JPH0752500B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0752500B2
JPH0752500B2 JP11856386A JP11856386A JPH0752500B2 JP H0752500 B2 JPH0752500 B2 JP H0752500B2 JP 11856386 A JP11856386 A JP 11856386A JP 11856386 A JP11856386 A JP 11856386A JP H0752500 B2 JPH0752500 B2 JP H0752500B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、テープ状の磁気記録媒体に関するものであ
る。
〔発明の背景〕
一般に、この種のビデオテープ等のテープ状磁気記録媒
体は、第1図および第2図に示すように、ポリエチレン
テレフタレート等の支持体1上に酸化物強磁性粉末ある
いは金属強磁性粉末の磁性体およびバインダーを含む磁
性層2を形成し、また必要により、磁性層2と反対がわ
の支持体1の表面にバックコート層3を形成することも
ある。
しかるに、テープ状磁気媒体(以下単にテープともい
う)の全体厚(X+Y)は、JVC規格、ベータ規格、8mm
VTR規格により一定の範囲に定められている。特に、長
時間録画用の厚手テープにおいては、テープ全体の厚さ
は10μm程度とされている。
従来のこの種のテープの磁性体層の厚さXとテープ全体
の厚さYとの比X/Yは、0.20を超える値であった。すな
わち、従来技術は、テープの透過率を規格内におさめ、
磁性層の表面比抵抗およびドロップアウトを低下させ、
良好な電磁変換特性を発現させるために、磁性層の厚さ
を厚くし、支持体あるいはバックコート層を含む支持体
厚を薄くすることによって、その目的を達成していた。
しかし、この種の従来のテープでは、支持体の厚さが薄
いため、テープの剛性が低く、その結果、走行耐久性試
験において、テープのエッジが走行方向にワカメ状に波
打つテープエッジダメージがしばしばみられるものであ
った。
また、従来の金属磁性粉を用いたテープ状磁気記録媒体
の表面比抵抗は、5×109Ω/sq.をかなり大きく超える
ものであった。
金属磁性粉そのものは、表面比抵抗が小さい(すなわち
導電性がよい)けれども、これに錆が発生することを防
止するために、通常、金属磁性粉を酸化処理したものを
磁性層に混入している。この酸化処理した金属磁性粉は
導電性が低いため、テープの表面比抵抗が高くなる。
表面比抵抗が高いと、テープに静電気が発生し易くな
り、塵埃を吸着し易くなり、ドロップアウトが多くな
る。また、テープ走行中に、ヘッドや案内部材と摺動す
る際、静電気が発生し易くなり、テープがカセットハー
フ内部でハリツキを起し、安定走行が得られない結果と
なる。
そこで、本発明の主たる目的は、磁性層の厚さが薄く、
表面比抵抗が小さく、にもかかわらずテープエッジダメ
ージおよびドロップアウトが少い、走行性およびその耐
久性に優れたテープ状磁気記録媒体を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、非磁性支持体上に磁性体およびバインダー
を含む磁性層を形成してなるテープ状磁気記録媒体にお
いて;磁性層の膜厚の媒体全体の厚さに対する比率が0.
