JP2000169890A - 洗浄性向上剤 - Google Patents
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Abstract
機に生じるスカム蓄積を抑制できる洗浄性向上剤を提供
する。 【解決手段】 1価アルコールのAO付加物等に、マレ
イン酸、アクリル酸等の特定のモノマーをグラフト共重
合させて得られるグラフト共重合体と、特定のアミノカ
ルボン酸もしくは有機ホスホン酸とを、特定の重量比で
含有する洗浄性向上剤。
Description
程等に使用される洗浄性向上剤に関する。
ウ分等の、動物繊維には脂肪、コロイド物質等の、ま
た、ポリエステル新合繊布地においては、紡糸段階で添
加される多量のパラフィンワックスや、アクリル酸エス
テル系、ポリビニルアルコール系等のサイジング剤等が
夾雑物として存在するため、それらを除去するための精
練処理が施される。精練処理方法には、精練処理機に繊
維製品を供給する方式により、大きく分けてバッチ方式
と連続方式があり、精練処理機にバッチ方式では主に処
理槽、連続方式では主にサチュレーターと呼ばれる処理
槽、絞りローラー、及び多段ロールを有するスチーマー
ボックス等からなる。例えば連続精練処理は、サチュレ
ーターに精練剤、キレート剤等を含有するアルカリ性水
溶液(以下処理液という)を満たし、これに繊維製品を
浸漬させ、絞りローラー、次いでスチーマーボックス中
を通過させて処理液と共に夾雑物を除去することにより
行われる。
は、NaOH等のアルカリ剤や界面活性剤で脱落した夾
雑物或いは不純物が、処理液中の硬度成分や繊維素材に
由来する金属イオンと水不溶性の塩を形成し、精練処理
機にスカムとして蓄積する。例えば連続精練処理ではサ
チュレーター内やスチーマーボックスのロール等に蓄積
しやすい。スカムが蓄積すると繊維製品を傷つけるため
除去作業が必要となる。また処理浴で発生した水不溶性
塩は繊維製品に再付着し、吸水性及び風合を損ない、ま
た染色性を阻害する。一般に、水不溶性の塩の生成防止
にはキレート剤の添加は有効であるが、アルカリ剤を使
用する精練工程ではキレート剤の添加は十分な効果を示
さない。その理由は、アルカリ剤存在下でのキレート能
の低下および過剰の硬度成分に対するキレート剤自体の
不溶化、効力の失効、またキレート剤自体の加水分解に
よるスケール形成等があるからである。
精練剤と共に、或いは精練工程の前処理に洗浄性向上剤
による処理を行うことが提案されており、特開平3−2
1699号にはポリ−α−ヒドロキシアクリル酸重合体
と特定のアミノカルボン酸もしくは有機ホスホン酸とを
含有する洗浄性向上剤が開示されている。
も、高アルカリ濃度(例えばNaOHの場合20g/L
以上)である程、スカム蓄積防止効果は不十分であっ
た。
理しても精練処理機へのスカム蓄積防止効果の非常に高
い洗浄性向上剤を提供することである。
ルキレンオキサイド付加物(平均付加モル数1〜10
0) ・モノマー(2):炭素数2〜9の2〜6価アルコール
アルキレンオキサイド付加物(平均付加モル数1〜10
0) ・モノマー(3):炭素数3〜18のアルキルモノアミ
ンアルキレンオキサイド付加物(平均付加モル数1〜1
00) ・モノマー(a):下記一般式(a)で表されるモノマ
ー
原子、二価金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基 を示す。〕 〔(B)成分〕
水酸基を有する炭素数1〜4のアルキル基又は−N
(R6)(R7)(R6 、R7 は、それぞれ他から独立に、水
素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数5〜6の
シクロアルキル基、フェニル基、炭素数7〜18のアル
キル基を有するアルキルフェニル基、炭素数7〜18の
フェニルアルキル基又は炭素数1〜10のアルカノール
基を示す) X3、X4、X5、X6;それぞれ他から独立に、水素原
子、一価金属原子、二価金属原子、アンモニウム基又は
有機アミン基 Y1、Y2、Y3;それぞれ他から独立に、水素原子、−
CH2COOH基又は
ら独立に、水素原子、−CH2COOH基又は
(B)成分とを併用すると、高アルカリ濃度でもスカム
蓄積防止効果が非常に高いことを見出した。
成するアルコールは、炭素数1〜12が好ましく、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキ
サノール、オクタノールが更に好ましい。メタノールが
特に好ましい。アルキレンオキサイド(以下AOとい
う)はエチレンオキサイド(以下EOという)、プロピ
レンオキサイド(以下POという)が挙げられる。AO
平均付加モル数は1〜100、好ましくは3〜50、特
に好ましくは5〜20である。
としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリメチレングリコール、グリセリン、ジグリセリ
ン、マンニタン、ペンタエリトリット、ソルビタン、D
−グリセロ−D−ガラクトヘプトース、マルトース等が
挙げられ、ソルビタン、エチレングリコールが好まし
い。AO平均付加モル数は、多価アルコール1モル当た
り、1〜100、好ましくは3〜50、特に好ましくは
5〜20である。
ミンとしては、例えばドデシルアミン、ヘキサデシルア
ミン、ステアリルアミンが挙げられ、ステアリルアミン
が好ましい。また、1級、2級の何れでも良いが、1級
アミンが好ましい。AO平均付加モル数は、1〜10
0、好ましくは3〜50、特に好ましくは5〜20であ
る。
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びこれらの塩等
が挙げられ、2種以上を併用してもよい。特にマレイン
酸、アクリル酸が好ましい。
86503号記載の水溶性又は水分散性グラフト重合体
が挙げられる。
能が得られることから、モル比で、モノマー(1)〜
(3)の合計/モノマー(a)=1/3〜1/200が
好ましく、より好ましくは1/5〜1/100、更に好
ましくは1/5〜1/50である。
一種以上とモノマー(a)とを、過硫酸カリウム等の重
合開始剤の存在下に塊状重合、溶液重合等の公知の重合
方法により共重合させることにより得られる。
100000が好ましく、より好ましくは1000〜5
0000である。
〜(iii) から選ばれる一種以上の化合物であり、これら
は高いキレート能を示す。
は、メチレン−1,1−ジホスホン酸、エチリデン−
1,1−ジホスホン酸(1−ヒドロキシエチリデン−
1,1−ジホスホン酸)、ブチリデン−1,1−ジホス
ホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ
ン酸及び1−ヒドロキシプロピリデン−1,1−ジホス
ホン酸、特表平9−504342号記載のアミノアルカ
ンジホスホン酸、特開平1−162865号記載の燐含
有化合物が挙げられ、ホスホン基の一部又は全部が塩の
形態であってもよい。また、上記一般式(ii)及び(ii
i) の化合物のうち、有機ホスホン酸としては、アミノ
−トリ(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン−テ
トラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミン−
ペンタ(メチレンホスホン酸)及びトリエチレンテトラ
アミン−ヘキサ(メチレンホスホン酸)等が挙げられ
る。また、一般式(ii)及び(iii) の化合物のうち、ア
ミノカルボン酸としては、ニトリロ三酢酸、エチレンジ
アミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、トリエチ
レンテトラアミン六酢酸等が挙げられる。(B)成分と
しては、一般式(i)の化合物が好ましく、なかでもエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸又はその塩が好まし
い。
の重量比は、スカム蓄積の抑制効果に優れることから、
(A)/(B)=99/1〜60/40であり、好まし
くは98/2〜80/20である。
て、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル等の非イオン性界面
活性剤、ソーダ灰、苛性ソーダ等のアルカリビルダー及
びポリオキシアルキレンエーテル系、シリコーンオイル
系、鉱物油系等の消泡剤等を併用することができる。
が0.1〜10g/リットル、好ましくは0.3〜5g
/リットルとなるように用いられる。この場合、処理液
のアルカリ濃度は、例えばNaOH濃度が、スカム蓄積
防止効果の観点から、10〜80g/リットル、好まし
くは20〜70g/リットル、特に好ましくは30〜6
0g/リットルとすることができる。
等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、レーヨン、ト
リアセテート等の化合織繊維及びこれらの混紡交織繊維
に適用出来る。精練方法は通常のバッチ方式、連続方式
いずれでもよいが、連続方式は一般にアルカリ濃度が高
いので連続方式に好適に用いられる。精練温度は繊維の
種類にもよるが20〜140℃、好ましくは50〜13
0℃である。
(マングル)(辻井染機工業株式会社製、ニューマチッ
クマングル)及びスチーマーボックスからなる試験装置
を用いた。
組成で使用してなる洗浄性向上剤1g/リットルと、1
92°DH人工硬度水50g/リットルと、NaOH4
0g/リットルもしくは60g/リットルとを含有する
処理液を調製する。192°DH人工硬度水1リットル
は、CaCl2 3.04gとMgCl2・6H2O 1.
