JP2003186336A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置

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JP2003186336A
JP2003186336A JP2001387901A JP2001387901A JP2003186336A JP 2003186336 A JP2003186336 A JP 2003186336A JP 2001387901 A JP2001387901 A JP 2001387901A JP 2001387901 A JP2001387901 A JP 2001387901A JP 2003186336 A JP2003186336 A JP 2003186336A
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JP2001387901A
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Katsuhiro Echigo
勝博 越後
Hirokazu Ikegami
廣和 池上
Takashi Fujita
貴史 藤田
Shigeo Kurotaka
重夫 黒高
Jun Yura
純 由良
Satohiko Baba
聡彦 馬場
Hisashi Kikuchi
尚志 菊地
Atsushi Nakato
淳 中藤
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Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転部材の劣化を生じることなく回転部材か
らシート状媒体を分離する部材を設け、オイルレスタイ
プであってもシート状媒体の分離を良好に行うことが出
来、トナーの余分な過熱を防止して良好な定着を行う定
着装置の提供。 【解決手段】 回転部材59と回転部材60との対向位
置16を通過したシート状媒体Pを、これに対向する回
転部材59から分離する分離部材70と、分離部材70
を、そのホームポジションから、シート状媒体Pの搬送
経路に向けて変位する変位手段64と、変位手段64を
作動させ分離部材70を変位する制御手段とを有する定
着装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、定着ベルト、加熱
ローラ、加圧ローラ等の回転部材から用紙等のシート状
媒体を分離する分離部材を備えた定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画
像形成装置には一般に、被定着画像としてのトナー像を
形成されたシート状媒体に、トナー像を定着するための
定着装置を有している。
【0003】定着装置としては、内部に加熱手段として
の熱源を有し回転駆動される第1の回転部材としての加
熱ローラと、この加熱ローラに圧接され加熱ローラに従
動回転する第2の回転部材としての加圧ローラとを有
し、両ローラによって形成される対向位置としてのニッ
プ部に、シート状媒体を両ローラの回転により通過さ
せ、加熱加圧してトナー像を定着する熱ローラ対タイプ
の定着装置や、トナーを定着されるシート状媒体を搬送
するための第1の回転部材としての無端の定着ベルト、
定着ベルトを巻き掛けられた加熱ローラ及び定着ロー
ラ、定着ベルトを介して定着ローラに対向して配置され
る第2の回転部材としての加圧ローラ等を構成要素とす
るタイプのいわゆるベルト定着装置が知られている。
【0004】何れのタイプの定着装置においても、トナ
ー像は、第1、第2の回転部材の回転により搬送される
シート状媒体上において、シート状媒体を構成する繊維
に対して、加熱手段の加熱による溶融及び両回転部材の
圧接による加圧によって定着される。この定着の際、通
常、トナー像がシート状媒体に接触するが、トナー像は
溶融した状態において粘性が高いため、シート状媒体が
回転部材に巻き付く虞がある。よって定着後に回転部材
からのシート状媒体の分離が良好に行われるか否かは、
トナーと回転部材表面との付着状態に左右される。
【0005】そこで、かかる分離を安定して良好に行う
ため、従来の定着装置は、離型剤としてシリコンオイル
等を定着ローラの表面に均一に塗布する機構を備えてい
た。また従来の定着装置は、薄紙等の特殊な紙種のシー
ト状媒体が回転部材に巻き付くことを防止するため、分
離爪のような、シート状媒体を第1の回転部材や第2の
回転部材から強制的に分離する手段を有している。
【0006】しかし、離型剤を塗布する機構を備えてい
る場合には分離爪等のかかる手段が回転部材に当接して
も離型剤の作用により回転部材の耐久性に致命的な影響
を与えることは稀であったが、近年においては、定着装
置の構造を簡素化するためにオイルレストナーを用い、
離型剤を塗布する機構を省略した、いわゆるオイルレス
タイプの定着装置が普及してきている。
【0007】オイルレストナーは、トナー自体がワック
スを含有したものであり、加熱及び加圧される過程でト
ナーの樹脂中に分散されたワックスが染み出てきて離型
剤と同様の働きをするものであるが、加熱温度と加熱時
間と加圧力等のバランスが崩れると、ワックスが染み出
す前に樹脂の溶融が進んでしまい、トナーが回転部材の
表面にオフセットし、シート状媒体が回転部材に巻き付
くという不具合が生じる。
【0008】また、かかるオイルレスタイプの定着装置
では、オイルレストナーを用いているとはいえ、回転部
材に離型剤を塗布しているわけではないので、回転部材
の表面は磨耗しやすくなっており、温度制御用の温度検
知手段としてのサーミスタや、上述したような分離爪等
が当接している場合には、その当接部位がダメージを受
け、このダメージにより回転部材が著しく劣化するとい
う問題がある。また、オイルレストナーのみでは、離型
剤を塗布する場合に比べて、シート状媒体の回転部材に
対する巻き付きが生じ易いため、かかる分離爪等の回転
部材に対する圧接力を大きくすると、回転部材の寿命は
更に短くなってしまう。
【0009】そこで、特開平11−133776号公報
においては、回転部材として加熱定着ローラとエンドレ
スベルトとを有し、エンドレスベルトの内側に圧力部材
を配設し、ニップ部において、圧力部材を、エンドレス
ベルトを介して加熱定着ローラに押圧させることで、加
熱定着ローラを構成している耐熱性弾性体層に歪みを生
じさせ、シート状媒体の分離性を向上させる技術が提案
されている。
【0010】また同公報においては、シート状媒体の剥
離補助手段として、加熱定着ローラのニップ部下流に、
剥離シートを接触配設した技術が開示されている。剥離
シートは、ポリイミド樹脂等の耐熱性プラスチックシー
トや、鉄、ステンレス等の金属薄板により構成されてお
り、表面にはPFA等のフッ素樹脂を被覆したものであ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、同公報におけ
るかかる技術では、剥離シートを加熱定着ローラに当接
させているので、剥離シート表面にフッ素樹脂を被覆し
ているとはいっても、長時間の使用により加熱定着ロー
ラ表面の微小な磨耗が進行していくことは避けられな
い。特にカラー画像を定着する場合には、ベタ部での光
沢度が高いため、加熱定着ローラに僅かな磨耗が出来て
も画質劣化を引き起こしてしまう。
【0012】また、従来の分離爪等は固定配設されてい
るが、その先端をニップ部の出口に近づけると、シート
状媒体の搬送の支障になることがある。かといって、分
離爪等をニップ部出口から離間させると、特にシート状
媒体が薄紙である場合等、ニップ部出口から分離爪等の
先端部までの間でシート状媒体の分離が行われず、ニッ
プ部のみで加熱されるはずのシート状媒体上のトナーが
余分な加熱を受け、ベタ部の光沢にムラが発生するな
ど、画像品質が劣化するおそれがある。
【0013】本発明は、以上の問題を解決し、回転部材
の劣化を生じることなく回転部材からシート状媒体を分
離する部材を設け、オイルレスタイプであってもシート
状媒体の分離を良好に行うことが出来、トナーの余分な
過熱を防止して良好な定着を行う定着装置を提供するこ
とを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、加熱手段により加熱される
第1の回転部材と、第1の回転部材に当接し第1の回転
部材との対向位置において第1の回転部材と同方向に回
転する第2の回転部材と、第1の回転部材と第2の回転
部材との少なくとも一方に対向して配設され、上記対向
位置を通過したシート状媒体を、対向する当該回転部材
から分離するための分離部材とを有する定着装置におい
て、シート状媒体が上記対向位置を通過したときに、上
記分離部材を、同分離部材のホームポジションから、シ
