JPH0749633A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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Publication number
JPH0749633A
JPH0749633A JP6108529A JP10852994A JPH0749633A JP H0749633 A JPH0749633 A JP H0749633A JP 6108529 A JP6108529 A JP 6108529A JP 10852994 A JP10852994 A JP 10852994A JP H0749633 A JPH0749633 A JP H0749633A
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JP
Japan
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paper
heat roller
roller
sheet
fixing device
Prior art date
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Pending
Application number
JP6108529A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Yajima
弘之 矢島
Takashi Itaya
隆 板谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH0749633A publication Critical patent/JPH0749633A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ヒートローラに貼り付くことによ
り発生する用紙の湾曲を修正する分離爪を提供する。 【構成】 定着装置14に取り付けた分離部15の分離
爪16に、ヒートローラ2のa点からc点までの湾曲と
は逆向きの湾曲を形成した用紙案内部17を設け、定着
後、分離爪16の先端部16aにより分離された用紙1
0の先頭部10aがこの用紙案内部17に案内されて搬
送されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱したヒートローラ
にバックアップローラを圧接し、その圧接部に未定着ト
ナー画像を有する用紙を通過させてトナーを定着させる
定着装置において、定着後、ヒートローラに貼り付いた
用紙を分離する分離爪に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電子写真プリンタや複写機
等に設けられた定着装置は、回転可能なヒートローラ、
ヒートローラと圧接した回転自在なバックアップロー
ラ、及びヒートローラの軸方向に沿って複数個取り付け
られ、圧縮スプリングなどの付勢部材により先端部がヒ
ートローラの周面と圧接する回動自在な分離爪を有して
いる。分離爪先端部がヒートローラと圧接する位置は、
ヒートローラとバックアップローラとの圧接位置よりも
用紙の搬出方向側である。
【0003】加熱したヒートローラとバックアップロー
ラとの間に用紙が搬送されると、用紙に付着した未定着
トナーはヒートローラの熱により溶融し粘着性を帯び用
紙に定着する。この時、トナーの粘着性により用紙がヒ
ートローラに貼り付いたまま分離爪の先端部が当接する
位置まで運ばれると、分離爪により分離される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような定着装置で
は、ヒートローラに貼り付いた用紙を分離爪により分離
すると、用紙がヒートローラに貼り付くことにより、分
離後ヒートローラの曲率が用紙に保持されて(用紙がカ
ールして)しまった。定着装置は用紙のカールを修正す
る手段を備えていないので、その状態でトナーが冷えて
固化すると用紙はカールした状態で元に戻らなくなって
しまい、印刷後、複数枚の用紙を揃えるのが困難とな
