JP4429523B2 - 創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物および創傷被覆材 - Google Patents
創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物および創傷被覆材 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物およびそれを用いた創傷被覆材に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコーン系粘着剤は、アクリル系粘着剤のような皮膚刺激性がないため、近年、絆創膏などの医療用粘着テープの粘着剤として用いられており、たとえば、特開平7−52326号公報、特公平7−8554号公報、特許第2865342号公報などには、救急絆創膏などの感圧粘着テープが開示されている。
【0003】
救急絆創膏などの感圧粘着テープにおいては、たとえば、粘着剤を不織布などの粘着テープ基材の一面に塗布して粘着面を形成し、その粘着面の一部に創傷面を保護するための吸湿性シートを貼着させ、粘着面および吸湿性シートを使用直前まで保護するために、剥離紙などの剥離性シートを残りの粘着面に貼着している。
【0004】
前記の公報においては、使用するシリコーン系粘着剤に関する詳細な記述がなく、また、開示されているシリコーン系粘着剤は、必ずしも、粘着特性のバランスがよくなく、さらにシリコーン粘着剤の粘着特性の経時的変化が大きいため、アクリル系の粘着剤と比べて、経時的にべたつき感が減少したり、剥離紙からの剥離が悪くなるなどの欠点があり、さらなる改善が求められていた。とくに、被着体であるヒトの皮膚と粘着面との間の保持力と、粘着面と剥離紙との間の剥離力とのバランスの改善と、その経時的安定性の改善が求められていた。
【0005】
また、特開昭51−143042号公報、特公昭57−56509号公報には、シリコーン系粘着剤の塗布面を保護するために、アリール基含有シリコーン粘着剤とシリコーン系剥離剤を塗布した剥離紙とを組み合わせる例が開示されている。これらの公報では、アリール基含有生ゴムとMQレジンとをアミノシランで脱水縮合させているため、救急絆創膏用途で要求されるタックの高い粘着剤を得ようとすると保持力が低下し、かつ高い剥離力が必要となり、保持力と剥離力とのバランスが取れなくなる欠点があった。いいかえれば、この組み合わせでは、粘着層の剥離層からの剥離力を重要視するあまり、他の粘着特性(タック、保持力、粘着力など)のバランスが悪くなっていた。また、アミノシランの代わりに水酸化ナトリウムを用いて、アリール基含有生ゴムとMQレジンとを脱水縮合させる例も開示されているが、水酸化ナトリウムを使用すると反応速度が速く、製品の粘度低下を招くという欠点があった。
【0006】
一般に粘着剤のタックが高い場合には、粘着力が低下し、また、粘着剤の皮膜が軟らかくなる結果、保持力(凝集力)も低下する。逆に保持力あるいは粘着力の高い粘着剤では、タックが低下する。剥離力とタックとの間には相関関係が認められ、粘着剤のタックが高い場合には剥離力が大きくなる。
【0007】
したがって、創傷被覆材には、こうした各種粘着特性のバランスの取れたシリコーン系粘着剤を使用する必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来のシリコーン系粘着剤を使用した創傷被覆材では、粘着特性のバランスやその経時的安定性をさらに改善することが望まれていた。とくに、被着体と粘着面との間のタック、保持力と、粘着面と剥離紙との間の剥離力とのバランスの改善と、その経時的安定性の改善が求められていた。
【0009】
本発明の目的は、すぐれた粘着特性(タック、保持力、粘着力など)を示す創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物およびそれを用いた創傷被覆材を提供することである。とくに粘着特性の経時的安定性にすぐれた創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物およびそれを用いる創傷被覆材を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち請求項1に係る発明は、(1)ケイ素原子に結合した有機基の10〜20モル%がフェニル基、残余の有機基がアルキル基またはアルケニル基であり、両末端が水酸基で封鎖されたポリジオルガノシロキサン100重量部と、(2)(R1)3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなり(式中、R1は1価の炭化水素基を表わす)、SiO4/2単位1モルに対する(R1)3SiO1/2単位の量が0.5〜1.2モルであり、ケイ素原子に結合した水酸基を分子中に少なくとも1個有する分岐状ポリオルガノシロキサン70〜135重量部とを、水酸化リチウムにより部分縮合して得られたフェニル基含有ポリオルガノシロキサン縮合体からなることを特徴とする創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物に関する。
【0011】
請求項2に係る発明は、(1)成分が一般式(I):
【0012】
【化2】
【0013】
(式中、R2およびR3は互いに同一でも異なっていてもよく、R2およびR3の合計の10〜20モル%がフェニル基であり、残余がアルキル基あるいはアルケニル基であり、nは1000〜8000の数である)で示されるポリジオルガノシロキサンであることを特徴とする請求項1に記載の創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物に関する。
【0014】
請求項3に係る発明は、前記フェニル基含有ポリオルガノシロキサン縮合体が、ケイ素原子に結合した水酸基を分子中に0.1〜0.9重量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物に関する。
【0015】
請求項4に係る発明は、粘度が9000mPa・s以上である請求項1〜3のいずれかに記載の創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物に関する。
【0016】
請求項5に係る発明は、タックが1.9×104N/m2以上であり、剥離性シートに対する剥離力が0.98N/25mm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物に関する。
