JP2002082564A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置および画像形成装置

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JP2002082564A
JP2002082564A JP2000273670A JP2000273670A JP2002082564A JP 2002082564 A JP2002082564 A JP 2002082564A JP 2000273670 A JP2000273670 A JP 2000273670A JP 2000273670 A JP2000273670 A JP 2000273670A JP 2002082564 A JP2002082564 A JP 2002082564A
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roll
recording medium
fixing device
fixing
toner image
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JP2000273670A
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English (en)
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Keitarou Sonoguchi
慶太郎 薗口
Atsumi Kurita
篤実 栗田
Ryuichi Inamiya
竜一 稲宮
Yasutaka Naito
康隆 内藤
Masaru Kijima
勝 木島
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】用紙に定着されたトナー像を傷つけたり、定着
ロールを傷つけることなく、定着ロールから用紙を確実
に剥離する剥離補助部材を備えた定着装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】未定着トナー像を記録媒体に定着させる定
着装置において、2本のロールのうちの記録媒体上の未
定着トナー像が接する側の第1のロールの、第1のロー
ルの回転方向に関しニップ部の下流側に近接させて、ニ
ップ部からでてきた記録媒体を第1のロールから剥離さ
せる、金属基材に弾性体を成型してなる板状の剥離補助
部材を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ等の電子写真式の画像形成装置、およびその画像形
成装置に用いられ、記録媒体上に形成されたトナー像を
加熱および加圧して定着させる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、ファクシミリ等の電子写
真式の画像形成装置においては、内部に熱源を有する一
対のロールを圧接させてニップ部を形成し、そのニップ
部に用紙上に転写されたトナー像を通過させ、加熱する
とともに加圧してトナー像を溶融し用紙に定着させる定
着装置が広く用いられている。
【0003】図1は、従来から用いられている代表的な
定着装置を示す図である。
【0004】図1に示す定着装置は、内部に加熱源3を
有し回転方向Aに回転する定着ロール1と、この定着ロ
ール1を圧接して回転方向Bに回転する加圧ロール2
と、この定着ロール1に取り付けられ、トナーオフセッ
トを防止する離型剤4を定着ロール1の外周面に供給す
る離型剤供給装置5とを備えたものであり、この定着装
置では未定着トナー像6を担持する用紙7を、定着ロー
ル1と加圧ロール2が形成するニップ部8を通過させる
ことによって未定着トナー像6の定着が行なわれる。こ
こで、定着ロール1の回転方向Aに関しニップ部8の下
流側に近接させて定着ロール1から用紙7を剥離する剥
離爪9が設けられている。
【0005】定着ロール1は、内部に加熱源3を有する
金属製の基質ロール10と、この基質ロール10に被覆
された内側弾性体層11と、離型剤4との親和性を有し
かつ耐摩耗性を有するフッ素ゴム等の弾性材料により形
