JPH0750126A - 回路遮断器 - Google Patents

回路遮断器

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JPH0750126A
JPH0750126A JP27277893A JP27277893A JPH0750126A JP H0750126 A JPH0750126 A JP H0750126A JP 27277893 A JP27277893 A JP 27277893A JP 27277893 A JP27277893 A JP 27277893A JP H0750126 A JPH0750126 A JP H0750126A
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Hideo Hisamoto
秀夫 久本
Takeshi Inoue
健 井上
Hatsuo Mizuno
初男 水野
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 固定接点から可動接点を開極するときに発生
するアークが開閉機構部に飛びにくく、もって開閉機構
部の各部材の動作に支障を来しにくい回路遮断器の提
供。 【構成】 入出力端子6,7 間に介挿された固定接点20及
びこの固定接点に接離自在に対向した可動接点38を有す
る接点部70と、接点部の可動接点を固着した接点駆動板
9 及びこの接点駆動板を開極する方向に付勢した開極ば
ね31を含み入出力端子に異常電流が流れたときに接点部
を強制開極する開閉機構部30と、を隔離する隔離部材42
を接点駆動板に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過電流や短絡電流等の
異常電流に応じて接点を強制開極する回路遮断器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の回路遮断器として、実公昭55
−15246号に示すものが存在する。このものは、入
出力端子間に介挿された固定接点及びこの固定接点に接
離自在に対向した可動接点を有する接点部と、接点部の
可動接点を固着した接点駆動板及びこの接点駆動板を開
極する方向に付勢した開極ばねを含み入出力端子に異常
電流が流れたときに接点部を強制開極する開閉機構部
と、を備えている。
【0003】接点部及び開閉機構部は、連通した状態で
配設されている。また、接点部近傍には、馬蹄形状の消
弧グリッドが設けられており、可動接点を固定接点から
開極するときに発生するアークを引き延ばすことによっ
て消弧を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した回路遮断器に
よれば、接点部近傍に馬蹄形状の消弧グリッドを配けて
いるので、可動接点が固定接点から開極するときに発生
するアークを素早く消弧することができる。しかしなが
ら、接点部と開閉機構部とを連通した状態で配設してい
るため、固定接点から可動接点を開極するときに発生す
るアークが開閉機構部に飛ぶことがある。この場合、開
閉機構部の各部材の動作に支障を来すという問題があっ
た。
【0005】本発明は、かかる事由に鑑みて成したもの
で、その目的とするところは、固定接点から可動接点を
開極するときに発生するアークが開閉機構部に飛びにく
く、もって開閉機構部の各部材の動作に支障を来しにく
い回路遮断器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、請求項1記載の回路遮断器は、入出力端子間に介
挿された固定接点及びこの固定接点に接離自在に対向し
た可動接点を有する接点部と、接点部の可動接点を固着
した接点駆動板及びこの接点駆動板を開極する方向に付
勢した開極ばねを含み入出力端子に異常電流が流れたと
きに接点部を強制開極する開閉機構部と、を備えた回路
遮断器において、前記接点駆動板に、開閉機構部と接点
部とを隔離する隔離部材を設けた構成としてある。
【0007】請求項2記載の回路遮断器は、請求項1の
ものの隔離部材に、可動接点周辺又は可動接点の一部を
囲む包囲片を設けた構成としてある。
【0008】請求項3記載の回路遮断器は、請求項1又
は請求項2のものの隔離部材は、開極ばねにより接点駆
動板にばね付勢された状態で押圧固定された構成として
ある。
【0009】請求項4記載の回路遮断器は、請求項3の
ものの隔離部材は、開閉機構部と接点部とを隔離する立
片に開極ばねの屈曲案内となる案内片が形成された構成
としてある。
【0010】請求項5記載の回路遮断器は、請求項1乃
至請求項4のものの隔離部材は、開閉機構部と接点部と
を隔離する立片の両側にアークの回り込みを防ぐ保持片
が形成された構成としてある。
【0011】請求項6記載の回路遮断器は、請求項1乃
至請求項5のものの隔離部材は、消弧性ガス発生材料に
て形成された構成としてある。
【0012】
【作用】請求項1記載の構成によれば、固定接点から可
動接点を開極したときに発生するアークが開閉機構部方
向に飛ぶと、アークが隔離部材に当たる。
【0013】請求項2記載の構成によれば、請求項1の
作用に加え、アークが飛ぶ方向をしぼることができる。
【0014】請求項3記載の構成によれば、請求項1又
は請求項2の作用に加え、隔離部材が開極ばねによって
接点駆動板に押付けられた状態で固定される。
【0015】請求項4記載の構成によれば、請求項3の
作用に加え、接点部を入切したときに開極ばねが案内片
に当接して開極ばねの湾曲を抑制することができる。
【0016】請求項5記載の構成によれば、請求項1乃
至請求項4の作用に加え、異常電流によって接点を強制
開極するときに発生するアークが立片及び保持片間に充
満する。
【0017】請求項6記載の構成によれば、請求項1乃
