JP2007065342A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 装置構成や紙質などにかかわらず、画像品質の低下を抑制することが可能な定着装置を提供する。
【解決手段】 この画像定着部14(定着装置)は、用紙Pに転写されたトナー像を用紙Pに定着させるとともに、用紙Pを所定の搬送経路に沿って搬送する定着ローラ30と、定着ローラ30から用紙Pを分離する分離機構50とを備えている。分離機構50は、定着ローラ30の周面に当接して定着ローラ30から用紙Pを分離する分離爪70と、分離爪70を保持するホルダ部材60と、ホルダ部材60に回転可能に保持され、定着ローラ30から分離した用紙Pを回転しながら搬送経路下流側へと案内する一対のコロ部材80とを含んでおり、ホルダ部材60は、分離爪70とコロ部材80との間の搬送経路において用紙Pをコロ部材80へと案内するガイド部61fおよび62fを有している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、用紙に転写されたトナー像を用紙に定着させるための定着装置に関する。
従来、感光体ドラム表面の静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成し、このトナー像を用紙に転写することにより出力画像を得るように構成した画像形成装置が知られており、上記画像形成装置に具備され、用紙に転写されたトナー像を用紙に定着させる定着装置が知られている。
この従来の定着装置は、用紙を加熱する定着(ヒート)ローラと、この定着ローラとともにニップ領域を形成し、用紙を定着ローラに押し付ける加圧(プレス)ローラとを備えており、定着ローラに押し付けられて加熱された用紙は、定着ローラに付着した状態で両ローラ間のニップ領域から送り出されることにより、定着ローラに巻き付く場合がある。この用紙の巻き付きを防止するために、一般的に、定着装置には、定着ローラから用紙を分離するための分離爪が設けられている。この分離爪は、ニップ領域の出口近傍に配設されており、定着ローラから分離した用紙を搬送経路の下流側へと案内する機能も有している。
ところが、上記のように、分離爪により用紙を分離しながら案内するように構成することによって、用紙に形成された画像に、分離爪による引っ掻き傷が発生する場合がある。これは、定着ローラに常時接触する分離爪が高温になり、その高温の分離爪に用紙が所定時間接触することにより用紙上のトナーが融ける(再融解する)からである。
この不都合の解消手段として、たとえば、分離爪により定着ローラから分離された用紙を、その分離位置(分離爪の先端)から比較的近い位置に配置されたガイド部材上に当該分離爪からスイッチするとともに、上記ガイド部材により搬送経路下流側へと案内する技術が知られている。このガイド部材は、分離爪とは別体で設けられており、分離爪よりも低温に保持されるので、用紙が当該ガイド部材に所定時間接触した場合に、用紙上のトナーの融解が抑制される。
ところが、上記構成では、ガイド部材を両ローラ間のニップ領域の出口付近に配置させる必要があるため、ニップ領域から送り出された用紙がそのコシ(弾性)によりガイド部材に強く押し付けられた状態で搬送される場合がある。これにより、用紙の画像表面に画像擦れ(ガイド跡)が発生するという不都合がある。
そこで、このような画像擦れの対策として、従来、定着ローラから分離した用紙を回転可能なコロ等により搬送経路下流側に案内する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1には、分離爪とともに揺動する分離爪保護部材に回転部材が取り付けられた定着装置が開示されている。この分離爪保護部材は、用紙のジャム時に、分離爪とともに定着ローラから離れる方向に回動することによって、分離爪が定着ローラに過剰に押し付けられて分離爪や定着ローラが破損するのを防止している。また、分離爪により定着ローラから分離された用紙が、分離爪保護部材に接触することなく回転部材に導かれるように構成されており、これによって、定着後の用紙に画像擦れが発生するのを防止している。
特開2004−61854号公報
しかしながら、上記特許文献1には、分離爪により分離された用紙を回転部材に向かって積極的に案内する部材について開示されていないため、たとえば、図8に比較例として示すように、分離後の用紙Pの搬送方向が大きく変化するような位置関係で分離爪70およびコロ部材(回転部材)80が配設されているような場合には、用紙Pをコロ部材80の周面に緩やかに接触させるのが困難であり、用紙Pに大きな負荷が加わる。このため、用紙Pにそのコシ(弾性)に起因する「より戻し」と呼ばれるブリッジ現象が発生するので、用紙Pのブリッジ部分が分離爪70に当接するという不都合がある。これにより、用紙に分離爪による引っ掻き傷が発生するので、画像品質が低下するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、装置構成や紙質などにかかわらず、画像品質の低下を抑制することが可能な定着装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、この発明の請求項1に記載の定着装置は、用紙に転写されたトナー像を用紙に定着させるとともに、用紙を所定の搬送経路に沿って搬送する定着ローラと、定着ローラから用紙を分離する分離手段とを備えた定着装置において、分離手段は、定着ローラの周面に当接して定着ローラから用紙を分離する爪部材と、爪部材を保持するホルダ部材と、ホルダ部材に回転可能に保持され、定着ローラから分離した用紙を、回転しながら搬送経路下流側へと案内する回転部材とを含み、ホルダ部材は、爪部材と回転部材との間の搬送経路において用紙を回転部材へと案内するガイド部を有することを特徴とする。
