JP2003029565A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003029565A
JP2003029565A JP2001210809A JP2001210809A JP2003029565A JP 2003029565 A JP2003029565 A JP 2003029565A JP 2001210809 A JP2001210809 A JP 2001210809A JP 2001210809 A JP2001210809 A JP 2001210809A JP 2003029565 A JP2003029565 A JP 2003029565A
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JP2001210809A
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Kiyoshi Iwai
清 岩井
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】結露による用紙の汚染やジャム発生、画像ダメ
ージの発生が防止されるとともに、ジャムが発生しても
定着部材などの表面を傷つけず、しかも剥離部材自体が
破損することがない板状の剥離部材を用いて搬送中の記
録媒体を剥離することができる画像形成装置を提供す
る。 【解決手段】画像形成装置において、記録媒体の搬送経
路に配備され搬送中の記録媒体に接触して該記録媒体に
所定の作用を及ぼす作用部材と、一辺が作用部材に接触
あるいは近接して配備され、搬送中の記録媒体を作用部
材から剥離させる板状の剥離部材とを備え、剥離部材
は、金属基板22aと、弾性体層22bとを有するとと
もに、この剥離部材22の、作用部材に接触あるいは近
接する一辺22fが、記録媒体に接する側の面が斜めに
カットされることにより鋭角で交わる二面で形成されて
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ等の電子写真方式の画像形成装置に関し、特に、ト
ナー像を担持する記録媒体を剥離する剥離部材を備えた
画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、ファクシミリ等の電子写
真式の画像形成装置においては、トナー像を形成し、そ
のトナー像を用紙上に転写するとともに、内部に熱源を
有する一対の定着部材相互を圧接させて形成したニップ
部にその用紙上の未定着トナー像を通過させ、トナー像
を加熱および加圧して溶融し、その溶融状態のトナー像
を用紙に浸透定着させて用紙上に定着トナー像からなる
画像を形成する定着装置が広く用いられている。
【0003】しかし、定着装置によりトナーが溶融され
ると、その溶融状態のトナー像は定着部材側にも付着
し、その付着したトナー像が別な用紙にオフセットされ
てしまう場合が起こり得る。そこで、定着部材に離型剤
を供給してトナー像の付着を防止する離型剤供給装置を
用いることによりそのようなオフセットを回避するのが
一般的である。
【0004】しかしながら、離型剤供給装置を用いる定
着装置では、定着部材を介して離型剤が過剰に用紙上に
転移すると、その用紙は粘着テープを貼り付けたり、ボ
ールペン、水性ペン、鉛筆等で加筆することができなく
なってしまうという問題がある。また、OHPシート等
にトナー像を定着させる場合には、離型剤の転移により
そのOHPシート等の透過性が低下し、そのシート等を
OHPで投影してもカラー画像が発色せず、黒ずんでし
まうという問題もある。
【0005】これらの問題を解決するため、特開平11
−184300号公報に、定着部材にフッ素樹脂からな
る離型層を設けるとともに、トナーにワックスを含有さ
せ、さらに剥離部材を用いることにより定着部材から用
紙を剥離するという構成の定着装置が開示されている。
【0006】この開示された定着装置によれば、離型剤
供給装置は不要となるので、離型剤が用紙等に転移する
ことによる加筆性等の問題が改善される。
【0007】しかしながら、定着部材にフッ素樹脂から
なる離型層を設けると、従来から多用されている接触式
剥離爪により、定着部材表面の離型層が傷つけられてし
まうこと、接触式剥離爪をたとえ非接触式にしても、剥
