JPH07508714A - 免疫療法に使用する低毒性のインターロイキン2類似体 - Google Patents

免疫療法に使用する低毒性のインターロイキン2類似体

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JPH07508714A
JPH07508714A JP5518560A JP51856093A JPH07508714A JP H07508714 A JPH07508714 A JP H07508714A JP 5518560 A JP5518560 A JP 5518560A JP 51856093 A JP51856093 A JP 51856093A JP H07508714 A JPH07508714 A JP H07508714A
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グリム,エリザベス・エイ
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ボード・オヴ・リージェンツ,ザ・ユニヴァーシティ・オヴ・テキサス・システム
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 効匿繕 免疫療法に使用する低毒性のインターロイキン2類似体光朋Ω茸景 両立衛生研究所助成金番号CA 45225に従って、政府は、本発明に関する 権利を所有するものである。
1、立型ぬ虱皿 本発明は、一般に免疫療法と癌治療に係わるものである。本発明は、毒性の低い サイトカインの同定と選択、および、臨床的治療法と抗癌治療においてこのよう なサイトカインを高投与量使用することに関する。特に、殺腫瘍作用を維持する 低毒性インターロイキン2類似体の有用な利用法が明らかにされる。本発明は更 に、養子免疫療法におけるこのような低毒性インターロイキン2類似体の利用に も係わるものである。
2、 閃A田G痕グ閃吸 ヒトインターロイキン2(rL−2)は、強力な免疫調節サイトカインで、in  vitroにおける活性化されたT細胞の長期増殖を促進できるリンホカイン として初めて報告された(Morgan et al、、 1976; Ru5 cetti et aL、 1977)。その後、IL−2は、細胞障害性T細 胞(Gillis et al、、 1980)、他の様々な免疫機能を調節す ることも明らかにされた。それには、例えば、ナチュラルキラー細胞(Orta ldo et al、、 1984)、活性化されたB細胞(Mingari  et al、、 1984)、リンホカインにより活性化されるキラー細胞(l ymphokine activated killing cells: L AK cells)(Grimm et alA 、 19 82; Mazumder & Rosenberg、 1984)に対する効 果等が挙げられる。
ヒトIL−2をコード化しているcDNAがクローン化され(Taniguch i et al、、 1983)、−次配列が推定されている。真核細胞におい て、IL−2は153個のアミノ酸から成る前駆体ポリペプチドとして合成され 、これから20個のアミノ酸が除去され、完全なIL−2が分泌される。分子生 物学の技術を用いて、活性を有する組み換えヒトIL−2が、E、 coli( Rosenberg et aL、 1984)、昆虫の細胞(Smith e t al、、 1985)、哺乳動物のコス細胞(CO3cell)(Tani guchi et al、、 1983)において生産されている。
IL−2の生物学的作用は、標的細胞表面の特異的レセプタに結合することによ って仲介される。少な(とも3種類のIL−2レセプタ(IL−2R)が知られ ている。親和性が低いレセプタ(K= = 10〜30nM)、中等度のレセプ タ(Kd=0.8〜2nM)、高いレセプタ(K、 = 10〜50pM)の3 種類である(Waldmann et al、、 1989)。親和性が低いI L−2Rは、M、が約55kDのポリペプチド鎖でp55またはルー2Rαと呼 ばれ(Leonard et al、 。
1984; N1kaido et al、 、 1984; Cosman  et al、、 1984)、親和性が中等度のルー2Rは、V、が約70〜7 5kDで、p75またはIL−2Rβと呼ばれている(Hatakeyama  et al、 。
1989)。p75とp55のとの間で形成される複合体に更に別の成分が加わ ったものが、親和性の高いIL−2Hに相当する(I(atakeyama e t al、 、 1989; Herrmann & Diamantstei n、 1988)。
これらのレセプタそれぞれの生物学的機能は、天然または組み換えレセプタを発 現する細胞に結合するIL−2の作用を研究することによって、検討されてきた 。
IL−2は、リンホカインによって活性化されるキラー作用(LAK)を、親和 性が高いp55 + p75複合体を介してではなく、親和性が中等度のルー2 レセプタ分子p75を介して活性化することが明らかにされている。
近年、IL−2の投与が、癌治療、特にある種の腎細胞癌患者の治療にある程度 有用であることが証明されている。現在、耐えられる至適量のIL−2を投与さ れた腎臓癌患者の約20%が腫瘍消退の徴候を示している。しかし、IL−2免 疫療法の臨床的有用性は、顕著な毒性作用のため今の所限定されている。ヒトに おけるIL−2投与による毒性は、動物試験から得られた結果わかった適量の1 0%以下の投与量にしか耐えることができない程のものである。従って、残念な がら、動物モデルにおいて達成された「治療有効量」に近づけることは、ヒト患 者においては不可能である。
更に、現在使用されている投与量においてさえ、倦怠感、悪心、嘔吐、下痢、体 液貯留、低血圧、更に臓器機能不全をも含む毒性症状が、IL−2療法を受けて いる患者にしばしば観察されている(Rosenberg et al、、19 89)。更に、特に懸念されるのは、IL−2療法が、ときに患者の死亡を引き 起こすことがあり、IL−2毒性による死亡率は、ある投与試験においては1. 5%である(Rosenberg et al、、 1989)。
癌患者においてルー2により誘発される腫瘍拒絶反応の重要なメカニズムの1つ は、リンホカインにより活性化されるキラー作用(LAN)の誘導と考えられて いる。
