JPH075687A - 液状エッチングレジスト及びエッチングレジスト被膜を形成した銅張り積層板 - Google Patents

液状エッチングレジスト及びエッチングレジスト被膜を形成した銅張り積層板

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JPH075687A
JPH075687A JP5147370A JP14737093A JPH075687A JP H075687 A JPH075687 A JP H075687A JP 5147370 A JP5147370 A JP 5147370A JP 14737093 A JP14737093 A JP 14737093A JP H075687 A JPH075687 A JP H075687A
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Japan
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etching resist
copper
photosensitive resin
film
meth
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JP5147370A
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Ichiro Nakayama
一郎 中山
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 液状エッチングレジストの90%以上の残
膜率を得る紫外線露光光量が30〜100mJ/cm2
である感光性樹脂組成物を用いるレジスト。 【効果】 銅箔傷の保護力が高く尚且つ精度の高いエ
ツチングレジストパターンを形成することの出来るエッ
チングレジスト材料及びレジストパターン加工用銅張り
積層板が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント配線板の導体
回路形成に用いるエッチングレジスト及びめっきレジス
トに用いられるアルカリ現像型の感光性被膜を形成する
感光性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板の製造、金属加工
等の分野に於て感光性樹脂組成物をエッチングレジスト
又はめつきレジストとして用いられていることは知られ
ている。感光性樹脂組成物は、透明フィルムの支持体上
に積層され、一般的にはドライフィルムとして呼ばれ広
く使用されている。更に、近年環境汚染の問題からアル
カリ現像型のドライフィルムが一般的となっている。こ
の分野では他に感光性樹脂組成物をスクリーン印刷法で
レジストパターンを印刷形成する方法も広く一般に使用
されている。両者の使い分けは、通常、ラフな回路パタ
ーンの形成には、主にスクリーン印刷法が用いられ、高
密度で微細な回路パターンの形成には、主にドライフィ
ルムを用いたフォト法が用いられている。プリント配線
板の特に高密度で微細な回路形成について述べると、銅
張り積層板等の基材に画像を形成すべき面内全面にドラ
イフィルムを使用し、熱圧着により感光性被膜を形成す
る。
【0003】回路パターン形成は、フォトマスクを介し
て紫外線を照射し画像を焼き付ける。その後、支持体で
あり、尚且つ露光時には粘着防止用の保護となる透明フ
ィルムを取り除き、0.2〜2.0重量%の炭酸ナトリ
ウム水溶液等の希薄アルカリ水溶液(現像液)で未露光
部を除去する( これを現像すると称する。) 更に、露光により硬化した部分をエッチング液或はめっ
き液に対するレジスト材として用い、未露光部で現像に
より除去され金属が露出した部分をエッチングして金属
を取り除き目的とする画像を金属箔或は金属板に描画す
るか或はめっきを行うことで目的とす金属による画像を
形成する。
【0004】ドライフィルムを用いて銅張り積層板やフ
レキシブル銅張り積層板に感光性被膜を形成する場合、
銅箔と感光性被膜の密着性を高めるために、銅張り積層
板の銅箔表面を機械的に研磨すか、ソフトエッチングに
より化学的に研磨して銅箔表面をあらす必要がある。こ
のとき、取扱や研磨むらで銅箔表面に深い傷が入ること
があるが、発生した傷にドライフィルムの感光性樹脂組
成物が確実に充填することは困難である。このため、銅
箔のエッチング時、かかる銅箔表面とドライフィルムと
の間の隙間からエッチング液或はめっき液が浸入して、
断線や後者の場合ショートの原因となることを見いだし
た。
【0005】また、露光時に、感光層とフォトマスクを
密着させて露光するため、ドライフィルムの感光性樹脂
層とフォトマスクが粘着して、フォトマスクを汚染する
ため、ドライフィルムを使用する場合は、感光層上にポ
リエステルフィルムを保護層として介在させ必要があ