至請求項5の作用に加え、アークが隔離部材に当たる
と、その熱によって隔離部材から消弧ガスが噴出する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図14
に基づいて説明する。すなわち、この回路遮断器のハウ
ジングは、合成樹脂等の絶縁材で形成され、側面に開口
を有して部品を横嵌め式としたボディ1 と、このボディ
1 の正面の開口を閉じる第1のカバー2 と、ボディ1 の
正面の開口とは反対側を閉じる第2のカバー3 とを有
し、それぞれの連結孔に連結ピンを介して連結されてい
る。ボディ1 は、図2及び図3に示すように、その両端
を外方が上段となる階段状に形成され、上段に電路の接
地側端子4,5 、下段に電路の電源側端子6,7 (入出力端
子)がそれぞれ配設されている。これらの各端子4,5,6,
7 は、それぞれ端子板4a,5a,6a,7a と端子板4a,5a,6a7a
に螺合する端子螺子4b,5b,6b,7b とから構成され、端子
板4a,5a,6a,7a に電線導体を接触させた状態で端子螺子
4b,5b,6b,7b を螺合して電線導体を接続することができ
るようになっている。また、入出力端子6,7 近傍のボデ
ィ1 には、その端子螺子6a,7a の螺子部を包囲する包囲
壁1a,1b が設けられるとともに、後述するハンドルを突
出させるハンドル孔28が形成されている。
【0019】入力端子6 の包囲壁1aの外方近傍となるボ
ディ1 の側面には、後述する接点部で発生するアークガ
スを排出する排気口1cが設けられており、外部から接点
部70にほこりやゴミ等が付着しないようにしている。さ
らに、この包囲壁1aの内方近傍には、後述する入力端子
板の突起を挟持するための挟持壁1dが設けられており、
突起周辺では突起のみにアークが当たるようにすること
によってアークを速やかに消弧するようにしている。ボ
ディ1 内部には、ハンドル8 、接点部70、開閉機構部3
0、接点駆動板9 、熱動素子12、等の各部材が収納され
ている。
【0020】接地側端子4,5 は、接地側線スイッチ部13
にて導通が可能となっており、絶縁等の点検ができるよ
うになっている。この接地側線スイッチ部13は、図5に
示すように、導電板15と、シーソ板17と、操作つまみ19
とを有する。導電板15は接地側端子4 の端子板4aに一端
が一体接続され他端が接地側端子5 近傍に位置した状態
に配設されている。シーソ板17は、く字状に折曲されて
その屈曲部に軸受孔17d を有し、一端に導電板15の他端
に接離自在に対向する接触部17a を有し、接触部17a と
軸受孔17d との間にばね受け17e を有し、また他端に水
平部17c を有する。接地側端子5 の端子板5aより傾斜方
向に傾斜板16を延出してその先端に支点突起16b を設
け、支点突起16b に軸受孔17d を嵌合してシーソ板17を
揺動自在に支持している。また、支点突起16b とボディ
1 との間に接点押圧ばね18を圧縮介在して接触部17a を
導電板15の他端に接触させている。
【0021】操作つまみ19は、偏心カム形をなし一側に
軸部19a を突設するとともに、周囲の所定位置につまみ
片19b 、当接部19c を形成している。この操作つまみ19
は、ボディ1 に形成された凹部(図示せず)に軸部19a
が回動自在に保持されている。つまり、この操作つまみ
19を実線の位置にすると当接部19c がシーソ板17の水平
部17c に接触せず、接点押圧ばね18のばね力により接触
部17a が導電板15の他端に接触している。また、操作つ
まみ19を想像線の位置にすると、当接部19c が水平部17
c を押圧し、シーソ板17が回動して接点押圧ばね18を圧
縮し、接触部17a が導電板15の他端から開離するととも
に、摩擦係止により想像線の位置に係止している。この
ため、つまみ片19b を操作することによって接地側スイ
ッチ部13がオンオフに操作されることとなる。
【0022】入出力端子6,7 は、分電盤(図示せず)の
分岐バーに接続される入力端子6 と外部の各負荷に接続
される出力端子7 とからなり、ボディ1 の両端下側にそ
れぞれ配設されている。入力端子6 は、分岐バーや電線
導体等を固定する端子螺子6bと、一方にこの端子螺子6b
が螺合する端子接続部を形成するとともに他方に固定接
点20を取着した端子板6aとを有している。端子板6aに
は、その端子接続部及び固定接点20間にアークを転流さ
せてアークを速やかに消弧する突起6cが形成されてして
いる。出力端子7 は、入力端子6 同様、負荷に接続され
る電線導体を固定する端子螺子7bと、一方にこの端子螺
子7bが螺合する端子接続部を形成するとともに他方に編
組線21を接続したL字状の端子板7aとを有している。
【0023】ハンドル8 は、プラスチック等の絶縁材料
で形成され、その中心に軸孔22を有するとともに、周縁
部の所定位置に操作部23と後述する係止部に係止される
リンク連結突起24(被係止部)とばね受け25を有してい
る。このハンドル8 は、図10に示すように、コ字状の
リンク26の一端の軸26a が軸孔22に嵌合し、他端の軸26
b がリンク片41の軸孔41a に嵌合し、リンク26の中間部
26c が図4に示すようにボディ1 に形成した底面に対し
て所定方向に傾斜した位置決め溝27に位置決め嵌合して
支持されている。これによりハンドル8 及び接点駆動板
9 はそれぞれボディ1 に固定軸を介して支持されたこと
となる。そしてつまみ23はボディ1 のハンドル孔28から
外部に突出して接点20,38 を接離させるオン及びオフ間
で操作可能となっている。
【0024】接点部70は、前述した端子板6aに取着され
た固定接点20と、この固定接点20に接離自在に対向した
可動接点38と、から構成されている。可動接点38は、熱
