JP2012042853A - 用紙分離装置、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

用紙分離装置、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】分離板と分離板の間に用紙がもぐり込み、用紙の画像面が波打つような画像障害が発生することを防止する。
【解決手段】複数枚の分離板75が定着部材長手方向に沿って並設されており、各分離板75を連絡するように耐熱性シート部材81を分離板先端部に装着し、耐熱性シート81の上から、耐熱性がありトナーとの離型性を有するフッ素樹脂を材料とする接着シート82を貼り付け、耐熱性シート81を分離板75に装着させる。これにより、分離板と分離板の間への用紙のもぐり込みを防ぐことができ、画像障害の発生を防止する。
【選択図】図5

Description

本発明は、定着部材から用紙(記録媒体)を分離させる用紙分離装置及びこれを備える定着装置ならびに画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成装置において、用紙等の記録媒体(以下、用紙という)に転写されたトナー像を定着させる装置として、ハロゲンヒータ等の熱源により加熱される定着部材(例えば定着ローラ)と、当該定着部材を加圧する加圧部材(例えば加圧ローラ)で形成されたニップ部によって未定着トナー像を担持した用紙を挟持搬送しながら、加熱・加圧によりトナー像を用紙に定着させる熱定着装置が知られており、広く採用されている。
定着部材として無端状の定着ベルトを用いるベルト定着装置も周知であり、定着ベルトの熱容量が小さいことからウォーミングアップタイムを短縮出来、省エネ性に優れるという利点を有している。
以上のような熱定着装置においては、用紙に融着したトナー画像が定着ローラ/定着ベルトに接触するので、定着ローラ/定着ベルトは、離型性に優れたフッ素系樹脂を表面にコーティングされ、用紙分離には分離爪が用いられている。分離爪の大きな欠点はローラやベルトに接触するためにローラやベルトの表面に爪跡(爪キズ)をつけ易く、その場合には出力された画像にスジが発生するということである。
一般的にモノクロ画像形成装置の場合、定着ローラは金属ローラの表面にテフロン(登録商標)コーティングしたものであり、分離爪が接触しても傷に成り難く、寿命も長かった。
しかしながら、カラー画像形成装置の場合には、色の発色性をよくするために、表層をシリコーンゴムにフッ素コートしたもの(一般的には数十ミクロン程度のPFAチューブを使用する)か、シリコーンゴムの表面にオイルを塗布したものを使用している。ただ、このような構成では表層が軟らかく傷が付き易い。表層に傷がつくと定着画像にスジ状の傷が生じることから、今ではカラー画像形成装置では分離爪のような接触手段をほとんど用いず、大半は非接触分離を行っている。
非接触分離では、トナーと定着部材との粘着力が高いと定着後の用紙がローラまたはベルトに巻きつくため、容易に巻きつきジャムが発生するようになる。特にカラー画像形成では何層ものトナー層が積層されており、粘着力が高まるために巻きつきジャムが発生しやすい。
現在、カラー画像形成装置における用紙分離では主に次の方式が用いられている。
1)定着ローラ/ベルトとの間に微小なギャップ(約0.2mm〜1.0mm)を開け、定着ローラ/定着ベルトの長手方向及び幅方向に並行に延在する分離板を用いる非接触分離板方式。
2)定着ローラ/定着ベルトとの間に微小なギャップ(約0.2mm〜1.0mm)を開け、所定間隔で配された分離爪を用いる非接触分離爪方式。
3)用紙の腰の強さと定着ローラ/定着ベルトの湾曲部弾性とで自然に剥離させるようにしたセルフストリッピング方式。
しかし、カラー高速機では、加圧ローラと定着ローラ又は定着ベルトのニップ部において、トナー層に十分に熱を与えるためにニップ幅を増やす必要があり、各ローラの直径が大きくなり、湾曲部弾性が期待できず、また、用紙の腰が弱い薄紙では、上記3)のセルフストリッピング方式の効果は少ない。
