JP2003330309A - 定着装置及び該定着装置を有する画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び該定着装置を有する画像形成装置

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JP2003330309A
JP2003330309A JP2002136348A JP2002136348A JP2003330309A JP 2003330309 A JP2003330309 A JP 2003330309A JP 2002136348 A JP2002136348 A JP 2002136348A JP 2002136348 A JP2002136348 A JP 2002136348A JP 2003330309 A JP2003330309 A JP 2003330309A
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JP2002136348A
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English (en)
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Satohiko Baba
聡彦 馬場
Katsuhiro Echigo
勝博 越後
Jun Yura
純 由良
Hisashi Kikuchi
尚志 菊地
Atsushi Nakato
淳 中藤
Takashi Fujita
貴史 藤田
Shigeo Kurotaka
重夫 黒高
Hirokazu Ikegami
廣和 池上
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転駆動される無端状の定着ベルトと、該定
着ベルトが巻き掛けられた支持ローラに該定着ベルトを
介して対向配置された加圧ローラとを有し、加熱された
定着ベルトと、加圧ローラとのニップ部に、定着すべき
トナー像を担持した記録媒体を、該トナー像が前記定着
ベルトの表面に接触する向きにして通過させ、その通過
時にトナー像のトナーに熱と圧力を加えることにより、
該トナー像を記録媒体に定着する定着装置において、ニ
ップ部を出た記録媒体が定着ベルトの表面に巻き付くこ
とを阻止する。 【解決手段】 ニップ部Nを出た記録媒体Pが定着ベル
ト12の表面に巻き付くことを防止するための分離手段
26を、定着ベルト12に対して非接触状態で配置し、
ニップ部Nの中心NCと支持ローラ14の中心とを結ぶ
第1の直線L1と、分離手段26の先端と支持ローラ1
4の中心とを結ぶ第2の直線L2とのなす角度αを20
度以下に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転駆動される無
端状の定着ベルトと、該定着ベルトが巻き掛けられた支
持ローラに該定着ベルトを介して対向配置された加圧部
材とを有し、加熱された定着ベルトと、前記加圧部材と
のニップ部に、定着すべきトナー像を担持した記録媒体
を、該トナー像が前記定着ベルトの表面に接触する向き
にして通過させ、その通過時に前記トナー像のトナーに
熱と圧力を加えることにより、該トナー像を記録媒体に
定着する定着装置、及びその定着装置を有する画像形成
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或
いはこれらの少なくとも2つの機能を備えた複合機など
として構成される画像形成装置に上記形式の定着装置を
採用することは従来より公知である。この形式の定着装
置は、これに用いられる定着ベルトの熱容量を比較的小
さくできるので、画像形成装置の電源オン時から定着ベ
ルトがトナー像の定着に適した温度に上昇するまでの立
上げ時間を短縮できる利点を有している。
【0003】ところで、この種の定着装置においては、
記録媒体が定着ベルトと加圧部材とのニップ部を通ると
き、その記録媒体に担持されたトナー像のトナーが加熱
されるので、当該トナーが粘着剤として作用してニップ
部を出た記録媒体が定着ベルトの表面に付着したまま巻
き付き、記録媒体の搬送トラブル、すなわちジャムを起
こすおそれがある。
【0004】そこで、従来より、複数の分離爪又は分離
シートなどから成る分離手段の先端を定着ベルトの表面
に当接させ、その分離手段によってニップ部を出た記録
媒体を定着ベルト表面から分離し、記録媒体が定着ベル
トの表面に巻き付くことを防止している。ところが、か
かる分離手段を用いると、この分離手段の先端に、定着
ベルト表面にオフセットしたトナーが経時的に固着し、
その固着トナーによって分離手段の先端が定着ベルト表
面から大きく浮いてしまうことがある。このようになる