動素子12を接点駆動板9 に接触させた状態で熱動素子12
の上面から接点駆動板9 に嵌め込み、熱動素子12をリベ
ット固定できるようリベット38a が形成されている。
【0025】開閉機構部30は、前述したコ字状のリンク
26と、開極ばね31と、リンクばね32と、引き外し部材10
と、を有している。リンク26は、前述したように、その
一端の軸26a をハンドル8 に連結するとともに他端の軸
26b を接点駆動板9 に連結し、それぞれの回動中心がボ
ディ1 に固定されている。開極ばね31は、圧縮コイルば
ねを実施例とし、ハンドル8 と接点駆動板9 とに介在さ
れている。リンクばね32は、例えば図10に示すように
ねじりコイルばねの両端を軸方向に折曲して軸32a,32b
を形成し、この軸32a,32b を長孔を有するガイド板33に
通してねじりコイルばねによる軸32a,32b の最大開きを
規制し、軸32a をハンドル8 のリンク連結突起24の軸孔
24a に嵌合し、軸32b を引き外し部材10の軸孔48に嵌合
している。そしてリンクばね32のガイド板33の規制され
た範囲内でそのばね力により係止片46を係止部材11に係
止している。
【0026】引き外し部材10は、図10に示すように略
U字形板により形成され、その中間片の一端を延出して
係止片46を形成するとともに、両側片の中間部に接点駆
動板9 に連結するための軸孔47を有し、さらに両側片の
他端部にハンドル連結用の軸孔48を形成している。この
引き外し部材10は、軸孔47に連結軸49を介して接点駆動
板9 に連結され、引き外し部材10の回動により係止片46
(ラッチ)が熱動素子12の長手方向と同一方向に後述す
る係止部材11に係止可能としている。
【0027】接点駆動板9 は、鉄等の磁性体を適用し、
連結片34及び一対の対向片35にて略コ字状に形成されて
いる。連結片34は対向片35と交差する方向の一端が延出
してその先端に傾斜部36を形成し、傾斜部36の先端にア
ーク転流兼ぐらつき防止用の突出片37(固定部)が形成
されている。また、対向片35は、連結片34より折曲され
た折曲部40と、この折曲部40より係止部材11側に傾斜す
るように延出したリンク片41からなる。折曲部40の先端
部には位置決め突起40a を形成し、リンク片41の中間部
及び先端部に軸孔41a,41b を形成し、その中間の側縁部
の所定位置に異常電流によってトリップしたときにハン
ドル8 をオンオフ間の略中央に位置した状態で係止する
ハンドル中立規制用突起41c (係止部)を形成している
ので、簡単な構成により、トリップ状態を表示すること
ができる。また、この接点駆動板9 には、開閉機構部30
と接点部70とを隔離する隔離部材42が設けられ、固定接
点20から可動接点38を開極したときに発生するアークが
開閉機構部30方向に飛ぶと、アークを隔離部材42に当て
て、開閉機構部30の各部材の動作に支障が来しにくくし
ている。
【0028】隔離部材42は、ポリメチルペンテン樹脂や
ポリメチルメタクリレート樹脂等の消弧性ガス発生材料
で形成され、アークが当たると、その熱によって消弧ガ
スを噴出させてアークを素早く消弧するようにしてい
る。この隔離部材42は、水平片43,44 及び垂直片45から
略逆T字状に形成されている。水平片43は、開極ばね31
を受けるばね受け座となるものであり、一対の折曲部40
にまたがって位置決め突起40a に係止する係止孔43a を
有するとともに、水平片43の中心にばね受け突起43b を
有している。このばね受け突起43b とハンドル8 のばね
受け25との間に開極ばね31が圧縮介在されている。な
お、開極ばね31により水平片43が常に折曲部40に押圧さ
れているため、位置決め突起43b をかしめなくても水平
片43は外れないので、隔離部材42の固定手段を簡略化す
ることができる。水平片44は、可動接点38の包囲片とな
るものであり、先端に切欠44a を有して切欠44a 内に可
動接点38を位置させて、アークが飛ぶ方向をしぼってア
ークを素早く消弧しようとしている。また、垂直片45
は、開極ばね31の側部に位置して可動接点38と開極ばね
31とを隔離し、アークによる影響を防止している。
【0029】熱動素子12(異常電流検出装置)は、その
一端に接点駆動板9 の突起37が嵌合する係合孔54c 及び
可動接点38によって接点駆動板9 にリベット固定される
孔54b を形成している。また、この熱動素子12の他端側
を折曲して、その他端に出力端子7 に接続された編組線
21の一端を溶接するとともに、この編組線21を溶接した
位置より一端側の位置すなわち、編組線21の溶接による
熱動素子12の変形のない位置に引き外し部材10を係止す
る係止部材11(図11参照)を取着している。このた
め、引き外し部材10を係止(ラッチ)する係止部材11
(ラッチ係合部)の係合量が変位しにくく、もって接点
20,38 が強制開極される動作電流が変わりにくく異常電
流が流れたときに正確な遮断が行えるようになってい
る。
【0030】係止部材11は、絶縁材料にて周縁52a を段
階状に形成した回動体にて構成され、この周縁52a に引
き外し部材10の係止片46を係止することによって、引き
外し部材10が開放される熱動素子12の変位量を調整でき
るので、接点20,38 を開極させる動作電流の調整作業が
簡単となる。また、絶縁材料で形成されているので、接
点部70から開閉機構部30に電流が流れるのを防止でき、
熱動素子12が変位する性格な動作電流が分かり易いもの
となる。また、この係止部材11は、引き外し部材10の係
止片46を係止する係止量が調整可能となるように、その
中央部50がかしめ治具60で熱動素子12の他端側の取付孔
54a に取付けられて回動操作自在となり、引き外し部材