20以下であり、磁性体がBET値50m2/g以上の金属磁性粉
で、磁性層の表面比抵抗が5×109Ω/sq.以下であるこ
とで達成される。
本発明においては、後述の実施例からも推測できるよう
に、磁性層の膜厚の媒体全体の厚さに対する比率(X/
Y)は、0.20以下であれば小いほど好ましく、金属磁性
粉のBET値は50m2/g以上であれば大きいほど好ましく、
磁性層の表面比抵抗は5×109Ω/sq.以上であれば小さ
いほど好ましい。ただし、現実の得られる材料の関係な
どから、X/Yの下限は、0.005程度であり、BET値の上限
は100m2/g程度であり、表面比抵抗の下限は105Ω/sq.程
度である。
〔発明の具体的構成〕
以下本発明をさらに具体的に説明する。
本発明では、第1図および第2図に示すように、磁性層
の膜厚Xとテープ状磁気記録媒体の全体の厚さYとの比
(X/Y)が0.20以下、望ましくは0.18以下、特に好まし
くは0.15以下とされる。
したがって、相対的に、支持体1の厚さは厚くなるの
で、支持体の剛性が高まり、その結果、エッジダメージ
が少くなり、また走行安定性も優れるようになるので、
後記実施例のように、ジッター(Jitter)変動が小さく
なる。
他方で、本発明に係る金属磁性粉のBET値が50m2/g以上
で、しかも磁性層の表面比抵抗は、5×109Ω/sq.以下
と小さい。したがって、テープに静電気が発生し難くな
り、塵埃を吸着することが少くなり、ドロップアウトが
低下するし、またテープ摺動の際における静電気の発生
が少いから、安定走行が可能となる。
表面比抵抗を低下させるために、導電性カーボンブラッ
クを磁性層に混入させることによって達成することも可
能ではないけれども、この導電性カーボンブラックを多
く混入させると、電磁変換特性が低下するので、その混
入量には限界がある。
しかるに、表面比抵抗を低下させる導電性カーボンブラ
ックおよび金属磁性粉の酸化処理等を適切な条件下に置
くと、電磁変換特性を損わないで、表面比抵抗が5×10
9Ω/sq.以下とすることができることが明らかとなっ
た。また、条件によっては、2×109Ω/sq.以下、特に
は8×109Ω/sq.以下とすることも可能である。
さらに、本発明では、磁性体として金属(強)磁性粉を
用いるとともに、その比表面積(BET値)を50m2/g以上
とされる。
この金属磁性体としては、たとえばFe、Ni、Co、Fe−Al
合金、Fe−Al−Ni合金、Fe−Ni合金、Fe−Co合金、Fe−
Ni−P合金、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mn−Zn合金、Fe−Ni
−Zn合金、Fe−Co−Ni−Cr合金、Fe−Co−Ni−P合金、
Co−Ni合金、Co−P合金、Co−Cr合金、Fe−Al−P合
金、Fe−Ni−Co−Zn合金、Fe−Ni−Cr−P合金等、Fe、
Ni、Coを主成分とするもの、あるいはそれらの混合物を
挙げることができる。
この種の金属磁性粉には、添加物として、Si、Cu、Zn、
Al、P、Mn、Cr等の元素またはそれらの化合物が含まれ
ていてもよい。
本発明の磁気記録媒体は、第1図に示すように、代表的
には、支持体1上に磁性層2が形成される。
また、第2図に示すように、必要により磁性層2と反対
がわの面にバックコート層3を有していてもよい。さら
に必要ならば、磁性層2と支持体1との間に下引き層
(図示せず)を有していてもよい。
本発明に係る磁性層は、たとえば、上記金属磁性粉をバ
インダーとともに溶媒中に混練、分散して磁性塗料を作
成した後、この磁性塗料を支持体上に塗布することによ
って形成される。
バインダーとしては、適宜のものを使用することができ
るが、好適には、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニリデン−
アクリロニトリル共重合体、アクリル酸ブチル−アクリ
ロニトリル共重合体、セルロース系樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂等を使用でき
る。
上記のポリウレタンは、耐摩耗性、耐久性および接着性
を高める。これはポリオールとポリイソシアネートとの
反応によって合成できる。使用可能なポリオールとして
は、フタル酸、アジピン酸、二量化リノレイン酸、マレ
イン酸などの有機二塩基酸と、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレン
グリコールなどのグリコール類もしくはトリメチロール
プロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、ヘキサン
トリオール、トリメチロールエタン、ペンタエリスリト
ールなどの多価アルコール類もしくはこれらのグリコー
ル類および多価アルコール類の中から選ばれた任意の2
種以上のポリオールとの反応によって合成されたポリエ
ステルポリオール;または、s−カプロラクタム、α−
メチル−1−カプロラクタム、s−メチル−s−カプロ
ラクタム、γ−ブチロラクタム等のラクタム類から合成