り、また積み重ねた場合には厚みが増し装置の用紙スタ
ッカ上の用紙蓄積状態が悪くなるという問題が生じてい
た。さらに両面印刷を行う場合には、片面に印刷しカー
ルした用紙を再び印刷部へ搬送する間に搬送路内で用紙
走行に支障を来し、ジャムを発生させる原因となった。
それ故、ヒートローラとトナーとの接着力(Frt)よ
りもトナーの凝集力(Ft)を大きくし、Ftよりも用
紙とトナーとの接着力(Ftp)を大きくして(Frt
<Ft<Ftp)、ヒートローラと用紙との粘着を防止
していた。しかし定着条件(温度、圧力、加熱時間)、
トナー成分(トナーの劣化)や経時変化等の影響によ
り、使用される全ての用紙において完全な剥離性を実現
すると共にヒートローラからの剥離性に起因するカール
発生を完全に防止することは困難であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、定着部から分離爪の先端部までの間に形
成されるヒートローラの湾曲とは逆向きの湾曲を有する
用紙案内部を分離爪に設けたものである。
【0006】また、前記用紙案内部に用紙の先頭部の衝
突力をそらす可動部材を設けてもよい。
【0007】
【作用】上記解決手段によれば、定着後、ヒートローラ
に貼り付いた用紙を分離爪により分離すると、トナーが
冷えて完全に固化する前に分離爪の用紙案内部により用
紙はヒートローラの湾曲とは逆向きに湾曲され搬送され
る。従って、ヒートローラに貼り付くことにより用紙に
カールが保持されても、分離爪の用紙案内部の湾曲によ
りカールは修正される。
【0008】
【実施例】以下に本発明の実施例に付いて図面を参照し
ながら詳細に説明する。なお各図面に共通する要素には
同一の符号を付す。
【0009】第1実施例 図1は本発明に係る第1実施例の定着装置を示す概略側
面図であり、図2は図1に示した矢印A方向から見た第
1実施例の分離部を示す正面図である。図1において、
定着装置14に設けられたヒートローラ2は中央にヒー
タ3を有し、バックアップローラ4と圧接している。ヒ
ートローラ2はアルミニウムやステンレス等の金属パイ
プから成り、ヒートローラ2の表面にはふっ素樹脂、或
いはシリコンゴム等の非粘着性を有する物質が被覆加工
されている。これは加熱されたヒートローラ2が未定着
のトナー画像に直接触れるので、ヒートローラ2がトナ
ーに対して十分な剥離性を有していなければならないか
らである。またバックアップローラ4は硬度の低いシリ
コンゴムから成っている。それ故、ヒートローラ2とバ
ックアップローラ4との圧接により未定着トナーを用紙
に定着させるニップゾーン(aーb点間)が形成されて
いる。
【0010】定着装置14の定着器カバー5には圧縮ス
プリング6を介して分離部15が取り付けられている。
分離部15は、先端部16aがヒートローラ2のc点に
圧接する分離爪16、及び定着器カバー5に回動自在に
保持される保持部9を有している。分離爪16はヒート
ローラ2に貼り付いた用紙10をヒートローラ2から分
離するもので、印刷できる許容用紙サイズに応じてヒー
トローラ2の軸方向に複数個(4〜6個程度)設けられ
ている。
【0011】分離爪16には、用紙10と対向する側に
ヒートローラ2のaーc点間の湾曲とは逆向きの湾曲を
有する用紙案内部17が形成されている。用紙案内部1
7には用紙10の走行抵抗を緩和する面取り部16bが
形成されている。面取り部16bは図2に示す形状とな
っている。分離爪16の先端部16aは圧縮スプリング
6により適度の押圧力でヒートローラ2に圧接してお
り、ヒートローラ2のc点における接線Gと、ヒートロ
ーラ2と対向する分離爪16の対向面16cとの成す角
度Hは、先端部16aがヒートローラ2に食い込まない
程度で、かつ効果的に用紙10を分離できるように設定
されている。また先端部16aは、ヒートローラ2に傷
をつけることを防止しかつ用紙10を引っ掛けて巻き込
むことなく確実にヒートローラ2から分離できるよう半
径0.05mm以下の円弧形状になっている。それ故分
離爪16は機械的強度や耐熱性(高温で変形しにくい)
に優れた液晶ポリマー、ポリイミド等のプラスチックが
基材として使用され、先端部16a及び用紙案内部17