離爪は定着部材の軸方向に所々に設けられるので、剥離
爪によって剥離される用紙は局部的な圧力を受けること
になる。その局部的な圧力は、用紙上に形成された定着
トナー像からなる画像を傷つける恐れがあるので、開示
された定着装置では剥離爪に替わる新たな構成の剥離部
材を備えている。
【0008】この新たな剥離部材は、平面構造をなし、
トナー像定着後の用紙に、定着部材の軸方向全体に亘る
均等な圧力を加えて剥離するものであり、剥離部材によ
り画像が傷つけられることがなく、さらに非接触式とす
ることにより定着部材表面に傷をつける機会も少なくな
るという利点がある。
【0009】なお、平面構造をなし、定着部材の軸方向
全体に均等な圧力で用紙を剥離する剥離部材を備えた定
着装置は、特開平11−133776号公報、特開20
00−98791号公報等にも開示されている。
【0010】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、特開平11−
184300号公報等に開示されている定着装置が備え
る平面構造をなす剥離部材は、その基材としてポリイミ
ド樹脂等の耐熱性プラスチックシートを用いているの
で、シートとシートを支える支持プレートとの熱膨張率
の違いによる歪が発生し、シートが定着部材から受けた
熱で波状に変形し、排紙が妨げられてジャムを誘発する
という問題がある。
【0011】この問題の解決には、鉄やステンレス等の
金属を剥離部材の基材に用いる必要がある。しかし金属
は熱伝導率が高くニップ部を通過する用紙から発生する
水蒸気によりその金属が結露し、その結露によって剥離
する用紙が汚れたり、剥離部材に用紙が張り付いてジャ
ムが発生したり、ジャムが発生することにより、排紙さ
れない用紙が金属製剥離部材を定着部材側に押し付け
て、定着部材表面を傷つけてしまうという問題がある。
【0012】そこで、金属に弾性体を成型して剥離部材
とする方法が考えられる。
【0013】しかしながら、例えばSUS板などの金属
基板に弾性体を成型すると剥離部材が厚くなるので、剥
離部材が定着部材に最近接する辺と定着部材表面までの
隙間はたとえ同じであっても、剥離作用をなす剥離作用
辺と定着部材表面までの距離は、弾性体の厚さ分だけ定
着部材表面が離れることになる。また、弾性体を成型し
た剥離部材が定着部材に最近接する辺を構成する面が直
角をなし、剥離部材の厚さが厚いと剥離される用紙にス
トレスを与えるので剥離性能を低下させてしまう。ま
た、その反作用として剥離部材がストレスを受けること
により用紙から剥ぎ取られたトナーが堆積し易くなり、
その堆積されたトナーによりニップ部から出てきた用紙
の画像が汚されるという問題もある。
【0014】そこで、そのような問題を解決するため、
金属基板に弾性体層を被覆するとともに、ニップ部に近
接した剥離部材先端を斜めにカットし、剥離部材先端の
弾性体層の厚み分を実質的にゼロとすることにより、剥
離作用辺を定着部材表面に近接させ、剥離性能の向上を
図る方法が考えられる。
【0015】しかしながら、金属基板の厚さが薄いと剥
離部材として必要な強度が得られず、弾性体層の厚さが
薄いと成型等がうまくいかない。一方、弾性体層を被覆
した剥離部材全体の厚さが厚いと定着後の用紙の排出が
スムーズにいかないという問題がある。また、弾性体層
に用いる部材の硬度が高過ぎると弾性力が弱くなり、硬
度が低過ぎると強度が弱くなる。さらに、斜めにカット
した剥離部材先端部の弾性体層のサイズが小さいと強度
が不足し、また材質からくる強度上の制約があるので大
きすぎても問題がある。
【0016】本発明は、上記の事情に鑑み、結露による
用紙の汚染やジャム発生、画像ダメージの発生を防止す
るとともに、ジャムが発生しても定着部材などの表面を
傷つけず、しかも剥離部材自体も破損しにくい板状の剥
離部材を開発し、その剥離部材を用いて搬送中の記録媒
体を剥離することができる画像形成装置を提供すること
を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の画像形成装置は、トナー像を形成し、形成されたト
ナー像を最終的に記録媒体上に転写および定着すること
により該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成
する画像形成装置において、記録媒体の搬送経路に配備
