JPH0753993A - ビルダーおよび洗剤組成物 - Google Patents

ビルダーおよび洗剤組成物

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JPH0753993A
JPH0753993A JP20386793A JP20386793A JPH0753993A JP H0753993 A JPH0753993 A JP H0753993A JP 20386793 A JP20386793 A JP 20386793A JP 20386793 A JP20386793 A JP 20386793A JP H0753993 A JPH0753993 A JP H0753993A
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JP
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weight
parts
builder
stirring
acrylic acid
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JP20386793A
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English (en)
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Masahito Takagi
雅人 高木
Takuya Saeki
卓哉 佐伯
Hideyuki Nishibayashi
秀幸 西林
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 (メタ)アクリル酸を主体とするモノエチレ
ン性不飽和単量体が、高い含有量でポリエーテルにグラ
フトされ、かつグラフト率が高い水溶性グラフト重合体
からなるビルダー、およびそのビルダーが配合された洗
剤組成物を提供する。 【構成】 本発明は、エチレンオキサイドを80mol
%以上構成単位として有するポリエーテル化合物(A)
に、(メタ)アクリル酸(b1)40〜100mol%お
よび共重合可能な他のモノエチレン性不飽和単量体(b
2)0〜60mol%からなる単量体成分(B)をポリ
エーテル化合物(A)に対して25wt%以上の量を、
重合開始剤の存在下で溶媒を用いず、100℃以上の温
度でグラフト重合反応させることにより得られる水溶性
グラフト重合体を含んでなるビルダー、およびそのビル
ダーと界面活性剤を含んでなる洗剤組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレンオキサイドを
主成分とするポリエーテルに、(メタ)アクリル酸を主
体とするモノエチレン性不飽和単量体を、高いグラフト
率でグラフト重合してなる、いいかえるとポリエーテル
にグラフトしていないモノエチレン性不飽和単量体の重
合体が少ないグラフト重合体を含んでなり、洗浄剤組成
物に配合されてその洗浄力を向上させるビルダーおよび
このビルダ−を含む洗剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエーテル化合物に(メタ)アクリル
酸をグラフト重合する試みは、現在までにポリウレタン
等の種々の用途分野で行われている。例えば、特開昭5
5−71710号公報には、全仕込量に対し3〜15w
t%のアクリル酸をポリオキシアルキレン化合物にグラ
フト重合した重合体とその製造方法が開示されている。
しかし、この場合には、得られるグラフト重合体を、ビ
ルダーに用いた場合、カルボン酸量が少なすぎるため
に、満足な性能が出ないか、また性能を出すためには非
常に多くの添加量が必要である。
【0003】また、特開昭59−62614号公報に
は、少なくとも1つの疎水基を有するポリグリコールエ
ーテルに、グラフト重合体基準で少なくとも20wt%
以上の親水性エチレン性不飽和単量体をグラフト重合し
たグラフト重合体とその製造方法において、水またはト
ルエンの溶媒を用いる方法、または無溶媒でも反応温度
が90℃以下である方法が開示されている。この方法で
得られるグラフト重合体のグラフト効率は低く、グラフ
トしていない重合体が多く存在する。このグラフト重合
体をビルダーに用いた場合、満足な性能が出ず、また液
体洗剤用のビルダーとして用いた場合、重合体が分離し
てしまうという問題がある。
【0004】さらに、特開平3−177406号公報に
も、水溶媒中で重合して得られる同様のグラフト重合体
が開示されている。しかし、開示された水溶媒中でグラ
フト重合する重合方法は、グラフト効率が悪く、得られ
る重合体の多くは、グラフトしていないポリカルボン酸
であり、ビルダーに使用する場合、上記技術と同様の問
題がある。
【0005】このように従来の技術では、カルボン酸密
度が高く、かつグラフト効率が高い、グラフトしていな
い重合体の少ないグラフト重合体を製造することはでき
ず、ビルダーとしても用いられていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、(メタ)ア
クリル酸を主体とするモノエチレン性不飽和単量体が、
高い含有量でポリエーテルにグラフトされ、かつグラフ
ト率が高い水溶性グラフト重合体からなり、洗浄剤組成
物に配合されてその洗浄力を向上させることができ、良
好な分散性能を示し、液体洗剤に配合可能なビルダーを
提供することを第1の課題とし、さらにそのようなビル
ダーが配合された洗剤組成物を提供することを第2の課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を改善し、カルボン酸密度が高く、かつグラフトしな
い重合体の少ないグラフト重合体からなるビルダーにつ
いて鋭意検討を重ねた結果本発明を完成するに至った。
【0008】本発明は、エチレンオキサイドを80mo
l%以上構成単位として有する数平平均分子量200以
上のポリエーテル化合物(A)に、(メタ)アクリル酸
(b1)40〜100mol%、および共重合可能な他の
モノエチレン性不飽和単量体(b2)0〜60mol%か
らなる単量体成分(B)を、ポリエーテル化合物(A)
に対して25wt%以上の量で、重合開始剤の存在下で
実質的に溶媒を用いず、100℃以上の温度でグラフト
重合反応させることにより得られる水溶性グラフト重合
体からなるビルダーである。本発明で用いられるポリエ
ーテル化合物(A)は、エチレンオキサイドを80mo
l%以上構成単位として有する数平均分子量200以上
のものであり、エチレンオキサイド、および他のアルキ