また、上記1)、2)の方式に関して、特開2003−076201号公報(特許文献1)では、非接触分離爪方式において、分離部材を定着ローラの略外径形状に沿うように曲率を持ちながら、離型層に対して所定の隙間を持って取付けたことを特徴とする定着装置が提案されている。この定着装置は、用紙の最大幅より長い1枚の分離板を使用して、分離性を確保している。
また、特開2005−257968号公報(特許文献2)では、非接触分離爪方式において、分離部材は、定着部材に面する端部が長手方向に定着部材の撓み曲線に沿って形成されることを特徴とした定着装置が提案されている。この定着装置は、用紙の最大幅より長い1枚の分離板を使用して、分離性を確保している。
さらに、特開2009−31759号公報(特許文献3)では、非接触分離爪方式において、分離部材の先端部を薄く仕上げ、先端部に樹脂をインサート成型し、非接触でありながら、接触式に近い分離性を有することを特徴とした定着装置が提案されている。この定着装置は、複数の分離板を使用して、分離性を確保している。
図8は、従来のベルト定着装置の一例におけるニップ出口付近を拡大して示す模式図である。この図において、定着ベルト151を挟んで定着ローラ152と加圧ローラ156が圧接されて形成された定着ニップの出口近傍に分離板175が配置されている。分離板を保持する部材であるステー73の両側端部(定着ローラ軸方向の両側端部)に固定された突当部材176を、通紙領域外で定着ベルト151の表面に当接させることで、分離板175が定着ベルト151に対して微小ギャップをもって非接触に保持されている。
その微小ギャップは、上記特許文献2に記載された定着装置のように、用紙全域を1枚の分離板で分離する構成においては、部品制度の都合上、0.5〜0.7mmと広めに設定しなければならず、先端余白の少ない用紙(用紙の先端近くまでトナーが載っている=画像がある用紙)を分離する場合は、充分な分離性を有しているとは言えない。ただし、1枚の分離板は、画像障害は起こりにくい構成である。
一方、上記特許文献3に記載された定着装置のように、複数枚の分離板を並設した構成においては、分離板を個別に調整できるため、上記微小ギャップを0.1〜0.3mmと小さくすることができ、先端余白の少ない用紙でも分離することができる。
ところが、図9に示すように、紙の漉き目(すきめ)が進行方向と同じ用紙Pが分離装置170で分離される場合、図10のように分離板175の間と間に用紙Pが入り込み、用紙の画像面が波打ったような画像障害が発生するという問題がある。本願発明者が実施した実験では、用紙が、坪量130g/m 以下の紙でなおかつ用紙の漉き目(すきめ)が進行方向と同じ(縦目通紙)場合に、上記の用紙画像面が波打つような画像障害が発生した。
本発明は、複数の分離板を備える用紙分離装置における上述の問題を解決し、用紙の画像障害を発生させることがなく、かつ、安定した用紙分離及び用紙搬送を行なうことのできる用紙分離装置および定着装置ならびに画像形成装置を提供することを課題とする。
前記の課題は、本発明により、定着部材と加圧部材により形成される定着ニップ部から搬送されてくる記録媒体を前記定着部材又は前記加圧部材から分離させる記録媒体分離装置において、複数枚の分離板が前記定着部材長手方向に沿って並設されており、該分離板の少なくとも用紙搬送面の一部に各分離板を連絡するように耐熱性シート部材が装着されていることにより解決される。
また、前記耐熱性シート部材が、前記分離板の先端部に配置されると好ましい。
また、前記耐熱性シート部材が、ポリイミドを材料とするシート部材であると好ましい。
また、前記耐熱性シート部材が弾性を有すると好ましい。
また、前記耐熱性シート部材が、耐熱性を有する接着部材を用いて前記分離板に装着されていると好ましい。
また、前記耐熱性を有する接着部材がシート状部材であり、該シート状接着部材が前記分離板の用紙搬送面から分離板先端を経て用紙搬送面と反対側の面に回り込むようにして分離板表面に接着され、前記耐熱性シート部材を覆っていると好ましい。
また、前記耐熱性を有する接着部材がフッ素樹脂を材料とすると好ましい。
また、通紙領域外で突当部材を前記定着部材表面に接触・摺動させ、前記複数枚の分離板を前記定着部材表面に微小ギャップをもって非接触に保持させる機構を有すると好ましい。