ート状媒体の搬送経路に向けて変位する変位手段と、こ
の変位手段を作動させて上記分離部材を変位する制御手
段とを有することを特徴とする。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の定
着装置において、上記制御手段は、上記変位手段によっ
て、上記分離部材がシート状媒体の先端における非画像
領域に当接するときにのみ、上記分離部材を上記ホーム
ポジションから上記搬送経路に向けて変位し、上記ホー
ムポジションから上記搬送経路に向けて変位した後は、
上記分離部材が上記ホームポジションを占めるように同
分離部材を変位することを特徴とする。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の定着装置において、シート状媒体が上記対向位置に
進入することを検知する進入検知手段を有し、上記制御
手段は、上記進入検知手段によってシート状媒体が上記
対向位置に進入することが検知されてから所定時間経過
後に上記変位手段を作動させて上記分離部材を上記ホー
ムポジションから上記搬送経路に向けて変位することを
特徴とする。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項3記載の定
着装置において、上記制御手段は、上記所定時間を、シ
ート状媒体の搬送速度に応じて設定することを特徴とす
る。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
の何れか1つに記載の定着装置において、シート状媒体
の厚さを検知する厚さ検知手段を有し、上記制御手段
は、上記厚さ検知手段が検知した、シート状媒体の厚さ
が所定厚さ以下のときに、上記変位手段を作動させて上
記分離部材を上記ホームポジションから上記搬送経路に
向けて変位することを特徴とする。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項5記載の定
着装置において、上記厚さ検知手段は、シート状媒体の
幅方向における非画像領域に対応して配設されているこ
とを特徴とする。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項1ないし6
の何れか1つに記載の定着装置において、上記分離部材
は、上記ホームポジションにおいて、対向する当該回転
部材と0.1〜0.3mmの間隔をおいて配設されてい
ることを特徴とする。
【0021】請求項8記載の発明は、請求項1ないし7
の何れか1つに記載の定着装置において、上記分離部材
は、シート状媒体が当接する側の面に、離型層を有する
ことを特徴とする。
【0022】請求項9記載の発明は、請求項8記載の定
着装置において、上記離型層は、導電性を有することを
特徴とする。
【0023】
【実施例】図1に本発明を適用した画像形成装置の概略
を示す。画像形成装置は複写機、ファクシミリ、プリン
タ等周知のものであれば何れでもよいが、本実施例にお
ける画像形成装置はカラー画像を形成する複写機であ
る。画像形成装置20は、一般にコピー等に用いられる
普通紙と、OHPシートや、カード、ハガキといった9
0K紙、坪量約100g/m相当以上の厚紙や、封筒
等の、普通紙よりも熱容量が大きないわゆる特殊シート
との何れをもシート状媒体として用いることが可能であ
る。
【0024】画像形成装置20は、原稿画像に応じて各
色ごとの画像すなわちトナー像を形成する作像装置21
C、21Y、21M、21BKと、作像装置21C、2
1Y、21M、21BKに対向して配置された、中間転
写体としての転写ベルトであるベルト61及びこれを掛
け渡したローラ62、63、31を有する転写装置22
とを有している。
【0025】画像形成装置20はまた、転写装置22に
おけるベルト61と各作像装置21C、21Y、21
M、21BKとの対向領域である転写領域に各種シート
状媒体を供給するシート状媒体供給手段としての給紙カ
セット23、24と、給紙カセット23、24からそれ
ぞれ給紙ローラ56、58によって搬送されてきたシー
ト状媒体を作像装置21C、21Y、21M、21BK
による作像のタイミングにあわせて供給するレジストロ
ーラ30とを有している。
【0026】画像形成装置20はまた、転写後のシート
状媒体をベルト61から分離する分離装置14と、転写
後のベルト61を除電する除電装置15と、除電装置1
5によって除電されたベルト61をクリーニングするク
リーニングユニットとしてのクリーニング装置28と、
転写領域においてトナー像を転写されトナー像を担持し
ているシート状媒体に対する定着を行う定着装置1と、
定着装置1から排出される定着後のシート状媒体を画像
形成装置20本体外に排出する排出ローラ13と、排出
ローラ13によって排出されたシート状媒体を積載する
図示しないシート積載手段としての排紙トレイを有して
いる。
【0027】各作像装置21C、21Y、21M、21
BKはそれぞれシアン、イエロー、マゼンタ、ブラック
の各色の現像を行うものであり、用いるトナーの色が異
なるが、その構成はほぼ同様であるから、作像装置21
Cの構成を各作像像装置21C、21Y、21M、21
BKの代表として説明する。なお、区別する必要がない
ときには、末尾に付したC、Y、M、BKを省略する。
【0028】作像装置21Cは、静電潜像担持体として
の感光体ドラム25C、感光体ドラム25Cの回転方向
Aにおいて順に配置されている帯電装置27C、現像器
としての現像装置26C、ベルト61を挟んで感光体ド
ラム25Cに対向して配設された転写チャージャとして
の転写装置17C等を有し、帯電装置27Cと現像装置
26Cとの間で露光装置19Cからの露光光29Cを受
ける周知の構成である。
【0029】感光体ドラム25は帯電装置27により負
に帯電され、露光光29を受けた部分が負に帯電したト
ナーにより反転現像される。帯電装置27はコロトロ
ン、スコロトロンなど、コロナ放電により電荷を発生さ
せて感光体ドラム25表面に散布する方式のものであ
る。現像装置26の配列は、給紙側から順に、イエロ
ー、シアン、マゼンタ、黒トナーを用いるものとされて
おり、この順で順次正のコロナにより重ね転写が行われ
る。
【0030】ベルト61はポリエステルフィルムなどの
誘電体からなり、転写装置17により正に帯電され、ま
たシート状媒体が分離された後に除電装置15により除
電される。除電装置15はベルト61の両面からチャー
ジャで負のACコロナ放電を行い、ベルト61の蓄積電
荷を中和することで除電を行い、ベルト61を初期化す
るものである。
【0031】分離装置14は、シート状媒体の上面から
チャージャで負のACコロナ放電を行い、転写紙の蓄積
電荷を中和することで除電を行うとともに、シート状媒
体がベルト61から分離する際の剥離放電によるトナー
のチリを防止する。感光体ドラム25は光導電性を有す
るものであり、有機感光体であるが、無機感光体であっ
てもよい。各感光体ドラム25は同一平面状に配列され
ている。静電潜像担持体はドラム状でなく、ベルト状と
しても良い。
【0032】画像形成装置20の上部には、原稿読み取
り部12が配設されている。画像形成装置20はフルカ
ラー画像形成装置一般に用いられている色分解重ね合わ
せ転写方式により画像形成を行うものであって、原稿読
み取り部12は、光学系51を介して青、赤、緑の3色
に色分解した画像情報光を各々CCD11で読み取るこ
とで、原稿50を読み取る。
【0033】各CCD11が検知した光の強度レベルを
もとにして画像演算処理を行ってイエロー、シアン、マ
ゼンタ、黒の各色で現像すべき書き込み画像データが作
成され、この書き込み画像データに応じて各露光装置1
9が露光光29を感光体ドラム25に照射し、光書き込
みが行われるようになっている。
【0034】なお、画像形成装置20において用いられ
るトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、及びワック
スを含有し、カルナウバに代表されるワックス、もしく
はジメチルシロキサンに代表されるオイルの何れかを5
〜20重量部含有するものである。トナーはワックスを
離型剤として内包分散したオイルレストナーであり、こ
のようなトナーを用いることにより、オイルレスの定着
装置1でも、シート状媒体が定着ベルト2に巻き付くこ
となくカラー画像を定着することができる。定着装置1
は、定着装置の構造を簡素化するため、オイルレストナ
ーを用い、離型剤を塗布する機構を省略した、いわゆる
オイルレスタイプの定着装置である。
【0035】図2に示すように、定着装置1は、トナー
Tによって構成されるトナー像を定着されるシート状媒
体Pを加熱するとともに搬送するための第1の回転部材
としての定着ローラである加熱ローラ59と、この加熱
ローラ59に当接し加熱ローラ59に従動回転すること