LAN細胞は、非常に強力な殺腫瘍性リンパ球であることが明らかにされている 。これに対し、有害な毒性副作用は、インターロイキン1類や腫瘍壊死因子(T NF)類等の二次的サイトカインが原因と考えられている。
ヒト細胞に対する毒性を低(したサイトカインを生産することにより、より有効 な臨床的免疫療法が開発されるであろう。特に、低毒性でありながら、LAKを 誘導できるサイトカインの同定が、適用範囲の広い新しい抗癌療法の開発におい て重要であろう。そのような特性を備えたルー2変種を同定することは、IL− 2療法の治療範囲を拡大し、動物において有効性が明らかにされている治療有効 量まで臨床的ルー2投与量を増大させることができる点で、特に有利と思われる 。
光皿凶要稔 本発明は、毒性副作用の少ない免疫療法のための方法を提供することによって、 従来の技術に固有の種々の欠点の1つ以上を解決することを目的としている。本 発明は、毒性の低いサイトカインの同定と選択に関するもので、特に臨床的免疫 療法と癌治療においてこのようなサイトカインの投与量を増大させて使用するこ とに関するものである。特に、本発明は、その殺腫瘍作用を維持する低毒性イン ターロイキン2(IL−2)類似体の使用に関する。更に、本発明は、養子免疫 療法に使用する活性化された細胞の生産に、低毒性インターロイキン2類似体を 使用することにも関する。
本発明の重要な点は、特定のヒトIL−2類似体、特に、親和性が中等度のルー 2レセプタに特異的なヒトTL−2類似体が、殺腫瘍作用を維持しながら、低い 毒性を示すことを発見した点である。従って、このようなIL−2類似体は「低 毒性IL−2類似体」であり、この言葉は、ここでは天然のIL−2とはアミノ 酸配列が異なるIL−2類似体または突然変異体を示すために使用されている。
IL−2類似体は、天然のIL−2よりも二次的サイトカインの誘導が少ない。
二次的サイトカインは、インターロイキン1(IL−1)類および腫瘍壊死因子 (TNF)類等の分子であり、例えばIL−1β、耐Fα、TNFβ、IFN− γ等が含まれる。
本発明に従って使用するのに望ましい低毒性IL−2類似体は、親和性が中等度 のIL−2レセプタに対し、実質的な結合を示すが、親和性が高いルー2レセプ タに対しては実質的な結合を示さないヒトIL−2類似体と考えられる。ここで 言及される!L−2レセプタは、本技術分野において確立されているルー2レセ プタである。例えば、Waldmann (1989)を参照のこと。このよう に、親和性が中等度のIL−2レセプタは、置、〜7O−75kDのポリペプチ ドで、ここではp75と呼ばれる。親和性が高いルー2レセプタは、他の成分の ほかに、p75とM、〜5O−55kDのポリペプチド(p55と呼ばれる)を 含む複合体で、p55 + p75複合体と呼ばれる。
従って、低毒性IL−2類似体は、p55結合部位に突然変異が引き起こされた 、あるいはp55結合部位が変更された類似体と定義することもできる。重要な p55結合に関する領域は、一般にIL−2分子の残基30〜60の内、より特 定すれば残基33〜46によって形成されるBα−へリックス内に存在すると考 えられている(Sauve et al、 。
1991)。更に特定すれば、リジン35、アルギニン38、フェニルアラニン 42、リジン43が、この相互作用に重要な役割を果たしていると考えられてい る(Sauve etal、、 1991)。従って、これらの領域に突然変異 または修飾を受けたIL−2類似体が、本発明に従って使用するのに適した低毒 性IL−2類似体であることが証明されるものと予想される。
「実質的な結合」という言葉は、rL−2またはIL−2類似体が特定のレセプ タ・ポリペプチドと結合する、あるいは機能的に相互作用を示すことを意味して いる。
本発明において使用するためのIL−2類似体は、親和性が中等度のIL−2レ セプタと実質的に結合するが、親和性が高いIL−2レセプタとは結合しないも のと考えられる。IL−2類似体そのものは、天然のルー2と本質的に同じよう にして親和性が中等度のIL−2レセプタと結合する。これに対し、有用な類似 体は、天然のIL−2と比較して、親和性が高いレセプタに対して、約1%から 約25%、望ましくは約2%から約10%のオーダーの結合を示すと考えられて いる。
IL−2またはIL−2類似体の毒性は、IL−2分子による刺激に反応して、 リンパ球から放出される二次的サイトカインを測定することによって決定される のが望ましい。これは、ELIS^またはラジオイムノアッセイ等の適切な方法 により、ルー1β、TNFα、TNFβ、IFN−γ等の生産される種々のサイ トカインを測定することによって達成できる。本発明の重要な点は、新鮮なヒト 血液から得られたリンパ球を含む標本の使用が、このような分析の実施に特に有 利であることを発明者等が発見した点である。ヒト由来であることと、新たに分 離されたこのようなリンパ球の性質とは共に、臨床状況を非常によく反映してい るため、重要であると考えられる。従って、ヒトの新鮮末梢血液の単核細胞また はリンパ球(それぞれPBMCまたはPBL)を使用して、IL−2類似体のサ イトカイン誘導活性を分析することが望ましいと考えられる。
本発明において使用するIL−2類似体は、天然のIL−2よりも低いサイトカ イン誘導活性を示す。望ましい実施例においては、天然のものと比較して、約2 5%から7006の低下を示し、約4096から約75%の低下を示すのが望ま しいと考えられる。
更に、本発明において使用するIL−2類似体は、リンホカインによって活性化 されるキラー作用(LAK)の刺激能を維持しているものと思われる。なぜなら ば、これは、IL−2療法の基礎となる有効な臨床的メカニズムの1つと考えら れているからである。リンホカインによって活性化されるキラー作用を刺激する 能力は、ここでは、IL−2類似体等のリンホカインが、リンパ球を活性化状態 に誘導する能力として定義されている。活性化されたリンパ球は、リンホカイン によって活性化される「キラー細胞」となり、腫瘍細胞を溶解することができる ようになる。LAK誘導能は、親和性が中等度のIL−2レセプタに結合した結 果化じる特性と考えられている。