レンオキサイドを、水またはアルコールを開始点として
公知の方法で重合することにより得られる。ポリエーテ
ルを得るためのアルコールとしては、例えばメタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール等
の炭素数1〜22の1級アルコール;炭素数3〜18の
2級アルコール;t−ブタノール等の3級アルコール;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパン
ジオール、ブタンジオール、プロピレングリコール等の
ジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパン等の
トリオール類;ソルビトール等のポリオール類が例示さ
れる。エチレンオキサイドと共重合可能な他のアルキレ
ンオキサイドとしては、特に限定はないがプロピレンオ
キサイド、ブチレンオキサイドが好ましい。また、エチ
レンオキサイドと共重合可能な他のアルキレンオキサイ
ドを、全体として20mol%未満にする必要がある。
20mol%以上になると、得られるグラフト重合体の
グラフト率が低下する。さらに、ポリエーテル化合物
(A)として、上記のようにして得られたポリエーテル
のすべての末端、または一部の末端の水酸基を炭素数2
〜22の脂肪酸、コハク酸、無水コハク酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、アジピン酸等のジカルボン酸でエ
ステル化したものも挙げられる。
【0009】また、これらのポリエーテルの分子量は2
00以上であり、好ましくは500以上、より好ましく
は1000以上である。分子量の上限は、特にないが、
好ましくは20000以下であり、ポリエーテルが水酸
基を2つ以上有する場合は、6000以下が好ましい。
分子量が200より小さいと、グラフトしないポリエー
テルが多くなり、ビルダーに用いた場合、必要量が多く
なる等の問題が生じ、満足な性能が得られない。
【0010】本発明では、ポリエーテル化合物(A)
に、(メタ)アクリル酸(b1)40〜100mol%、
および共重合可能な他のモノエチレン性不飽和単量体
(b2)0〜60mol%からなる単量体成分(B)を、
ポリエーテル化合物(A)100wt%に対して25w
t%以上グラフト重合する必要がある。単量体成分
(B)のうち(b1)成分としてアクリル酸を、ポリエー
テル化合物(A)100wt%に対して20wt%以上
グラフト重合するのが、より好ましい。25wt%より
少ないと、得られるグラフト重合体のカルボン酸密度が
少なく、各種の性能、例えば多価金属イオンキレート
能、分散能等の性能が満足されない。
【0011】(メタ)アクリル酸(b1)と共重合可能な
他のモノエチレン性不飽和単量体(b2)としては、例え
ばマレイン酸;フマル酸;無水マレイン酸;マレイン酸
ジメチル、マレイン酸ジエチル等のマレイン酸のアルキ
ルエステル類;フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル等
のフマル酸のアルキルエステル類;メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等
のアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト;酢酸ビニル等の酢酸アルケニルエステル類;スチレ
ン等の芳香族ビニル類;(メタ)アクリロニトリル、
(メタ)アクロレイン、(メタ)アクリルアミド;ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキル
アミノエチル(メタ)アクリレート;2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸などが挙げられ、こ
れらの中から1種または2種以上を用いることができ
る。これらの中でもグラフト重合体のカルボン酸密度を
上げ、多価金属イオンキレート能、分散能を高める点か
らマレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸が好ましい。
【0012】(メタ)アクリル酸(b1)と、共重合可能
な他の単量体成分(b2)に、マレイン酸、フマル酸、無
水マレイン酸の群より選ばれる少なくとも1つを用いる
場合、(b2)の半量以上を予めポリエーテル化合物
(A)に混合したのち、残部の単量体成分(B)および
重合開始剤を添加し、グラフト重合することが特に好ま
しい。この方法によりマレイン酸、フマル酸、無水マレ
イン酸のグラフト重合体への導入率を大幅に向上するこ
とができる。
【0013】(メタ)アクリル酸(b1)と、共重合可能
な他のモノエチレン性不飽和単量体(b2)の共重合割合
は、(b1)が40〜100mol%、(b2)が0〜60
mol%である。単量体(b2)がカルボキシル基を持た
ない単量体である場合は、共重合割合は、(b1)が80
〜100mol%、単量体(b2)が0〜20mol%が
好ましい。単量体(b2)がカルボキシル基を持たない単
量体である場合は、(メタ)アクリル酸が80mol%
より少ないと、得られるグラフト重合体のカルボン酸密
度が低く、多価金属イオンキレート能、分散能等のビル
ダー性能が満足されるものでない。(b2)がマレイン
酸、フマル酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有
単量体の場合は、(メタ)アクリル酸が40mol%よ
り少なくても、得られるグラフト重合体のカルボン酸密
度の低下をおこさないが、この場合は(メタ)アクリル
酸が40mol%より少ないと、マレイン酸、フマル
酸、無水マレイン酸等のグラフト重合体への導入率が低
下し、残存する単量体が多くなるという問題がある。グ
ラフト重合は、重合開始剤の存在下で、実質的に溶媒を
用いずに行われる。
【0014】重合開始剤としては、公知のラジカル開始
剤を使用することができるが、有機過酸化物が特に好ま
しい。
【0015】有機過酸化物として例えば、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド等のケトンパーオキサイド類;t−ブチルハイドロパ
ーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソ
プロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタ
ンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン
−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3