で加熱ローラ59との対向位置であるニップ部としての
定着部16において加熱ローラ59と同方向に回転する
第2の回転部材としての加圧ローラ60とを有する、熱
ローラ対タイプの定着装置である。
【0036】定着装置1はまた、加熱ローラ59、加圧
ローラ60の内部にそれぞれ備えられた加熱手段として
のハロゲンランプであるヒータ6、7と、加熱ローラ5
9に対向して配置され加熱ローラ59表面の温度を検知
する温度検知手段としてのサーミスタ8と、加圧ローラ
60に対向して配置され加圧ローラ60表面の温度を検
知する温度検知手段としてのサーミスタ18とを有して
いる。
【0037】定着装置1はまた、定着部16を通過した
シート状媒体Pを加熱ローラ59から分離するための分
離部材としての分離板70と、トナー像を担持したシー
ト状媒体Pを定着部16に向けて案内する第1の案内手
段としての入り口ガイド板52と、定着部16を通過し
たシート状媒体Pを案内する第2の案内手段としての排
紙ガイド板としての出口ガイド板52’とを有してい
る。入り口ガイド板52は、定着部16の、シート状媒
体搬送方向Dの上流側に配設され、出口ガイド板52’
は、定着部16の、シート状媒体搬送方向Dの下流側に
配設されている。
【0038】定着装置1はまた、出口ガイド板52’に
より案内されてきたシート状媒体Pを定着装置1外部に
排出する図示しない排紙手段としての排紙ローラと、加
熱ローラ59に当接し加熱ローラ59に付着したトナー
等の不要物を加熱ローラ59から分離するクリーニング
手段としてのクリーニングローラ85とを有している。
【0039】定着装置1はまた、加圧ローラ60を加熱
ローラ59に対して適当な所定の加圧力で圧接するため
の加圧手段81を有している。加圧手段81は、加圧ロ
ーラ59を構成する、後述する芯金65’に下方から係
合し、一端に設けられた軸82を中心に搖動する加圧レ
バー83と、加圧レバー83の他端を出口ガイド板5
2’に向けて付勢する付勢手段としての加圧スプリング
である引っ張りばね84とを有している。
【0040】加熱ローラ59は、外径が60mmであっ
て、アルミニウム製の芯金65と、芯金65の表面に形
成された厚さ2mmの弾性層66と、弾性層66上に被
覆された厚さ50μmの離型層67とを有し、芯金65
の内部にはヒータ6が配設されている。弾性層66のJ
ISA硬度は20度である。加熱ローラ59の芯金65
はアルミニウム製に限らず、ステンレス製、炭素鋼製等
であっても良い。
【0041】弾性層66は、シリコンゴムを成型加工し
たものである。離型層67は、強度と離型性を併せ持っ
た耐熱性樹脂により構成されているものであって、耐熱
性があり表面エネルギーの小さい材料が使用され、本実
施例ではテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体(PFA)が用いられている
が、その他例えばシリコーン樹脂、フッ素樹脂例えばポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオ
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)などの高分子樹脂などが耐熱性チューブとして使用
されている。
【0042】加圧ローラ60は、加熱ローラ59とほぼ
同じ構成のローラであって、芯金65’と、芯金65’
の表面に形成された弾性層66’と、弾性層66’上に
被覆された離型層67’とを有し、芯金65’の内部に
はヒータ7が配設されている。弾性層66’のJISA
硬度が30度であることを除けば、芯金65’、弾性層
66’、離型層67’の材質、厚さ等は加熱ローラ59
におけると同様である。
【0043】一般に熱ローラ対タイプの定着装置におい
ては、ニップの形状は、加熱ローラの弾性層の厚さ及び
その硬度と、加圧ローラの弾性体層の厚さ及びその硬度
との関係で決まるが、本実施例においては上述のように
構成したことで、シート状媒体P上のトナーTの層の表
面と加熱ローラ59表面との粘着力がほとんど無視でき
る場合には、定着部16の出口におけるシート状媒体P
の放出角度は、やや下向きとなり、安定した搬送性のた
めに望ましい放出角度となる。
【0044】なお、放出角度があまり下向きになりすぎ
ると、両面定着時においてすでにトナー像を定着されて
いる面が、加圧ローラ60に対して強固に巻き付いてし
まう可能性があるため、加熱ローラ59及び加圧ローラ
60の構成を設計する際には、かかる巻き付きを防止す
るために、考慮が必要となる。
【0045】図示を省略するが、ヒータ6及び7は電圧
印加手段としての電源に接続され、この電源により電圧
を印加されることで発熱する。電源とサーミスタ8、1
8とは後述する制御手段としての制御部79を介して接
続されている。そして、画像形成装置20の電源が投入
された場合、あるいは画像形成装置20が待機状態から
作動状態に移行した場合には、制御手段が電源に電圧を
印加させ、ヒータ6、7による加熱を開始する。
【0046】ここで、ヒータ6、7による加熱について
説明する。トナーTを、加熱ローラ59および加圧ロー
ラ60によりシート状媒体P上に定着させる際には、ト
ナーTは主に加熱ローラ59により粘性が低い状態にま
で加熱され、この状態において加圧ローラ60の加圧力
の作用により、通常、シート状媒体Pの繊維中に浸透し
ていく。その後トナーTが冷えて固まったときにトナー
Tはかかる繊維に強固に定着される。
【0047】但し、このときに加熱ローラ59から分離
する時点でのトナーTの温度が軟化温度Ts以下である
と、トナーTを構成する樹脂は十分に軟化せず、したが
ってシート状媒体Pの繊維中にも浸透していかず、十分
な定着強度が得られない。一方、加熱ローラ59から分
離する時点でのトナーTの表面温度が流出開始温度Tf
以上であると、トナーTの樹脂粘度が低くなりすぎ、シ
ート状媒体Pの繊維中には十分浸透していくものの、加
熱ローラ59の離型層67との離型性が悪化してしま
い、加熱ローラ59へのオフセットや加熱ローラ59へ
のシート状媒体Pの巻き付きといった不具合が生じてし
まう。
【0048】そこで、ヒータ6、7による加熱は、定着
後のトナーTの表面温度がTsからTfの範囲になるよ
うに温度の制御がなされるようになっている。とくに、
本実施例では、TsとTfのほぼ中央に近い領域で温度
偏差が小さくなるよう温度制御を行う制御システムとさ
れ、かかる不具合が防止されている。
【0049】シート状媒体Pが薄紙である場合にも、厚
紙である場合にも、同一の設定温度で温度制御を行う
と、シート状媒体P自体の熱容量が異なるため、定着後
のトナーTの表面温度は薄紙ほど高く、厚紙ほど低くな
ってしまい、薄紙通紙において、オフセット現象には至
らないまでも、トナーTの表面と加熱ローラ59の表面
との粘着力が大きくなり、定着部16の通過直後で分離
しにくくなり、極端な場合には先端が加熱ローラ59の
表面の曲率に沿って巻き付いていってしまう。
【0050】粘着力の大きさによっては、シート状媒体
Pの先端が少しでも加熱ローラ59から剥がれればその
部分の重みで下方に引っ張られて巻き付きには至らない
が、粘着力の大きさがある程度以上になると、シート状
媒体Pの先端が全く剥がれずにそのまま巻き付いてしま
う。粘着力は、環境変動,トナー付着量、加熱ローラ5
9の表面温度の変動等によって変化することが分かって
いる。
【0051】しかし、ヒータ6、7の温度制御のみでは
これら各種要素に応じて適切な定着温度を設定すること
が困難である。そこで、定着装置1は、定着部16の出
口におけるシート状媒体Pの放出角度を上述のように設
定しているほか、一般的な定着装置と同様に、分離部材
としての分離板70を有している。
【0052】分離板70は、厚さ0.2mmのステンレ
ス製の基材と、基材の表面、裏面、定着ベルト2に面す
る端縁にコーティングにより被覆された厚さ15μmの
離型層としてのフッ素系樹脂層とを有している。基材は
耐熱性の樹脂のシートを用いてもよい。離型層は、カー
ボン或いは微小金属粉末を分散させたフッ素樹脂等より
なる、導電性離型剤コーティングを施したものであっ
て、導電性を有している。この理由は以下の通りであ
る。
【0053】分離板70は、後述するように、変位手段
64によって、分離板70の先端が加熱ローラ59表面
に近接するホームポジションと、ホームポジションから
シート状媒体Pの搬送経路に向けて変位した変位位置と
の間で変位する。分離板70は、ホームポジションにお
いて、その対抗する当該回転部材である加熱ローラ59
と0.1〜0.3mmの間隔を置いて配設される。間隔
が0.1mm以下であると分離板70の先端部のエッジ
の真直度によっては分離板70と加熱ローラ59とが接
触してしまう危険性があり、また0.3mm以上では4
5k紙横目或いは55k紙横目といった薄紙が巻き付く
危険性があるからである。
