JP3637550B2 - 熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱硬化性樹脂中に金属酸化物が特に成分濃度傾斜構造を持って分散する、熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法に関するものであり、成形材料、フィルム、繊維等の種々の用途に有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱硬化性樹脂の性能を改良する目的で、耐熱性や機械的性質に優れた炭酸カルシウム、シリカ、チタニア、アルミナ等の粉末状無機材料を樹脂中に混合することが広く行われてきた。そこでは、改質効果を向上させるために、より小さな無機材料を均質に分散させることが重要な因子となっている。
【0003】
しかし、無機材料は微粒子にするほど樹脂中で均質分散させることが困難となる。かかる問題を解決するために、我々は、先ずフェノール樹脂やエポキシ樹脂を始めとする種々の熱硬化性樹脂を用い、樹脂中で金属アルコキシド又はその低縮合物を in-situ 反応させて、最終的にシリカやチタニア等の金属酸化物を熱硬化性樹脂中に均質に微細分散させた複合体を調製できること、及びそれらが優れた機械的特性を有することを見い出した。
【0004】
しかしながら、このようにして得られた、金属酸化物を樹脂中に均質に且つ微細分散させた複合体においても、より大きな性能向上を計るために金属酸化物濃度を高くしていくと、クラックの発生を生じるという問題を抱えていた。従って、更なる高性能複合材を得る為には、微細分散した金属酸化物を高濃度に含有してもクラックを起こさせない新しい技術の開発が必要となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
熱硬化性樹脂と金属酸化物の複合体において、必要な部所に金属酸化物濃度を部分的に高め、且つ、金属酸化物濃度を高くしてもクラックを生じさせない、熱硬化性樹脂と金属酸化物の複合体の製造法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、熱硬化性樹脂内部に微細な金属酸化物が連続的な成分濃度傾斜を持って分散する、所謂、連続的成分傾斜構造を有する熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体を用いれば必要な部所に高濃度の金属酸化物を含有し、且つクラック等の弊害が抑えられることを見い出し本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、部分硬化させた熱硬化性樹脂の内部に金属アルコキシドを導入させた後、加熱により金属アルコキシドの重縮合と熱硬化性樹脂の硬化反応を行わせることを特徴とする熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法であり、特に金属酸化物が熱硬化性樹脂中で成分濃度傾斜構造を有することを特徴とする熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法である。
【0008】
本発明の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法は、用いる部分硬化させた熱硬化性樹脂が、式1で示される硬化度が10〜98重量%であることを特徴とする熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法である。
(式1)硬化度(重量%)=(有機溶媒不溶な樹脂成分重量)/(全体の熱硬化性樹脂重量)×100
【0009】
また本発明の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法は、熱硬化性樹脂への金属アルコキシドの導入において、金属アルコキシドと有機溶媒との混合溶液を用い、該有機溶媒が金属アルコキシド及び熱硬化性樹脂のいずれにも相溶するものを用いることを特徴とする熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法であり、金属アルコキシドと有機溶媒との混合溶液において、その混合比が特に1/99〜99/1(重量比)であることを特徴とする熱硬化樹脂と金属酸化物との複合体の製造法である。
【0010】
本発明の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法は、用いる熱硬化性樹脂が、特にフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂から成る群から選ばれる1つ以上の樹脂であり、且つ、金属酸化物がシリカまたはチタニアであることを特徴とする製造法である。
【0011】
