JPH0756290B2 - 電気絶縁性転がり軸受け、及びその製造法 - Google Patents
電気絶縁性転がり軸受け、及びその製造法Info
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- JPH0756290B2 JPH0756290B2 JP63115623A JP11562388A JPH0756290B2 JP H0756290 B2 JPH0756290 B2 JP H0756290B2 JP 63115623 A JP63115623 A JP 63115623A JP 11562388 A JP11562388 A JP 11562388A JP H0756290 B2 JPH0756290 B2 JP H0756290B2
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- bearing
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- ceramic
- rolling bearing
- ceramic layer
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電気絶縁性転がり軸受け、及び電気絶縁性転
がり軸受けの製造法に関する。
がり軸受けの製造法に関する。
従来の技術及びその問題点 軸受けは、一般に電気絶縁処理を施すことなく用いられ
ており、周辺部品に漏れ電流等が発生すると軸受けに電
流が流れて、保持器と転動体の間で放電が起こり、転動
体表面に電気腐食による放電痕が発生する場合である。
このようにして、放電痕が生じた転動体は、放電痕の周
辺部に盛り上がり部分を有するものとなり、しかも放電
の際に飛び散った金属粉を伴って保持器内を回転する。
従って、この様な状態で引き続き使用すると、保持器が
摩耗して発熱し、潤滑グリースの分解による潤滑性能の
低下によって、転動体と起動面で焼き付きが生じること
がある。また、保持器の摩耗が進行すると、保持機能が
失われて、転動体が軸受け外へ出てしまうという問題点
もある。
ており、周辺部品に漏れ電流等が発生すると軸受けに電
流が流れて、保持器と転動体の間で放電が起こり、転動
体表面に電気腐食による放電痕が発生する場合である。
このようにして、放電痕が生じた転動体は、放電痕の周
辺部に盛り上がり部分を有するものとなり、しかも放電
の際に飛び散った金属粉を伴って保持器内を回転する。
従って、この様な状態で引き続き使用すると、保持器が
摩耗して発熱し、潤滑グリースの分解による潤滑性能の
低下によって、転動体と起動面で焼き付きが生じること
がある。また、保持器の摩耗が進行すると、保持機能が
失われて、転動体が軸受け外へ出てしまうという問題点
もある。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記した如き従来技術の問題点に鑑みて、
軸受けに電気絶縁性を付与して、軸受けの電気腐食を防
止すべく、鋭意研究を重ねてきた。その結果、転がり軸
受けの軌道輪表面のうちで、外部から電流が侵入する可
能性のある部分に、セラミックス溶射層及びゾル−ゲル
法によるセラミックス層の二層からなる複合セラミック
ス層を設けることによって、軸受けに絶縁性が付与され
て、電気腐食の防止が可能となり、しかも該複合セラミ
ックス層が、高硬度かつ緻密であることから、軸受けの
耐用性も向上することを見出した。
軸受けに電気絶縁性を付与して、軸受けの電気腐食を防
止すべく、鋭意研究を重ねてきた。その結果、転がり軸
受けの軌道輪表面のうちで、外部から電流が侵入する可
能性のある部分に、セラミックス溶射層及びゾル−ゲル
法によるセラミックス層の二層からなる複合セラミック
ス層を設けることによって、軸受けに絶縁性が付与され
て、電気腐食の防止が可能となり、しかも該複合セラミ
ックス層が、高硬度かつ緻密であることから、軸受けの
耐用性も向上することを見出した。
即ち、本発明は、転がり軸受けの軌道輪表面の少なくと
も1部に、セラミックス溶射層からなる下層、及びゾル
−ゲル法によるセラミックス層からなる上層によって構
成される複合セラミックス層を設けてなる電気絶縁性転
がり軸受け、 並びに、 転がり軸受けの軌道輪表面の少なくとも1部に、セラミ
ックス原料を溶射してセラミックス層を形成し、次いで
該セラミックス層上にゾル−ゲル法により、セラミック
ス層を形成することを特徴とする電気絶縁性転がり軸受
けの製造法に係る。
も1部に、セラミックス溶射層からなる下層、及びゾル
−ゲル法によるセラミックス層からなる上層によって構
成される複合セラミックス層を設けてなる電気絶縁性転
がり軸受け、 並びに、 転がり軸受けの軌道輪表面の少なくとも1部に、セラミ
ックス原料を溶射してセラミックス層を形成し、次いで
該セラミックス層上にゾル−ゲル法により、セラミック
ス層を形成することを特徴とする電気絶縁性転がり軸受
けの製造法に係る。
本発明の対象物は、金属製の転がり軸受けである。この
ような軸受けとしては、高炭素クロム軸受鋼、侵炭鋼、
耐熱鋼、ステンレス鋼、ベリリウム鋼等の各種の材質の
ものが知られているが、本発明は、これらのいずれにも
適用可能である。
ような軸受けとしては、高炭素クロム軸受鋼、侵炭鋼、
耐熱鋼、ステンレス鋼、ベリリウム鋼等の各種の材質の
ものが知られているが、本発明は、これらのいずれにも
適用可能である。
