JPH0346520Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は筒状成形材を使用した電子機器等の卓
上装置の筐体構造に関するものである。

（従来の技術） 従来、このような分野の技術としては、実願昭
59−038026号の願書に添付した明細書及び図面に
記載されるものがあつた。第２図ａは従来の筐体
構造の分解斜視図であり、同図ａ及びｂはその要
部拡大図である。印刷配線板１には前面パネル２
とこれと対向して後面パネル３が取付けられてい
る。また、フロントカバ４はその上部爪５を前面
パネル２の上部に係止するとともに下部爪６を前
面パネル２に押し込んで取り付けられる。さら
に、印刷配線板１を筐体７に設けられた溝８をガ
イドとして矢印Ａ方向に前面パネル２が筐体の筒
状部７の端部に当たるまで挿入し、後面パネル３
に設けられたネジ孔９とネジ１０によつて、後面
パネル３を後部保護板１１に取付ける。このよう
に組み立てることにより、前面パネル２及び後部
保護板１１が相対して筐体の筒状部７に接触し、
印刷配線板１は矢印Ａ，Ｂのいずれの方向にも移
動出来ず固定される。またこの時、前面パネル２
に係止されていたフロントカバ４の上部爪５及び
下部爪６は筐体筒状部７の内部にあり、矢印Ｃ及
びＤの方向にフロントカバ４が動かないように固
定している。

（解決すべき問題点） しかしながら、上記構成の筐体構造では、印刷
配線板は筐体前方からしか取付けあるいは取外し
ができず、装置の調整等をする際に後面側につい
ている接続コネクタ付ケーブルを外すか、もしく
は該ケーブルをつけたまま前面に引き出さねばな
らない。ケーブルをつけたまま前面に引き出す場
合は、ケーブルの断線が起こる可能性があるとい
う問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） この考案は前記問題点を解決するために、卓上
装置の筐体構造において印刷配線板を前後方向に
挿抜できるよう前面パネル及び後面パネルを変形
し、前記前面パネル及び後面パネル並びに印刷配
線板を筐体に固定する手段を設けた。

（作用） 本考案では、印刷配線板を前後方向に挿抜でき
るよう前面パネル及び後面パネルを変形したこと
により、後方向にも印刷配線板を抜くことができ
るのでケーブルの断線が起こらないようにするこ
とができ、前記問題点を除去することができる。

（実施例） 第１図ａは本考案の実施例を示す分解斜視図で
あり、同図ｂ及びｃはその要部拡大図である。筐
体筒状部１３の内部にはガイド溝２０が設けられ
ている。この溝２０にあたらずに前面パネル１４
及び後面パネル１５並びに印刷配線板１２が筐体
筒状部１３の内部を前後に挿抜できるように、切
欠き部１４−ａを設けた前面パネル１４とコ字状
に折り曲げられた後面パネル１５が相対するよう
に印刷配線板１２に取付けられている。後面パネ
ル１５には接続コネクタ１６が取り付けられ、こ
れに接続用コネクタケーブル２９が接続されてい
る。後面パネル１５に設けられたネジ孔１７とネ
ジ１８によつて、後部保護板１９を後面パネル１
５に取り付け、さらに印刷配線板１２を筐体筒状
部１３に設けられたガイド溝２０をガイドとして
矢印Ａの方向に後部保護板１９が筐体筒状部の端
部１３−１に接触するまで挿入し、他端部１３−
２において、前面パネル１４に設けられたネジ孔
２１とネジ２２によつて保護板２３を前面パネル
１４に取り付ける。前面パネル１４及び後面パネ
ル１５並びに印刷配線板１２を筐体筒状部１３か
ら取り外すには、ネジ１８もしくはネジ２２を取
り外し前方もしくは後方へ引き出せばよい。例え
ば後方に取り出すには、ネジ２２を取り外し前面
パネル１４及び後面パネル１５並びに印刷配線板
１２を筐体内部に設けられたガイド溝２０に沿つ
て後方へ引き出す。この際、後面パネル１５の接
続用コネクタ１６に取り付けられた接続用コネク
タケーブル２９は負荷がかからないので断線の恐
れがない。

また本実施例においては保護板２３にガイド孔
２５を設け、このガイド孔２５に合う挿入部２６
を有するフロントカバ２４の内部にラバーマグネ
ツト２７及び透明板２８を第１図ｂのように設け
ている。ラバーマグネツト２７と挿入部２６とで
フロントカバ２４を保護板２３に固定し、透明板
２８により前面パネル１４に設けられたスイツチ
等の誤操作を防止している。

前面パネル１４及び後面パネル１５並びに印刷
配線板１２を筐体筒状部１３に固定するには前記
手段のほかに、第３図に示すように、表面パネル
１４及び後面パネル１５のそれぞれにネジ止め用
固定手段１４−ｂ及び１５−ｂを設けさらに筐体
筒状部の対応する位置にネジ孔を設けることによ
りネジ止めする手段も可能である。

（考案の効果） 以上詳細に説明したように本考案によれば、印
刷配線板を筐体筒状部内で前後に挿抜できるよう
に前面パネル及び後面パネルを変形したことによ
り、保守等の際に前面もしくは後面パネルに接続
されたケーブルに負荷がかからないような方向に
印刷配線板を引き出すことができケーブルの断線
を防止することができるという効果が期待され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す図であつて、ａ
は分解斜視図、ｂ及びｃは本考案の実施例の要部
拡大図である。第２図は従来例を示す図であつ
て、ａは分解斜視図、ｂおよびｃは従来例の要部
拡大図である。第３図は前面パネルおよび後面パ
ネル並びに印刷配線板を筐体筒状部に固定するた
めの一手段を表わす図である。 １，１２……印刷配線板、２，１４……表面パ
ネル、３，１５……背面パネル、４，２４……フ
ロントカバ、５……上部爪、６……下部爪、７，
１３……筐体筒状部、１３−１，１３−２……筐
体筒状部の端部、８，２０……ガイド溝、９，１
７，２１……ネジ孔、１０，１８，２２……ネ
ジ、１１，１９……後部保護板、１６……接続用
コネクタ、２３……保護板、２５……ガイド孔、
２６……挿入部、２７……ラバーマグネツト、２
８……透明板、２９……接続用コネクタ付ケーブ
ル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 印刷配線板とこれに固定される筐体の前面パネ
   ル及び後面パネルと筒状の筐体部分とを有する卓
   上装置の筐体構造において、前記前面パネル及び
   後面パネルを前記印刷配線板に固定した状態で前
   記印刷配線板を筐体筒状部内で前後に挿抜できる
   ような形状に前記前面パネル及び後面パネルが加
   工されていることと、前記前面パネル及び後面パ
   ネル並びに前記印刷配線板を筐体筒状部に固定す
   る固定手段を設けたことを特徴とする卓上装置の
   筐体構造。