また、前記微小ギャップの量を調整可能に設けられていると好ましい。
また、前記の課題は、本発明により、請求項1〜9のいずれか1項に記載の用紙分離装置を備える定着装置により解決される。
また、前記の課題は、本発明により、請求項1〜9のいずれか1項に記載の用紙分離装置または請求項10に記載の定着装置を備える画像形成装置により解決される。
本発明の分離装置によれば、分離板の少なくとも用紙搬送面の一部に各分離板を連絡するように耐熱性シート部材が装着されているので、分離板と分離板の間に用紙がもぐり込むことを防ぎ、画像面が波打つような画像障害を防止することができる。
請求項2の構成により、耐熱性シート部材が分離板の先端部に配置されるので、分離板と分離板の間への用紙のもぐり込みを有効に防ぐことができる。
請求項3の構成により、耐熱性シート部材がポリイミドを材料とするシート部材であるので、耐熱性に優れ、定着装置が200℃まで上昇しても、材料の物理的特性が変化しにくいため、定着温度が変わったとしても、分離板の間と間に用紙が入り込みにくく、トナー画像面が波打ったような画像障害が発生しにくくすることができる。
請求項4の構成により、耐熱性シート部材が弾性を有するので、分離板の用紙搬送面に沿うことができる。
請求項5の構成により、耐熱性シート部材が耐熱性を有する接着部材を用いて前記分離板に装着されているので、定着装置が温度上昇した場合でも耐熱性シート部材が分離板から剥がれることがなく、用紙のもぐり込みを確実に防ぐことができる。
請求項6の構成により、シート状接着部材が分離板の用紙搬送面から分離板先端を経て用紙搬送面と反対側の面に回り込むようにして耐熱性シート部材を覆っているので、耐熱性シート部材剥がれをより確実に防止することができる。
請求項7の構成により、耐熱性を有する接着部材がフッ素樹脂を材料とするので、定着装置が温度上昇した場合でもトナーに対して充分な離型性を維持することができる。
請求項8の構成により、突当部材を用いて分離板を定着部材表面に微小ギャップをもって非接触に保持させるので、定着部材の磨耗を防ぐことができる。
請求項9の構成により、微小ギャップの量を調整できるので、個々の分離板の先端ギャップを精密に調整することができ、先端ギャップを極限まで狭くして優れた分離性を発揮することができる。したがって、薄紙での分離性も確保することができる。
請求項10の定着装置によれば、分離板を分割した(複数の分離板を備える)メリットを有していると同時に、分離板を分割したことによるデメリット(用紙のもぐり込みによる画像障害)を解消できるため、画像障害を発生させることなく、確実な用紙分離と安定した用紙搬性を備えた定着装置を実現することができる。
請求項11の画像形成装置によれば、確実な用紙分離と安定した用紙搬性を備えた定着装置を搭載しているので、優れた定着品質による高品位な出力画像を得ることができる。
本発明に係る定着装置の一例における要部構成を示す断面図である。 用紙分離装置の外観斜視図である。 分離板単体の側面図である。 分離板の先端ギャップ調整機構を示す断面図である。 分離板に耐熱性シートが張られた様子を示す断面図である。 分離装置を用紙搬送面側(分離板の下方)から見た斜視図である。 本発明に係る定着装置を搭載する画像形成装置の一例を示す断面構成図である。 従来のベルト定着装置の一例におけるニップ出口付近を拡大して示す模式図である。 紙の漉き目が進行方向と同じ用紙が分離装置で分離される様子を示す斜視図である。 用紙の画像面が波打った様子を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る定着装置の一例における要部構成を示す断面図である。この図に示す定着装置は定着ベルトを用いるベルト定着方式であるが、本発明はベルト定着装置に限らず、定着ローラを用いるローラ定着方式であっても何ら問題なく適用可能である。
図1に示す定着装置50において、定着部材としての定着ベルト51は、駆動ローラである定着ローラ52と従動ローラである加熱ローラ53とに支持張架され、図中時計回りに回転走行する。定着ローラ52は芯金上に弾性層を有しており、図示しない駆動機構により回転駆動される。加熱ローラ53の内部には熱源としての定着ヒータ54が配置され、この定着ヒータ54により加熱ローラ53が加熱され、その加熱ローラ53によって定着ベルト51が加熱される。
