JPH0752326A - 感圧粘着テープおよび創傷面保護材 - Google Patents

感圧粘着テープおよび創傷面保護材

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JPH0752326A
JPH0752326A JP3073269A JP7326991A JPH0752326A JP H0752326 A JPH0752326 A JP H0752326A JP 3073269 A JP3073269 A JP 3073269A JP 7326991 A JP7326991 A JP 7326991A JP H0752326 A JPH0752326 A JP H0752326A
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Yutaka Tanaka
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新作 中村
Masato Nara
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、感圧粘着剤が粘着テープから被着
体に移行することがない粘着テープおよびそれを用いて
なる創傷面保護材を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の感圧粘着テープは、ポリウレタン弾
性繊維からなる不織布のの一方表面上に無機充填剤を1
〜10重量%含有したオルカリポリシロキサン系感圧粘着
剤からなる粘着層を設けたものである。本発明の創傷面
保護材は、前記感圧粘着テープの粘着層の一部に吸湿性
シートを貼着し、さらに剥離性シートを全面に貼着した
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感圧粘着テープおよび創
傷面保護材に関する。さらに詳しくは、透湿性、通気性
および伸縮性にすぐれ、医療用粘着テープ、化粧用粘着
テープなどとして好適に使用しうる感圧粘着テープおよ
び該感圧粘着テープを用いてなる創傷面保護材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、絆創膏などの医療用粘着テープ、
化粧用粘着テープなどとして用いられる感圧粘着テープ
には種々の素材からなるものが開発されており、なかで
もたとえば特公昭57-56509号公報、特開昭62-176839 号
公報などに記載された基材上にオルガノポリシロキサン
とアルキルアリールポリシロキサン生ゴムを含有した粘
着剤を積層した粘着シートは、耐熱性、耐水性、耐寒性
などにすぐれたものとして注目されている。
【0003】しかしながら、前記感圧粘着テープの粘着
剤にはオルガノポリシロキサンとアルキルアリールポリ
シロキサン生ゴムが用いられているため、たとえば該感
圧粘着テープを皮膚などの被着体に貼付したのち剥がし
たときには、感圧粘着剤が粘着テープから被着体に移行
し、粘着テープの使用後には被着体に付着した感圧粘着
剤を除去しなければならないという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、前記粘着テープに着目し、感圧粘着剤が粘着テープ
から被着体に移行することがない粘着テープを開発する
べく鋭意研究を重ねたところ、意外なことにオルガノポ
リシロキサン系感圧粘着剤に所定量の炭酸カルシウムを
配合したばあいには、感圧粘着剤が粘着テープから皮膚
などの被着体に移行することがなくなることを見出し
た。
【0005】本発明者らは、さらに鋭意研究を重ねたと
ころ、オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤に所定量の
炭酸カルシウムおよびアクリル系粘着剤を配合したばあ
いには、粘着力がさらに一層向上し、かつ粘着剤が粘着
テープから皮膚などに移行することがないことを見出し
た。
【0006】本発明は、かかる知見に基づいて完成され
たものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はポリウレタン
弾性繊維からなる不織布の一方表面上に無機充填剤を1
〜10重量%含有したオルガノポリシロキサン系感圧粘着
剤からなる粘着層を設けてなる感圧粘着テープ、および
前記感圧粘着テープの粘着層の一部に吸湿性シートを
貼着し、さらに剥離性シートを全面に貼着してなる創傷
面保護材に関する。
【0008】
【作用および実施例】本発明の感圧粘着テープは、ポリ
ウレタン弾性繊維からなる不織布の一方表面上に粘着層
が設けられたものである。
【0009】本発明においては粘着層には、前記したよ
うに、無機充填剤を1〜10重量%含有したオルガノポリ
シロキサン系感圧粘着剤が用いられる。このように、無
機充填剤を含有せしめたばあいには、感圧粘着テープを
被着体に貼付して使用し、剥がしたときに、粘着剤が被
着体に残ることがないのである。さらに、前記オルガノ
ポリシロキサン系感圧粘着剤に、無機充填剤とともにア
クリル系粘着剤を含有せしめたばあいには、被着体に粘
着剤を残すことなく、さらに一層の粘着力の向上を図る
ことができるのである。
【0010】前記オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤
は、えられる感圧粘着テープに耐熱性、耐水性、耐寒
性、耐薬品性などを付与するというすぐれた性質を有す
る。
【0011】前記オルガノポリシロキサン系感圧接着剤
の代表例としては、たとえば一般式(I) :
【0012】
【化1】
【0013】(式中、 R1 および R2 はそれぞれメチル
基またはフェニル基、nは整数を示す)で表わされるシ
リコーンゴムに一般式(II):
【0014】
【化2】
【0015】(式中、mは整数を示す)で表わされるシ
リコーン樹脂を配合して脱水縮合することによりえられ
るオルガノポリシロキサンを溶剤で溶解したものなどが
あげられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるも
のではない。
【0016】なお、前記一般式(I) において、 R1 およ
び R2 はそれぞれメチル基またはフェニル基であるが、
粘着層に耐熱性などを付与せしめるためには、メチル基
とフェニル基のモル比(メチル基/フェニル基)は、25
/75〜98/2、なかんづく85/15〜95/5であることが
好ましい。
【0017】前記一般式(I) および(II)において、n お
よびm は、えられる感圧粘着テープの用途などに異なる
ので一概には決定することができないが、通常、不織布
上に粘着層を形成する作業性を考慮すれば、感圧粘着剤
の粘度が2000〜200000cP、なかんづく5000〜 25000cP
(25℃)となるように調整されることが好ましい。
【0018】また、前記オルガノポリシロキサンを溶解
するために用いられる溶剤としては、たとえばベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ナフサなどの芳香族系有機溶
剤があげられる。該溶剤の使用量は、とくに限定がな
く、たとえば不織布上へ粘着層を形成する作業性などを
考慮して適宜決定すればよい。
【0019】前記オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤
の具体例としては、たとえばダウ・コーニング社製 35
5;ゼネラル・エレクトリック社製PSA 518 、PSA 590
、PSA 595 、PSA 6574;東芝シリコーン(株)製YR 33
40 などがあげられ、これらは本発明において好適に使
用することができるものである。
【0020】また、感圧粘着剤に熱硬化性を付与し、高
温下における粘着性を向上せしめるために、たとえば過
酸化ベンゾイル、過酸化ジクミルなどの有機過酸化物
を、前記感圧粘着剤の固形分に対して 1.5〜3重量%程
度配合することが好ましい。
【0021】前記オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤
に含有される無機充填剤の粒子径は、1〜20μm、好ま
しくは4〜12μmであることが望ましい。前記無機充填
剤の粒子径は、前記範囲よりも小さいばあいには、無機
充填剤が凝集してオルガノポリシロキサン系感圧粘着剤
に均一に分散されにくくなり、また前記範囲をこえるば
あいには、形成される粘着層の厚さが25〜30μmである
ため、その表面上に無機充填剤が突出し、ザラツキ感を
与えるとともに、無機充填剤のオルガノポリシロキサン
系感圧粘着剤中における沈降速度がはやくなり、均一な
分散状態をうることが困難となる傾向がある。
【0022】前記無機充填剤の具体例としては、たとえ
ば炭酸カルシウム、ベントナイト、酸化チタン、酸化亜
鉛、カリオンなどがあげられ、これらの無機充填剤は、
通常単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0023】前記無機充填剤のオルガノポリシロキサン
系感圧粘着剤中における含有量は、1〜10重量%、好ま
しくは3〜7重量%である。かかる含有量は、1重量%
未満であるばあいには、粘着剤が被着体に残ることがあ
り、また10重量%をこえるばあいには、粘着剤の凝集力
の向上がみられる反面、粘着力が低下するようになる。
【0024】前記オルガノポリシロキサン系粘着剤の特
性ともいえる指触タックの弱さを補うことを目的とし
て、前記オルガノポリシロキサン系粘着剤にはアクリル
系粘着剤を含有せしめることが望ましい。
【0025】前記アクリル系粘着剤としては、たとえば
アクリル酸2-エチルヘキシルおよびアクリル酸ブチルを
主成分とした共重合体が代表例としてあげられる。前記
アクリル酸2-エチルヘキシルとアクリル酸ブチルとの配
合割合は、重量比で20:80〜80:20、好ましくは20:80
〜40:60となるように調整される。アクリル酸2-エチル
ヘキシルの割合が前記範囲よりも小さいばあいには、粘
着剤の凝集力が増加し、粘着力が低下し、また前記範囲
よりも大きいばあいには、粘着剤の凝集力が低化しすぎ
て粘着力が低下する傾向がある。なお、前記アクリル系
粘着剤を構成するモノマー成分としてたとえば各種ポリ
アクリルアミド、ビニルカルボン酸などを5重量%をこ
えない範囲内で配合してもよい。
【0026】なお、前記アクリル系粘着剤の粘度は、オ
ルガノポリシロキサン系粘着剤との相溶性の点から500
〜20000cP 、なかんづく1000〜10000cP(25℃)であるこ