この請求項1に記載の定着装置では、上記のように、爪部材と回転部材との間の搬送経路において用紙を回転部材へと案内するガイド部を設けることによって、定着ローラから分離した用紙をガイド部により積極的に回転部材へと案内することができるので、爪部材および回転部材が分離後の用紙の搬送方向(進路)を大きく変化させるような位置関係で配設されていたとしても、用紙を案内する部材が爪部材からガイド部を経て回転部材に緩やかにスイッチすることによって、用紙の搬送方向が大きく変化するのを抑制しながら、用紙を回転部材の周面に滑らかに接触させることができる。また、爪部材と回転部材との間の搬送経路にガイド部を設けることによって、定着ローラから分離した用紙を、爪部材とは別体で設けられたホルダ部材のガイド部上に当該爪部材からスイッチして、そのガイド部により搬送経路下流側へと案内することができるので、定着ローラの周面に当接する高温の爪部材に対する用紙の接触時間を短縮することができる。また、爪部材と回転部材との間の搬送経路にガイド部を設け、そのガイド部に用紙を回転部材へと案内させるように構成することによって、当該ガイド部が爪部材の先端近傍に配設されており、分離後の用紙がそのコシ(弾性)によりガイド部に押し付けられた状態で搬送されるとしても、搬送経路下流側において回転部材が回転しながら用紙を案内するので、用紙のガイド部への接触度合いを十分に緩和することができる。
上記請求項1に記載の定着装置において、好ましくは、ガイド部は、爪部材により定着ローラから分離された用紙の少なくとも前端を回転部材の周面に向かって案内するように構成されている(請求項2)。このように構成すれば、ガイド部により、定着ローラから分離した用紙の前端を積極的に回転部材の周面に向かって案内することができるので、分離後に爪部材とガイド部とに接触しながら搬送される用紙の前端を回転部材の周面に滑らかに接触させて用紙の前端に加わる負荷を軽減することができる。
上記請求項1または2に記載の定着装置において、好ましくは、ホルダ部材は、定着ローラに対して非接触状態となるように配設され、当該装置の作動状態において、ガイド部の用紙との接触部分の温度は、爪部材の用紙との接触部分の温度に比べて低くなるように構成されている(請求項3)。このように構成すれば、爪部材により定着ローラから分離された用紙を、爪部材に比べて低温のホルダ部材のガイド部にスイッチして、そのガイド部により搬送経路下流側へと案内することができるので、用紙が高温の爪部材と接触する時間を確実に短縮することができる。
上記請求項3に記載の定着装置において、好ましくは、ホルダ部材は、所定方向に沿って延設され、爪部材を固定的に保持する第1保持部と、上記所定方向に沿って延設され、回転部材を爪部材の近傍で回転可能に保持する第2保持部とを有し、回転部材は、爪部材に対して離間可能に、第2保持部の延在方向に所定の遊びを有した状態で第2保持部に保持されるように構成されている(請求項4)。このように構成すれば、前記の「遊び」によって、例えば爪部材が回転部材に対して第2保持部の延在方向から適宜接触する一方、回転部材と爪部材とが間欠的に非接触状態になるので、回転部材が第2保持部から脱落するのを防止しながら、回転部材の温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。
上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置において、回転部材は、少なくとも表面がフッ素樹脂により構成されていることが好ましい(請求項5)。このように構成された回転部材は、優れた耐熱性と、用紙に対する低い摩擦係数とを有している。なお、回転部材を構成するフッ素樹脂としては、たとえば、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)や、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)などを挙げることができる。
上記請求項1に記載の定着装置によれば、用紙の搬送方向が大きく変化するのを抑制しながら、用紙を回転部材の周面に滑らかに接触させることができるので、用紙に加わる負荷を軽減することができる。これにより、用紙のより戻しにより用紙の一部が爪部材に当接し、用紙に引っ掻き傷が発生するのを抑制することができるので、画像品質の低下を抑制することができる。また、定着ローラの周面に当接する高温の爪部材に対する用紙の接触時間を短縮することができるので、定着ローラから分離した用紙上のトナーが融ける(再融解する)のを抑制することができる。これによっても、用紙に形成された画像に、爪部材による引っ掻き傷が発生するのを抑制することができるので、画像品質の低下を抑制することができる。特に、ガイド部を爪部材の先端から比較的近い位置に配設した場合には、定着ローラから分離した用紙を、その分離位置である爪部材の先端から比較的近い位置において、爪部材からガイド部にスイッチすることができるため、用紙が高温の爪部材に接触する時間をさらに短縮することができる。また、用紙のガイド部への接触度合いを十分に緩和することができるので、用紙の画像表面に画像擦れが発生するのを十分に抑制することができる。