或いは全面にはヒートローラ2の表面と同様の非粘着性
でヒートローラ2を傷付けにくいふっ素樹脂等が被覆加
工されている。
【0012】次に上記構造の定着装置14の定着動作を
同じく図1、図2に基づいて説明する。先ず、図示せぬ
本体装置の電源を投入して定着ローラ2を矢印B方向に
回転する。定着ローラ2の回転によりバックアップロー
ラ4が矢印G方向へ回転する。トナー画像を付着された
用紙10が図示せぬ搬送ローラにより定着装置14に搬
送されると、用紙10はヒートローラ2とバックアップ
ローラ4とによりニップゾーンで圧接挟持され、トナー
はヒートローラ2の熱により溶融し粘着性を帯び用紙1
0に定着すると共にヒートローラ2にも貼り付こうとす
る。しかしヒートローラ2の剥離性により、定着が終了
した用紙10は図1に示すb点でヒートローラ2から剥
がれ、ヒートローラ2とバックアップローラ4との搬送
力により、矢印D方向で示すb点における接線方向へ搬
送される。そして用紙10は定着装置14から搬出さ
れ、図示せぬ排出ローラ部へ搬送される。
【0013】一方、表面の平滑度が高く、かつ厚さが薄
く腰の弱い用紙10にベタ黒等のトナー像の占有面積の
大きい画像を定着させる場合や、ヒートローラ2の剥離
性が低下している場合、定着時にヒートローラ2と用紙
10のトナーとの接着力が通常の定着時の接着力よりも
増加し、定着後用紙10はヒートローラ2から剥がれな
い。ヒートローラ2とバックアップローラ4は回転して
いるので、用紙10はヒートローラ2に貼り着いた状態
でc点まで運ばれ、c点で分離爪16により分離され
る。分離された用紙10はヒートローラ2に貼り付くこ
とによりカールしており、用紙10の先頭部10aはヒ
ートローラ2とバックアップローラ4との搬送力により
用紙案内部17に沿って用紙10のカール方向とは逆向
きへ湾曲して搬送される。この時用紙10のトナーはま
だ完全に固化しておらず、カールを修正されて図示せぬ
排出ローラ部へ搬送される。
【0014】上記第1実施例では定着後、用紙10のト
ナーが完全に固化する前にヒートローラ2の湾曲とは逆
向きの湾曲を有する用紙案内部17に用紙10を案内す
ることにより、用紙10のカールを修正することができ
る。
【0015】第2実施例 次に、本発明の第2実施例について図3、図4に基づい
て説明する。図3は本発明に係る第2実施例の定着装置
を示す概略側面図であり、図4は図3に示した矢印A方
向から見た第2実施例の分離部を示す正面図である。定
着装置20に設けられた分離部15の保持部9には、図
4で示すように可動部材であるローラ21、22が用紙
搬送方向側の終端部に設けられ、その外周は用紙案内部
17よりも下側(バックアップローラ4側)に僅かに突
出した状態で回転自在に取り付けられている。ローラ2
1、22は機械的強度や耐熱性(高温で変形しにくい)
に優れた液晶ポリマー、ポリイミド等のプラスチックが
基材として使用され、ローラ21、22表面には非粘着
性の高いふっ素樹脂等が被覆加工されている。その他の
構造は第1実施例と同様である。
【0016】次に第2実施例の定着装置20の用紙分離
動作を図3、図4に基づいて説明する。なお定着後、用
紙10がヒートローラ2に貼り付かない場合の動作、及
び1枚の用紙10が定着後、ヒートローラ2に貼り付く
場合の動作は第1実施例と同様であるので説明を省略
し、ここでは用紙10が重送された場合の用紙分離動作
について説明する。
【0017】定着後、1枚目の用紙10がヒートローラ
2に貼り付いた状態でc点まで運ばれ、重送された2枚
目以降の用紙10がヒートローラ2とバックアップロー
ラ4との搬送力により送られると、分離爪16の用紙搬
送方向側の終端部は用紙10と接触する側に突出してお
り、またローラ21、22がこの用紙搬送方向側の終端
部からさらに突出している形状なので、2枚目以降の用
紙10の先頭部10aはローラ21、22に突き当た
る。この時ローラ21、22がもし無い場合、2枚目以
降の用紙10が分離爪16の用紙搬送方向側の終端部に
突き当たると、その衝突力は分離爪16を矢印F方向へ
回動させるほど大きいものになるが、ローラ21、22
を配設したことにより用紙10の先頭部10aはローラ