10を係止する係止量を簡単に調整できるようになってい
る。
【0031】この熱動素子12は、図12(a) 及び(b) に
示すように、先ずその一端の反り方向となる側に接点駆
動板9 の傾斜部36を重ね、接点駆動板9 の突起37を係合
孔54c に嵌合させた状態で可動接点38を孔54b 及び接点
駆動板9 の傾斜部36の孔39に貫通させる。次に、可動接
点38のリベット38a をかしめることにより、熱動素子12
と傾斜部36と可動接点38とを同時に一体に連結してい
る。これにより、傾斜部36が熱動素子12に重ねられ、熱
動素子12と連結片34との間に隙間が形成される。このた
め、熱動素子12に過電流が流れることにより熱動素子12
が隙間側に反ることができるとともに、熱動素子12に短
絡電流が流れることにより連結片34を熱動素子12に電磁
吸引できるようにしている。
【0032】次に、この回路遮断器の動作を説明する。
すなわち、図1はオン状態であり、可動接点38が固定接
点20に接触しているため入出力端子6,7 間が導通し、接
地側線スイッチ部13をオンにすると接地側端子4,5 間が
導通する。ハンドル8 のオン状態は軸26a,32b を結ぶ直
線よりも軸32a が上位に位置することにより、リンクば
ね32の力によりハンドル8 をハンドル孔28の縁部に押付
けて保持している。このハンドル8 をオンの位置から図
13に示すオフ位置へ倒すとき、リンクばね32の軸32a
が軸26a,32b を結ぶ直線よりも下位に反転することによ
り、リンクばね32のばね力によりハンドル8 がハンドル
孔28の他方の縁部に係止させ、かつ接点駆動板9 を反時
計方向に回動して可動接点38が固定接点20から開極す
る。
【0033】また、オン状態で接点20,38 に過電流等の
異常電流が流れると、熱動素子12が加熱されて連結片34
側にわん曲する。このため、係止部材11が熱動素子12の
反り動作に伴って移動して係止片46から離れ、引き外し
部材10はリンクばね32により軸49の回りを図1で時計針
の方向に回転し、同時に接点駆動板9 は開極ばね31の作
用により軸26b を中心に反時計方向に回動し、可動接点
38が固定接点20から開離し、図14のトリップ状態にな
る。さらにこの動作において、開極ばね31の作用により
ハンドル8 がオフ側に回動を始めてリンク連結突部24
(被係止部)が移動するが、中立位置規制突起 (係止
部)に係止して停止し、ハンドル8 によりトリップ表示
が行われる。
【0034】トリップ状態の開閉機構部30のリセット
は、図13に示すようにハンドル8 をオフ側に倒すこと
により行われる。すなわち、ハンドル8 のリンク連結突
起24が中立位置規制突起 を押して接点駆動板9 を時計
方向に回動しながら中立位置規制突起 を乗り越え、リ
ンク連結突起24の回動に伴ってリンクばね32を介して引
き外し部材10が軸49を中心に反時計方向に回転し、引き
外し部材10の係止片46が係止部材11の係止側に移動し、
オフ状態となる。このオフ状態から図1のオン状態にハ
ンドル8 を押すと前述したように、リンクばね32を介し
て引き外し部材10の係止片46が係止部材11に係止された
状態でリンクばね32を圧縮しながら軸32aが反転位置に
回動するとともに開極ばね31を圧縮しながら接点駆動板
9 を時計方向に回動して可動接点38が固定接点20に接触
する。
【0035】また、オン状態で熱動素子12に短絡電流が
流れた場合、その大きい電流により熱動素子12の周囲に
生じる磁束が磁性体の接点駆動板9 に流れ、連結片34と
熱動素子12との間に吸引力が働き、熱動素子12の反り動
作するよりも速く連結片34に熱動素子12が吸引されて係
止片46が係止部材11から離れる。係止片46が係止部材11
から離れると、前述した動作で可動接点38が固定接点20
から開極される。
【0036】次に、本発明の第2実施例を図15乃至3
8に基づいて説明する。なお、第1実施例と基本的機能
が同様な部材には、同じ符号を付している。
【0037】すなわち、この回路遮断器のハウジング
は、図16に示すように、合成樹脂等の絶縁材料で形成
され、側面に開口を有して部品を横嵌め式としたボディ
1 と、このボディ1 の正面の開口を閉じる第1のカバー
2 と、ボディ1 の正面の開口とは反対側の開口を閉じる
第2のカバー3 とを有し、それぞれ連結ピンを介して連
結されている。ボディ1 は、図16及び図17に示すよ
うに、一端を外方が上段となるよう、他方を内方が上段
となるよう、それぞれ階段状に形成し、上段及び下段に
電路の接地側端子4,5 及び電源側端子6,7 (入出力端
子)が配設されている。これらの各端子4,5,6,7 は、そ
れぞれ端子板4a,5a,6a,7a と端子板4a,5a,6a,7a に螺合
する端子螺子4b,5b,6b,7b とから構成され、端子板4a,5
a,6a,7a に電線導体を接触させた状態で端子螺子4b,5b,
6b,7b を螺合させて電線導体を接続することができるよ
うになっている。このボディ1 の開口内には、ハンドル
8 、接点駆動板9 、作動部材10、ラッチ部材11、熱動素
子12等の各部材が収納されている。
【0038】接地側端子4,5 は、接地側線スイッチ部13
によって開閉可能となっている。この接地側線スイッチ
部13は、図19乃至図22に示すように、ボディ1 に形
成された内方収納部14と、接地側入力端子4 に連設され
た第1接触子15と、接地側出力端子5 に連設された第2
接触子16と、これら第1接触子15及び第2接触子16に接
触可能な第1接触面17a 及び第2接触面17b を有して略
コ字状に形成された第3接触子17と、この第3接触子17
の各接触面17a,17b を第1接触子15及び第2接触子16に
接触する方向に付勢する接点押圧ばね18と、第3接触子