−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイ
ドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)p
−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)p−ジイソプロピルヘキシン等のジアル
キルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテー
ト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフ
タレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイル
パーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロ
ピルカーボネート等のパーオキシエステル類;n−ブチ
ル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレエー
ト、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等の
パーオキシケタール類;ジベンゾイルパーオキサイド等
のジアシルパーオキサイド類などが挙げられる。
【0016】重合開始剤の量は、特に制限は無いが、モ
ノエチレン性不飽和単量体に対して好ましくは0.1〜
15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%使用す
る。これより少なくても多くても、ポリエーテルへの単
量体のグラフト効率が低下する。また、重合開始剤はあ
らかじめポリエーテルに添加しておくこともできるが、
モノエチレン性不飽和単量体と同時に添加することもで
きる。
【0017】グラフト重合は実質的に無溶媒で行われ
る。水またはアルコール、トルエン等の有機溶剤を用い
ると、ポリエーテルへの単量体のグラフト効率が低下す
る。開始剤、モノマー添加の為に溶剤を使用する場合に
は、その量を極力少なく、好ましくは全量に対して5w
t%以下にするか、添加後反応系からただちに留去する
ことが好ましい。
【0018】重合温度は100℃以上、好ましくは11
0℃以上160℃以下で行われる。100℃より低いと
ポリエーテルへの単量体のグラフト効率が低下する。ま
た、160℃より高い温度では、ポリエーテルおよびグ
ラフトポリマーの熱分解が起こるおそれがある。
【0019】グラフト重合の際、ポリエーテル化合物
(A)は、その一部または全量を初期に仕込むことが好
ましい。
【0020】また、単量体(b2)に、マレイン酸、フマ
ル酸、無水マレイン酸を用いる場合は、単量体(b2)の
使用量の半量以上をポリエーテル化合物(A)と共に初
期に仕込むことが好ましい。そして、残りの単量体と開
始剤を、ポリエーテルを100℃以上に加熱した後、別
々に滴下する。この時、ポリエーテル化合物(A)の一
部を初期に仕込む場合は、残りのポリエーテル化合物
(A)は、開始剤または単量体と混合して滴下すること
もできる。
【0021】得られた重合体は洗剤のビルダーとして、
そのまま水やアルコール等の溶剤に溶解して使用するこ
ともできるが、塩基を添加して使用することもできる。
塩基としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等の1
価金属塩、カルシウム塩等の2価金属塩、アルミニウム
塩等の3価金属塩、アンモミウム塩、モノエタノールア
ミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩を挙げる
ことができる。その際には、溶剤として水が好ましい。
【0022】さらに本発明の洗剤組成物は、界面活性剤
と、この発明の水溶性グラフト重合体からなるビルダー
を含むものであり、粉末、固体、液体いずれの形態の洗
剤でも可能である。特に、通常用いられる高分子ビルダ
ーのポリアクリル酸塩や、アクリル酸/マレイン酸共重
合体が、相溶性が乏しく配合できない液体洗剤に良好な
溶解性を示し、液体洗剤用ビルダーとして好適である。
【0023】界面活性剤としては、陰イオン界面活性
剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン
性界面活性剤のうちから少なくても1種類以上を用いる
ことができる。界面活性剤とビルダーの配合量は、たと
えば、界面活性剤100重量部に対してビルダー0.5
〜200重量部の割合で使用されるが、この割合に限定
されない。この範囲よりもビルダーが多いと、経済上好
ましくなく、少ないと、添加することによるメリットを
実用上期待できない。
【0024】本発明のビルダーは、従来のビルダー例え
ばゼオライト、クエン酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリ
ル酸/マレイン酸共重合体塩、縮合リン酸塩、ケイ酸塩
等と組み合わせて使用することができる。この場合、使
用割合は、適宜設定すればよく、特に制限はない。
【0025】更に、洗剤組成物に通常使用されている他
の成分、例えば、アルカリ剤、無機電解質、キレート
剤、再汚染防止剤、酵素、漂白剤、蛍光剤、酸化防止
剤、可溶化剤、着色剤、香料等を適宜選択して配合して
もよい。
【0026】
【実施例】
−合成例1− 温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応器に、平均分子量3000のポリエチレングリ
コール100重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して
溶融させ、攪拌下で145℃まで昇温した。次に、温度
を145〜147℃に保ちながら、アクリル酸50重量
部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド2.5重量部を別々
に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後20分間
攪拌を続けた。冷却後、滴下したアクリル酸の完全中和
量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を加え、攪
拌下還流温度で1時間加熱して、グラフト重合体1のナ
トリウム塩水溶液を得た。
【0027】−合成例2− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量2000のモノ
メトキシポリエチレングリコール100重量部を仕込ん
