JPH0754400B2 - X線用ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

X線用ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0754400B2
JPH0754400B2 JP59237135A JP23713584A JPH0754400B2 JP H0754400 B2 JPH0754400 B2 JP H0754400B2 JP 59237135 A JP59237135 A JP 59237135A JP 23713584 A JP23713584 A JP 23713584A JP H0754400 B2 JPH0754400 B2 JP H0754400B2
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silver
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明はX線用ハロゲン化銀写真感光材料に関する。こ
の種の感光材料は医療分野において各種診断のために使
用されるほか、産業分野でX線深傷技術等の一環として
用いられ、更に生体工学等の分野で放射性同位体元素の
追跡などのために使用されるなど、広く利用されてい
る。
〔従来の技術〕
従来のこの種のものは、例えばハロゲン化銀乳剤を透明
支持体の両面に塗設し、螢光スクリーン等の螢光または
リン光物質と組合せ、これにより医療用直接X線写真用
材料などとして構成されて用いられている。
X線写真撮影においては、X線の被爆線量が小さいこと
が望ましい。とりわけ、医療分野でのX線写真撮影にお
いてこの要望は強く、患者、撮影者あるいは手術者の被
爆線量を軽減する等の目的のために各種の技術が採用さ
れている。これらの技術は単に個体の被爆線量軽減のた
めのみならず、集団被爆の機会を少なくするためにも必
要不可欠のものである。
最近では、特に医療X線検査の増加に伴い、医学界はも
とより国際的世論として被爆線量の軽減が強く要求され
ている。
この要求に応えるために螢光増感紙例えば希土類螢光増
感紙、螢光板例えば希土類螢光板あるいはX線螢光増倍
管等の装置あるいは器具が使われているが、近年におけ
るこれらの装置あるいは器具の改良およびX線用写真感
光材料の感度の上昇はめざましいものがある。
一方、より精密な検査を行うべく、精度の高いX線撮影
技術が要求されている。X線の照射を多くすればそれだ
け精密性が上がるので、大線量を照射するX線撮影技術
が開発され、大容量のX線発生装置も開発されている。
しかしこのように大線量を要する撮影技術は前述の如
く、被爆線量の軽減という要請にはむしろ逆行し、好ま
しいものではない。
従つて被爆線量が少なくて、しかも精度の高いX線写真
技術が要求されているのであり、このため少ないX線量
で精密な影像が得られる写真材料、つまり一層高感度の
写真材料の開発が望まれている。
このような事情から、従来450nmの感光波長域があつた
レギュラータイプから、更にオルソ増感して、540〜550
nmの波長域で感光するオルソタイプの感光材料が用いら
れるようになつている。このように増感されるものは、
感光波長域が広くなるとともに感度が高くなつており、
従つて、被爆X線量を低減でき、人体等に与える影響を
小さくできる。
〔発明の背景〕
本発明者らは、高感度のX線用写真感光材料を得るため
に種々検討し、特にその緑色光透過濃度に着目して研究
した所、希土類螢光増感紙を用いてオルソ増感した系に
おいては、感光材料の緑色光透過濃度が低ければ低い
程、光に対する感度に比してX線に対する感度が高くな
ることを見い出した。しかしその反面、写真感光材料の
緑色透過濃度が低下すると(例えば0.80未満までに低下
すると)、当業界で公知のクロスオーバー現象(プリン
トスルー現象とも言われる)により、画像の鮮鋭度が低
下することも判明した。
このクロスオーバー現象による鮮鋭度の低下が起こるの
は、透過光が増感紙、ハロゲン化銀乳剤層、及び支持体
で屈折したり反射拡散し、これにより像形成面で広がり
が生じるためである。この現象は、第1図の略図を用い
て模式的に説明すれば、入射光aが感光層bの点cを感
光して更に一部がこれを透過して支持体d中の透過光e
となり、これが逆の面の感光層b′に反射して拡散光f
となつて、感光層bに形成される画像の鮮鋭性が低下し
たり、あるいは各層で屈折して屈折光g,hとなつて広が
りを生じ、これにより画像の鮮鋭性が低下したりするも
のである。このクロスオーバー光を除去して不要な感光
をなくすには、支持体を着色したり、写真感光層や他の
層を着色する等の手段が考えられる。しかし支持体を着
色すると、画像が見にくくなることがある。例えば医療