更に、本発明の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法は、熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体において、該複合体中に分布する金属酸化物濃度の最大値と最小値の比が1.5以上であることを特徴とする製造法や、熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体中において、金属酸化物が表面において高濃度であり、内部に向かって低濃度となる連続的な成分傾斜構造を有する熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法を含む。
【0012】
また本発明の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法は、微分散された金属酸化物の粒子の大きさが200nm以下であることを特徴とする、熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法や、加熱を水及び/または酸性もしくは塩基性触媒の存在下で、50〜350℃で行うことを特徴とする熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法を含むものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる熱硬化性樹脂として、熱により反応硬化する一般の熱硬化性樹脂が使用可能であり、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などから選ばれる1つ以上の樹脂が用いられる。
【0014】
また、硬化については、熱処理温度、熱処理時間の他、硬化剤や硬化促進剤の種類や量を、通常用いられる範囲で選択して行える。本発明における部分硬化した熱硬化性樹脂の硬化度は、部分硬化した熱硬化性樹脂を25℃にて24時間有機溶媒に浸漬させた場合の有機溶媒不溶な樹脂成分重量の割合で定義されるもので、本発明においては、硬化度として10〜98重量%、好ましくは50〜98重量%が用いられ、特に好ましくは75〜98重量%が用いられる。
【0015】
用いる有機溶媒としては、使用する熱硬化性樹脂により異なり、使用する熱硬化性樹脂に対して熱硬化前の状態で溶解性を有する有機溶媒、例えば、フェノール樹脂に対してはメタノール、エポキシ樹脂に対してはテトラヒドロフラン(THF)、アクリル樹脂に対してはTHF、ポリイミドに対してはN−メチルピロリドン(NMP)、アルキド樹脂に対してはTHF、メラミン樹脂に対してはTHF、尿素樹脂に対してはTHFなどが用いられる。
【0016】
本発明で用いる金属アルコキシドとして、一般式 M(OR)n(ここで、Mは、原子Si、Ti、Sn、Al又はZrを表わし、Rは炭素原子数1〜6のアルキル基を表わし、MがAlを表わす場合、nは3を表わし、MがSi、Ti、Sn又はZrを表わす場合、nは4を表わす。)で示されるアルコキシドモノマーや、分子量2000以下のアルコキシドの低縮合物またはそれらの混合物が用いられ、特に好ましくは、前記一般式においてMがSiまたはTiのアルコキシドモノマーが用いられる。
【0017】
また、本発明で用いる金属アルコキシドは、一般式、M(OR)n で表されるものに、モノメチルトリメトキシシランのような一般式 MR(OR)n−1(ここで、Mは、原子Si、Ti、Sn、Al又はZrを表わし、Rは炭素原子数1〜6のアルキル基を表わし、MがAlを表わす場合、nは3を表わし、MがSi、Ti、Sn又はZrを表わす場合、nは4を表わす。)で示されるアルコキシドモノマーを例えば20モル%以下の少量混合して用いることも可能である。
【0018】
また、本発明における金属アルコキシドは、有機溶媒と混合した溶液として用いることが必要である。用いられる有機溶媒としては、金属アルコキシド及び熱硬化性樹脂のいずれにも相溶するものであることが必要であり、具体的には使用する熱硬化性樹脂や金属アルコキシドの種類によって適切なものが異なるため一概に規定できないが、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系、ジメチルホルムアミド(DMF)、
【0019】
ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン(NMP)等のアミド系、アセトンや2−ブタノン(MEK)等のケトン系、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等のアルコール系、ヘキサンやシクロヘキサン等の炭化水素系、トルエン、キシレン、m−クレゾール、ベンゼン、ニトロベンゼン等の芳香族系、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタンやジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系、トリエチルアミン、ジエチルアミン、
【0020】