で、窒素気流下、加熱して溶融させ、攪拌下で130℃
まで昇温した。次に、温度を130〜132℃に保ちな
がら、アクリル酸66.8重量部、t−ブチルパ−オキ
サイド5重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴
下し、その後80分攪拌を続けた。冷却後、滴下したア
クリル酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10
%溶液)を加え、攪拌下還流温度で1時間加熱して、グ
ラフト重合体2のナトリウム塩水溶液を得た。
【0028】−合成例3− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量2000のポリ
エチレングリコール70重量部を仕込んで、窒素気流
下、加熱して溶融させ、攪拌下で145℃まで昇温し
た。次に、温度を146〜147℃に保ちながら、アク
リル酸30重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド0.
3重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、
その後1時間攪拌を続けた。冷却後、滴下したアクリル
酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶
液)を加え、攪拌下還流温度で1時間加熱して、グラフ
ト重合体3のナトリウム塩水溶液を得た。
【0029】−合成例4− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量3000のポリ
エチレングリコール70重量部を仕込んで、窒素気流
下、加熱して溶融させ、攪拌下で150℃まで昇温し
た。次に、温度を150〜152℃に保ちながら、メタ
クリル酸30重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド
1.5重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下
し、その後30分間攪拌を続けた。冷却後、滴下したメ
タクリル酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(1
0%溶液)を加え、攪拌下還流温度で1時間加熱して、
グラフト重合体4のナトリウム塩水溶液を得た。
【0030】−合成例5− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量2000のモノ
メトキシポリエチレングリコール70重量部、マレイン
酸13.9部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融混
合させ、攪拌下で145℃まで昇温した。次に、温度を
145〜147℃に保ちながら、アクリル酸19重量
部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド1.7重量部を別々
に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後1時間攪
拌を続けた。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液(10%
溶液)を、攪拌しながらpH約11となる量加え、還流
温度で1時間加熱して、グラフト重合体5のナトリウム
塩水溶液を得た。
【0031】−合成例6− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量2000のモノ
メトキシポリエチレングリコール40重量部、マレイン
酸20.9重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶
融混合させ、攪拌下で145℃まで昇温した。次に、温
度を145〜146℃に保ちながら、上記のモノメトキ
シポリエチレングリコール30重量部をアクリル酸1
2.9重量部に溶解した溶液と、ジ−t−ブチルパ−オ
キサイド1.3重量部を別々に、1時間にわたって連続
的に滴下し、その後1時間攪拌を続けた。冷却後、水酸
化ナトリウム水溶液(10%溶液)を、攪拌しながらp
H約11となる量加え、還流温度で1時間加熱して、グ
ラフト重合体6のナトリウム塩水溶液を得た。
【0032】−合成例7− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量2000のモノ
メトキシポリエチレングリコール70重量部、フマル酸
13.9重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融
混合させ、攪拌下で145℃まで昇温した。次に、温度
を145〜146℃に保ちながら、アクリル酸19重量
部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド1.7重量部を別々
に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後1時間攪
拌を続けた。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液(10%
溶液)を、攪拌しながらpH約11となる量加え、還流
温度で1時間加熱して、グラフト重合体7のナトリウム
塩水溶液を得た。
【0033】−合成例8− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量2000のモノ
メトキシポリエチレングリコール70重量部を仕込ん
で、窒素気流下、加熱して溶融させ、攪拌下で150℃
まで昇温した。次に、温度を150〜153℃に保ちな
がら、アクリル酸29.4重量部、ジ−t−ブチルパ−
オキサイド1.5重量部を別々に、1時間にわたって連
続的に滴下し、その後30分間攪拌を続けた。冷却後、
滴下したアクリル酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水
溶液(10%溶液)を加え、攪拌下還流温度で1時間加
熱して、グラフト重合体8のナトリウム塩水溶液を得
た。
【0034】−合成例9− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量2000のポリ
エチレングリコール70重量部を仕込んで、窒素気流
下、加熱して溶融させ、攪拌下で150℃まで昇温し
た。次に、温度を150〜153℃に保ちながら、アク
リル酸23.9重量部とn−ブチルアクリレート6.1
重量部の混合溶液、ジ−t−ブチルパ−オキサイド1.