PBMCまたはPBLを使用する分析法により、発明者等は、2つのヒトIL− 2類似体、R38AとF42K(Hoffman La−Roche)が本発明 に使用するのに適切であることを発見した。R38Aは、IL−2配列の38位 のアミノ酸がアルギニンからアラニンに突然変異した物質であり、F42には4 2位のフェニルアラニンからリジンに突然変異した物質である。R38Aまたは F42Kを生産するには、例えば、引用することにより本明細書の一部をなすも のとする米国特許第4.992.367号に明らかにされているヒトIL−2配 列のように、天然のIL−2配列に特定部位の突然変異を実施する。R38Aま たはF42Kを調製する望ましい方法は、ここに述べられているように、5au veおよび共同研究者等(Sauve et al、、 1991; Co11 ins et al、、 1988; Ju et al、、 1987;引用 に謔■ それぞれ本明細書の一部とする。)によって開発された方法である。
このようなIL−2類似体を生産するには、IL−2、望ましくはヒト比−2を コード化しているcDNAを入手し、IL−2をコード化しているDNA配列に 特異的に突然変異を引き起こすことによって、タンパク質中のアミノ酸を変更す る。これは、タンパク質とDNAの配列を分析し、特異的に変更されたコドンを 含むオリゴヌクレオチドをデザインし、次にどのヌクレオチドをDNA配列の対 応する天然の部分と交換するかをデザインすることによって達成される。例えば 、配列決定によってヌクレオチドの変更を確認後、変更されたDNAを使用して 、組み換え原核または真核宿主細胞においでIL−2類似体の発現させ、次にI L−2類似体を精製することができる。
体も生産できると考えられる。これを達成するには、例えば特定部位の突然変異 により、新しいIL−2類似体を作成し、その類似体がここに明らかにされてい る低毒性類似体の基準を満たすかどうかを決定するだけでよい。すなわち、親和 性が高いIL−2レセプタには結合できないが、親和性が中等度のIL−2レセ プタに実質的に結合でき、LAKを誘導し、二次的サイトカイン誘導活性が低い ことを検査する。
コード化しているDNA配列の特定部位の突然変異によって、タンパク質の変種 または突然変異体を生産するこのような技術は、本技術分野に精通する者にとっ ては公知である。
あるいは、化学的に修飾されたIL−2変種が望ましい低毒性の特性を示すこと も可能である。アミノ酸の側鎖置換基の形状と特性により、部分的にポリペプチ ドの相互作用能が決定されるため、遺伝子工学により交換するほかに、側鎖基に 変更を加える方法も有用であるかも知れない。従って、本技術分野に精通する者 にとって公知の多くの化学的修飾法のいずれでも、IL−2類似体の生産に使用 でき、このようにして得られたIL−2類似体が、ここに明らかにされている有 利な特性を有するかどうかを、日常検査により検討することができる。
上述のように、p55結合部位に突然変異を誘発させられた、またはその他の変 更を加えられた類似体は、有用な低毒性IL−2類似体でありうることが証明で きる。
従って、遺伝子工学的または化学的修飾によって、特定の!L−2類似体を特別 に作成することができる。これは、残基30−60内に、望ましくはβヘリック スを構成する残基33−46内に、より望ましくは残基35.38.42または 43のいずれかに突然変異を有するものである。
多くの米国特許において明らかにされているように、IL−2は、様々な供給源 から、また種々の方法によって作成できる。これらには、例えば、ハイブリッド ネズミT細胞系または悪性ヒトT細胞系等がある。これらはそれぞれ米国特許第 4,407、945号および第4.473.642号および第4.401.75 6号に明らかにされており、これらは全て引用により本明細書の一部とする。あ るいは、哺乳動物細胞におけるIL−2の発現とその調製は、引用することによ り本明細書の一部をなす米国特許第4.992、367号に明らかにされている 方法に従って達成することもできる。
ある実施例において、本発明は、動物の免疫システムを刺激する方法を提供して おり、この方法は、治療効果を発揮する量の低毒性インターロイキン2類似体を 、薬理学的に許容できる形態で投与することから成る。このような方法において 使用するのに望ましいIL−2類似体は、調製方法が明らかに確立されているこ とから、IL−2類似体R38^およびF42にである。しかし、上述の如く、 低毒性基準を満たすIL−2類似体ならばどれでも使用できるものと考えられる 。
低毒性IL−2類似体によるこのような免疫システムの刺激は、ヒトの癌、特に ヒトの腎細胞癌またはメラノーマの治療に有用である。従って、低毒性IL−2 類似体は、天然のIL−2投与と殆ど同じように有用であるが、高投与量を投与 することができる点で明らかな利点を有する。
ヒト対象に対するIL−2類似体の投与に適した方法は様々である。勿論、適切 な薬剤組成であればどのような組成でも、天然のIL−2療法に使用されている ような、治療効果を発揮する量を投与することができる。しかし、類似体は、天 然の化合物よりも、治療のための最大投与量を高くすることができる。特に適切 で安定した薬品組成は、引用により本明細書の一部をなす米国特許第5.037 .644号に報告されているもので、IL−2を非経口投与するために開発され たものであろう。あるいは、IL−2類似体は、例えば、リポゾーム形成物とし て、あるいは生分解性ポリマー基質内に被包された徐放剤として投与することが できる。これらは、引用により本明細書の一部をなすものとする米国特許第4. 863.740号および第4.832.686号にそれぞれ明らかにされている 。
必要であれば、IL−2類似体組成は、他の有効量の治療薬と併用投与すること も可能である。例えば、引用により本明細書の一部をなすものとする米国特許第 4゜999、339号および第5.066、489号に明らかにされているよう に、悪性メラノーマ患者の治療にDTICと併用できる。あるいは引用により本 明細書の一部をなすものとする米国特許第5.061.488号に明らかにされ ているように、腎臓癌の患者に治療にフラボン−8−酢酸と併用できる。また、 引用により本明細書の一部をなすものとする米国特許第4.894.227号に 報告されているように、ヒト腫瘍細胞と選択的に結合する免疫毒素と併用するこ ともできる。
IL−2類似体は、持続注入により毎日、あるいは、恐らく他の免疫療法剤と交 互に、ILlおきに投与することもできる。IL−2類似体の投与量は、天然の IL−2の投与量よりも大きくされる。投与量を増加する場合には、当然注意深 く監視し、特定の増大した投与量において毒性副作用が出現するかどうかを決定 すべきである。
