JPH0747910Y2 - プリント板用補強金具の構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、前部に導電性の補強金具を取り付けた複数枚
のプリント板が導電性の筐体内に平行にかつ挿抜可能に
収納され、該各プリント板の前端にシールド線を備えた
複数本のケーブルが接続された装置に係り、特に補強金
具の構造に関する。

従来技術と問題点 この種の従来の装置を第１図に示す。図中、１はシエル
フを形成する導電性の筐体、２は筐体１内に平行にかつ
挿抜可能に収納された複数枚のプリント板である。プリ
ント板２には、第２図に詳細を示すように、補強金具３
と、複数個のコネクタ４と、１対のプリント板着脱レバ
ー（プリント板着脱機構）５とが設けられている。補強
金具３は、プリント板２の前部に取り付けられている。
コネクタ４はプリント板２の前端に取り付けられてプリ
ント板２の回路に接続されており、該コネクタ４には、
シールドを備えたケーブル６が接続されている。レバー
５は、プリント板２の前端左右に回動可能に設けられて
おり、プリント板２の収納時にはこのレバー５を持つて
挿入を行つて該プリント板２を筐体１のバツクプレート
に設けられたコネクタ等の接続部材（図示せず）に接続
し、プリント板２の抜き取り時にはこのレバー５を回動
させその一端の係合部７を筐体１の両側部８に係合させ
て抜き取りを行うようになつている。なお、第１図では
最上段以外のプリント板２には補強金具3,コネクタ4,レ
バー５を省略している。

ところが、このような構成の場合、ケーブルが邪魔にな
つてプリント板の着脱がやりずらく、またプリント板着
脱機構及びケーブルのシールドをフレームアースのため
に筐体に接続する機構（図示せず）を必要とし構造が複
雑になるという欠点があつた。

考案の目的 本考案は上述の欠点を解決するためのもので、ケーブル
をプリント板着脱の邪魔にならないようにホールドで
き、しかも特別な機構を必要とせずにプリント板着脱、
シールド接続を行うことのできる多機能の補強金具を提
供することを目的としている。

考案の構成 本考案では、補強金具の両側端に、プリント板収納時に
筐体の両側部に当接して該両側部に対する補強金具の固
定を可能にする取付部を一体に形成し、かつ前記補強金
具にケーブルのシールド接続用の穴を形成するととも
に、前記補強金具に、ケーブルホールド用兼プリント板
挿抜用の取手を前方に突出させて一体的に形成すること
により、上記目的の達成を図つている。

考案の実施例 以下、第３図に関連して本考案の実施例を説明する。

第３図は本考案に係るプリント板用補強金具の実施例を
示す斜視図で、図中、11はシエルフを形成する導電性の
筐体、12は筐体11内に従来と同様に収納された複数枚の
プリント板である。

プリント板12には、補強金具13と、複数個のコネクタ14
とが設けられ、該コネクタ14には、編組シールド15を備
えたケーブル16が接続されている。

補強金具13は、前方に突出する１対の取手17を一体的に
備えており、かつ取付用穴18を有する取付部19を両側端
に一体に備えている。また、補強金具13には、シールド
15接続用の複数個の穴20が設けられている。取付部19
は、プリント板12収納時の固定用のもので、プリント板
12の収納状態で筐体11のフランジ（側部）21に当接する
ようになつている。従つて、フランジ21に取付部19の取
付用穴18に対応する穴（またはねじ穴）を形成しておけ
ば、取付部19をねじ22によりフランジ21に固定してプリ
ント板を固定することができる。

ケーブル16のコネクタ14に対する接続に際しては、ケー
ブル16は取手17にホールドさせて導入され、各ケーブル
16のシールド15は穴20を利用して補強金具13に接続され
る。この接続時に、穴20をねじ穴としておいてこのねじ
穴に螺合するねじ23により接続を行うと、接続作業は容
易で、しかもシールド15の取り外しも容易である。

また、プリント板12の着脱に際しては、プリント板12よ
り前方まで突出している取手17を操作してプリント板挿
抜を容易に行うことができる。

考案の効果 本考案は以上のように構成されているので、次の各種の
優れた効果を奏することが可能である。

（１） 補強金具に、ケーブルホールド（取手17によ
る）、ケーブルシールドの筐体への接続（穴20によ
る）、プリント板着脱（取手17による）及びプリント板
固定（取付部19による）の各機能を兼ねさせるようにな
つており、部品点数を削減してコスナを低減することが
可能である。

（２） コネクタに接続されるケーブルを、プリント板
挿抜の邪魔にならないように取手を用いて整線すること
ができ、またケーブルシールドの筐体への接続も容易で
ある。

（３） プリント板の前部にコネクタロツク用ラツチ，
トグルスイツチのレバー等の突起物がある場合、前方に
突出する取手にケーブルが整線されているためその保護
になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の装置の斜視図、第２図はそのプリント板
の斜視図、第３図は本考案を適用したプリント板用補強
金具の実施例を示す斜視図で、図中、11は筐体、12はプ
リント板、13は補強金具、14はコネクタ、15はシール
ド、16はケーブル、17は取手、19は取付部、20は穴、21
は筐体のフランジ（側部）である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】補強金具を取り付けた複数枚のプリント板
   が挿抜可能に収納され、前記各プリント板の前端に複数
   本のシールドケーブルが接続された装置において、前記
   補強金具の両側端に、前記プリント板収納時に前記筐体
   の両側部に当接して固定される取付部を形成し、かつ前
   記補強金具に前記シールドケーブル接地用の端子部を形
   成するとともに、前記補強金具に、前記シールドケーブ
   ルを保持するプリント板挿抜用の取手を形成したことを
   特徴とするプリント板用補強金具の構造。