用X線写真フイルムにあつては最も診断し易い色調が決
まつており、これ以外の着色を施すのは、却つて不利に
なる。また写真感光層に着色すると感度が低下したり、
あるいは現像処理中において着色したものが抜けきれず
に残り、でき上がつた画像の色調の悪化などの事態が生
じ得る。このように、簡単にはクロスオーバー光を除
去、削減するのはできないのが現状である。
上記の如く、希土類螢光増感紙を用いた系では、色濃度
(現像処理前のフイルムの色濃度)が低ければ低い程、
クロスオーバー光が多い分だけ感度は高いが、クロスオ
ーバー光が多いため鮮鋭性が非常に悪くなる。反対に色
素または染料等でフイルムに色をつけ色濃度を上げると
鮮鋭性は良くなるが、しかし、感度が下がつたり、色素
または染料等が現像処理でぬけきれず、結果として仕上
り画像に色がつくことがあり、好ましくない。
〔発明の目的〕
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的と
する所は、感度が高く、しかもクロスオーバー光などに
よる鮮鋭性の低下が除去でき、従つて高感度であつてか
つ鮮鋭性の良好なX線用ハロゲン化銀写真感光材料を提
供することにある。
〔発明の構成・作用〕
上記目的は、透明支持体の両面の各面に少なくとも一層
のハロゲン化銀乳剤層を有し、X線により蛍光またはリ
ン光を発光する蛍光体と組み合わせて用いるX線用ハロ
ゲン化銀写真感光材料において、該写真感光材料の緑色
透過濃度が0.95から1.50であり、かつ該写真感光材料
は、pAgが10.5以上の雰囲気を通過し形成されたハロゲ
ン化銀粒子を有することを特徴とするX線用ハロゲン化
銀写真感光材料により、達成される。
この発明は、感度の低下を生じさせることなく、かつで
き上がった画像の色調の悪化などの事態が生じずにクロ
スオーバー光を除去または削減するには、緑色透過濃度
を上記の如く0.95から1.50にするのがよいという本発明
者らの得た知見に基づいて、なされたものである。
本発明の実施に際しては、より好ましくは上記の緑色透
過濃度は0.98から1.20とする。
本明細書でいう緑色光透過濃度は、Photographic Scien
ce and Engineering,17,461〜468(1973)にDawsonとVo
glesongにより報告された方法で測定されたステータス
A濃度測定値を意味する。
ステータスA濃度測定値は、第2図に示すような、一般
的な分光濃度を有するステータスAAフイルターを使用し
た時に得られる。このようにして測定されたステータス
A濃度測定値は、濃度計間の互換性がよく、非常に信頼
性の高いデータを提供するので、広く用いられている。
このようなステータスA濃度測定値が得られる光学濃度
計の一例を挙げれば、マクベス社製の「マクベス透過濃
度計TD−504A」等がある。これらの光学濃度計は、測定
方式としては平行入射、拡散受光方式であり、光源とし
てはタングステンハロゲンランプであり、緑色フイルタ
ーとしては上記のステータスAAフイルターを備えてい
る。
本発明を具体化すべく、緑色透過濃度を0.95から1.50に
するためには、種々の色素や染料を用いることができ
る。例えば、次に示す一般式〔I〕〔II〕または〔II
I〕で表わされる色素や、400nmから600nmに吸収極大を
示す水溶性染料を好ましく使用することができる。
一般式〔I〕〔II〕〔III〕は次に示す通りである。
一般式 〔式中、R1,R2,R3は各々置換もしくは非置換のアルキル
基、アルケニル基またはアリール基を表わし、少なくと
もR1とR3の内1つはスルホアルキル基またはカルボキシ
アルキル基をとる。▲X ▼はアニオン、Z1およびZ2
は置換または非置換のベンゼン環を完成するに必要な非
金属原子群、nは1または2を表わす。(ただし、分子
内塩を形成するときはnは1である。)〕 〔式中、R4,R5は各々置換もしくは非置換のアルキル
基、アルケニル基またはアリール基を表わし、少なくと
もR4とR5の内いずれかはスルホアルキル基またはカルボ
キシアルキル基をとる。R6は水素原子、低級アルキル
基、アリール基を表わす。▲X ▼はアニオン、Z1
よびZ2は置換または非置換のベンゼン環を完成するに必
要な非金属原子群、nは1または2を表わす。(ただ
し、分子内塩を形成するときはnは1である。)〕 〔式中R7およびR9は各々置換もしくは非置換の低級アル
キル基、R8およびR10は低級アルキル基、ヒドロキシア
ルキル基、スルホアルキル基、カルボキシアルキル、▲
▼はアニオン、Z1およびZ2は置換または非置換の
ベンゼン環を完成するに必要な非金属原子群、nは1ま
たは2を表わす。(ただし、分子内塩を形成するときは
nは1である。)〕 本発明を具体化するために一般式〔I〕〔II〕〔III〕
の化合物を用いる場合、そのハロゲン化銀乳剤中に含ま