ピリジン等のアミン系、その他、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、アセトニトリル、二硫化炭素、メチルエチルセルソルブ等の有機溶媒や、或いはアセチルアセトン、2,4−ヘプタジオン等のジケトン系、アセト酢酸メチルやアセト酢酸エチル等のケトエステル等の有機溶媒の中から単独、もしくは複数混合したものを選択して用いることが可能である。
【0021】
また、金属アルコキシドを含む溶液は、水及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む水溶液と併用することが可能であり、この場合、水及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒を含む水溶液は前記有機溶媒と混和することが必要である。特に水を使用する場合は、具体的には、水と混和する、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、2−ブタノン等のケトン系溶媒、或いはテトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ピリジン等の親水性有機溶媒が挙げられる。
【0022】
また本発明の金属アルコキシドの重縮合反応の酸性触媒としては、ギ酸、酢酸等の有機酸、塩酸等の無機酸が用いられ、また塩基性触媒としては、アンモニア、トリエチルアミン、ジメチルアミン、エチレンジアミン、ブチルアミン等の塩基性物質である。
【0023】
本発明における金属アルコキシドの重縮合と熱硬化性樹脂の硬化反応を行わせるための加熱温度は、用いる熱硬化性樹脂や加熱時間、また硬化剤や硬化促進剤の種類・量等により異なるために一概には規定できないが、通常の硬化条件である熱処理温度が用いられる。即ち、50〜350℃、好ましくは100〜250℃が使用される。
【0024】
また、本発明で得られる複合体中の金属酸化物粒子の大きさとしては、表面において高濃度であり、内部に向かって低濃度となる連続的な成分傾斜構造を有するために、2000nm以下であることが良く、好ましくは500nm以下、特に好ましくは200nm以下の大きさである。粒子の大きさが2000nmを越えると複合体の力学特性などが低下するため好ましくない。粒径の最小値は特に規定されない。電子顕微鏡観察で確認可能な10nm程度の大きさまたはそれより小さな粒径の粒子であっても良い。
【0025】
本発明で言う金属酸化物の成分傾斜構造を有する複合体は、熱硬化性樹脂の厚み方向に金属酸化物の濃度傾斜構造が形成された複合体である。また、該複合体中の金属酸化物の濃度傾斜は1方向から又は多方向から金属アルコキシド溶液を含浸させることにより得られる。
【0026】
本発明の製造法で得られる、金属酸化物が成分傾斜構造を有する熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体は、通常、複合体中に含まれる金属酸化物の濃度の最大値が5〜70重量%、最小値が0〜20重量%、最大値と最小値の比(最大値/最小値)が1.5以上のものであり、特に、最大値と最小値の比が2以上のものが好ましい。
【0027】
金属酸化物の濃度の最大値が5重量%未満では、複合化の効果が不十分であり、また、最小値が20重量%を越える場合、複合体が脆くなったり、クラックの発生の原因となるため好ましくない。
【0028】
本発明で言う金属酸化物濃度とは、複合体中に含まれる金属酸化物の割合(重量%)であり、複合体断面を電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて測定した金属酸化物の金属のX線強度、及び複合体を空気中800℃で3時間熱処理した金属酸化物に由来する灰分から求める。即ち、複合体中の濃度傾斜を持つ金属酸化物が均質に導入されたとしたときのX線強度(計算値)と実際に濃度傾斜構造を有する複合体を測定したX線強度との比により、複合体中に含まれる金属酸化物濃度を換算する。
【0029】
本発明の金属酸化物が成分傾斜構造を有する熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体を得る具体的な方法としては、例えば以下に示す方法が挙げられる。
部分硬化した熱硬化性樹脂(式1で示される硬化度(熱硬化性樹脂を25℃にて24時間有機溶媒に浸漬させた場合の有機溶媒不溶な樹脂成分重量)が10〜98重量%、好ましくは50〜98重量%、更に好ましくは75〜98重量%)に、金属アルコキシドを含む溶液を含浸させることにより、熱硬化性樹脂内部で濃度傾斜を持つように金属アルコキシドを含浸させた後、金属アルコキシド及び熱硬化性樹脂を反応させて、熱硬化性樹脂中に金属酸化物を固定化する方法。
【0030】
熱硬化性樹脂への金属アルコキシドの含浸の為に用いる、金属アルコキシドと有機溶媒とを混合した溶液として、熱硬化性樹脂の全体が膨潤する以下の量を用いる方法や、金属アルコキシドの含浸温度を50℃以上にすることにより、熱硬化性樹脂の硬化反応及び/又は金属アルコキシドの反応を進めつつ、金属アルコキシドの含浸を並行して行う方法がある。