【0054】しかし、このように、分離板70は加熱ロ
ーラ59への接触を防止する位置に配設されてはいる
が、環境変化や経時的変化を考慮すると、加熱ローラ5
9に接触を生じる恐れがあり、加熱ローラ59に接触
し、摺動した場合には、加熱ローラ59を傷付けてしま
う恐れがあり、また特に低温低湿環境下においては、分
離板70に静電気が蓄積し、シート状媒体Pが分離板7
0に引き寄せられてしまい、シート状媒体Pの搬送に不
具合が生じ、さらには後述するようにシート状媒体P上
のトナーTが余分に過熱されるという不具合がある。そ
こで、分離板70に導電性を持たせることで摩擦帯電を
防止するものである。
【0055】また分離板70のホームポジションは、シ
ート状媒体P上の画像領域が定着部16から出る以前
に、シート状媒体Pの先端に接触できるように、定着部
16の出口に近い位置とされている。分離板70の幅
は、定着ベルト2の軸方向すなわち紙面に垂直な方向に
おける全体に接触するだけの広さを有している。
【0056】シート状媒体P上のトナー像は、定着部1
6の出口においてシート状媒体Pに対し、加熱ローラ5
9表面への粘着力を生じさせるが、シート状媒体Pの先
端が加熱ローラ59から分離してある程度搬送されれ
ば、それ以降はシート状媒体P自体のこし、自重により
シート状媒体Pは加熱ローラ59から分離することがで
きる。
【0057】よって分離板70はシート状媒体Pの先端
さえ定着ベルト2から分離すればよく、ホームポジショ
ンはそのような位置を占めるものである。しかしなが
ら、特にシート状媒体Pが薄紙である場合や、本実施例
のオイルレスの定着装置においては、図3に示すよう
に、定着部16出口から分離板70の先端部までの距離
Lの間でシート状媒体Pの分離が行われないことがあ
る。
【0058】通常、分離板70により加熱ローラ59か
ら分離されたシート状媒体Pは、D方向における定着部
16の下流側において搬送される過程で、その自重やこ
しにより、分離板70から剥がれ、さらには距離Lの部
分において加熱ローラ59からも分離して出口ガイド板
52’上面部位において形成されるシート状媒体Pの搬
送径路上を搬送される。
【0059】しかし、図3に示すように、定着部16出
口から分離板70の先端部までの距離Lの間でシート状
媒体Pの分離が行われないと、定着部16のみで加熱さ
れるはずのシート状媒体Pが余分な加熱を受けることと
なる。通常、シート状媒体Pの先端から3mm程度の部
分には、トナー像の形成されていない先端白抜け部であ
る非画像領域があり、この部分が余分な加熱を受けるこ
とは画像品質に影響を与えない。
【0060】よって非画像領域の後端が定着部16を通
過するまでの間にシート状媒体Pが分離板70から剥が
れ、さらには距離Lの部分において加熱ローラ59から
も分離されればよいのであるが、シート状媒体Pが薄紙
である場合や、オイルレスの定着装置においては、図3
に示すように、非画像領域後端が定着部16を通過し、
さらには分離板70に到達した後も、シート状媒体P
が、距離Lの部分において加熱ローラ59から分離され
ない事が起こり得る。
【0061】このような場合には、定着部16のみで加
熱されるはずのシート状媒体P上のトナーTが余分な加
熱を受けるため、シート状媒体Pの先端部と後端部とで
光沢度が相違してしまう「先端光沢ムラ」といわれる現
象や、熱量過多によって生じる「べた部ざらつき」とい
われる現象が起き、異常画像が発生してしまうという不
具合がある。
【0062】そこで、定着装置1は分離板70を変位す
ることができるようになっている。この変位は、図2、
5に示す、分離板70の先端が加熱ローラ59表面に近
接するホームポジションと、図6、7に示す、ホームポ
ジションからシート状媒体Pの搬送経路に向けて変位し
た変位位置との間で行われる。
【0063】図2に示すように、分離板70のかかる変
位を行うための構成として、定着装置1は分離板70を
変位する変位手段64を有している。変位手段64は、
分離板70と一体である分離板ホルダ71と、分離板ホ
ルダ71を搖動させるためのソレノイド72と、分離板
ホルダ71とソレノイド72とを一体化するリンク73
とを有している。
【0064】変位手段64はまた、定着装置1の図示し
ない筐体である不動部材に固定され分離板ホルダ71に
挿通された軸74と、分離板70をホームポジションに
位置決めするための、かかる不動部材に突設された位置
決め部材としてのストッパ75と、分離板ホルダ71を
ストッパ75に向けて付勢するための、一端が分離板ホ
ルダ71に係合し他端がかかる不動部材に係合した付勢
手段としての引っ張りばね76とを有している。
【0065】入り口ガイド板52には、シート状媒体P
の先端を検知することによりシート状媒体Pが定着部1
6に進入することを検知する進入検知手段としての反射
型のセンサ77と、シート状媒体Pの厚さを検知する厚
さ検知手段78とが配設されている。センサ77はシー
ト状媒体Pの搬送経路の上方すなわちシート状媒体Pの
トナーTが担持された面側に配設され、厚さ検知手段7
8は方向Dにおけるセンサ77より上流側に配設されて
いる。
【0066】センサ77は、シート状媒体Pの光の反射
率と入り口ガイド板52の上面の光の反射率とが異なる
ことを利用してシート状媒体Pの先端を検出する。厚さ
検知手段78は、変圧器で構成されるセンサ部87と、
シート状媒体Pの搬送経路を挟んでセンサ部87に対向
して配設され、センサ部87と接離する方向に可動のコ
ア部86とを有している。
【0067】センサ部87とコア部86との距離によっ
て変圧器の相互インダクタンスが変化することで生じる
二次誘起電圧の変化から搬送経路を通過中のシート状媒
体Pの厚みを算出するようになっている。センサ部87
及びコア部86は、シート状媒体Pの幅方向すなわち図
2における紙面と垂直方向における、非画像領域すなわ
ちシート状媒体Pの幅方向端部の余白すなわちトナー像
が形成されない部分に対応して配設され、トナー像を乱
すことのないようになっている。センサ77もかかる非
画像領域に対応して配設することができる。
【0068】図4に示すように、センサ77と厚さ検知
手段78とは、制御手段としてのCPU等を備えた制御
部79に接続され、制御部79によって制御されるとと
もに制御部79に信号を送信するようになっている。図
4において、センサ77は紙先端検知センサと、厚さ検
知手段78は紙厚検知センサと記載している。
【0069】制御部79はまた、ソレノイド72に接続
されソレノイド72に対する通電を制御するようになっ
ている。制御部79は、ソレノイド72への通電を制御
することにより、変位手段64を作動させて分離板70
を変位するものである。図4においてソレノイド72は
分離板ソレノイドと記載している。制御部79はまた、
画像形成装置20本体側に配設された操作パネル等を備
えた操作部88と接続され、画像形成に関する指示が行
われたこと等の信号を受信するとともに、操作パネル上
に所定の表示を行うようになっている。
【0070】したがって、制御部79がソレノイド72
に通電を行わないときには、図2に示すように、引っ張
りばね76の付勢力により分離板ホルダ71が軸74を
中心にストッパ75に当接した状態で位置保持され、図
5にも示すように分離板70はホームポジションを占め
るが、制御部79がソレノイドに通電を行うと、図6に
示すように、引っ張りばね76の付勢力に抗してソレノ
イド72が分離板ホルダ71を軸74を中心にストッパ
75から離間する方向に回動し、図7にも示すように分
離板70は変位位置を占めることとなる。
【0071】なお、上述した、分離板70の先端部と加
熱ローラ59表面とのかかる間隔は、ストッパ75の組
み付け位置を調整することにより、精確に設定すること
ができるとともに、ソレノイド72への通電を繰り返し
ON/OFFしても、分離板70はストッパ75により
常に一定のホームポジションを占めることができる。
【0072】後述するように、ソレノイド72への通電
のタイミングは、図5に示すように、分離板70がホー
ムポジションに位置決めされた状態において、シート状
媒体Pの先端が定着部16を通過し分離板70の先端部
に到達したときとされるため、分離板70がホームポジ
ションから変位位置に変位すると、この過程において、
シート状媒体Pは分離板70によって加熱ローラ59か
ら強制的に分離され、シート状媒体P上のトナーTは定
着部16のみで加熱され、余分な加熱を受けることはな
く、先端光沢ムラ、べた部ざらつきといった不具合が防
止される。
【0073】ソレノイド72への通電のタイミングは、
分離板70がシート状媒体Pの先端における非画像領域
に当接するときのみとされる。そのため、制御部79
は、センサ77がシート状媒体Pの先端を検知してシー
ト状媒体Pが定着部16に進入することを検知してから
