JPH0755128B2 - 食品具材の被膜形成用組成物 - Google Patents

食品具材の被膜形成用組成物

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JPH0755128B2
JPH0755128B2 JP2184350A JP18435090A JPH0755128B2 JP H0755128 B2 JPH0755128 B2 JP H0755128B2 JP 2184350 A JP2184350 A JP 2184350A JP 18435090 A JP18435090 A JP 18435090A JP H0755128 B2 JPH0755128 B2 JP H0755128B2
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盛生 上埜
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株式会社マンヨー食品
盛生 上埜
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、各種食品具材に水封被膜を形成する組成物に
関する物である。
<従来の技術> フライ、天ぷら、フリッター、唐揚げ等の具材に小麦粉
液等の衣付けして油揚げする際に、具材中の水分の滲出
により衣が具材から剥離、又は衣と具材との間に隙間が
できて、製品の変形や衣と具材との中間層のベトツキが
生じることを防止するために、中性ないしアルカリ性で
水に分散又は溶解する蛋白質粉末1種又は2種以上100
重量部に対し、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土
類金属酸化物、卵殻、貝殻、骨粉焙焼粉末の1種又は2
種以上2〜100重量部を混合したフライ類製品用の打ち
粉組成物が特開昭61−47158号で提供されている。
<発明が解決しようとする課題> 上記のフライ類製品用の打ち粉組成物は、具材に打ち粉
した組成物が具材の水分と反応して具材と衣とを接着す
る目的の物であり、殊にアルカリ性蛋白質は油揚によっ
てアルカリ焼けの異臭と苦みが発生する不具合がある。
また、アルカリ土類金属水酸化物は100%水に溶けず、
均一膜は生成されない。
ところで、天ぷら、フライ等においては、衣のサクサク
感触が食味の重要な要素であるが、具材から滲出する水
分で、この衣にベトツキを発生している。これを防止す
るには、具材に水封被膜を形成すれば解消する。
そこで、前記フライ類製品用の打ち粉組成物を利用した
場合、アルカリ性蛋白質によるアルカリ焼けの異臭と苦
味が発生する不具合と、確実に具材を水封することは難
しい。膜厚を厚くすれば、ある程度の水封効果が期待で
いるものの、膜厚を厚くすればするほど、前記アルカリ
焼けの異臭と苦味が強烈となり、製品としては好ましく
なくなる。
<課題を解決するための手段> 本発明は、具材からの水の滲出を確実に防止するための
食品具材の被膜形成用組成物として、蛋白質及びその分
解物あるいは多糖類及びその分解物のうち水に溶解又は
分散し、かつ凝固あるいはゲル化する物質の1種又は2
種以上を基材とし、これに、アルカリ土類金属有機酸塩
を混合したもの、アルカリ土類金属有機酸塩と、アルカ
リ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカ
リ土類金属酸化物、及び卵殻、貝殻、骨の焙焼粉末の1
種又は2種以上とを混合したもの、アルカリ土類金属有
機酸塩と、アルカリ土類水酸化物、アルカリ土類金属酸
化物、及び卵殻、貝殻、骨の焙焼粉末の1種又は2種以
上とアルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属有機酸塩の1種
又は2種以上を混合したことを特徴とするものである。
<作 用> 上記本発明では、アルカリ土類金属有機酸塩が蛋白質、
多糖類のNa塩にすべて反応し、また、アルカリ金属炭酸
塩は、アルカリ金属有機酸塩、アルカリ土類金属水酸化
物、アルカリ土類金属酸化物の未反応物質を炭酸塩、有
機酸塩に変え、アルカリ焼けの臭気、苦味を消去し、具
材の水分に反応して凝固あるいはゲル化による膜圧の大
小にかかわらず、均一かつ緻密な密度の水封被膜を形成
する。
<実施例> 以下本発明の実施例を説明する。基材である蛋白質及び
その分解物あるいは多糖類及びその分解物のうち水に溶