と、分離手段先端と定着ベルト表面との間に大きなギャ
ップができ、ここに記録媒体が潜り込んでしまい、記録
媒体がジャムを起こすおそれがある。また、定着ベルト
の表面に離型剤を塗布しないか、又はその塗布量を極く
少量にした定着装置の場合には、定着ベルト表面と、そ
の表面に当接した分離手段との間に大きな摩擦力が作用
し、これによって定着ベルト表面に傷が付けられたり、
該表面が早期に摩耗して定着ベルトの寿命が縮められる
欠点を免れない。
【0005】そこで、分離手段を定着ベルト表面に対し
て非接触状態で配置し、ニップ部を出た記録媒体の先端
部を、その記録媒体の腰の強さによって記録媒体を定着
ベルト表面から分離すると共に、その記録媒体を、定着
ベルト表面に対して非接触状態で配置された分離手段に
よって案内しながら当該記録媒体を搬送することによっ
て、記録媒体が定着ベルトの表面に巻き付くことを防止
することが考えられる。かかる非接触型の分離手段を用
いれば、接触型の分離手段を用いた場合の上述の欠点を
除去することができる。
【0006】ところが、定着部材として定着ベルトでは
なく定着ローラを用いた定着装置の場合には、非接触型
の分離手段を採用することにより、定着ローラへの記録
媒体の巻き付きを防止できるが、定着ベルトを用いた定
着装置の場合には、ニップ部を出た記録媒体の先端部を
定着ベルト表面から大きく分離させることができないた
め、記録媒体の先端が定着ベルトと分離手段との間のギ
ャップに入り込み、当該記録媒体が定着ベルトの表面に
巻き付くおそれを免れない。
【0007】定着ローラは、一般に芯金の外側に弾性層
が設けられ、この弾性層が加圧部材に圧接することによ
って圧縮変形し、その変形した部分が、ニップ部を通過
した直後、元の形態に弾性復帰するとき、その動きによ
って当該弾性層部分と記録媒体表面とに相対的なずれ動
きが発生し、これによって記録媒体が定着ローラの表面
から効率よく分離することができる。これに対し、定着
部材として定着ベルトを用いた場合には、ニップ部を出
た直後の定着ベルト部分が支持ローラの表面から極くわ
ずかに浮き上がったり、定着ベルトと支持ローラ間に滑
りが生じるため、その定着ベルト部分と記録媒体表面と
の相対的なずれ動きが確実に得られず、記録媒体が定着
ベルト表面から分離し難くなるものと考えられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、定着
ベルトを用いると共に、定着ベルト表面に対して接触し
ていない分離手段を用いたときも、ニップ部を出た記録
媒体が、定着ベルトの表面に巻き付くことを阻止し、な
いしは効果的に抑制することのできる冒頭に記載した形
式の定着装置と、該定着装置を有する画像形成装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、冒頭に記載した形式の定着装置において、
前記ニップ部を出た記録媒体が前記定着ベルトの表面に
巻き付くことを防止するための分離手段を、該定着ベル
トに対して非接触状態で配置し、記録媒体搬送方向にお
ける前記ニップ部の中心と前記支持ローラの中心とを結
ぶ第1の直線と、前記定着ベルトの表面を向いた側の前
記分離手段の先端と前記支持ローラの中心とを結ぶ第2
の直線とのなす角度が20度以下となるように、該分離
手段を配置したことを特徴とする定着装置を提案する
(請求項1)。
【0010】その際、前記支持ローラに巻き掛けられた
状態での定着ベルトの表面のアスカーC硬度をH、前
記加圧部材の表面のアスカーC硬度をHとしたとき、
−H≧−12度となるように、各硬度H、H
を設定すると有利である(請求項2)。
【0011】また、上記請求項1又は2に記載の定着装
置において、前記第1の直線に対して直交する第3の直
線と、前記分離手段の記録媒体搬送路を向いた側の面と
のなす角度が20度以下となるように、該分離手段を配
置すると有利である(請求項3)。
【0012】さらに、上記請求項1乃至3のいずれかに
記載の定着装置において、前記分離手段の定着ベルトの
表面を向いた側の先端が鋭角に尖ったエッジ状に形成さ
れていると有利である(請求項4)。
【0013】また、上記請求項1乃至4のいずれかに記
載の定着装置において、前記分離手段は、基材と、該基
材に支持されたフッ素ゴムより成る先端部材とを有し、
該先端部材の先端が前記定着ベルトの表面側を向けて位
置していると有利である(請求項5)。
【0014】さらに、上記請求項1乃至5のいずれかに
記載の定着装置において、前記分離手段は、分離手段ホ
ルダに取り付けられ、該分離手段ホルダから前記分離手
段が前記定着ベルトの表面側に向けて突出する突出量が
5mm以下に設定されていると有利である(請求項
6)。
【0015】また、上記請求項6に記載の定着装置にお