【0017】
請求項6に係る発明は、基材の一方の表面上に、請求項1〜5のいずれかに記載された創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物からなる粘着層を設け、さらに剥離性シートを貼着してなることを特徴とする創傷被覆材に関する。
【0018】
請求項7に係る発明は、前記基材がポリウレタン弾性繊維からなる不織布からなる請求項6に記載の創傷被覆材に関する。
【0019】
請求項8に係る発明は、前記不織布の粘着層を設けた面と反対側の表面に撥水剤を塗布してなる請求項7に記載の創傷被覆材に関する。
【0020】
請求項9に係る発明は、前記不織布が、溶融紡糸されたポリウレタン弾性フィラメントが実質的に集束されずに積層され、前記積層されたフィラメントの接触点が該フィラメント自体により接合されてなり、かつ不織布の剛軟度が式:
Y<0.2X+20
(式中、Yは剛軟度(mm))、Xは目付(g/m2)を示す)を満足するものである請求項7または8に記載の創傷被覆材に関する。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物は、(1)ケイ素原子に結合した有機基の10〜20モル%がフェニル基、残余の有機基がアルキル基またはアルケニル基であり、両末端が水酸基で封鎖されたポリジオルガノシロキサン100重量部と、(2)(R1)3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなり(式中、R1は1価の炭化水素基を表わす)、SiO4/2単位1モルに対する(R1)3SiO1/2単位の量が0.5〜1.2モルであり、ケイ素原子に結合した水酸基を分子中に少なくとも1個有する分岐状ポリオルガノシロキサン70〜135重量部とを、水酸化リチウムにより部分縮合して得られたフェニル基含有ポリオルガノシロキサン縮合体(以下、単にシリコーン粘着剤という場合がある)からなることを特徴とするものである。
【0022】
本発明におけるシリコーン粘着剤の製造に用いられる(1)成分のポリジオルガノシロキサンは、フェニル基を含有し、残余の有機基がアルキル基またはアルケニル基で構成され、両末端が水酸基で封鎖されているものである。
【0023】
この(1)成分のポリジオルガノシロキサンは、実質的に直鎖状のシロキサン骨格を有し、両末端の水酸基が(2)成分中の水酸基と脱水縮合して、粘着剤のベースポリマーを形成する。
【0024】
(1)成分のポリジオルガノシロキサンとしては、式(I)で示されるように、有機基としてフェニル基とアルキル基またはアルケニル基を有し、両端部のケイ素原子に結合する有機基はメチル基であるものが好ましい。
【0025】
ケイ素原子(両末端のケイ素原子を除く)に結合した全有機基のうち、10〜20モル%、好ましくは11〜18モル%がフェニル基であることが望ましい。フェニル基の量が10モル%未満では、フェニル基含有シリコーン粘着剤の特徴である高凝集力が得られず、一方20モル%を超えると成分(2)の分岐状ポリオルガノシロキサンとの相溶性が悪くなり、脱水縮合反応が困難となる。
【0026】
フェニル基の結合したケイ素原子においては、このケイ素原子上の2個の有機基のうち、1個がフェニル基であっても、2個がフェニル基であってもよい。
【0027】
(1)成分のポリジオルガノシロキサンの残余の有機基は、アルキル基、アルケニル基などの炭化水素基であることが望ましい。アルキル基としては、メチル、エチル、プロピルなどが例示される。合成が容易で、(1)成分に比較的低い粘度を与え、かつ得られる粘着剤に耐熱性、耐寒性、耐水性、耐候性などのポリシロキサン固有の性質を典型的に付与する点から、メチル基が好ましく用いられる。アルケニル基としては、ビニル、アリル、ブテニル、ヘキセニルなどが例示されるが、合成が容易で、良好な耐熱性を与える点からはビニル基が好ましい。
【0028】
このような(1)成分のポリジオルガノシロキサンの重合度、すなわちシロキサン単位の数nは、得られる粘着剤の粘着性と、製造ないし取り扱いの容易性を考慮して、通常1000〜8000の範囲であり、2000〜7000であることが好ましい。
【0029】
(2)成分の分岐状ポリオルガノシロキサンは、(R1)3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなるポリオルガノシロキサンであり、R1の炭化水素基としてはメチル、エチル、プロピルなどのアルキル基、ビニル、アリルなどのアルケニル基、およびフェニル基が例示される。合成が容易なことからメチル基が好ましく用いられる。
【0030】
(2)成分の(R1)3SiO1/2単位とSiO4/2単位の比は、SiO4/2単位1モルに対して(R1)3SiO1/2が0.5〜1.2モル、好ましくは0.6〜1.1モルである。0.5モル未満ではタックが極端に低下し、一方1.2モルを超えると凝集力が低下する傾向がある。
【0031】
さらに、(2)成分の分岐状ポリオルガノシロキサンは、ケイ素原子に結合した水酸基を有しており、この水酸基が(1)成分のポリオルガノシロキサンとの部分縮合反応に寄与する。
【0032】
(2)成分は製造工程上、通常有機溶剤に溶解した状態で得られるが、固形分60重量%のキシレン溶液として25℃における粘度が13〜16mPa・sのものが好ましく用いられる。粘度13mPa・s未満では、タックは高くなるが保持力が低下する傾向がある。粘度16mPa・sを超えると保持力は強いが、タックが低下する傾向がある。
【0033】
部分縮合反応によってシリコーン粘着剤(フェニル基含有ポリオルガノシロキサン縮合体)を形成するには、(1)成分の100重量部に対して(2)成分を70〜135重量部用いることが好ましい。(2)成分の量が70重量部未満では得られる凝集剤の凝集力が乏しく、一方135重量部を超えると粘着性(タック)が低下する。
【0034】
水酸化リチウムの配合量は、触媒としての有効量であり、(1)成分と(2)成分との合計量に対して、水酸化リチウムとして1〜50ppm程度であり、好ましくは3〜20ppmである。1ppm未満では縮合反応が遅く連続生産する場合に実用上不利であり、一方50ppmを超えても縮合速度は向上せず、経済性および得られる粘着剤の安定性のうえで好ましくない。
【0035】
部分縮合反応は、たとえばトルエン、キシレンのような有機溶媒の存在下に、水酸化リチウム触媒を用いて、有機溶媒の還流温度において、数時間加熱しながら生成する水を系外に除去しながら行なうことができる。反応時間は、製造スケールや使用する触媒量などによって異なるが、たとえば、触媒量5ppmで1〜5kgの粘着剤を調製する場合には、通常溶媒の還流温度で4〜8時間程度反応させることが望ましい。