5重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、
その後30分間攪拌を続けた。冷却後、滴下したアクリ
ル酸の90%の中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10
%溶液)を加え、室温で攪拌して、グラフト重合体9の
ナトリウム塩水溶液を得た。
【0035】−合成例10− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量200のポリエ
チレングリコール70重量部を仕込んで、窒素気流下、
攪拌下で150℃まで昇温した。次に、温度を150〜
151℃に保ちながら、アクリル酸27.4重量部、ジ
−t−ブチルパ−オキサイド3重量部を別々に、1時間
にわたって連続的に滴下し、その後30分間攪拌を続け
た。冷却後、滴下したアクリル酸の完全中和量の水酸化
ナトリウム水溶液(10%溶液)を加え、攪拌下還流温
度で1時間加熱して、グラフト重合体10のナトリウム
塩水溶液を得た。
【0036】−合成例11− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量5000のモノ
メトキシポリエチレングリコール70重量部、マレイン
酸16.2重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶
融混合させ、攪拌下で150℃まで昇温した。次に、温
度を150〜151℃に保ちながら、アクリル酸21.
4重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド2.48重量
部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後
30分間攪拌を続けた。冷却後、水酸化ナトリウム水溶
液(10%溶液)を、攪拌しながらpH約11となる量
加え、還流温度で1時間加熱して、グラフト重合体11
のナトリウム塩水溶液を得た。
【0037】−合成例12− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量2000のモノ
メトキシポリエチレングリコール70重量部、無水マレ
イン酸11.8重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱し
て溶融混合させ、攪拌下で150℃まで昇温した。次
に、温度を150℃〜151℃に保ちながら、アクリル
酸20.4重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド1.
6重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、
その後30分間攪拌を続けた。冷却後、水酸化ナトリウ
ム水溶液(10%溶液)を、攪拌しながらpH約11と
なる量加え、還流温度で1時間加熱して、グラフト重合
体12のナトリウム塩水溶液を得た。
【0038】−合成例13− 温度を140〜142℃に保った以外は合成例12と同
様にして、グラフト重合体13のナトリウム塩水溶液を
得た。
【0039】−合成例14− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量5000のモノ
メトキシポリエチレングリコール70重量部、マレイン
酸13.9重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶
融混合させ、攪拌下で140℃まで昇温した。次に、温
度を140〜141℃に保ちながら、アクリル酸20.
4重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド1.6重量部
を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後3
0分間攪拌を続けた。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液
(10%溶液)を、攪拌しながらpH約11となる量加
え、還流温度で1時間加熱して、グラフト重合体14の
ナトリウム塩水溶液を得た。
【0040】−合成例15− 平均分子量2000のモノメトキシポリエチレングリコ
ールの代わりに、平均分子量5000のモノメトキシポ
リエチレングリコールを用い、温度を140〜142℃
に保った以外は合成例12と同様にして、グラフト重合
体15のナトリウム塩水溶液を得た。
【0041】−合成例16− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量5000のモノ
メトキシポリエチレングリコール70重量部、無水マレ
イン酸11.8重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱し
て溶融混合させ、攪拌下で150℃まで昇温した。次
に、温度を150℃〜152℃に保ちながら、アクリル
酸20.4重量部、シクロヘキサンパ−オキサイド2.
4重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、
その後30分間攪拌を続けた。冷却後、水酸化ナトリウ
ム水溶液(10%溶液)を、攪拌しながらpH約11と
なる量加え、還流温度で1時間加熱して、グラフト重合
体16のナトリウム塩水溶液を得た。
【0042】−合成例17− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量3000のポリ
エチレングリコール70重量部、マレイン酸13.9重
量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融混合させ、
攪拌下で140℃まで昇温した。次に、温度を140〜
141℃に保ちながら、ベンゾイルパーオキサイド1.