されるラクトン系ポリエステルポリオール;またはエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイドなどから合成されるポリエーテルポリオール等が
挙げられる。
これらのポリオールは、トリレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネ
ート、メタキシリレンジイソシアネート等のイソシアネ
ート化合物と反応せしめ、これによってウレタン化した
ポリエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン
が合成される。これらのポリウレタンは通常は主とし
て、ポリイソシアネートとポリオールとの反応で製造さ
れ、そして遊離イソシアネート基及び/又はヒドロキシ
ル基を含有するウレタン樹脂またはウレタンプレポリマ
ーの形でも、あるいはこれらの反応性末端基を含有しな
いもの(例えばウレタンエラストマーの形)であっても
よい。
また、次のポリカーボネート系ポリウレタンを使用して
もよい。このポリウレタンは、例えば次式に基づいてポ
リカーボネートポリオール と上述した如き多価イソシアネート(例えばOCN−R′
−NCO)とのウレタン化反応によって合成される。
(但、R,R′は脂肪族若しくは芳香族炭化水素基であ
る。lはTgの低下及びべた付き防止のために50以下がよ
く、1〜30が望ましい。mは膜形成能を保持しかつ溶媒
溶解性を良くするために5〜500がよく、10〜300が望ま
しい。lとmは、このポリカーボネートポリオールポリ
ウレタンの平均分子量が望ましくは5万〜20万となるよ
うに選定する。) ここで使用可能なポリカーボネートポリオールは、ポリ
オールをカーボネート結合で連鎖せしめてなるものであ
って、例えば従来公知の多価アルコールとホスゲン、ク
ロルギ酸エステル、ジアルキルカーボネート又はジアリ
ルカーボネート等との縮合によって得られる。上記多価
アルコールとしては、1,10−デカンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオ
ール等が挙げられる。
こうしたポリカーボネート系ポリウレタンは、カーボネ
ート成分の存在により耐熱性(Tg)が向上し、摩擦係数
の減少による走行安定性が得られ、かつ溶媒への溶解性
が良好となってウレタン濃度を高くして膜強度を大きく
できる。この場合、上記の如くポリウレタンの分子中に
エステル結合が存在しないことが望ましいが、これは高
温多湿条件下での長時間使用によってもエステル結合の
加水分解による経時変化が生じないから、層にキズが付
いたり膜剥れが生じることはなく、スムーズな走行性を
保持できる。但、エステル成分の含有によって耐熱性は
充分に向上する。ここで、上記「エステル結合」の意味
するところは、特に、通常のカルボン酸とアルコールと
の反応によって生成する結合のことであり、カルボニル
結合を形成している炭素原子に(通常の場合は)隣接炭
素原子が直接結合しているものを指す。
−NHCOO−(ウレタン結合)や (カーボネート結合)はここでいうエステル結合には含
まれないものとする。
また、上記ポリカーボネート系ポリウレタンは、膜強度
や磁性粉等の分散性を高めるために併用することができ
る他のポリマー(たとえば塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、フェノキシ樹脂)との相溶性が良いので、膜物性
が変動し難く、得られた媒体の走行性が良くなる。ま
た、イソシアネートの添加量の調整、ポリカーボネート
ポリオール(後述)以外のポリオールの添加によって、
媒体のカールを矯正して再生画面に乱れ(スキュー)を
防ぎ、あるいはスチル特性を良くすることができる。
本発明で好適に使用できる塩化ビニル−酢酸ビニル系共
重合体の例としては、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニル
アルコール、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン
酸、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール−無水
マレイン酸、塩化ビニル−酢酸ビニル、ビニルアルコー
ル無水マレイン酸−マレイン酸の各共重合体等が挙げら
れ、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体の中でも、部分
加水分解された共重合体が好ましい。
また、バインダーとしてフェノキシ樹脂も好適な例であ
る。フェノキシ樹脂は、磁性層の強度を向上させるばか
りでなく、比表面積の大きい磁性粉を良好に分散させる
性質がある。このフェノキシ樹脂は、バインダー樹脂量
に対して15〜65wt%、特に20〜35wt%用いるのが望まし
い。
さらに、バインダー樹脂を硬化させる硬化剤としては、
芳香族イソシアネート、例えばトリレンジイソシアネー