とが好ましい。
【0027】前記アクリル系粘着剤の使用量は、通常前
記オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤中に1〜10重量
%、好ましくは2〜7重量%含有されるように調整する
ことが望ましい。かかるアクリル系粘着剤の使用量が前
記範囲よりも少ないばあいには、配合することによる効
果が充分に発現されなくなり、また前記範囲よりも多い
ばあいには、オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤が有
するたとえば粘着性などの特性の低下がみられるように
なる。
【0028】本発明においては基材としては、前記した
ように、ポリウレタン弾性繊維からなる不織布が用いら
れる。ポリウレタン弾性繊維は、すぐれた耐熱性(金属
接触時 150℃以上)、耐寒性(-40 ℃以下)、電気絶縁
性(体積固有抵抗:1013Ω・cm以上)、透湿性、耐水性
および耐薬品性を有するものである。したがって、これ
らの諸物性を有する前記粘着層を前記ポリウレタン弾性
繊維からなる不織布と組合せたばあいには、前記諸物性
をすべて具備した感圧粘着テープがえられる。
【0029】本発明に用いられるポリウレタン弾性繊維
からなる不織布は、熱可塑性ポリウレタンエラストマー
からなるフィラメントを集積したいわゆるスパンボンド
不織布であり、通常熱可塑性ポリウレタンエラストマー
を溶融し、該溶融物を急速にノズルから空気中に噴出さ
せ、えられたフィラメントを集積したのち、冷却するこ
とによりえられるものである。かかるポリウレタン弾性
繊維からなる不織布のなかでは、溶融紡糸されたポリウ
レタン弾性フィラメントが実質的に集束されずに積層さ
れ、前記積層されたフィラメントの接触点が該フィラメ
ント自体により接合され、かつ不織布の剛軟度が式: Y<0.2X+20 (式中、 Yは剛軟度(mm)、 Xは目付( g/m2 )を示
す)を満足するものは、とくに伸縮性、通気性および柔
軟性にすぐれているので好適に使用しうるものである。
なお、前記不織布の剛軟度は、JIS L-1096に規定された
45度カンチレバー法に準じて測定された値を示し、本発
明において0.2X+20未満であるばあいには不織布の柔軟
性が充分に大きくなるので好ましい。とくに好ましい前
記不織布の剛軟度は、0.2X+10未満である。
【0030】前記熱可塑性ポリウレタンエラストマーと
しては、たとえばソフトセグメントが、アルキレン基の
炭素数が2〜8であるポリアルキレングリコールやポリ
アルキレンアジペートなどであり、またハードセグメン
トが、ジフェニルメタンジイソシアネートなどのジイソ
シアネートと低分子ジオールとの反応によるウレタン結
合などである熱可塑性ポリウレタンエラストマーなどが
あげられるが、かかるポリウレタンエラストマーはほん
の一例であり、本発明はこれら例示のみによって限定さ
れるものではない。
【0031】前記不織布の厚さおよび目付は、伸縮性お
よび通気性に対して相関関係にあるので一概には決定す
ることができない。たとえば、不織布の目付を大きくす
れば通気性が低下する傾向にあるのでその厚さを小さく
する必要がある。したがって、前記不織布の厚さおよび
目付は、えられる感圧粘着テープの用途などに応じて適
宜調整することが望ましい。本発明の感圧粘着テープを
たとえば創傷面保護材に使用するばあいには、前記不織
布の通気性は、皮膚などに貼付したばあいであってもむ
れなどが発生しないようにするために、JIS L-1096に規
定されたフラジール形試験機を用いて測定したときに10
0ml/cm2 ・sec 以上であることが好ましい。なお、前記
不織布の厚さは、あまりにも薄いばあいには、えられる
感圧粘着テープの引張り強度が充分でなくなり、またあ
まりにも厚すぎるばあいには、伸縮性が小さくなりすぎ
る傾向にあるので、通常 100〜 700μm、なかんづく 1
50〜 400μmとすることが好ましい。また、前記不織布
の目付は、えられる感圧粘着テープに実用に適した引張
り強度および適度な通気性を付与せしめるために、通常
10〜 200 g/m2 、なかんづく50〜 100 g/m2 であること
が好ましい。
【0032】前記不織布としては、たとえば鐘紡(株)
製、エスパンシオーネ(登録商標)ES25A 、ES50A 、ES
75A 、 ES85A 、ES85A 、ES25、ES50、ES150 、UH25、
UH50、UH75、UH100 、UH125 、UHD25 、UHD50 、UHD75
、UHD100、UHD125、EH25、EH50、EH75、EH85、EH100
、EH125 、EH180 などがあげられ、これらの不織布は
いずれも 100%伸長時における応力は40〜 470 g/cm と
小さく、またそのときの回復率は約90%以上とすぐれ、
破断強度は 0.1 g/cm 以上、破断時における伸度は400
%以上であり、伸縮性および引張り強度にすぐれ、かつ
適度な通気性を有するものであるから、本発明において
好適に使用しうるものである。なお、本発明は、前記し
たような伸縮性および引張り強度を有し、かつ適度な通
気性を有する不織布であれば、前記例示したもの以外の
ものであっても使用しうることは勿論のことである。
【0033】また、前記不織布は加熱すれば柔かくなる