加圧ローラ56は弾性層を有しており、図示しない加圧機構により定着ベルト51を挟んで定着ローラ52に圧接するように設けられる。定着ベルト51は定着ローラ52が回転駆動されることにより回転走行し、加圧ローラ56は定着ベルト51に連れ回りする。なお、加圧ローラ56に駆動をかけてもよい。また、加圧ローラ56を加熱するヒータを備えていてもよい。
定着ベルト51の表面温度が図示しない温度検知手段により検知され、その温度検知手段の出力値に基づいて図示しない温度制御部が定着ヒータ54を、定着ベルト51の表面温度が所定の設定温度になるように制御する。
未定着トナー像を表面に担持する用紙Pは、図の右から左方向に搬送されて定着ベルト51と加圧ローラ56とが圧接されて形成されるニップ部に搬入され、所定の温度に制御されている定着ベルト51と加圧ローラ56とのニップ部においてトナーが溶融定着され、外部に送り出される。なお、加圧部材は、本例では加圧ローラを用いたが、加圧ベルトなどを用いても良い。
定着ローラ52と加熱ローラ53の間のベルト外側にはテンションローラ55が配置され、定着ベルト51に所定のテンションが付与される。なお、テンションローラは、本例ではベルトの外側に配置したが、ベルト内側または外側のどちらに配置するレイアウトでも差し支えない。
本例の定着装置50は、カラー高速エンジン対応のベルト定着装置であり、定着ローラ及び加圧ローラの直径は約φ50mm以上の大径ローラを用いている。一例として、具体的数値を上げると、定着ローラ52の直径が90mm、加圧ローラ55の直径が80mmとなっている。
そして、定着ニップの出口近傍には、用紙分離装置70が配置されている。用紙分離装置70については後述するが、図1では用紙分離装置が備える分離板75のみを簡略的に示している。定着ニップを通過した用紙Pは分離板75によって定着ベルト51から分離され、その分離された用紙は分離板75(およびその下流側に設けられた出口ガイド板)によってガイドされ、定着装置外に送り出される。
図2は、用紙分離装置の外観斜視図である。
本例の用紙分離装置70は、定着装置筐体に固定されるフレーム72と、そのフレーム72に支軸74により回動可能に支持されるステー73を有している。本例では、ステー73は支軸74に固定され、支軸74が軸受けを介してフレーム72に対して回動可能となっている。ステー73の両側端部の通紙領域外となる位置には、突当部材76,76が装着されている。フレーム72とステー73の間には図示しない付勢手段(例えばスプリング)が設けられ、突当部材76,76を定着ベルト51(定着ローラ52)に圧接させるように付勢している。突当部材76,76の先端部が定着ベルト51(定着ローラ52)に接触して摺動することにより、支軸74に取り付けられた分離板75の位置決め(定着ベルト51に対するギャップ管理)が精度良く行なわれる。
上記の支軸74には、複数の分離板75が取り付けられる。本例では計17個の分離板75が定着ローラ長手方向に並設されている。符号82は、後述する耐熱性シート81を上から覆って分離板に装着させるための接着シートである。また、符号83は、接着シート82の剥がれを防止するネジである。
図3は、分離板75の単体を示す側面図である。分離板75は、平板状の分離ガイド部75a、先端分離部75b、軸装着部75c、軸装着部から突設された調整板部75dから構成される。
図4は、分離板75と定着部材(定着ベルト51)間の微小ギャップ(先端ギャップ)を調整するための先端ギャップ調整機構を示す断面図である。分離板75は、支軸74を中心に回動可能にステー73により保持されている。分離板75の調整板部75dに設けられた穴にギャップ調整ネジ77が遊び嵌めされ、調整ネジ77の先端はステー73にねじ込まれている。この調整ネジ77には圧縮スプリング78が嵌装されており、調整板部75dに対し、支軸74を中心として図中反時計回り方向の付勢力を付与している。ギャップ調整ネジ77を締めこむと、分離板75は支軸74を中心に図中時計回りに回転する。ギャップ調整ネジ77を緩めると、分離板75は逆方向(図中反時計回り)に回転する。よって、ギャップ調整ネジ77により、分離板先端と定着ベルト51間の先端ギャップを微調整することができる。本例では、薄紙の分離性を確保するため、上記先端ギャップは0.1〜0.3mmと狭くしている。