解又は分散し、かつ凝固あるいはゲル化する物質の蛋白
質は、カゼイン、カゼインナトリウム、大豆蛋白、小麦
粉蛋白、魚介類濃縮蛋白質、卵白、ラクトアルブミン、
血漿粉末等である。
また、多糖類物質は、アルギン酸、アルギン酸ナトリウ
ム、カードラン、キサンタンガム、コンニャクマンナ
ン、カラゲーナン、タマリンドシードガム、カルボキシ
メチールセルローズ、カルボキシメチールデンプン、ペ
クチンローカストビーンガム、クァーガム、海藻セルロ
ーズ、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カル
ボキシメチールセルローズ、カルボキシメチールデンプ
ン等である。
アルカリ土類金属化合物は、水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウム、水酸化バリウム等であり、アルカリ土類
金属酸化物は、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸
化バリウム、卵殻、貝殻、骨の焼成物等である。
アルカリ土類金属炭酸塩は、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、炭酸バリウム等である。
アルカリ土類金属有機酸塩は、グルコン酸カルシウム、
グルコン酸マグネシウム、グリセロリン酸カルシウム、
クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、酒石酸カルシウ
ム、酢酸カルシウム、パントテン酸カルシウム等であ
る。
アルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等である。
アルカリ金属炭酸塩は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等である。
アルカリ金属有機酸塩は、クエン酸ナトリウム、クエン
酸カリウム、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、リン
ゴ酸ナトリウム、リンゴ酸カリウム、アスコルビン酸ナ
トリウム、フマール酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、グ
リセロリン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、マレ
イン酸ナトリウム、パントテン酸ナトリウム等である。
そこで、本発明では、蛋白質及びその分解物あるいは多
糖類およびその分解物のうち水に溶解又は分散し、かつ
凝固あるいはゲル化するような条件を満たす物質の1種
又は2種以上と、アルカリ土類金属有機酸塩との混合に
より、アルカリ土類金属有機酸塩が蛋白質、多糖類のNa
塩にすべて反応し、均一な反応によって形成される被膜
は密度の高いものとなり、薄い膜厚でも高い膜が形成さ
れ具材の水封が確実に得られ、また、上記の配合に混合
されたアルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属酸
化物、及び卵殻、貝殻、骨の焙焼粉末は、蛋白質及びそ
の分解物あるいは多糖類及びその分解物のナトリウムと
先に反応し、フィルム状となる。
しかも、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属有機酸塩は
アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物の
未反応物質を炭酸塩、有機酸塩に変え、アルカリ焼けの
臭気、苦味を消去し加熱によるアルカリ焼けの異臭や苦
みは発生しない。
さらに、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物の
混合により、蛋白質及びその分解物あるいは多糖類及び
その分解物の中にナトリウムイオンがない場合、ナトリ
ウムイオンが入っているのと同じ作用する。
[実施例−1] 卵白20部,アルギン酸ナトリウム5部,乳酸カルシウム
1部を混合したものに澱粉5部,小麦粉69部を加えた被
膜形成用組成物を得て、これを天ぷら具材の表面にコー
ティングし、天ぷら衣液を付けて油揚した。その結果、
アルカリ焼けの異臭や苦みのないカラリとした衣の天ぷ
らが得られた。
[実施例−2] 卵白20部,アルギン酸ナトリウム5部,乳酸カルシウム
1部、卵殻焙焼粉末1部を混合したものに澱粉5部,小