る。従って、ドライフィルムの総膜厚が厚くなるため、
ドライフィルムの露光時、フォトマスクに形成された回
路パターンの寸法とドライフィルムにより形成されたレ
ジストパターンの寸法との間に、光散乱によって差異が
生じるという問題があることを見いだした。
【0006】更に、従来のドライフィルムは不足ながら
傷追従性を得るため感光性の樹脂層の厚みが少なくとも
30μm以上必要であり、レジストパターンの間隔が、
100μm以下となると、エツチング速度やめっき速度
が低下して100μm以下の微細な回路パターンの隙間
と100μmを越える回路パターンの隙間でエッチング
の状態やめっきの厚みが変化する。しかも、プリント配
線板の導体回路パターンの幅や間隔は一定でなく、数c
m〜数十μmに及ぶため均一な導体回路を形成するこ困
難であるという問題があった。
【0007】アルカリ水溶性紫外線硬化樹脂組成物は、
種々開示されおり、特開昭63−280245には、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体とヒドロキシ(メタ)
アクリレートの反応生成物とエチレン系不飽和化合物
(反応性希釈剤)及び光重合開始剤とモノチオール又は
ポリチオールから成る感光性樹脂組成物が示されている
が、露光時のフォトマスクの接触を避け透明ポリエステ
ルフィルムの保護フィルムを必要とする。
【0008】或は、特開平2−47658では、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体とアルコールの反応生成性
物とエチレン系不飽和化合物(反応性希釈剤)及び(メ
タ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸メチルの共重合体
と、ヘキサアリールビイミダゾール、チオール化合物を
含む光重合開始剤から成る感光性樹脂組成物が開示され
ているが、ポリビニールアルコールによる保護層を必要
とする。
【0009】しかしながら、これらの従来技術は微細な
回路パターンを描画するだけでなく、金属加工において
化学エッチングする際のレジスト形成材料として、作業
性や簡便性をも同時に満足するものはなく、紫外線等の
活性光線で十分な感度を有し、保護層を必要とせず、金
属箔の傷によく追従する感光性樹脂組成物で、微細な導
体回路を化学エッチングに耐えるレジストパターン描画
可能な基材を必要とされていた。従来のドライフィルム
は、少ない光量で露光することでレジストパターンを形
成することが可能であったが、露光部分の線幅が広がり
100μmの線幅を描こうとすると120〜140μm
の線を描く結果となった。近年、配線パターンの微細化
が進む中で線幅が広がる等の画像の歪は、エッチング後
のパターン形成の精度が低下する問題を抱えていた。更
に、ドライフィルムは、感光層の厚みを薄くする等の対
策を行い、現在20μm程度の感光層厚みが可能となっ
てきた。しかしながら、ドライフィルムでは、10μm
以下に成膜して、銅張り積層板に張り合わせることが困
難であり精度の高い画像形成に限界がある。従って、感
光層の厚みに関係無く画像精度の高い感光性のエッチン
グレジストが望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
1.液状エッチングレジスト及びこの乾燥被膜の要求特
性として、70μmの深さに及ぶ銅箔の傷を感光樹脂組
成物が入り込み傷の部分を埋めることができること。 2.露光部の光散乱によるライン幅の広がりが5μm以
下であること。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、現像後の残
膜率を90%以上得るための紫外線露光光量が30〜1
00mJ/cm2 である感光性樹脂組成物から成ること
を特徴とする有機溶剤溶液の液状エッチングレジストお
よびこの液状エッチングレジストを塗布乾燥して、エッ
チングレジスト被膜を形成してなる銅張り積層板、によ
り解決される。すなわち、より詳しくは、アルカリ水溶
性の紫外線硬化樹脂組成物(感光性樹脂組成物)の乾燥
被膜(感光性被膜)を紫外線によって硬化するときの硬
化感度が30〜100mJ/cm2 である感光性樹脂組
成物を用いることで達成されるのであり、更に、この感
光性樹脂組成物を銅張り積層板に塗布した、配線パター
ン形成用銅張り積層板は、紫外線の照射による画像の焼
付け及び現像で得られる描画の精度は、±5μm以下の
高精度な描画が可能となるのである。
【0012】本発明の感光性樹脂組成物は、好ましく
は、アルカリ水溶性紫外線硬化樹脂組成物であって、さ
らに詳細に説明すると(A)アルカリ水溶液に溶解可能
な樹脂と(B)エチレン性不飽和基を有する反応性希釈
剤と紫外線を照射することで、(C)ラジカルを発生す
る光重合開始剤と(D)粘度調整用の溶剤と必要に応じ