成され、内側弾性体層11に被覆された外側弾性体層1
2とを備えている。そして、定着ロール1と加圧ロール
2により、適度の圧力と接触幅をもって用紙7を圧接し
加熱する一方、外側弾性体層12に供給される離型剤4
の作用により、トナー像6が定着ロール1にオフセット
されるのを防止している。
【0006】しかし、従来から採用されている離型剤供
給装置5を備える転写装置は、離型剤4が定着ロール1
を介して用紙7に過剰に転移してしまい、定着後の用紙
に粘着テープを接着したり、ボールペン、水性ペン、鉛
筆等で加筆することができないという問題がある。
【0007】また、OHPシート等に定着処理を施す場
合は、OHPシート等に離型剤が過剰に転移すると透過
性が低下してしまいカラー画像を投影しても発色せず、
黒ずんで見えるという問題もある。
【0008】これらの問題を解決するため、特開平11
−184300号公報に、定着ロールにフッ素樹脂から
なる離型層を設けるとともに、トナーにワックスを含有
させ、剥離補助部材を用いて定着ロールから用紙を剥離
する構成の定着装置が開示されている。
【0009】この開示された定着装置によれば、離型剤
供給装置は使われていないので、離型剤を用いることに
より生じる加筆性等の問題点は改善される。
【0010】しかしながら、フッ素樹脂からなる離型層
を設けることに伴って従来から多用されている接触式剥
離爪は、定着ロール表面の離型層を傷つけてしまうこ
と、剥離爪をたとえ非接触式としても、定着ロールの軸
方向の所々に設けられている剥離爪により用紙が局部的
な圧力を受け、画像を傷つけるという問題が派生し、剥
離爪に代えて定着ロールの軸方向全体にわたって剥離す
る構成の新たな剥離補助部材を設けている。
【0011】この新たな剥離補助部材は、トナー像定着
後の用紙を、定着ロールの軸方向全体で均一に剥離する
ため、剥離補助部材自体により画像が傷つけられること
がなく、非接触式とすることにより定着ロール表面を傷
つける機会も少なくなるという利点がある。
【0012】なお、軸方向全体にわたり均一に剥離する
剥離補助部材を用いる定着装置は、この他にも特開平1
1−133776号公報、特開2000−98791号
公報により開示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平11−
184300号公報等に開示されている定着装置は、剥
離補助部材の基材としてポリイミド樹脂等の耐熱性プラ
スチックシートを用いており、そのシートを支える支持
プレートに金属を用いていることによる熱膨張率の違い
から、シートに歪が生じたり、シートが波状に変形し
て、用紙の通過を妨げるジャムが誘発されるという問題
がある。
【0014】この問題の解決には、剥離補助部材の基材
に鉄やステンレス等の金属を用いる必要がある。
【0015】しかし、熱伝導率の大きい金属を剥離補助
部材として用いると、用紙がニップ部を通過するときに
発生する水蒸気により剥離補助部材が結露し、用紙を汚
したり、用紙が剥離補助部材に張り付きジャムを発生さ
せるという問題が新たに発生する。また、ジャムが発生
すると、剥離補助部材が定着ロール側に押し付けられ、
定着ロール表面を傷つけるという問題もある。
【0016】本発明は、上記事情に鑑み、用紙に定着さ
れたトナー像を傷つけたり、定着ロールを傷つけること
なく、定着ロールから用紙を確実に剥離する剥離補助部
材を備えた定着装置、およびそのような定着装置を備え
た画像形成装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の定着装置は、少
なくとも一方の内部に熱源を有し、互いに接触すること
によってニップ部を形成しながら回転する2本のロール
を備え、該ニップ部に搬送されてきた、表面に未定着ト
ナー像を担持する記録媒体を挟んで加熱するとともに加
圧して該未定着トナー像を記録媒体に定着させる定着装
置において、上記2本のロールのうちの記録媒体上の未
定着トナー像が接する側の第1のロールの、該第1のロ
ールの回転方向に関し前記ニップ部の下流側に近接させ
て、該ニップ部からでてきた記録媒体を該第1のロール
から剥離させる、金属基材に弾性体を成型してなる板状
の剥離補助部材を備えたことを特徴とする。