いて、前記分離手段は、該分離手段が熱膨張したとき、
前記分離手段ホルダに対して相対的に移動し得るよう
に、分離手段ホルダに保持されていると有利である(請
求項7)。
【0016】さらに、本発明は、上記目的を達成するた
め、請求項1乃至7のいずれかに記載の定着装置を有す
ることを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項
8)。
【0017】その際、前記定着装置により定着されるト
ナー像のトナーが、結着樹脂と着色剤のほかに、ワック
スとオイルのうちの少なくとも一方を含有していると有
利である(請求項9)。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面
に従って詳細に説明する。
【0019】図1は画像形成装置の一部を示す部分断面
概略図である。ここに示した画像形成装置は、記録媒体
上にトナー像を形成する作像手段1と、そのトナー像を
記録媒体上に定着する定着装置2とを有し、記録媒体上
にカラー画像を形成できるように構成されている。かか
る画像形成装置は、電子複写機、プリンタ、ファクシミ
リ或いはその複合機などとして構成される。ここで、先
ず作像手段1の概略を明らかにする。
【0020】図1に示した作像手段1は、ドラム状の感
光体として構成された第1乃至第4の像担持体3Y,3
M,3C,3BKを有し、その各像担持体上にイエロー
トナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラ
ックトナー像がそれぞれ形成される。第1乃至第4の像
担持体3Y乃至3BKに対向して転写ベルト4が配置さ
れ、この転写ベルト4は、駆動ローラ5と従動ローラ6
に巻き掛けられて矢印A方向に回転駆動される。
【0021】第1乃至第4の各像担持体3Y,3M,3
C,3BK上にトナー像を形成する構成と、その作用は
実質的に全て同一であるため、第1の像担持体3Yにト
ナー像を形成する構成だけを説明する。この像担持体3
Yは図1における時計方向に回転駆動され、このとき帯
電ローラ7によって像担持体が所定の極性に帯電され
る。次いでその帯電面に、レーザ書き込みユニット8か
ら出射する光変調されたレーザビームLが照射される。
これによって像担持体3Yに静電潜像が形成され、その
静電潜像が現像装置9によってイエロートナー像として
可視像化される。
【0022】一方、図示していない給紙部から、例えば
転写紙又は樹脂シート、或いは樹脂フィルムなどから成
る記録媒体Pが給送され、その記録媒体Pが、矢印Bで
示すように、第1の像担持体3Yと転写ベルト4の間に
送り込まれ、転写ベルト4に担持されて搬送される。転
写ベルト4を挟んで、像担持体3Yにほぼ対向する位置
には転写ローラ10が配置され、その転写ローラ10に
対し、像担持体3Y上のトナーの帯電極性と逆極性の電
圧が印加され、これによって像担持体3Y上のイエロー
トナー像が記録媒体P上に転写される。記録媒体Pに転
写されず、像担持体3Y上に残された転写残トナーは、
クリーニング装置11によって除去される。
【0023】全く同様にして、第2乃至第4の像担持体
3M,3C,3BK上にマゼンタトナー像、シアントナ
ー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成され、これら
のトナー像が、イエロートナー像の転写された記録媒体
P上に順次重ねて転写される。
【0024】上述のようにして4色の未定着トナー像を
担持した記録媒体Pは、矢印Cで示すように定着装置2
を通過し、このときそのトナー像が記録媒体P上に定着
される。定着装置2を通過した記録媒体は、矢印D方向
に搬送されて図示していない排紙トレイ上に排出され
る。
【0025】図2は図1に示した定着装置2の拡大断面
図である。ここに示した定着装置2は、無端状の定着ベ
ルト12と、加圧部材の一例である加圧ローラ13とを
有している。定着ベルト12は支持ローラ14と加熱ロ
ーラ15とに巻き掛けられ、加圧ローラ13は定着ベル
ト12を介して支持ローラ14に対向配置され、該支持
ローラ14に圧接している。加熱ローラ15は、定着ベ
ルト12に張力を付与するテンションローラを兼ね、こ
れによって定着ベルト12のテンションが適正な大きさ
となるように調整されている。各ローラ13,14,1
5はそれぞれ矢印方向に回転し、これにより支持ローラ
14と加熱ローラ15に張架された定着ベルト12が矢
印E方向に回転駆動される。
【0026】加熱ローラ15と加圧ローラ13の内部に
は、それぞれ加熱手段の一例であるヒータ16,17が
内設され、これによって加熱ローラ15、定着ベルト1
2及び加圧ローラ13が加熱される。定着ベルト12と
加圧ローラ13の表面にはそれぞれサーミスタ19,1
9Aが当接しており、各サーミスタ19,19Aによっ