され搬送中の記録媒体に接触して該記録媒体に所定の作
用を及ぼす作用部材と、一辺が上記作用部材に接触ある
いは近接して配備され、搬送中の記録媒体を上記作用部
材から剥離させる板状の剥離部材とを備え、上記剥離部
材は、金属基板と、該金属基板の、この剥離部材が該記
録媒体と接する側の面に被覆された、弾性体層とを有す
るとともに、この剥離部材の、上記作用部材に接触ある
いは近接する一辺が、記録媒体に接する側の面が斜めに
カットされることにより鋭角で交わる二面で形成されて
なることを特徴とする。
【0018】ここで、搬送中の記録媒体を挟んで加熱お
よび加圧することにより該記録媒体上にトナー像を定着
させる一対の定着部材を備え、上記作用部材は、上記一
対の定着部材のうちの一方の定着部材であってもよい。
【0019】また、上記剥離部材の金属基板は、厚さが
0.1mm以上0.5mm以下の範囲のものであること
が好ましい。また、上記剥離部材の弾性体層は、厚さが
0.1mm以上0.5mm以下の範囲のものであること
が好ましい。さらに、上記剥離部材は、厚さが0.6m
m以下のものであることが好ましい。
【0020】また、上記弾性体層は、離型性を有するフ
ッ素ゴムからなるものであって、該フッ素ゴムのゴム硬
度が50°以上90°以下の範囲のものであることが好
ましい。
【0021】また、上記剥離部材は、上記弾性体層の上
記作用部材側の部分が、記録媒体に接する側の面が斜め
にカットされることにより鋭角で交わる二面で形成され
てなる形状を有することにより、該弾性体層からなる上
記一辺を有するものであって、該一辺から上記金属基板
までの間の該弾性体層の寸法が0.5mm以上2mm以
下の範囲のものであることが好ましい。
【0022】また、上記弾性体層のフッ素ゴムは、ゴム
硬度が60°のものであることも好ましい態様である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像形成装置の実
施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態で
ある電子写真方式を用いたレーザプリンタの概略構成図
である。
【0024】本実施形態のレーザプリンタは、画像デー
タが入力される入力部と、入力された画像データについ
てルックアップテーブルを用いた階調補正等を行う画像
処理部と、画像出力部であるイメージアウトプットター
ミナル(以下、IOTと称する)とを備えているが、こ
こでは、IOTについて示している。
【0025】図1に示すレーザプリンタのIOTは、矢
印A方向に回転する感光体ドラム11、感光体ドラム1
1の表面を帯電させるスコロトロン帯電器12、帯電さ
れた感光体ドラム11の表面を不図示の画像処理部で処
理された画像データに基づいて変調した露光光により露
光して感光体ドラム11上に静電潜像を形成するレーザ
出力部(以下、ROSと称する)13、感光体11上の
静電潜像をトナーで現像して感光体ドラム11上にトナ
ー像を形成する現像器14、感光体ドラム11上のトナ
ー像を用紙Pに転写する転写器15、転写されたトナー
像を用紙Pに定着するため加熱ロール1と加圧ロール2
によりニップ部8を形成する定着器16、用紙Pを収納
する用紙トレイ17、感光体ドラム11の表面をクリー
ニングするクリーナ部材18、感光体ドラム11表面の
残留電荷を除去する除電器19、画像が形成された用紙
Pが排出される用紙排出台20、用紙排出台20まで用
紙を搬送する用紙搬送ベルト21、および定着器16の
一方の定着部材に近接して配置し、ニップ部から出てき
た用紙をその定着部材から剥離する剥離部材22を備え
ている。
【0026】本実施形態のレーザプリンタは、外部のコ
ンピュータ(図示せず)などで作成された画像信号が入
力部(図示せず)に入力され、画像処理部(図示せず)
が、この画像信号についてルックアップテーブルを用い
た階調補正等の適切な画像処理を行い、ROS13に処
理した画像信号を出力する。ROS13は、画像処理部
から送られてきた画像信号に基づいて露光光であるレー
ザ光線を変調する。また、感光体ドラム11の表面はス
コロトロン帯電器12により一様に帯電される。そし
て、ROS13は、レーザ光線Rを感光体ドラム11の
表面にラスタ照射する。感光体ドラム11の表面にレー
ザ光線が照射されると、感光体ドラム11上には画像信
号に対応した静電潜像が形成される。次いで、感光体ド