本発明において、転がり軸受けに複合セラミックス層を
設ける部分は、軸受けの軌道輪表面の少なくとも1部と
すればよく、具体的には、転がり軸受けの用途に応じ
て、軌道輪表面が回転軸、ハウジング等の外部部品と接
触する部分のうちで、外部電流の侵入する可能性のある
部分に複合セラミックス層を設ければよい。
設ける部分は、軸受けの軌道輪表面の少なくとも1部と
すればよく、具体的には、転がり軸受けの用途に応じ
て、軌道輪表面が回転軸、ハウジング等の外部部品と接
触する部分のうちで、外部電流の侵入する可能性のある
部分に複合セラミックス層を設ければよい。
例えば、第1図の斜視図に示す様なラジアル軸受けにお
いて、軸側にモーターがある場合には、モーターの絶縁
不良等により、軌道輪のうちの内輪(1)から漏れ電流
が軸受けに侵入する可能性がある。このため、モーター
の回転軸と接触する内輪内表面(2)に複合セラミック
ス層を設ければよい。また、軌道車の車軸軸受けとして
用いる場合には、外部電流が外輪(3)から侵入する場
合や、モーター側からの漏れ電流が内輪(1)から侵入
する場合があるので、電流の軸受けへの侵入の可能性に
応じて、内輪内表面(2)、外輪外周表面(4)、外輪
外周側面(5)等のうちから、必要な部分に複合セラミ
ックス層を設ければよい。
いて、軸側にモーターがある場合には、モーターの絶縁
不良等により、軌道輪のうちの内輪(1)から漏れ電流
が軸受けに侵入する可能性がある。このため、モーター
の回転軸と接触する内輪内表面(2)に複合セラミック
ス層を設ければよい。また、軌道車の車軸軸受けとして
用いる場合には、外部電流が外輪(3)から侵入する場
合や、モーター側からの漏れ電流が内輪(1)から侵入
する場合があるので、電流の軸受けへの侵入の可能性に
応じて、内輪内表面(2)、外輪外周表面(4)、外輪
外周側面(5)等のうちから、必要な部分に複合セラミ
ックス層を設ければよい。
また、第2図に示す如きスラスト軸受けでは、軌道輪
(6)は、通常、その機能によって、固定輪、回転輪等
と称されるが、この場合にも、軸受けの使用部位に応じ
て、軌道輪表面(7)のうちで、外部電流の侵入する可
能性のある部分に複合セラミックス層を設ければよい。
(6)は、通常、その機能によって、固定輪、回転輪等
と称されるが、この場合にも、軸受けの使用部位に応じ
て、軌道輪表面(7)のうちで、外部電流の侵入する可
能性のある部分に複合セラミックス層を設ければよい。
本発明の電気絶縁性転がり軸受けを得るには、まず、複
合セラミックス層を設けるべき軌道輪表面に、溶射法に
よるセラミックス層を設ける。溶射法としては、特に限
定はなく、公知の各種方法が適用でき、例えば、ガス粉
末式、ガス溶棒式、ガス爆燃式、プラズマ式等により行
なうことができる。セラミックス溶射法に用いるセラミ
ックス原料は、特に限定されず、従来公知のものをいず
れも用いることができ、例えば、酸化アルミニウム、酸
化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化イットリウム、
酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化硅素、酸化ク
ロム、酸化ナトリウム、酸化セレン酸化コバルト、酸化
ニッケル、窒化チタニウム、窒化ジルコニウム、窒化タ
ングステン、窒化硅素、硼化チタニウム、硼化モリブデ
ン、チタニア・アルミナ、ムライト、スピネル、コーデ
ィエライト、メリライト、エンスタタイト等の単体、混
合物、固溶体などを適宜使用できる。
合セラミックス層を設けるべき軌道輪表面に、溶射法に
よるセラミックス層を設ける。溶射法としては、特に限
定はなく、公知の各種方法が適用でき、例えば、ガス粉
末式、ガス溶棒式、ガス爆燃式、プラズマ式等により行
なうことができる。セラミックス溶射法に用いるセラミ
ックス原料は、特に限定されず、従来公知のものをいず
れも用いることができ、例えば、酸化アルミニウム、酸
化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化イットリウム、
酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化硅素、酸化ク
ロム、酸化ナトリウム、酸化セレン酸化コバルト、酸化
ニッケル、窒化チタニウム、窒化ジルコニウム、窒化タ
ングステン、窒化硅素、硼化チタニウム、硼化モリブデ
ン、チタニア・アルミナ、ムライト、スピネル、コーデ
ィエライト、メリライト、エンスタタイト等の単体、混
合物、固溶体などを適宜使用できる。
セラミックス溶射法によれば、素地と密着性に優れ、十
分な硬度を有するセラミックス層を簡単に形成すること
ができ、しかも、セラミックス層の形成時に、素材に熱
ストレスが加わることが少ない。
分な硬度を有するセラミックス層を簡単に形成すること
ができ、しかも、セラミックス層の形成時に、素材に熱
ストレスが加わることが少ない。
セラミックス溶射層は、充分な絶縁性を保持させるため
に、厚さ5μm程度以上とすることが好ましく、コスト
面等を考慮すると5〜50μm程度の厚さとすることが適
当である。
に、厚さ5μm程度以上とすることが好ましく、コスト
面等を考慮すると5〜50μm程度の厚さとすることが適
当である。
セラミックス溶射法によるセラミックス層を設けた後、
該セラミックス層上に、ゾル−ゲル法によるセラミック
ス層を設ける。ゾル−ゲル法によるセラミックス層は、
緻密な皮膜を形成し得るものであり、第一層であるセラ