17を押圧して第1接触子15及び第2接触子16に接離させ
る操作つまみ19と、を備えている。
【0039】内方収納部14は、図22に示すように、ボ
ディ1 の背面に形成され、第1乃至第3接触子15,16,17
を収納するとともに操作つまみ19を収納した第1収納室
14aと、接点押圧ばね18を収納した第2収納室14b と、
に分割されている。この第1収納室14a には、軸受け14
c が形成され、操作つまみ19を回動自在に保持すること
ができるようになっている。第1接触子15は、図19乃
至図22に示すように、基端を接地側入力端子4 の端子
板4aに連設してボディ1 外に突出させてボディ1 及び第
2カバー3 間に引き回して先端を内方収納部14に配設し
ている。第2接触子16は、図19乃至図22に示すよう
に、基端を接地側出力端子5 の端子板5aに連設して先端
をボディ1 外に突出させて第1接触子15の先端に略階段
状となるよう内方収納部14に配設している。これら第1
接触子15及び第2接触子16には、第3接触子17に接触す
る接地側接点15a,15b を有している。
【0040】第3接触子17は、図23及び図24に示す
ように、後述する操作つまみ19の当接部に当接する押圧
面17c 及び第1接触子15の接地側接点15a に接触可能な
第1接触面17a を有した一片17A と、第2接触子16の接
地側接点16a に接触可能な第2接触面17b を有した他片
17B と、これら一片17A 及び他片17B を連結する連結片
17d にて略コ字状に形成されている。一片17A の押圧面
17a は、後述する操作つまみ19の当接部から離れる方向
に傾斜させた状態に形成している。また、他片17B は、
図24に示すように、その外面に接点押圧ばね18の一端
が嵌入されるばね受嵌合部17e を有しており、接点押圧
ばね18の一端がずれるのを防止してる。この第3接触子
17は、図22に示すように、その連結片17C と一片17A
先端又は他片17B 先端とに所定の間隔を有しており、操
作つまみ19を回動操作したときに押圧面17c が他片17B
方向に回転可能となっている。
【0041】接点押圧ばね18は、コイルばねにて形成さ
れ、一端を第3接触子17の他片17Bのばね受嵌合部17d
に嵌合させるとともに他端を内方収納部14の第2収納室
14bに当接させて第3接触子17を第1接触子15方向にば
ね付勢している。操作つまみ19は、図25及び図26に
示すように、偏心カム形をなし一端に内方収納部14の軸
受け14c に回動自在に保持される軸孔19a を有するとと
もに、周囲の所定位置に操作部19b 、当接部19c を形成
している。
【0042】この接地側線スイッチ部13は、操作つまみ
19の操作部19b を垂直方向にすると、図22に示すよう
に、当接部19c が第3接触子17に当接せず、接点押圧ば
ね18のばね力によって第1接触子15の接地側接点15a に
第1接触面17a が、第2接触子16の接地側接点16a に第
2接触面17b がそれぞれ接触し、接地側入力端子4 及び
接地側出力端子5 が導通状態となる。この状態から、操
作部19b を水平方向へ移動させると、図27に示すよう
に、先ず操作つまみ19の当接部19c が押圧面17c に接触
する。更に、回動操作を続けると、図28に示すよう
に、第3接触子17の押圧面17c が他片17B 方向へ回転す
ることによって第1接触面17a から第1接触子15が序々
にずれて開極するとともに、第2接触面17b から第2接
触子16が序々にずれて開極する。そして、操作つまみ19
の操作部19b を水平方向にすると、図29に示すよう
に、当接部19c が第1接触面17a に当接し第3接触子17
で接点押圧ばね18を圧縮した状態で、摩擦係止によって
操作つまみ19を係止する。
【0043】電源側端子6,7(入出力端子) は、図15に
示すように、分電盤 (図示せず) の分岐バーに接続され
る電源側入力端子6 と外部の各負荷に接続される電源側
出力端子7 とからなり、ボディ1 の両端下側にそれぞれ
配設されている。電源側入力端子6 は、分岐バーや電線
導体等を固定する端子螺子6bと、一方にこの端子螺子6b
が螺合する端子接続部を形成するとともに他方に固定接
点20を取着した入力端子板6a (固定接触子) と、を有し
ている。電源側出力端子7 は、電源側入力端子6 同様、
負荷に接続される電線導体を固定する端子螺子7bと、一
方にこの端子螺子7bが螺合する端子接続部を形成すると
ともに他方に編組線21を接続した端子板7aと、を有して
いる。
【0044】ハンドル8 は、プラスチック等の絶縁材料
で形成され、その中心に軸孔22z 有するとともに、周縁
部の所定位置に操作部23と作動部材10に連結される連結
突起24と後述する開極ばね用のばね受突起25とを有して
いる。このハンドル8 は、図21に示すように、コ字状
のリンク26の一端の軸26a が軸孔22に嵌合し、他端の軸
26b が後述する接点駆動板9 のリンク片に嵌合し、リン
ク26の中間部26c が図19に示すボディ1 に形成した底
面に対して所定方向に傾斜した位置決め溝27に位置決め
嵌合して支持されている。また、連結突起24近傍には、
トリップしたときにハンドル8 を中立位置に保持するた
めの中立位置規制突起8aを有している。これにより、ハ
ンドル8 及び接点駆動板9 はそれぞれボディ1 に固定軸
を介して支持されたこととなる。そして、操作部23は、
ボディ1 のハンドル孔28から外部に突出して後述する可
動接点を固定接点20に接離させるオン及びオフ間で操作
可能となっている。
【0045】開閉機構部30は、前述したコ字状のリンク
26と、開極ばね31と、リンクばね32と、作動部材10と、
を有している。リンク26は、前述したように、その一端