【0031】
ここで、金属酸化物が成分傾斜構造を有する熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体を得るために重要なことは、熱硬化性樹脂の部分硬化の度合いである。熱硬化性樹脂の場合、熱処理温度・時間、硬化剤や硬化促進剤の種類・量により硬化の度合いは調節・制御される。また、金属アルコキシドの熱硬化性樹脂への含浸速度も、用いる有機溶媒の種類・量、含浸時間・温度により調節・制御され、金属酸化物が成分傾斜構造を形成する因子となる。
【0032】
本発明における金属アルコキシドの重縮合反応による金属酸化物の生成、固定化は、金属アルコキシドを含浸させた熱硬化性樹脂を、水及び/又は酸性触媒もしくは塩基性触媒の存在下に保持することにより、即ち、通常、50〜350℃、好ましくは100〜250℃で保持加熱することにより達成される。水として空気中の水分を用いても金属アルコキシドの重縮合反応による金属酸化物の生成、固定化は可能である。また、雰囲気として空気雰囲気下の他に不活性ガス雰囲気下においても金属酸化物の固定化は可能である。
【0033】
本発明の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の成分傾斜構造は、これらの操作の他、例えば、金属アルコキシドの分子量によっても制御される。また、本発明においては、アミノアルコキシシラン、エポキシアルコキシシラン、ビニルアルコキシシラン、メルカプトアルコキシシラン等の有機シラン化合物を併用することにより、熱硬化性樹脂と金属酸化物の親和性を向上させることもできる。
【0034】
更に、本発明の複合体の金属酸化物濃度をより高める為に、シリカ、チタニア、アルミナなどの予め調製された金属酸化物の微粒子を金属アルコキシド溶液と併用して用いることも可能である。本発明により得られる熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体は、クラックを生じず、且つ耐熱性、機械的特性、摺動特性、接着性等に優れる。
【0035】
【実施例】
以下に本発明を実施例及び比較例により、より具体的に説明するが、もとより本発明は、以下に示す実施例にのみに限定されるものではない。
【0036】
(実施例1、2及び比較例1、2)
フェノール樹脂(プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業株式会社製、レゾール型、メタノール溶媒、固形分=60%)167重量部(樹脂分として100重量部)に対して、メタノール50重量部を攪拌しながら滴下混合し、均質混合溶液を調製した。
【0037】
その後、清浄なポリスチレン容器中に流延し、以後25℃にて溶媒をゆっくりと約2日間、続いて80℃熱風乾燥機中にて20時間かけキャストした後、ポリスチレン板上から取り出し120℃で45分間保持した。このキャストから加熱の間にフェノール樹脂の熱硬化が進められる。得られたフェノール樹脂の硬化度を測定したところ、90.8%であった。
【0038】
このフェノール樹脂を実施例1ではテトラメトキシシラン(以下、TMOSと略称する。:東京化成工業社製 特級試薬)とメタノール(重量比=1:1)からなる均質液中に、実施例2ではTMOSの低縮合物(MS51、三菱化成株式会社製:平均分子量約500)とメタノール(重量比=1:1)からなる均質液中に、共に8時間浸漬させた後、液中より試片を取り出し表面の溶液を良く拭き取り室温にて15時間乾燥させた。
【0039】
更に150℃の熱風乾燥機中45分熱処理を行い、フェノール樹脂とシリカの複合体を得た。得られた複合体中のシリカ含有率(空気中800℃3時間焼成後の残量)は実施例1では2.3重量%、実施例2では0.6重量%であった。
どちらの複合体においてもクラックは生じなかった。
【0040】
電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて、複合体の断面のSiの分布を測定した。図1及び図2に、実施例1及び2の結果を示す。図中の縦軸はシリカ(Si)濃度を、横軸は複合体の深さ方向の距離を表わす。
実施例1、2で得られたフェノール樹脂とシリカの複合体は共に、表面付近に濃いSiの分布が見られ、実施例1では表面から50〜100ミクロンの間でSi濃度が急激に減少する形態の、また実施例2では表面から内部に向かって徐々にSi濃度が減少するという形態のシリカ成分濃度の傾斜複合体が得られた。
【0041】
シリカ濃度の最大は表面部に見られ、実施例1では最大濃度は約12重量%、複合体内部での最小濃度は0%であった。実施例2では最大濃度は約11重量%、最小濃度は0%であった。また、日立製作所株式会社製のS−800型光走査型電子顕微鏡(SEM)により、複合体の断面観察を行った結果、複合体表面部において50〜100nmの微細粒子が分散していた。
【0042】