所定時間経過後にソレノイド72への通電を行うことと
している。
【0074】この所定時間は、シート状媒体Pの先端
が、センサ77により検知される位置を通過してから、
分離板70の先端に達するまでの時間であるが、本実施
例の画像形成装置20においては画像形成モードに応じ
てシート状媒体Pの搬送速度が変化するため、制御部7
9は、かかる搬送速度に応じて、シート状媒体Pの先端
がセンサ77により検知される位置を通過してから分離
板70の先端に達するまでの時間を当該所定時間として
設定するようになっている。
【0075】制御部79は、センサ77がシート状媒体
Pの先端を検知してから、設定した当該所定時間に応じ
て、制御部79に備えられた図示しないCPUによって
所定のクロックだけカウントした後、ソレノイド72に
通電を行うようになっている。クロック数は、同一の搬
送速度下においては、シート状媒体Pサイズによらず一
定であるから、分離板70の変位動作は精度良く安定し
て行われる。
【0076】画像形成装置20において、シート状媒体
Pの搬送速度は、高画質モード或いはOHPモード等
で、定着装置1におけるシート状媒体Pを変化すること
から、変化されるものである。高画質モード及びOHP
モードにおいては、通常の搬送速度よりも搬送速度が遅
くされ、したがって、カウントされるクロック数が多な
るよう変更される。
【0077】ソレノイド72への通電は、分離板70が
シート状媒体Pの先端を押し下げて加熱ローラ59から
強制的に分離するのに必要な時間のみ行われる。これ
は、分離板70が変位位置を占めたままの状態でシート
状媒体Pが搬送され、シート状媒体Pの画像領域が分離
板70の先端位置に到達すると、シート状媒体P上のト
ナー像が分離板70の先端部に摺接し、乱されることと
なるからである。
【0078】したがって、分離板70は、シート状媒体
Pの搬送経路に向けて変位し、シート状媒体Pを加熱ロ
ーラ59から分離した直後にはホームポジションを占め
るように復帰する。すなわち制御部79は、分離板70
がシート状媒体Pの先端における非画像領域に当接する
ときにのみ、分離板70をホームポジションから変位す
るようになっている。よって、経時においても分離板7
0にトナーが固着することがなく、その固着したトナー
が加熱ローラ59を傷付けてしまうこともない。
【0079】ただし、シート状媒体Pの厚さが大きいと
きは、シート状媒体P自体のこし及び自重により、加熱
ローラ59に巻き付き難いため、制御部79は、厚さ検
知手段78が検知したシート状媒体Pの厚さが所定以下
のときにのみ、ソレノイド72に通電し、変位手段64
を作動させて分離板70をホームポジションから変位位
置に変位し、シート状媒体Pを加熱ローラ59から分離
するようになっている。
【0080】発明者らの実験によれば、90kg紙の紙
厚以上であれば、加熱ローラ59への巻き付きが生じな
いことが確認され、また厚紙においては一般的に定着性
が甘いため分離板70がシート状媒体P上のトナーを擦
った場合、トナーの乱れ及び分離板70への付着が激し
いことが懸念されたため、定着装置1においては、90
kg紙の紙厚以上の場合には、ソレノイド72への通電
を行わないようにした。よって、経時において分離板7
0にトナーが固着する不具合がないことに加え、省電力
化が図られている。
【0081】図8に、制御部79が関与する定着装置1
の制御フローを示し、以下この制御フローにしたがって
制御部79による定着装置1の制御を説明する。操作部
88において画像形成枚数が指定され、すなわちリピー
ト枚数が入力される(S1)と、操作部88において高
画質モード、OHPモードの指定が行われること等の条
件に基づき、制御部79においてシート状媒体Pの搬送
速度が決定され、すなわち線速モードが選択され(S
2)、これに続いて画像形成装置20において給紙が開
始される(S3)。
【0082】シート状媒体Pに所定のトナー像が形成さ
れた後、トナー像を担持したシート状媒体Pが定着装置
1の内部に搬送されてくると、厚さ検知手段78により
シート状媒体Pの厚さすなわち紙厚が検知され(S
4)、制御部79によりシート状媒体Pの厚さが所定厚
さであるT1より大きいか否かが判断される(S5)。
【0083】シート状媒体Pの厚さが所定厚さであるT
1より大きい場合には、制御部79は、ソレノイド72
への通電を行うことなく、操作部88において指定され
た画像形成枚数に達したか、すなわちリピート枚数が終
了したかを判断し(S6)、指定された画像形成枚数に
達した場合には画像形成が終了し、達していない場合に
は、画像形成装置20において再度給紙が開始される
(S3)。
【0084】一方、シート状媒体Pの厚さが所定厚さで
あるT1以下の場合には、センサ77によりシート状媒
体Pの先端を検知し(S7)、制御部79において線速
モードに対応した時間をカウントし、所定時間を経過し
たら(S8)、制御部79はソレノイド72への通電を
行い、すなわち分離板ソレノイドONとし(S9)、そ
の後ソレノイド72への通電を遮断、すなわち分離板ソ
レノイドOFFとする(S10)。
【0085】ソレノイド72への通電を遮断すると、制
御部79は、操作部88において指定された画像形成枚
数に達したか、すなわちリピート枚数が終了したかを判
断する(S6)。指定された画像形成枚数に達していな
い場合には画像形成装置20において再度給紙が開始さ
れ(S3)、達した場合には画像形成が終了する。
【0086】本実施例は以上の構成により、操作者によ
る操作部88における所定の操作等により、画像形成装
置20の電源が投入され、又は待機状態から動作状態に
移行すると、制御部79の制御によって所定の設定温度
となって立上りが完了し、画像形成及び定着が可能な状
態となる。操作者が操作部88において画像形成を開始
する周知の操作を行うと、感光体ドラム25の方向Aへ
の回転にともない、感光体ドラム25は帯電装置27よ
り帯電され、露光光29により原稿画像に応じた静電潜
像が形成され、この静電潜像が現像装置26により現像
され、感光体ドラム25上に形成されたトナー像が給紙
され転写装置22上を搬送されるシート状媒体P上に転
写される。
【0087】作像装置21Yによってイエローのトナー
が転写されたシート状媒体Pは、転写装置22によりに
搬送されつつ、作像装置21C、21M、21BKによ
り順次それぞれシアン、マゼンタ、ブラックのトナー像
を適宜転写され、画像形成に必要なすべてのトナー像を
転写された後、転写装置22から定着装置1に受け渡さ
れガイド板52によって定着部16に案内される。
【0088】シート状媒体Pは加熱ローラ59の回転に
より搬送されつつ、定着部16においてトナー像を構成
しているトナーが加熱加圧されシート状媒体P上に溶融
定着される。ヒータ6、7による加熱で、加熱ローラ5
9が回転を開始しても定着に支障が出るほどの温度低下
を生じることがなく、また連続定着が行われる場合であ
っても、定着を中断して再加熱を行う必要が生じること
もないとともに、ホットオフセットが生じない程度に熱
が供給され、光沢度等に関しても良好な定着が行われ
る。定着後のシート状媒体Pは、排紙ローラ、排出ロー
ラ13等により搬送されて画像形成装置20本体外の排
紙トレイに排出される。
【0089】かかる定着の際、定着装置1が変位手段6
4を備えていることにより、分離板70は適宜変位さ
れ、定着部16から排出され搬送されるシート状媒体P
は必要以上の加熱を受けることなく確実に加熱ローラ5
9から分離され、またシート状媒体P上のトナー像が分
離板70に擦られてトナーが分離板70に固着したり、
画像乱れを生じたりすることがなく、良好な定着画像が
得られる。
【0090】以上本発明を適用した定着装置1及びこれ
を有する画像形成装置20について説明したが、定着装
置1は、センサ77、厚さ検知手段78を備えていない
構成とすることができる。例えば、厚さ検知手段78を
省略した構成の場合には、制御部79が関与する定着装
置1の制御フローは図9のようになる。
【0091】以下この制御フローにしたがって制御部7
9による定着装置1の制御を説明する。操作部88にお
いて画像形成枚数が指定され、すなわちリピート枚数が
入力される(S11)と、操作部88において高画質モ
ード、OHPモードの指定が行われること等の条件に基
づき、制御部79においてシート状媒体Pの搬送速度が
決定され、すなわち線速モードが選択され(S12)、
これに続いて画像形成装置20において給紙が開始され
る(S13)。
【0092】シート状媒体Pに所定のトナー像が形成さ
れた後、トナー像を担持したシート状媒体Pが定着装置
1の内部に搬送されてくると、センサ77によりシート
状媒体Pの先端を検知し(S14)、制御部79におい
て線速モードに対応した時間をカウントし、所定時間を
経過したら(S15)、制御部79はソレノイド72へ
の通電を行い、すなわち分離板ソレノイドONとし(S