麦粉68部を加えた被膜形成用組成物を得て、これを天ぷ
ら具材の表面にコーティングし、天ぷら衣液を付けて油
揚した。その結果、前記実施例−1と同様に、アルカリ
焼けの異臭や苦みのないカラリとした衣の天ぷらが得ら
れたが、この場合、卵殻焙焼粉末によりアルギン酸ナト
リウムの結合力を強くし、被膜の強さが大となり、薄い
膜厚でも強い膜が形成され具材の水封をさらに確実にす
る。
[実施例−3] 卵白20部,アルギン酸5部,乳酸カルシウム1部,水酸
化ナトリウム1部を混合したものに澱粉5部,小麦粉68
部を加えた被膜形成用組成物を得て、これを天ぷら具材
の表面にコーティングし、天ぷら衣液を付けて油揚し
た。その結果、前記実施例−1と同様に、アルカリ焼け
の異臭や苦みのないカラリとした衣の天ぷらが得られた
が、この場合、水酸化ナトリウムによりアルギン酸と乳
酸カルシウムとの結合を早め、被膜の形成が早期に得ら
れると共に、酸味を中和する。
[実施例−4] 卵白20部,アルギン酸ナトリウム5部,乳酸カルシウム
1部、水酸化カルシウム1部,クエン酸ナトリウム1部
を混合したものに澱粉5部,小麦粉67部を加えた被膜形
成用組成物を得て、これを天ぷら具材の表面にコーティ
ングし、天ぷら衣液を付けて油揚した。その結果、前記
実施例−1と同様に、アルカリ焼けの異臭や苦みのない
カラリとした衣の天ぷらが得られたが、この場合、水酸
化カルシウムによってアルギン酸ナトリウムの結合力を
強くし、被膜の強さが大となり、薄い膜厚でも強い膜が
形成され具材の水封をさらに確実にし、クエン酸ナトリ
ウムの中和作用によって水酸化カルシウムによるアルカ
リ焼けを防止する。
<発明の効果> 本発明によれば、従来の組成物では具材の表面に得られ
なかった緻密な被膜が形成され、具材の水封を確実に行
い、アルカリ焼けの異臭や苦味を解消する。従って、被
膜の膜厚の大小には何等関係がなく、具材に応じた被膜
の膜厚を形成することができ、天ぷら、フライ等の場合
は具材からの水分が移行し具材の収縮及び衣のベトツキ
の不具合がなくなり、カラリとした衣に仕上がる。
また、衣を付けずに具材に被膜だけを施し、これを油揚
することにより唐揚げのような仕上がりとなり、この場
合も具材の水分並びに味の成分の揮散を防止し、旨味を
十分に残存した調理ができる。
さらに、冷凍保存では、被膜により具材の脱水が阻止さ
れ、具材の品質を損なうことなく保存することができ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛋白質及びその分解物あるいは多糖類及び
    その分解物のうち水に溶解又は分散し、かつ凝固あるい
    はゲル化する物質の1種又は2種以上と、アルカリ土類
    金属有機酸塩とを混合して成る食品具材の被膜形成用組
    成物。
  2. 【請求項2】蛋白質及びその分解物あるいは多糖類及び
    その分解物のうち水に溶解又は分散し、かつ凝固あるい
    はゲル化する物質の1種又は2種以上と、アルカリ土類
    金属有機酸塩と、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ
    土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属酸化物、及び卵殻、
    貝殻、骨の焙焼粉末の1種又は2種以上とを混合して成
    る具材の被膜形成用組成物。
  3. 【請求項3】蛋白質及びその分解物あるいは多糖類及び
    その分解物のうち水に溶解又は分散し、かつ凝固あるい
    はゲル化する物質の1種又は2種以上と、アルカリ土類
    金属有機酸塩と、アルカリ金属水酸化物とを混合して成
    る食品具材の被膜形成用組成物。
  4. 【請求項4】蛋白質及びその分解物あるいは多糖類及び
    その分解物のうち水に溶解又は分散し、かつ凝固あるい
    はゲル化する物質の1種又は2種以上と、アルカリ土類
    金属有機酸塩と、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ
    土類金属炭酸塩、アルカリ土類金属酸化物、及び卵殻、
    貝殻、骨の焙焼粉末の1種又は2種以上とアルカリ金属
    炭酸塩、アルカリ金属有機酸塩の1種又は2種以上を混
    合して成る具材の被膜形成用組成物。
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