ミックス溶射層のピンホールや凹凸を埋め、平滑でピン
ホールのないセラミックス層を形成して、絶縁性を向上
させることができる。
該セラミックス層上に、ゾル−ゲル法によるセラミック
ス層を設ける。ゾル−ゲル法によるセラミックス層は、
緻密な皮膜を形成し得るものであり、第一層であるセラ
ミックス溶射層のピンホールや凹凸を埋め、平滑でピン
ホールのないセラミックス層を形成して、絶縁性を向上
させることができる。
ゾル−ゲル法によるセラミックス層形成法としては、各
種の方法が公知であり、また、原料としても各種のもの
が知られているが、本発明では、これらは特に限定的で
はなく、いずれも採用できる。
種の方法が公知であり、また、原料としても各種のもの
が知られているが、本発明では、これらは特に限定的で
はなく、いずれも採用できる。
ゾル−ゲル法によるセラミックスは、通常、セラミック
ス原料の液状組成物を塗布し、重合、ゲル化させること
によって形成することができる。該液状組成物は、各種
の金属アルコキシドや金属ヒドロキシドをセラミックス
原料として含有するものであり、この様なセラミックス
原料の好ましい例として、 イ 式(R1)mM1(OR2)n (式中、R1は炭素数1〜3のアルキル基又はビニル基、
R2は水素、メチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチ
ル、M1はCa又はBa、mは0又は1、nは1又は2を示
す)で表わされる化合物、 ロ 式(R3)kM2(OR4)l (式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基又はビニル基、
R4は水素、メチル、エチルイソプロピル又はt−ブチ
ル、M2はAl、Y又はLa、kは0又は1、lは2又は3を
示す)で表わされる化合物、 ハ 式(R5)iM3(OR6)j (式中、R5は炭素数1〜3のアルキル基又はビニル基、
R6は水素、メチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチ
ル、M3はTi、Zr、Mn、Sn、Si又はSr、iは0又は1、j
は3又は4を示す)で表わされる化合物、 等を挙げることができる。これらの化合物は1種又は2
種以上組み合わせて用いることができ、また2種以上が
縮合しているものを用いてもよい。
ス原料の液状組成物を塗布し、重合、ゲル化させること
によって形成することができる。該液状組成物は、各種
の金属アルコキシドや金属ヒドロキシドをセラミックス
原料として含有するものであり、この様なセラミックス
原料の好ましい例として、 イ 式(R1)mM1(OR2)n (式中、R1は炭素数1〜3のアルキル基又はビニル基、
R2は水素、メチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチ
ル、M1はCa又はBa、mは0又は1、nは1又は2を示
す)で表わされる化合物、 ロ 式(R3)kM2(OR4)l (式中、R3は炭素数1〜3のアルキル基又はビニル基、
R4は水素、メチル、エチルイソプロピル又はt−ブチ
ル、M2はAl、Y又はLa、kは0又は1、lは2又は3を
示す)で表わされる化合物、 ハ 式(R5)iM3(OR6)j (式中、R5は炭素数1〜3のアルキル基又はビニル基、
R6は水素、メチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチ
ル、M3はTi、Zr、Mn、Sn、Si又はSr、iは0又は1、j
は3又は4を示す)で表わされる化合物、 等を挙げることができる。これらの化合物は1種又は2
種以上組み合わせて用いることができ、また2種以上が
縮合しているものを用いてもよい。
上記セラミックス原料の具体例しては、 Ca(OCH3)2、Ca(OC2H5)2、 Ca(OC3H7)2、Ca(OC4H9)2、 Ba(OCH3)2、Ba(OC2H5)2、 Ba(OC3H7)2、Ba(OC4H9)2、 Al(OCH3)、Al(OC2H5)3、 Al(OC3H7)3、Al(OC4H9)3、 CH3Al(OCH3)2、CH3Al(OC2H5)2、 CH3Al(OC3H7)2、CH3Al(OC4H9)2、 Ti(OCH3)4、Ti(OC2H5)4、 Ti(OC3H7)4、Ti(OC4H9)4、 CH3Ti(OCH3)3、CH3Ti(OC2H5)3、 CH3Ti(OC3H7)3、CH3Ti(OC4H9)3、 C2H5Ti(OCH3)3、C2H5Ti(OC2H5)3、 C2H5Ti(OC3H7)3、 C2H5Ti(OC4H9)3、 Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、 Si(OC3H7)4、Si(OC4H9)4、 CH3Si(OCH3)3、CH3Si(OC2H5)3、 CH3Si(OC3H7)3、CH3Si(OC4H9)3、 C2H5Si(OCH3)3、C2H5Si(OC2H5)3、 C2H5Si(OC3H7)3、 C2H5Si(OC4H9)3、Zr(OCH3)4、 Zr(OC2H5)4、Zr(OC3H7)4、 Zr(OC4H9)4、CH3Zr(OCH3)3、 CH3Zr(OC2H5)3、CH3Zr(OC3H7)3、 CH3Zr(OC4H9)3、C2H5Zr(OCH3)3、 C2H5Zr(OC2H5)3、 C2H5Zr(OC3H7)3、 C2H5Zr(OC4H9)3、Y(OC3)3、 Y(OC2H5)3、Y(OC3H7)3、 