16)、その後ソレノイド72への通電を遮断、すなわ
ち分離板ソレノイドOFFとする(S17)。
【0093】ソレノイド72への通電を遮断すると、制
御部79は、操作部88において指定された画像形成枚
数に達したか、すなわちリピート枚数が終了したかを判
断する(S18)。指定された画像形成枚数に達してい
ない場合には画像形成装置20において再度給紙が開始
され(S13)、達した場合には画像形成が終了する。
【0094】また、画像形成装置20においてシート状
媒体Pの搬送速度が常に一定の場合であって、厚さ検知
手段78を省略した構成の場合には、制御部79が関与
する定着装置1の制御フローは図10のようになる。以
下この制御フローにしたがって制御部79による定着装
置1の制御を説明する。操作部88において画像形成枚
数が指定され、すなわちリピート枚数が入力される(S
21)と、画像形成装置20において給紙が開始される
(S22)。
【0095】シート状媒体Pに所定のトナー像が形成さ
れた後、トナー像を担持したシート状媒体Pが定着装置
1の内部に搬送されてくると、センサ77によりシート
状媒体Pの先端を検知し(S23)、制御部79におい
て常に一定の所定時間をカウントし、所定時間を経過し
たら(S24)、制御部79はソレノイド72への通電
を行い、すなわち分離板ソレノイドONとし(S2
5)、その後ソレノイド72への通電を遮断、すなわち
分離板ソレノイドOFFとする(S26)。
【0096】ソレノイド72への通電を遮断すると、制
御部79は、操作部88において指定された画像形成枚
数に達したか、すなわちリピート枚数が終了したかを判
断する(S27)。指定された画像形成枚数に達してい
ない場合には画像形成装置20において再度給紙が開始
され(S22)、達した場合には画像形成が終了する。
【0097】さらに、画像形成装置20においてシート
状媒体Pの搬送速度が常に一定の場合であって、センサ
77及び厚さ検知手段78を省略した構成の場合には、
制御部79が関与する定着装置1の制御フローは図11
のようになる。以下この制御フローにしたがって制御部
79による定着装置1の制御を説明する。
【0098】操作部88において画像形成枚数が指定さ
れ、すなわちリピート枚数が入力される(S31)と、
画像形成装置20において給紙が開始される(S3
2)。シート状媒体Pに所定のトナー像が形成された
後、トナー像を担持したシート状媒体Pが定着装置1の
内部に搬送されてくると、制御部79において、給紙開
始から常に一定の所定時間をカウントし、所定時間を経
過したら(S33)、制御部79はソレノイド72への
通電を行い、すなわち分離板ソレノイドONとし(S3
4)、その後ソレノイド72への通電を遮断、すなわち
分離板ソレノイドOFFとする(S35)。
【0099】ソレノイド72への通電を遮断すると、制
御部79は、操作部88において指定された画像形成枚
数に達したか、すなわちリピート枚数が終了したかを判
断する(S36)。指定された画像形成枚数に達してい
ない場合には画像形成装置20において再度給紙が開始
され(S32)、達した場合には画像形成が終了する。
【0100】以上は本発明を熱ローラ対タイプの定着装
置に適用した場合を説明したが、本発明は、図12に示
すようなベルト定着装置に適用することもできる。以
下、上述の例と同様の構成については同じ符号を付して
詳しい説明を省略し、異なる部分について主に説明す
る。なお、センサ77、厚さ検知手段88の図示を省略
している。
【0101】図12に示すように、定着装置1は、トナ
ーTによって構成されるトナー像を定着されるシート状
媒体Pを加熱するとともに搬送するための第1の回転部
材としての無端の定着ベルト2と、定着ベルト2を巻き
掛けられた加熱ローラ3及び定着ローラ4と、定着ベル
ト2を介して定着ローラ4に対向して配置され、定着ベ
ルト2との対向位置であるニップ部としての定着部16
において定着ベルト2の回転方向と同方向に回転する第
2の回転部材である加圧部材としての加圧ローラ5とを
有している。
【0102】定着装置1はまた、加熱ローラ3、加圧ロ
ーラ5の内部にそれぞれ備えられた加熱手段としてのヒ
ータ6、7と、定着ベルト2の回転方向の定着ローラ4
の下流側かつ加熱ローラ3の上流側において定着ベルト
2の表面に当接し定着ベルト2に付着したトナー等の不
要物を定着ベルト2から分離するクリーニング手段とし
てのクリーニングローラ85とを有している。
【0103】定着装置1はまた、定着ベルト2を介して
加熱ローラ3に対向して配置され定着ベルト2の温度を
検知する温度検知手段としてのサーミスタ8と、加圧ロ
ーラ5に対向して配置され加圧ローラ5の温度を検知す
る温度検知手段としてのサーミスタ18と、定着部16
を通過したシート状媒体を定着ベルト2から分離するた
めの分離部材としての分離板70等を有している。定着
ベルト2に適当な所定の張力を与えるため、加熱ローラ
3は図示しない付勢手段としてのテンションスプリング
により定着ローラ4から離間する向きに付勢されてい
る。定着ベルト2は主にヒータ6により加熱されるよう
になっている。
【0104】定着ベルト2は、加熱ローラ3及び定着ロ
ーラ4と接触する側の面から順に、少なくとも支持層と
離型層とを有している。支持層には、耐熱性、耐久性及
び機械的強度に優れている材料が使用され、本実施例で
は耐熱性樹脂であるポリイミド樹脂の厚さ100μmの
ものが使用されているが、その他、ニッケル、アルミニ
ウム、銅、ステンレスなどの金属フィルムや、ポリイミ
ド(PI)、ポリアラミド、ポリアミドイミド、ポリエ
ステル、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)など
の高分子樹脂フィルムを使用することができる。
【0105】離型層には、耐熱性があり、表面エネルギ
ーの小さい材料が使用され、本実施例においては、厚さ
200μmの高離型シリコンゴム製の離型層としている
が、その他、シリコーン樹脂、フッ素樹脂例えばポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロ
プロピレン共重合体などの高分子樹脂や、シリコーンゴ
ム、フッ素ゴムなどの耐熱性ゴム材を使用することがで
きる。
【0106】発明者らの実験によれば、離型層として樹
脂を用いる場合には、中間層として弾性層の機能を持っ
たシリコーンゴム、フッ素ゴムンどの耐熱性ゴム層を設
けることにより、画像光沢の均一性がより向上すること
が分かったため、離型層として樹脂を用いる場合には、
そのように構成することが望ましい。
【0107】定着ローラ4は、径を40mmとされ、鋼
性の金属パイプによって構成されている基体としての芯
金9と、この芯金9を被覆し定着部16の幅を十分な広
さにするための、弾性体層10とを有している。弾性体
層10は、耐熱多孔質の発泡シリコンゴム製であって、
柔らかく断熱性のあるものである。
【0108】弾性体層10の材質は、熱伝導率が小さく
断熱作用のある耐熱多孔質の弾性体であるから、ベルト
の熱を奪うことを低減し、立上り後の温度落ち込みを小
さくするとともに温度回復のためのプレ回転時間を短縮
している。また、弾性体層10が比較的低硬度であるた
め、加圧ローラ5の圧接力が小さくても十分なニップ幅
を得ることができ、比較的低温かつ低圧の条件下でも良
好な定着性能を得ることができる。
【0109】加圧ローラ5は、径を40mmとされ、鋼
性の金属パイプによって構成されている基体としてのア
ルミニウム製の芯金89と、この芯金89を被覆する、
耐熱多孔質のシリコンゴム製の厚さ2mmの離型層90
とを有している。芯金89はアルミニウムのほかステン
レス、炭素鋼等により構成することができる。離型層9
0は高離型シリコンゴムのほかフッ素型樹脂により構成
することができる。芯金89の中心にヒータ7が内蔵さ
れている。定着ベルト2からのシート状媒体の剥離性を
よくするため、加圧ローラ5の硬度を定着ローラ4より
も硬くし、定着部16を下向きに形成している。
【0110】加熱ローラ3は、径を50mmとされ、芯
金91は熱伝導性の良好なアルミニウム製の薄肉ローラ
のパイプであって長手方向の温度ムラを防止されてお
り、肉厚を5mmとされている。芯金91表面には定着
ベルト2との摩擦による磨耗を防止するためアルマイト
処理された層92を有している。芯金91の中心にヒー
タ6が内蔵されている。芯金91は炭素鋼やステンレス
鋼、銅等であってもよい。
【0111】このように、加熱ローラ3と加圧ローラ5
とは、それぞれ薄肉円筒状の芯金からなっていることか
ら低熱容量化が図られ、加熱ローラ3の熱容量は26c
al/℃以下、加圧ローラ5の熱容量は36cal/℃
以下とされている。加熱ローラ3、加圧ローラ5を低熱
容量とすることにより、定着ベルト2が回転してもその