【0018】ここで、上記剥離補助部材が、フッ素樹脂
またはフッ素ゴムからなる被覆層を有することは好まし
い。
【0019】また上記第1のロールが、未定着トナー像
を記録媒体に定着させる定着機能部を有し、上記剥離補
助部材は、該第1のロールの回転軸方向に関し、該定着
機能部の両端からはみ出る長さを有するものであること
が好ましい。
【0020】さらに、上記金属基材は、前記第1のロー
ルに近接した側の辺の、該第1のロールの回転軸方向の
両端が丸みを帯びた形状を有するものであることも好ま
しい形態である。
【0021】また、上記剥離補助部材は、記録媒体が通
過する領域を避けた両側に突起部を有することにより、
上記第1のロールから記録媒体の剥離を担う部分を該第
1のロールに対し近接した状態に保つものであることも
好ましい形態である。
【0022】その上、上記剥離補助部材を前記第1のロ
ールに向けて付勢する付勢部材を備えることも好ましい
態様である。
【0023】また、本発明の画像形成装置は、所定の像
担持体上にトナー像を形成して該トナー像を所定の記録
媒体上に転写し、該トナー像が転写された記録媒体を定
着装置に搬送して加熱するとともに加圧することによ
り、該記録媒体上に定着トナー像からなる画像を形成す
る画像形成装置において、上記定着装置が、少なくとも
一方の内部に熱源を有し、互いに接触することによって
ニップ部を形成しながら回転する2本のロールを備え、
該2本のロールのうちの記録媒体上の未定着トナー像が
接する側の第1のロールの、該第1のロールの回転方向
に関し上記ニップ部の下流側に近接させて、該ニップ部
からでてきた記録媒体を該第1のロールから剥離させ
る、金属基材に弾性体を成型してなる板状の剥離補助部
材を備えた、該ニップ部に搬送されてきた、表面に未定
着トナー像を担持する記録媒体を挟んで加熱するととも
に加圧して該未定着トナー像を記録媒体に定着させるこ
とを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の定着装置の実施
形態について説明する。
【0025】図2は、本発明の定着装置の第1の実施形
態をあらわす図である。
【0026】図2に示す定着装置は、内部に熱源を有
し、回転方向Aに回転する定着ロール1と、この定着ロ
ール1に接触することによってニップ部8を形成しなが
ら回転方向Bに回転する、内部に熱源を有する加圧ロー
ル2とを備え、そのニップ部8に搬送されてきた未定着
トナー像6を担持する記録媒体14を挟んで加熱すると
ともに加圧して、その未定着トナー像6を記録媒体14
に定着させるものである。
【0027】定着ロール1は、内部に熱源3を有する金
属製の基質ロール10と、この基質ロール10に被覆さ
れた内側弾性体層11と、内側弾性体層11に被覆さ
れ、離型性のよいフッ素樹脂などで形成された表面層1
2を有する定着機能部(図示しない)を備え、内側弾性
体層11の弾性作用により、加圧ロール2との間に適度
の圧力のニップ部8を形成し、ニップ部8を通過する記
録媒体14を加熱し圧接する一方、表面層12の有する
離型作用によって、記録媒体14上の未定着トナー像6
がオフセットするのを防止している。
【0028】また、定着ロール1の回転方向Aに関しニ
ップ部8の下流側に近接させて、定着ロール1の回転軸
方向に関し、定着機能部(図示しない)の両端からはみ
出る長さの板状の剥離補助部材15が設けられ、ニップ
部8を通過してでてきた記録媒体14はこの剥離補助部
材15により定着ロール1から剥離される。
【0029】ここで、例えば記録媒体14の搬送方向に
おける片側の半面だけにトナー像6が載っていて、他の
片側の半面にはトナー像6が載っていないものがニップ
部8を通過すると、トナー像6が載っている片側の半面
は定着ロール1に巻き付き、トナー像6が載っていない
片側の半面は定着ロール1から剥がれようとするためジ
ャムとなることがあり、記録媒体14が板状の剥離補助
部材15を定着ロール1に押しつけて定着ロール1を傷
つけることがある。特に、板状の剥離補助部材15の隅
が尖っていると、板状の剥離補助部材15の隅が定着ロ
ール1に食い込み、内側弾性体層11まで達する傷とな
ることがある。