て定着ベルト12の表面と加圧ローラ13の表面の温度
がそれぞれ検知される。その検知結果に基づいて各ヒー
タ16,17がオン,オフ制御され、定着ベルト12と
加圧ローラ13の表面温度がトナー像の定着に適した温
度範囲に維持される。
【0027】図2に示したように、未定着トナー像Tを
担持した記録媒体Pは、図1を参照して先に説明したよ
うに、矢印Cで示す如く定着装置2に送り込まれ、その
トナー像Tが定着ベルト12に接触しながら該定着ベル
ト12と加圧ローラ13とのニップ部Nを通過し、この
ときトナー像のトナーに熱と圧力が加えられてトナーが
溶融することにより、トナー像が記録媒体P上に定着さ
れる。ニップ部Nを通過した記録媒体Pは、さらに搬送
されて定着装置外へ排出される。
【0028】記録媒体Pが定着ベルト12と加圧ローラ
13のニップ部Nを通過するとき、高温となったトナー
が定着ベルト12の表面に移行する現象、すなわち高温
オフセットが発生するおそれがある。カラー画像形成装
置の場合には、画像の色再現性や光沢性を高めるため
に、トナー像の定着時にトナーを充分に溶融させる必要
があるため、低融点のトナーが使用されているが、かか
る低融点トナーは高温オフセットしやすい。そこで、定
着ベルト表面に、例えば低粘度のシリコーンオイルより
成る離型剤を塗布して高温オフセットを防止するように
構成することもできるが、定着ベルト表面に多量のシリ
コーンオイルを塗布すると、これが記録媒体に付着した
り、多量のシリコーンオイルを使用することから、これ
がこぼれてしまうおそれもある。そこで、本例の画像形
成装置においては、定着装置2により定着されるトナー
像のトナーとして、結着樹脂と着色剤のほかに、ワック
スとオイルのうちの少なくとも一方を含有したトナーを
用いることにより、定着ベルト12の表面への離型剤の
塗布を不要なものとしている。ここで、上記ワックスと
しては、例えばカルナウバを用い、オイルとしてはジメ
チルシロキサンを用いることができる。
【0029】上述のように、定着装置は、回転駆動され
る無端状の定着ベルトと、この定着ベルトが巻き掛けら
れた支持ローラに定着ベルトを介して対向配置された加
圧部材(図2の例では加圧ローラ13)とを有し、加熱
された定着ベルトと、加圧部材とのニップ部に定着すべ
きトナー像を担持した記録媒体を、そのトナー像が定着
ベルトの表面に接触する向きにして通過させ、その通過
時に、トナー像のトナーに熱と圧力を加えることによ
り、該トナー像を記録媒体に定着するように構成されて
いる。
【0030】上述した定着装置の各構成要素は適宜な材
料で構成でき、またその形態も各種採用できるが、その
一例を示すと次のとおりである。
【0031】支持ローラ14は、例えばアルミニウムな
どの金属より成る芯金20を有し、その表面に厚さが例
えば5mmの弾性層21が設けられ、その上に厚さが例
えば20μmの表面層22が被覆されている。弾性層2
1としては、例えばシリコーンゴムを用い、また表面層
22としては、例えばフッ素コート層などを用いること
ができる。
【0032】定着ベルト12の基材には、例えば耐熱性
樹脂や、金属から形成されたエンドレスのベルト状基材
を用いることができる。耐熱性樹脂の材質としては、ポ
リイミド、ポリアミドイド、ポリエーテルケトン(PE
EK)等を使用し、金属ベルトの材質としては、ニッケ
ル、アルミニウム、鉄等を使用することができる。その
厚さは100μm以下の薄肉のものが望ましい。定着ベ
ルト12の表面は、記録媒体Pとトナーとに加圧接触す
るので、離型性を有していることが好ましく、しかも耐
熱性、耐久性に優れていることが好ましい。このため、
定着ベルト12の表層は、例えばフッ素系樹脂、高離型
シリコーンゴム等の耐熱性離型層であることが望まし
い。フッ素樹脂は、吹きつけ等により基材の表面に塗装
し、加熱融着させることにより表面離型層を形成する。
定着ベルト12の全厚さは100〜500μmの範囲が
良好な定着性及び熱応答性を得る条件として望ましい。
また定着ベルト12の別の構成として、ポリイミド等の
耐熱性樹脂の基材にシリコーンゴム等の弾性体層を設
け、その上にフッ素系樹脂、PFAチューブなどの離型
層を設けたものを用いると、定着後の画像の透明性と均
一定着性を高めることができる。定着ベルト12のより
具体的な例を示すと、その基材として厚さ90μmのポ
リイミドを用い、その上に弾性層としてシリコーンゴム
を200μm成形し、表面に厚さ50μmのPFAチュ
ーブを被覆したベルトを挙げることができる。
【0033】加圧ローラ13としては、例えば、アルミ
ニウム、ステンレス鋼、又は炭素鋼などの金属から成る
中空な芯金23と、その表面に設けられた弾性層24
と、その上に被覆された離型性の表面層25を有するロ