【0036】
創傷被覆材に使用するためには、(1)成分と(2)成分との部分縮合反応によって得られたシリコーン粘着剤が、ケイ素原子に結合した水酸基を、分子中に0.1〜0.9重量%含有することが好ましい。さらに好ましくは、0.2〜0.7重量%である。この範囲ではとくに粘着特性の経時安定性がすぐれている。
【0037】
従来、部分縮合反応においてはアミノシラン、水酸化ナトリウムなどが触媒として用いられていた。しかし、アミノシランを使用した反応では、(1)成分と(2)成分との部分縮合反応が充分ではなく、得られたシリコーン粘着剤の保持力が不充分となる。水酸化ナトリウムを用いた反応では、得られたシリコーン粘着剤の保持力は充分であるが、粘着が著しく低下するため製品の粘度コントロールが困難となる。
【0038】
本発明のシリコーン粘着剤組成物は、粘着剤成分が前記シリコーン粘着剤(フェニル基含有ポリオルガノシロキサン縮合体)のみからなるものであってもよいが、粘度、タックなどの微調整のために、必要に応じて、前記(2)成分の分岐状ポリオルガノシロキサンや、アクリル系粘着剤など他の粘着剤を含有せしめることができる。たとえば、シリコーン粘着剤に分岐状ポリオルガノシロキサンを配合することによって粘着力を高めることができる。その場合タックが低下することがあるが、アクリル系粘着剤をさらに配合することにより、タックの低下を防止できる。
【0039】
分岐状ポリオルガノシロキサンは、シリコーン粘着剤(フェニル基含有ポリオルガノシロキサン縮合体)の特性を損なわない範囲で粘度を調整するためには、該シリコーン粘着剤に対して、1〜15重量%(不揮発分換算)程度配合される。
【0040】
前記アクリル系粘着剤としては、特に制限されず各種のものが使用できるが、たとえばアクリル酸2-エチルヘキシルおよびアクリル酸ブチルを主成分とする共重合体が代表例としてあげられる。前記アクリル酸2-エチルヘキシルとアクリル酸ブチルとの配合割合は、重量比で20:80〜80:20、好ましくは20:80〜40:60となるように調整される。アクリル酸2-エチルヘキシルの割合が前記範囲よりも少ない場合には、粘着剤の凝集力が増加し、粘着力が低下し、また前記範囲よりも大きいばあいには、粘着剤の凝集力が低化しすぎて粘着力が低下する傾向がある。なお、前記アクリル系粘着剤を構成するモノマー成分として、各種モノマー、たとえばポリアクリルアミド、アクリル酸などを全体の5重量%を超えない範囲内で配合してもよい。
【0041】
なお、前記アクリル系粘着剤の粘度は、シリコーン粘着剤との相溶性の点から500〜20000mPa・s、なかんづく1000〜10000mPa・s(25℃)であるのが好ましい。
【0042】
前記アクリル系粘着剤は、シリコーン粘着剤(フェニル基含有ポリオルガノシロキサン縮合体)の特性を損なわない範囲でタックを調整するためには、該シリコーン粘着剤または該シリコーン粘着剤と分岐状ポリオルガノシロキサンの混合物に対して、1〜10重量%(不揮発分換算)程度、好ましくは2〜7重量%程度配合される。
【0043】
本発明のシリコーン粘着剤組成物には、必要に応じて、本発明の作用効果を損なわない範囲内で、公知の添加剤を配合してもよい。このような添加剤としては、煙霧質シリカのような無機質充填剤、ベンガラのような顔料、染料、有機過酸化物、2−メチル−3−ブチン−2−オールのような硬化抑制剤、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンのような光増感剤、耐熱添加剤、シリコーンレジンなどが例示される。
【0044】
このようにして得られた本発明のシリコーン粘着剤組成物は、粘度が9000mPa・s(25℃)以上であるのが好ましい。ここで、粘度は後記の実施例1における測定方法(製品粘度)により測定されるものであり、溶剤としてトルエン/キシレン混合溶剤を用い、固形分濃度55重量%での測定値である。シリコーン粘着剤組成物の粘度が前記範囲未満であると、基材に粘着剤を塗布する際、作業上、取り扱い上の問題が発生する傾向がある。
【0045】
また本発明のシリコーン粘着剤組成物は、製造後の初期において、さらには製造後40℃で1ヵ月経時後において、タック(プローブタック)が1.9×104N/m2以上であり、剥離性シートに対する剥離力が0.98N/25mm以下であるのが好ましく、さらに、タック(プローブタック)が1.9×104〜7.8×104N/m2(特に3.5×104〜7.8×104N/m2)、剥離力が0.080〜0.98N/25mm(とくに0.080〜0.49N/25mm)、粘着力が8.8〜15N/19mm、保持力が15〜90分であるのが好ましい。ここで、本発明のシリコーン粘着剤組成物についてのタック(プローブタック)、粘着力、保持力の値は後記の実施例1における測定方法により測定されるものであり、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に粘着層を形成した試料についての値である。また、剥離力は該試料についてメチル系剥離紙用シリコーン塗工紙に対する値である。本発明のシリコーン粘着剤組成物の前記測定条件下でのタック、剥離力、粘着力、保持力が、初期において、さらに経時においても、前記範囲内であると、創傷被覆材として実用する場合(皮膚に貼り付けた場合)においても、タック、剥離力、粘着力、保持力がバランスのとれたものとなり、好ましい。
【0046】
前記シリコーン粘着剤組成物を、基材に塗布して粘着層を設け、さらに剥離性シートを貼着することで、本発明の創傷被覆材が得られる。
【0047】
本発明の創傷被覆材に用いられる基材としてはとくに制限されず、各種のものが使用できる。たとえば、軟質塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンなどのオレフィン系樹脂フィルム、ポリウレタンフィルムなどの樹脂フィルム、ポリエチレン不織布、レーヨン不織布、ポリウレタン不織布などがあげられる。基材の厚さは、20〜700μm程度が適当である。
【0048】
基材の一方の表面上に粘着層を設ける方法についてはとくに限定はないが、その一例をあげれば、たとえば前記シリコーン粘着剤組成物を基材の一方表面上に刷毛塗り、スプレーコーティング、ナイフコーティングなどにより付着せしめたのち、前記シリコーン粘着剤組成物に含まれた有機溶剤を除去する方法などがあげられる。なお、シリコーン粘着剤組成物に有機過酸化物を配合した場合には、有機溶剤を除去したのちに、さらに160℃程度以上に感圧粘着剤を加熱して硬化させることが好ましい。なお、基材の一方の表面上に設けられる粘着層の厚さは、前記シリコーン粘着剤組成物の種類、得られる創傷被覆材の用途などによって異なるので、一概には決定することができないが、通常5〜50μm、なかんづく20〜40μmとなるように調整されることが望ましい。