【0030】したがって、板状の剥離補助部材15の長
さを長くして、定着ロール1の定着機能部の両端からは
み出る長さとしておけば、剥離補助部材15の隅で定着
ロール1を傷つけることは防止できる。
【0031】図3は、図2に示す第1の実施形態に用い
る剥離補助部材の概略断面図である。
【0032】図3に示す剥離補助部材15は、SUS製
の金属板を基材30とし、フッ素ゴムからなる弾性体3
1がその基材30の表面に成型され、その弾性体31の
表面に離型性を有するフッ素樹脂からなる被覆層32が
コーテイングされている。
【0033】ここで、被覆層32はフッ素樹脂に代えて
フッ素ゴムをコーテイングしたものでもよい。なお、被
覆層32は塗りつぶされている。
【0034】このように、基材30を金属製とすること
により波状の変形を防止できる上、紙から発生する水蒸
気が金属近傍で急激かつ連続的に冷却されて生じる結露
は、金属製基材の表面に弾性体を設け、剥離補助部材の
熱伝導率を小さく抑えることにより防止できる。
【0035】また、弾性体の表面には離型性のよいフッ
素樹脂がコーテイングされているので、トナーがオフセ
ットしたり、堆積したりするのを防ぐことができる。
【0036】次に、本発明の定着装置の第2の実施形態
について説明する。
【0037】この第2の実施形態は、剥離補助部材の構
造を除けば、第1の実施形態と構成が同じであり、ここ
では剥離補助部材に限って説明する。
【0038】図4は、本発明の定着装置の第2の実施形
態に用いる剥離補助部材の概略断面図である。
【0039】図4に示す剥離補助部材16は、SUS製
金属板を基材30とし、その基材30の片面および端面
にフッ素ゴムからなる弾性体31が成型され、その成型
された面のみならず、成型されていない別の面をも含
め、表面に離型性を有するフッ素樹脂からなる被覆層3
2がコーテイングされている。
【0040】なお、ここではコーテイングによって被覆
しているが、チュービング等によって被覆してもよい。
また、被覆層32はフッ素樹脂に代えてフッ素ゴムをコ
ーテイングしたものでもよい。なお、被覆層32は塗り
つぶされている。
【0041】ここで、本実施形態の剥離補助部材は、弾
性体31が成型されていない面を、定着ロール側に向け
て使用する。
【0042】このように、少なくとも記録媒体と接する
面は、弾性体31が成型されているので結露の心配がな
い上、その表面には離型性のよい被覆層32がコーテイ
ングされているので、トナーがオフセットしたり、堆積
したりするのを防ぐことができる。
【0043】また、弾性体31は片面だけが成型され、
成型の際の基準面ができるので、フッ素ゴムの厚さが安
定する上、厚さを薄くすることができるという利点があ
る。
【0044】次に、本発明の定着装置の第3の実施形態
について説明する。
【0045】この第3の実施形態に関しても、剥離補助
部材の構造を除けば、第1の実施形態と構成が同じであ
り、ここでは剥離補助部材に限って説明する。
【0046】図5は、本発明の定着装置の第3の実施形
態に用いる剥離補助部材の一端部の概略平面構造図であ
る。
【0047】図3および図4では、第1および第2の実
施形態に用いる剥離補助部材の断面構造を示したが、こ
こでは、本実施形態に用いる剥離補助部材の平面構造
(平面方向に切断したもの)のうち特徴的な一端部を示
している。
【0048】図5における剥離補助部材17は、SUS
製金属板を基材30とし、その基材30は定着ロール1
に近接した側の一辺の、定着ロールの回転軸方向の両端
(図5には一端のみ示されている)が丸みを帯びた形状
Cとなっており、その基材の表面にフッ素ゴムからなる
弾性体31が成型され、さらに、その弾性体31の表面
にフッ素樹脂からなる被覆層32がコーテイングされて
いる。
【0049】なお、ここでも被覆層32は塗りつぶされ
ている。
【0050】このように、金属性基材30には弾性体3
1が成型してあるので結露の心配がない上、弾性体31
の表面には離型性のよい樹脂からなる被覆層32が設け
られているので、剥離の際にトナーがオフセットした
り、堆積したりするのを防いでいる。さらに、剥離補助
部材17が定着ロールに近接する、一辺の両端に丸みが
設けられているので、定着装置を組み立てるときなど、