ーラを用いることができる。より具体的に示すと、弾性
層24としてシリコーンゴムを用い、表面層として厚さ
50μmのPFAチューブを用いることができる。
【0034】加熱ローラ15としては、例えば、アルミ
ニウム製の中空円筒薄肉ローラを用いることができ、そ
の直径は例えば30mmである。またヒータ16,17
としては、例えばハロゲンヒータを用いることができ
る。
【0035】ところで、先にも説明したように、記録媒
体Pに担持されたトナー像Tがニップ部Nを通るとき、
そのトナー像のトナーが加熱されて溶融するので、その
トナーが粘着剤として作用し、記録媒体Pが定着ベルト
12の表面から分離せずに巻き付いてしまうおそれがあ
る。上に例示したように、定着ベルト12の表面を離型
層により構成しても、これだけでニップ部通過後の記録
媒体が定着ベルト12の表面に巻き付くことを防止する
ことは困難である。また、定着ベルトの表面にシリコー
ンオイルを塗布しないように構成した場合には、定着ベ
ルト表面への記録媒体の巻き付きが発生しやすくなる。
【0036】そこで、本例の定着装置2においては、ニ
ップ部Nを出た記録媒体Pが定着ベルト12の表面に巻
き付くことを防止するための分離手段26が設けられて
いる。この分離手段26は、定着ベルト12に対して非
接触状態で配置され、定着ベルト12の表面に対してギ
ャップGをあけて位置している。
【0037】ニップ部Nを出た記録媒体Pは、その先端
部が記録媒体Pの腰の強さによって定着ベルト表面から
分離され、引き続き分離手段26によって案内されなが
ら搬送され、定着ベルト12の表面から剥離される。こ
のようにして記録媒体Pが定着ベルト12の表面に巻き
付くことが阻止される。
【0038】分離手段26は、適宜な形態に構成できる
が、図2に示した分離手段26は、SUS板より成る基
材と、その基材の表面に被覆された厚さ20μmのフッ
素系樹脂層より成る板状ないしはシート状に形成され、
その厚さtは0.2mmに設定されている。また、図3
に示すように、分離手段26は、記録媒体Pの幅Wに等
しいか、又はこれよりも大なる長さLを有している。分
離手段26の厚さを0.2mmより薄くすると、分離手
段26に波打ちができ、分離手段26と定着ベルト12
の表面との間のギャップGを分離手段26の長手方向に
亘って均一に保つことが困難となる。このため分離手段
26の板厚tを0.2mm以上に設定することが好まし
い。また、上記ギャップGを小さく設定しすぎると、部
品精度やその組み付け精度の点から、分離手段が定着ベ
ルト12の表面に接触してしまうおそれがあるので、当
該ギャップGを0.2mm以上に設定することが好まし
く、図示した例では、定着ベルト12が定着に適した温
度に加熱された状態で、ギャップGの大きさが0.3m
mに設定されている。
【0039】上述のように、分離手段26が定着ベルト
12の表面から離間しているので、その分離手段26に
よって定着ベルト表面に傷が付けられたり、当該表面が
早期に摩耗する不具合を阻止することができる。ところ
が、先にも説明したように、分離手段と定着ベルト表面
との間に、0.2mm以上という大きなギャップがあけ
られていると、ニップ部を出た記録媒体の先端がそのギ
ャップに入り込み、当該記録媒体が定着ベルト表面に巻
き付きやすくなる。
【0040】そこで、本発明者は、定着ベルト12を用
い、かつ非接触型の分離手段26を用いると共に、ギャ
ップGが0.2mm以上という大きな値であっても、記
録媒体が定着ベルト12の表面に巻き付くことを防止で
きる条件を見出すべく、各種実験を繰り返した。その結
果、次の事実を明らかにすることができた。
【0041】先ず、ニップ部Nから出てきた記録媒体P
の先端が、分離手段26と定着ベルト12との間のギャ
ップGに入り込まないようにするには、ニップ部Nを出
た記録媒体Pの先端が定着ベルト12の表面から大きく
離れている必要がある。図4は図2に示した定着装置2
の部分拡大説明図であり、図5は記録媒体の先端がギャ
ップGに入り込んでしまうことを説明する図である。こ
れらの図に示すように、ニップ部Nを出た記録媒体Pの
先端と定着ベルト12の表面との間の距離をδとし、こ
れを分離量と称することにすると、図4に示すように、
記録媒体Pの先端が分離手段26に最も近づいたときの
分離量δが大きければ、その記録媒体の先端はギャップ
Gに入り込むことなく、当該記録媒体Pは分離手段26
によって案内されながら、定着ベルト表面から剥離し、
正しく搬送される。これに対し、図5に示すように、記
録媒体Pの先端が分離手段26に最も近づいたときの分
離量δが小さいと、その先端はギャップGに入りこみ、
これによって記録媒体が定着ベルト12の表面に巻き付
いてしまう。
【0042】一方、上述の分離量δは、ニップ部Nを出
た記録媒体Pの先端の位置によって異なり、図4に示し