【0049】
本発明において使用される基材としては不織布は好ましいものの一つであるが、中でもポリウレタン弾性繊維からなる不織布がとくに好ましく用いられる。ポリウレタン弾性繊維は、すぐれた耐熱性(金属接触時150℃以上)、耐寒性(−40℃以下)、電気絶縁性(体積固有抵抗:1013Ω・cm以上)、透湿性、耐水性および耐薬品性を有するものである。したがって、前記粘着層をこれらの諸物性を有するポリウレタン弾性繊維からなる不織布と組合せた場合には、前記諸物性をすべて具備した創傷被覆材が得られる。
【0050】
本発明において好ましく用いられるポリウレタン弾性繊維からなる不織布は、熱可塑性ポリウレタンエラストマーからなるフィラメントを集積したいわゆるスパンボンド不織布であり、通常熱可塑性ポリウレタンエラストマーを溶融し、該溶融物を急速にノズルから空気中に噴出させ、得られたフィラメントを集積したのち、冷却することにより得られるものである。かかるポリウレタン弾性繊維からなる不織布のなかでは、溶融紡糸されたポリウレタン弾性フィラメントが実質的に集束されずに積層され、前記積層されたフィラメントの接触点が該フィラメント自体により接合され、かつ不織布の剛軟度が式:
Y<0.2X+20
(式中、Yは剛軟度(mm)、Xは目付(g/m2)を示す)を満足するものは、とくに伸縮性、通気性および柔軟性にすぐれているので好適に使用し得るものである。なお、前記不織布の剛軟度は、JIS L−1096に規定された45度カンチレバー法に準じて測定された値を示し、本発明において0.2X+20未満である場合には不織布の柔軟性が充分に大きくなるので好ましい。とくに好ましい前記不織布の剛軟度は、0.2X+10未満である。
【0051】
前記熱可塑性ポリウレタンエラストマーとしては、たとえばソフトセグメントが、アルキレン基の炭素数が2〜8であるポリアルキレングリコールやポリアルキレンアジペートなどであり、またハードセグメントが、ジフェニルメタンジイソシアネートなどのジイソシアネートと低分子ジオールとの反応によるウレタン結合などである熱可塑性ポリウレタンエラストマーなどがあげられるが、かかるポリウレタンエラストマーはほんの一例であり、本発明はこれら例示のみによって限定されるものではない。
【0052】
前記不織布の厚さおよび目付は、伸縮性および通気性に対して相関関係にあるので一概には決定することができない。たとえば、不織布の目付を大きくすれば通気性が低下する傾向にあるのでその厚さを小さくする必要がある。したがって、前記不織布の厚さおよび目付は、得られる創傷被覆材の用途などに応じて適宜調整することが望ましい。本発明の創傷被覆材に使用する前記不織布の通気性は、皮膚などに貼付した場合であってもむれなどが発生しないようにするために、JIS L−1096に規定されたフラジール形試験機を用いて測定したときに100ml/cm2・sec以上であることが好ましい。なお、前記不織布の厚さは、あまりにも薄い場合には、得られる創傷被覆材の引張り強度が充分でなくなり、またあまりにも厚すぎる場合には、伸縮性が小さくなりすぎる傾向にあるので、通常100〜700μm、なかんづく150〜400μmとすることが好ましい。また、前記不織布の目付は、得られる創傷面保護材に実用に適した引張り強度および適度な通気性を付与せしめるために、通常10〜200g/m2、なかんづく50〜100g/m2であることが好ましい。
【0053】
前記不織布としては、たとえば鐘紡(株)製、エスパンシオーネ(登録商標)ES25A、ES50A、ES75A、ES85A、ES85A、ES25、ES50、ES150、UH25、UH50、UH75、UH100、UH125、UHD25、UHD50、UHD75、UHD100、UHD125、EH25、EH50、EH75、EH85、EH100、EH125、EH180などがあげられ、これらの不織布はいずれも100%伸長時における応力は3.92×10-1〜4.61N/cmと小さく、またそのときの回復率は約90%以上とすぐれ、破断強度は9.8×10-4N/cm以上、破断時における伸度は400%以上であり、伸縮性および引張り強度にすぐれ、かつ適度な通気性を有するものであるから、本発明において好適に使用し得るものである。なお、本発明は、前記したような伸縮性および引張り強度を有し、かつ適度な通気性を有する不織布であれば、前記例示したもの以外のものであっても使用し得ることは勿論のことである。
【0054】
また、前記不織布は加熱すれば柔かくなるものであるので、その性質を利用して加熱下で該不織布にたとえばエンボス加工を施してその表面上に凹凸模様を設け、該凸部の上部にのみ粘着層を設けてもよい。このように凸部の上部にのみ粘着層を設けた場合には、凹部は粘着層が設けられていないので被着物に粘着することなく自由に伸縮し得るため、さらに貼付後の創傷被覆材の伸縮性が向上するので好ましい。
【0055】
なお、不織布の一方の表面上に粘着層を設けるにあたって、前記不織布にあらかじめ撥水処理を施しておくことが好ましい。このように撥水処理を施した場合には、粘着層が不織布に浸透することによりひきおこされる粘着力の低下を阻むことができる。また、創傷被覆材に防水性を付与せしめる場合には、不織布の粘着層が設けられていない面に撥水処理を施すことができる。前記撥水処理を施す方法にはとくに限定はないが、たとえば撥水処理剤を不織布に付着せしめる方法などがあげられる。
【0056】
前記撥水処理剤の代表例としては、たとえばフッ素系撥水処理剤などがあげられる。かかるフッ素系撥水処理剤の具体例としては、たとえば旭硝子(株)製アサヒガードAG730(商品名)、ユニオン化学工業(株)製ユニカポロンLK420(商品名)、大日本インキ化学工業(株)製ディックガードX−10(商品名)、東海製油(株)製TSガードK317(商品名)などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。前記撥水処理剤の使用量は、不織布の目付などによって異なるので一概には決定することができないが、通常固形分量で0.5〜10g/m2、なかんづく1〜5g/m2程度とされるのが好ましい。かかる撥水処理剤の使用量は、前記範囲よりも少ない場合には、撥水処理剤を使用することによる効果が充分に発現されなくなり、また前記範囲よりも多い場合には、それ以上の撥水性の向上は望めなく、かえって経済的でなくなる傾向がある。
