JPH0534144Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 プリント配線板（以下プリント板という）の取
付構造であつて、プリント板の一端にＬ字形の金
具を設けて筐体側壁にねじ固定できるようにする
と共に、プリント板を筐体に対して挿抜するとき
の案内を行なうガイドレールを筐体底部に設ける
ことによりプリント板の筐体への組付けの作業
性、保守性の改善を可能とする。

〔産業上の利用分野〕

本考案は電子機器の筐体に対するプリント板の
取付構造に関するもので、さらに詳しく言えば、
プリント板の筐体への組立性及び保守性の改善に
関するものである。

近年電子部品の小型化により高密度実装された
電子機器が多くなつてきている。このため筐体内
でプリント板、電源盤などの各ユニツトは平面実
装から立体実装に変つて来ており、各ユニツトの
組立の作業性、保守性が確保しにくくなつてい
る。このため各ユニツトの取付、取外しを容易に
行なうことができるプリント板の取付構造が要求
されている。

〔従来の技術〕

従来のプリント板の取付構造を第３図の斜視図
に示す。同図において、筐体は底板１と後部壁２
を有する本体と、前面板３と、上部を覆う上カバ
ー４とよりなり、プリント板５はＺ字状金具６を
介して本体の底板１にねじ固定されている。なお
７はプリント板５の上方に実装された電源盤等の
ユニツトである。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記従来のプリント板の取付構造では、電源盤
等のユニツト７が立体実装でプリント板５の上方
に実装されているため、各ユニツトの作業性が悪
く、（組立の順序が決つてしまう）また保守時に
プリント板を取外す場合、まず最初に電源盤等の
ユニツト７を取外さないとプリント板５を取外せ
ないという欠点があつた。またうまく取外せたと
しても筐体から引出し時に半田付け面のリード線
が筐体に引掛かるといつた問題もあつた。

本考案はこのような点に鑑みて創作されたもの
で、作業性、保守性の良いプリント板の取付構造
を提供することを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

このため本考案においては、第１図に例示する
ように、前面板と後部壁と底板とを有する断面凹
形の筐体本体１１と、上面板と両側壁を有する断
面逆凹形の上カバー１２とよりなる筐体１０に、
電子部品を搭載したプリント配線板１３と、該プ
リント配線板１３の上方に実装された電源盤等の
ユニツト１６を収容し、且つ前記上カバーを取り
外したときに前記プリント配線板１３を側方に引
出すことができる開口を有する筐体１０とよりな
る電子機器において、上記プリント配線板１３の
後部にＬ字形の金具１４を設けて筐体側壁１１ｂ
にねじ固定可能とし、さらに該プリント配線板１
３の搭載位置の側方で、且つ搭載位置より高い位
置に該プリント配線板１３の筐体１０に対する挿
抜時の案内を行なわせることができるガイドレー
ル１５を設けたことを特徴としている。

〔作用〕

プリント板１３の後部にＬ字形の金具１４を設
けたことにより、筐体外部よりねじを用いて該Ｌ
字形金具１４を固定することができるため、プリ
ント板上方に電源盤等のユニツト１６が実装され
ていてもプリント板１３の取り付け取外しが可能
となり、またプリント板１３の挿抜はその一方の
側部をガイドレール１５に乗せて行なうことがで
き、半田付け面の損傷防止が可能となる。

〔実施例〕 第１図及び第２図は本考案の実施例を示す図で
あり、第１図は斜視図、第２図ａは第１図のａ−
ａ線における断面図、第２図ｂは第１図のｂ−ｂ
線における断面図である。

本実施例は第１図、第２図に示すように、筐体
１０は前面板１１ａを有する筐体本体１１と、上
カバー１２とよりなり、内部に搭載したプリント
板１３を側方（矢印Ａ方向）に引出すことができ
る開口を有する。電子部品を搭載したプリント板
１３は、その後端にＬ字形の金具１４が設けられ
筐体本体１１の側壁１１ｂに外側よりねじ固定で
きるようになつている。また該プリント板１３の
前部はＺ字状金具（図示省略）を介して筐体本体
１１に固定されている。また筐体本体１１にはプ
リント板１３の搭載位置の側方に断面が階段状を
なすガイドレール１５が設けられている。なお、
１６はプリント板１３の上方に搭載された電源盤
等のユニツトである。

このように構成された本実施例は、プリント板
１３を取外す場合、筐体本体１１の側面のねじ１
７を取外せば電源盤等のユニツト１６を取外すこ
となく容易にプリント板１３を取外すことができ
る。また取外したプリント板１３を筐体本体１１
より取り出すときは、該プリント板１３の側端を
ガイドレール１５の上に乗せて矢印Ａ方向に容易
に引出すことができる。この場合半田付け面のリ
ード線等が筐体本体に引掛ることがなく、また電
源盤等のユニツト１６があつても、その下を容易
に通過させることができる。この逆を行なえばプ
リント板１３の実装も容易である。このようにし
て作業性、保守性の向上が可能となる。

〔考案の効果〕

以上述べてきたように、本考案によれば、極め
て簡易な構成により、立体実装を行なつた装置に
おいて、直接関係のないユニツト類を取外すこと
なく容易にプリント板を取付け、取外しすること
ができ、実用的には極めて有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す斜視図、第２図
は本考案の実施例を示す断面図、第３図は従来の
プリント配線板の取付構造を示す図である。 第１図、第２図において、１０は筐体、１１は
筐体本体、１２は上カバー、１３はプリント板、
１４はＬ字形金具、１５はガイドレール、１６は
電源盤等のユニツト、１７はねじである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前面板と後部壁と底板とを有する断面凹形の筐
   体本体１１と、上面板と両側壁を有する断面逆凹
   形の上カバー１２とよりなる筐体１０に、電子部
   品を搭載したプリント配線板１３と、該プリント
   配線板１３の上方に実装された電源盤等のユニツ
   ト１６を収容し、且つ前記上カバーを取り外した
   ときに前記プリント配線板１３を側方に引出すこ
   とができる開口を有する筐体１０とよりなる電子
   機器において、 上記プリント配線板１３の後部にＬ字形の金具
   １４を設けて、筐体側壁１１ｂにねじ固定可能と
   し、 さらに該プリント配線板１３の搭載位置の側方
   で、且つ搭載位置より高い位置に該プリント配線
   板１３の筐体１０に対する挿抜時の案内を行なわ
   せることができるガイドレール１５を設けたこと
   を特徴とするプリント配線板の取付構造。