れるハロゲン化銀粒子の重量又は粒子数は、少なくとも
その95%が平均粒子径の±40%以内の粒子径を有するこ
とが好ましい。
次に、式〔I〕〔II〕〔III〕の化合物ついて更に説明
する。
一般式〔I〕において、R1,R2,R3の置換もしくは非置換
のアルキル基としては、具体的には例えばメチル、エチ
ル、n−プロピルまたはブチル等の低級アルキル基を挙
げることができる。R1,R2,R3の置換アルキル基として
は、ビニルメチル等を挙げることができ、また、ヒドロ
キシアルキル基として2−ヒドロキシエチル、4−ヒド
ロキシブチル等、アセトキシアルキル基として2−アセ
トキシエチル、3−アセトキシブチル等、カルボキシア
ルキル基として2−カルボキシエチル、3−カルボキシ
プロピル、2−(2−カルボキシエトキシ)エチル等、
スルホアルキル基として2−スルホエチル、3−スルホ
プロピル、3−スルホブチル、4−スルホブチル、2−
ヒドロキシ−3−スルホプロピル等を挙げることができ
る。R1,R2,R3のアルケニル基としてはアリル、ブチニ
ル、オクテニルまたはオレイル等が挙げられる。更に
R1,R2,R3のアリール基としては、例えば、フエニル、カ
ルボキシフエニル等が挙げられる。但し前記の通り、
R1,R2,R3の内少なくとも1つはスルホアルキル基または
カルボキシアルキル基である。
また式〔I〕において▲X ▼で示されるアニオンと
しては、例えば塩素イオン、臭素イオン、沃素イオン、
チオシアン酸イオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、p
−トルエンスルホン酸イオン、エチル硫酸イオン等を挙
げることができる。
次にこの一般式〔I〕で表わされる化合物の代表的な具
体例を挙げるが、本発明はこれによつて限定されるもの
ではない。
(化合物例) 式〔II〕において、R6は水素原子、低級アルキル基、ア
リール基を表すが、低級アルキル基としては、メチル、
エチル、プロピル、ブチル等の基が挙げられる。アリー
ル基の例としては、例えばフェニル基が挙げられる。R4
及びR5としては、前記式〔I〕の説明において、式
〔I〕のR1,R3として例示したものを挙げることができ
る。X2 -のアニオンも、式〔I〕のX1 -として例示したも
のを挙げることができる。
次に〔II〕で表される化合物の代表的な具体例を挙げる
が、勿論この場合もこの例示により本発明が限定される
ものではない。
(化合物例) 次に式〔III〕においては、R7,R9の低級アルキル基とし
ては、メチル、エチル、プロピル、ブチル等の基を例示
できる。置換アルキル基としては、式〔I〕においてR1
〜R3につき例示した基を挙げることができる。R8,R10
低級アルキル基はR7,R9同じものを例示できる。またR8,
R10のヒドロキシアルキル基、スルホアルキル基、カル
ボキシアルキル基としては式〔I〕においてR1〜R3につ
き例示した基を挙げることができる。
X3 -のアニオンも式のX1 -として例示したものを挙げるこ
とができる。
かかる式〔III〕で表される化合物の代表的な具体例を
次に挙げる。勿論この場合もこの例示により本発明は限
定されるものではない。
(化合物例) 一般式〔I〕〔II〕または〔III〕で表わされる化合物
の添加位置は、感光材料製造中どこでもかまわない。例
えば化学熟成前、化学熟成中、終了後、塗布以前であれ
ばどこでもよい。
溶媒はいずれのものも使用できる。感光材料製造環境の
劣化をもたらさず、また感光材料に悪影響を及ぼさない
ものがよい。好ましくは、メタノール、フツ化アルコー
ル等のハロゲン化アルコール、及びこれらの混合物であ
る。
400nmから600nmに吸収極大を示す染料としては、例えば
次のものを挙げることができる。但し、この例示に限ら
れることはなく、本発明の実施において感光材料として
用いられる螢光体の発光スペクトルに対して補色関係に
ある吸収域を有したものであれば、いずれも使用でき
る。特に、感光材料処理中に脱色するか、もしくは支持
体と同色に変色するものが好ましい。
上記の染料化合物の中から、使用目的によつて、いずれ
かを選択することができるが、特に好ましい化合物とし
ては、下記一般式〔I〕に包含される構造のものをあげ
ることができる。
但し、式中のR11,R12は、炭素数1〜7のアルキル基、
カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルア
ミノカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基またはト
リフルオロメチル基、Mは水素原子、アルカリ金属原
子、またはアンモニウム基、nは0または1である。
例示した上記染料は、例えば英国特許第560,385号、米