ト(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、メタキ
シリレンジイソシアネート(MXDI)およびこれらイソシ
アネートと、活性水素化合物との付加体などがあり、平
均分子量としては100〜3,000の範囲のものが好適であ
る。
また、脂肪族イソシアネートも使用でき、これには、ヘ
キサメチレンジイソシアネート(HMDI)、リジンイソシ
アネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート
(TMDI)およびこれらイソシアネートと活性水素化合物
の付加体などを挙げることができる。これらの脂肪族イ
ソシアネートおよびこれらイソシアネートと活性水素化
合物の付加体などの中でも、好ましいのは分子量が100
〜3,000の範囲のものである。一方、脂肪族イソシアネ
ートのなかでも非脂環式のイソシアネートおよびこれら
化合物と活性水素化合物との付加体が好ましい。
上記磁性層を形成するのに使用される塗液には必要に応
じて分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等の添加剤を
含有させてもよい。
使用されてもよい分散剤としては、レシチン、カプリル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノ
ール酸、リノレン酸等の炭素原子数8〜18個の脂肪酸
(R−COOHで表わされたRは炭素原子数7〜17個の飽和
または不飽和のアルキル基);前記の脂肪酸のアルカリ
金属(Li,Na,K等)またはアルカリ土類金属(Mg,Ca,Ba
等)から成る金属石鹸等があげられる。この他に炭素原
子数12以上の高級アルコールおよびこれらの他に硫酸エ
ステル等も使用可能である。また市販の一般の界面活性
剤を使用することもできる。これら分散剤は1種類のみ
で用いても、あるいは2種類以上を併用してもよく、磁
性粉100部に対し20部以下添加するのがよい。
潤滑剤としては、シリコーンオイル、グラファイト、二
硫化モリブデン、二硫化タングステン、炭素原子数12〜
16の一塩基性脂肪酸と該脂肪酸の炭素原子数と合計して
炭素原子数が21〜23個の一価のアルコールから成る脂肪
酸エステル等も使用できる。これらの潤滑剤は磁性粉10
0重量部に対して0.2〜20重量部の範囲で添加されるのが
よい。
使用してもよい研磨剤としては、一般に使用される材料
で溶融アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、コランダ
ム、人造コランダム、ダイヤモンド、人造ダイヤモン
ド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄
鉱)等が使用される。これらの研磨剤は平均粒子径0.05
〜5μの大きさのものが使用され、特に好ましくは、0.
1〜2μである。これらの研磨材は磁性粉100部に対して
1〜20部の範囲で添加されるのがよい。
使用してもよい帯電防止剤としては、カーボンブラック
のほか、グラファイト、酸化スズ−酸化アンチモン系化
合物、酸化チタン−酸化スズ−酸化アンチモン系化合物
などの導電性粉末;サニポンなどの天然界面活性剤;ア
ルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系
などのノニオン界面活性剤;高級アルキルアミン類、第
4級アンモニウム塩類、ピリジン、その他の複素環類、
ホスホニウムまたはスルホニウム類などのカチオン界面
活性剤;カルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル
基、燐酸エステル基等の酸性基を含むアニオン界面活性
剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコー
ルの硫酸または燐酸エステル類等の両性活性剤などがあ
げられる。
磁性塗料の溶媒または磁性塗料塗布の際に使用する溶媒
としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアル
コール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸
エチル、エチレングリコールモノアセテート等のエステ
ル類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素;メチレンクロライド、エチ
レンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロル
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のものが使用でき
る。
支持体上へ前記磁性塗料を塗布し磁性層を形成するため
の塗布方法としては、エアードクターコート、ブレード
コート、エアーナイフコート、スクイズコート、含浸コ
ート、リバースロールコート、トランスファーロールコ
ート、グラビアコート、キスコート、キャストコート、
スプレイコート等が利用でき、その他の方法も可能であ
る。