熱を奪うことが少なく、定着に悪影響を与えることや立
上り時間が長引くことが防止されている。さらに連続定
着等により温度が低下してもその回復までの時間が短縮
される。ヒータ6、7は、加熱ローラ3、加圧ローラ5
及びこれらローラ3、5を介して定着ベルト2を加熱す
るものである。
【0112】その他、分離板70の構成態様、配設態
様、制御態様等については、上述した熱ローラ対タイプ
の定着装置1におけると同様であって、作用等について
も熱ローラ対タイプの定着装置1において説明した加熱
ローラ59を定着ベルト2と読み替えたものと同様とな
る。分離板70は、ソレノイド72への非通電時には図
12に示すホームポジションを占め、制御部79がソレ
ノイドに通電すると図13に示すように変位位置に変位
し、シート状媒体Pを定着ベルト2から分離するように
なっている。
【0113】以上本発明を適用した定着装置及びこれを
有する画像形成装置について説明したが、加熱手段とし
てのヒータは加熱ローラ、加圧ローラに限らず定着ロー
ラに配設してもよい。ヒータを何れに配設するにして
も、回転部材はヒータにより直接・間接に加熱されるた
め、ヒータにより加熱されることに変わりはない。
【0114】センサ77は、シート状媒体Pのジャムを
検知するジャム検知手段として用いることができる。こ
の場合、画像形成装置20本体においてシート状媒体P
を送り出した後、センサ77が設定時間内にシート状媒
体Pを検知しなかったとき、制御部79が定着装置1内
でジャムが発生したと判断し、その旨を操作部88に備
えられた操作パネル上の表示部に表示することができ
る。
【0115】センサ77により、シート状媒体Pの有無
のみならず、シート状媒体P上のトナー像の位置及びト
ナー像を構成するトナーTの量を検知することもでき、
この場合センサ77は出力画像認識手段を構成するとと
もに、シート状媒体P上のトナー像の位置を検知する点
でトナー像検知手段を構成し、トナーTの量を検知する
点でトナー量検知手段を構成する。
【0116】かかる出力画像認識手段は、シート状媒体
P上のトナー像を検知し、シート状媒体Pの先端から、
シート状媒体P上のトナー像の先端を構成するトナーま
での長さすなわちシート状媒体Pの先端部における余白
の長さ及びトナー像の先端付近のトナーTの量を検知す
ることができる。これらを検知することにより、余白の
長さが短かいときや先端付近のトナー量が多いときは、
シート状媒体Pの定着ベルト2への粘着力が大きく、シ
ート状媒体Pが定着ベルト2に巻き付き易いため、たと
えば所定厚さ以上の厚紙であっても、制御部79により
変位手段64を動作させて分離板70を変位するように
することができる。
【0117】かかる出力画像認識手段は、シート状媒体
P上のトナー像の位置とトナー像を構成するトナーTの
量とのうち何れか一方のみを検知するようにしても良
い。すなわち出力画像認識手段は、シート状媒体P上の
トナー像の位置を検知するトナー像検知手段、トナーT
の量を検知するトナー量検知手段の何れか一方として機
能するものであっても良い。
【0118】以上種々の定着装置の構成態様等について
説明したが、分離部材たる分離板70は、第1の回転部
材たる加熱ローラ59または定着ベルト2に対応して配
設するのみならず、第2の回転部材たる加圧ローラ60
または加圧ローラ5にも対応して配設してもよいし、第
1の回転部材たる加熱ローラ59または定着ベルト2に
対応して配設することなく第2の回転部材たる加圧ロー
ラ60または加圧ローラ5のみに対応して配設してもよ
い。何れにしても、第2の回転部材に対応して分離部材
を配設する場合においても、変位手段64と同様の変位
手段を用いて変位することができ、その他、分離部材の
構成態様、配設態様、制御態様等についても、上述した
各タイプの定着装置1におけると同様にすることができ
る。また、本実施例の画像形成装置はカラー画像を形成
するものであるが、単色の画像を形成するものであって
も良い。
【0119】
【発明の効果】本発明は、加熱手段により加熱される第
1の回転部材と、第1の回転部材に当接し第1の回転部
材との対向位置において第1の回転部材と同方向に回転
する第2の回転部材と、第1の回転部材と第2の回転部
材との少なくとも一方に対向して配設され、上記対向位
置を通過したシート状媒体を、対向する当該回転部材か
ら分離するための分離部材とを有する定着装置におい
て、シート状媒体が上記対向位置を通過したときに、上
記分離部材を、同分離部材のホームポジションから、シ
ート状媒体の搬送経路に向けて変位する変位手段と、こ
の変位手段を作動させて上記分離部材を変位する制御手
段とを有するので、分離部材がホームポジションから変
位位置に変位ことにより、この過程において、シート状
媒体が分離部材板によって当該回転部材から強制的に分
離され、シート状媒体上のトナーは対向位置のみで加熱
され、余分な加熱を受けることはなく、先端光沢ムラ、
べた部ざらつきといった不具合が防止されるから、オイ
ルレスタイプであってもシート状媒体の分離を良好に行
うことが出来、トナーの余分な過熱を防止して良好な定
着を行うことができるとともに、シート状媒体の巻き付
きによる発煙や火災を防止して安全性の高い定着装置を
提供することができる。
【0120】制御手段が、上記変位手段によって、上記
分離部材がシート状媒体の先端における非画像領域に当
接するときにのみ、上記分離部材を上記ホームポジショ
ンから上記搬送経路に向けて変位し、上記ホームポジシ
ョンから上記搬送経路に向けて変位した後は、上記分離
部材が上記ホームポジションを占めるように同分離部材
を変位することとすれば、分離部材の変位は、分離部材
がシート状媒体の先端を押し下げて当該回転部材から強
制的に分離するのに必要な時間のみ行われ、分離部材が
変位位置を占めたままの状態でシート状媒体が搬送さ
れ、シート状媒体の画像領域が分離部材の先端位置に到
達して、シート状媒体上のトナー像が分離部材の先端部
に摺接し、乱されることがなく、分離部材の先端部に付
着したトナーがシート状媒体に再付着することもなく、
さらには経時においても分離部材にトナーが固着するこ
とがなく、その固着したトナーが当該回転部材を傷付け
てしまうこともないから、良好な定着を行うことができ
るとともに長寿命の定着装置を提供することができる。
【0121】シート状媒体が上記対向位置に進入するこ
とを検知する進入検知手段を有し、上記制御手段は、上
記進入検知手段によってシート状媒体が上記対向位置に
進入することが検知されてから所定時間経過後に上記変
位手段を作動させて上記分離部材を上記ホームポジショ
ンから上記搬送経路に向けて変位することとすれば、分
離部材の変位動作を精度良く安定して行うことができ、
分離板の変位動作によるシート状媒体のジャムを防止で
きるから、良好な定着を行うことができるとともにジャ
ムによる発煙や火災を防止して安全性の高い定着装置を
提供することができる。
【0122】制御手段が、上記所定時間を、シート状媒
体の搬送速度に応じて設定することとすれば、シート状
媒体の搬送速度が画像形成条件等に応じて変化する場合
においても、制御手段がかかる搬送速度に応じて、シー
ト状媒体の先端が進入検知手段により検知される位置を
通過してから分離部材の先端に達するまでの時間を当該
所定時間として設定するから、シート状媒体の搬送速度
が画像形成条件等に応じて変化する場合においても、分
離部材の変位動作を精度良く安定して行うことができ、
分離板の変位動作によるシート状媒体のジャムを防止で
きるから、良好な定着を行うことができるとともにジャ
ムによる発煙や火災を防止して安全性の高い定着装置を
提供することができる。
【0123】シート状媒体の厚さを検知する厚さ検知手
段を有し、上記制御手段は、上記厚さ検知手段が検知し
た、シート状媒体の厚さが所定厚さ以下のときに、上記
変位手段を作動させて上記分離部材を上記ホームポジシ
ョンから上記搬送経路に向けて変位することとすれば、
厚さが大きくそれ自体のこし及び自重により当該回転部
材に巻き付き難いシート状媒体に定着を行うときには分
離部材を変位せず、シート状媒体の厚さが所定以下のと
きにのみ、分離部材をホームポジションからシート状媒
体の搬送経路に向けて変位し、シート状媒体を当該回転
部材から分離するから、厚紙においては一般的に定着性
が甘く分離部材がシート状媒体上のトナーを擦った場合
にトナーの乱れ及び分離部材への付着が激しいという不
具合を防止でき、分離部材の先端部に付着したトナーが
シート状媒体に再付着することもなく、経時において分
離部材にトナーが固着する不具合がないことに加え、省
電力化が図ることができる定着装置を提供することがで
きる。
【0124】厚さ検知手段が、シート状媒体の幅方向に
おける非画像領域に対応して配設されていることとすれ
ば、厚さ検知手段によりトナー像を乱すことがなく、分
離部材の先端部に付着したトナーがシート状媒体に再付