Y(OC4H9)3、La(OCH3)3、 La(OC2H5)3、La(OC3H7)3、 La(OC4H9)3、Mn(OCH3)4、 Mn(OC2H5)4、Mn(OC3H7)4、 Mn(OC4H9)4、Sn(OCH3)4、 Sn(OC2H5)4、Sn(OC3H7)4、 Sn(OC4H9)4、Sr(OCH3)4、 Sr(OC2H5)4、Sr(OC3H7)4、 Sr(OC4H9)4、Ca(OH)2、Ba(OH)2、 Al(OH3)、CH3Al(OH)2、Ti(OH)4、 CH3Ti(OH)3、C2H5Ti(OH)3、 Si(OH)4、CH3Si(OH)3、 C2H5Si(OH)3、Zr(OH)4、 CH3Zr(OH)3C2H5Zr(OH)3、 Y(OH)3、La(OH)3、Mn(OH)4、 Sn(OH)4、Sr(OH)4 等を挙げることができる。また、これらの縮合物は、上
記化合物の任意の組み合わせにより自由に作製でき、分
子量も適宜選択できる。縮合物の一例としては、 ZrOSi(OC2H5)6、AlOSi(OC2H5)5、 TiOSi(OC2H5)6、 (C3H7O3)ZrOSi(OC2H5)3、 (C4H9O3)ZrOSi(OC2H5)3、 (C3H7O3)TiOSi(OC2H5)3、 (C4H9O)3TiOSi(OC2H5)3、 (C3H7O)2AlOSi(OC2H5)3、 (C4H9O)2AlOSi(OC2H5)3、 等を示すことができる。
記化合物の任意の組み合わせにより自由に作製でき、分
子量も適宜選択できる。縮合物の一例としては、 ZrOSi(OC2H5)6、AlOSi(OC2H5)5、 TiOSi(OC2H5)6、 (C3H7O3)ZrOSi(OC2H5)3、 (C4H9O3)ZrOSi(OC2H5)3、 (C3H7O3)TiOSi(OC2H5)3、 (C4H9O)3TiOSi(OC2H5)3、 (C3H7O)2AlOSi(OC2H5)3、 (C4H9O)2AlOSi(OC2H5)3、 等を示すことができる。
これらのセラミックス原料は、通常、有機溶剤、水、こ
れらの混合溶媒等に溶解又は分散して用いられるが、セ
ラミックス原料自体で液状のものは、そのまま用いるこ
とも可能である。有機溶剤は、公知のゾル−ゲル法の液
状組成物において用いられるものをいずれも使用でき、
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール等の低級アルコール類、エチレングリコールモノ
アルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキル
エーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル等の
アルキル基としてメチル、エチル、ブチル等を有する炭
化水素エーテルアルコール類、エチレングリコールモノ
アルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモ
ノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノアルキルエーテルアセテート、ジプロピレングリコ
ールモノアルキルエーテルアセテート等の上記炭化水素
エーテルアルコール類の酢酸エステル類、エトキシエチ
ルアセテート等のアルコール類の酢酸エステル類、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢
酸エステル類、アセトン等を用いることができる。
れらの混合溶媒等に溶解又は分散して用いられるが、セ
ラミックス原料自体で液状のものは、そのまま用いるこ
とも可能である。有機溶剤は、公知のゾル−ゲル法の液
状組成物において用いられるものをいずれも使用でき、
例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール等の低級アルコール類、エチレングリコールモノ
アルキルエーテル、ジエチレングリコールモノアルキル
エーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル等の
アルキル基としてメチル、エチル、ブチル等を有する炭
化水素エーテルアルコール類、エチレングリコールモノ
アルキルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモ
ノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノアルキルエーテルアセテート、ジプロピレングリコ
ールモノアルキルエーテルアセテート等の上記炭化水素
エーテルアルコール類の酢酸エステル類、エトキシエチ
ルアセテート等のアルコール類の酢酸エステル類、酢酸
メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等の酢
酸エステル類、アセトン等を用いることができる。
液状組成物中のセラミックス原料の濃度は、通常10〜10
0重量%程度とすればよく、使用する原料の性質に応じ
て適宜決定すればよい。
0重量%程度とすればよく、使用する原料の性質に応じ
て適宜決定すればよい。
また、上記セラミックス原料の液状組成物には、必要に
応じてコロイド状物質及び/又は無機微粉末を添加する
ことができる。コロイド状物質及び/又は無機微粉末の
添加によって、ゾル−ゲル法により形成されるセラミッ
クス層がより緻密化される。
応じてコロイド状物質及び/又は無機微粉末を添加する