国特許第1,884,035号、特公報39−22069号などに記載の
方法により容易に合成することができる。
これら染料は、その溶媒に特に指定はないが、感光材料
に用いる親水性コロイドと相溶性のあるものが好まし
い。例えば使用に際して水または親水性有機溶媒(例え
ばメタノール、アセトン)などに溶解して用いられる。
添加含有せしめる構成層は、いずれの感光材料構成層で
もよい。すなわち感光材料を構成する感光性乳剤層、該
乳剤層塗説設側の他の親水性コロイド層(例えば中間
層、保護層、下引層の如き非感光性層)などの少なくと
も1層中に含有させればよい。ハロゲン化銀乳剤層もし
くはそれより支持体に近い層にあることが好ましく、更
に好ましくは透明支持体に面接した塗設層中に添加する
のが効果的である。
添加量は、マゼンタフイルター機能(最大吸収波長500
〜600nm)を有する染料及び/またはイエローフイルタ
ー機能(最大吸収波長400〜500nm)それぞれ0.5mg/m2
1g/m2、好ましくは1mg/m2〜100mg/m2である。
添加位置は、感光材料製造中どこでもかまわない。操作
上の点では好ましくは、塗布直前である。
このような、フイルター色素としての機能を有する染料
は、通常の方法によつて親水性コロイド層中に導入でき
る。すなわちこの染料を適当な濃度の水溶液とし、これ
を乳剤層を着色する場合には塗布前のハロゲン化銀乳剤
液中に、また親水性コロイドの水溶液に加えて、これら
の液を支持体上に直接或いは他の親水性コロイド層を介
して種種の方法で塗布すればよい。
この染料を含む親水性コロイド層の塗布のためには、デ
イピング塗布(エアナイフを併用するものを含む)、カ
ーテン塗布、あるいは押出し塗布(例えば米国特許第2,
681,294号明細書に記載のホツパーを用いる方法を含
む)など、種々の塗布方法を用いることができる。米国
特許第2,761,791号、同2,941,898号明細書に記載の方法
による2層以上の同時塗布を用いることもできる。
このような染料を含有する層には、親水性コロイドとと
もに、(高分子)媒染剤を含有することができる。たと
えば英国特許第685,475号明細書に記載されているよう
なジアルキルアミノアルキルエステル残基を有するエチ
レン系不飽和化合物から導かれたポリマー、米国特許第
2,839,401号明細書に記載されている如きそれらの共重
合体、英国特許第906,083号明細書に記載されている無
水マレイン酸共重合体あるいはその誘導体、英国特許第
850,281号明細書に記載されているようなポリビニルア
ルキルケトンとアミノアニジンの反応によつて得られる
ポリマー、米国特許第3,445,231号明細書に記載されて
いるような2−メチルイミダゾール核を側鎖に有するよ
うなポリマー、特開昭48−24733号公報に記載されてい
るようなビスアクリルアミドと二級ジアミンの付加重合
体またはその四級塩、英国特許第765,520号及び同766,2
02号各明細書に記載されているようなポリビニルピリジ
ンあるいはポリビニルキノリンを含む三元あるいは四元
重合体、西独特許公開第1,914,361号および同1,914,362
号明細書に記載されているようなポリマー、そのほか媒
染剤として知られている諸種のポリマーを用いることが
できる。
上記染料を含有させる親水性コロイド層を構成する親水
性コロイドとしては、ゼラチン(石灰処理または酸処理
いずれでもよい)のみならず、ゼラチン誘導体、その他
各種の高分子化合物等を併用することができる。
本発明の螢光体としては、希土類螢光増感紙または希土
類螢光板を例示できる。これらは、例えば、テルビウム
(Tb)で活性化された希土類化合物、特に一般式X2O2S:
Tb〔式中、Xはランタン(La)、セリウム(Ce)、プラ
セオジウム(Pr)、サマリウム(Sm)、ユーロビウム
(Eu)、ガドリウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプ
ロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(E
r)、ツリウム(Tu)、イツテルビウム(Yb)、ルテチ
ウム(Lu)、スカンジウム(Sc)およびイツトリウム
(Y)から選ばれる元素を表わす。〕で示される希土類
オキシ硫化物を螢光成分として含有するものなど、X線
の作用により発光する螢光物質またはリン光物質を含有
するものである。あるいは、銀(Ag)で活性化された硫
化カドミニウム亜鉛(ZnCdS)などの物質を含有するも
のであつてもよい。
上記の如き希土類等螢光増感紙、螢光板と組み合わせて
X線照射すれば、本発明の目的が達成され得る。なお本
明細書中「X線照射」とは、高エネルギーの電磁波によ
る照射を意味し、具体的にはX線またはγ線による照射
をいう。
本発明に係る感光材料の現像定着処理は高温迅速処理に