【0057】
本発明における基材として前記ポリウレタン繊維の不織布を用いた創傷被覆材は、透湿性および通気性にきわめてすぐれたものであるので、たとえば高温期に人体の皮膚に貼付した場合であってもむれなどが発生しにくく、しかも伸縮性にすぐれたものであるので、人体の関節部などに貼付し、関節部を伸縮させた場合でも皮膚の伸縮に追随し、皮膚から剥離したり、ずれ動くことがないのである。
【0058】
なお、本発明の創傷被覆材は、外部からの水や汗などによってむれないようにするために、防水性および透湿性をさらに向上させることが好ましい。たとえば、汗などによってむれないようにするためには、JIS Z−0208に準じて90%RH(相対湿度)、40℃、24時間の条件下で測定したときの透湿度は1000g/m2・24hrs以上、好ましくは1500g/m2・24hrs以上、さらに好ましくは1800〜8000g/m2・24hrsであることが望ましい。かかる透湿度は、通常粘着層に用いられる粘着剤の種類や付着量などにより調整される。
【0059】
本発明において用いられる剥離性シートとしては、粘着層から容易に剥離し得るものであればとくに限定はなく、たとえば紙、布、プラスチックフィルムなどの基材表面上に各種系剥離剤を被覆したものなどがあげられる。
【0060】
前記剥離性シートとしては、フッ素系剥離紙用シリコーン塗工紙、メチル系剥離紙用シリコーン塗工紙などが使用可能である。本発明におけるシリコーン粘着剤は成分(1)由来のフェニル基を有するため、高価なフッ素系剥離紙用シリコーン塗工紙を使わずに、安価なメチル系剥離紙用シリコーン塗工紙を使用できる。
【0061】
メチル系剥離紙用シリコーンとしては、(A)アルケニル基含有ポリオルガノシロキサン、(B)ポリオルガノハイドロジェンシロキサン、(C)白金系触媒からなる組成物などがあり、こうした組成物を剥離用シートに塗布し硬化させることでメチル系剥離紙を作成することができる。
【0062】
(A)成分のアルケニル基含有ポリオルガノシロキサンは、実質的に直鎖状のシロキサン骨格を有し、ケイ素原子に結合したアルケニル基を分子中に少なくとも2個含有し、このアルケニル基の量としては全有機基中の0.5〜3.0モル%の範囲が好ましく、0.5〜2.5モル%のものがさらに好ましい。またこの成分の粘度は25℃において50〜1000mPa・s、好ましくは200〜500mPa・sである。
【0063】
(B)成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、ケイ素原子に結合した水素原子を分子中に少なくとも3個有し、このSi−H結合と(A)成分中のアルケニル基との間の付加反応により、網状の分子構造を形成させて組成物を硬化させる。
【0064】
(B)成分中のケイ素原子に結合した有機基としては、メチル、エチル、プロピルのようなアルキル基およびフェニル基などの炭化水素基が例示され、合成および取り扱いが容易なことからメチル基が好ましい。
【0065】
(B)成分のシロキサン骨格構造は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、25℃における粘度は5〜500mPa・sの範囲が好ましい。5mPa・s未満では保存中に揮発しやすく、一方500mPa・sを超えると合成および取り扱いが困難となる。
【0066】
(B)成分の配合量は、(A)成分中のアルケニル基1個に対して、ケイ素原子に結合した水素原子が0.5〜2.5個になる量である。この量が0.5個未満または2.5個を超える場合は、組成物の硬化が充分ではなく、感圧粘着テープ面に塗布されたシリコーン粘着剤と剥離紙との間の剥離性が損なわれる。
【0067】
(C)成分の白金系触媒は、(A)成分中のアルケニル基と(B)成分中のSi−H結合との間のヒドロシリル化反応を促進させる触媒である。(C)成分としては、白金の他、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコールの反応生成物、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体、白金−リン錯体などの白金化合物が例示されるが、触媒効果の点から白金化合物が好ましく用いられる。
【0068】
(C)成分の配合量は、触媒としての有効量であり、(A)成分と(B)成分との合計量に対して、白金原子として通常1〜500ppm、好ましくは1〜300ppmである。1ppm未満では硬化が遅く連続生産する場合に実用上不利であり、500ppmを超えても硬化速度は向上せず、経済性および組成物の安定化のうえで好ましくないからである。
【0069】
こうしたメチル系剥離紙用シリコーンには、必要に応じてその機能を損なわない範囲で、2−メチル−3−ブチン−2−オールのような反応遅延剤、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンのような光増感剤などを配合してもよい。
【0070】
本発明の創傷被覆材の一実施態様として、基材の一方の表面上に、前記シリコーン粘着剤組成物からなる粘着層を設け、該粘着層の一部に吸湿性シートを貼着し、さらに剥離性シートを全面に貼着してなる構成の創傷被覆材があげられる。図1はこの実施態様の創傷被覆材の一実施例を示す斜視図であり、図2は図1のI−I線断面図である。
【0071】
図1および図2において、基材1の一方の表面上に粘着層2が設けられ、粘着層2のほぼ中央部分には吸湿性シート3が設けられ、さらに吸湿性シート3上には剥離性シート4が設けられている。
【0072】
前記吸湿性シート3としては、公知のものを用いることができる。その一例として、たとえば殺菌処理が施された綿やセルロース系繊維からなる織布、編地や不織布などを素材とする布地などがあげられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。これらの吸湿シートのなかでは、綿の編地を素材とする布地は、適度な伸びを呈するものであるから、とくに好ましいものである。なお、前記吸湿性シート3の大きさは、通常粘着層2よりも小さい寸法となるように調整される。また、前記吸湿性シート3が設けられる位置は、とくに限定がなく、たとえば図2に示されるように粘着層2の中央部であってもよく、粘着層2の端部であってもよい。
【0073】
前記剥離性シート4としては、前述のものが使用できる。かかる剥離性シート4は、通常粘着層2上に吸湿性シート3が貼付固定された面上に粘着層2の全面を覆うように貼着される。