4重量部をアクリル酸20.4重量部に溶解した溶液
を、1時間にわたって連続的に滴下し、その後30分間
攪拌を続けた。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液(10
%溶液)を、攪拌しながらpH約11となる量加え、還
流温度で1時間加熱して、グラフト重合体17のナトリ
ウム塩水溶液を得た。
【0043】−合成例18− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量3000のエチ
レンオキサイド/プロピレンオキサイドランダム共重合
体(90/10モル比)70重量部、マレイン酸13.
9重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融混合さ
せ、攪拌下で145℃まで昇温した。次に、温度を14
5〜147℃に保ちながら、アクリル酸20.4重量
部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド1.6重量部を別々
に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後30分間
攪拌を続けた。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液(10
%溶液)を、攪拌しながらpH約11となる量加え、還
流温度で1時間加熱して、グラフト重合体18のナトリ
ウム塩水溶液を得た。
【0044】−合成例19− 合成例1と同様の反応器に、平均分子量10000のポ
リエチレングリコール70重量部、無水コハク酸1.5
4重量部を仕込んで、窒素気流下、90℃まで昇温し、
1時間攪拌した。次に、マレイン酸13.9重量部を加
えて溶融混合させ、昇温して、140〜141℃に保ち
ながら、アクリル酸20.4重量部、ジ−t−ブチルパ
−オキサイド1.6重量部を別々に、1時間にわたって
連続的に滴下し、その後30分攪拌を続けた。冷却後、
水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を、攪拌しなが
らpH約11となる量加え、還流温度で1時間加熱し
て、グラフト重合体19のナトリウム塩水溶液を得た。
【0045】−合成例20− 平均分子量5000のモノメトキシポリエチレングリコ
ールの代わりに、平均分子量2000のモノメトキシポ
リエチレングリコールを用い、温度を145〜146℃
に保ち、アクリル酸と開始剤を2時間にわたって連続的
に滴下した以外は合成例14と同様にして、グラフト重
合体20のナトリウム塩水溶液を得た。
【0046】−比較合成例1− 温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応器に、平均分子量3000のポリエチレングリ
コール100重量部、水200重量部、硫酸銅(II)一
水和物0.024重量部を仕込んで、窒素気流下、還流
温度に加熱し、次に、アクリル酸125重量部、31%
過酸化水素水溶液40.3重量部、48%水酸化ナトリ
ウム水溶液108.33重量部を、別々に2時間にわた
って連続的に滴下した。その後20分間、還流温度で攪
拌を続けた。冷却後、48%水酸化ナトリウム水溶液2
3.44重量部を加えて比較重合体1のナトリウム塩水
溶液を得た。
【0047】−比較合成例2− 温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応器に、平均分子量3000のポリエチレングリ
コール25重量部、水50重量部を仕込んで、窒素気流
下、90℃に加熱し、次に、ベンゾイルパーオキサイド
1重量部をアクリル酸25重量部に溶かした溶液を30
分間にわたって連続的に滴下した。その後2時間、90
℃で攪拌を続けた。冷却後、滴下したアクリル酸の完全
中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を加
え、比較重合体2のナトリウム塩水溶液を得た。
【0048】−比較合成例3− 温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応器に、平均分子量2000のモノメトキシポリ
エチレングリコール40重量部を仕込んで、窒素気流
下、90℃に加熱し、次に、ベンゾイルパーオキサイド
0.5重量部をアクリル酸10重量部に溶かした溶液を
30分間にわたって連続的に滴下した。その後2時間、
90℃で攪拌を続けた。冷却後、滴下したアクリル酸の
完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を
加え、比較重合体3のナトリウム塩水溶液を得た。
【0049】−比較合成例4− 温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応器に、平均分子量3000のポリエチレングリ
コール180重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して