ものであるので、その性質を利用して加熱下で該不織布
にたとえばエンボス加工を施してその表面上に凹凸模様
を設け、該凸部の上部にのみ粘着層を設けてもよい。こ
のように凸部の上部にのみ粘着層を設けたばあいには、
凹部は粘着層が設けられていないので被着物に粘着する
ことなく自由に伸縮しうるため、さらに貼付後の感圧粘
着テープの伸縮性が向上するので好ましい。
【0034】不織布の一方表面上に粘着層を設ける方法
についてはとくに限定はないが、その一例をあげれば、
たとえば感圧粘着剤を不織布の一方表面上に刷毛塗り、
スプレーコーティング、ナイフコーティングなどにより
付着せしめたのち、感圧粘着剤に含まれた有機溶剤を除
去する方法などがあげられる。なお、感圧粘着剤に有機
過酸化物を配合したばあいには、有機溶剤を除去したの
ちに、さらに 100〜120 ℃程度に感圧粘着剤を加熱して
硬化させることが好ましい。なお、不織布の一方表面上
に設けられる粘着層の厚さは、前記感圧粘着剤の種類、
えられる感圧粘着テープの用途などによって異なるの
で、一概には決定することができないが、通常5〜50μ
m、なかんづく20〜40μmとなるように調整されること
が望ましい。
【0035】なお、不織布の一方表面上に粘着層を設け
るにあたって、前記不織布にあらかじめ撥水処理を施し
ておくことが好ましい。このように撥水処理を施したば
あいには、粘着層が不織布に浸透することによりひきお
こされる粘着力の低下を阻むことができる。また、感圧
粘着テープに防水性を付与せしめるばあいには、感圧粘
着テープの粘着層が設けられていない面に撥水処理を施
すことができる。
【0036】前記撥水処理を施す方法にはとくに限定は
ないが、たとえば撥水処理剤を不織布に付着せしめる方
法などがあげられる。
【0037】前記撥水処理剤の代表例としては、たとえ
ばフッ素系撥水処理剤などがあげられる。かかるフッ素
系撥水処理剤の具体例としては、たとえば旭硝子(株)
製アサヒガードAG730 (商品名)、ユニオン化学工業
(株)製ユニカポロンLK420 (商品名)、大日本インキ
化学工業(株)製ディックガードX-10(商品名)、東海
製油(株)製TSガードK317(商品名)などがあげられる
が、本発明はかかる例示のみに限定されるものではな
い。前記撥水処理剤の使用量は、不織布の目付などによ
って異なるので一概には決定することができないが、通
常固形分量で0.5 〜10 g/m2 、なかんづく1〜5 g/m2
程度とされるのが好ましい。かかる撥水処理剤の使用量
は、前記範囲よりも少ないばあいには、撥水処理剤を使
用することによる効果が充分に発現されなくなり、また
前記範囲よりも多いばあいには、それ以上の撥水性の向
上は望めなく、かえって経済的でなくなる傾向がある。
【0038】前記のごとく構成される本発明の感圧粘着
テープは、皮膚などの被着体に貼付して使用したのち剥
がしたときに、粘着剤が被着体に残ることがなく、さら
にアクリル系粘着剤が含有されているばあいには、より
一層の粘着力の向上が図られるのである。
【0039】また、本発明の感圧粘着テープは、透湿性
および通気性にきわめてすぐれたものであるので、たと
えば高温期に人体の皮膚に貼付したばあいであってもむ
れなどが発生しにくく、しかも伸縮性にすぐれたもので
あるので、人体の関節部などに貼付し、関節部を伸縮さ
せたばあいでも皮膚の伸縮に追随し、皮膚から剥離した
り、ずれ動くことがないのである。
【0040】なお、本発明の感圧粘着テープは、たとえ
ば創傷面保護材などに用いられるばあいには、外部から
の水や汗などによってむれないようにするために、防水
性および透湿性をさらに向上させることが好ましい。た
とえば、汗などによってむれないようにするためには、
JIS Z-0208に準じて90%RH(相対湿度)、40℃、24時間
の条件下で測定したときの透湿度は1000 g/m2 ・24hrs
以上、好ましくは1500g/m2 ・24hrs 以上、さらに好ま
しくは1800〜8000 g/m2 ・24hrs であることが望まし
い。かかる透湿度は、通常粘着層に用いられる粘着剤の
種類や付着量などにより調整される。
【0041】なお、本発明の感圧粘着テープの粘着面に
は必要に応じて、剥離性シートが設けられていてもよ
い。かかる剥離性シートは、粘着層から容易に剥離しう
るものであればとくに限定はなく、たとえば紙、布、プ
ラスチックフィルムなどの基材表面上にシリコーン系剥
離剤を被覆したものなどがあげられる。なお、前記シリ
コーン系剥離剤の一例をあげれば、たとえば東芝シリコ
ーン(株)製 TDR6600などがある。
【0042】つぎに本発明の創傷面保護材について説明
する。
【0043】本発明の創傷面保護材は、前記感圧粘着テ
ープの一部に吸湿性シートを貼着し、さらに剥離性シー
トを全面に貼着したものである。本発明の創傷面保護材
の一実施例を図1に示す。また、図1のI−I部におけ
る断面図を図2に示す。
【0044】図1および図2において、感圧粘着テープ
3は、ポリウレタン弾性繊維からなる不織布1の一方表
面上に粘着層2が設けられることにより構成されてお
り、粘着層2のほぼ中央部分には吸湿性シート4が設け
られ、さらに吸湿性シート4上には剥離性シート5が設
けられている。
【0045】前記吸湿性シート4としては、公知のもの