このような臨床的および実験的分析は、本技術分野に精通する者にとって公知で あり、例えば治療に使用されている天然のIL−2の現行の投与量を確立するの に使用されている。
直接注入療法において使用する以外に、IL−2類似体は、養子免疫療法におい ても有用であると考えられる。養子免疫療法は、癌を治療するための1つの方法 で、抗腫瘍反応性を有する免疫細胞を他の化合物と共に、あるいは単独で腫瘍患 者に移入するものである。IL−2とリンホカインによって活性化されるキラー (LAN)細胞を使用する養子免疫療法に関する特定の方法は、引用により本明 細書の一部をなすものとする米国特許第4.690.915号に報告されている 。この技術は、ここに明らかにされている低毒性IL−2類似体を使用しても、 同様に適切であることが提案される。
本発明のさらに別の実施例は、リンホカインによって活性化されるキラー(LA K)細胞を生体外(ex〜□1vo)で調製するための改善法と養子免疫療法に おけるそれらの利用に関するものである。この方法でLAN細胞を調製するには 、治療される動物のリンパ球と組織適合性リンパ球から構成される組成を、低毒 性IL−2類似体の存在下に生体外でインキュベーションする。次に、このよう なLAN細胞を使用して、例えば、動物に治療効果を発揮する量のLAN細胞を 投与することによる癌治療法として、動物の免疫システムを刺激することができ る。
養子免疫療法を実施する望ましい実施例において、組織適合性リンパ球から成る 組成は、治療される動物から得られる末梢血液単核細胞を含む組成と考えられる 。これらの細胞をIL−2類似体、望ましくはR38AまたはF42にと共に、 刺激を可能となるのに十分な一定期間、例えば3〜4日間インキュベーションす る。次に、正常細胞ではなく、新鮮な腫瘍細胞を溶解する細胞の能力を検査し、 すなわちLAK活性の存在を確認することができる。次に、血液標本を入手した 動物または患者に、言い換えれば自己輸血動物または患者にLAN細胞を注入す る。必要ならば、この期間にIL−2類似体そのものを動物または患者に追加投 与することも可能と考えられる。
区面少皿里望説盟 図1は、天然の比−2およびIL−2類似体R38^およびF42Kに応答した 、PBMCによるTNF−αの産生を示す。実験1゜ 図2は、天然のIL−2およびIL−2類似体R38AおよびF42Kに応答し た、PBMCによるTNF−αの産生を示す。実験2゜ 図3は、天然のIL−2およびIL−2類似体R38AおよびF42Kに応答し た、PBMCによるTNF−βの産生を示す。実験1゜ 図4は、天然のIL−2およびIL−2類似体R38AおよびF42Kに応答し た、PBMCによるTNF−βの産生を示す。実験2゜ 図5は、天然のIL−2およびIL−2類似体R38AおよびF42Kに応答し た、PBMCによるIL−1βの産生を示す。実験1゜35分。
図6は、天然のルー2およびIL−2類似体R38AおよびF42Kに応答した 、PBMCによるIFN−γの産生を示す。実験1゜ 図7は、天然のルー2およびIL−2類似体R38AおよびF42Kに応答した 、PBMCによるIFN−γの産生を示す。実験2゜ 図8は、LAK生成の動態を示す。
、い5. の雷、t+40 インターロイキン2(IL−2)は、免疫システムを刺激し、標的細胞表面の特 異的レセプタに結合後、生物学的作用を発揮するサイトヵインである。ルー2は 、多(の生物学的作用を有し、活性化されたB細胞とT細胞(細胞毒性T細胞を 含む)、ナチュラルキラー細胞(NK)細胞、リンホカインによって活性化され るキラー(LAN)細胞への刺激を誘発することが知られている。引用により本 明細書の一部をなすものとする米国特許第4.992.367号、第4.407 .945号、第4.473.642号おヨヒ第4.401.756弓に報告され ているように、組み換えヒト比−2を生産することができる。
IL−2は、腎細胞癌とメラノーマの治療に使用され、臨床的にある程度成功し ており、免疫機能の全身的正常化等、臨床的利用法が現在更に検討されている。
しかし、ヒトに対するIL−2療法には大きな問題、すなわち毒性の問題がある 。IL−2療法による毒性副作用は、インターロイキン1(IL−1)類や腫瘍 壊死因子(TNF)類等の二次的サイトカインの生成によるもので、例えばルー 1β、TNF−α等がある。ルー1類およびTNF類は、血流力学的変化を引き 起こし、体液の移動と低血圧の原因となることが知られており、これらはヒトに おいてIL−2利用が限定される主要要因である。この毒性は、動物モデルにお いて達成できる「治療有効量」を、ヒトでは達成できないことを意味する。ヒト が耐えられる量は、動物試験において報告されている適量の1096以下に過ぎ ない。
リンホカインによって活性化されるキラー作用(LAK)の誘発は、IL−2療 法を受けている癌患者に認められる腫瘍拒絶反応のメカニズムの1つと提唱され ている。
事実、LANは非常に強力な殺腫瘍性リンパ球である。ヒトと動物の全器官にお いて、親和性が高いp55 + p75複合体を介してではなく、親和性が中等 度のルー2レセプタ分子p75を介して、IL−2がLAKを活性化することは 公知である。
LAN誘導能は維持するが、毒性は低いルー2変種または突然変異体の同定は、 臨床状況では特に有用と思われる。上記に論じられている情報がら見て、発明者 等は、親和性が高度のIL−2レセプタではなく、親和性が中等度のIL−2レ セプタに結合するIL−2類似体を同定することにより、このような低毒性分子 を提供することができると推論した。
IL−2とIL−2レセプタの相互作用は、遺伝子工学を利用して異なるレセプ タポリペプチドと相互作用するIL−2の部位をマツピングすることによって検 討されている。例えば、IL−2のNHi末端のAsp−20は、中等度の親和 性を有するIL−2レセプタであるp75の結合を調節することが明らかにされ ている(Collins et al、、 1988)。親和性の低いIL−2 レセプタであるp55に対するIL−2の中の結合部位を形成する特異的なアミ ノ酸群も同定されている(Sauve et al、、 1991)。このよう な研究において、アルギニン38(−アラニン)またはフェニルアラニン42( −リジン)に突然変異を引き起こされたIL−2分子は、親和性の低いレセプタ p55とはもはや結合しないが、中等度のレセプタp75に対する親和性は維持 していることが証明された(Sauve etal、、、 1991)。