また、比較例として、TMOS溶液に浸漬させる前の樹脂の熱処理を150℃で1時間行った。樹脂の硬化度は99.2重量%であった。実施例1と同様な条件でTMOSとメタノールの混合溶液(重量比=1:1)に浸漬させ、次いで、熱処理を行なった。EPMAで断面のSiの分布を観察したが、Siは検出されなかった。また空気中800℃で3時間焼成した場合でもシリカ由来の灰分は検出されなかった。
【0043】
更に比較例として、実施例1と同様にして調製した120℃、45分間保持のフェノール樹脂(硬化度90.8%)を、TMOSのみからなる液に8時間浸漬させた。8時間浸漬後のサンプル重量は増加せずTMOSが固体内部に取り込まれておらず、EPMA測定ではSiは検出されず、又空気中800℃で3時間焼成した場合でもシリカ由来の灰分は検出されなかった。
【0044】
尚、EPMA測定は島津製作所株式会社製のEPM−810型を用いて、出力15kV−50nA、分解能1ミクロン、100ミクロン/分のスキャン速度、検出はSiのKα線(7.126オームストロング)で行った。
【0045】
(実施例3)
実施例1と同様に調製し、120℃にて45分間保持した、硬化度91%のフェノール樹脂をメタノールとTMOS(重量比=1:1)からなる均質液中に、10時間浸漬させた後、液中より試片を取り出し表面の溶液を良く拭き取り、室温にて密閉容器中アンモニア雰囲気下12時間放置後、更に150℃の熱風乾燥機中45分熱処理を行い、フェノール樹脂とシリカの複合体を得た。
【0046】
得られた複合体はクラックは生じなかった。複合体中のシリカ含有率は1.7重量%であり、EPMA測定では図3に示すような表面付近に濃いSiの分布が得られた。表面部での最大のSi濃度は約22重量%で、内部の最小濃度は0%という成分傾斜複合体が得られた。得られた複合体について表面硬度を測定したところ、45gf/μm2であった。
【0047】
フェノール樹脂単体の表面硬度(35gf/μm2)、及び均質にシリカを微細分散させた複合体(シリカ含有量が2重量%)の表面硬度(37gf/μm2)を大きく上回り、表面のシリカ濃度が高濃度になったものが20〜30%程度の表面硬度の向上を示した。尚、表面硬度測定は島津製作所株式会社製のダイナミック超微小硬度計DUH−200を用い、押し込み深さ1.5μmで測定した。
【0048】
(比較例3)
メタノール50重量部、テトラメトキシシラン(以下、TMOSと略称する。:東京化成工業社製 特級試薬)80重量部、水40重量部を攪拌しながら混合し均質溶液とする。この溶液をフェノール樹脂(プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業株式会社製、レゾール型、メタノール溶媒、固形分=60%)167重量部(樹脂分として100重量部)とメタノール30重量部の混合溶液に攪拌しながら滴下混合し、均質混合溶液を調製した。
【0049】
その後、清浄なポリスチレン容器中に流延し、以後25℃にて溶媒をゆっくりと約2日間、続いて80℃熱風乾燥機中にて10時間かけキャストした後、ポリスチレン板上から取り出し150℃で45分間保持した。このキャストから加熱の間にフェノール樹脂の熱硬化と金属アルコキシドの重縮合が進められる。得られたフェノール樹脂とシリカの複合体(空気中800℃、3時間焼成した後の灰分測定からシリカ含有量は23.8重量%であり、またEPMA測定から均質なSiの分布が複合体中得られた)にはクラックが微細に生じた。
【0050】
(実施例4、比較例4)
ビスフェノール−A型エポキシ樹脂(エピクロン850;大日本インキ化学工業株式会社製)と酸無水物系のエポキシ硬化剤(エピクロンB−570;大日本インキ化学工業株式会社製)をそれぞれの当量比が等しくなるように混合し、更にエポキシ樹脂の0.3重量%の2−エチル−4−メチルイミダゾールを添加して、均質になるまで十分に撹拌混合した。
【0051】
混合液をアルミカップに流入して、80℃で2日間熱処理を行った後、更に120℃で1時間熱処理を行いエポキシ樹脂の部分硬化物を得た。得られたエポキシ樹脂部分硬化物を砕き、テトラヒドロフラン(THF)中に浸漬させた後の残存重量より求めたエポキシ樹脂の硬化度は約91%であった。
【0052】
エポキシ樹脂部分硬化物を30℃のTMOSとTHF(重量比=4:1)の混合溶液に8時間浸漬させた。混合溶液より取り出して、表面の溶液を良く拭き取った後、室温(25℃、50%)で約15時間乾燥後、80℃で24時間、180℃で3時間熱処理を行いエポキシ樹脂とシリカとの複合体を得た。複合体表面にはクラックは生じなかった。
【0053】
図4にEMPA測定より得られた複合体断面のSiの分布を示す。表面部に高いシリカ濃度を持ち、内部に行くに従ってシリカ濃度が減少する形態の成分傾斜構造が形成されているのが判る。シリカ濃度の最大値は約26重量%である。
また、比較例として、TMOS溶液に浸漬させる前の樹脂の熱処理を180℃で2時間行った。樹脂の硬化度は99重量%以上であった。実施例4と同様な条件でTMOSとメタノールの混合溶液に浸漬させ、次いで、熱処理を行なった。EPMAで断面のSiの分布を観察したが、Siは検出されなかった。