21、22に突き当たり、これらのローラ21、22を
回転させながら搬送され図示せぬ排出ローラ部へ送られ
る。それ故、分離爪16の先端部16aはヒートローラ
2から離れることはない。
【0018】また、1枚目の用紙は分離爪16の先端部
16aによりヒートローラ2から分離され、用紙案内部
17に案内されて搬送される。この時用紙10の先頭部
10aはローラ21、22に突き当たるが、ヒートロー
ラ2とバックアップローラ4との搬送力によりローラ2
1、22を回転させながら搬送され、図示せぬ排出ロー
ラ部へ搬送される。1枚目の用紙10はヒートローラ2
に貼り付くことによりカールを付けられているが、用紙
案内部17に案内されカール方向とは逆方向へ搬送され
るので、第1実施例と同様、カールは修正される。
【0019】上記第2実施例では用紙10が重送された
場合、用紙10の先頭部10aが用紙案内部17の用紙
搬送方向側の終端部に衝突しても、先頭部10aがロー
ラ21、22を回転させることにより先頭部10aの衝
突力がそらされるので、重送された用紙10の先頭部1
0aの衝突により分離爪16が矢印F方向へ回動するこ
とはない。それ故先頭部10aが衝突して分離爪16を
回動させることにより分離爪16の先端部16aとヒー
トローラ2との圧接が解除され、1枚目の用紙10をヒ
ートローラ2と分離爪16との間に巻き込ませて用紙ジ
ャムを発生させてしまうことはない。この結果、ヒート
ローラ2に貼り付いた用紙10を第1実施例よりも確実
にヒートローラ2から分離することができる。
【0020】ところで上記第2実施例ではローラを分離
爪の両側に設けたが、分離爪をヒートローラの軸方向に
複数個(4〜6個程度)実装していれば、各分離爪の片
側に1個設けるだけでもよい。また、上記第2実施例で
は回転自在なローラ21、22を設けて用紙10の走行
抵抗を緩和しているが、ローラ21、22に限定する必
要はなく、用紙10の先頭部10aの衝突力を搬送方向
へそらすことができるものであれば、例えばレバー等で
もよい。この場合、レバーにもローラ21、22と同様
の非粘着性の高いふっ素樹脂等を被覆加工する必要があ
る。
【0021】また、第2実施例の変形例として図5、表
1を加えて説明する。図5は変形例の分離爪当接状態を
示す説明図であり、表1は用紙汚れ発生状況を調査した
実験結果を示すものである。
【0022】
【表1】 註)レベル1:1か所で薄く小さい、または2〜3か所
で薄く目立たない レベル2:1か所で濃く(薄く)大きい、または2〜3
か所で薄く小さい レベル3:2〜3か所で濃く小さい(薄く大きい)、ま
たは4〜5か所で薄く小さい レベル4:4〜5か所で濃く小さい、または2〜3か所
で濃く大きい レベル5:4〜5か所で濃く(薄く)大きい(長い) この変形例では、図3、図5に示す分離爪16の爪幅を
小さくして例えば1〜1.2mm程度とし、aーb点間
の中心nからc点までの円弧角度θを40°〜55°と
した場合において、c点におけるヒートローラ2の接線
Gと、ヒートローラ2と対向する分離爪16の対向面1
6cとの成す角度Hを設定する。
【0023】分離爪16の先端部16aは、ヒートロー
ラ2に食い込まない程度に圧接し、かつ用紙10を効果
的に分離できるよう円弧形状になっているので、用紙1
0をヒートローラ2から分離した後ヒートローラ2に粘
着し残ってしまった溶融トナーは、c点の僅かな隙間か
ら分離爪16の対向面16c側に入り込み、対向面16
cに徐々に付着堆積することがある。この付着堆積した
溶融トナーはその表面張力を越える以上にたまった場
合、やがて一度にヒートローラ2の回転によりニップゾ
ーンまで運ばれて用紙10の表面を汚し、またはバック
アップローラ4に付着して用紙10の裏面を汚してしま
うことがある。そこで、分離爪16の爪幅を1.2m
m、分離爪16の先端角度を30°、aーb点間の中心
nからc点までの円弧角度θを47.5°とし、分離爪
16をヒートローラ2の軸方向に5個設けた場合におい
て、角度Hと発生する用紙汚れの関係を調査した結果を
表1に示す。表1の実験結果に示されるように、角度H
が大きくなるほど用紙10の汚れは少なく薄くなり、角
度Hが23°以上の場合に用紙汚れに対し良好な結果を