ことができる。コロイド状物質及び/又は無機微粉末の
添加によって、ゾル−ゲル法により形成されるセラミッ
クス層がより緻密化される。
本発明で用いられるコロイド状物質とは、10〜10000オ
ングストローム程度の液状又は固体の粒子が分散媒中に
分散しているものをいい、各種の公知のものが使用でき
る。分散媒としては、通常、上記した低級アルコール
類、炭化水素エーテルアルコール類、これらの酢酸エス
テル類等の有機溶剤や水が単独又は混合して用いられて
おり、コロイド物質の濃度は10〜60重量%程度のものが
一般的である。本発明では、このようなコロイド状物質
をいずれも用いることができる。コロイド状物質の具体
例としては、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、
コロイド状酸化チタン、コロイド状酸化ジルコン、コロ
イド状硅酸ジルコン、コロイド状水酸化アルミニウム、
コロイド状水酸化ジルコン等を挙げることができる。
ングストローム程度の液状又は固体の粒子が分散媒中に
分散しているものをいい、各種の公知のものが使用でき
る。分散媒としては、通常、上記した低級アルコール
類、炭化水素エーテルアルコール類、これらの酢酸エス
テル類等の有機溶剤や水が単独又は混合して用いられて
おり、コロイド物質の濃度は10〜60重量%程度のものが
一般的である。本発明では、このようなコロイド状物質
をいずれも用いることができる。コロイド状物質の具体
例としては、コロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、
コロイド状酸化チタン、コロイド状酸化ジルコン、コロ
イド状硅酸ジルコン、コロイド状水酸化アルミニウム、
コロイド状水酸化ジルコン等を挙げることができる。
無機微粉末は、粒子径5〜150mμ程度のものが適当であ
り、例えばアルミナ微粉末、酸化チタン微粉末、シリカ
微粉末等を用いることができる。
り、例えばアルミナ微粉末、酸化チタン微粉末、シリカ
微粉末等を用いることができる。
コロイド状物質及び/又は無機微粉末は、セラミックス
原料の液状組成物中に70重量%程度まで添加することが
でき、好ましくは、3〜40重量%程度添加すればよい。
原料の液状組成物中に70重量%程度まで添加することが
でき、好ましくは、3〜40重量%程度添加すればよい。
上記セラミックス原料の液状組成物には、更に必要に応
じて、顔料、被覆補強材等を添加してもよい。顔料とし
ては、通常の無機系、有機系の顔料を用いることがで
き、例えば、酸化マグネシウム、窒化硅素、窒化硼素、
窒化チタン、酸化ニッケル、石英、シリカ、硅酸ジルコ
ン、アルミナ、酸化チタン、チタンイエロー、炭酸マグ
ネシウム、ドロマイト、炭化硅素、炭化タングステン、
酸化鉄(赤、黒)、バリウムイエロー、アンチモンイエ
ロー、コバルトブルー、コバルトバイオレット、コバル
トグリーン、マンガンブラック、マンガンブルー、マン
ガンバイオレット、ストロンチウムクロメート、タル
ク、クロムオキサイドハイドレートグリーン、クロムオ
キサイドグリーン、亜鉛グリーン、炭酸バリウム、チョ
ーク、沈澱炭酸カルシウム、アルミナハイドレート、酸
化亜鉛、ホタル石、モリブデン赤、モリブデンオレン
ジ、クロムイエロー、鉛クロメート、ウルトラマリー
ン、朱、塩基性炭酸鉛、アゾ系顔料等を用いることがで
きる。顔料は、常法に従って顔料用充填剤、増粘剤等と
ともに用いることができる。
じて、顔料、被覆補強材等を添加してもよい。顔料とし
ては、通常の無機系、有機系の顔料を用いることがで
き、例えば、酸化マグネシウム、窒化硅素、窒化硼素、
窒化チタン、酸化ニッケル、石英、シリカ、硅酸ジルコ
ン、アルミナ、酸化チタン、チタンイエロー、炭酸マグ
ネシウム、ドロマイト、炭化硅素、炭化タングステン、
酸化鉄(赤、黒)、バリウムイエロー、アンチモンイエ
ロー、コバルトブルー、コバルトバイオレット、コバル
トグリーン、マンガンブラック、マンガンブルー、マン
ガンバイオレット、ストロンチウムクロメート、タル
ク、クロムオキサイドハイドレートグリーン、クロムオ
キサイドグリーン、亜鉛グリーン、炭酸バリウム、チョ
ーク、沈澱炭酸カルシウム、アルミナハイドレート、酸
化亜鉛、ホタル石、モリブデン赤、モリブデンオレン
ジ、クロムイエロー、鉛クロメート、ウルトラマリー
ン、朱、塩基性炭酸鉛、アゾ系顔料等を用いることがで
きる。顔料は、常法に従って顔料用充填剤、増粘剤等と
ともに用いることができる。
被覆補強材は、無機質で維持状のものをいい、この代表
例としてチタン酸カリウム、炭化硅素、窒化硅素、酸化
アルミニウム、ベリリア炭化硼素、硅酸塩ガラス、石英
などがある。
例としてチタン酸カリウム、炭化硅素、窒化硅素、酸化
アルミニウム、ベリリア炭化硼素、硅酸塩ガラス、石英
などがある。
顔料は、液状組成物中に70重量%程度まで添加すること
ができ、また被覆補強材は、液状組成物中に70重量%程
度まで添加することができる。
ができ、また被覆補強材は、液状組成物中に70重量%程
度まで添加することができる。
上記した液状組成物は、急速なゲル化を防止するために
pH2.5〜6.0程度に調整することが好ましい。pH調整に
は、例えば、酸塩、酢酸、クロロ酢酸、クエン酸、マレ
イン酸、シュウ酸、トルエンスルホン酸、グルタル酸、
ジメチルマロン酸、安息香酸等の無機酸又は有機酸を用
いることができる。
pH2.5〜6.0程度に調整することが好ましい。pH調整に