図5は、分離板75に上記した耐熱性シート81が張られた様子を示す断面図である。また、図6は、分離装置を用紙搬送面側(分離板75の下方)から見た斜視図である。
これらの図に示すように、分離板75の先端分離部75bの下面側には、分離装置の各分離板75(本例では17個)を連絡するように、1枚の耐熱性シート81が分離装置長手方向(定着ローラ軸方向)に延設されて装着されている。耐熱性シート81は、耐熱性を有しており、かつ、ある程度の弾性と剛性を有するのが好ましく、ポリイミドを材料とした耐熱性シート部材が適しており、本例ではカプトン(商品名)シートを用いている。その厚さは約0.1mm程度である。他に、OHPシートの使用も可能であるが、特にカプトンシートの方が耐熱性が高く、定着温度(例えば130〜180℃)での使用の場合には好ましい。なお、本実施例では1枚の耐熱性シート81で全ての分離板75(本例では17個)を連絡しているが、複数枚の耐熱性シート81を用いても良い。
そして、耐熱性シート81の上から、耐熱性がありトナーとの離型性を有するフッ素樹脂を材料とする接着シート82(接着部材)を貼り付け、耐熱性シート81を分離板75に装着させている。本例では、耐熱性シート81を覆う接着シート82として、テフロン(登録商標)テープを用いている。さらに、分離板の上面と後端部に、それぞれスペーサ84を介してネジ83で接着シート82を分離板75に固定し、経時での剥がれを防いでいる。なお、接着シート82は、分離板75の底面側から分離板先端を経て上面側に回りこませて耐熱性シート81を覆ってカバーしている。接着シート82も1枚に限らず、複数枚の接着シート82で耐熱性シート81をカバーしても良い。
また、ネジ83は図2のように各分離板75ごとに接着シート82を固定しているが、全ての分離板75に設けなくとも良い(例えば分離板1つおきにネジ83で固定するなどでも良い)。さらに、耐熱性シート81は弾性が無くても可能だが、弾性を有していればなお良い。耐熱性シート81として用いるカプトンシートはある程度の弾性を有しているため、分離板75に装着した場合、分離板の用紙搬送面の形状に沿うことができる。
なお、図示例では、耐熱性シート81は、分離板75の先端分離部75bの下面(用紙搬送面)に装着したものであるが、先端分離部75bの下面から上面に回り込むようにして耐熱性シート81を設けても良い。
このように、本実施形態の分離装置70は、定着部材長手方向に配設した複数の分離板75を備え、各分離板75の先端ギャップを精密に調整できるため、分離板を定着ニップ出口に極接近させて配置することが可能となり、用紙種類に関わらず優れた用紙分離性を実現することができる。また、各分離板75を連絡するように耐熱性シート部材81を分離板先端部に装着して設けているため、分離板と分離板の間への用紙のもぐり込みを防ぐことができ、特に、用紙坪量が小さく、紙の漉き目が通紙方向と同じ縦目通紙の場合における用紙のもぐり込みを効果的に防ぐことができるため、画像障害の発生を有効に防止することができる。すなわち本発明により、分離板を分割した(複数の分離板を備える)メリットを有していると同時に、分離板を分割したことによるデメリット(用紙のもぐり込みによる画像障害)を解消した分離装置を実現することが可能となった。
また、実施例において耐熱性シート81として用いているカプトンシートは、ある程度の弾性を有しているため、定着ローラ52が熱膨張して、軸方向中央部と端部で膨張量に差が生じる(ローラ径が端部と中央部とで異なるような)場合でも、そのローラ形状に合わせて各分離板75の先端ギャップを調整する際に、(隣接する分離板同士に段差が生じるような場合でも、その分離板の並びに耐熱性シートが追随することができ)ローラ形状に沿った分離板75の先端ギャップ調整を可能とすることができる。