たように、記録媒体Pの先端領域PAがニップ部Nを出
たときの分離量δが最も大きくなる。記録媒体Pが図4
の状態からさらに進むと、図5に示したように記録媒体
Pは定着ベルト12の表面に密着し、分離量δが小さく
なる。これは、記録媒体Pの先端領域PAは余白となっ
ていて、この部分にはトナー像が存在しないため、図4
に示したように、記録媒体Pの先端領域PAだけがニッ
プ部Nを出た時点では、その先端領域PAが、溶融した
トナーの粘着力によって定着ベルト12の表面に付着す
ることがないためである。記録媒体Pが図5に示したよ
うに、さらに進むと、先端領域PAよりも後方側の領域
PB上に存在するトナーによって、記録媒体Pが定着ベ
ルト12の表面に付着し、その先端領域PAも、定着ベ
ルト12に巻き上げられ、定着ベルト12の表面に沿う
ようになるため、分離量δが小さくなってしまうのであ
る。
【0043】図4及び図5を比較すれば判るように、分
離手段26の先端をニップ部Nに近づければ、ニップ部
Nを出た記録媒体Pの先端が分離手段26に最も近づい
たときの分離量δを大きくすることができ、これによっ
て記録媒体の先端がギャップGに入り込むことを阻止で
き、当該記録媒体が定着ベルト12の表面に巻き付くこ
とを防止できる。
【0044】上述した知見に基づき、さらに検討を進め
たところ、図2及び図4に示したように、記録媒体搬送
方向におけるニップ部Nの中心NCと支持ローラ14の
中心とを結ぶ第1の直線L1と、定着ベルト12の表面
を向いた側の分離手段26の先端と支持ローラ14の中
心とを結ぶ第2の直線L2のなす角度αが、20度以下
となるように分離手段26を配置することにより、記録
媒体の定着ベルト12への巻き付きを阻止し、ないしは
これを効果的に抑制できることが明らかとなった。定着
ベルト12の加圧部材として、図示した例のように加圧
ローラ13を用いた場合には、上述の第1の直線L1
は、支持ローラ14の中心と加圧ローラ13の中心とを
結ぶ線でもある。また、図2及び図4においては、図を
判りやすくするため、角度αを20度よりも大きな角度
で示してある。また、これらの図においては、ギャップ
Gの大きさや分離手段26の厚さtなども図を判りやす
く示してあり、必ずしも実際の状態と一致するものでは
ない。これは他の図においても同様である。
【0045】上述した構成により、ギャップGを小さく
し、しかも定着ベルト12に離型剤を塗布しなくとも、
定着ベルト12の表面への記録媒体Pの巻き付きを防止
できることは、後に説明する実験例からも明らかであ
る。
【0046】次に、上述した構成を採用した際、支持ロ
ーラ14に巻き掛けられた状態での定着ベルト12の表
面硬度、すなわち支持ローラ14に巻き掛けられた定着
ベルト部分の表面で測定した硬度と、加圧ローラ13の
表面硬度とによって、記録媒体Pの先端が分離手段26
に最も近づいたときの分離量δがいかに変化するかを明
らかにするため、次の実験を行った。
【0047】先ず、図2に示した定着装置2の支持ロー
ラ14に巻き掛けられた状態での定着ベルト12の表面
のアスカーC硬度をH、加圧部材の一例である加圧ロ
ーラ13の表面のアスカーC硬度をHとする。支持ロ
ーラ14と加圧ローラ13としては、共に50mmの直
径のローラを用いた。この実験では、定着ベルト表面の
硬度Hを72度に固定し、加圧ローラ13の表面硬度
を5段階に変えて前述の定着動作を行い、ニップ部
Nを出た記録媒体Pの先端が分離手段26に最も近づい
たときの分離量δを測定すると共に、硬度の差H−H
と記録媒体の分離状況との関連を調べた。その結果を
表1に示す。このとき第1の直線L1と第2の直線L2
のなす角度αは20度に設定し、定着ベルト12の温度
は165℃、その線速は280mm/secとし、記録
媒体の先端領域PA、すなわちトナー像の形成されない
先端余白の幅を3mmとした。また、前述のとおり、分
離手段26の厚さtを0.2mmとし、定着ベルト12
の温度が165℃の時のギャップGを0.3mmに設定
した。記録媒体Pとしては、定着ベルト表面に巻き付き
やすい薄紙55K紙を用いた。また、アスカーC硬度の
測定は、高分子計器製のゴム硬度計、ASKER Ty
pe「C」を使用した。アスカーC硬度測定時の荷重は
1kgfで行った。
【0048】
【表1】
【0049】表1の分離結果の欄の〇印は、記録媒体が
定着ベルト12の表面に巻き付くことなく分離できたこ
とを示し、×印は記録媒体が定着ベルト表面に巻き付い
てしまったことを示す。
【0050】表1から判るように、H−H≧−12
度となるように、各硬度H、Hを設定すると、分離
量が0.55mm以上となり、定着ベルト表面への記録
媒体の巻き付きを防止することができた。これは、図4
からも判るように、板状の分離手段26の厚さtが0.