得ることができる。
【0024】また付着堆積したトナーにより分離爪16
の先端部16aがヒートローラ2に対して片当たりし、
ヒートローラ2のふっ素樹脂が磨耗し、傷付き、そして
剥離性が不十分となって印刷品位を低下させてしまうこ
とがあるが、分離爪16の爪幅を小さくすることにより
対向面16cにトナーが付着堆積しづらくなり先端部1
6aの片当たりも発生せず常にヒートローラ2に対する
先端部16aの線圧を一定にできるのでヒートローラ2
の早期摩耗、傷発生に対しても良好な結果を得ることが
できる。
【0025】また、実験によれば分離爪16の先端部1
6aに同じふっ素系樹脂でもPTFE(四ふっ化エチレ
ン樹脂)より非粘着性の高いPFA(四ふっ化エチレン
・パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂)を被
覆加工すれば、さらに先端部16aの対向面16cへの
トナー付着による用紙10の表面や裏面の汚れ、ヒート
ローラ2の早期磨耗及び傷発生は少なくなる。なおPT
FEの代わりにETFE(四ふっ化エチレン・エチレン
共重合樹脂)でもよい。
【0026】ところで、角度Hが大きくなるに伴い接線
Gと用紙案内部17とが成す角度Iは小さくなり、用紙
10の先頭部10aの当接による用紙走行抵抗は増加す
るが、分離爪16に設けたローラ21、22に先頭部1
0aが当接しローラ21、22が回転することにより用
紙走行抵抗は緩和されるので、先端部16aが矢印F方
向へ回転してしまうことはない。ただし、角度Iが90
°以下になると用紙10の先頭部10aの当接による用
紙抵抗が大きくなり用紙ジャム等が発生してしまうの
で、角度Hは23°〜40°に設定するのが好ましい。
【0027】第3実施例 次に、第3実施例について図6、図7及び表2に基づい
て説明する。図6は第3実施例の定着装置を示す概略側
面図であり、図7は図6に示した矢印A方向から見た第
3実施例の分離部を示す正面図である。第3実施例で
は、ヒートローラ2の直径を28mmとする。また表2
は黒ベタ画像印刷時の印刷面への傷発生状況を示す実験
結果である。
【0028】
【表2】 註)○:傷発生無 △:傷発生有(用紙ジャムに至らない) ×:傷発生有(用紙ジャムに至る) 定着装置30に設けられたバックアップローラ4の中心
は、ヒートーラ2の中心とニップゾーンの中心nとを結
ぶ直線上に設けている。定着器カバー50にはロック爪
部50aとホルダ部50bに保持された分離部35が設
けられ、スプリングボス部35aに装着された圧縮スプ
リング6によりヒートローラ2の周面を押圧している。
分離部35は、先端部36aがヒートローラ2のd点で
圧接する分離爪36、及び定着器カバー50に回動自在
に保持される保持部90を有している。分離爪36はヒ
ートローラ2に貼り付いた用紙10をヒートローラ2か
ら分離するもので、印刷できる許容用紙サイズに応じて
ヒートローラ2の軸方向に複数個(4〜6個程度)設け
ている。
【0029】分離爪36の用紙10と接触する側に形成
した用紙案内部37は僅かに湾曲しており、第1、第2
実施例の湾曲よりも小さくなっている。また用紙案内部
37には用紙走行抵抗を緩和する面取り部36bが形成
されている。分離爪36の先端部36aは圧縮スプリン
グ6により適度の押圧力でヒートローラ2にd点で圧接
しており、また先端部36aは、ヒートローラ2に傷を
つけることを防止しかつ用紙10を引っ掛けて巻き込む
ことなく確実にヒートローラ2から分離できるよう半径
0.05mm以下の円弧形状になっている。それ故分離
爪36は機械的強度や耐熱性(高温で変形しにくい)に
優れた液晶ポリマー、ポリイミド等のプラスチックが基
材として使用され、先端部36a及び用紙案内部37或
いは全面にはヒートローラ2の表面と同様の非粘着性で
ヒートローラ2を傷付けにくいふっ素樹脂等が被覆加工
されている。ヒートローラ2のd点における接線Jと分
離爪36の対向面36cとの成す角度Kは、先端部36
aがヒートローラ2に食い込まない程度で、かつ効果的
に用紙30を分離できるように設定されている。
【0030】用紙案内部37の用紙搬送方向側先端部に
は、可動部材であるローラ38が図7に示すように2個