【0054】
(実施例5、6)
実施例5ではビスフェノール−A型エポキシ樹脂と脂肪族ポリアミン系のエポキシ硬化剤(エピクロンB−053;大日本インキ化学工業株式会社製)(重量比=10:3)を均質になるまで十分に攪拌混合した。混合液をアルミカップに流入して、80℃で6時間熱処理を行った後、更に100℃で1時間熱処理を行いエポキシ樹脂の部分硬化物を得た。得られたエポキシ樹脂部分硬化物を砕き、THFに浸漬させて求めたエポキシ樹脂の硬化度は約90%であった。
【0055】
エポキシ樹脂部分硬化物を30℃のTMOSとTHF(重量比=4:1)の混合溶液に8時間浸漬させた。混合溶液より取り出して、表面の溶液を良く拭き取った後、室温(25℃、50%)で約15時間乾燥後、80℃で24時間、150℃で3時間熱処理を行いクラックのないエポキシ樹脂とシリカとの複合体を得た。図5にEMPA測定より得られた複合体断面のSiの分布を示す。表面部においシリカ層を持ち、内部に行くに従ってシリカ濃度が減少する形態の成分傾斜構造が形成されているのが判る。シリカ濃度の最大値は約24重量%である。
【0056】
実施例6では、実施例5で100℃で行った部分硬化物を得るための熱処理温度を120℃とした以外は、実施例5と同様に行った。なお、エポキシ樹脂部分硬化物の硬化度は93%であった。図6にEMPA測定より得られた複合体断面のSiの分布を示す。表面部に高いシリカ濃度を持ち、内部に行くに従ってシリカ濃度が減少する形態の成分傾斜構造が形成されているのが判る。熱処理温度を高くしたために、傾斜勾配が急になり、複合化層が薄くなった。一方、シリカ濃度の最大値(約22重量%)が若干低下したものの殆ど変わりなく、クラックも生じなかった。
【0057】
(実施例7)
実施例5で100℃で行った部分硬化物を得るための熱処理温度を80℃とし、テトラエトキシチタン(TET;東京化成株式会社製 特級試薬)10gとアセチルアセトン8.7gとTHF5gの組成の含浸液に浸漬させた場合について、実施例6と同様に行った。なお、エポキシ樹脂部分硬化物の硬化度は81.5%であった。図7にEMPA測定より得られた複合体断面のTiの分布を示す。表面部に高いチタニア濃度を持ち、内部に行くに従ってチタニア濃度が減少する形態の成分傾斜構造が形成されているのが判る。金属アルコキシドとして、チタンアルコキシドを用いた場合においても、同様なクラックのない傾斜形態の成分傾斜複合体が得られた。
【0058】
(実施例8)
ビスフェノール−A型エポキシ樹脂と脂肪族ポリアミン系のエポキシ硬化剤を重量比10:3(エポキシ:硬化剤)で混合し、均質になるまで十分に攪拌混合した。混合液を基板に塗布した後、その上にTMOSとアセトン(重量比=10:1)の混合溶液を薄くコートした。室温(25℃、50%)で約15時間保持させた後、80℃で24時間、150℃で3時間熱処理を行いエポキシ樹脂とシリカとの複合体を得た。複合体は白濁化していた。
【0059】
図8にEMPA測定より得られた複合体断面のSiの分布を示す。表面部に高いシリカ濃度を持ち、内部に行くに従ってシリカ濃度が減少する形態の成分傾斜構造が形成されているのが判る。シリカ濃度の最大値は約30重量%であり、クラックは生じなかった。このエポキシ樹脂系は室温である程度の硬化反応が進行し、樹脂単体では約5時間程で流動性が失われた。また、アミンはTMOSの反応を促進する働きがあることが知られている。エポキシ樹脂の硬化に伴いTMOSの含浸速度が低下する効果とTMOSの重合の進行に伴うTMOSの浸入速度の低下する効果が重なって図8の如き形態の傾斜複合体が得られたものと推定される。
【0060】
(実施例9)
アクリル酸樹脂(アクリディック A−405、大日本インキ化学工業株式会社製)5gとメラミン樹脂(スーパーベッカミンG−621−60、大日本インキ化学工業株式会社製)1gとエポキシ樹脂(エピクロン 1050、大日本インキ化学工業株式会社製)0.4gとTHF 3gの混合溶液を攪拌し均質にした後、アルミカップに流入し、溶媒キャストした。次いで、80℃で24時間熱処理を行いゴム状の部分硬化物を得た。
【0061】
TMOSとメタノール(重量比=4:1)の溶液を部分硬化物の塗膜上に注ぎ込んだ後、50℃のホットプレート上で2時間保持させた。次いで、TMOSの溶液を塗膜表面より取り除き、表面をアセトンで洗浄した後、室温で乾燥させ、80℃で2時間、更に、150℃で2時間熱処理を行い無色透明なクラックのない複合体を得た。
【0062】
図9にEPMA測定より得た複合体断面のSiの分布を示す。表面に高いシリカ濃度の複合層を持ち、内部に行くに従ってシリカ濃度が低下した形態の傾斜複合体が得られた。シリカの最大濃度は約23重量%、最小値は約8重量%であり、最大値/最小値は2.9である。なお、800℃で2時間焼成後のシリカ残量は約9.6重量%であった。
【0063】
【発明の効果】
