JP4822639B2 - 組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗剤、水処理剤、繊維処理剤、キレート剤等に添加することで、これら各用途に広く利用可能な組成物を提供する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸/マレイン酸共重合体等は、洗剤に添加する事で、洗浄力が強化される事が知られている。
しかし、近年風呂水の残り湯を洗濯に使用することが多くなり、風呂水ポンプを装備した洗濯機も多く販売されるように成った。その際、風呂水の残り湯には、汚れ成分、各種金属イオン等が多く溶解しており、汚れの激しい風呂水の場合、従来の洗剤では、充分な洗浄力が得られない課題をかかえていた。
水処理剤においても、水質条件の変化によって、効果が著しく低下する事が有り問題となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
風呂水などの水質の悪い水を使用しても洗浄力の低下の程度を大きく低減できる添加剤組成物、幅広い水質条件に対して安定的に効果を発揮する水処理剤を提供できる組成物を提供する事を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
発明者等は、上記従来の問題を解決すべく鋭意検討した結果、モノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体と酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体を含有する事を特徴とする組成物を配合した洗剤組成物が幅広い水質条件で高い洗浄力を発揮する事を見出し本発明を完成させるに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の組成物は、モノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体と酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体を含有する事を特徴とする組成物であり、上述した各種用途において幅広く使用出来るものである。
本発明で用いるモノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体は、特に制限はないが、分子量は、500以上である事が好ましく、1000以上1000万未満がより好ましく、2000以上5万未満が、洗剤組成物として使用した時の洗浄力増強効果を高める目的で好ましい。
本発明で用いられるモノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体は、アルキレンオキシドを50mol%以上構成単位として有するものであり、エチレンオキサイド、および他のアルキレンオキサイドを、水またはアルコールを開始点として公知の方法で重合することにより得られる。ポリエーテルを得るためのアルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール等の炭素数1〜22の1級アルコール;炭素数3〜18の2級アルコール;t−ブタノール等の3級アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、プロピレングリコール等のジオール類;グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオール類;ソルビトール等のポリオール類;フェノール、ナフトール、カルバゾール等が例示される。エチレンオキサイドと共重合可能な他のアルキレンオキサイドとしては、特に限定はないがプロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドが好ましい。プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを使用する場合は、その比率は、モル比で0.01/0.99以上0.3/0.7以下が油脂汚れの洗浄力向上の目的で好ましい。
モノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体として、上記のようにして得られたポリエーテルのすべての末端、または一部の末端の水酸基を炭素数2〜22の脂肪酸、コハク酸、無水コハク酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アジピン酸等のジカルボン酸でエステル化したものも挙げられる。
【0006】
また、これらのポリエーテルの分子量は200以上10000以下が好適である、好ましくは300以上3000以下、より好ましくは400以上1800以下である。
本発明のモノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体は、エチレン性不飽和単量体をポリエーテル化合物にグラフト重合して得られるものであり、エチレン性不飽和単量体としては、エチレン性不飽和モノカルボン酸系単量体及び/または、エチレン性不飽和ジカルボン酸系単量体を含有するのが好ましい。ポリエーテル化合物とエチレン性不飽和ジカルボン酸系単量体の使用比率は、重量比率で、10/90以上50/50以下の比率が好ましく、20/80以上、40/60以下の比率がより好ましく25/75以上、35/65以下が、泥汚れに対する洗浄力向上の効果を上げる目的で、最も好ましい。
エチレン性不飽和モノカルボン酸系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等を挙げることが出来る。エチレン性不飽和ジカルボン酸系単量体としては、例えばマレイン酸;フマル酸;無水マレイン酸;マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等のマレイン酸のアルキルエステル類;フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル等のフマル酸のアルキルエステル類などが挙げられ、これらの中から1種または2種以上を用いることができる。これらの中でも水溶性重合体のカルボン酸密度を上げ、カルシウムイオン捕捉能、分散能を高める点からマレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸が好ましい。
【0007】
モノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体を得るための重合をする際に用いる有機過酸化物としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)p−ジイソプロピルベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)p−ジイソプロピルヘキシン等のジアルキルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーオキシエステル類;n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレエート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパーオキシケタール類;ジベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類などが挙げられる。
【0008】
重合開始剤の量は、特に制限は無いが、エチレン性不飽和単量体に対して好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%使用する。これより少なくても多くても、ポリエーテルへの単量体のグラフト効率が低下する。また、重合開始剤はあらかじめポリエーテルに添加しておくこともできるが、モノエチレン性不飽和単量体と同時に添加することもできる。
【0009】
重合は実質的に無溶媒で行われるのが、好ましい。水またはアルコール、トルエン等の有機溶剤を用いると、ポリエーテルへの単量体のグラフト効率が低下する。開始剤、モノマー添加の為に溶剤を使用する場合には、その量を極力少なく、好ましくは全量に対して5wt%以下にするか、添加後反応系からただちに留去することが好ましい。
【0010】
重合温度は100℃以上、好ましくは120℃以上160℃以下で行われる。100℃より低いとポリエーテルへの単量体のグラフト効率が低下する。また、160℃より高い温度では、ポリエーテルおよびグラフトポリマーの熱分解が起こるおそれがある。
【0011】
得られた水溶性共重合体は顔料分散剤として、そのまま水やアルコール等の溶剤に溶解して使用することもできるが、塩基を添加して使用することもできる。塩基としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等の1価金属塩、カルシウム塩等の2価金属塩、アルミニウム塩等の3価金属塩、アンモミウム塩、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩を挙げることができる。その際には、溶剤として水が好ましい。
また、本発明で使用する酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体は、炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)を含有する重合体を用いる事が洗剤組成物に用いたときの洗浄力増強効果の向上の目的で好ましい。具体的には、炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)100〜0mol%及びその他共重合可能な単量体(b)由来の構造単位(II)0〜100mol%(但し、(I)と(II)の合計量は100mol%である。)からなる重合体があげられ、好ましくは炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)100〜5mol%及びその他共重合可能な単量体(b)由来の構造単位(II)0〜95mol%からなる。より好ましくは炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)90〜10mol%及びその他共重合可能な単量体(b)由来の構造単位(II)10〜90mol%からなる重合体である。さらに好ましくは、炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)85〜70mol%及びその他共重合可能な単量体(b)由来の構造単位(II)15〜30mol%からなる(但し、(I)と(II)の合計量は100mol%である。)重合体である。また、洗剤組成物として使用したときの泥汚れの洗浄力強化の目的では、炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)100〜10mol%及びその他共重合可能な単量体(b)由来の構造単位(II)0〜90mol%からなる(但し、(I)と(II)の合計量は100mol%である。)重合体が好ましく、炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)100%であることが最も好ましい。上記炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)は、アクリル酸(塩)、メタクリル酸(塩)、クロトン酸(塩)由来の構造単位であり、好ましくはアクリル酸(塩)、メタクリル酸(塩)由来の構成単位であり、より好ましくはアクリル酸(塩)由来の構成単位である。これら単量体は1種または2種以上含んでもよい。
【0012】
アクリル酸(塩)とは、アクリル酸及び/またはアクリル酸塩である。アクリル酸塩としては特に限定はされないが、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム等のアクリル酸アルカリ金属塩;アクリル酸アンモニウム;アクリル酸有機アミン塩等を1種または2種以上含んでいてもよい。
【0013】
その他共重合可能な単量体(b)由来の構造単位(II)は、特に限定されるものではなく、必要に応じて併用してもよく、以下に記載するものを用いるのが好ましい。例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸等の不飽和ジカルボン酸系単量体及び不飽和多価カルボン酸系不飽和単量体;(メタ)アクリルアミド、t−ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド系単量体;(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、2−メチルスチレン、酢酸ビニル等の疎水性単量体;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシ−プロパンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシスルホプロピル(メタ)アクリレート、スルホエチルマレイミド等の不飽和スルホン酸単量体;上記不飽和ジカルボン酸系単量体、上記不飽和多価カルボン酸系単量体または上記不飽和スルホン酸系単量体を、1価金属、2価金属、アンモニア、有機アミン等で部分中和または完全中和してなる中和物;2−ヒドキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、α−ヒドロキシアクリル酸、ビニルアルコール等の水酸基含有不飽和単量体;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のカチオン性単量体、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル系単量体、(メタ)アクリルアミドメタンホスホン酸等の含リン単量体、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、ビニルピロリドン、また(メタ)アリルアルコールのエチレンオキシド付加物、イソプレノールのエチレンオキシド付加物、(メタ)アクリル酸の(アルコキシ)ポリエチレングリコールエステル等を挙げる事が出来る。