上記請求項2に記載の定着装置によれば、分離後に爪部材とガイド部とに接触しながら搬送される用紙の前端を回転部材の周面に滑らかに接触させて用紙の前端に加わる負荷を軽減することができるので、用紙のより戻しにより用紙の一部が爪部材に当接し、用紙に爪部材による引っ掻き傷が発生するのをより抑制することができる。これにより、画像品質の低下を十分に抑制することができる。
上記請求項3に記載の定着装置によれば、用紙が高温の爪部材と接触する時間を確実に短縮することができるので、定着ローラから分離した用紙上のトナーが融ける(再融解する)のをより抑制することができる。
上記請求項4に記載の定着装置によれば、回転部材が第2保持部から脱落するのを防止しながら、回転部材の温度が上昇し過ぎるのを抑制することができるので、部品点数の増加を抑制しながら、回転部材が用紙の画像に与える影響を小さくすることができる。
上記請求項5に記載の定着装置によれば、回転部材が優れた耐熱性と用紙に対する低い摩擦係数とを有しているので、回転部材が回転しながら用紙を搬送経路下流側へと案内する際に、用紙の画像に与える物理的な負荷を極めて小さくすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による画像定着部を含むプリンタの全体構成を示した図であり、図2〜図6は、本発明の一実施形態による画像定着部の構成を示した図である。まず、図1を参照して、本発明の一実施形態による画像定着部14を含むプリンタ10の全体構成について説明する。なお、画像定着部14は、本発明の「定着装置」の一例である。
本実施形態のプリンタ10は、図1に示すように、印刷処理が施される用紙(記録紙)Pを積層して貯留する用紙貯留部12と、用紙貯留部12に貯留された用紙束から1枚ずつ繰り出された用紙Pに対して画像の転写処理を施す画像形成部13と、画像形成部13で転写処理を施された用紙Pに対して定着処理を施す画像定着部14とを装置本体11の内部に備えるとともに、画像定着部14で定着処理を施された用紙Pが排出される排紙部15を装置本体11の上部に備えている。
用紙貯留部12は、装置本体11に対して着脱可能で、複数枚の用紙(記録紙)Pを積層して収容可能な用紙カセット121を含んでいる。また、この用紙カセット121の図例右端上部には、用紙カセット121に装填された用紙束から用紙Pを1枚ずつ繰り出す一対のピックアップローラ122が設けられている。そして、このピックアップローラ122の駆動により用紙カセット121から繰り出された用紙Pは、給紙搬送路123およびこの給紙搬送路123の下流端に配設されたレジストローラ対124を介して画像形成部13に給紙されるように構成されている。
画像形成部13は、図示しないコンピュータ等から電送された画像情報に基づいて用紙Pに転写処理を施す機能を有しており、前後方向(図1の紙面と直交する方向)に延びる軸心回りに回転可能に設けられた感光体ドラム131と、感光体ドラム131の周面に沿うように、当該感光体ドラム131の直上位置から時計回りに順に配設された帯電器132、露光装置133、現像装置134、転写器135、搬送ベルト136、クリーニング装置137および除電器138とにより構成されている。
感光体ドラム131は、その周面にアモルファスシリコン層が積層されており、当該周面に静電潜像およびこの静電潜像に沿ったトナー像を容易に形成することができるように構成されている。
帯電器132は、時計回りに回転する感光体ドラム131の周面に一様な電荷を形成させる機能を有しており、図1に示す例では、コロナ放電により感光体ドラム131の周面に電荷を付与する方式が用いられている。なお、感光体ドラム131の周面に電荷を付与する部材として帯電器132に代えて、周面が感光体ドラム131の周面と当接しながら従動回転することにより電荷を付与する帯電ローラを用いてもよい。
露光装置133は、コンピュータ等の外部機器から電送されてきた画像データに基づいて強度調節されたレーザー光を、回転している感光体ドラム131の周面に照射し、これによる感光体ドラム131周面のレーザー光が照射された部分の電荷の消去によって当該感光体ドラム131の周面に静電潜像を形成させる機能を有している。
現像装置134は、感光体ドラム131の周面にトナーを供給することによって当該周面における静電潜像が形成された部分にトナーを付着させ、これによって感光体ドラム131の周面にトナー像を形成させる機能を有している。
転写器135は、レジストローラ対124の駆動によって感光体ドラム131の直下位置に送り込まれた用紙Pに対して感光体ドラム131の周面に形成されているプラスに帯電したトナー像を用紙Pに転写させる機能を有しており、トナー像の電荷と逆極性であるマイナスの電荷を用紙Pに付与するように構成されている。
搬送ベルト136は、転写器135によって転写処理の施された用紙Pを画像定着部14に向けて搬送するものであり、転写器135側に配置された駆動ローラ135aと、画像定着部14側に配置された従動ローラ135bとの間に張設されている。この搬送ベルト136が感光体ドラム131の回転と同期して周回駆動することにより、用紙Pが定着部14に向けて搬送されるようになっている。従って、感光体ドラム131の直下位置に到達した用紙Pは、転写器135および感光体ドラム131によって、プラスに帯電した感光体ドラム131周面のトナー像がマイナスに帯電した用紙Pの表面に向けて引き剥がされ、これによって用紙Pに対して転写処理が施された後、搬送ベルト136の周回駆動で画像定着部14に向けて送り込まれることになる。
クリーニング装置137は、転写処理後の感光体ドラム131の周面に残留しているトナーを取り除いて清浄化するために設けられている。
除電器138は、感光体ドラム131の周面に残留している電荷を消去するものであり、この除電器138によって電荷が消去された感光体ドラム131の周面は、次の画像形成処理のために再び帯電器132に向かうことになる。