溶融させ、攪拌下で150℃まで昇温し、次に、アクリ
ル酸20重量部、ジ−t−ブチルパ−オキ1重量部を別
々に、1時間30分間にわたって連続的に滴下し、その
後1時間攪拌を続けた。冷却後、滴下したアクリル酸の
完全中和量の10%水酸化ナトリウム水溶液を加え、攪
拌下還流温度で1時間加熱して、比較重合体4のナトリ
ウム塩水溶液を得た。
【0050】−比較合成例5− 温度計、攪拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラ
ス製反応器に、平均分子量3000のエチレンオキサイ
ド/プロピレンオキサイドランダム共重合体(60/4
0モル比)54重量部を仕込んで、窒素気流下、攪拌し
ながら150℃に加熱し、、次に、上記のポリエーテル
11重量部とアクリル酸20重量部の混合液と、上記の
ポリエーテル15重量部とt−ブチルパ−オキ1重量部
の混合液を別々に、1時間30分間にわたって連続的に
滴下し、その後1時間攪拌を続けた。冷却後、滴下した
アクリル酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(1
0%溶液)を加え、攪拌下還流温度で1時間加熱して、
比較重合体5のナトリウム塩水溶液を得た。
【0051】−参考例− 合成例および比較合成例で得られたポリマーのグラフト
率(ポリエーテルにグラフトしていないホモポリマーの
量)は、酸型の重合体のベンゼンへの溶解性をみること
によって調べた。通常、ポリアクリル酸、アクリル酸/
マレイン酸共重合体等のポリカルボン酸は、ベンゼン、
トルエン、クロロホルム等の溶剤には溶解しない。
【0052】まず、次のように重合体を準備した。
【0053】合成例1〜20と、比較合成例3〜5は、
重合後水酸化ナトリウム水溶液で中和する前のグラフト
重合体1〜20および比較重合体3〜5をそのまま用い
た。
【0054】比較合成例1で得られた重合体は、強酸性
陽イオン交換樹脂で処理し、カルボン酸ナトリウムを酸
型にしたものを乾燥し、水分を除去して比較重合体1を
得た。
【0055】比較合成例2で得られた重合体は、重合後
水酸化ナトリウム水溶液で中和する前の水溶液を乾燥
し、水分を除去して比較重合体2を得た。
【0056】次に、準備した重合体10重量部に対し、
ベンゼンを90重量部加え、攪拌しながら還流温度まで
加熱し、1時間攪拌を続けた。冷却後、ベンゼン溶液の
様子を観察した。
【0057】合成例1〜20のグラフト重合体1〜20
と比較合成例4の比較重合体4は、濁りのない透明な液
体であった。一方、比較合成例1〜3、5の比較重合体
1〜3、5は沈澱物があった。比較合成例1〜3、5の
比較重合体は、ポリエーテルにグラフトしていないポリ
アクリル酸ホモポリマーが多く生成していた。
【0058】−実施例1〜13および比較例1− (カルシウムイオンキレート能の評価)合成例1〜20
のグラフト重合体1〜20のナトリウム塩と、比較合成
例1〜5の比較重合体1〜5のナトリウム塩をビルダー
として用い、カルシウムイオンキレート能、分散能、界
面活性剤とこれらのビルダーからなる洗剤組成物の洗浄
力、これらのビルダーの液体洗剤との相溶性を評価し
た。
【0059】カルシウムイオンキレート能は、50ml
ビーカーに10%グラフト重合体ナトリウム塩水溶液1
00mgを計り取り、塩化カルシウムが1.0×10-3
M、塩化カリウムが0.08Mとなるよう調整した水溶
液50mlを加え、攪拌し、溶液中のカルシウムイオン
濃度をカルシウムイオン電極(Orion Research Incorpo
rated 製のMODELE93−20)と、イオンアナラ
イザー(Orion Research Incorporated 製のEA92
0)を使用して測定し、グラフト重合体1gによってキ
レートされるカルシウムイオンを炭酸カルシウムに換算
したmg数で示した。結果を表1に記載した。実施例の
グラフト重合体は、比較例の比較重合体に比べカルボン
酸含量が多いため、良好なカルシウムイオンキレート能
を示した。
【0060】
【表1】
【0061】−実施例14〜20および比較例2〜4− (クレー分散能の評価)合成例1、5、11、13〜1
5、17〜19のグラフト重合体1、5、11、13〜
15、17〜19のナトリウム塩を用いて、クレーの分
散性能を評価した。
【0062】0.1%グラフト重合体および比較重合体
のナトリウム塩水溶液3gを、100mlすり付き比色
管にいれ、pH9に調整した緩衝液を加え全量を60m
lとする。試験用ダスト11種(日本粉体工業技術協会
製の品名)0.3g加え、栓をして50回上下に振っ
た。それから11時間静置した後、10mlホールピペ
ットで液面から15ml下の所からから、10ml吸い
上げた。吸い上げた液を、SPECTRONIC20A
(島津製作所製)を用い、UV600nmの光の透過率
を測定した。結果を表2に記載した。実施例のグラフト
重合体は比較例の比較重合体と比べて、カルボン酸密度