て、(E)染料や体質顔料或は顔料からなる。
【0013】(A)アルカリ水溶液に溶解可能な樹脂と
して、スチレンマレイン酸樹脂にヒドロキシジエチル
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトンモノ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、モノ
(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)アシッドフス
フェート、ジ(2−(メタ)アクリロイロキシ)アシッ
ドフオスフェート、グリセロールモノ(メタ)アクリレ
ート、グリセロールジ(メタ)アクリレートを付加した
エチレン性不飽和基とカルボキシル基を有する共重合物
が挙げられる。
【0014】或は、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸
を開環付加したエポキシアクリレートに多価カルボン酸
無水物を付加したハーフエステル化化合物、ヒドロキシ
ル基を有するビニル化合物に前記多価カルボン酸無水物
を付加したハーフエステル化化合物、ヒドロキシル基を
有するウレタン化合物に多価カルボン酸無水物を付加し
たハーフエステル化化合物。(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル等のエチレン性不飽和基を有するエステル化化合
物と(メタ)アクリル酸及びヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート等のエチレン性不飽和基とヒドロキシル基
を有する反応性希釈剤の共重合物、ビニルモノマーと
(メタ)アクリル酸の共重合物等のカルボキシル基を有
する樹脂が挙げられる。
【0015】これらの(A)アルカリ水溶液に溶解可能
な樹脂の酸価は、通常、80〜200mgKOH/gが
適当であり、好ましくは、90〜150mgKOH/g
である。 酸価が80mgKOH/gに満たない場合、
現像液となる炭酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム濃度
を高くする必要があり、現像液温度を高くする必要があ
る。最悪の場合は、未露光部の溶解が困難となり現像が
出来ない場合もあるからである。
【0016】200mgKOH/gを越えると現像液に
よる露光部の溶解も進むため必要以上にラインが痩せた
り、場合によっては、露光部未露光部の区別無く現像液
で溶解剥離してしまい、レジストパターンの描画が困難
となる。酸価の測定は、単位重量の試料を、例えば0.
1NのKOH無水メタノールで滴定してフェノールフタ
レイン等の指示薬を用いて測定することができる。本発
明のアルカリ水溶性紫外線硬化樹脂組成物に対する、か
かる(A)アルカリ水溶液に可溶な高分子の割合は、感
光性樹脂組成物に含有する樹脂固形分中の70〜90w
t%の固形分とすることが好ましい。
【0017】本発明に於ける(B)光重合性不飽和化合
物として、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステ
ルが適当であり、例えば、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)ア
クリルレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリ
ルレートトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート
又、メチレン−ビス−(メタ)アクリアミド、(メタ)
アクリルアミド等のアミド類、ジオール(メタ)アクリ
レートとイソシアネートの化合物、トリアクリルホルマ
ール、トリアリルシアヌレート、トリス(2−(メタ)
アクリロキシエチル)イソシアヌレートがある。これら
の(B)光重合性不飽和化合物は、本発明の感光性樹脂
組成物中の樹脂固形分に対する使用量は、10〜30w
t%が好ましい。
【0018】感光性樹脂組成物中の樹脂固形分は、
(A)アルカリ水溶液に溶解可能な前記樹脂と(B)エ
チレン性不飽和基を有する反応性希釈剤からなり、前記
配合割合の範囲で樹脂固形分の不飽和基当量が200〜
370g/eq程度に調節することが好ましい。樹脂固
形分の不飽和基当量の量を適当な範囲に調節することに
より、感度を調節することができる。すなわち、固形分
中の不飽和基当量が370g/eqを越えると、硬化感
度が100mJ/cm2 を越えるような低感度となり露
光部の硬化が進まないため現像液や現像条件の最適化を
行ってもコントラストが得られず、矩形でシャープなレ
ジスト画像が得られない。一方、不飽和基当量が200
g/eqに満たない場合、30mJ/cm2 に満たない
あまりに高感度な感光性被膜となり、未露光部分に硬化