画像定着部14は、画像形成部13によって転写処理の施された用紙Pを所定の搬送経路に沿って搬送しながら、当該用紙Pのトナー像に加熱による定着処理を施すものである。この画像定着部14の下流側には排紙搬送路141が設けられ、定着処理済みの用紙Pは、この排紙搬送路141を経て排紙部15へ排紙される。
排紙部15は、上面が円弧状に形成された排紙トレイ151を有しており、排紙搬送路141を経て排出された用紙Pは、この排紙トレイ151上に積載されることになる。
次に、図2〜図6を参照して、本実施形態による画像定着部14の構成について詳細に説明する。
画像定着部14は、図2に示すように、発熱可能な定着(ヒート)ローラ30と、この定着ローラ30と周面同士が対向するように定着ローラ30の下方に配置された加圧(プレス)ローラ40とを筐体21内に備えることにより構成されている。そして、転写処理後の用紙Pは、時計回りに駆動回転する定着ローラ30と、反時計回りに従動回転する加圧ローラ40との間のニップ領域Nを通過することによって、定着ローラ30から熱を付与されて定着処理が施されるようになっている。
この定着ローラ30は、金属製の筒体の周面に所定の材料をコーティングして形成された外筒体31と、外筒体31に内装された、たとえばハロゲンランプ等からなる熱源(図示せず)とを備えている。この外筒体31は、その一方端に図略の環状ギヤが固定されており、筐体21の外部の適所に設置されたモータ(図示せず)の駆動回転がギヤ機構などを介して環状ギヤに伝達されることにより、外筒体31が軸心回りに駆動回転されるように構成されている。
また、加圧ローラ40は、筒状の加圧ローラ本体41と、この加圧ローラ本体41と同心に配設され、当該加圧ローラ本体41の端壁を貫通した加圧ローラ軸42とを備えている。この加圧ローラ40は、ニップ領域Nにおいて図略の付勢手段の付勢力により定着ローラ30の外筒体31の周面へ押圧されることにより定着ローラ30の駆動回転に従動して回転するように構成されている。
このような画像定着部14において、筐体21内の出口側には、定着ローラ30の周面に巻き付こうとする用紙Pを定着ローラ30の周面から分離するための4つ(図3参照)の分離機構50が定着ローラ30の軸心方向に所定間隔を隔てて並設されている。なお、分離機構50は、本発明の「分離手段」の一例である。また、図2に示すように、分離機構50の下流側(図例左側)には、定着処理後の用紙Pを排紙搬送路141へ向かわせるための排出ローラ対142が設けられている。
本実施形態の画像定着部14では、定着ローラ30および加圧ローラ40の間のニップ領域Nから排出ローラ対142に至るまでの経路が、本発明の「搬送経路」に相当している。この搬送経路において、用紙Pの前端がニップ領域Nを通過して排出ローラ対142に到達するまでの間は、定着ローラ30および加圧ローラ40により用紙Pの搬送が行われ、用紙Pの前端が排出ローラ対142に到達してから用紙Pの後端がニップ領域Nを通過するまでの間は、定着ローラ30および加圧ローラ40と排出ローラ対142とが互いに同期しながら用紙Pの搬送を行うように構成されている。また、用紙Pの後端がニップ領域Nを通過した後は、排出ローラ対142のみにより用紙Pの搬送が行われるようになっている。
分離機構50は、図2に示すように、支持軸51のまわりに回動可能に設けられたホルダ部材60と、ホルダ部材60に固定的に保持された分離爪70と、ホルダ部材60に回転可能に保持された一対のコロ部材80(図4参照)と、ホルダ部材60を所定方向に付勢する引張りコイルバネ52とにより構成されている。なお、分離爪70は、本発明の「爪部材」の一例であり、コロ部材80は、本発明の「回転部材」の一例である。
ホルダ部材60は、定着ローラ30に対して非接触状態となるように配設されており、分離爪70とコロ部材80とを包含可能な形状に構成されている。このホルダ部材60は、図4および図5に示すように、雄型構造を有する第1ホルダ61と、雌型構造を有する第2ホルダ62とを含んでいる。
第1ホルダ61は、図5に示すように、側板61aと、側板61aの第2ホルダ62との対向面に形成された第1突起部61b、第2突起部61cおよび支柱61dと、側板61aの上部に形成された筒状の軸挿入部61eとを含んでいる。なお、第2突起部61cは、本発明の「第1保持部」の一例であり、支柱61dは、本発明の「第2保持部」の一例である。
また、第2ホルダ62は、側板62aと、側板62aの上記第1突起部61bおよび第2突起部61cに対応する位置に形成された第1孔部62bおよび第2孔部62cと、側板62aの第1ホルダ61との対向面に形成された支柱62dと、上記軸挿入部61eに対応して側板62aの上部に形成された軸挿入部62eとを含んでいる。なお、支柱62dは、本発明の「第2保持部」の一例である。
ここで、本実施形態では、側板61aおよび62aは、図6に示すように、それぞれ、正面視横長形状に形成されており、その搬送経路上流側の下部にガイド部61fおよび62fを有している。このガイド部61f(62f)は、分離爪70とコロ部材80との間の用紙Pの搬送経路において、用紙Pの前端をコロ部材80へと滑らかに案内するために設けられている。すなわち、分離爪70により定着ローラ30の周面から分離された用紙Pの前端は、ガイド部61f(62f)に案内されることにより徐々にその搬送方向(進路)を修正され、コロ部材80の周面にその接線方向から滑らかに接触することが可能なように構成されている。