剥離補助部材17が定着ロール1に接触しても定着ロー
ル1に食い込むほどの傷とはならない。
【0051】次に、本発明の定着装置の第4の実施形態
について説明する。
【0052】図6は、本発明の定着装置の第4の実施形
態をあらわす図である。
【0053】図6に示す定着装置は、内部に加熱源3を
有し回転方向Aに回転する定着ロール1と、内部に加熱
源13を有し回転方向Bに回転しながら定着ロール1を
圧接してニップ部8を形成する加圧ロール2とを備えて
おり、そのニップ部8に未定着トナー像6が担持された
記録媒体7を通過させることによって、未定着トナー像
6を加熱するとともに加圧して、記録媒体14に定着さ
せるものである。
【0054】また、ニップ部8の下流側には、ニップ部
8に近接させて、ニップ部8を通過した記録媒体14を
定着ロール1から剥離する板状の剥離補助部材18が設
けられており、その剥離補助部材18には、その剥離補
助部材18を定着ロール1に向けて付勢する付勢部材3
3が取り付けられている。
【0055】ここで、付勢部材33として、バネを用い
ることが望ましいが、ゴムなどの弾性部材を用いてもよ
い。
【0056】図7は、図6に示す第4の実施形態に用い
る剥離補助部材の概略断面図である。
【0057】図7に示す剥離補助部材18は、SUS製
金属板を基材30とし、その基材30の全表面にはフッ
素ゴムからなる弾性体31が成型され、その弾性体31
の、記録媒体が通過する領域を避けた両側には、突起部
34が設けられている。
【0058】さらに、その突起部が設けられた弾性体3
1の表面にはフッ素樹脂からなる被覆層32がコーテイ
ングされている。なお、ここでも被覆層32は塗りつぶ
されている。
【0059】図8は、図7に示す第4の実施形態に用い
られる剥離補助部材と、定着ロールとの位置関係をあら
わす概略図である。
【0060】図7を参照して説明したように、この第4
の実施形態に用いられる、板状の剥離補助部材18は、
その両端付近に突起部34が設けられており、付勢部材
33で付勢された剥離補助部材18はその突起部34で
定着ロール1に接触する。
【0061】このため、記録媒体を剥離する役割を担う
部分35は、定着ロール1に対して絶えず近接した状態
に保たれている。
【0062】ここで、定着ロール1は、離型性のよいフ
ッ素樹脂などで形成された表面層を有する定着機能部3
6を備え、剥離補助部材18の突起部34は、その定着
機能部36を外した位置で定着ロール1と接触する構成
となっている。
【0063】このように本実施形態において用いられる
板状の剥離補助部材18は突起部34が設けられ、付勢
部材33で付勢されているので、その板状の剥離補助部
材18と定着ロール1との間隔を調整する困難性が緩和
され、剥離補助部材18は定着ロール1と絶えず近接し
た状態に保たれている。この結果、本実施形態の剥離補
助部材18は、定着ロール1から記録媒体を確実に剥離
することができる。
【0064】次に、本発明の定着装置の効果を確認する
試験の結果について説明する。
【0065】この確認試験は、図2に示した構成の定着
装置を用い、オフラインベンチで行なわれた。
【0066】この確認試験で用いた定着ロール1は、内
部に500Wのコルツランプを熱源3として有する外径
48mm、肉厚7mmのスチール製芯金からなる基質ロ
ール10と、肉厚1mm、ゴム硬度60°のシリコーン
ゴムを用いた内側弾性体11と、20μmのPAF(パ
ーフルオロアルキルビニールエーテル共重合樹脂)を用
いた表面層12とを備えているものである。
【0067】また、この確認試験で採用した加圧ロール
2は、内部に500Wのコルツランプを熱源13として
有する外径44mm、肉厚7mmのスチール製芯金から
なる基質ロール20と、肉厚3mm、ゴム硬度60°の
シリコーンゴムを用いた内側弾性体21と、20μmの
PAFを用いた表面層22とを備えている。
【0068】さらに、ここでは、定着ロール1と加圧ロ
ール2を、7mmのニップ幅が形成されるように加圧
し、各ロールの回転スピードを180mm/s、各ロー
ルの表面温度を160℃とした。
【0069】表1は、第1の実施形態に用いる表面に弾
性体を成型した剥離補助部材について、結露の発生を確