着することもなく、良好な定着を行うことができる定着
装置を提供することができる。
【0125】分離部材が、上記ホームポジションにおい
て、対向する当該回転部材と0.1〜0.3mmの間隔
をおいて配設されていることとすれば、間隔が0.1m
m以下の場合における分離部材の先端部のエッジの真直
度によっては分離部材と当該回転部材とが接触してしま
う危険性、及び間隔が0.3mm以上の場合における薄
紙が巻き付く危険性を回避して、当該回転部材の劣化を
生じることなく当該回転部材からシート状媒体を分離す
ることができるとともに、分離部材がシート状媒体上の
トナーを擦った場合におけるトナーの乱れ及び分離部材
への付着を防止でき、分離部材の先端部に付着したトナ
ーがシート状媒体に再付着することもなく、経時におい
て分離部材にトナーが固着する不具合がなく当該回転部
材の劣化を防止できる定着装置を提供することができ
る。
【0126】分離部材が、シート状媒体が当接する側の
面に、離型層を有することとすれば、環境変化や経時的
変化により、分離部材が当該回転部材に接触する可能性
があるが、この場合にも当該回転部材を傷付けることを
防止でき、経時的にも良好な定着を行うことができると
ともに長寿命の定着装置を提供することができる。
【0127】離型層が、導電性を有することとすれば、
環境変化や経時的変化により、分離部材が当該回転部材
に接触し、摺動した場合、低温低湿環境下においても、
分離部材に静電気が蓄積し、シート状媒体が分離部材に
引き寄せられることがなく、シート状媒体の搬送に不具
合が生じることを防止でき、シート状媒体上のトナーが
対向位置のみで加熱され、余分な加熱を受けることはな
く、先端光沢ムラ、べた部ざらつきといった不具合が防
止されるから、オイルレスタイプであってもシート状媒
体の分離を良好に行うことが出来、トナーの余分な過熱
を防止して良好な定着を行うことができる定着装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した定着装置及びこれを有する画
像形成装置の概略を示す側面図である。
【図2】図1に示した画像形成装置に備えられた定着装
置であって分離部材がホームポジションを占めていると
きの側視図である。
【図3】回転部材と分離部材の先端部との間においてシ
ート状媒体が回転部材に巻き付いた状態を示す側視図で
ある。
【図4】図2に示した定着装置のブロック図である。
【図5】図2に示した定着装置の要部の拡大図である。
【図6】図2に示した定着装置に備えられた分離部材が
シート状媒体の搬送経路に向けて変位する様子を示した
側視図である。
【図7】図6に示した定着装置の要部の拡大図である。
【図8】図2に示した定着装置の制御フローである。
【図9】別の例の制御フローである。
【図10】また別の例の制御フローである。
【図11】さらに別の例の制御フローである。。
【図12】図1に示した画像形成装置に備えられる定着
装置の別の例であって分離部材がホームポジションを占
めているときの側視図である。
【図13】図12に示した定着装置に備えられた分離部
材がシート状媒体の搬送経路に向けて変位する様子を示
した側視図である。
【符号の説明】
1 定着装置 2 第1の回転部材としての定着ベルト 5 第2の回転部材としての加圧ローラ 6 加熱手段 7 加熱手段 16 第1の回転部材と第2の回転部材との対向位置 20 画像形成装置 59 第1の回転部材としての加熱ローラ 60 第2の回転部材としての加圧ローラ 64 変位手段 70 分離部材 77 進入検知手段 78 厚さ検知手段 79 制御手段 P シート状媒体
フロントページの続き (72)発明者 藤田 貴史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 黒高 重夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 由良 純 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 馬場 聡彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 菊地 尚志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 中藤 淳 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H027 DA20 DA38 DC02 DC05 DC10 DE07 ED25 EE05 EF09 2H033 AA16 AA26 AA42 AA47 BA10 BA16 BA19 BA20 BA21 BA22 CA16 CA17 CA22 CA26 3F053 AA21 AA23 AA24 LA02 LA05 LA07 LB03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱手段により加熱される第1の回転部材
    と、 第1の回転部材に当接し第1の回転部材との対向位置に
    おいて第1の回転部材と同方向に回転する第2の回転部
    材と、 第1の回転部材と第2の回転部材との少なくとも一方に
    対向して配設され、上記対向位置を通過したシート状媒
    体を、対向する当該回転部材から分離するための分離部
    材とを有する定着装置において、 シート状媒体が上記対向位置を通過したときに、上記分
    離部材を、同分離部材のホームポジションから、シート
    状媒体の搬送経路に向けて変位する変位手段と、 この変位手段を作動させて上記分離部材を変位する制御
    手段とを有することを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の定着装置において、上記制
    御手段は、上記変位手段によって、上記分離部材がシー
    ト状媒体の先端における非画像領域に当接するときにの
    み、上記分離部材を上記ホームポジションから上記搬送
    経路に向けて変位し、上記ホームポジションから上記搬
    送経路に向けて変位した後は、上記分離部材が上記ホー
    ムポジションを占めるように同分離部材を変位すること
    を特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の定着装置において、
    シート状媒体が上記対向位置に進入することを検知する
    進入検知手段を有し、上記制御手段は、上記進入検知手
    段によってシート状媒体が上記対向位置に進入すること
    が検知されてから所定時間経過後に上記変位手段を作動
    させて上記分離部材を上記ホームポジションから上記搬
    送経路に向けて変位することを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の定着装置において、上記制
    御手段は、上記所定時間を、シート状媒体の搬送速度に
    応じて設定することを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4の何れか1つに記載の定
    着装置において、シート状媒体の厚さを検知する厚さ検
    知手段を有し、上記制御手段は、上記厚さ検知手段が検
    知した、シート状媒体の厚さが所定厚さ以下のときに、
    上記変位手段を作動させて上記分離部材を上記ホームポ
    ジションから上記搬送経路に向けて変位することを特徴
    とする定着装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載の定着装置において、上記厚
    さ検知手段は、シート状媒体の幅方向における非画像領
    域に対応して配設されていることを特徴とする定着装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6の何れか1つに記載の定
    着装置において、上記分離部材は、上記ホームポジショ
    ンにおいて、対向する当該回転部材と0.1〜0.3m
    mの間隔をおいて配設されていることを特徴とする定着
    装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7の何れか1つに記載の定
    着装置において、上記分離部材は、シート状媒体が当接
    する側の面に、離型層を有することを特徴とする定着装
    置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の定着装置において、上記離
    型層は、導電性を有することを特徴とする定着装置。
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