の軸26a をハンドル8 に連結するとともに他端の軸26b
を接点駆動板9 に連結し、それぞれの回動中心がボディ
1 に固定されている。開極ばね31は、圧縮コイルばねを
実施例とし、ハンドル8 と接点駆動板9 とに介在されて
いる。リンクばね32は、例えば図21に示すように、ね
じりコイルばねの両端を軸方向に折曲して軸32a,32b を
形成し、この軸32a,32b を長孔を有するガイド板33に通
してねじりコイルばねによる軸32a,32b の最大開きを規
制し、軸32a をハンドル8 の連結突起24の軸孔24a に嵌
合し、軸32b を後述する作動部材10の軸孔に嵌合してい
る。ガイド板33は、その一端にトリップしたときにハン
ドル8 の中立位置規制突起8aに当接してハンドル8 を中
立位置に保持する規制壁33a を有している。
【0046】作動部材10は、図21に示すように、開閉
機構部30の均衡を崩す方向に付勢され、その中間片の一
端を延出して被係止片46を形成するとともに、両側片の
中間部に接点駆動板9 に連結するための軸孔47を有し、
さらに両側片の他端部にハンドル8 との連結用の軸孔48
を形成している。この作動部材10は、軸孔47に連結軸49
を介して接点駆動板9 に連結され、作動部材10の回動に
より被係止片46が熱動素子12の長手方向と同一方向にラ
ッチ部材11にラッチ可能としており、図15において、
被係止片46を左斜め下方向に傾斜させた状態でラッチ部
材11にラッチされている。
【0047】ラッチ部材11は、作動部材10をラッチして
開閉機構部30の均衡を保持するものであって、図34及
び図35に示すように、プラスチック等の絶縁材料にて
略蝸牛状に形成されている。このラッチ部材11は、前述
したリンク26の他端の軸26bによって接点駆動板9 に回
動自在に保持されるための軸孔50(回転軸)を有すると
ともに、この軸孔50の周囲に2つの包囲壁51,52 を有し
ている。内側の包囲壁51は、軸孔50の周囲のみ形成さ
れ、外側の包囲壁52は、長手方向先端まで形成されてお
り、その先端に作動部材20の被係止片46を係止するため
の係止部52a を有している。また、この外側の包囲壁52
の延出される基端には、捩じりコイルばね53の一端53a
が仮止可能な引掛片52b を有し、リンク11の他端の軸26
b によって接点駆動板9 に連結させる作業を容易にして
いる。このラッチ部材11は、捩じりコイルばね53の一端
53a を接点駆動板9 のリンク片41に引っ掛けることによ
って作動部材10のラッチを解錠する方向へ付勢されてい
る。これにより、過電流の大きさに応じてバイメタルが
そのまま変位するので、従来のように、ラッチ部材の摩
擦を考慮しなくてもよく、もって開閉機構部の均衡を崩
すための過電流特性のバラツキが発生しにくいものとな
る。
【0048】接点駆動板9 は、連結片34及び一対の対向
片35にて略コ字状に形成されている。連結片34は、対向
片35と交差する方向の一端が延出してその先端に傾斜部
36を形成し、傾斜部36の先端にアーク転流用の突出片37
及び可動接点38を取着するための取着孔39が形成されて
いる。また、対向片35は、連結片34より折曲された折曲
部40と、この折曲部40より作動部材10側に傾斜するよう
に延出されたリンク片41と、から構成されている。折曲
部40の先端には、位置決め突起40a を形成し、後述する
隔離部材が配設される。さらに、リンク片41の中間及び
先端には、軸孔41a,41b が形成され、ハンドル8 及び作
動部材10を連結することが可能となっている。
【0049】隔離部材42は、ポリメチルペンテン樹脂や
ポリメチルメタルリレート樹脂等の消弧性ガス発生材料
で形成され、接点20,38 を強制開極したときに発生する
アークが当たるとその熱によって消弧ガスを噴出させて
アークを素早く消弧するようにしてある。この隔離部材
42は、図30乃至図33に示すように、水平片43,44及
び垂直片45(立片)から略逆T字状に形成されている。
水平片43は、開極ばね31を受けるばね受け座となるもの
であり、一対の折曲部40にまたがって位置決め突起40a
に係止する係止孔43a を有するとともに、中心にばね受
け突起43b を有している。このばね受け突起43b とハン
ドル8 のばね受け25との間に開極ばね31が圧縮介在され
ている。垂直片45には、図31乃至図33に示すよう
に、その中心に開極ばね31の屈曲案内となる案内片45a
が形成されるとともに、その両側にアークの回り込みを
防ぐ保持片45b,45b が形成されている。
【0050】これにより両接点20,38 が強制開極された
ときに開極ばね31が案内片45a に当接して開極ばね31の
湾曲を抑制することができ、開極ばね31によるばね荷重
を安定させることができるとともに、アークが垂直片45
(立片)及び保持片45b,45b間に充満するので、アーク
による開閉機構部30への影響を少なくすることができ
る。また、この保持片45b,45b をを設けたことによって
垂直片45がアークによる衝撃が加わっても強固なものと
なる。
【0051】なお、開極ばね31により水平片43b が常に
折曲部40に押圧されているため、位置決め突起40a をか
しめなくても水平片43は外れないので、隔離部材42の固
定手段を簡略化することができる。水平片44は、可動接
点38の包囲片となるものであり、先端に切欠44a を有し
て切欠44a 内に可動接点38を位置させて、アークが飛ぶ
方向をしぼってアークを素早く消弧しようとしている。
【0052】熱動素子12は、ラッチ部材11の移動を防止
するものであって、熱膨張率の異なる2種類の金属にて
形成されたバイメタル54と、このバイメタル54の一端に
螺合する調整螺子55と、を有している。バイメタル54