【0074】
本発明の創傷被覆材は、たとえば人体の関節部などに貼付した場合であっても皮膚にひきつれ感などを与えず、また皮膚の伸縮に追随せしめるためにJIS L−1096に規定の方法にしたがって測定したときの破断伸度が30%以上、また人体貼付時の伸縮の繰返しによるたるみをなくし、伸長後にもとの状態に復元せしめるためにJIS L−1096に規定の方法にしたがって測定したときの100%伸長時における応力が2.45N/mm以下、回復率が80%以上であることが好ましい。ただし、これら物性値は粘着面上に吸湿性シートおよび剥離性シートを貼付しない状態で測定した値である。
【0075】
【実施例】
以下、本発明の創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物および創傷被覆材を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。これらの例において、「部」は重量部を示す。また「%」はとくに示さないかぎり重量%を示す。なお、本発明は、下記の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施し得るものである。
【0076】
実施例1
表1に示す(1)−1、すなわち、MOHD2Ph 600D3398MOHで表わされるポリジメチルシロキサンを(1)成分として100部と、表2に示す(2)−1、すなわちM4Q8で表わされる分岐状ポリシロキサンを(2)成分として固形分量で122部とを、トルエンに加えて撹拌し、両ポリシロキサンを完全に溶解させた。
【0077】
ここで、(2)成分は60%固形分のキシレン溶液として調製されており、(1)成分と(2)成分とを加えるトルエンの量は、得られるトルエン・キシレン溶液中の(1)成分と(2)成分との固形分の合計が55%固形分となる量とした。
【0078】
なお、表1、2においては、ポリオルガノシロキサン類の各シロキサンン単位を、表3に示す記号で表示した。また、表1の「生ゴム希釈粘度」は、(1)成分を30%固形分になるようにトルエンで希釈溶解した時の粘度を表わし、表2の「粘度」は、(2)成分を60%固形分になるようにキシレンで希釈溶解した時の粘度を表わす。
【0079】
【表1】
【0080】
【表2】
【0081】
【表3】
【0082】
この溶液に、(1)(成分)と(2)成分との溶媒との合計量に対して水酸化リチウムとして5ppmに相当する量の1%水酸化リチウム水溶液を添加し、溶媒の還流温度で6時間加熱撹拌して両ポリシロキサンの水酸基を脱水縮合させ、生成した水を系外に除去した。
【0083】
ついで、固形分に対して10ppmのリン酸を加えて中和し、シリコーン粘着剤を得た。このシリコーン粘着剤をトルエンで希釈し塗布液を調製した。
【0084】
得られた塗布液を、A4サイズにカットしたメチル系剥離紙用シリコーン塗工紙(藤森工業(株)製、バイナシート70X−032HK−H)のシリコーン皮膜上にドクターブレードで塗布し、100℃で5分間乾燥して溶剤を蒸発させ、厚さ30g/m2の粘着層を得た。この粘着層のシリコーン塗工紙のついていない方の面に、長さ250mm、幅25mm、厚さ50μmのPETフィルム(東レ(株)製、ルミラーTタイプ)を貼付し、荷重2kgのゴムローラーで圧着してテープ状の粘着剤塗工試料を得た。
【0085】
こうして得られた粘着剤塗工試料について、以下の測定方法により、粘着特性を評価した。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0086】
なお、表4の「(2)成分量重量部」は、固形分量であり、希釈溶剤であるキシレンは含まない量である。
【0087】
また、粘着特性の経時的変化を評価するために、粘着力、プローブタック、保持力、剥離力については、試料作成直後と、シリコーン塗工紙を付けた状態で40℃で1カ月保管した後とで測定を行なった。結果を表5に示す。
【0088】
初期粘度
(1)成分と(2)成分との固形分の合計が55%固形分となるように、希釈溶解したときのトルエン・キシレン溶液の粘度を測定した。
【0089】
製品粘度
(1)成分と(2)成分との固形分の合計が55%固形分となるように希釈溶解し、(1)成分と(2)成分を縮合反応させた後の、トルエン・キシレン溶液の粘度を測定した。
【0090】
粘着力
幅19mmのテープ状の粘着剤塗工試料を用意し、シリコーン塗工紙を剥がした。荷重2kgのゴムローラーを用いて、この粘着剤塗工試料をベークライト板に粘着層が接するようにして貼り合わせ、室温で20分間養生した。この試料片を引張試験機により180°方向に0.3m/minの速度で引っ張り、粘着力を測定した。
【0091】
プローブタック
デジタルポリケンプローブタックテスターTMI80−02−01(株式会社東洋精製機製作所、商品名)を用いて測定を行なった。シリコーン塗工紙を剥がした粘着剤塗工試料を、接着時間1秒、荷重9800N/m2、接着面積0.2cm2、剥離速度10mm/secの条件でプローブから剥離させ、プローブタックを測定した。
【0092】
保持力
表面を#280番耐水研磨紙で磨いたステンレス板(SUS304)の表面に、シリコーン塗工紙をはがした粘着剤塗工試料を、粘着層の25×25mmの面積が接するようにして、荷重2kgのゴムローラーを用いて貼り合わせ、40℃のオーブン中で20分間無荷重で養生した。このテープの下端に1kgの垂直荷重をかけ、この重りが落下するまでの時間を測定し、重りが落下したときの時間を保持力の値とした。
【0093】
剥離力
シリコーン塗工紙を付けたままの粘着剤塗工試料を25℃、50%RHの条件で、1960N/m2の荷重をかけながら20時間養生した後、引張試験機によって180°方向に0.3m/minの速度で引っ張り、粘着層からシリコーン塗工紙を剥がすときの剥離力を測定した。
【0094】
実施例2
(2)成分として、表2に示す(2)−2、すなわちM8Q8で表わされる分岐状ポリシロキサンを使用すること以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0095】
また、粘着特性の経時的変化の評価も実施例1と同様の方法で行なった。結果を表5に示す。
【0096】
実施例3
(1)成分として、表1に示す(1)−2、すなわち、MOHD2Ph 600DVi 4D3394MOHで表わされるポリジメチルシロキサンを使用し、(2)成分として、表2に示す(2)−2、すなわちM8Q8で表わされる分岐状ポリシロキサンを使用すること以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。