第1突起部61bは、各ホルダ61および62を互いに所定間隔を隔てた状態で固定するために設けられている。すなわち、第1突起部61bは、図4および図5に示すように、円柱形状の基部61gと、第2ホルダ62の第1孔部62bに圧入され、基部61gよりも小径の圧入部61hとにより構成されており、第1突起部61bの基部61gが第2ホルダ62の側板62aに当接することにより、側板61aおよび62a同士が基部61gの軸方向長さと一致する間隔を隔てた状態で保持されるようになっている。
第2突起部61cは、分離爪70を固定的に保持するために設けられている。すなわち、第2突起部61cは、平行に配置される側板61aおよび62a間を橋絡する方向に延設され、断面長方形状の位置規制部61iと、後述する分離爪70の開口部72および第2ホルダ62の第2孔部62cに順次圧入され、位置規制部61iに比べて一回り小さい断面形状の保持部61jとにより構成されており、位置規制部61iが分離爪70に当接することにより、分離爪70が第1ホルダ61の側板61aの方向に所定量以上移動するのを規制するようになっている。このように第2突起部61cの位置規制部61iにより位置規制されながら保持部61jに圧入保持された状態の分離爪70は、図4に示すように、側板61aおよび62aのほぼ中間に位置している。
支柱61dおよび62dは、図5に示すように、互いに対向するように配置されており、それぞれ、コロ部材80を回転可能に保持するように構成されている。これらの支柱61dおよび62dは、第2突起部61cの保持部61jに固定的に保持された分離爪70に対して非接触状態となるような突出量で各側板61aおよび61aから突出している。
軸挿入部61eおよび62eは、図4に示すように、各ホルダ61および62を組み上げた際には、互いに隣接するように配置されており、ホルダ部材60を回動可能に支持する支持軸51が挿入されるようになっている。また、軸挿入部61eの上部には、引張りコイルバネ52(図2参照)の一方端を取り付けるためのフック部61kが一体的に形成されている。
このようなホルダ部材60は、優れた耐熱性を有する、たとえば、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリイミド(PI)およびポリフェニレンサルファイド(PPS)などの耐熱性樹脂により構成されるのが好ましい。
分離爪70は、図4〜図6に示すように、定着ローラ30から用紙Pを分離するために設けられており、定着ローラ30の周面に当接する鋭角の先端部71(図6参照)と、ホルダ部材60の第2突起部61cが圧入される正面視長方形状の開口部72(図5参照)とを有している。この分離爪70は、上述したように、各ホルダ61および62の側板61aおよび62aのほぼ中間に位置するように位置決めされて配設されており、さらに、先端部71がホルダ部材60の搬送経路上流側(図例では右側)の端部から外部(定着ローラ30の周面)に向かって突出するように配置されている。また、先端部71は、ニップ領域Nの搬送方向下流側の端部(以下、ニップ領域出口という)と所定間隔L1(図7参照)を隔てた位置で、引張りコイルバネ52の張力により定着ローラ30の周面に当接している。
このような分離爪70は、少なくともその表面が、上記ホルダ部材60の構成材料よりも高い耐熱性を有するフッ素樹脂からなるように構成されるのが好ましく、たとえば、ホルダ部材60がポリフェニレンサルファイド(PPS)からなる場合には、分離爪70は、その表面が四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)でコーティングされるのが好ましい。
一対のコロ部材80は、図5に示すように、各軸孔81に支柱61dおよび62dが挿入されることにより支柱61dおよび62dに回転可能に保持されており、側板61aおよび62aの間で分離爪70を挟むように配設されている。このコロ部材80は、分離爪70に対して離間可能に、支柱61d(62d)の突出方向に所定の遊びを有した状態で当該支柱61d(62d)に保持されている。また、コロ部材80は、図6に示すように、ホルダ部材60に保持された状態では、その周面の一部がホルダ部材60の下部から外部(搬送経路内)に向かって露出するように構成されている。
このようなコロ部材80は、その表面がフッ素樹脂、たとえば、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)や四フッ化エチレン樹脂(PTFE)などによりコーティングされており、優れた耐熱性と、用紙Pに対する低い摩擦係数とを有している。これにより、コロ部材80が、回転しながら用紙Pを搬送経路下流側へと案内する際に、用紙Pの画像に与える物理的な負荷を極めて小さくすることが可能である。なお、コロ部材80全体を上記フッ素樹脂により構成してもよい。
引張りコイルバネ52は、図2に示すように、分離爪70の先端部71が定着ローラ30の周面に当接するようにホルダ部材60を付勢するために設けられており、引張りコイルバネ52の他方端は、画像定着部14の筐体21に形成された係止部21aに係合している。この引張りコイルバネ52の張力によりホルダ部材60が所定方向(図例では反時計回り方向)に回動することによって、分離爪70の先端部71が定着ローラ30の周面に押しつけられるようになっている。
上記構成の分離機構50では、図6に示すように、正面視で、ホルダ部材60の搬送経路上流側の端部から外部に突出する分離爪70の先端部71と、ホルダ部材60の下部から外部に露出するコロ部材80との間にホルダ部材60のガイド部61f(62f)が位置するような構成となっている。