は、例えば、酸塩、酢酸、クロロ酢酸、クエン酸、マレ
イン酸、シュウ酸、トルエンスルホン酸、グルタル酸、
ジメチルマロン酸、安息香酸等の無機酸又は有機酸を用
いることができる。
また、上記液状組成物には、更に、室温では該液状組成
物をゲル化させることがなく、加熱によって解離して該
液状組成物の重合を加速することのできる緩衝化潜触媒
として、カルボン酸金属塩、アミンカルボキシレート、
四級アンモニウムカルボキシレート、硝酸塩等を液状組
成物中に1.5重量%程度まで添加することができる。こ
のような緩衝化潜触媒としては、ジメチルアミンアセテ
ート、エタノールアミンアセテート、ジメチルアニリン
ホルメート、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウ
ム、ギ酸カリウム、ギ酸ナトリウム、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムアセテート、硝酸ナトリウム、硝酸アン
モニウム等を例示できる。
物をゲル化させることがなく、加熱によって解離して該
液状組成物の重合を加速することのできる緩衝化潜触媒
として、カルボン酸金属塩、アミンカルボキシレート、
四級アンモニウムカルボキシレート、硝酸塩等を液状組
成物中に1.5重量%程度まで添加することができる。こ
のような緩衝化潜触媒としては、ジメチルアミンアセテ
ート、エタノールアミンアセテート、ジメチルアニリン
ホルメート、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウ
ム、ギ酸カリウム、ギ酸ナトリウム、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムアセテート、硝酸ナトリウム、硝酸アン
モニウム等を例示できる。
本発明では、上記したセラミックス原料の液状組成物
を、セラミックス溶射層上に、スプレー法、塗布法等に
よって塗布し、重合ゲル化させることによってセラミッ
クス層を形成させる。液状組成物の重合、ゲル化は、常
温でも進行するが、加熱することによって、ゲル化時間
が短縮され、また、重合密度が上がって、セラミックス
層がより緻密化する。加熱温度は特に限定はなく、高温
で加熱するほどセラミックス層をより緻密化することが
できるが、コスト面からは100〜250℃程度で10〜30分程
度加熱することが適当である。
を、セラミックス溶射層上に、スプレー法、塗布法等に
よって塗布し、重合ゲル化させることによってセラミッ
クス層を形成させる。液状組成物の重合、ゲル化は、常
温でも進行するが、加熱することによって、ゲル化時間
が短縮され、また、重合密度が上がって、セラミックス
層がより緻密化する。加熱温度は特に限定はなく、高温
で加熱するほどセラミックス層をより緻密化することが
できるが、コスト面からは100〜250℃程度で10〜30分程
度加熱することが適当である。
尚、ゾル−ゲル法によるセラミックス層では、ピンホー
ルの発生を完全に防止するために、セラミックス原料の
液状組成物の塗布、乾燥後、又は加熱硬化後に、更に、
該液状組成物を一層又は二層以上重ね塗りし、硬化させ
て二層以上のセラミックス層を形成させることが好まし
い。
ルの発生を完全に防止するために、セラミックス原料の
液状組成物の塗布、乾燥後、又は加熱硬化後に、更に、
該液状組成物を一層又は二層以上重ね塗りし、硬化させ
て二層以上のセラミックス層を形成させることが好まし
い。
ゾル−ゲル法によるセラミックス層は、厚さ3〜150μ
m程度とすればよい。
m程度とすればよい。
上記した方法で、セラミックス溶射層及びゾル−ゲル法
によるセラミックス層からなる複合セラミックス層を設
けてなる転がり軸受けは、絶縁性に優れたものとなり、
しかも該セラミックス層が充分な表面硬度を有すること
から、軸受箱に填め込む際に、軸受け表面に、傷が発生
することが防止される。また、ゾル−ゲル法によるセラ
ミックス層は、平滑性に優れているので、仕上げ加工を
省略できる点においても有利であり、更に、溶射法によ
るセラミックス層に比して若干硬度が低いので外部から
の衝撃を緩和する働きもする。
によるセラミックス層からなる複合セラミックス層を設
けてなる転がり軸受けは、絶縁性に優れたものとなり、
しかも該セラミックス層が充分な表面硬度を有すること
から、軸受箱に填め込む際に、軸受け表面に、傷が発生
することが防止される。また、ゾル−ゲル法によるセラ
ミックス層は、平滑性に優れているので、仕上げ加工を
省略できる点においても有利であり、更に、溶射法によ
るセラミックス層に比して若干硬度が低いので外部から
の衝撃を緩和する働きもする。
発明の効果 本発明によれば、簡単な方法で、優れた電気絶縁性を有
する転がり軸受けを作製することができる。該転がり軸
受けを用いることによって、保持器とて転動体との間で
の放電による電気腐食を防止することが可能となり、軸
受けの焼き付けによる主軸の回転不良の発生が避けられ
る。
する転がり軸受けを作製することができる。該転がり軸
受けを用いることによって、保持器とて転動体との間で
の放電による電気腐食を防止することが可能となり、軸
受けの焼き付けによる主軸の回転不良の発生が避けられ
る。
実 施 例 以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 車輌用主電動機軸受けの外輪の表面に、サンドブラスト
にて下地処理を施した後、プラズマ溶射装置を使用し