これらの単量体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体の重合溶媒としては、好ましくは水単独が用いられるが、必要に応じて親水性有機溶媒を水に適宜添加してもよい。上記親水性有機溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール;ジメチルホルムアミド等のアミド類;アセトン等のケトン類;1,4−ジオキサン等のエーテル類等が挙げられ、これらの中から1種または2種以上適宜選んで使用できる。親水性有機溶媒の添加割合は、水との混合溶媒全量に対し、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、よりさらに好ましくは5重量%以下、最も好ましくは1重量%以下である。この割合が20重量%を超えると、該重合体が分離及び/または沈殿する恐れがある。
本発明の酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体は、洗剤組成物へ添加した際の泥汚れ洗浄力向上の目的で、重合体の酸価が3以上が好ましく、5以上がより好ましく、8以上が更に好ましい。ここでの酸価は、重合体1g当たりのアニオン性官能基のミリ当量で表わされる。
本発明の酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体を製造する際の重合開始剤は特に限定されるものではないが、各種過酸化物などを用いることができ、例えば、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;2、2'−アゾビス(2−アミノジプロパン)2塩酸塩、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリン酸)、アゾビスイソブチルニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、過コハク酸、ジ−t−ブチルパーオサイド、t−ブチルヒドロパーオサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等が挙げられる。これらの1種類のみであっても2種類以上含んでいてもよい。
本発明の酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体の重量平均分子量は、500以上10万以下が好ましく、1000以上3万以下がより好ましく、3000以上2万以下が、更に好ましく、4500以上1.5万以下が最も好ましい。また、酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体の分子量分布は、1.0〜6.0が好ましく、1.5〜5.0がより好ましく、1.8〜4.0が更に好まく、2.0〜3.5が最も好ましい。ここで、分子量分布とは、重量平均分子量/数平均分子量で表わされる数値である。本発明の組成物は、モノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体と酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体を含有する組成物であるが、上記水溶性グラフト重合体と直鎖状ポリカルボン酸系重合体の配合比率は、特に制限が無いが、重量比で、1:9〜9:1が好ましく、2:8〜8:2がより好ましく、3:7〜7:3が更に好ましく、4:6〜6:4が汚れの激しい風呂水を使用したときの洗浄力の低下の程度を大きく低減できるため最も好ましい。
本発明の組成物で、モノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体と酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体は、予め混合した後使用しても良く、使用時に別々の投入口から投入し混合しても良い。別々の投入口から投入する場合、投入の順番に特に制限はない。
【0014】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、「%」は「重量%」を示す。
−実験例1−
温度計、撹拌機、窒素導入管、還流冷却器を備えたガラス製反応器に、平均分子量1000のポリエチレングリコール200重量部、マレイン酸44重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融させ、撹拌下で145℃まで昇温した。次に、温度を145〜147℃に保ちながら、アクリル酸100重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド5.5重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後20分間撹拌を続けた。冷却後、投入したアクリル酸およびマレイン酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を加え、撹拌下還流温度で1時間加熱して、水溶性グラフト重合体(1)のナトリウム塩水溶液を得た。
−実験例2−
実験例1と同様の反応器に、平均分子量5000のモノメトキシポリエチレングリコール200重量部、マレイン酸22重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融させ、撹拌下で130℃まで昇温した。次に、温度を130〜132℃に保ちながら、アクリル酸100重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド5重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後80分撹拌を続けた。冷却後、投入したアクリル酸およびマレイン酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を加え、撹拌下還流温度で1時間加熱して、水溶性グラフト重合体(2)のナトリウム塩水溶液を得た。
−実験例3−