回転自在に取り付けられ、ローラ38の外周面は用紙案
内部37から僅かに突出している。ローラ38は先端部
36aに挿入されたローラシャフト39に組み込まれ、
E型止め輪40で抜け止め防止されている。ローラ38
の材質は非粘着性の高いふっ素樹脂であり、ふっ素樹脂
でもPFAであればローラ38の表面にコーティングを
施さなくてもよい。ローラシャフト39は分離爪36に
後から取り付けるものであるが、例えばローラシャフト
39を分離爪36と一体形成し、この一体形成したロー
ラシャフトにローラ38を組み込み、定着装置30に装
着した状態で定着器カバー50により抜け止めを防止す
るようにしてもよい。その他の構造は第1実施例と同様
である。
【0031】分離爪36の先端部36aの当接位置(d
点)をb点に近づけ、用紙10にカールが保持される前
にヒートローラ2から分離すれば、用紙10がヒートロ
ーラ2に貼り付くことにより発生するカールを防止でき
るが、bーd点間の距離が長くなるほど、ヒートローラ
2の剥離性と用紙10の弾力性により用紙10がヒート
ローラ2から剥がれようとする力は大きくなり、bーd
点間の距離が短くなるほど用紙10がヒートローラ2に
貼り付こうとする力の方が大きくなるので、bーd点間
の距離を短くしてニップゾーンから出た用紙10をヒー
トローラ2から剥がすと、先頭部10aの用紙案内部3
7への圧力(用紙走行抵抗)は大きくなり印刷面に傷が
発生してしまう恐れがある。しかし、先端部36aにロ
ーラ38を設けることにより用紙10の先頭部10aが
ローラ38に当接してローラ38を回転させ、用紙走行
抵抗を小さくするので表2に示すようにd点をb点に近
づけることができる。
【0032】次に第3実施例の用紙分離動作を説明す
る。定着動作及びヒートローラ2に用紙10が貼り付か
ない場合の動作は第1、第2実施例と同様であるので、
ここでは説明を省略する。
【0033】表面の平滑度が高く、かつ厚さが薄く腰の
弱い用紙10にベタ黒等のトナー像の占有面積の大きい
画像を定着させる場合や、ヒートローラ2の剥離性が低
下している場合、定着時にヒートローラ2と用紙10の
トナーとの接着力が通常の定着時の接着力よりも増加
し、定着後用紙10はヒートローラ2から剥がれず、ヒ
ートローラ2は回転しているので用紙10はヒートロー
ラ2に貼り着いた状態でd点まで運ばれ、d点で分離爪
16により分離される。分離された用紙10の先頭部1
0aはローラ38に突き当たり、ローラ38を矢印E方
向へ回転させることにより用紙走行抵抗を緩和される。
この後、用紙10はローラ38に案内されて搬送され、
図示せぬ排出ローラ部へ搬送される。
【0034】第3実施例によれば、用紙10がヒートロ
ーラ2に貼り付いても用紙10にカールが保持される前
に分離爪36がヒートローラ2から分離するので、用紙
10にカールを発生させない。また、用紙10の先頭部
10aはローラ38により走行抵抗を緩和されるので、
印刷面に傷は発生しない。
【0035】第3実施例では用紙10はカールが保持さ
れる前にヒートローラ2から分離されるので、用紙10
の先頭部10aが用紙案内部37の搬送方向終端部に衝
突してしまうことはないが、万が一、先頭部10aが用
紙案内部37に衝突してしまった場合その衝突力がそら
されるように、図8、図9に示すように外周面が用紙案
内部37から僅かに突出するローラ21、22を保持部
90に回転自在に取り付けておいてもよい。
【0036】また、上記第3実施例ではローラを分離爪
の両側に設けたが、分離爪をヒートローラの軸方向に複
数個(4〜6個程度)実装していれば、各分離爪の片側
に1個設けるだけでもよい。また、第3実施例の分離爪
36に設けられた用紙案内部37は僅かに湾曲した形状
となっているが、直線状であっても第3実施例と同様の
効果を得ることができる。
【0037】なお、第3実施例ではバックアップローラ
4をヒートローラ2の直下よりも分離爪36側に配置し
ている。これは、定着部を通過した用紙10が装置本体
の上部に設けられたスタッカに排出されるように図示せ
ぬ用紙搬送路が形成されているので、用紙10を水平よ
りもやや上方に向かって定着部から搬出する方が用紙1