を用いることができる。その一例として、たとえば殺菌
処理が施された綿やセルロース系繊維からなる織布、編
地や不織布などを素材とする布地などがあげられるが、
本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。こ
れらの吸湿シートのなかでは、綿の編地を素材とする布
地は、適度な伸びを呈するものであるから、とくに好ま
しいものである。なお、前記吸湿性シート4の大きさ
は、通常感圧粘着テープ3よりも小さい寸法となるよう
に調整される。また、前記吸湿性シート4が設けられる
位置は、とくに限定がなく、たとえば図2に示されるよ
うに感圧粘着テープ3の中央部であってもよく、感圧粘
着テープ3の端部であってもよい。
【0046】前記剥離性シート5としては、前記感圧粘
着テープ3に用いられるものと同じものが例示される。
かかる剥離性シート5は、通常感圧粘着テープ3の粘着
層2上に吸湿性シート4が貼付固定された面上に感圧粘
着テープ3の全面を覆うように貼着される。
【0047】なお、本発明の創傷面保護材に用いられる
感圧粘着テープは、たとえば人体の関節部などに貼付し
たばあいであっても皮膚にひきつれ感などを与えず、ま
た皮膚の伸縮に追随せしめるためにJIS L-1096に規定の
方法にしたがって測定したときの伸び率は50%以上、ま
た人体貼付時の伸縮の繰返しによるたるみをなくし、伸
長後にもとの状態に復元せしめるために50%伸長時の回
復率は80%以上であることが好ましい。
【0048】つぎに本発明の感圧粘着テープおよび創傷
面保護材を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、
本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0049】実施例1 オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤(ゼネラル・エレ
クトリック社製、PSA 6574)97重量部および炭酸カルシ
ウムとしてNN#500(日東粉化工(株)製、商品名、粒子
径:3〜20μm、平均粒子径:4.44μm)3重量部を均
一になるように混合したものをリバースロールコーター
法により乾燥後の粘着層の厚さが25μmとなるように
剥離紙のシリコーン処理面上に塗布したのち、この粘着
層を70℃で前乾燥してトルエンを蒸発させ、さらに 1
20℃で2分間加熱して後乾燥して硬化させ、ついで不織
布(鐘紡(株)製、エスパンシオーネ(登録商標)UHD-
75:目付75 g/m2 、基材の厚さ 300μm、剛軟度25〜35
mm)へ転写させて感圧粘着テープをえた。
【0050】えられた感圧粘着テープの物性として 100
%伸長時の応力および回復率、破断伸度ならびに透湿度
を下記方法にしたがって調べた。その結果を表1に示
す。
【0051】(100%伸長時の応力および回復率)JIS L-
1096に準じて測定した。
【0052】(破断伸度)JIS L-1096に準じて測定し
た。
【0053】(透湿度)JIS Z-0208に準じて90%RH(相
対湿度)、40℃、24時間の条件下で測定した。
【0054】実施例2 オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤(ゼネラル・エレ
クトリック社製、PSA 6574)97重量部および炭酸カルシ
ウムとしてNN#500(日東粉化工(株)製、商品名、粒子
径:3〜20μm、平均粒子径:4.44μm)3重量部を均
一になるように混合したものをリバースロールコーター
法により乾燥後の粘着層の厚さが10μmとなるように剥
離紙のシリコーン処理面上に塗布したのち、この粘着層
を70℃で前乾燥してトルエンを蒸発させ、さらに 120℃
で2分間加熱して後乾燥して硬化させ、ついで不織布
(鐘紡(株)製、エスパンシオーネ(登録商標)UHD-7
5:目付75 g/m2 、基材の厚さ 300μm、剛軟度25〜35m
m)へ転写させて感圧粘着テープをえた。
【0055】えられた感圧粘着テープの物性を実施例1
と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0056】比較例1 実施例1において、基材としてポリウレタン弾性繊維か
らなる不織布のかわりにポリウレタンフィルム(厚さ:
0.03mm)を用いたほかは実施例1と同様にして感圧粘着
テープを作製した。つぎにえられた感圧粘着テープの物
性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1に示
す。
【0057】比較例2 実施例1において、感圧粘着剤としてオルガノポリシロ
キサン系感圧粘着剤のかわりにアクリル系感圧粘着剤を
用いたほかは実施例1と同様にして感圧粘着テープを作
製した。つぎにえられた感圧粘着テープの物性を実施例
1と同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1に示した結果から明らかなように、実
施例1および2でえられた本発明の感圧粘着テープは、
従来品の比較例1でえられた感圧粘着テープと比較して
被着体から粘着剤を残さないできれいに剥がすことがで
き、しかも100 %伸長時の応力および回復率、破断伸度