認した結果を示す表である。
【0070】
【表1】
【0071】ここでは、0.2mmのSUS製金属板か
らなる基材にゴム硬度60°のフッ素ゴムを金型成型
し、その表面に20μmの厚さでPFAコートを行なっ
た剥離補助部材についてフッ素ゴムの厚みを変化させた
ものと、比較のため、フッ素ゴムを成型せずに、SUS
製金属板からなる基材に20μmの厚さでPAFをコー
テイングした剥離補助部材(従来品)を用いた。
【0072】また、ここでの確認試験では、剥離補助部
材の先端がニップ部出口から距離7mmで、定着ロール
からの距離0.5mmとなる位置に剥離補助部材を配置
し、富士ゼロックスオフィスサプライ社製P紙(A3
版)を毎分20枚の割合で10枚連続してニップ部を通
過させて結露の発生を確認した。
【0073】表1から明らかなように、フッ素ゴムを成
型せずにPAFをコーテイングした剥離補助部材(従来
品)については表面に結露が発生し、ジャムも発生し
た。
【0074】これに対し、フッ素ゴムを成型した剥離補
助部材については、フッ素ゴムの厚さが少なくとも0.
1mmあれば結露は発生せず、良好な結果が得られた。
【0075】ちなみに、フッ素ゴムの厚さを金型で0.
1mm以下に安定成型するのは困難である。
【0076】また、表1には記載していないが、0.2
mmのSUS製金属板からなる基材にゴム硬度60°の
フッ素ゴムを片面に0.1mmの厚さで金型成型し、そ
の表面に20μmの厚さでPFAコートを行なった、第
2の実施形態として示した断面構造の剥離補助部材につ
いても、第1の実施形態として示した断面構造の剥離補
助部材と同様の試験を行い、結露が発生しないことを確
認した。
【0077】なお、この確認試験においては、弾性体に
フッ素ゴムを用いたが、シリコーンゴムであっても同様
の結果が得られる。
【0078】また、ここでは、弾性体の表面の被覆層を
PFAコートとしたが、トナーの付着を防止する効果が
あるPTFE等のフッ素系樹脂のコーテイングでもよ
く、さらにPFAもしくはPTFEのテープであっても
よい。
【0079】表2は、第1の実施形態に用いる、定着ロ
ールより長さの長い板状の剥離補助部材について、ジャ
ムが発生したときに定着ロールに傷が生じるか否かを確
認した結果を示す表である。
【0080】
【表2】
【0081】ここでは、第1の実施形態として示した断
面構造の、弾性体を成型した剥離補助部材と、弾性体を
成型せずに基材上に直接PAFをコーテイングした剥離
補助部材について、従来から使用されているものと同じ
く定着ロールより片側で10mm長さが短いものと、定
着ロールよりも片側で5mm長さが長いものを用いた。
【0082】この確認試験では、搬送方向の片側の半面
だけにトナーを載せた富士ゼロックスオフィスサプライ
社製S紙(A3版)をニップ部に通過させることにより
強制的にジャムを発生させ、定着ロールの傷の発生状況
を確認した。
【0083】表2から明らかなように、弾性体を成型せ
ずにPAFをコーテイングした剥離補助部材は、長さ
が、定着ロールの軸方向で定着機能部より短い場合、定
着ロール表面に傷が最も入りやすく、また、長さを長く
しても、定着ロールに擦り傷が発生したが、下地に弾性
体を成型した剥離補助部材は、長さを長くすることによ
り、定着ロールには傷が発生しなかった。
【0084】表3は、第3の実施形態において用いられ
ている、一辺の両端に丸みを持たせた剥離補助部材につ
いて、その剥離補助部材が定着ロールに接触したときに
生じる傷の程度を確認した結果を示す表である。
【0085】
【表3】
【0086】ここでは、0.2mmのSUS製金属板か
らなる基材の一辺の両端をR1.0で丸みを持たせ、そ
の基材にゴム硬度60°のフッ素ゴムを金型成型し、さ
らに、その表面をPFAコートした剥離補助部材を、定
着ロールの上方2cmから垂直に落下させて、定着ロー
ルに生じる傷を観察した。
【0087】また、比較のため、基材の一辺の両端は丸
みを持たせるが、弾性体を成型せずに直接基材表面をP
FAコートした剥離補助部材(比較品)、および基材の
一辺の両端は丸みを持たせずに直接基材表面をPFAコ
ートした剥離補助部材(従来品)についても確認を行な
った。
【0088】表3から明らかなように、基材の一辺の両