充分耐えうるものであり、何らの特性を損なうものでな
い。また、当業界でのいわゆるアンプ技術も用いる事が
でき、発色現像をおこなう事もできる。
本発明の実施において、そのハロゲン化銀乳剤中に用い
るハロゲン化銀粒子は、例えばT.H.James著“The Theor
y of the Photographic Process "第4版、Macmillan社
刊(1977年)38〜104頁等の文献に記載されている中性
法、酸性法、アンモニア法、源混合、逆混合、ダブルジ
ェット法、コントロールド−ダブルジェット法、コンヴ
ァージョン法、コア/シェル法などの方法を適用して製
造することができる。ハロゲン化銀組成としては、塩化
銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀などのい
ずれも用いることができるが、最も好ましい乳剤は、約
10モル%以下の沃化銀を含む沃臭化銀乳剤である。
ハロゲン化銀粒子の粒子サイズは、特に制限は無いが、
0.1〜3μのものが好ましく、更に好ましくは0.3〜2μ
である。またこれらのハロゲン化銀粒子又はハロゲン化
銀乳剤中には、イリジウム、タリウム、パラジウム、ロ
ジウム、亜鉛、ニツケル、コバルト、ウラン、トリウ
ム、ストロンチウム、タングステン、プラチナの塩(可
溶性塩)の内、少なくとも1種類が含有されるのが好ま
しい。その含有量は、好ましくは1モルAgあたり10-1
10-6モルである。特に好ましくは、タリウム、パラジウ
ム、イリジウムの塩の内の少なくとも1種類が含有され
ることである。これらは単独でも混合しても用いられ、
その添加位置(時期)は任意である。これにより、閃光
露光特性の改良、圧力減感の防止、潜像退光の防止、増
感その他の効果が期待される。
このようなハロゲン化銀粒子の内部には、少なくとも20
モル%以上の高濃度のヨウ化銀が局在化した局在化部分
が存在することが好ましい。
この場合、粒子内部としては、粒子の外表面からできる
だけ内側にあることが好ましく、特に外表面から0.01μ
m以上離れた部分に局在部分が存在することが好まし
い。
また、局在化部分は、粒子内部にて、層状に存在しても
よく、またいわゆるコアシエル構造をとつて、そのコア
全体が局在化部分となつていてもよい。この場合、外表
面から0.01μm以上の厚さのシエル部分を除く粒子コア
部の一部ないし全部が、20モル%以上のヨウ化銀濃度の
局在化部分であることが好ましい。
なお、局在化部分のヨウ化銀は、その濃度が、30〜40モ
ル%の範囲であることが好ましい。
このような局在化部分の外側は、ヨウ臭化銀,塩ヨウ臭
化銀、塩臭化銀、臭化銀,塩化銀のハロゲン化銀によっ
て被覆される。好ましくは、外表面から、0.01μm以
上、特に、0.01〜0.5μmの厚さのシェル部分がヨウ化
銀を10mol%以下含むヨウ臭化銀であることであり、特
に好ましくは、5mol%以下のヨウ臭化銀で形成される。
さらに好ましくは、そのシェル部分がヨウ化銀を含まな
いハロゲン化銀(通常、臭化銀)で形成される。
本発明において、粒子内部(好ましくは粒子外壁から0.
01μm以上離れている粒子の内側)に少なくとも20モル
%以上の高濃度ヨウ化銀の局在化部分を形成する方法と
しては、種晶を使うものが好ましいが、種晶を使わない
ものであつてもよい。
種晶を使わない場合は、保護ゼラチンを含む反応液相
(以後、母液という)中に、熟成開始前は成長核となる
ようなハロゲン化銀がないので、まず銀イオンおよび少
なくとも20モル%以上の高濃度ヨウ素イオンを含むハラ
イドイオンを供給して成長核を形成させる。そして、さ
らに添加供給を続けて、成長核から粒子を成長させる。
最後に、ヨウ化銀を10mol%以下含むヨウ臭化銀で、好
ましくは、5mol%以下のヨウ臭化銀で、さらに、好まし
くはそのシェル部分がヨウ化銀を含まないハロゲン化銀
(通常、臭化銀)で、0.01μm以上の厚さをもつシェル
層を形成せしめる。
種晶を使う場合には、種晶のみに少なくとも20モル%以
上のヨウ化銀を形成し、こののちシエル層で被覆しても
よい。あるいは、種晶のヨウ化銀量を0とするか10モル
%以下の範囲内とし、種晶を成長させる工程で粒子内部
に少なくとも20モル%のヨウ化銀を形成させて、このの
ちシエル層で被覆してもよい。
この場合、本発明においては、粒子全体では全ハロゲン
化銀に対してヨウ化銀の割合が0.5〜10モル%の範囲内
とすると、前者の方法では種晶の粒径が後者に比べて大
きくなり、粒子サイズの分布が広くなる。後者のように
多重構造をもつものの方が本発明においては好ましい。
本発明の好ましい一実施態様は、構造又は形態が規則正
しいハロゲン化銀粒子を用いることである。即ち、ハロ
ゲン化銀粒子の重量又は粒子数で少くとも80%が規則正