ならびに透湿度のいずれにもすぐれたものであることが
わかる。
【0060】また、実施例1および2でえられた感圧粘
着テープを実際にひじ部に貼付し、腕の伸縮を行なった
が、いずれの粘着テープも皮膚に追随して剥離などが生
じず、また伸縮時のひきつり感も感じなかった。
【0061】一方、比較例2でえられた感圧粘着テープ
は、透湿度にやや劣るものであることがわかる。
【0062】つぎに、実施例1〜2および比較例1〜2
でえられた感圧粘着テープを腕に貼付し、入浴したとこ
ろ、実施例1および2でえられた感圧粘着テープを貼付
したばあいには、皮膚に粘着剤が残らず、皮膚がむれる
ことがなく、皮膚に充分に追随し、剥離などが発生しな
かったが、比較例1でえられた感圧粘着テープでは、皮
膚に粘着剤が残り、皮膚がむれてシワが発生し、また比
較例2でえられた感圧粘着テープでは、粘着性および皮
膚に対する追随性に劣り、風呂あがり後に剥れが生じ
た。
【0063】実施例3 実施例1でえられた感圧粘着テープを大きさが70mm×20
mmとなるように切り取り、粘着層が設けられた綿の中央
部分に大きさが25mm×15mmの綿の編地からなるガーゼを
貼付したのち、シリコーン系剥離剤が塗布された剥離紙
を貼付し、ゴムロールを用いて圧着して創傷面保護材を
えた。
【0064】えられた創傷面保護材の剥離紙を剥したの
ち、肘部に貼付したところ、皮膚の伸縮に追随し、皮膚
とのあいだで剥離が発生せず、しかも皮膚にはひきつり
感がなく、まったく貼付していることを忘れさせるくら
いに皮膚に馴染むものであった。また、使用後に創傷面
保護材を皮膚から剥がしたが、粘着剤が皮膚に残ること
がまったくなかった。
【0065】実施例4 実施例3でえられた創傷面保護材の不織布面に撥水処理
剤としてパーフルオロオクチルメタクリレート/エチル
アクリレート/ブチルアクリレート共重合体(モル比
8:1:1)を固形分換算で2 g/m2 塗布して防水性を
有する創傷面保護材をえた。
【0066】えられた創傷面保護材の剥離紙を剥がし、
JIS L-1096に規定の方法にしたがって伸び率を測定した
ところ 470%であり、また50%伸長時の回復率は96%で
あった。
【0067】つぎに、実施例1および2と同様にして透
湿度を調べたところ 2100 〜 2500g/m 2 であり、また
風呂あがり後に剥れるようなことはなかった。
【0068】上記のことから、実施例4でえられた創傷
面保護材は、すぐれた伸縮性、透湿性および防水性を同
時に満足するものであることがわかる。
【0069】実施例5 ポリエステルフィルム(厚さ:50μm)上にオルガノポ
リシロキサン系感圧粘着剤(ゼネラル・エレクトリック
社製、PSA 6574)に炭酸カルシウム(日東粉化工(株)
製、NN#500)を5重量%含有させたものを乾燥後の厚さ
が25μmとなるようにリバースロールコーター法により
塗布したのち、70℃で前乾燥してトルエンを蒸発させ、
さらに 120℃で2分間加熱して後乾燥して硬化させた。
【0070】つぎにえられた感圧粘着テープの端部の25
mm×25mmの部分をステンレス板に貼り付け、40℃の雰囲
気中で1kgの垂直荷重を加え、ステンレス板が落下する
までの時間を保持力として測定した。その結果を表2に
示す。
【0071】実施例6 ポリエステルフィルム(厚さ:50μm)上にオルガノポ
リシロキサン系感圧粘着剤(ゼネラル・エレクトリック
社製、PSA 6574)に炭酸カルシウム(日東粉化工(株)
製、NN#500)を5重量%含有させたものを乾燥後の粘着
層の厚さが30μmとなるようにリバースロールコーター
法により塗布したのち、70℃で前乾燥してトルエンを蒸
発させ、さらに 120℃で2分間加熱して後乾燥して硬化
させた。
【0072】つぎにえられた感圧粘着テープの保持力を
実施例5と同様にして測定した。その結果を表2に示
す。
【0073】比較例3 ポリエステルフィルム(厚さ:50μm)上にオルガノポ
リシロキサン系感圧粘着剤(ゼネラル・エレクトリック
社製、PSA 6574)を乾燥後の粘着層の厚さが25μmとな
るようにリバースロールコーター法により塗布したの
ち、70℃で前乾燥してトルエンを蒸発させ、さらに 120
℃で2分間加熱して後乾燥して硬化させた。
【0074】つぎにえられた感圧粘着テープの保持力を
実施例5と同様にして測定した。その結果を表2に示
す。
【0075】比較例4 ポリエステルフィルム(厚さ:50μm)上にオルガノポ
リシロキサン系感圧粘着剤(ゼネラル・エレクトリック
社製、PSA 6574)を乾燥後の粘着層の厚さが30μmとな
るようにリバースロールコーター法により塗布したの
ち、70℃で前乾燥してトルエンを蒸発させ、さらに 120
℃で2分間加熱して後乾燥して硬化させた。
【0076】つぎにえられた感圧粘着テープの保持力を
実施例5と同様にして測定した。その結果を表2に示
す。
【0077】
【表2】
【0078】表2に示した結果から明らかなように、実
施例5および6のように炭酸カルシウムを粘着剤に含有
せしめることにより粘着剤の凝集力の向上がみられ、粘
着力の向上が認められる。
【0079】実施例7 2-エチルヘキシルアクリレート7.83重量部、ブチルアク
リレート19.80 重量部、ビニルカルボン酸0.84重量部、