端に丸みを持たせずに直接基材表面をPFAコートした
剥離補助部材(従来品)は、傷が定着ロールの弾性体層
まで達しているが、第3の実施形態に示す、基材の一辺
の両端に丸みを持たせた剥離補助部材は、傷が画質への
影響がない程度のわずかなものであることが確認され
た。
【0089】また、一辺の両端に丸みを持たせるが、弾
性体を被覆していない剥離補助部材は、傷はロールの表
面にとどまっていたが、画質への影響が僅かにあった。
【0090】次に、本発明の画像形成装置の実施形態に
ついて説明する。
【0091】図9は、本発明の画像形成装置の実施形態
をあらわす図である。
【0092】図9に示す画像形成装置は、像担持体40
は回転する光導電性のドラムであり、その像担持体40
に接触して帯電装置41が像担持体40を帯電させ、帯
電したその像担持体40に露光装置42が露光光を照射
して静電潜像を形成し、その静電潜像を現像装置43が
現像剤を用いて可視化してトナー像を形成し、そのトナ
ー像を転写装置44が記録媒体7に転写する。その記録
媒体7に転写された未定着トナー像6は、内部に熱源を
有し回転する定着ロール1と、その定着ロール1と接触
することによってニップ部8を形成しながら回転する、
内部に熱源を有する加圧ロール2とを備える定着装置に
搬送され、そのニップ部8を通過させることによって、
加熱とともに加圧して定着される。また、記録媒体7の
搬送方向Dに関し,ニップ部8の直後の、定着ロール1
に近接した位置に、ニップ部8からでてきた記録媒体7
を定着ロール1から剥離させる、金属基材に弾性体を成
型してなる、図3に示した板状の剥離補助部材15が設
けられいる。
【0093】この剥離補助部材15の作用により、ニッ
プ部8からでてきた記録媒体7は定着ロール1から確実
に剥離される。
【0094】本実施形態においては、定着装置がこのよ
うな剥離補助部材を備えているので、定着時のトラブル
が少ない、高画質の画像形成装置を提供することができ
る。
【0095】なお、ここでは、剥離補助部材として図3
に示した断面構造のものを用いているが、図4から図8
までに示した構造のものを用いても、同様な効果がえら
れる。
【0096】さらに、これらの剥離補助部材は、記録媒
体を加圧ロールから剥離するために、用いても良く、そ
の場合、記録媒体の搬送方向に関し,定着装置における
ニップ部の直後の、加圧ロールに近接した位置に、図4
から図8までに示した構造のいずれの剥離補助部材を設
けることもできる。
【0097】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、用紙に定着されたトナー像を傷つけたり、定着ロー
ルを傷つけることなく、定着ロールから用紙を確実に剥
離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来から用いられている代表的な定着装置を示
す図である。
【図2】本発明の定着装置の第1の実施形態をあらわす
図である。
【図3】本発明の定着装置の第1の実施形態に用いる剥
離補助部材の概略断面図である。
【図4】本発明の定着装置の第2の実施形態に用いる剥
離補助部材の概略断面図である。
【図5】本発明の定着装置の第3の実施形態に用いる剥
離補助部材の一端部の概略平面図である。
【図6】本発明の定着装置の第4の実施形態をあらわす
図である。
【図7】図6に示す第4の実施形態に用いる剥離補助部
材の概略断面図である。
【図8】図7に示す第4の実施形態に用いられる剥離補
助部材と、定着ロールとの位置関係をあらわす概略図で
ある。
【図9】本発明の画像形成装置の実施形態をあらわす図
である。
【符号の説明】