ラム11上の静電潜像は、現像器14内のトナーによっ
て現像されてトナー像となる。このトナー像は感光体ド
ラム11の矢印A方向への回転に伴われて、感光体ドラ
ム11に対向して配置された転写器15に向かって搬送
される。一方、用紙トレイ17に収容されている用紙P
は、感光体ドラム11と転写器15との間に用紙搬送ベ
ルト21により搬送される。さらに、転写器15は搬送
されてきた用紙P上に感光体ドラム11上のトナー像を
転写する。さらに、転写されたトナー像は定着装置16
の加熱ロール1および加圧ロール2により用紙P上に定
着され、所望の画像が用紙P上に形成される。この場
合、用紙に定着された直後のトナー像は溶融しているた
め加熱ロールに張りついたままニップ部から出てくる場
合が多いので、用紙Pは、加熱ロール1に近接して配置
された剥離部材22によりその加熱ロール1から剥離さ
れる。画像形成が行われた用紙Pは、用紙搬送ベルト2
1により用紙排出台20に排出される。用紙P上へのト
ナー像の転写が終了した感光体ドラム11は、クリーナ
部材18により表面に付着した残留トナーなどの付着物
がクリーニングされ、除電器19により残留電荷が除去
されて、一回の画像形成動作が終了する。
【0027】ここでは剥離部材22を定着装置16に配
置しているが、定着装置16以外でも、搬送中の用紙と
接触する他の作用部材からその用紙を剥離する場合にこ
の剥離部材22を用いてもよい。
【0028】図2は、本実施形態の画像形成装置に用い
られている定着装置と剥離部材とを示す図である。
【0029】図2に示す定着装置は、内部に熱源3を有
し、回転方向Aに回転する加熱ロール1と、この加熱ロ
ール1に接触することによってニップ部8を形成しなが
ら回転方向Bに回転する、内部に熱源3を有する加圧ロ
ール2とを備え、そのニップ部8に搬送されてきた未定
着トナー像6を担持する用紙Pを挟んで加熱するととも
に加圧し、その未定着トナー像6を用紙Pに定着させ
る。
【0030】加熱ロール1と加圧ロール2は、ともに内
部に熱源3を有する金属製の基質ロール4と、この基質
ロール4に被覆された内側弾性体層5と、内側弾性体層
5に被覆され、離型性のよいフッ素樹脂などで形成され
た表面層6とを有する。加熱ロール1と加圧ロール2
は、内側弾性体層5の弾性作用により、相互間に適度の
圧力のニップ部8を形成するとともに、ニップ部8を通
過する用紙Pを加熱とともに加圧する一方、表面層6の
有する離型作用によって、用紙Pの未定着トナー像6が
加熱ロール1表面に付着するのを防止している。
【0031】また、板状の剥離部材22が、加熱ロール
1に先端部が最近接するように配置されており、ニップ
部8を通過して出てきた用紙Pは、その剥離部材22に
より加熱ロール1から剥離される。
【0032】ここで、両面プリント機能を有する画像形
成装置において、裏面にもプリントする場合は、両面に
トナー像6を定着させた用紙Pがニップ部8を再度通過
する。このとき、両面にプリントされたようしPが加圧
ロール2側に巻付いてニップ部8からでてくる場合があ
るので、加圧ロール2の回転方向Bに関しニップ部8の
下流側にも板状の剥離部材22を加圧ロール2に最近接
するように配置してもよい。
【0033】本実施形態においては、一対の定着部材が
ともにロールである定着装置について説明したが、ロー
ルに代えて、複数のロールに掛け渡されたベルトからな
る定着部材を用いてもよく、あるいは固定された圧接部
材にベルトを巻回した定着部材を用いるものであっても
よい。また、内部にそれぞれが熱源を有するロールにつ
いて説明したが、ロールの一方が熱源を有するものであ
ってもよく、あるいは、圧接部材やベルトが熱源を有す
るものであってもよい。
【0034】図3は、本実施形態の画像形成装置に用い
る剥離部材の概略断面図である。
【0035】図3に示す剥離部材22は、SUS製の金
属基板22aに、フッ素ゴムからなる弾性体層22bが
被覆された板状構造をなし、この弾性体層22bには離
型性を有するフッ素樹脂からなる離型層22cがコーテ
イングしてある。また、弾性体層22bからなる先端部
22dは、斜めにカットされ、斜めにカットされた二面
により形成された角度θは鋭角をなしている。
【0036】ここで、弾性体層22bは、フッ素ゴムに
替えてシリコンゴムなどの弾性部材を用いることもでき