て、原料として、アルミナ/チタニア微粉末(平均粒子
径10μm、アルミナ:チタニア(重量比)=60:40)を
用いて、プラズマ溶射法にて、30μm厚のアルミナ/チ
タニアのセラミックス溶射層を形成した。
にて下地処理を施した後、プラズマ溶射装置を使用し
て、原料として、アルミナ/チタニア微粉末(平均粒子
径10μm、アルミナ:チタニア(重量比)=60:40)を
用いて、プラズマ溶射法にて、30μm厚のアルミナ/チ
タニアのセラミックス溶射層を形成した。
一方、イソプロピルアルコール15g及び水15gからなる混
合溶媒に、粒径20mμの微粉末アルミナ13gを加え、更に
顔料としての酸化チタン20g、硅酸ジルコニウム28g、被
覆補強材としてのチタン酸カリウム維持9g、塩酸0.1gを
添加した溶液に、メチルトリメトキシシラン30gを加え
て混合し、セラミックス塗料組成物を調整した。この塗
料組成物をスプレー法により、上記セラミックス溶射層
に塗布し、150℃で30分間加熱し、更に、同様にセラミ
ックス塗料組成物の塗布、加熱を行なって、合計厚さ30
μmのゾル−ゲル法による白色セラミックス層を形成さ
せた。得られたセラミックス層の組成は下記第1表に示
す通りであった。
合溶媒に、粒径20mμの微粉末アルミナ13gを加え、更に
顔料としての酸化チタン20g、硅酸ジルコニウム28g、被
覆補強材としてのチタン酸カリウム維持9g、塩酸0.1gを
添加した溶液に、メチルトリメトキシシラン30gを加え
て混合し、セラミックス塗料組成物を調整した。この塗
料組成物をスプレー法により、上記セラミックス溶射層
に塗布し、150℃で30分間加熱し、更に、同様にセラミ
ックス塗料組成物の塗布、加熱を行なって、合計厚さ30
μmのゾル−ゲル法による白色セラミックス層を形成さ
せた。得られたセラミックス層の組成は下記第1表に示
す通りであった。
得られた電気絶縁性転がり軸受けの性能評価試験を下記
第2表に示す方法によって行なった。結果を第3表に示
す。
第2表に示す方法によって行なった。結果を第3表に示
す。
第3表から判る様に、本発明の電気絶縁性軸受けは、良
好な電気絶縁性を有し、かつ耐用性に優れたものであ
る。
好な電気絶縁性を有し、かつ耐用性に優れたものであ
る。
また、この電気絶縁性軸受けを、車輌用主電動機に取り
付け、電動機を回転させて、通電性を調べたところ、軸
受けには電流は流れなかった。
付け、電動機を回転させて、通電性を調べたところ、軸
受けには電流は流れなかった。
一方、上記複合セラミックス層を設けてない軸受けを用
いて、同様の通電性試験を行なったところ、0.5〜1秒
間に、100〜900mAの電流が測定された。
いて、同様の通電性試験を行なったところ、0.5〜1秒
間に、100〜900mAの電流が測定された。
実施例2 車輌用車軸軸受けの内外輪の表面に、サンドブラスト法
によって下地処理を施した後、プラズマ溶射装置を用い
て、アルミナ微粉末を原料として、30μmのアルミナ層
を形成した。
によって下地処理を施した後、プラズマ溶射装置を用い
て、アルミナ微粉末を原料として、30μmのアルミナ層
を形成した。
一方、Zr(CO4H9)とSi(OC2H5)4の部分縮合物(C4H9
O)3Zr−O−Si(OC2H5)335gに、イソプロピルアルコ
ール12g及びブチルセルソルブ3gを添加混合し、更に、
顔料としてのアルミナ粉40g、被覆補強材としてのチタ
ン酸カリウム繊維9.5g、酢酸0.5gを添加して、セラミッ
クス塗料組成物を調製した。この塗料組成物をスプレー
法によって、上記セラミックス溶射層に塗布し、200℃
で20分間加熱して、厚さ30μmの白色セラミックス層を
形成させた。
O)3Zr−O−Si(OC2H5)335gに、イソプロピルアルコ
ール12g及びブチルセルソルブ3gを添加混合し、更に、
顔料としてのアルミナ粉40g、被覆補強材としてのチタ
ン酸カリウム繊維9.5g、酢酸0.5gを添加して、セラミッ
クス塗料組成物を調製した。この塗料組成物をスプレー
法によって、上記セラミックス溶射層に塗布し、200℃
で20分間加熱して、厚さ30μmの白色セラミックス層を
形成させた。
得られた電気絶縁性転がり軸受けについて、実施例1の
第2表に示す性能試験を行なったところ、実施例1の軸
受けとほぼ同様の特性を有するものであった。
第2表に示す性能試験を行なったところ、実施例1の軸
受けとほぼ同様の特性を有するものであった。
実施例3 発電機用電動機軸受けの内輪の表面に、サンドブラトス
処理を行なった後、酸化ジルコニウム微粉末を用いてプ
ラズマ溶射によって厚さ10μmのセラミックス溶射層を
形成した。
処理を行なった後、酸化ジルコニウム微粉末を用いてプ
ラズマ溶射によって厚さ10μmのセラミックス溶射層を
形成した。
一方、Si(OC2H5)422gにイソプロピルアルコール15.4
g、水6.6g及び酢酸0.5gを添加した溶液に、Ti(OC3H7)
411gを添加し、攪拌混合して、Si(OC2H5)4とTi(OC3
H7)4の縮合物を作り、更に、これに硅酸ジルコニウム
40g及びアルミナウイスカー5gを添加、混合してセラミ
ックス塗料組成物を得た。この塗料組成物を、上記セラ
ミックス溶射層上に、スプレー法によって塗布し、180
℃で20分間加熱して、厚さ30μmの白色のセラミックス
層を形成した。
g、水6.6g及び酢酸0.5gを添加した溶液に、Ti(OC3H7)
411gを添加し、攪拌混合して、Si(OC2H5)4とTi(OC3
H7)4の縮合物を作り、更に、これに硅酸ジルコニウム
