水位センサと、制御手段とを備えた給湯器付き追焚装置において、
さらに、外気温センサと、上記水位センサによる検出水位の上昇により人が浴槽に入ったことを検出する入浴検出手段と、この入浴検出手段で検出された入浴の時間を記憶する記憶手段とを備え、
上記制御手段は、上記排水検出手段で排水を検出した時に、上記記憶手段で記憶された入浴時間に基づいて洗浄の要否を判断し、入浴時間が閾値以上で洗浄要と判断した時には、上記給湯器から追焚用循環回路に湯を供給し、入浴時間が閾値未満で洗浄不要と判断した時には湯の供給を実行せず、
しかも制御手段は、上記外気温センサで検出された外気温度に基づき上記閾値を決定し、外気温度が高いほど閾値を小さくすることを特徴とする給湯器付き追焚装置。 - 加熱部と、この加熱部を通り両端が浴槽に接続される追焚用循環回路と、この追焚用循環回路に注湯管を介して連なる給湯器と、浴槽の排水を検出する排水検出手段と、制御手段とを備えた給湯器付き追焚装置において、
さらに外気温センサを備え、
上記制御手段は、上記排水検出手段で排水を検出した時に洗浄の要否を判断し、過去の湯張り回数または排水回数が閾値に達している場合には、洗浄要と判断して上記給湯器から追焚用循環回路に湯を供給し、閾値に達していない場合には洗浄不要と判断して湯の供給を実行せず、
しかも制御手段は、上記外気温センサで検出された外気温度に基づき上記閾値を決定し、外気温度が高いほど閾値を小さくすることを特徴とする給湯器付き追焚装置。 - 加熱部と、この加熱部を通り両端が浴槽に接続される追焚用循環回路と、この追焚用循環回路に注湯管を介して連なる給湯器と、浴槽の排水を検出する排水検出手段と、制御手段とを備えた給湯器付き追焚装置において、
さらに外気温センサを備え、
上記制御手段は、上記排水検出手段で排水を検出した時に洗浄の要否を判断し、前回の洗浄からの経過時間が閾値に達している場合には洗浄要と判断して上記給湯器から追焚用循環回路に湯を供給し、閾値に達していない場合には洗浄不要と判断して湯の供給を実行せず、
しかも制御手段は、上記外気温センサで検出された外気温度に基づき上記閾値を決定し、外気温度が高いほど閾値を小さくすることを特徴とする給湯器付き追焚装置。
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