ここで、図6および図7を参照して、本実施形態の分離機構50の構成(配置位置および寸法)について詳述する。なお、図7では、符号同士の混在を防ぐために主要部材以外には符号を付していない。分離機構50は、図7に示すように、当該分離機構50の配置位置に関するパラメータL1と、構成部材(ガイド部材60、分離爪70およびコロ部材80)の位置関係に基づく分離機構50の寸法に関する5つのパラメータL2〜L6とを有している。
パラメータL1は、前述したように、ニップ領域出口と分離爪70の先端部71との間隔を示している。この間隔L1は、約2.0mm以上約6.0mm以下であるのが好ましい。これは、間隔L1が約6.0mmよりも大きい場合には、ニップ領域出口から分離爪70の先端部71まで用紙Pが搬送される間に、用紙P上のトナーと定着ローラ30との結着力が増大するので、用紙Pを定着ローラ30から分離するのが困難になるとともに、用紙P上のトナーが融解し過ぎることにより、画像に縞模様の色むらが発生したり、その画質が要望通りに得られなかったりする傾向が顕著になる。また、間隔L1が約2.0mmよりも小さい場合には、熱や駆動による両ローラ30および40間のニップ領域Nの変動により、分離爪70の先端部71が加圧ローラ40の周面に接触する可能性が高くなる。
パラメータL2は、分離爪70の先端部71と、分離爪70からガイド部61f(62f)に用紙Pをスイッチするポイントとの間隔を示している。この間隔L2は、約1.0mm以上約5.0mm以下であるのが好ましい。これは、間隔L2が約5.0mmよりも大きい場合には、ニップ領域出口とガイド部61f(62f)との間で用紙Pをブリッジさせるのが困難になり、用紙Pが分離爪70に接触し易くなるからである。また、間隔L2が約1.0mmよりも小さい場合には、ニップ領域Nから送り出された用紙Pの前端がそのコシによりガイド部61f(62f)に引っ掛かり、用紙Pを正常に搬送するのが困難になる傾向が顕著になる。
パラメータL3は、分離爪70の用紙Pの搬送面と、コロ部材80の最下点との間隔を示している。この間隔L3は、約0.5mm以上約4.0mm以下であるのが好ましい。これは、間隔L3が約4.0mmよりも大きい場合には、用紙Pの搬送方向(進路)が大きく変化するので、用紙Pに前述の「より戻し」が発生し、用紙Pが分離爪70に接触する可能性が高くなるからである。また、間隔L3が約0.5mmよりも小さい場合には、ニップ領域出口とガイド部61f(62f)との間で用紙Pをブリッジさせるのが困難になり、用紙Pが分離爪70に接触する可能性が高くなるからである。
パラメータL4は、分離爪70の用紙Pの搬送面と、分離爪70からガイド部61f(62f)に用紙Pをスイッチするポイントにおけるガイド部61f(62f)の接線との成す角度を示している。この角度L4は、約135°以上約175°以下であるのが好ましい。これは、角度L4が約175°よりも大きい場合には、分離爪70の用紙Pの搬送面とガイド部61f(62f)との段差を確保するのが困難になり、上記パラメータL3での下限を超えた場合と同様、ニップ領域出口とガイド部61f(62f)との間で用紙Pをブリッジさせ難くなるので、用紙Pが分離爪70に接触する可能性が高くなるからである。また、角度L4が約135°よりも小さい場合には、上記パラメータL3での上限を超えた場合と同様、用紙Pの搬送方向(進路)が大きく変化するので、用紙Pに前述のより戻しが発生し、用紙Pが分離爪70に接触する可能性が高くなるからである。
パラメータL5は、ガイド部61f(62f)の最下点と、コロ部材80の最下点との間隔を示している。この間隔L5は、約0.5mm以上約3.0mm以下であるのが好ましい。これは、間隔L5が約3.0mmよりも大きい場合には、用紙Pの搬送方向(進路)が大きく変化するので、用紙Pにより戻しが発生し、用紙Pがガイド部61f(62f)に押し付けられたり、分離爪70に接触したりする可能性が高くなるからである。また、間隔L5が約0.5mmよりも小さい場合には、用紙Pがガイド部61f(62f)に対して常に摺動しながら搬送されるので、用紙Pの画像表面に画像擦れ(ガイド跡)が発生するとともに、ガイド部61f(62f)にトナーが付着する傾向が顕著になるからである。
パラメータL6は、分離爪70からガイド部61f(62f)に用紙Pをスイッチするポイントと、ガイド部61f(62f)からコロ部材80に用紙Pをスイッチするポイントとの間隔を示している。この間隔L6は、約0.5mm以上約3.0mm以下であるのが好ましい。これは、間隔L6が約3.0mmよりも大きい場合には、ニップ領域出口とコロ部材80との間で用紙Pをブリッジさせるのが困難になり、用紙Pがガイド部61f(62f)に接触する可能性が高くなるからである。また、間隔L6が約0.5mmよりも小さい場合には、用紙Pの搬送方向(進路)が大きく変化するので、用紙Pに前述のより戻しが発生し、用紙Pが分離爪70に接触する可能性が高くなるからである。
このように構成された分離機構50を含む画像定着部14において、分離爪70により定着ローラ30から分離された用紙Pの前端は、分離爪70の先端部71近傍では分離爪70により案内されるとともに、先端部71から搬送経路下流側に所定間隔を隔てた位置から下流側ではホルダ部材60のガイド部61fおよび62fにより案内され、さらに搬送経路下流側では、コロ部材80の周面により案内される。すなわち、用紙Pの前端を案内する部材が、搬送経路を下流に向かうにしたがって、分離爪70、ホルダ部材60のガイド部61f(62f)およびコロ部材80に順次切り換えられる(スイッチされる)ようになっている。