40g及びアルミナウイスカー5gを添加、混合してセラミ
ックス塗料組成物を得た。この塗料組成物を、上記セラ
ミックス溶射層上に、スプレー法によって塗布し、180
℃で20分間加熱して、厚さ30μmの白色のセラミックス
層を形成した。
得られた電気絶縁性転がり軸受けについて、実施例1の
第2表に示す性能試験を行なったところ、実施例1の軸
受けとほぼ同様の特性を有するものであった。
第2表に示す性能試験を行なったところ、実施例1の軸
受けとほぼ同様の特性を有するものであった。
実施例4 実施例3において用いたTi(OC3H7)4に代えて、Al(O
C3H7)3を用いる以外は、実施例3と同様にして、電気
絶縁性転がり軸受けを作製した。得られた軸受けは、実
施例3の軸受けと同様の優れた絶縁性能を有するもので
あった。
C3H7)3を用いる以外は、実施例3と同様にして、電気
絶縁性転がり軸受けを作製した。得られた軸受けは、実
施例3の軸受けと同様の優れた絶縁性能を有するもので
あった。
第1図は、ラジアル軸受けの斜視図、第2図は、スラス
ト玉軸受けの斜視図である。 1……内輪、2……内輪表面、3……外輪、4……外輪
外周表面、5……外輪外周側面、6……軌道輪、7……
軌道輪表面、8……転動体、9……保持器。
ト玉軸受けの斜視図である。 1……内輪、2……内輪表面、3……外輪、4……外輪
外周表面、5……外輪外周側面、6……軌道輪、7……
軌道輪表面、8……転動体、9……保持器。
Claims (2)
- 【請求項1】転がり軸受けの軌道輪表面の少なくとも1
部に、セラミックス溶射層からなる下層、及びゾル−ゲ
ル法によるセラミックス層からなる上層によって構成さ
れる複合セラミックス層を設けてなる電気絶縁性転がり
軸受け。 - 【請求項2】転がり軸受けの軌道輪表面の少なくとも1
部に、セラミックス原料を溶射してセラミックス層を形
成し、次いで該セラミックス層上にゾル−ゲル法によ
り、セラミックス層を形成することを特徴とする電気絶
縁性転がり軸受けの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63115623A JPH0756290B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | 電気絶縁性転がり軸受け、及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63115623A JPH0756290B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | 電気絶縁性転がり軸受け、及びその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01288618A JPH01288618A (ja) | 1989-11-20 |
JPH0756290B2 true JPH0756290B2 (ja) | 1995-06-14 |
Family
ID=14667236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63115623A Expired - Lifetime JPH0756290B2 (ja) | 1988-05-12 | 1988-05-12 | 電気絶縁性転がり軸受け、及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0756290B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4826427B2 (ja) * | 2005-10-27 | 2011-11-30 | 日本精工株式会社 | 電食防止用絶縁転がり軸受及びその製造方法 |
WO2007049727A1 (ja) | 2005-10-27 | 2007-05-03 | Nsk Ltd. | 電食防止用絶縁転がり軸受及びその製造方法と軸受装置 |
JP5850464B2 (ja) * | 2013-03-28 | 2016-02-03 | トーカロ株式会社 | 電蝕防止用転がり軸受 |
DE102013104186A1 (de) * | 2013-04-25 | 2014-10-30 | Coatec Gmbh | Lagerring, elektrisch isolierende Beschichtung und Verfahren zum Aufbringen einer elektrisch isolierenden Beschichtung |
JP7134639B2 (ja) | 2017-03-24 | 2022-09-12 | アクティエボラゲット・エスコーエッフ | 電気絶縁層を含む転がり軸受 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60161721U (ja) * | 1984-04-04 | 1985-10-26 | 光洋精工株式会社 | ころがり軸受 |
-
1988
- 1988-05-12 JP JP63115623A patent/JPH0756290B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01288618A (ja) | 1989-11-20 |
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