アクリルアミド0.75重量部および酢酸ビニル0.78重量部
からなるアクリル系粘着剤(粘度(25℃):5000cP)を
用意した。
【0080】つぎに、オルガノポリシロキサン系感圧粘
着剤(ゼネラル・エレクトリック社製、PSA 6574)91重
量部、炭酸カルシウム(日東粉化工(株)製、NN#500)
5重量部および前記でえられたアクリル系粘着剤4重量
部を均一な組成となるように混合して粘着剤をえた。
【0081】つぎにえられた粘着剤を乾燥後の粘着層の
厚さが30μmとなるように、リバースロールコーター法
により不織布(鐘紡(株)製、エスパンシオーネ(登録
商標)UHD-75、目付75 g/m2 、基材の厚さ300 μm)に
塗布して感圧粘着テープをえた(実施例7)。
【0082】また、対照品としてアクリル系粘着剤を用
いなかったほかは前記と同様にして感圧粘着テープをえ
た。
【0083】つぎに、20歳代〜40歳代の男女20人(男性
4人、女性16人)をモニターの対象にして実施例7でえ
られた感圧粘着テープと対照品を皮膚に貼付したのち剥
離していずれの粘着力が大きいかを調べた。その結果、
実施例7でえられた感圧粘着テープのほうが粘着力が大
きいと答えた人は18人、対照品のほうが粘着力が大きい
と答えた人は1人、またいずれも粘着がかわらないと答
えた人は1人であった。
【0084】以上のことから、本発明の感圧粘着テープ
において、アクリル系粘着剤を配合したものは、粘着力
の向上がはかられることがわかる。
【0085】なお、実施例7でえられた感圧粘着テープ
および対照品のいずれを用いても、皮膚に貼付したのち
これを剥がすときに、皮膚に粘着剤が残ったものはまっ
たくなかった。
【0086】実施例8 オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤としてPSA 6574
(ゼネラル・エレクトリック社製、商品名)、炭酸カル
シウム(日東粉化工(株)製、NN#500)および実施例7
で用いたのと同じアクリル系粘着剤を表3に示す組成と
なるように調整したのち、これをリバースロールコータ
ー法により乾燥後の粘着層の厚さが表3に示す厚さとな
るように剥離紙のシリコーン処理面上に塗布し、70℃で
前乾燥してトルエンを蒸発させ、さらに120 ℃で2分間
加熱して後乾燥して硬化させ、ついで不織布(鐘紡
(株)製、エスパンシオーネ(登録商標)UHD-75、目付
75 g/m2、基材の厚さ300 μm)へ転写させて感圧粘着
テープをえた。
【0087】えられた感圧粘着テープの物性として、プ
ローブタックを以下の方法にしたがって調べた。その結
果を表3に示す。
【0088】(プローブタック)直径5mmのステンレス
円柱を試験片の粘着面に10g の接触荷重をかけながら10
秒間接触させたのち、引離し速度 200mm/分で円柱を粘
着面から垂直方向に引き離すのに要する力(g) を求め
た。
【0089】
【表3】
【0090】表3に示した結果から明らかなように、本
発明において、アクリル系粘着剤を含有したもの(実験
例12)は、アクリル系粘着剤を含有していないもの(実
験例4)よりもプローブタックが大きくなることがわか
る。
【0091】なお、本発明の実験例1〜12でえられた感
圧粘着シートは、いずれも実用上満足しうる粘着力を有
していた。
【0092】実施例9 オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤としてPSA 6574
(ゼネラル・エレクトリック社製、商品名)、炭酸カル
シウム(日東粉化工(株)製、NN#500)および実施例7
で用いたのと同じアクリル系粘着剤を表4に示す組成と
なるように調整したのち、これをリバースロールコース
ター法により乾燥後の厚さが表4に示す厚さとなるよう
に剥離紙のシリコーン処理面上に塗布し、70℃で前乾燥
してトルエンを蒸発させ、さらに120 ℃で2分間加熱し
て後乾燥して硬化させた。
【0093】不織布としてエスパンシオーネ(登録商
標)UHD-75(鐘紡(株)製、目付75g/m2 、基材の厚さ3
00 μm)を用い、該不織布を撥水処理剤(旭硝子
(株)製、アサヒガード(商品名)AG730 )中に浸漬し
たのち軽く絞り、ついで110 ℃の熱風にて乾燥を施して
撥水処理剤の付着量(固形分量)が1 g/m2 の不織布を
えた。
【0094】つぎに、前記でえられた剥離紙の粘着層面
と不織布を重ね合わせ、粘着層を不織布に転写させて感
圧粘着テープをえた。
【0095】えられた感圧粘着テープの物性として、粘
着力を以下の方法にしたがって調べた。その結果を表4
に示す。
【0096】また、対照品として撥水処理を施していな
い不織布を用いたほかは前記と同様にして作製した感圧
粘着テープを用意し、該感圧粘着テープの粘着力を調べ
た。その結果を表4に示す。
【0097】(粘着力)表面をアセトンで洗い、充分に
乾燥させたのち、乾燥した清浄な布で拭いた幅約25mm、
長さ約125mm 、厚さ2〜3mmのフェノール樹脂製の試験
板を25℃の恒温器中に30分間放置した。
【0098】つぎに試験片の不織布側にポリエステルテ
ープを貼り付け幅約22mm、長さ約150mm に調整し、試験
板に一端をあわせ、気泡が入らないようにしながら幅約
22mm、長さ約125mm に速やかに貼り付け、直ちに重量2.