しい形であるハロゲン化銀乳剤を用いる。
本発明に用いられる、構造又は形態が規則正しいハロゲ
ン化銀粒子とは、双晶面等の異方的成長を含まず、全て
等方的に成長する粒子を意味し、例えば立方体、14面
体、正8面体、球型等の形状を有する。かかる規則正し
いハロゲン化銀粒子の製法は公知であり、例えばJ.Pho
t.Sci.,,332(1961),Ber.Bunsenges.Phys.Chem.67,9
49,(1963),Intern.Congress Phot.Sci.Tokyo(1967)
等に記載されている。
かかる規則正しいハロゲン化銀粒子は、同時混合法を用
いてハロゲン化銀粒子を成長させる際の反応条件を調節
することにより得られる。かかる同時混合法において
は、ハロゲン化銀粒子は、保護コロイドの水溶液中へ激
しく撹拌しつつ、硝酸銀溶液とハロゲン化物溶液とをほ
ぼ等量づつて添加することにより作られる。
そして、銀イオンおよびハライドイオンの供給は、結晶
粒子の成長に伴つて、既存結晶粒子を溶失させず、また
逆に新規粒子の発生、成長を許さない、既存粒子のみの
成長に必要十分なハロゲン化銀を供給する限界成長速
度、あるいはその許容範囲において、成長速度を連続的
にあるいは段階的に逓増させることが好ましい。この逓
増方法としては特公昭48−36890号、同52−16364号、特
開昭55−142329号、公報に記載されている。
この限界成長速度は、温度pH、pAg、撹拌の程度、ハロ
ゲン化銀粒子の組成、溶解度、粒径、粒子間距離、晶
癖、あるいは保護コロイドの種類と濃度等によつて変化
するものではあるが、液相中に懸濁する乳剤粒子の顕微
鏡観察、濁度測定等の方法により実験的に容易に求める
ことができる。
そして、この限界添加速度あるいはその許容範囲内にお
いて、添加速度を逓増させることにより、単分散乳剤、
つまり変動係数が20%以下のものが得られる。
上記単分散乳剤を得るためには、特に種晶を用い、この
種晶を成長核として、銀イオンおよびハライドイオンを
供給することにより、粒子を成長させることが好まし
い。
この種晶の粒子サイズの分布が広いほど、粒子成長後の
粒子サイズ分布も広くなる。従つて、単分散乳剤を得る
ためには、種晶の段階で粒子サイズ分布の狭いものを用
いるのが好ましい。
本発明の実施に際しては、上記の如き化学増感前の粒子
成長中に、保護コロイドを含む母液のpAgが少なくとも1
0.5以上である態様を採用する。特に好ましくは11.5以
上の非常にブロムイオンが過剰な雰囲気を一度でも通過
させる。このようにして(111)面を増加させて粒子を
丸めることにより、本発明の効果を得ることができる。
このような粒子の(111)面は、その全表面積に対する
割合が5%以上であることが好ましい。この場合、(11
1)面の増加率(上記の10.5以上のpAg雰囲気を通過させ
る前のものに対する増加率)は10%以上、より好ましく
は10〜20%となることが好ましい。
ハロゲン化銀粒子外表面を(111)面もしくは(100)面
のどちらかが覆つているか、あるいはその比率をどのよ
うに測定するかについては、平田明による報告、“ブレ
チン オブ ザ ソサイアテイ オブ サイエンテイフ
イツク フオトグラフイ オブ ジヤパン"No.13,5〜15
ページ(1963)に記載されている。
本発明において、化学増感前の粒子成長中に、保護コロ
イドを含む母液のpAgが少なくとも10.5以上である雰囲
気を一度通過させることにより、平田の測定方法によつ
て、(111)面が5%以上増加しているか否かは容易に
磅認することができる。
この場合、上記pAgとする時期は、化学増感前である
が、ハロゲン化銀粒子の成長のために銀イオンを添加す
る時期から脱塩工程前が好ましく、特に銀イオンの添加
終了後であつて、化学増感前に通常行われているいわゆ
る脱塩工程前であることが望ましい。これは、粒径分布
の狭い単分散乳剤が得やすいからである。
なお、pAgが10.5以上である雰囲気での熟成は、2分以
上行うことが好ましい。
このようなpAg制御により、(111)面が5%以上増加
し、形状が丸みを帯びることになつて、粒子の全表面積
に対し、(111)面が5%以上である好ましいものを得
ることができる。
このようにして調製されたハロゲン化銀乳剤には、化学
増感の終了後に、安定剤を加えることができる。例え
ば、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザ
イデン、5−メルカプト−1−フエニルテトラゾール、
2−メルカプトベンゾチアゾールなどをはじめ、当業界
で公知の安定剤はいずれも使用できる。
本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、ベヒクルの保護コロ
イドとしてゼラチン、ゼラチ誘導体、合成親水性ポリマ