2mmであり、ギャップGが0.3mmであるため、記
録媒体Pが定着ベルト表面に巻き付くことを阻止するに
は、記録媒体の先端が分離手段26に最も近づいたとき
の分離量δが少なくとも0.5mmは必要であるためで
あると考えられる。
【0051】上述のように、H−H≧−12度とな
るように、各硬度H、Hを設定して加圧ローラ13
の表面硬度を比較的高くすると、H−H<−12度
とした場合よりも、ニップ部Nを出た記録媒体の先端領
域PAを加圧ローラ13の側に向けることができるた
め、その分離量δを大きくすることができる。これによ
り、定着ベルト表面に離型剤を塗布せず、しかもギャッ
プGを0.3mmという大きな値に設定しても、記録媒
体が定着ベルト表面に巻き付くことをより確実に防止す
ることができる。
【0052】次に、加圧ローラ13の表面のアスカーC
硬度Hを60度とし、角度αを変えたとき、記録媒体
Pの先端が分離手段26に最も近づいた時の分離量δが
いかに変化するかを調べた。他の条件は上述した実験と
同じである。その結果を表2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】表2から判るように、角度αが20度より
大きいと、分離量δは0.5mmより小さくなり、記録
媒体が定着ベルト表面に巻き付いた。αが20度以下で
あると、分離量δが0.5mmよりも大きくなり、記録
媒体を定着ベルト表面から分離することができる。
【0055】また、図4に示すように、前述の第1の直
線L1に対して直交する第3の直線L3と、板状の分離
手段26の記録媒体搬送路を向いた側の面26Aとのな
す角度をβとしたとき、この角度が20度よりも大きい
と、定着ベルト12を離れた記録媒体Pが分離手段26
に強く突き当たって分離手段26の先端エッジ部を擦
り、そのエッジ部のコーティング層が剥がれ落ち、ここ
にトナーが固着するおそれがある。角度βが20度以下
となるように、板状の分離手段26を配置することによ
り、記録媒体が分離手段26の面26Aに沿って滑らか
に搬送されるようになり、上記不具合の発生を防止する
ことができる。
【0056】また、分離手段26の先端が図6に示すよ
うに形成されていると、定着ベルト12の表面を離れた
記録媒体の先端が矢印Q1で示すように、その分離手段
26の先端に突き当たることにより、当該先端がギャッ
プGに入り込むおそれがある。
【0057】これに対し、図7に示すように、板状の分
離手段26の加圧ローラ13を向いた側の先端部領域を
カットした状態に形成すると、定着ベルト表面を離れた
記録媒体の先端が、図7に矢印Q2で示すように分離手
段26に滑らかに当接することができ、ギャップGへの
入り込みを防止できる。
【0058】また、図8に示すように、加圧ローラ13
を向いた側と反対側の分離手段26の面をカットした状
態に形成すると、図6の場合よりもギャップGを小さく
しても、分離手段26の先端が定着ベルト表面に当接す
る不具合を阻止でき、記録媒体が定着ベルト12の表面
に巻き付くことをより一層確実に防止することができ
る。
【0059】上述のように、分離手段26の定着ベルト
12の表面を向いた側の先端を鋭角に尖ったエッジ状に
形成することが有利である。
【0060】図9は、板状に形成された分離手段26の
他の形態例を示す断面図である。ここに示した分離手段
26は、金属、耐熱性プラスチックなどの剛体より成る
基材30と、その基材30に固定支持されたフッ素ゴム
より成る先端部材31とを有し、その先端部材31の先
端が定着ベルトの表面側を向けて位置している。基材3
0としては、例えば0.2mmの厚さのSUS板などを
用いることができる。かかる分離手段26を用いると、
万が一、その先端が定着ベルト12の表面に接触したと
きも、その先端部材31が弾性を有しているので、定着
ベルト表面に傷が付けられることを防止でき、しかも先
端部材31の離型性によって、その先端にトナーが付着
することを防止できる。
【0061】また、分離手段26は適宜な支持部材によ
って支持することができ、例えば図10及び図11に示
した分離手段ホルダ32に分離手段26を取り付けるこ
とができる。その際、分離手段ホルダ32から薄い板状
ないしはシート状の分離手段26が定着ベルトの表面側
に向けて突出する突出量L4が大きいと、その分離手段
26に波打ちができ、分離手段26と定着ベルト表面と
の間のギャップが不均一となるおそれがある。そこで、
この突出量L4を5mm以下に設定して分離手段26の波
打ちを防止し、ギャップGを一定に保つように構成する
ことが望ましい。
【0062】また、分離手段26を分離手段ホルダ32
に強固に固定してもよいが、図11に示すように、分離
手段ホルダ32と分離手段26とを、その適所、例えば
その長手方向中央部において、ねじ33などの固定手段
によって固定し、分離手段ホルダ32と分離手段26の
他の部分、例えばその長手方向各端部側に形成した長孔
34に、図12に示す如くピン35を挿入し、分離手段
26を分離手段ホルダ32に対して移動可能に連結する
こともできる。各長孔34は、分離手段26の長手方向
に長く形成されている。このように構成すると、分離手
段26が熱膨張しても、その分離手段26が分離手段ホ
ルダ32に対して移動できるので、熱膨張によって分離
手段26に波打ちができる不具合を阻止できる。このよ
うに分離手段は、該分離手段が熱膨張したとき、分離手
段ホルダに対して相対的に移動し得るように、分離手段
ホルダに保持されていることが望ましい。
【0063】図1には、カラー画像を形成する画像形成
装置に定着装置2を設けた例を示したが、本発明は、単
色画像を形成する画像形成装置及びその定着装置にも適
用できる。単色のトナー像を定着する定着装置の場合に
は、加圧ローラを加熱するヒータ17を省略することも
できる。このように、定着装置には、少なくとも、定着
ベルトを加熱する加熱手段が設けられる。また、加圧ロ
ーラ以外の加圧部材を用いることもできる。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、定着ベルトを用い、か
つその定着ベルトの表面に対して非接触状態で配置され
た分離手段を用いても、記録媒体が定着ベルト表面に巻
き付く不具合を阻止し、ないしは効果的に抑制すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の一例を示す概略図である。
【図2】図1に示した定着装置の拡大断面図である。
【図3】支持ローラ及び加圧ローラと、分離手段との相
対位置関係を説明する平面図である。
【図4】記録媒体の先端領域がニップ部を出たときの様
子を示す説明図である。
【図5】分離量が小さいため、記録媒体先端が定着ベル
トと分離手段との間のギャップに入り込んでしまうこと