また、用紙Pの前端がガイド部61f(62f)により案内される際には、用紙Pがニップ領域出口とガイド部61f(62f)との間でブリッジするので、用紙Pが分離爪70に接触することはない。さらに、用紙Pの前端がコロ部材80に到達し、用紙Pがコロ部材80の周面により案内される際には、用紙Pがニップ領域出口とコロ部材80の周面との間でブリッジするので、用紙Pがガイド部61f(62f)および分離爪70に接触することはない。
また、ホルダ部材60と分離爪70とは個別の部材により構成されているので、分離爪70が定着ローラ30との接触により高温になった場合でも、ホルダ部材60は、分離爪70よりも低い温度に保持されており、ホルダ部材60に回転可能に取り付けられているコロ部材80は、ホルダ部材60よりもさらに低い温度に保持されている。たとえば、定着ローラ30の温度が約190℃のときには、分離爪70の用紙Pとの接触部分の温度は約180℃であり、ホルダ部材60のガイド部61f(62f)の用紙Pとの接触部分の温度は約125℃である。また、このときのコロ部材80の周面の温度は、約125℃よりもさらに低い温度であると考えられる。
本実施形態では、上記のように、分離爪70とコロ部材80との間の搬送経路において用紙Pをコロ部材80へと案内するガイド部61f(62f)を設けることによって、定着ローラ30から分離した用紙Pをガイド部61f(62f)により積極的にコロ部材80へと案内することができるので、分離爪70およびコロ部材80が分離後の用紙Pの搬送方向(進路)を大きく変化させるような位置関係で配設されていたとしても、分離後の用紙Pを案内する部材が分離爪70からコロ部材80にスイッチする場合(図8参照)と異なり、図7に示すように、用紙Pを案内する部材が分離爪70からガイド部61f(62f)を経てコロ部材80に緩やかにスイッチすることによって、用紙Pの搬送方向が大きく変化するのを抑制しながら、用紙Pをコロ部材80の周面に滑らかに接触させることができる。これにより、用紙Pに加わる負荷を軽減することができるので、用紙Pのより戻しにより用紙Pの一部が分離爪70に当接し、用紙Pに引っ掻き傷が発生するのを抑制することができる。したがって、画像品質の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、分離爪70とコロ部材80との間の搬送経路にガイド部61f(62f)を設けることによって、定着ローラ30から分離した用紙Pを、高温の分離爪70とは別体で設けられた低温のホルダ部材60のガイド部61f(62f)上に当該分離爪70からスイッチして、その低温のガイド部61f(62f)により搬送経路下流側へと案内することができる。このため、定着ローラ30の周面に当接する高温の分離爪70に対する用紙Pの接触時間を短縮することができるので、定着ローラ30から分離した用紙P上のトナーが融ける(再融解する)のを抑制することができる。これによっても、用紙Pに形成された画像に、分離爪70による引っ掻き傷が発生するのを抑制することができるので、画像品質の低下を抑制することができる。特に、ガイド部61f(62f)を分離爪70の先端部71から比較的近い位置に配設した場合には、定着ローラ30から分離した用紙Pを、その分離位置である分離爪70の先端部71から比較的近い位置において、分離爪70からガイド部61f(62f)にスイッチすることができるため、用紙Pが高温の分離爪70に接触する時間をさらに短縮することができる。
また、本実施形態では、上記のように、分離爪70とコロ部材80との間の搬送経路にガイド部61f(62f)を設け、そのガイド部61f(62f)に用紙Pをコロ部材80へと案内させるように構成することによって、当該ガイド部61f(62f)が分離爪70の先端部71の近傍に配設されており、分離後の用紙Pがそのコシ(弾性)によりガイド部61f(62f)に押し付けられた状態で搬送されるとしても、搬送経路下流側においてコロ部材80が回転しながら用紙Pを案内するので、用紙Pのガイド部61f(62f)への接触度合いを十分に緩和することができる。これにより、用紙Pの画像表面に画像擦れが発生するのを十分に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、ガイド部61f(62f)を、分離爪70により定着ローラ30から分離された用紙Pの前端をコロ部材80の周面に向かって案内するように構成することによって、ガイド部61f(62f)により、定着ローラ30から分離した用紙Pの前端を積極的にコロ部材80の周面に向かって案内することができるので、分離後に分離爪70とガイド部61f(62f)とに接触しながら搬送される用紙Pの前端をコロ部材80の周面に滑らかに接触させて用紙Pの前端に加わる負荷を軽減することができる。これにより、用紙Pのより戻しにより用紙Pの一部が分離爪70に当接し、用紙Pに分離爪70による引っ掻き傷が発生するのをより抑制することができるので、画像品質の低下を十分に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、ホルダ部材60を定着ローラ30に対して非接触状態となるように配設して、当該プリンタ10の作動状態において、ガイド部61f(62f)の用紙Pとの接触部分の温度が、分離爪70の用紙Pとの接触部分の温度に比べて低くなるように構成することによって、分離爪70により定着ローラ30から分離された用紙Pを、分離爪70に比べて低温のホルダ部材60のガイド部61f(62f)にスイッチして、そのガイド部61f(62f)により搬送経路下流側へと案内することができるので、用紙Pが高温の分離爪70と接触する時間を確実に短縮することができる。