は、その一端に調整螺子55が螺合する螺子孔54a を有す
るとともに、この螺子孔54a 近傍に電源側出力端子5 に
電気的に接続する編組線21を溶着している。また、他端
には、接点駆動板9 の取着孔39に重合する孔54b を有
し、可動接点38を上面から接点駆動板9 にリベット固定
することによって接点駆動板9 との連結がなされる。調
整螺子55は、バイメタル54を貫通した状態でバイメタル
54に螺合し、その一端がラッチ部材11の外部の包囲壁52
に当接してラッチ部材11の移動を防止している。また、
この調整螺子55の他端は、ドライバー等の先端が嵌入す
る調整溝55a を有し、ラッチ部材11の外部の包囲壁52に
当接する位置を調整することができるようになってい
る。これにより、接点20,38 に流れる過電流によって作
動部材10のラッチを解錠する動作電流を変えることがで
きるようになっている。編組線21は、バイメタル54と電
源側出力端子5 とを電気的に接続するものであって、図
36に示すように、その一端21a をバイメタル54の短手
方向一方向側から接続するとともに、他端21b をバイメ
タル54の短手方向一方向側から電源側出力端子7 に接続
しており、編組線21の略中央部がバイメタル54と電源側
出力端子7 とを結ぶ直線上に位置するので、バイメタル
54短手方向への広がりを少なくでき、可動接点38を固定
接点20に接離させるときに邪魔にならず、かつ可動接点
38を、固定接点20から接離させるのに必要な編組線21の
撓みを確保し易いものとなる。
【0053】次に、この回路遮断器の動作を説明する。
すなわち、図15はオン状態であり、可動接点38が固定
接点20に接触しているため電源側入出力端子6,7 間が導
通し、接地側線スイッチ部13をオン操作すると接地側入
出力端子4,5 間が導通する。ハンドル8 のオン状態は軸
26a,48を結ぶ直線よりも軸24a が上位に位置することに
より、リンクばね32の力によりハンドル8 をオン位置か
ら図37に示すオフ位置へ倒すとき、リンクばね32の軸
24a が軸26a,48を結ぶ直線よりも下位に反転することに
より、リンクばね32のばね力によりハンドル8 がハンド
ル孔28の他方の縁部に係止させ、かつ可動接点9 を反時
計方向に回動して可動接点38が固定接点20から開極す
る。
【0054】また、図15に示すオン状態で接点20,38
に過電流等の異常電流が流れると、バイメタル54が加熱
されて接点駆動板9 の連結片34側に湾曲する。このた
め、ラッチ部材11が捩じりコイルばね53によって軸26b
を中心に時計針の方向に回転し、その係止部52a から被
係止片46が外れて作動部材10が、リンクばね32により軸
49の回りを図15において時計針の方向に回転し、同時
に接点駆動板9 は開極ばね31のばね作用により軸49を中
心に反時計方向に回転し、可動接点38が固定接点20から
開極し、図38に示すトリップ状態になる。さらに、こ
の動作において、開極ばね31の作用によりハンドル8 が
オフ側に回動を始めてガイド板33が反時計方向へ回転す
るが、規制壁33a がハンドル8 の中立位置規制突起8aに
当接して回転を防止する。このとき、ハンドル8 が中立
位置に規制されてトリップ状態を表示する。
【0055】トリップ状態の開閉機構部30のリセット
は、図37に示すように、ハンドル8をオフ側に倒すこ
とによって行われる。すなわち、ハンドル8 の中立位置
規制突起8aがガイド板33の規制壁33a を押圧してガイド
板33を時計方向へ回転させながら作動部材10の被係止片
46がラッチ部材11の係止部52a に係止されて、図37に
示すオフ状態となる。このオフ状態から図15のオン状
態にハンドル8 を押すと前述したようにリンクばね32を
介して作動部材10の被係止片46がラッチ部材11に係止さ
れた状態でリンクばね32を圧縮しながら軸24a が反転位
置に回動するとともに開極ばね31を圧縮しながら接点駆
動板9 を時計方向に回動して可動接点38が固定接点20に
接触する。
【0056】なお、本第2実施例の隔離部材を消弧性ガ
ス発生材料にて形成すれば、アークの熱によって消弧ガ
スを発生させることができ、更にアークを素早く消弧す
ることができる。また、第1及び第2実施例における隔
離部材の垂直片(立片)の長さ及び大きさは、接点部を
強制開極するときに発生するアークに合わせて適宜設計
すればよい。さらに、本発明における立片とは、本実施
例における垂直片のみに限らず、アークを開閉機構部に
飛ばしにくくする角度であれば、垂直から所定角度ずれ
ていてもよい。
【0057】
【発明の効果】請求項1記載の回路遮断器によれば、固
定接点から可動接点を開極したときに発生するアークが
開閉機構部方向に飛ぶと、アークが隔離部材に当たるの
で、アークが開閉機構部に飛びにくく、もって開閉機構
部の各部材の動作に支障を来しにくいものとなる。
【0058】請求項2記載の回路遮断器によれば、アー
クが飛ぶ方向をしぼることができるので、請求項1記載
の効果に加え、素早くアークを消弧することができる。
【0059】請求項3記載の回路遮断器によれば、隔離
部材が開極ばねによって接点駆動板に押付けられた状態
で固定されるので、請求項1又は請求項2記載の効果に
加え、隔離部材の固定手段を簡略化することができると
いう効果を奏する。
【0060】請求項4記載の回路遮断器によれば、接点
部を入切したときに開極ばねが案内片に当接して開極ば
ねの湾曲を抑制することができるので、請求項3記載の
効果に加え、開極ばねによるばね荷重を安定させること
ができる。
【0061】請求項5記載の回路遮断器によれば、異常
電流によって接点を強制開極するときに発生するアーク
が立片及び保持片間に充満するので、請求項1乃至請求
項4記載の効果に加え、アークによる開閉機構部への影