本発明者等は、5auve et al、 、 (1991)によって報告され ているArg−+AlaおよびPhe−LysのIL−2突然変異体が増殖が無 い状態でLAKを誘導し、二次的サイトカイン、IL−1、TNF、 IFN− γの生産を刺激する能力を検討した。これらの研究は、以前は不明であったIL −2類似体の長所の解明につながる。下記に明らかにされているように、新鮮な ヒト末梢血液単核細胞またはリンパ球(それぞれPBi[CまたはPBLという )を使用する研究において、発明者等はこれらのルー2類似体が、二次的サイト カインの放出を有意に減少させ、ヒトLAKを活性化することを見いだした。二 次的サイトカインは、臨床治療において大きな毒性の問題を引き起こすため、こ れは特に重要な所見である。
このような所見は今まで報告されていない。事実、これらの!L−2類似体によ って引き起こされる二次的サイトカインの生産量すなわち放出量を、天然のIL −2における観察結果と比較し、違いを明らかにした研究は全(報告されていな い。この観点から、発明者等が新鮮ヒトPBMCまたはPBLを選択したことは 特に重要なことであると忠われる。なぜならば、これらのヒト細胞は、臨床的応 答に関与する細胞の種類を正確に代表しているからである。
IL−2類似体は、天然のルー2療法に現在使用されている適切な薬剤組成によ って、治療効果を発揮する量を投与することができる。また、引用により本明細 書の一部をなすものとする米国特許第4.863.740号および第4.832 .686号にそれぞれ明らかにされているように、リボゾーム構造として、ある いは生分解性ポリマー基質内に被包された徐放剤の形態で投与することもできる 。
必要ならば、IL−2類似体療法を、放射線療法、化学療法、外科的手術、また は免疫毒素等の他の治療薬の投与等の他の治療と併用することもできる。直接注 入IL−2類似体をin vitroにおいて患者の細胞を刺激し活性化状態に するために使用し、活性化された細胞を同じ患者に再投与し、身体の疾病と戦う 能力を更に強化する。
以下の例は、本発明の望ましい実施例を提示するために記載されている。本技術 に精通する者は、以下の例において明らかにされる技術が、本発明の実行におい て良好に機能することを目的として、発明者等によって発見された技術を代表す るものであり、従って本発明を実行するための望ましい方法を構成するものと見 なすことができるということを理解すべきである。しかし、本技術に精通する者 は、本発見の見地から、明らかにされている具体的な実施例において多(の変更 力呵能であり、本発明の本質と範囲を逸脱せずに、なお同様の結果を得ることが できることを認識すべきである。
遡上 7 こ゛ がt−ヒ ■L−2′ の l1分子生り学的技術 IL−2類似体タンパク質は、下記に記載されているように、または引用により 本明細書の一部をなすものとする5auve et al、(1991)、Co 11ins et al、 (1988)、およびJu et al、 (19 87)においても報告されているように、特定部位の突然変異を使用してE、  coliにおいて調製した。以下の方法は、特定部位の突然変異を使用し、どの ようなIL−2類似体を調製するのにも適した方法と考えられている。当然、調 製される特定のルー2類似体は、修飾される残基の選択と、適切なオリゴヌクレ オチドのデザインによって異なる。
Ju et al、 (1987)において報告されているように、IL−2お よびIL−2類似体を発現する発現プラスミドの作成に利点が認められるものと 考えられる。IL−2発現プラスミドは、例えば、温度に感受性を示すリプレッ サーの遺伝子を有する低コピー数適合性プラスミド、pRK248cl tsか ら作成することができる(Casadaban & Cohen、1980)。
ヒトIL−2をコード化するcDNAの挿入断片を、B8dlおよびAham等 の適切な制限酵素を用いる消化により、pIL2−2Bから放出させた後(Sm ith et al、 。
1985)、プラスミドの中に挿入する。成熟IL−2cDNAをコード化して いるcDNAにとって、pLプロモータの下流に入るように、また例えばテトラ サイクリン耐性遺伝子のようなマーカー遺伝子を崩壊するように、プラスミドの 中に挿入されるのが有利である。これは、DNA操作技術を使用して、例えば制 限酵素技術と平滑末端連結を使用することによって達成できる。
in vitrol:おける突然変異誘発のために、Matteucci &  Caruthers (1981)において報告されているように、合成オリゴ ヌクレオチドを調製する。オリゴヌクレオチドは、約20個から約30個のオー ダーのヌクレオチド長で、特定のアミノ酸置換をコード化するようにデザインす る。すなわち、変更されるアミノ酸のコドンを除いて、天然のDNA配列と一致 しなくてはならない。例えば、38位のアルギニンをアラニンに変更するには、 38位に対応するコドンをアラニンを特定するように、すなわち、GCASGC C%GCGに変更する。42位のフェニルアラニンをリジンに変更するには、4 2位に対応するコドンをリジンを特定するように、すなわち、AAAまたは^A Gに変更する。新しい制限エンドヌクレアーゼ切断部位も含むオリゴヌクレオチ ドの作成も有利と考えられる。これは、IL−2遺伝子の正しい位置に突然変異 を生じた配列が取り込まれていることを監視するために使用できる。
適切な特定部位の突然変異法は、Morinaga et al、 (1984 )によって報告されている方法の変法と見なされる。IL−2を含むプラスミド は、制限エンドヌクレアーゼにより消化して線状分子を生産し、間隙のある分子 は、別の制限エンドヌクレアーゼで消化することによって生産される。これらは 、新しいオリゴヌクレオチドの挿入を促進するために選択される。このような消 化によって得られる大きなフラグメントを、アガロースミニゲル上で精製する。
また、突然変異誘発の度に、少量の(約12.5 u l)の適切な緩衝液(0 ,IM NaC1,6,5mM Tris4C1,p[17,5,4,5mMM gCh、100mM 2−メルカプトエタノール)中で、線状および間隙のある プラスミドDNAを、5゛−燐酸化合成オリゴヌクレオチドと混合する。試料を 、例えば100℃で5分間加熱し、プラスミド分子を変性する。次に、反応混合 物をゆっくりと冷却する。例えば、室温で30分間、4℃で30分間、0℃で1 0分間、インキュベーションすることによって、プラスミドDNAの復元、ヘテ ロ二本鎖の形成、オリゴヌクレオチドのアニーリングが可能となる。