を示す説明図である。
【図6】分離手段の先端に記録媒体先端が突き当たるこ
とを説明する図である。
【図7】分離手段の先端部を先細状に形成した例を示す
図である。
【図8】分離手段の先端部を先細状に形成した例を示す
図である。
【図9】分離手段の他の例を示す断面図である。
【図10】分離手段が分離手段ホルダに保持されている
例を示す図である。
【図11】図10の平面図である。
【図12】図11のXII−XII線拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
2 定着装置 12 定着ベルト 14 支持ローラ 26 分離手段 30 基材 31 先端部材 32 分離手段ホルダ L1 第1の直線 L2 第2の直線 L3 第3の直線 L4 突出量 N ニップ部 NC 中心 T トナー像 α 角度 β 角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 由良 純 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 菊地 尚志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 中藤 淳 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 藤田 貴史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 黒高 重夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 池上 廣和 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H033 BA11 BA12 BA16 BA19 BA20 BA21 BA58

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される無端状の定着ベルトと、
    該定着ベルトが巻き掛けられた支持ローラに該定着ベル
    トを介して対向配置された加圧部材とを有し、加熱され
    た定着ベルトと、前記加圧部材とのニップ部に、定着す
    べきトナー像を担持した記録媒体を、該トナー像が前記
    定着ベルトの表面に接触する向きにして通過させ、その
    通過時に前記トナー像のトナーに熱と圧力を加えること
    により、該トナー像を記録媒体に定着する定着装置にお
    いて、 前記ニップ部を出た記録媒体が前記定着ベルトの表面に
    巻き付くことを防止するための分離手段を、該定着ベル
    トに対して非接触状態で配置し、記録媒体搬送方向にお
    ける前記ニップ部の中心と前記支持ローラの中心とを結
    ぶ第1の直線と、前記定着ベルトの表面を向いた側の前
    記分離手段の先端と前記支持ローラの中心とを結ぶ第2
    の直線とのなす角度が20度以下となるように、該分離
    手段を配置したことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 前記支持ローラに巻き掛けられた状態で
    の定着ベルトの表面のアスカーC硬度をH、前記加圧
    部材の表面のアスカーC硬度をHとしたとき、H
    ≧−12度となるように、各硬度H、Hを設定
    した請求項1に記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の直線に対して直交する第3の
    直線と、前記分離手段の記録媒体搬送路を向いた側の面
    とのなす角度が20度以下となるように、該分離手段を
    配置した請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記分離手段の定着ベルトの表面を向い
    た側の先端が鋭角に尖ったエッジ状に形成されている請
    求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記分離手段は、基材と、該基材に支持
    されたフッ素ゴムより成る先端部材とを有し、該先端部
    材の先端が前記定着ベルトの表面側を向けて位置してい
    る請求項1乃至4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記分離手段は、分離手段ホルダに取り
    付けられ、該分離手段ホルダから前記分離手段が前記定
    着ベルトの表面側に向けて突出する突出量が5mm以下
    に設定されている請求項1乃至5のいずれかに記載の定
    着装置。
  7. 【請求項7】 前記分離手段は、該分離手段が熱膨張し
    たとき、前記分離手段ホルダに対して相対的に移動し得
    るように、分離手段ホルダに保持されている請求項6に
    記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の定着
    装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記定着装置により定着されるトナー像
    のトナーが、結着樹脂と着色剤のほかに、ワックスとオ
    イルのうちの少なくとも一方を含有している請求項8に
    記載の画像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006243032A (ja) * 2005-02-28 2006-09-14 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
US7359665B2 (en) 2005-01-27 2008-04-15 Konica Minolta Business Technologies, Inc. Image forming apparatus having fixing device with endless fixing belt
JP2008158508A (ja) * 2006-11-29 2008-07-10 Kyocera Mita Corp 定着装置、及びこれを備えた画像形成装置、シート処理装置
JP2015114496A (ja) * 2013-12-12 2015-06-22 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2017083681A (ja) * 2015-10-29 2017-05-18 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置

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