0kg のゴムローラーを1分間300mm の速度で試験片の上
を3回往復させた。
【0099】これを30分間放置したのち、その一端を18
0 度に折り返して、試験板の先端から25mmだけ剥がし
た。つぎに引張り試験機を用い、試験片の折り返した部
分は上部に、試験板は下部に留金ではさみ、1分間300m
m の速さで連続して引き剥がし、平均の荷重を測定し
た。試験は3枚の試験片について行ない、その平均値を
粘着力とした。粘着力は300g以上であることが実用上必
要である。
【0100】
【表4】
【0101】表4に示した結果から、不織布にあらかじ
め撥水処理を施したばあいには、粘着力が長時間にわた
って保持されることがわかる。
【0102】
【発明の効果】本発明の感圧粘着テープは、たとえば皮
膚などの被着体に貼付したのち、剥がすときに被着体に
粘着剤を残さないものであるので、使用後に付着した粘
着剤を除去するという煩わしさがないものである。ま
た、本発明の感圧粘着テープは、粘着層にアクリル系粘
着剤が含有されているばあいには、粘着力をより一層高
めることができる。
【0103】さらに本発明の感圧粘着テープは、基材と
して耐熱性、耐寒性、耐薬品性および電気絶縁性にすぐ
れたポリウレタン弾性繊維からなる不織布の一方表面上
に粘着層が設けられたものであって、従来の感圧粘着テ
ープに比して伸縮性、通気性および透湿性に顕著にすぐ
れたものであるので、たとえば高温期に長時間皮膚に貼
付したばあいであっても皮膚がむれることがなく、また
人体の関節部などのように大きな伸縮性が要求される箇
所に貼付したばあいであってもずれ動いたり、皮膚から
剥離して浮きが生じないなどすぐれた効果を奏するもの
である。
【0104】したがって、本発明の感圧粘着テープは、
医療用粘着テープ、化粧用粘着テープをはじめ、電気絶
縁用粘着テープなどとして広範囲に使用しうるものであ
る。また、本発明の創傷面保護材は、剥離性シートを剥
がして患部に貼付すればよく、伸縮性および通気性にす
ぐれた感圧粘着テープからなるものであるので、人体の
皮膚などに貼着したときに粘着面がむれることにより起
因するかぶれなどが生起することがなく、さらに人体の
関節部などのように伸縮性が大きい部分に貼着した際
に、身体の動きを妨げることが少なく、また粘着部が浮
きあがることがほとんどなく、さらには使用後に剥がす
ときに皮膚などに粘着剤を残さないというすぐれた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の創傷面保護材の一実施例を示す斜視図
である。
【図2】図1のI−I線における断面図である。
【符号の説明】 1 不織布 2 粘着層 3 感圧粘着テープ 4 吸湿性シート 5 剥離性シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/70 335 A61L 15/58 B32B 27/12 8413−4F C09J 7/02 JJA JJN 7/04 JHW JJW JKD JKE JKK (72)発明者 村上 荘一 山口県防府市国分寺町6番9−3号 (72)発明者 田中 豊 大阪府大阪市都島区友淵町一丁目6番2− 205 (72)発明者 中村 新作 東京都豊島区高田三丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)発明者 奈良 正人 東京都豊島区高田三丁目24番1号 大正製 薬株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタン弾性繊維からなる不織布の
    一方表面上に無機充填剤を1〜10重量%含有したオルガ
    ノポリシロキサン系感圧粘着剤からなる粘着層を設けて
    なる感圧粘着テープ。
  2. 【請求項2】 オルガノポリシロキサン系感圧粘着剤が
    アクリル系粘着剤を含有したものである請求項1記載の
    感圧粘着テープ。
  3. 【請求項3】 不織布が、溶融紡糸されたポリウレタン
    弾性フィラメントが実質的に集束されずに積層され、積
    層されたフィラメントの接触点が該フィラメント自体に
    より接合されてなり、かつ不織布の剛軟度が式: Y<0.2X+20 (式中、 Yは剛軟度(mm)、 Xは目付( g/m2 )を示
    す)を満足するものである請求項1記載の感圧粘着テー
    プ。
  4. 【請求項4】 不織布が撥水処理が施されたものである
    請求項1記載の感圧粘着テープ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の感圧粘着テープの粘着
    層の一部に吸湿性シートを貼着し、さらに剥離性シート
    を全面に貼着してなる創傷面保護材。
  6. 【請求項6】 感圧粘着テープが防水性および透湿性を
    有し、かつ伸び率が50%以上であり、50%伸長時の回復
    率が80%以上である請求項5記載の創傷面保護材。
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