復元後、ヌクレオチドに例えば、1mM ATPおよび500 IMのdATP SdCTP、 dGTP。
TTPをそれぞれ加え、同時にDNAポリメラーゼ・フレノウ(Klenow) ・フラグメント(約3単位)およびLDNAリガーゼ(約1単位)を添加し、例 えば15℃で2〜3時間反応物をインキュベートする。次に連結反応の試料を、 MC1061(pRK248clts)細胞のような有能なE、 coli細胞 の形質変換に使用する0[aniatis et al、、 1982、引用に より本明細書の一部をなすものとする)。突然変異を引き起こされたプラスミド を含むコロニーは、5−s2P−標識オリゴヌクレオチドを用いるハイブリッド 形成により同定することができる。次に、陽性コロニーのプラスミドDNAをミ ニブレツブ法により調製しくBirnboim & Doly、 1979)、 2回目の形質変換とスクリーニングに使用することができる。陽性の2回目の形 質変換から得られるプラスミドDNAについて、オリゴヌクレオチドによってコ ード化された予想される新しい制限部位の存在を分析し、突然変異が正しい位置 に発生したことを確認することができる。
二本鎖プラスミドに関して改変されたジデオキシ鎖終結法等の配列分析を行い、 新しいヌクレオチド配列を確認する必要が通常は生じるものと予想される。この ような分析を行うには、プラスミドDNAを線状化し、これを合成オリゴヌクレ オチドプライマとポリメラーゼ反応緩衝液(6,6mM Tris−HCl、p u’7.5.6.6mM MgC1x、13mM NaC1,5mMヂチオトレ イトール)中で混合する。次に試料を、100℃で加熱して変性させてから、0 ℃で5分間冷却する。この反応物に、約400Ci/mmolの[α−32P] dATPを10μCiと0.01Mジチオトレイトールを加える。この混合物を 4つのアリコートに分け、Sanger et al、、 (1977)に報告 されているように、アリコートを4回のジデオキシ鎖終結反応に使用する。
2、LIIM の生 と IL−2類似体発現プラスミドを含む細菌細胞を、問培地等の適切な培地内で3 0℃で初期対数期(OD、、、=0.5)まで増殖させる(Maniatis  et al、、 1982)。次に、培養物を0Dsoo=1.0±0.1にな るまで、42℃に約2時間移すことにより誘導する。次に、培養物の試料を、例 えば12.000 x g、 1分間、4℃で遠心分離し、ペレットを得る。
Laemmli試料緩衝液(Laemmli、 1970)中で激しく渦を作っ て混合し、100℃で加熱することによって、この細胞ペレットから抽出物を調 製することができる。
IL−2類似体は、未修飾IL−2の調製法に関する本技術において公知の数多 くの方法のいずれによっても調製することができる。例えば、引用により本明細 書の一部をなすものとする米国特許第4.992.367号に明らかにされてい るヒト比−2生産に関する方法等がある。あるいは、Sm1th et al、  (1985)によって報告されている方法を利用することもできる。類似体は 、Ba1lon et al、 (1987)において報告されているように、 組み換えヒトIL−2に結合するモノクローナル抗体を使用するイムノアフィニ ティークロマトグラフィにより精製することもできる。組み換えヒトIL−2に 特異的なモノクローナル抗体の例としては、5B1(Bailon et al 、、 1987)および米国特許第4.772.572号に明らかにされている 抗体、およびR,E、 33252 (米国特許第4.473.493号の再発 行特許)等があり、それぞれ引用により本明細書の一部をなすものとする。必要 な場合には、ドデシル硫酸ナトリウムの存在下に、望ましくはLaemmli  (1970)によって報告されているように、1596ポリアクリルアミドゲル を使用してポリアクリルアミドゲル電気泳動法(SDS/PAGE)を行い、! L−2類似体を分析することができる。
例■ 75(こ −白・なヒトIL−2゛ は 1ンホカイン(こ って ゛ −一2  起こし 二 がサイトカイント゛、 させる以下の組み換えヒトIL−2類似 体は、上記に記載されている方法により生産されたもので、Hoffmann− La Roche社より入手した。
R38、〜−38位のアルギニン(R)−アラニン(A)R42K −42位の フェニルアラニン(F)−リジン(K)1、 ν欠プえ結合 IL−2に対する特異的結合分析は、本質的にはRobb et al、 、  (1981)により報告された方法を用い、それを以下のように改変して実施し た。細胞培養中に存在するIL−2を除去するために、細胞を遠心分離(500 Xg、 5分間)により1回洗浄し、結合緩衝液(RPMI 1640.1%牛 血清アルブミン(BSA)、25mMヘペス、pH7,2)中に再懸濁した。次 に細胞を37℃で1時間インキュベーションし、洗浄手順を3回繰り返した。各 分析物は、0.15m1の結合緩衝液中に約6X10’個の細胞と0409Mの 1181−rL−2(50μCi/μg)を含んでいた。非特異的結合は、50 %M未標識七トrIL−2を分析に含めて測定した。インキュベーションは、2 または3標本ずつ37℃で20分間実施した。報告されているように(Kili an et al、、 1986)、細胞に結合した放射能を、結合していない 放射能から分離し、特異的結合量を計算した。
特定部位の突然変異により作成されたこれらの類似体、R38AとR42には、 IL−2レセプタp75に対する結合能を維持しているが、親和性が高いp55  + p75レセプタ複合体に対しては結合が最小限であることが見いだされた (それぞれ10%と2%)。
2、 二 がサイ 力インl− 組み換えヒトIL−2および2つのヒトIL−2類似体、R38^とR42にの 更なる特性を、次に分析する。同じ濃度のIL−2とIL−2類似体が、in  vitroで末梢血液単核細胞を刺激して、IL−1βとTNF−αの分泌を刺 激する能力を最初に比較した。24時間おきに7日間まで、上述の実験から得ら れるLAN培養物上清を採取し、ELISA法を用いて、IL−1βとTNF− αの含有量を検査した。市販のELIS^キットを、R& D Systems 社(TNF−aおよびTNF−β)、Iwunotech社(IL−1ffおよ びルー1β)、Endogen社(INF−7)より購入した。ELIS^は、 製造者によって提供されたプロトコルに従って実施した。