0を前記用紙搬送路に沿って円滑に搬送できるからであ
る。また、定着部を通過した用紙10を分離爪36に向
かって定着部から搬出することにより用紙10は分離爪
36に沿って搬送されるので、用紙10の湾曲を確実に
修正することができる。第1実施例、第2実施例におい
ても、バックアップローラ4を前記のように配置すれば
同様な効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、定着後に用紙に保持されるヒートローラの湾曲と
は逆向きの湾曲を形成された用紙案内部を分離爪に設
け、この用紙案内部が用紙のカールとは逆向きに用紙を
案内するようにしたことにより、用紙のカール癖を修正
することができる。
【0039】また、分離爪に用紙と対向する側に僅かに
突出する回転自在なローラを取り付けることにより、定
着後ヒートローラに貼り付くことにより発生する用紙の
カール癖を修正することができると共に、用紙案内部に
かかる用紙先頭部の衝突力をローラによりそらすことが
できる。それ故、用紙先頭部の衝突による分離爪の先端
部とヒートローラとの間に隙間は発生しない。この結
果、定着後のトナー画像に傷を発生させることなく、よ
り確実にカール修正を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の定着装置を示す概略
側面図である。
【図2】第1実施例の分離部の正面図である。
【図3】本発明に係る第2実施例の定着装置を示す概略
側面図である。
【図4】第2実施例の分離部を示す正面図である。
【図5】第2実施例の変形例の分離爪当接状態を示す説
明図である。
【図6】本発明に係る第3実施例の定着装置を示す概略
側面図である。
【図7】第3実施例の分離部を示す正面図である。
【図8】第3実施例の変形例の定着装置を示す概略側面
図である。
【図9】第3実施例の変形例の分離部を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
2 ヒートローラ 10 用紙 14、30 定着装置 16、36 分離爪 17、37 用紙案内部 21、22、38 ローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒートローラにより用紙上のトナーを熱
    定着させた後、先端部をヒートローラに圧接した分離爪
    によりヒートローラから用紙を分離する定着装置におい
    て、 定着部から分離爪の先端部までの間に形成されるヒート
    ローラの湾曲とは逆向きの湾曲を有する用紙案内部を前
    記分離爪に設けたことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記用紙案内部に用紙の先頭部の衝突力
    をそらす可動部材を設けた請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記可動部材は前記用紙案内部の用紙搬
    送方向終端部に設けた請求項2記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 ヒートローラにより用紙上のトナーを熱
    定着させた後、先端部がヒートローラに圧接した分離爪
    によりヒートローラから用紙を分離する定着装置におい
    て、 前記分離爪の先端部に用紙の先頭部の衝突力をそらす可
    動部材を設けたことを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】 前記可動部材は回転自在なローラである
    請求項2、請求項3または請求項4記載の定着装置。
JP6108529A 1993-06-01 1994-05-23 定着装置 Pending JPH0749633A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100618336B1 (ko) * 2005-01-21 2006-09-01 삼성전자주식회사 용지 구김 방지장치 및 이를 구비한 화상형성장치
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