実験例1と同様の反応器に、平均分子量1000のフェノキシポリエチレングリコール200重量部、マレイン酸22重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融させ、撹拌下で145℃まで昇温した。次に、温度を145〜147℃に保ちながら、アクリル酸50重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド2.5重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後20分間撹拌を続けた。冷却後、投入したアクリル酸およびマレイン酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を加え、撹拌下還流温度で1時間加熱して、水溶性グラフト重合体(3)のナトリウム塩水溶液を得た。
−実験例4−
実験例1と同様の反応器に、平均分子量1000のナフトキシポリエチレングリコール400重量部、マレイン酸22重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融させ、撹拌下で130℃まで昇温した。次に、温度を130〜132℃に保ちながら、アクリル酸53重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド5重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後80分撹拌を続けた。冷却後、投入したアクリル酸およびマレイン酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を加え、撹拌下還流温度で1時間加熱して、水溶性グラフト重合体(4)のナトリウム塩水溶液を得た。
−実験例5−
実験例1と同様の反応器に、平均分子量500のモノメトキシポリエチレングリコール200重量部、マレイン酸50重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融させ、撹拌下で145℃まで昇温した。次に、温度を146〜147℃に保ちながら、アクリル酸100重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド5重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後1時間撹拌を続けた。冷却後、滴下したアクリル酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を加え、撹拌下還流温度で1時間加熱して、水溶性グラフト重合体(5)のナトリウム塩水溶液を得た。
−実験例6−
実験例1と同様の反応器に、平均分子量500のポリエチレングリコール200重量部、マレイン酸20重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融させ、撹拌下で150℃まで昇温した。次に、温度を150〜152℃に保ちながら、メタクリル酸30重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド3重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後30分間撹拌を続けた。冷却後、滴下したメタクリル酸の完全中和量の水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を加え、撹拌下還流温度で1時間加熱して、水溶性グラフト重合体(6)のナトリウム塩水溶液を得た。
−実験例7−
実験例1と同様の反応器に、平均分子量2000のモノメトキシポリエチレングリコール100重量部、マレイン酸15重量部を仕込んで、窒素気流下、加熱して溶融混合させ、撹拌下で145℃まで昇温した。次に、温度を145〜147℃に保ちながら、アクリル酸15重量部、ジ−t−ブチルパ−オキサイド3重量部を別々に、1時間にわたって連続的に滴下し、その後1時間撹拌を続けた。冷却後、水酸化ナトリウム水溶液(10%溶液)を、撹拌しながらpH約11となる量加え、還流温度で1時間加熱して、水溶性グラフト重合体(7)のナトリウム塩水溶液を得た。
実施例1、2、3、4、5、6、7
下表1に示した人工汚垢を四塩化炭素中に分散し、綿の白布を人工汚垢液を通した後、乾燥、切断することにより、10cm×10cmの汚染布を作成した。表2に示した洗剤組成物をもちいて、表3の条件で洗濯をそれぞれ行った。洗濯後、各汚染布を乾燥後、反射率の測定を行った。下式により反射率から洗浄率を求め、各洗剤組成物の洗浄力評価試験を行った。結果を表4に記載する。直鎖状ポリカルボン酸系重合体の分子量と分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した。酸価は、コロイド滴定法を用いて測定した。
【数1】
Figure 0004822639
【0015】
【表1】
Figure 0004822639
【0016】
【表2】
Figure 0004822639
【0017】
【表3】
Figure 0004822639
【0018】
【表4】
Figure 0004822639
【0019】
比較例1、2
実施例1と同様にして、表5に記載の組成物を用いて洗浄力試験を行った。
結果を表5に記載した。
【0020】
【表5】
Figure 0004822639
【0021】
【発明の効果】
本発明のモノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体と酸価が、 2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体を含有する事を特徴とする組成物は、実施例と比較例の対比により、水溶性グラフト重合体を単独で使用した場合に比べ洗浄力が明らかに向上しており、組成物として非常に有用なものである。

Claims (3)

  1. モノエチレン性不飽和カルボン酸系単量体を含むモノエチレン性不飽和単量体成分をポリエーテル化合物にグラフト重合してなる水溶性グラフト重合体と酸価が、2.0mmol/g以上である直鎖状ポリカルボン酸系重合体を含有し、
    該直鎖状ポリカルボン酸系重合体の重量平均分子量は3000以上2万以下であり、
    該水溶性グラフト重合体と該直鎖状ポリカルボン酸系重合体の配合比率が重量比で3:7〜7:3であることを特徴とする組成物。
  2. 上記直鎖状ポリカルボン酸系重合体が、
    炭素数3〜6のモノカルボン酸モノエチレン性不飽和単量体(a)由来の構造単位(I)100〜5mol%及びその他共重合可能な単量体(b)由来の構造単位(II)0〜95mol%からなる重合体である、
    請求項1に記載の組成物。
  3. 上記水溶性グラフト重合体が、溶剤の使用量が全量の5wt%以下で重合されたものである、請求項1または2に記載の組成物。
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