IL−1βとTNF−αは共に、天然のIL−2に応答して生産された場合より も、類似体F42Kを使用した場合に、全時点で有意に低下した(p<0.05 、三元分散分析)。IL−1β分泌は、43%(R42K)と28%(R38A )まで低下し、TNF−αは、77%(R42K)と66%(R38A)まで低 下した。
3 いLL産 次に、至適濃度のIL−2とその類似体が、末梢血液単核細胞を刺激し、リンホ カインによって活性化されるキラー作用(LAK)をin vitroで引き起 こす能力を比較し健常人供血者の白血球泳動から得られた新鮮な末梢血液単核細 胞(PBMC)を、Fico l 1flypaque勾配上で分離した。これ らの細胞を、0.5nMの天然組み換えIL−2または1nMのルー2突然変異 体、R38AとF42にのいずれかを補給した血清を含まない培地、AIM V  (Gibco社)を用いた培地内に入れた。4時間の61Cr放出分析により Daudi標的に対する細胞毒性を、非付着性細胞に関して検査した。特異的溶 解は、3回の値の平均値として表した。3日間のPBIJC培養物から得られた 細胞を含まない上清に関して、サイトカイン含有量をELIS八によって分析し た。このデータは、2回の値の平均として表し、実施された2回の実験を代表す るものである。
Daud i標的に対する5ICrIC上性分析により決定されたLANの生産 は有意であったが、下記に示すように、天然IL−2と比較すると、両類似体に おいては軽度の減少が認められた。
最大特異的溶解% 100 : 1エフエクタ・標的化 天然IL−262 R38A 55 F42K 54 LAK活性化の動態も同じで、最初に腫瘍崩壊活性が認められたのは3日目で、 3〜7日目白目ピークに達した(図8)。
4、FAC3主化 ・ y11 培養されたPBMCをPBS、1%ウシ血清アルブミン(BSA)、0.1%ア ジドナトリウムで洗浄した。約100万個の細胞に、IL−2レセプタp55に 対するFITC(フロレッセインーイソチオサネイト)−標識モツクローナル抗 体または非特異的対照マウスIgG(Becton−Dickinson)を加 えた。30分間のインキュベーション後、5orvall細胞洗浄液2して2回 洗浄し、次にPBSと1%パラホルムアルデヒド中に固定した。次に、細胞をB ecton−Dickinson FAC3canで分析し、非特異的バックグ ランド蛍光をサブトラクション後、p55に陽性と決定された細胞のパーセント として結果を表した。
FAC3分析によって、F42Kによって72時間刺激された培地内のp55を 発現する細胞は2倍であることが認められたが(30%対15%)、R38Aと 天然IL−2では認められなかったことから、p55レセプタの選別除去および /または内面化が示唆される。
上述のデータは、免疫療法において、rL−2類似体であるR38^とF42K が天然IL−2に代わる有用な物質である可能性を示している。LAK活性誘導 を維持すると同時に、二次的サイトカインを減少させることから、これらの類似 体が有効かつ毒性の少ない癌免疫療法の手段を提供することが初めて明らかにさ れた。
例■ 九史就紅な吐コ匹 ここに明らかにされているIL−2類似体は、現在ルー2が利用されているヒト を対象とする全ての治療法において有用と考えられる。更に、R38AおよびF 42に等の類似体の使用は、現在IL−2療法に観察される毒性副作用を引き起 こさずに、投与量を増加させることができるため、このような治療プロトコルを 大きく進歩させるものである。IL−2類似体は、様々な腫瘍の治療、特に、腎 細胞癌またはメラノーマの患者の治療に有用と考えられており、またここで引用 することにより本明細書の一部をなすものとする米国特許第4.908.433 号に報告されているように、患者の免疫応答の正常化にも有用と思われる。
ヒトを対象とした治療に使用する場合、IL−2類似体は、天然IL−2と全( 同じ薬剤組成で、投与量を増加して投与することができる。必要ならば、ルー2 類似体組成を、有効量の他の治療薬と併用投与することができる。例えば、引用 することにより本明細書の一部をなす米国特許第4.999.339号および第 5.066、489号に明らかにされているように、悪性メラノーマの治療に、 DTICと併用できる。あるいは、引用することにより本明細書の一部をなす米 国特許第5.061.488号に明らかにされているように、腎臓癌の治療にフ ラボン−8−酢酸と併用できる。
引用することにより本明細書の一部をなす米国特許第4.894.227号に報 告されているように、ヒトにおける抗腫瘍活性を、薬理学的有効量のIL−2類 似体とヒト腫瘍細胞に選択的に結合するイムノトキシンを投与することによって 増大することもできる。これは、選択的腫瘍マーカーと特異的イムノトキシンの 数が比較的多い卵巣癌と乳癌、およびメラノーマの治療に特に有用と考えられて いる。
IL−2類似体は、連続注入によって毎日、あるいは恐らく他の免疫療法剤と交 互に隔日投与できる。IL−2類似体の投与量は、天然IL−2よりも多いであ ろう。投与量を増大する場合には、当然、特定の増大した投与量において、毒性 副作用が出現するかどうかを明らかにするために、注意深く監視しなくてはなら ない。このような臨床的および実験的分析は、ルー2療法において現在使用され ている投与量が確立されていることか明らかなように、本技術分野に精通する者 にとって公知である。
IL−2類似体は、本技術において現在公知のヒト投与用薬剤組成のいずれとも 併用できるものと思われる。引用により本明細書の一部をなすものとする米国特 許第5.037.644号に明らかにされているように、特にIL−2を非経口 投与するために開発された安定した薬剤組成を使用するのが有利と考えられる。
このような組成において、治療効果を発揮する量のIL−2は、IL−2の可溶 化剤および/または安定剤として作用する1種類以上の生体適合性非イオン性ポ リマー界面活性剤から成る水性の不活性な担体媒質に溶解されている。適切な生 体適合性非イオン性ポリマー界面活性剤には、例えば、オクチルフェノキシポリ エトキシエタノール化合物、ポリエチレングリコールモノステアリン酸化合物お よびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等がある。