本発明の製造法によれば、熱硬化性樹脂と金属酸化物の複合体において、必要な部所に金属酸化物濃度を部分的に高め、且つ、金属酸化物濃度を高くしてもクラックを生じさせない、耐熱性や機械的特性や摺動性、接着性などに優れる、熱硬化性樹脂と金属酸化物の複合体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた浸漬含浸によるフェノール樹脂とシリカ(金属アルコキシドがTMOS)との複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
【図2】 実施例2で得られた浸漬含浸によるフェノール樹脂とシリカ(金属アルコキシドがMS51)との複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
【図3】 実施例3で得られた浸漬含浸によるフェノール樹脂とシリカ(金属アルコキシドがTMOS)との複合体(アンモニア雰囲気中保持)のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
【図4】 実施例4で得られた浸漬含浸によるエポキシ樹脂とシリカとの複合体(エポキシ硬化剤は酸無水物系)のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
【図5】 実施例5で得られた浸漬含浸によるエポキシ樹脂とシリカとの複合体(エポキシ硬化剤は脂肪族ポリアミン系、熱処理温度100℃)のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
【図6】 実施例6で得られた浸漬含浸によるエポキシ樹脂とシリカとの複合体(エポキシ硬化剤は脂肪族ポリアミン系、熱処理温度120℃)のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
【図7】 実施例7で得られた浸漬含浸によるエポキシ樹脂とチタニアとの複合体(エポキシ硬化剤は脂肪族ポリアミン系)のEPMAによる複合体断面のTi分布の測定結果を示す図である。
【図8】 実施例8で得られた基盤にコートすることによるエポキシ樹脂とシリカとの複合体(エポキシ硬化剤は脂肪族ポリアミン系)のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
【図9】 実施例9で得られた浸漬含浸によるアクリル−メラミン樹脂とシリカとの複合体のEPMAによる複合体断面のSi分布の測定結果を示す図である。
Claims (7)
- 部分硬化させた熱硬化性樹脂の内部に金属アルコキシドを導入させた後、加熱により金属アルコキシドの重縮合と熱硬化性樹脂の硬化反応を行わせ、熱硬化性樹脂中に金属酸化物の成分濃度傾斜構造を形成することを特徴とする熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法。
- 熱硬化性樹脂への金属アルコキシドの導入において、金属アルコキシドと有機溶媒との混合溶液を用い、該有機溶媒が金属アルコキシド及び熱硬化性樹脂のいずれにも相溶するものを用いる請求項1に記載の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法。
- 熱硬化性樹脂がフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド、アルキド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂から成る群から選ばれる1つ以上の樹脂であり、且つ、金属酸化物がシリカまたはチタニアである請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂と金属酸化物との製造法。
- 熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体において、該複合体中に分布する金属酸化物濃度の最大値と最小値の比が1.5以上である請求項1から3のいずれか一つに記載の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法。
- 熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体中において、金属酸化物が表面において高濃度であり、内部に向かって低濃度となる連続的な成分傾斜構造を有する請求項4記載の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法。
- 金属酸化物の粒子の大きさが200nm以下である請求項1から5のいずれか一つに記載の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法。
- 加熱を水及び/または酸性もしくは塩基性触媒の存在下で、50〜350℃で行う請求項1から6のいずれか一つに記載の熱硬化性樹脂と金属酸化物との複合体の製造法。
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