【0097】
各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。また、粘着特性の経時的変化の評価も実施例1と同様の方法で行なった。結果を表5に示す。
【0098】
実施例4
(1)成分として、表1に示す(1)−3、すなわち、MOHD2Ph 540D3458MOHで表わされるポリジメチルシロキサンを100部使用し、(2)成分として、表2に示す(2)−1、すなわちM4Q8で表わされる分岐状ポリシロキサンを固形分量で100部使用すること以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0099】
実施例5
反応時間、すなわち(1)成分、(2)成分および水酸化リチウムを含むトルエン・キシレン溶液を還流温度で加熱撹拌する時間を12時間とすること以外は、実施例4と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0100】
比較例1
(2)成分として、表2に示す(2)−3、すなわちM4Q7で表わされる分岐状ポリシロキサンを使用すること以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0101】
比較例2
触媒として、1%水酸化リチウム水溶液の代わりに、ジメチルジイソプロピルアミノシラン[(CH3)2CHNH]2Si(CH3)2を、(1)成分と(2)成分と溶媒との合計量に対して300ppm使用して、反応時間を1時間としたこと以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0102】
また、粘着特性の経時的変化の評価も実施例1と同様の方法で行なった。結果を表5に示す。
【0103】
比較例3
触媒として、1%水酸化リチウム水溶液の代わりに、1%水酸化ナトリウム水溶液を(1)成分と(2)成分と溶媒との合計量に対して水酸化ナトリウムとして5ppmに相当する量を使用すること以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0104】
比較例4
(1)成分として、表1に示す(1)−4、すなわちMD2Ph 600D3398Mで表わされるポリジメチルシロキサンを使用すること以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0105】
比較例5
(1)成分として、表1に示す(1)−5、すなわち、MOHD2Ph 200D3798MOHで表わされるポリジメチルシロキサンを使用し、(2)成分として、表2に示す(2)−2、すなわちM8Q8で表わされる分岐状ポリシロキサンを使用すること以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0106】
比較例6
(1)成分として、表1に示す(1)−6、すなわち、MOHD2Ph 1000D2998MOHで表わされるポリジメチルシロキサンを使用し、(2)成分として、表2に示す(2)−2、すなわちM8Q8で表わされる分岐状ポリシロキサンを使用すること以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0107】
比較例7
(2)成分として、表2に示す(2)−2、すなわち、M8Q8で表わされる分岐状ポリシロキサンを使用し、かつ、触媒として、1%水酸化リチウム水溶液の代わりに、ジメチルジイソプロピルアミノシラン[(CH3)2CHNH]2Si(CH3)2を、(1)成分と(2)成分と溶媒との合計量に対して300ppm使用して、反応時間を1時間としたこと以外は、実施例1と同様の条件でシリコーン粘着剤を調製し、粘着剤塗工試料を作成し、実施例1と同様の方法で、粘着特性の評価を行なった。各成分の配合ならびに評価結果を表4に示す。
【0108】
また、粘着特性の経時的変化の評価も実施例1と同様の方法で行なった。結果を表5に示す。
【0109】
【表4】
【0110】
【表5】
【0111】
表4の結果から明らかなように、実施例1〜5で得られたシリコ−ン粘着剤は、粘着剤粘度、粘着力、プローブタックなどが高く、保持力と剥離力のバランスのよいものであり、比較例1〜7のシリコーン粘着剤と比較して、創傷被覆材用粘着剤としてすぐれた粘着特性を有していた。
【0112】
さらに、表5の結果から明らかなように、実施例1〜3で得られたシリコーン粘着剤は、粘着力、プローブタック、保持力、剥離力などの経時的安定性も良好であり、40℃で1カ月保管した後にも、充分な粘着力およびプローブタックを示し、保持力と剥離力とのバランスも良好で、創傷被覆材としてすぐれた粘着特性を維持していた。
【0113】
それに対して、比較例2、7のシリコーン粘着剤においては、経時的に保持力と剥離力とのバランスが悪化しており、創傷被覆材用粘着剤としては不充分な粘着特性を示していた。
【0114】
実施例6
実施例3で得られたシリコーン粘着剤に対して、実施例3で使用した(2)成分の分岐状ポリオルガノシロキサン(表2に示す(2)−2)を6%(不揮発分換算)添加してシリコーン粘着剤組成物を調製し、得られたシリコーン粘着剤組成物を、A4サイズにカットしたメチル系剥離紙用シリコーン塗工紙(前記バイナシート70X−032HK−H)のシリコーン皮膜上にドクターブレードで塗布し、100℃で5分間乾燥して溶剤を蒸発させ、厚さ30g/m2の粘着層を得た。この粘着層の上に、長さ250mm、幅25mmの不織布(鐘紡(株)製、エスパンシオーネ(登録商標)UHD−75:目付75g/m2、厚さ300μm、剛軟度25〜35mm)を貼付し、荷重2kgのゴムローラーで圧着して創傷被覆材を得た。
【0115】
こうして得られた創傷被覆材について、以下の測定方法により、粘着力、プローブタック、保持力、剥離力を測定した。結果を表6に示す。
【0116】
粘着力
前記創傷被覆材の不織布の側に、不織布と同じ大きさのPETフィルム(厚さ:30μm)を接着剤(塗布量(固形分量):30g/m2)を用いて貼り合わせた後、カットして、幅19mmのテープ状の創傷被覆材試料を用意した。前記PETフィルムは、測定時の補強用である。この創傷被覆材試料からシリコーン塗工紙を剥がした。荷重2kgのゴムローラーを用いて、この創傷被覆材試料をベークライト板に粘着層が接するようにして貼り合わせ、室温で20分間養生した。この試料片を引張試験機により180°方向に0.3m/minの速度で引っ張り、粘着力を測定した。
【0117】