が高く、かつグラフト率が高いため、非常に良好なクレ
ーの分散性能を示した。
【0063】
【表2】
【0064】−実施例21〜34および比較例5〜6 (洗浄力の評価)合成例1、3〜14、19、20のグ
ラフト重合体1、3〜14、19、20のナトリウム塩
と、比較合成例4の比較重合体4のナトリウム塩を試料
ビルダーとし、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
20重量%、試料ビルダー20重量%、2号ケイ酸ナト
リウム10重量%、無水炭酸ナトリウム10重量%、無
水硫酸ナトリウム40重量%の配合で洗剤組成物を得
た。
【0065】上記の各洗剤組成物について洗浄力を調べ
た。洗浄力は、次のようにして調べた。使用水は4゜D
H(Ca2+/Mg2+=3/1(モル比))の硬度の水を
用い、上記の配合で得られる洗剤組成物を0.1重量%
の濃度になるよう洗浄液を調整した。ターゴトメーター
(株式会社興亜商会製)を用いて、洗浄液500ml中
で、10cm×10cmの人工汚染布4枚を、温度25
℃にて100rpmで5分間洗浄をおこなった。5分間
すすぎを行った後、乾燥し、布の汚れ落ちの様子を表面
反射率計を用いて、表面反射率を測定し、下記の式に従
い洗浄率を算出した。ビルダーを添加しない洗剤組成物
は、上記の配合の試料ビルダーのかわりに水を配合して
得た。結果を表3に記載した。実施例のグラフト重合体
は比較例の比較重合体と比べて、良好なビルダー性能を
示した。
【0066】 洗浄率(%)=(RW−RS)/(RO−RS)×100 RO:人工汚染布の現白布の表面反射率 RS:人工汚染布の表面反射率 RW:洗浄後の人工汚染布の表面反射率
【0067】
【表3】
【0068】−実施例35〜42および比較例7〜17
− (液体洗剤への配合)合成例5、8、20のグラフト重
合体5、8、20のナトリム塩と、比較合成例1〜3の
比較重合体1〜3のナトリウム塩を試料ビルダーとし
て、下記の配合で液体洗剤組成物を得た。25℃および
0℃それぞれの温度での液体洗剤組成物の相溶性を、均
一で濁りがなく透明である場合を○、分離する、濁りが
ある、または不透明である場合を×とし、評価した。ま
た、実施例35、36と、比較例9の液体洗剤組成物に
ついては洗浄力を調べた。洗浄力は、下記の配合で得ら
れる液体洗剤組成物を0.025重量%と、0.05重
量%の濃度になるよう洗浄液を調整した以外は、上述と
同様の方法で調べた。結果を表4〜6に記載した。実施
例のグラフト重合体は比較例の比較重合体と比べて、ポ
リエーテルへのグラフト率が高いため、界面活性剤と非
常に良好な相溶性を示し、均一で濁りがなく透明な液体
洗剤が得られ、またグラフト重合体を配合することによ
りその洗浄力を高めた。
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】
【表6】
【0072】
【発明の効果】本発明のビルダーは、エチレンオキサイ
ドを主成分とするポリエーテルに、(メタ)アクリル酸
を主体とするモノエチレン性不飽和単量体を、高いグラ
フト率でグラフト重合した水溶性グラフト重合体からな
り、多価金属イオンキレート作用、分散作用を示し、洗
浄剤組成物の状態に関わらずこれに配合されてその洗浄
力を向上させることができる。さらに、グラフト効率が
高いため、いいかえるとポリエーテルにグラフトしてい
ないモノエチレン性不飽和単量体の重合体が少ないた
め、界面活性剤と良好な相溶性を示し、液体洗剤に配合
可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレンオキサイドを80mol%以上
    構成単位として有する数平均分子量200以上のポリエ
    ーテル化合物(A)に、(メタ)アクリル酸(b1)40
    〜100mol%および共重合可能な他のモノエチレン
    性不飽和単量体(b2)0〜60mol%からなる単量体
    成分(B)をポリエーテル化合物(A)に対して25w
    t%以上の量を、重合開始剤の存在下で実質的に溶媒を
    用いず、100℃以上の温度でグラフト重合反応させる
    ことにより得られる水溶性グラフト重合体を含んでなる
    ビルダー。
  2. 【請求項2】 単量体成分(b2)としてマレイン酸、フ
    マル酸、無水マレイン酸の群より選ばれる少なくとも1
    つの単量体を使用し、かつ単量体成分(b2)の使用量の
    半量以上を予めポリエーテル化合物に混合したのち、残
    部の単量体成分(B)および重合開始剤を添加し、グラ
    フト重合することにより得られる水溶性グラフトグラフ
    ト重合体を含んでなる請求項1記載のビルダー。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のビルダーと界面
    活性剤を含んでなる洗剤組成物。
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