反応が進み、紫外線照射光量を調節することでマスクフ
ィルムに等しい精度のレジスト画像を得ることができる
が、紫外線照射光量の微少な変動に対して、レジスト画
像精度の変動が大きく実用に向かない。
【0019】ここで示した不飽和基当量の測定方法とし
て、例えば、感光性樹脂組成物中の樹脂分を秤量し無水
メタノールに溶解する、チモールブルーとキシレンシア
ノール混合指示薬を加えて0.5Nの過塩素酸のメチル
セロソルブ溶液で緑色になるまで滴定することで測定で
きる。
【0020】本発明の(C)光重合開始剤は、紫外線等
の活性光線の照射によって不飽和化合物の重合を開始さ
せる開始剤であればいかなるものも使用可能である。例
えば、ベンゾフェノン、ミフェラーケトン等のベンゾフ
ェノン類、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテ
ル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインアル
キルエーテル類、2,2−ジメトキシ−2−フェニルア
セトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、
2,2−シクロ−4−フェノキシアセトフェノン等のア
セトフェノン類、2−ヒドロキシ−2−メチルフロピオ
フェノン、4−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロピオフェノン類、2−エチルアントラキノン、
2−t−ブチルアントラキノン、2−アントラキノン等
のアントラキノン類、ジエチルチオキサントン、ジイソ
プロピルチオキサントン、クロルチオキサントン等のチ
オキサントン類、その他ベンジル、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、2−[4−(メチルチオ)
フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、p−ジ
メチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ジメチルア
ミノ安息香酸イソアミル等をあげることができる。これ
らの光重合開始剤は、単独或は、混合して用いることが
でき、本発明の感光性樹脂組成物に対する添加量は、1
〜20wt.%であり、より好ましくは、5〜15w
t.%である。
【0021】本発明の感光性樹脂組成物を溶解して、液
状エッチングレジストとする場合或は、フィラーを混合
分散して、塗布しやすい液状エッチングレジストとする
ために乾燥が容易で毒性の少ない(D)溶剤がえらばれ
る。例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタ
ノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸シ
クロヘキシル、アセト酢酸メチル、アジピン酸ジメチ
ル、グルタミン酸ジメチル、琥珀酸ジメチル、等の酢酸
エステル類、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノ
ン、2−ブタノン、メチルイソブチルケトン、アセトン
等のケトン類、α−テルピオネール、エチレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモ
ノブチルエーテルエーテルアセテート、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセ
テートジエチレングリコールモノブチルエーテルエーテ
ルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチル
エーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル等の
エチレングリコール、ジエチレングリコールの誘導体、
及びトルエン、ミネラルスピリットが選ばれる。これら
の(D)溶剤を単独或は、混合して感光性樹脂を溶解し
て粘度を調整し液状の感光性樹脂組成物を得ることが出
来る。本発明においては目的に応じて、上記成分
(A)、(B)、(C)、(D)以外の成分として以下
に述べる副次的成分を限られた範囲で添加することがで
きる。
【0022】本発明の液状エッチングレジストに混合分
散して表面の硬度を高める目的や軟化温度及びスクリー
ン印刷適性に重要な構造粘性を調整するために、アクリ
ル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等
の熱硬化樹脂を硬化粉砕した有機フィラー及び、シリ
カ、タルク、マイカ等の珪酸塩化合物、長石、カオリン
等のアルミノ珪酸塩化合物等の無機フィラーで最大径が
2μm以下の微細な粉体から選ばれる体質顔料を単独、
或は2種類以上混合して添加することができる。最大径