ー等を用いることができ、さらに種々の写真用添加剤を
含ませることができる。
硬膜剤としては、アルドヒド化合物、S−トリアジン化
合物、ケトン化合物、ムコクロル酸のようなハロゲン置
換酸、エチレンイミン化合物、ビニルスルホフオン化合
物等を用いることができる。延展剤としては、サポニ
ン、ポリエチレグリコールのラウリルまたはオレイルモ
ノエーテル等が用いられる。
現像促進剤としては特に制限はないが、チオエーテル化
合物、ベイツイミダゾール化合物(例えば特開昭49−24
427号公報記載のもの)、4級アンモニウム塩、ポリエ
チレングリコール等の化合物を用いることができる。
物性改良剤としては、アルキルアクリレート、アルキル
メタアクリレート、アクリル酸等のホモまたはコポリマ
ーからなるポリマーラツテクス等を含有せしめることが
できる。
そして本発明のハロゲン化銀写真乳剤には、フエノール
アルデヒド縮合物にグリシドールおよびエチレンオキサ
イドを付加共重合させて得られる化合物(例えば特開昭
51−56220号公報記載のもの)、ラノリン系エチレンオ
キサイド付加体とアルカリ金属塩および/またはアルカ
リ土類金属(例えば特開昭53−145022号公報記載のも
の)、水溶性無機塩化物およびマツト剤(特願昭54−69
242号)、フエノールアルデヒド縮合物にグリシドール
およびエチレンオキサイドを付加縮合させた付加縮合物
と含フッ素コハク酸化合物(特願昭52−104940号)等の
帯電防止剤を添加することができる。
さらにはpH調整剤、増粘剤、粒状性向上剤、膜面改良マ
ツト剤などを含有させることができる。
本発明の感光材料を得る場合の支持体としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、セルロースアセテート等からなる
フイルムを用いることができる。また支持体としては、
特開昭52−104913、特開昭59−19941、特開昭59−1994
0、特開昭59−18949に記載されていた下引き処理を行な
つたものが好ましい。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の具体的実施例について述べる。但し、以
下の実施例は本発明の例証であつて、本発明がこれによ
り限定されるものではない。
実施例1 60℃、pAg=8、pH=2.0にコントロールしつつ、ダブル
ジエツト法で平均粒径0.3μmの、ヨウ化銀2.0モル%を
含むヨウ臭化銀乳剤の単分散立方晶乳剤を得た。
この乳剤のうち、成長に使用される全ハロゲン化銀の約
8モル%にあたる量を、種晶として以下のように成長さ
せた。
すなわち、40℃に保たれた保護ゼラチンおよび必要に応
じてアンモニアを含む溶液8.5に、この種晶を添加
し、さらに氷酢酸によりpHを調整した。
この液を母液として、3.2規定のアンモニア性銀イオン
水溶液およびヨウ化カリウムと臭化カリウムからなるハ
ライド水溶液を、ダブルジエツト法で、第3図に示され
るような流量パターンで添加し、撹拌、混合を行つた。
次にpAgを9.0の一定に保ち、アンモニア性銀イオンの添
加量に比例してpHを9から8へ変化させながら、臭化カ
リウムからなるハライド水溶液とダブルジェット法でシ
エルを形成した。粒子成長終了時の3分間pAgを11.5に
して熟成を行い、粒子を丸めた臭化銀を含むシエル厚は
0.3μm程度であり、その平均粒径は約0.7μmとした。
上記のようにして得られた乳剤に対し、凝集沈殿法によ
り過剰水溶性塩類を除去した後、チオシアン酸アンモニ
ウムと金、ハイポを加えて化学熟成を行なつた。そして
通常の安定剤、硬膜剤、塗布助剤を加え、下記色素
(A),(B),(C)をそれぞれ加えて乳剤を調製し
た。色素(A)(B)(C)は、それぞれ一般式〔I〕
〔II〕〔III〕の化合物の一例である。また比較のた
め、下記比較色素,,を添加した乳剤も作成し
た。添加色素の種類と量は、表1中に示す。このように
して得た各乳剤を、次のような支持体上に塗設して、試
料を得た。即ち、グリシジルメタクリレート50wt%、メ
チルアクリレート10wt%、ブチルメタクリレート40wt%
の三種のモノマーからなる共重合体を、その濃度が10wt
%になるように希釈して得た共重合体水性分散液を下引
き液として塗設したポリエチレンテレフタレートフイル
ムベース上に、この乳剤を両面に均一塗布、乾燥し、セ
ンシトメトリー試料を得た。
なおこの試料は、片面に銀量が25mg/100cm2になるよう
に均一塗布してある。
これらの各試料のセンシトメトリーを、次のように光に
よる感光(露光)、及び螢光増感紙をX線照射との組み
合わせによる感光の、二通りの方法で行つた。即ち、露
光は色温度5400゜Kの光源を用い光学ウエツジを通して
1/50秒間露光することにより行つた。露光量は、3.2C.