これにより、定着ローラ30から分離した用紙P上のトナーが融ける(再融解する)ことをより抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、コロ部材80が、分離爪70に対して離間可能に、支柱61d(62d)の延びる方向に所定の遊びを有した状態で当該支柱61d(62d)に保持されるように構成することによって、分離爪70がコロ部材80に対して支柱61d(62d)の延びる方向から適宜接触する一方、コロ部材80と分離爪70とが間欠的に非接触状態になるので、コロ部材80が支柱61d(62d)から脱落するのを防止しながら、コロ部材80の温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。これにより、部品点数の増加を抑制しながら、コロ部材80が用紙Pの画像に与える影響を小さくすることができる。
また、本実施形態では、上記のように、分離爪70と用紙Pを回転しながら案内するコロ部材80とがホルダ部材60の第2突起部61cおよび支柱61d(62d)によって位置決めされているため、ホルダ部材60と爪部材70とコロ部材80とが各々別体で形成されていたとしても、分離爪70の先端部71に対するコロ部材80とガイド部61f(62f)との位置精度を高い状態で維持することができる。これにより、分離爪70の先端部71を、ニップ領域Nの近傍位置で定着ローラ30に当接させ、かつ、コロ部材80の周面へと用紙Pを案内するガイド部61f(62f)を、分離爪70の先端部71から搬送経路下流側に比較的近い位置で配置するといったような構成を容易に実現することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、本発明の定着装置を、プリンタ10に具備される画像定着部14に適用した例について示したが、本発明はこれに限らず、プリンタ以外の複写機やファクシミリなどの画像形成装置に具備される画像定着部にも本発明を適用可能である。
また、上記実施形態では、一対のコロ部材80を側板61aおよび62aの間で分離爪70の両側に配設する例について示したが、本発明はこれに限らず、一対のコロ部材80を側板61aおよび62aの外側に各々配置するようにしてもよい。この場合には、コロ部材80が高温の分離爪70と接触することがないので、コロ部材80の温度をより低い温度に保持することができる。また、コロ部材80を側板61aおよび62aの間で分離爪70の片側のみに配設するように構成してもよい。
本発明の一実施形態による画像定着部を含むプリンタの全体構成を示した断面正面図である。 図1に示した一実施形態による画像定着部の構成を示した正面図である。 図2に示した画像定着部の定着ローラおよび分離機構を示したQ方向矢視図である。 図2に示した画像定着部の分離機構の構成を示した平面図である。 図4に示した分離機構を分解した状態を示した平面図である。 図2に示した分離機構の正面図である。 図2に示した画像定着部における用紙の搬送経路を示した概略図である。 比較例による画像定着部における用紙の搬送経路を示した概略図である。
符号の説明
14 画像定着部(定着装置)
30 定着ローラ
50 分離機構(分離手段)
60 ホルダ部材
61c 第2突起部(第1保持部)
61d、62d 支柱(第2保持部)
61f、62f ガイド部
70 分離爪(爪部材)
80 コロ部材(回転部材)
P 用紙

Claims (5)

  1. 用紙に転写されたトナー像を前記用紙に定着させるとともに、前記用紙を所定の搬送経路に沿って搬送する定着ローラと、前記定着ローラから前記用紙を分離する分離手段とを備えた定着装置において、
    前記分離手段は、
    前記定着ローラの周面に当接して前記定着ローラから前記用紙を分離する爪部材と、
    前記爪部材を保持するホルダ部材と、
    前記ホルダ部材に回転可能に保持され、前記定着ローラから分離した用紙を、回転しながら搬送経路下流側へと案内する回転部材とを含み、
    前記ホルダ部材は、前記爪部材と前記回転部材との間の搬送経路において前記用紙を前記回転部材へと案内するガイド部を有することを特徴とする、定着装置。
  2. 前記ガイド部は、前記爪部材により前記定着ローラから分離された用紙の少なくとも前端を前記回転部材の周面に向かって案内することを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記ホルダ部材は、前記定着ローラに対して非接触状態となるように配設され、
    当該装置の作動状態において、前記ガイド部の前記用紙との接触部分の温度は、前記爪部材の前記用紙との接触部分の温度に比べて低くなるように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記ホルダ部材は、
    所定方向に沿って延設され、前記爪部材を固定的に保持する第1保持部と、
    前記所定方向に沿って延設され、前記回転部材を前記爪部材の近傍で回転可能に保持する第2保持部とを有し、
    前記回転部材は、前記爪部材に対して離間可能に、前記第2保持部の延在方向に所定の遊びを有した状態で前記第2保持部に保持されることを特徴とする、請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記回転部材は、少なくとも表面がフッ素樹脂により構成されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
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