る。また、弾性体層22bに離型層22cをコーテイン
グせずに、弾性体層22bに離型性のよい弾性体を用い
ることもできる。
【0037】このように、剥離部材に金属基板を用いる
ことによりプラスチックシート等を用いる場合の波状の
熱変形を防止できる上、紙から発生する水蒸気が金属近
傍で急激かつ連続的に冷却されて生じる結露は、金属基
板に弾性体層を被覆し、剥離部材の熱伝導率を小さくす
ることにより防止することができる。また、弾性体上に
離型性のよいフッ素樹脂などをコーテイングすることに
より、用紙を剥離する際にトナーが剥離部材を介して別
の用紙にオフセットしたり、トナーが剥離部材に堆積
し、その堆積したトナーにより用紙が汚されるのを防止
することができる。
【0038】また、斜めにカットされた二面により形成
された角度θは、45度以下の鋭角を形成することが望
ましい。45度を越えると、剥離作用をなす辺がその鋭
角で交わる1辺に移行せず、剥離性能の改善度合いが低
くなってしまうからである。ただし、角度をあまり小さ
くすると、弾性体層を被覆しても先端部が切れやすくな
るので、25度以上とすることが好ましい。
【0039】次に本実施形態の剥離部材の作用について
説明する。
【0040】図4は、本実施形態の剥離部材の作用説明
図である。
【0041】ここで、図の右方にあるニップ部(図示し
ない)からでてきた用紙(図示しない)を加熱ロール表
面から剥離する場合における、この剥離部材の作用につ
いて説明する。
【0042】ただし、剥離部材22の厚さをtとし、加
熱ロール表面との間隙をGとする。
【0043】用紙の先端部分はトナー像が転写されてい
ない余白部であるため、用紙の先端がニップ部から出て
剥離部材22に達するころには用紙の先端と加熱ロール
表面との間隔は、剥離部材22と加熱ロール表面との隙
間Gよりも大きい状態となっている。そこで用紙の先端
部分は、加熱ロールが回転するのに伴って剥離部材22
の斜めにカットされた面22eに沿って移動しストレス
を受けない。すなわち、剥離部材22の先端部分22d
を斜めにカットしたことにより、剥離部材22が剥離作
用をなす辺を、鋭角で交わる辺22fに移行させること
ができることを意味する。この結果、加熱ロール表面か
ら剥離作用辺22fまでの距離Lは、加熱ロール表面と
剥離部材22との間の隙間Gと等しくなり、剥離部材2
2の厚さtを見掛け上ゼロにすることができる。
【0044】すなわち、金属基板に弾性体を被覆するこ
とにより剥離部材の厚さが増しても、剥離作用に関する
限り、厚さを見掛け上ゼロとすることができるので、剥
離性能の向上を図ることができる。
【0045】次に弾性体層に用いるフッ素ゴムあるいは
フッ素樹脂などの弾性部材のゴム硬度について説明す
る。
【0046】ゴム硬度は、低くなると弾性体層の強度が
弱くなるため、加熱ロール表面から用紙を剥離する際に
紙詰まりが発生し、弾性体層がアコーディオン状態の用
紙から圧力を受けると剥離部材の先端部分が破壊されて
しまう。
【0047】一方ゴム硬度は、高くなると弾性が低下し
弾性体層が硬くなるため、ジャム発生などにより弾性体
層が加熱ロールに接触すると加熱ロール表面を傷つける
場合がある。
【0048】したがって、弾性体層に用いる弾性部材の
ゴム硬度は、50度以上90度以下の範囲のものを用い
ることが好ましく、60度ないしは70度のものを用い
ることがより好ましい。
【0049】次に本実施形態の剥離部材全体及び各部材
の寸法の最適範囲について説明する。
【0050】図5は、本実施形態の剥離部材の断面を示
す模式図である。
【0051】図5に示す剥離部材は、金属基板22aお
よび弾性体層22bがあり、金属基板22aの厚さがt
2、弾性体層22bの厚さがt1、剥離部材22全体の
厚さがt3である。また剥離部材22の先端部22dの
剥離作用辺22fから金属基板22aまでの間の弾性体
層22bの寸法はXであり、斜めにカットされた面22
eと金属基板22aの端部との間の距離はYである。
【0052】先ず、金属基板22aの厚さt2、弾性体
層22bの厚さt1、および剥離部材22全体の厚さt
3の最適範囲について説明する。
【0053】金属基板22aは、薄すぎると剥離部材2
2の強度を満たすことができず、また均一に成形するこ
とが難しいので、0.1mm以上にする必要がある。ま
た、弾性体層22bも、金属基板22aと同様に、薄す