最後に、本発明に係る定着装置を搭載する画像形成装置の一例について図7を参照して説明する。
図7に示す画像形成装置は、タンデム型カラー複写機として構成されたものである。このカラー複写機100は、装置本体中央部に位置する画像形成部100Aと、該画像形成部100Aの下方に位置する給紙部100Bと、画像形成部100Aの上方に位置する図示しない画像読取部とを有する高速画像形成装置であり、画像形成部100Aには定着装置50が組み込まれている。
画像形成部100Aには、水平方向に延びる転写面を有する中間転写ベルト110が配置されており、該中間転写ベルト110の上面には、色分解色と補色関係にある色の画像を形成するための構成が設けられている。すなわち、補色関係にある色のトナー(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の像を担持する像担持体としての感光体105Y,105M,105C,105Kが中間転写ベルト110の転写面に沿って並置されている。
各感光体105Y,105M,105C,105Kは、それぞれ同じ方向(図中反時計回り)に回転可能なドラムで構成されており、その周りには、回転過程において画像形成処理を実行する光書き込み装置101、帯電装置102Y,102M,102C,102K、現像装置103Y,103M,103C,103K、一次転写装置104Y,104M,104C,104K及びクリーニング装置が配置されている。また、各現像装置103Y,103M,103C,103Kには、それぞれのカラートナーが収容されている。感光体105、帯電装置102、現像装置103などは作像ユニットを形成している。
中間転写ベルト110は、駆動ローラと従動ローラに掛け回され、感光体105Y,105M,105C,105Kとの対向位置において各感光体と同じ方向に移動可能に構成されている。また、従動ローラの1つであるローラ111に対向する位置に二次転写ローラ112が設けられている。二次転写ローラ112から定着装置50までの用紙Pの搬送経路は横方向の経路になっている。定着装置50は先に説明したように、エア分離方式の用紙分離装置70(170)を備えるものである。
給紙部100Bは、記録媒体としての用紙Pを積載収容する給紙トレイ120と、該給紙トレイ120内の用紙Pを最上のものから順に1枚ずつ分離して、転写ローラ112の位置まで搬送する搬送機構を有している。
カラー複写機100における画像形成動作に関しては、感光体105Yの表面が帯電装置102Yにより一様に帯電され、画像読取部からの画像情報に基づいて感光体105Y上に静電潜像が形成される。該静電潜像はイエローのトナーを収容した現像装置103Yによりトナー像として可視像化され、該トナー像は所定のバイアスが印加される1次転写装置104Yによって中間転写ベルト110上に一次転写される。他の感光体105M,105C,105Kにおいてもトナーの色が異なるだけで同様の画像形成がなされ、各色のトナー像が中間転写ベルト110上に静電気力によって順に転写されて重ね合わせられる。
次に、感光体105Y,105M,105C,105Kから中間転写ベルト110上に一次転写されたトナー像は、ローラ111と二次転写ローラ112の間に搬送されてきた用紙Pに転写される。トナー像が転写された用紙Pはさらに定着装置50まで搬送され、上述したように、定着ベルト51と加圧ローラ56で形成される定着ニップ部においてトナー像の定着が行なわれる。定着ニップ部における用紙Pの出口側には用紙分離装置70が配置されており、分離板75によって用紙Pは定着ベルト51に巻き付くことなく定着ニップ部の出口から排出される。
次いで、定着ニップ部から排出された用紙Pは、排出経路に沿って用紙排出部であるスタッカ115に送り出される。
以上のように、本実施形態のカラー複写機100によれば、用紙分離装置70を備えた定着装置50を有する画像形成装置によってより高度な定着分離機能が得られ、様々な紙種・画像に対応することができる。特に、縦目通紙における用紙もぐり込みを抑制して画像障害の発生を防止することができ、安定した用紙分離及び用紙搬送ならびに高品位な定着画像を得ることができる。