M.S.であつた。
X線センシトメトリーは、各試料を2枚の螢光増感紙に
はさみアルミニウムエツジを通して管電圧100kVP、管電
流100mAで1/20秒間X線を照射した。なおこのときの螢
光増感紙は、小西六写真工業製のサクラハイオルソスク
リーンKSを用いた。
これらの試料を小西六写真工業製QX−1200自動現像機を
用いXD−90現像処理液で90秒処理を行ない各試料のカブ
リ(Fog)と感度を求めた。なお表中、光感度は、カブ
リ+濃度1.0のところまたはX線感度は、濃度が1.0のと
ころをとり、試料No.1の色素なしの光感度及びX線感度
をそれぞれ100としその相対感度で示した。また、残色
性の評価は、次のように表わした。
1:全くなし 2:若干あるが問題なし 3:明らかにあることがわかる 次にこの試料を使つて、マクベス透過濃度計TD−504Aに
ステータスAAフイルターを用いて緑色透過濃度を測定し
た。さらにそれぞれの試料について次のようにしてMTF
を測定した。つまり0.5〜101ine/mmの鉛製の矩形波の入
つたMTF測定用チヤートを増感紙のフロント側に密着さ
せ、鉛の矩形波で遮蔽されていない部分の濃度が両面で
1.5になるようにX線照射し、現像後にサクラマイクロ
デンシトメータM−5型(小西六写真工業株式会社製)
を用いて、矩形波と直角方向にスキヤンニング測定をし
た。なおこの時のアパーチヤサイズは、矩形波の平行方
向に230μ、直角方向に25μで拡大率は100倍である。こ
れによつて測定したMTFの2Line/mmの値を表1に示す。
クロスオーバー率は次のようにして求めた。透明なフイ
ルム支持体の両面各面に同一のハロゲン化銀乳剤を有す
る試料を、X線により螢光を発するスクリーンを使用し
て、一方の側からX線露光する。こうすると、同一の処
理を施しても、各面の乳剤層は同一の特性曲線は示さ
ず、横方向にずれた2つの特性曲性が得られる。模式的
に第4図に符号11及び12で示す。スクリーンから遠い側
の乳剤層は、近い側の乳剤層と支持体とを透過したX線
により露光されるので、クロスオーバーを有するX線に
より露光されることになり、この相違が生じて来るので
ある。平均変位13(第4図参照)は、△logEとして表現
される。これは、各特性曲線11,12の、中間部分の変位
である。これを利用してラジオグラフイーのクロスオー
バー百分率を計算する。その計算式は次のとおりであ
る。
特性曲線11に対応する各試料の特性曲線をプロツトし、
同じく特性曲線12に対応する特性曲線をプロツトして、
その平均変位13を測定し、上記式により、クロスオーバ
ー百分率を得る。
(本発明の実施に用いた化合物) (比較色素) 表1より緑色透過光の0.95未満のものは残色性は良いが
鮮鋭性、クロスオーバー率が良くない。逆に1.50より大
きくなると鮮鋭性、クロスオーバー率は良くなるが残色
性が悪い。本発明の0.95から1.50の間であると両者が共
に改良される。また比較色素にくらべると色素(A)
(B)(C)の方が残色性の点ですぐれていることがわ
かる。
また、試料No.10において、粒子成長終了時の3分間のp
Agを9.0、10.0、11.0とし、それぞれに色素Bを100、20
0、300mg/1モルAgX添加した以外は試料No.10と同様の方
法により、試料A、B、C、D、E、F、G、H、Iを
作製し、同様の評価を行った。
結果を以下の表1Aに示す。
上記表結果から本願発明の構成により、優れた効果を有
することが判る。
実施例2 実施例1と同様の方法で作つた乳剤に色素、チオシアン
酸アンモニウムと金、ハイポで化学熟成を行なつた。色
素としては、前記(A)と(B)を使つた。
そして通常の安定剤、硬膜剤、塗布助剤を加え、さらに
(A),(B)の色素あるいは(D),(E)の鮮料を
加えて塗布した。
このようにして得られた染料の解析を実施例1と同様に
行なつた。その結果を表2に示す。
表2から明らかなように、緑色透過濃度が0.95未満だと
鮮鋭性が悪く1.50より大きくなると残色性が良くない。
本発明の0.95から1.50の間だと両者共に改良されている
のがわかる。さらに、色素だけでなく染料を添加しても
改良されているのがわかる。
〔発明の効果〕 上述の如く、本発明のX線用ハロゲン化銀写真感光材料
は、感度が高く、しかもクロスオーバー光などによる鮮
鋭性の低下を避けることができる。よつて、本発明は、
高感度であつて、しかも鮮鋭性の良いX線用ハロゲン化
銀写真感光材料を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はクロスオーバー現象の説明図、第2図は透過濃
度測定に用いるフイルターの説明図、第3図は本発明を
実施する場合の添加流量パターンを示すグラフ、第4図
はクロスオーバー率の測定方法を示すための説明図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保坂 益美 東京都日野市さくら町1番地 小西六写真 工業株式会社内 審判の合議体 審判長 松本 悟 審判官 高橋 武彦 審判官 瀧本 十良三 (56)参考文献 特開 昭58−49939(JP,A) 特公 昭56−38936(JP,B2) 特公 昭59−9891(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明支持体の両面の各面に少なくとも一層
    のハロゲン化銀乳剤層を有し、X線により蛍光またはリ
    ン光を発光する蛍光体と組み合わせて用いるX線用ハロ
    ゲン化銀写真感光材料において、該写真感光材料の緑色
    透過濃度が0.95から1.50であり、かつ該写真感光材料
    は、pAgが10.5以上の雰囲気を通過し形成されたハロゲ
    ン化銀粒子を有することを特徴とするX線用ハロゲン化
    銀写真感光材料。
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