1 定着ロール 2 加圧ロール 3,13 熱源 4 離型剤 5 離型剤供給装置 6 未定着トナー像 7 用紙 8 ニップ部 9 剥離爪 10,20 基質ロール 11,21 内側弾性体層 12 外側弾性体層 14 記録媒体 15,16,17,18 剥離補助部材 22 表面層 30 金属製基材 31 弾性体 32 被覆層 33 付勢部材 34 突起部 35 記録媒体の剥離を担う部分 36 定着機能部 40 像担持体 41 帯電装置 42 露光装置 43 現像装置 44 転写装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲宮 竜一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 内藤 康隆 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 木島 勝 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 Fターム(参考) 2H033 AA16 AA26 BA16 BA19 BA20 BA21 BB01 BB28

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方の内部に熱源を有し、互い
    に接触することによってニップ部を形成しながら回転す
    る2本のロールを備え、該ニップ部に搬送されてきた、
    表面に未定着トナー像を担持する記録媒体を挟んで加熱
    するとともに加圧して該未定着トナー像を記録媒体に定
    着させる定着装置において、 前記2本のロールのうちの記録媒体上の未定着トナー像
    が接する側の第1のロールの、該第1のロールの回転方
    向に関し前記ニップ部の下流側に近接させて、該ニップ
    部からでてきた記録媒体を該第1のロールから剥離させ
    る、金属基材に弾性体を成型してなる板状の剥離補助部
    材を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】前記剥離補助部材が、フッ素樹脂またはフ
    ッ素ゴムからなる被覆層を有するものであることを特徴
    とする請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】前記第1のロールが、未定着トナー像を記
    録媒体に定着させる定着機能部を有し、前記剥離補助部
    材は、該第1のロールの回転軸方向に関し、該定着機能
    部の両端からはみ出る長さを有するものであることを特
    徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 【請求項4】前記金属基材は、前記第1のロールに近接
    した側の辺の、該第1のロールの回転軸方向の両端が丸
    みを帯びた形状を有するものであることを特徴とする請
    求項1記載の定着装置。
  5. 【請求項5】前記剥離補助部材は、記録媒体が通過する
    領域を避けた両側に突起部を有することにより、前記第
    1のロールから記録媒体の剥離を担う部分を該第1のロ
    ールに対し近接した状態に保つものであることを特徴と
    する請求項1記載の定着装置。
  6. 【請求項6】前記剥離補助部材を前記第1のロールに向
    けて付勢する付勢部材を備えたことを特徴とする請求項
    5記載の定着装置。
  7. 【請求項7】所定の像担持体上にトナー像を形成して該
    トナー像を所定の記録媒体上に転写し、該トナー像が転
    写された記録媒体を定着装置に搬送して加熱するととも
    に加圧することにより、該記録媒体上に定着トナー像か
    らなる画像を形成する画像形成装置において、 前記定着装置は、 少なくとも一方の内部に熱源を有し、互いに接触するこ
    とによってニップ部を形成しながら回転する2本のロー
    ルを備えるとともに、 前記記録媒体の搬送方向に関し前記ニップ部直後の、前
    記2本のロールのうちの該記録媒体上の未定着トナー像
    が接する側の第1のロールに近接した位置に、該ニップ
    部からでてきた該記録媒体を該第1のロールから剥離さ
    せる、金属基材に弾性体を成型してなる板状の剥離補助
    部材を備え、 該ニップ部に搬送されてきた、表面に未定着トナー像を
    担持する記録媒体を挟んで加熱するとともに加圧して、
    前記剥離補助部材の作用を受けて該記録媒体を前記第1
    のロールから剥離させるものであることを特徴とする画
    像形成装置。
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