以上、本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、分離装置における分離板の個数や大きさなどは任意である。また、分離板先端部に装着する耐熱性シートの厚さや大きさなども適宜設定できるものである。
定着装置の構成も適宜な構成を採用可能であり、ベルト定着方式に限らず、ヒートロール方式でも良い。定着ヒータとしては一般的なハロゲンランプはもちろん、誘導加熱手段等、任意なものを使用可能である。加圧側にも熱源を備えていても良い。
画像形成装置の各部構成も任意であり、例えばタンデム式に限らず、任意の作像方式を採用可能である。また、中間転写方式に限らず、直接転写方式も採用可能である。また、3色のトナーを用いるフルカラー機や、2色のトナーによる多色機、あるいはモノクロ装置にも本発明を適用することができる。もちろん、画像形成装置としては複写機に限らず、プリンタやファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
50 定着装置
51 定着ベルト(定着部材)
52 定着ローラ
53 加熱ローラ
54 定着ヒータ
56 加圧ローラ
70 用紙分離装置
72 フレーム
73 ステー
74 軸
75 分離板
76 突当部材
77 ギャップ調整ネジ
81 耐熱性シート81
82 接着シート82(接着部材)
83 ネジ
100 カラー複写機
101 光書き込み装置
105 感光体
110 中間転写ベルト
特開2003−076201号公報 特開2005−257968号公報 特開2009−31759号公報

Claims (11)

  1. 定着部材と加圧部材により形成される定着ニップ部から搬送されてくる記録媒体を前記定着部材又は前記加圧部材から分離させる記録媒体分離装置において、
    複数枚の分離板が前記定着部材長手方向に沿って並設されており、該分離板の少なくとも用紙搬送面の一部に各分離板を連絡するように耐熱性シート部材が装着されていることを特徴とする用紙分離装置。
  2. 前記耐熱性シート部材が、前記分離板の先端部に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の用紙分離装置。
  3. 前記耐熱性シート部材が、ポリイミドを材料とするシート部材であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の用紙分離装置。
  4. 前記耐熱性シート部材が弾性を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の用紙分離装置。
  5. 前記耐熱性シート部材が、耐熱性を有する接着部材を用いて前記分離板に装着されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の用紙分離装置。
  6. 前記耐熱性を有する接着部材がシート状部材であり、該シート状接着部材が前記分離板の用紙搬送面から分離板先端を経て用紙搬送面と反対側の面に回り込むようにして分離板表面に接着され、前記耐熱性シート部材を覆っていることを特徴とする、請求項5に記載の用紙分離装置。
  7. 前記耐熱性を有する接着部材がフッ素樹脂を材料とすることを特徴とする、請求項5又は6に記載の用紙分離装置。
  8. 通紙領域外で突当部材を前記定着部材表面に接触・摺動させ、前記複数枚の分離板を前記定着部材表面に微小ギャップをもって非接触に保持させる機構を有することを特徴とする、請求項1に記載の用紙分離装置。
  9. 前記微小ギャップの量を調整可能に設けられていることを特徴とする、請求項8に記載の用紙分離装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の用紙分離装置を備えることを特徴とする定着装置。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の用紙分離装置または請求項10に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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