が2μmを越えると感光性樹脂組成物被膜の限界解像度
が2μmを越え、ファインなエッチングレジスト膜を形
成することが困難となる。添加量は、感光性樹脂組成物
被膜の5〜50vl.%程度が適当な添加量である。5
vl.%に満たないと、フィラーの添加効果である、被
膜の表面硬度や軟化温度の上昇及びスクリーン印刷性に
重要な構造粘性の発現を伴わないため、未添加と変わら
ない。また50体積%を越えると感光性樹脂組成物被膜
は脆く、銅箔に対する密着性の劣る被膜となりエッチン
グレジストとしての機能を果たさない。
【0023】更に、必要に応じてレベリング剤、消泡
剤、発色剤、染料、顔料等を添加することができる。無
機、有機のフィラーを添加した場合、ロールミル、メジ
アミル、ボールミル等の分散機で分散混合して均一な組
成とすることが好ましい。この感光性樹脂組成物を銅張
り積層板にロールコーター、ブレードコーター、スプレ
ー、浸漬法、静電塗装、スクリーンを用いて平板全面に
塗布することが出来るが好ましくは、ロールコーターを
用いて両面同時に塗布することが生産性を高めることが
出来る。
【0024】乾燥方法は、30〜150℃程度で1〜6
0分間程度乾燥する。ここで、乾燥温度があまり低く3
0℃に満たないような場合、30分以上の長時間の乾燥
時間を必要とするばかりか、完全に乾燥できない場合が
あり、後行程で露光する場合、マスクフィルムと感光性
樹脂組成物皮膜が粘着を起こす場合がある。一方、乾燥
温度があまり高く、150℃を越えるような温度で乾燥
すると、短時間で乾燥できるが、基材となる銅張り積層
板やフレキシブル銅張り積層板に熱変形を与える危険性
がある。乾燥は、熱風乾燥機、遠赤外線、赤外線の各種
乾燥機を用いることができる。
【0025】乾燥後の感光性被膜の厚みは、1〜35μ
mが適当な厚みである。1μmに満たない厚みでは、エ
ッチング液やめっき液に対する耐性が不足する。一方、
35μmを越える厚みでは、限界解像性が低く微細な回
路パターンを描画することが困難となる。また、銅箔の
エッチングをする際、80μm以下の微細なパターン間
隔の部分では、感光性被膜が厚い場合エッチング速度や
めっ速度が遅くなり均一なエッチングやめっきが困難と
なる。このように、感光性被膜を1〜35μm形成した
銅張り積層板は、100μm以下の微細なパターン間隔
に対するエッチングやめっきの加工特性にたいして良好
な特性を示す。以下、実施例により本発明の実施の態様
の一例を説明する。
【0026】
【実施例】
実施例1 エポキシ当量170g/eqのノボラックエポキシ樹脂
170gを70gのプロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテートに溶解して、トリフェニルフォスフィ
ン3gを触媒として添加し、72gのアクリル酸を添加
して100℃で50時間撹拌しながら開環付加しエポキ
シアクリレートを得た。更に、150gの無水フタル酸
加え100℃で15時間撹拌し反応生成物を得た。この
ハーフエステル化化合物の酸価は、140mgKOH/
gで、不飽和基当量が392g/eqで固形分は85w
t%であった。この固形分は、炭酸ナトリウム水溶液に
溶解した。このアルカリ水溶液に可溶な樹脂の固形分8
5gにジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを1
5gの割合で添加して、感光性樹脂を得た。この感光性
樹脂の酸価は、120mgKOH/gで不飽和基当量は
260g/eqであった。更に、光重合開始剤として、
チバガイギー社製イルガキュアーIRG−907を感光
性樹脂混合物100gに対して5g添加して、更に日本
化薬製チオキサントンDETX−Sを2g添加して混合
した。塗布状態が確認できる様に着色を目的として、フ
タロシアニングリーンを感光製樹脂固形分100gに対
して1g添加した。粘度調節のためソルベッソ#100
を樹脂固形分100gに対して20g添加して混合し
た。かくして得られた感光性樹脂組成物を銅張り積層板
に25μmの感光性樹脂層が形成できる様にロールコー
ターを用いて塗布し、80℃のオーブンで乾燥してた。
【0027】実施例2 アルカリ水に可溶な樹脂として、市販の電化社製DEN
KA ASR−CL13の固形分70gにジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート30gを加え100gの
セロソルブに溶解した。この感光性樹脂組成物の固形分
の酸価は、120mgKOH/gで不飽和基当量は、3
00g/eqであった。以下実施例1と同様に調整し
て、感光性被膜を形成した銅張り積層板を作成した。
【0028】比較例1 実施例1で作成した、アルカリ水溶液に溶解可能な樹脂
の固形分70gにジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート30gの割合で添加した。この感光性樹脂固形分