39gとをイオン交換水に溶解させ、1リットルにメス
アップして得る。25℃の処理液中に15cm幅の帯状
の精練前の綿キャンブリック生機を5秒間浸漬し、マン
グルで100%owf(on the weight
of fabric)に絞って処理液の付着量を制御
し、スチーマーボックス(95℃)内で加熱処理した。
この処理は布速度5m/分で1時間連続して行った。
10)1モルとマレイン酸10モルとアクリル酸10モ
ル〔モル数は仕込み時のモル比である(以下同じ)〕の
グラフト共重合体、重量平均分子量10000 ・ポリマー2;ステアリルアミンEO付加物(平均付加
モル数8)1モルとマレイン酸20モルとアクリル酸2
0モルのグラフト共重合体、重量平均分子量15000 ・ポリマー3;ソルビタンEO付加物(平均付加モル数
15)1モルとマレイン酸15モルとアクリル酸15モ
ルのグラフト共重合体、重量平均分子量12000 ・ポリマー4;エチレングリコールEO(平均付加モル
数10)PO(平均付加モル数2)付加物1モルとマレ
イン酸30モルとアクリル酸30モルのグラフト共重合
体、重量平均分子量20000 ・PAHA;ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸(ペール
ブラック250、日本パーオキサイド(株)製) ・ホスホン酸;エチリデン−1,1−ジホスホン酸 ・NTA;ニトリロ三酢酸 ・EDTA;エチレンジアミン四酢酸 ・DTPA;ジエチレントリアミン五酢酸 なお、上記において、重量平均分子量は、カラム;G4
000PWXL及びG2500PWXLカラム(何れも
東ソー社製)、溶離液;リン酸緩衝液〔0.2Mol/
リットル、Na2HPO4/KH2PO4 (pH7.
0)〕/CH3CN=9/1(容量比)、40℃、示差
屈折検出器使用、標準物質;ポリエチレンオキシドによ
る水系ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより
測定されたものである。
クス内のローラー汚れを下記の基準で目視判定した。 1;全く汚れが認められない 2;微量の汚れが付着 3;若干の汚れがローラー上に付着 4;かなりの部分に汚れが付着 5;ローラー全体にかなりの量の汚れが付着
処理を行っても、精練処理機にスカムを蓄積させない洗
浄性向上剤が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記(1)〜(3)から選ばれる一種以
上のモノマーに下記一般式(a)で表されるモノマー
(a)をグラフト重合させてなるグラフト共重合体
(A)と、下記一般式(i)〜(iii) から選ばれる一種
以上の化合物(B)とを、(A)/(B)=99/1〜
60/40の重量比で含有する洗浄性向上剤。 〔(A)成分〕 ・モノマー(1):炭素数1〜18の1価アルコールア
ルキレンオキサイド付加物(平均付加モル数1〜10
0) ・モノマー(2):炭素数2〜9の2〜6価アルコール
アルキレンオキサイド付加物(平均付加モル数1〜10
0) ・モノマー(3):炭素数3〜18のアルキルモノアミ
ンアルキレンオキサイド付加物(平均付加モル数1〜1
00) ・モノマー(a):下記一般式(a)で表されるモノマ
ー 【化1】 〔式中、 R1、R2;水素原子又はメチル基 R3;水素原子、メチル基又は−COOX2 X1、X2;それぞれ他から独立に、水素原子、一価金属
原子、二価金属原子、アンモニウム基又は有機アミン基 を示す。〕〔(B)成分〕 【化2】 〔式中、 R4 ;水素原子、炭素数1〜10のアルキル基 R5 ;水素原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、
水酸基を有する炭素数1〜4のアルキル基又は−N
(R6)(R7)(R6 、R7 は、それぞれ他から独立に、水
素原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数5〜6の
シクロアルキル基、フェニル基、炭素数7〜18のアル
キル基を有するアルキルフェニル基、炭素数7〜18の
フェニルアルキル基又は炭素数1〜10のアルカノール
基を示す) X3、X4、X5、X6;それぞれ他から独立に、水素原
子、一価金属原子、二価金属原子、アンモニウム基又は
有機アミン基 Y1、Y2、Y3;それぞれ他から独立に、水素原子、−
CH2COOH基又は 【化3】 Z1、Z2、Z3、Z4、Z5;それぞれ他から独立に、水
素原子、−CH2COOH基又は 【化4】 n;0〜4の整数 を示す。〕
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34970698A JP3983398B2 (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 洗浄性向上剤 |
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JP34970698A JP3983398B2 (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 洗浄性向上剤 |
Publications (2)
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JP3983398B2 JP3983398B2 (ja) | 2007-09-26 |
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---|---|---|---|
JP34970698A Expired - Lifetime JP3983398B2 (ja) | 1998-12-09 | 1998-12-09 | 洗浄性向上剤 |
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- 1998-12-09 JP JP34970698A patent/JP3983398B2/ja not_active Expired - Lifetime
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