あるいは、IL−2は、徐放剤の形態で投与することができる。引用することに より本明細書の一部をなす米国特許第4.863.740号に明らかにされてい るように、例えば、燐脂質および/またはステロイド脂質によるリボゾーム形成 物質として投与できる。あるいは、生体適合性生物分解性ポリマー基質内に処方 して投与することができる。生体適合性生物分解性ポリマー基質には、例えば、 引用することにより本明細書の一部をなす米国特許第4.832.686号に報 告されているように、コラーゲンまたはアルブミン基質、あるいは乳酸のポリマ ーまたはコポリマー、ラクチド、グリコリドまたはグルタミン酸等がある。後者 の場合、IL−2徐放カプセルは、悪性組織が除去された部位に合うように成形 し、移植することもできる。
直接注入療法に加えて、IL−2類似体は養子免疫療法にも有用と思われる。養 子免疫療法は、癌を治療するための1つの方法で、抗腫瘍反応性を有する免疫細 胞を腫瘍患者に移す。Rosenberg et al、 (1977)および Rosenberg (1984)を参照すること。天然IL−2は、養子免疫 療法の有用なアジュバントであることが明らかにされている。この場合、天然I L−2は、キラーT細胞の発育を刺激するために使用される(Rosenber g、 1985)。更に、IL−2を利用する養子免疫療法は、ヒトにおける種 々の進行した癌の転移の治療に応用できることが証明されている(Rosenb erg etal、、1985)。
次のような簡単化した方法が可能である。IBM細胞分離器と認められている方 法を用いて、新鮮なヒト末梢血液単核細胞またはリンパ球(それぞれPBMCま たはPBL)を採取する。次に、これらの細胞をIL−2類似体と一部インキユ ベーションし、次に誘導された細胞をゆっくり持続的に患者に注入する。このよ うな治療法は、最初は週に2〜3回行うことができるであろう。しかし、腫瘍内 への浸潤が確実となるまでの、より長い期間にわたり、投与間隔を更に延長して 、投与することになるであろう。
肉腫以外の癌患者に対する養子免疫療法のための同様の方法が、引用することに より本明細書の一部をなす米国特許第4.690.915号に、更に詳細に報告 されている。この技術は、ヒトIL−2とリンホカインによって活性化されるキ ラー(LAK)細胞とを使用しており、この方法が、低毒性IL−2類似体と共 に使用するのに特に適していることが提唱されている。このような方法を実施す るには、末梢血液単核細胞をIL−2類似体と、例えば3〜40間インキュベー ションする。次に得られたLAN細胞の、新鮮な腫瘍細胞は溶解するが、正常な 細胞を溶解しない能力を検討する。
次に、望ましくは類似体そのものを約8時間おきに静注しながら、LAN細胞を 自己採血した患者に注入する。患者は、90回までIL−2類似体を投与し、2 .8から12.6X1010個の活性化細胞を投与することができるものと考え られる。
本発明の組成と方法を、望ましい実施例の見地から報告してきたが、本技術分野 に精通する者にとって、本発明の概念、本質、範囲を逸脱すること無く、ここに 報告された方法の組成、方法、およびステップに、あるいはステップの順番に、 変更を加えることができることは明らかである。より具体的には、化学的にも生 理学的にも関連性を有するある薬剤を、ここに記載されている薬剤と置き換える ことができ、同様の結果が達成されることは明らかである。このような同様の置 き換えまたは改変は、添付の請求の範囲によって規定されている本発明の本質、 範囲、概念の範囲内にあるものと考えられることは、本技術分野に精通する者に とって明らかである。
参考文献 以下の参考文献は、ここに報告されている内容に、模範的手順の詳細またはその 他の詳細を補う範囲において、引用することにより本明細書の一部をなすものと する。
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Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.親和性の高いインターロイキン2レセプタに対する結合性が天然のインター ロイキン2に比べて低い低毒性インターロイキン2類似体の、動物の免疫システ ムを刺激するための医薬の調製における使用。
  2. 2.上記低毒性インターロイキン2類似体が、親和性が中等度のインターロイキ ン2には実質的な結合を示すが、親和性の高いインターロイキン2レセプタには 実質的な結合を示さない請求項1に記載の使用。
  3. 3.上記低毒性インターロイキン2類似体が、残基33−46によって形成され るBαヘリックス内でアミノ酸の置換または修飾を受けている請求項1に記載の 使用。
  4. 4.上記低毒性インターロイキン2類似体が、R38Aである請求項3に記載の 使用。
  5. 5.上記低毒性インターロイキン2類似体が、F42Xである請求項3に記載の 使用。
  6. 6.上記医薬が、非経口投与用に処方されている請求項1に記載の使用。
  7. 7.上記医薬が、生物分解性ポリマーまたは徐放カプセル内に被包されている請 求項1に記載の使用。
  8. 8.上記医薬が、リポゾーム内に被包されている請求項1に記載の使用。
  9. 9.上記医薬が、約1000U/kg/日から約100.000,000U/k g/日までの量を投与できるように処方されている請求項1に記載の使用。
  10. 10.上記医薬が、癌を治療するためのものである請求項1に記載の使用。
  11. 11.上記医薬が、腎細胞癌またはメラノーマを治療するためのものである請求 項1に記載の使用。
  12. 12.上記医薬が、ヒトの患者に投与するために調整されている請求項1または 10のいずれかに記載の使用。
  13. 13.低毒性インターロイキン2類似体の存在下において生体外で処理される動 物のリンパ球に対し、組織適合性を示すリンパ球から構成される組成物をインキ ュベートすることを含むことを特徴とする、動物の養子免疫療法に使用するため のリンホカインによって活性化されるキラー細胞の改善された調製方法。
  14. 14.上記低毒性インターロイキン2類似体が、残基33−46によって形成さ れるBα−ヘリックス内でアミノ酸の置換または修飾を受けている請求項13に 記載の方法。
  15. 15.上記低磁性インターロイキン2数似体が、R38AまたはF42Kである 請求項14に記載の方法。
  16. 16.請求項13に記載の方法による、リンホカインによって活性化されるキラ ー細胞を含む組成物。
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