プローブタック
前記と同様にして幅25mmの創傷被覆材試料を作成し、デジタルポリケンプローブタックテスターTMI80−02−01(株式会社東洋精製機製作所、商品名)を用いて測定を行なった。シリコーン塗工紙を剥がした創傷被覆材試料を、接着時間1秒、荷重9800N/m2、接着面積0.2cm2、剥離速度10mm/secの条件でプローブから剥離させ、プローブタックを測定した。
【0118】
保持力
前記と同様にして幅25mmの創傷被覆材試料を作成した。表面を#280番耐水研磨紙で磨いたステンレス板(SUS304)の表面に、シリコーン塗工紙を剥がした創傷被覆材試料を、粘着層の25×25mmの面積が接するようにして、荷重2kgのゴムローラーを用いて貼り合わせ、40℃のオーブン中で20分間無荷重で養生した。このテープの下端に1kgの垂直荷重をかけ、この重りが落下するまでの時間を測定し、重りが落下したときの時間を保持力の値とした。
【0119】
剥離力
前記と同様にして幅25mmの創傷被覆材試料を作成した。シリコーン塗工紙を付けたままの創傷被覆材試料を25℃、50%RHの条件で、1960N/m2の荷重をかけながら20時間養生した後、引張試験機によって180°方向に0.3m/minの速度で引っ張り、粘着層からシリコーン塗工紙を剥がすときの剥離力を測定した。
【0120】
実施例7
実施例3で得られたシリコーン粘着剤に対して、実施例3で使用した(2)成分の分岐状ポリオルガノシロキサン(表2に示す(2)−2)を6%(不揮発分換算)添加し、さらに得られた混合物の全量に対してアクリル粘着剤(日本合成化学工業(株)製コーポニール8065)を4%(不揮発分換算)添加してシリコーン粘着剤組成物を調製した。このシリコーン粘着剤組成物を用いて実施例6と同様にして、創傷被覆材を得た。
【0121】
得られた創傷被覆材について、粘着力、プローブタック、保持力、剥離力を実施例6と同様にして測定した。結果を表6に示す。
【0122】
【表6】
【0123】
実施例8〜10および比較例8〜9
実施例1〜3、6および比較例2、7でそれぞれ得られた各シリコーン粘着剤を用いて実施例6と同様にして創傷被覆材を得た。
【0124】
得られた創傷被覆材について、粘着力、プローブタック、保持力、剥離力を実施例6と同様にして測定した。また、粘着特性の経時的変化を評価するために、シリコーン塗工紙を付けた状態で40℃で1ヵ月保管した後に粘着力、プローブタック、保持力、剥離力の測定を行なった。結果を表7に示す。
【0125】
【表7】
【0126】
実施例11〜14
実施例3で得られたシリコーン粘着剤を、A4サイズにカットしたメチル系剥離紙用シリコーン塗工紙(前記バイナシート70X−032HK−H)のシリコーン皮膜上にドクターブレードで塗布し、100℃で5分間乾燥して溶剤を蒸発させ、厚さ30g/m2の粘着層を得た。この粘着層の上に下記の材料(長さ250mm、幅25mm)を貼付し、荷重2kgのゴムローラーで圧着して創傷被覆材を得た。
【0127】
実施例11:ポリオレフィンフィルム(厚さ:55μm)
実施例12:ポリエチレン不織布(デュポン社製、商品名:ソンタラ、目付:44g/m2、厚さ:460μm)
実施例13:レーヨン不織布(旭化成(株)製、商品名:ベンリーゼ、目付:40g/m2、厚さ:550μm)
実施例14:ポリウレタンフィルム(日清紡(株)製、商品名:モビロン、厚さ:30μm)
【0128】
得られた各創傷被覆材について、粘着力、プローブタック、保持力、剥離力を実施例6と同様にして測定した。結果を表8に示す。
【0129】
【表8】
【0130】
【発明の効果】
本発明によれば、高タックで、保持力と剥離力のバランスがよく、さらにこれら粘着特性の経時安定性が優れている、創傷被覆材用シリコーン粘着剤が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の創傷被覆材の一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のI−I線断面図である。
【符号の説明】
1 基材
2 粘着層
3 吸湿性シート
4 剥離性シート
Claims (9)
- (1)ケイ素原子に結合した有機基の10〜20モル%がフェニル基、残余の有機基がアルキル基またはアルケニル基であり、両末端が水酸基で封鎖されたポリジオルガノシロキサン100重量部と、(2)(R1)3SiO1/2単位とSiO4/2単位からなり(式中、R1は1価の炭化水素基を表わす)、SiO4/2単位1モルに対する(R1)3SiO1/2単位の量が0.5〜1.2モルであり、ケイ素原子に結合した水酸基を分子中に少なくとも1個有する分岐状ポリオルガノシロキサン70〜135重量部とを、水酸化リチウムにより部分縮合して得られたフェニル基含有ポリオルガノシロキサン縮合体からなることを特徴とする創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物。
- 前記フェニル基含有ポリオルガノシロキサン縮合体が、ケイ素原子に結合した水酸基を分子中に0.1〜0.9重量%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物。
- 粘度が9000mPa・s以上である請求項1〜3のいずれかに記載の創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物。
- タックが1.9×104N/m2以上であり、剥離性シートに対する剥離力が0.98N/25mm以下である請求項1〜4のいずれかに記載の創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物。
- 基材の一方の表面上に、請求項1〜5のいずれかに記載された創傷被覆材用シリコーン粘着剤組成物からなる粘着層を設け、さらに剥離性シートを貼着してなることを特徴とする創傷被覆材。
- 前記基材がポリウレタン弾性繊維からなる不織布からなる請求項6に記載の創傷面保護材。
- 前記不織布の粘着層を設けた面と反対側の表面に撥水剤を塗布してなる請求項7に記載の創傷被覆材。
- 前記不織布が、溶融紡糸されたポリウレタン弾性フィラメントが集束されずに積層され、前記積層されたフィラメントの接触点が該フィラメント自体により接合されてなり、かつ不織布の剛軟度が式:
Y<0.2X+20
(式中、Yは剛軟度(mm))、Xは目付(g/m2)を示す)を満足するものである請求項7または8に記載の創傷被覆材。
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