ぎると剥離時や紙詰まり時に変形して剥離機能を発揮で
きず、また均一に成型するのが困難であるから、0.1
mm以上とする必要がある。
【0054】一方剥離部材22全体の厚さは、厚すぎる
と、例えば定着装置のニップ部の記録媒体出口側に設置
したときに、記録媒体の排出路を狭めてしまう。このた
め、厚手の記録媒体やカールした記録媒体は剥離部材2
2に接触しがちとなるので、紙詰まりを生じたり画像ダ
メージを与えるケースが多くなってしまう。
【0055】したがって、金属基板22aおよび弾性体
層22bの厚さがそれぞれ0.1mm以上となるよう
に、金属基板22aおよび弾性体層22bの厚さを変化
させた剥離部材22を形成し、その剥離部材22を用い
てテストし、そのときのグロスムラや画像ダメージの発
生状況、走行性能等の評価結果に基づいて最適範囲を求
める。
【0056】表1は、金属基板22aの厚さを、0.1
mm以上に変化させるとともに、弾性体層22bの厚さ
を、0.1mm以上に変化させて形成した剥離部材22
の、用紙走行性および画像ダメージに関するテスト結果
を示す表である。
【0057】
【表1】
【0058】テスト環境としては定着ロールと加圧ロー
ルからなる定着装置を用いた。定着ロールには、外径4
3mm、肉厚7.5mmのアルミ製芯金からなるロール
表面に、肉厚3mm、ゴム硬度24度のシリコンゴム層
を有し、シリコンゴム層の表面に30μmのPFA(パ
ーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体樹脂)被
覆層を有するものを用い、加圧ロールには、外径46m
m、肉厚6mmのアル製芯金からなるロール表面に、肉
厚2mm、ゴム硬度24度のシリコンゴム層が被覆さ
れ、そのシリコンゴム層の表面に30μmのPFA(パ
ーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体樹脂)が
被覆されたものを用いた。定着ロールと加圧ロールを、
9mmのニップ幅が形成されるように加圧し、各ロール
の回転速度を220mm/s、定着ロールの表面温度を
170℃、加圧ロールの表面温度を140℃とした。ま
た、剥離部材は、先端部がニップ部の出口から4mm、
定着ロール表面から0.5mmの距離離間して配置し
た。
【0059】表1から明らかなように、金属基板22a
と弾性体層22bの合計の厚さが0.4mm以下の場合
は、用紙の走行性、画像ダメージともにトラブルがなく
良好であった。金属基板22aと弾性体層22bの合計
の厚さが0.6mm以下の場合は、普通紙の走行性につ
いては問題が生じなかったが、厚紙等については画像ダ
メージが発生した。また、金属基板22aの厚さや弾性
体層22bの厚さが0.6mm以上になると、用紙の排
出部が狭くなることによる用紙の走行不良が発生した。
【0060】この性能テストにより、金属基板22aの
厚さを、0.1mm以上0.5mm以下の範囲とし、弾
性体層22bの厚さを、0.1mm以上0.5mm以下
の範囲とするとともに、剥離部材22全体の厚さを0.
6mm以下となるよう組み合わせればおおむね良好な剥
離性能が得られることがわかる。
【0061】次に、剥離部材22の先端部22dの弾性
体層の寸法Xの最適範囲について説明する。
【0062】剥離部材22が、例えば金属基板22aの
厚さt1が0.2mm、弾性体層22bの厚さt2が
0.2mm、斜めにカットされた面22eの鋭角をなす
角度θが34度のものである場合の寸法Xについて説明
する。
【0063】Xを5mm以下にすると34度をなす斜め
にカットされた面22eと金属基板22aの端部との間
の距離Yが小さくなり、弾性体層22bのその部分の肉
厚が薄くなってしまうので、剥離部材の先端部22dの
強度が不足し、先端部22dが折損する恐れがある。一
方、2mm以上にすると弾性体層22bの強度と剥離部
材22の強度とが同一になってしまい紙詰まり時の用紙
の力で剥離部材の先端部22dが破壊する恐れがある。
したがって、Xは、0.5mm以上2mm以下としてお
けばよいことがわかる。
【0064】上述したように、金属基板22aの厚さt
2は、0.1mm以上0.5mm以下、弾性体層22b
の厚さt2は、0.1mm以上0.5mm以下であれば
よく、また斜めにカットされた鋭角の角度θは45度以
下であればよいので、金属基板22aの厚さt2が0.