このような方法により支持体上に塗布された磁性層は必
要により層中の磁性粉末を配向させる処理を施したの
ち、形成した磁性層を乾燥する。また必要により表面平
滑化加工を施したりして、本発明のテープ状磁気記録媒
体が製造される。
一方、本発明に係る支持体としては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポ
リエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、
セルローストリアセテート、セルロースダイアセテート
等のセルロース誘導体、ポリカーボネートなどのプラス
チック、Al、Znなどの金属、ガラス、BN、Siカーバイ
ド、磁器、陶器等のセラミックなどが使用される。
上記支持体の厚みは、シート状の場合は、約3〜100μ
m程度、好ましくは5〜50μmである。
〔実施例〕
次に本発明の効果を比較例と共に実施例をもってさらに
説明する。
次の組成の磁性塗液を作成した。なお、「部」とはすべ
て、重量部である。
Fe系強磁性金属粉(BET値65m2/g) ……80部 ポリウレタン(「エスタン5701」グッドリッチ社製) ……5部 フェノキシ樹脂(「PKHH」ユニオンカーバイド社製) ……2部 レシチン ……5部 研磨剤(α−Al2O3) ……4部 シクロヘキサノン ……200部 トルエン ……30部 メチルエチルケトン ……30部 上記組成物をボールで充分に攪拌混合し、硬化剤として
多官能イソシアネートを3部添加した後、フィルターで
濾過した。得られた塗料をポリエチレンテレフタレート
ベースの表面に塗布した。その後、スーパーカレンダー
ロールで磁性表面加工処理し、所定の厚さの磁性層を有
する磁性フィルムを得た。
かくして得られたフィルム(試料No.2)について、第1
表に示す特性を調べたところ、同表に示す結果が得られ
た。
同表には、本発明に係る他の実施例と、比較例を示し
た。
試料No.4(実施例)は、試料No.2において、Fe系強磁性
金属粉のBET値を65m2/gから60m2/gに変更し、磁性層厚
さを2.4μmから2.0μmに変更し、支持体厚みを9.9μ
mから7.8μmに変更し、さらにY、X/Y、および磁性層
の表面比抵抗を第1表に示すように変更した以外は同一
としたものである。
試料No.1(比較例)は、試料No.2において、磁性層厚さ
を2.4μmから3.0μmに変更し、支持体厚みを9.9μm
から7.3μmに変更し、さらにY、X/Y、および磁性層の
表面比抵抗を第1表に示すように変更した以外は同一と
したものである。
試料No.3(比較例)は、試料No.2において、磁性層厚さ
を2.4μmから3.0μmに変更し、支持体厚みを9.9μm
から6.8μmに変更し、さらにY、X/Y、および磁性層の
表面比抵抗を第1表に示すように変更した以外は同一と
したものである。
試料No.5(比較例)は、試料No.2において、Fe系強磁性
金属粉のBET値を65m2/gから45m2/gに変更した以外は同
一としたものである。
試料No.6(比較例)は、カーボンブラックの量を5部か
ら4部に変更し、磁性層の表面比抵抗値を1×1010Ω/s
q.に変更した以外は同一としたものである。
試料No.7(比較例)は、試料No.2において磁性層厚さ、
非磁性層厚を変更してX/Yを0.208とした以外は同一とし
たものである。
(考察) 第1表に基づいて、主に、試料No.2と試料No.5の関係の
結果から、金属磁性粉のBET値が高いことが要求され、
試料No.2と試料No.6の関係の結果から、磁性層の表面比
抵抗が小さいことが要求され、試料No.2と試料No.7の関
係の結果から、厚みの比率(X/Y)が小さいことが要求
されることが判る。また、他の実験結果も含めて全体と
して判断すると、良否の限界値は、本発明が規定する値
であることを知見した。
〔発明の効果〕 以上の通り、本発明によれば、テープ状磁気媒体のエッ
ジダメージを解消でき、かつドロップアウトが少く、し
かもジッター変動が殆ど無い走行安定性に優れたものと
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明に係るテープ状磁気媒体の
層構成例を示す断面図である。 1……支持体、2……磁性層、3……バックコート層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に磁性体およびバインダー
    を含む磁性層を形成してなるテープ状磁気記録媒体にお
    いて; 磁性層の膜厚の媒体全体の厚さに対する比率が0.20以下
    であり、磁性体がBET値50m2/g以上の金属磁性粉で、磁
    性層の表面比抵抗が5×109Ω/sq.以下であることを特
    徴とする磁気記録媒体。
JP11856386A 1986-05-23 1986-05-23 磁気記録媒体 Expired - Lifetime JPH0752500B2 (ja)

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