の酸価は120mgKOH/gで、不飽和基当量は18
3g/eqであった。以下実施例1と同様に光重合開始
剤、顔料、溶剤を加えて感光性樹脂組成物を得た。この
感光性樹脂組成物を用いて、実施例1と同様に感光性被
膜を形成した銅張り積層板を作成した。
【0029】比較例2 比較例1で用いたDENKA ASR−CL13の90
gに対してペンタエリスリトールテトラアクリレート1
0gの割合で加え、更に固形分が50wt.%となる様
にセロソルブを加えた。この感光性樹脂固形分の酸価は
160mgKOH/gで不飽和基当量は1000g/e
qであった。以下実施例1と同様に光重合開始剤や顔料
を加え良く混合し、塗布乾燥して感光性被膜を形成した
銅張り積層板を得た。
【0030】比較例3 市販のドライフィルムを用いて、予め銅箔の表面を硫酸
と過酸化水素水の混合溶液で洗浄した銅張り積層板を8
0℃に加熱し、感光性樹脂層と銅箔を張り合わせて10
0℃に加熱した金属ロールで3Kg/cm2 の圧力で速
度2m/分で張り合わせ、銅張り積層板に感光性樹脂層
を形成した。このドライフィルムの感光性樹脂層の厚み
は25μmであっり、酸価は100mgKOH/gで、
不飽和基当量は、200g/eqであった。
【0031】[評 価]実施例及び比較例は以下の評価
を行った。 1.マスクフィルムの画像寸法と現像後の画像寸法の差
を求めエッチングレジストの画像精度を比較測定した。
このときの照射光量は、100%残膜となる光量で行っ
た。現像は、残膜率の測定方法に従った。 2.残膜率は、感光性被膜の照射光量の変化に対する現
像前後の膜厚の比より求めた。現像は、1.0wt.%
の炭酸ナトリウム水溶液を30℃に保持して、スプレー
式現像機を用いて行った。現像時間は、未露光部の感光
性被膜が完全に溶解剥離出来る時間を現像時間とした。 3.銅箔の傷に対する埋まり性は、厚み75μmの銅箔
を張り合わせた銅張り積層板の銅箔表面に幅70μm深
さ70μmの傷を付けた物を用いて、実施例や比較例に
記載の方法で銅箔上に感光性被膜を形成した。傷の方向
に対して横断面を観察して、傷に侵入した感光性樹脂の
深さを測定した。 4.評価に用いた装置を以下記載する。 紫外線の照射には、3KWの超高圧水銀灯を用いて露
光した。 露光光量は、オーク社製の光量計UV−350を用い
て感光性被膜上の紫外線光量を測定した。 残膜率の測定では、残膜厚みを小坂研究所製表面粗さ
計サーフコーダーSE−30Dを用いた。 画像寸法の測定は、MORITEX社製MEASUR
E SCOPEMAN603を用いた。 以上、実施例、比較例の結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1(評価結果)の実施例1及び2が示す
様に残膜率が90%となる露光光量が30〜100mJ
/cm2 の範囲では、寸法変化が5μm以内となり、5
0μm程度のレジストパターンを描画した場合でもマス
クフィルムとの寸法変化を10%以内にできるため精度
の高いレジストパターンを形成できる。比較例1に示し
た様に残膜率が90%になる露光光量が30mJ/cm
2 に満たない場合、レジストパターンが太りマスクフィ
ルムとレジストパターンの寸法誤差が大きくなる。一方
で、比較例2に示した様に残膜率が90%となる露光光
量が100mJ/cm2 を越えるとレジストパターンは
痩せマスクフィルムとの寸法誤差は大きくなる。
【0034】
【発明の効果】本発明に従って、残膜率90%の紫外線
露光光量が30〜100mJ/cm2となる範囲では、
精度の高いレジストパターンが描画でき、液状の感光性
樹脂溶液を塗布し乾燥した感光性被膜は、傷に良く追従
するため高精度なレジストパターン形成用感光性材料と
して有用である。更に、銅張り積層板に本発明の感光性
被膜を形成した場合精度が高く、銅箔面の取扱傷を保護
するため歩留の高いプリント配線板を製造することが可
能となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像後の残膜率を90%以上得るための
    紫外線露光光量が30〜100mJ/cm2 である感光
    性樹脂組成物から成ることを特徴とする有機溶剤溶液の
    液状エッチングレジスト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の液状エッチングレジス
    トを塗布乾燥して、エッチングレジスト被膜を形成して
    なる銅張り積層板。
JP5147370A 1993-06-18 1993-06-18 液状エッチングレジスト及びエッチングレジスト被膜を形成した銅張り積層板 Pending JPH075687A (ja)

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