響を少なくすることができる。
【0062】請求項6記載の回路遮断器によれば、アー
クが隔離部材に当たると、その熱によって隔離部材から
消弧ガスが噴出するので、請求項1乃至請求項5記載の
効果に加え、更にアークを素早く消弧することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の第1カバーを外したオン
状態の正面図である。
【図2】図1のものに第1のカバーを取着した状態を示
す側面図である。
【図3】図2のものの上面図である。
【図4】図2のものの分解斜視図である。
【図5】図4のものの第2のカバーを外した接地側線ス
イッチ部を示す背面図である。
【図6】図4のものの挟持壁部分を拡大した分解斜視図
である。
【図7】図1のものの入力端子部分を拡大した正面断面
図である。
【図8】図7のものの突起を挟持壁に挟んだ状態を示す
側面断面図である。
【図9】図4のものの開閉機構部を示す斜視図である。
【図10】図9のものの分解斜視図である。
【図11】図10のものの係止部材を示す斜視図であ
る。
【図12】図10のもののバイメタルを接点駆動板に固
定する方法を示す説明図である。
【図13】図1のもののオフ又はリセット状態を示す正
面図である。
【図14】図1のもののトリップ状態を示す正面図であ
る。
【図15】本発明の第2実施例の第1のカバーを外した
オン状態を示す正面図である。
【図16】図15のものに第1のカバーを取着した状態
を示す側面図である。
【図17】図16のものの上面図である。
【図18】図16のものの第2のカバーを外した状態を
示す斜視図である。
【図19】図18のものの第2のカバーを取着した状態
を示す分解斜視図である。
【図20】図19のものの開閉機構部及びニュートラル
装置を示す斜視図である。
【図21】図20のものの分解斜視図である。
【図22】図19のものの第2のカバーを外したニュー
トラル装置を示す背面図である。
【図23】図22のものの第3接触子を示す斜視図であ
る。
【図24】図23のものの正面図である。
【図25】図22のものの操作つまみを示す正面図であ
る。
【図26】図25のものの上面図である。
【図27】図22のものの操作つまみを回動させた状態
を示す動作説明図である。
【図28】図27のものの更に操作つまみを回動させた
状態を示す動作説明図である。
【図29】図28のものの更に操作つまみを回動させた
オフ状態を示す動作説明図である。
【図30】図15のものの隔離部材を示す斜視図であ
る。
【図31】図30のものの上面図である。
【図32】図30のものの側面図である。
【図33】図32のもののばね受け突起側から見た側面
図である。
【図34】図15のもののラッチ部材を示す正面図であ
る。
【図35】図34のもののラッチ部材を示す下面図であ
る。
【図36】図15のものの第1のカバーを取着した状態
を示す下面断面図である。
【図37】図16のもののオフ又はリセット状態を示す
正面図である。
【図38】図15のもののトリップ状態を示す正面図で
ある。
【符号の説明】
6 入力端子 7 出力端子 9 接点駆動板 20 固定接点 30 開閉機構部 31 開極ばね 38 可動接点 42 隔離部材 70 接点部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入出力端子間に介挿された固定接点及び
    この固定接点に接離自在に対向した可動接点を有する接
    点部と、接点部の可動接点を固着した接点駆動板及びこ
    の接点駆動板を開極する方向に付勢した開極ばねを含み
    入出力端子に異常電流が流れたときに接点部を強制開極
    する開閉機構部と、を備えた回路遮断器において、 前記接点駆動板に、開閉機構部と接点部とを隔離する隔
    離部材を設けたことを特徴とする回路遮断器。
  2. 【請求項2】 前記隔離部材に、可動接点周辺又は可動
    接点の一部を囲む包囲片を設けたことを特徴とする請求
    項1記載の回路遮断器。
  3. 【請求項3】 前記隔離部材は、開極ばねにより接点駆
    動板にばね付勢された状態で押圧固定されたことを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載の回路遮断器。
  4. 【請求項4】 前記隔離部材は、開閉機構部と接点部と
    を隔離する立片に開極ばねの屈曲案内となる案内片が形
    成されたことを特徴とする請求項3記載の回路遮断器。
  5. 【請求項5】 前記隔離部材は、開閉機構部と接点部と
    を隔離する立片の両側にアークの回り込みを防ぐ保持片
    が形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4記
    載の回路遮断器。
  6. 【請求項6】 前記隔離部材は、消弧性ガス発生材料に
    て形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項5記
    載の回路遮断器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100325408B1 (ko) * 1999-10-26 2002-03-04 이종수 회로차단기용 접점개폐장치
JP2007048678A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Kawamura Electric Inc コンセント
CN114420495A (zh) * 2022-03-29 2022-04-29 深圳市脉联电子有限公司 一种电弧隔离防尘结构及断路器

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