2mm、弾性体層22bの厚さt1が0.2mm、斜め
にカットされた鋭角の角度θが34度のものについて説
明したのと同様の考えを適用して、各t1、t2および
各θに対する最適範囲のXを求めることができる。
【0065】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の画像形
成装置によれば、結露による用紙の汚染やジャム発生、
画像ダメージの発生が防止されるとともに、ジャムが発
生しても定着部材などの表面を傷つけず、しかも剥離部
材自体が破損することがないように最適に設計された板
状の剥離部材を用いているので、紙詰まりや画像ダメー
ジのない安定した高画質の画像形成を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である電子写真方式を用いた
レーザプリンタの概略構成図である。
【図2】本実施形態の画像形成装置に用いられている定
着装置と剥離部材とを示す図である。
【図3】本実施形態の画像形成装置に用いる剥離部材の
概略断面図である。
【図4】本実施形態の剥離部材の作用説明図である。
【図5】本実施形態の剥離部材の断面を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 加熱ロール 2 加圧ロール 3 熱源 4 基質ロール 5 内側弾性体層 6 表面層 8 ニップ部 9 未定着トナー像 11 感光体ドラム 12 スコロトロン帯電器 13 ROS 14 現像器 15 転写器 16 定着器 17 トレイ 18 クリーナ部材 19 除電器 20 用紙排出台 21 用紙搬送ベルト 22 剥離部材 22a 金属基板 22b 弾性体層 22c 離型層 22d 先端部 22e 斜めにカットされた面 22f 剥離作用辺

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トナー像を形成し、形成されたトナー像を
    最終的に記録媒体上に転写および定着することにより該
    記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成する画像
    形成装置において、 記録媒体の搬送経路に配備され搬送中の記録媒体に接触
    して該記録媒体に所定の作用を及ぼす作用部材と、 一辺が前記作用部材に接触あるいは近接して配備され、
    搬送中の記録媒体を前記作用部材から剥離させる板状の
    剥離部材とを備え、 前記剥離部材は、金属基板と、該金属基板の、この剥離
    部材が該記録媒体と接する側の面に被覆された、弾性体
    層とを有するとともに、 この剥離部材の、前記作用部材に接触あるいは近接する
    一辺が、記録媒体に接する側の面が斜めにカットされる
    ことにより鋭角で交わる二面で形成されてなることを特
    徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】搬送中の記録媒体を挟んで加熱および加圧
    することにより該記録媒体上にトナー像を定着させる一
    対の定着部材を備え、前記作用部材は、前記一対の定着
    部材のうちの一方の定着部材であることを特徴とする請
    求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】前記剥離部材の金属基板は、厚さが0.1
    mm以上0.5mm以下の範囲のものであることを特徴
    とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記剥離部材の弾性体層は、厚さが0.1
    mm以上0.5mm以下の範囲のものであることを特徴
    とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記剥離部材は、厚さが0.6mm以下の
    ものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】前記弾性体層は、離型性を有するフッ素ゴ
    ムからなるものであって、該フッ素ゴムのゴム硬度が5
    0°以上90°以下の範囲のものであることを特徴とす
    る請求項1記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】前記剥離部材は、前記弾性体層の前記作用
    部材側の部分が、記録媒体に接する側の面が斜めにカッ
    トされることにより鋭角で交わる二面で形成されてなる
    形状を有することにより、該弾性体層からなる前記一辺
    を有するものであって、該一辺から前記金属基板までの
    間の該弾性体層の寸法が0.5mm以上2mm以下の範
    囲のものであることを特徴とする請求項1記載の定着装
    置。
  8. 【請求項8】前記弾性体層のフッ素ゴムは、ゴム硬度が
    60°のものであることを特徴とする請求項6記載の画
    像形成装置。
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