JPH0747605B2 - 高屈折率有機ガラス - Google Patents

高屈折率有機ガラス

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JPH0747605B2
JPH0747605B2 JP27249089A JP27249089A JPH0747605B2 JP H0747605 B2 JPH0747605 B2 JP H0747605B2 JP 27249089 A JP27249089 A JP 27249089A JP 27249089 A JP27249089 A JP 27249089A JP H0747605 B2 JPH0747605 B2 JP H0747605B2
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organic glass
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index organic
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好春 藤尾
金正 松熊
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Daiso Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高屈折率有機ガラスに関する。
(従来技術) 有機ガラスは無機ガラスに比べて軽量であるため光学材
料、特にレンズ材料として注目され、現在ジエチレング
リコールビス(アリルカーボネート)やメタクリル酸メ
チル等の重合体からなる有機ガラスが既に使用されてい
る。この中でジエチレングリコールビス(アリルカーボ
ネート)よりなる有機ガラスは軽量であると共に、耐衝
撃性,寸法安定性,機械的加工性,染色性,ハードコー
ト性に優れており、眼鏡用レンズとして無機ガラスに代
る材料としてこの10年余りで急速に需要が伸びてきてい
る。
(発明が解決しようとする課題) 従来汎用のジエチレングリコールビス(アリルカーボネ
ート)は光学用材料として上記のような好ましい性質を
有しているが、屈折率が一般眼鏡用として用いられてい
るクラウンガラス(無機ガラス)の1.523に比べて1.499
と低く、このため実用面においてレンズの厚みを大きく
せざるを得ず軽量化のメリットがなくなり、かつ見栄え
も悪いという欠点があった。特に度の強いレンズになる
とこの傾向は著しく眼鏡用レンズ材料として必ずしも好
適とは言い難い。
近年、かかる欠点を改良するために、より高屈折率のジ
アリルフタレート、あるいはビスフェノールAの誘導
体、例えば2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフ
ェニル)プロパン,2,2−ビス(4−メタクリロキシエト
キシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン等を主体とす
るレンズ材料が開発されたが、これらの高屈折率レンズ
材料は耐衝撃性がやや劣り、成型性や加工性にいくらか
欠点があって眼鏡用素材として十分満足できるものでは
なかった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、成型性が良く、また屈折率が高く、機械的特
性、化学的特性及び光学的特性に優れたレンズ,プリズ
ムなどの光学用材料として好適な有機ガラスを提供する
ことを目的としてなされたものである。
本発明は、一般式(I) (式(I)中Rは水素原子又はメチル基を表わす)で表
わされるラジカル重合性ジフェニルオキサイド化合物か
ら選ばれた1種以上の単量体又は上記単量体と他のラジ
カル重合可能な二重結合を有する単量体(以下共重合性
単量体と言う)との混合物を重合して得られた重合体か
らなることを特徴とする高屈折率有機ガラスである。
本発明において、上記一般式(I)で表わされる化合物
は公知の化合物であり、具体的にはジフェニルオキサイ
ド−2,2′−ジアリルエステル、ジフェニルオキサイド
−2,3′−ジアリルエステル、ジフェニルオキサイド−
2,4′−ジアリルエステル、ジフェニルオキサイド−3,
3′−ジアリルエステル、ジフェニルオキサイド−3,4′
−ジアリルエステル、ジフェニルオキサイド−4,4′−
ジアリルエステルなどのジアリルエステルやこれらジア
リルエステルに代るジメタリルエステルが挙げられ、こ
れらの単独もしくは2種以上の混合物が使用される。
上記一般式(I)で表わされる化合物はいずれも常温に
おいて液体であり、これらは次のような特徴を有してい
ることが判った。
(イ) ジエチレングリコールビス(アリルカーボネー
ト)と同様に貯蔵安定性に優れ、重合時の可使時間が長
い。
(ロ) ジエチレングリコール(アリルカーボネート)
と同様にアリル基を有するので重合が穏やかで、しかも
重合収縮が約8%と低い。
(ハ) 重合体の比重が1.25とジエチレングリコールビ
ス(アリルカーボネート)の重合体より低い。
上記(イ)及び(ロ)の特徴は、本発明有機ガラスの主
たる用途である眼鏡用レンズの成型方法として一般に行
われている注型重合において優れた成型性を付与し、
(ハ)の特徴は従来の有機ガラスよりさらに軽量化でき
るという利点を与える。
本発明の有機ガラスは、前記一般式(I)で表わされる
ジフェニルオキサイド化合物の1種又は2種以上を重合
することによって製造することができるが、上記化合物
に、本発明の目的とする有機ガラスの特性を損わない範
囲で、さらには性能向上の目的で他の共重合性単量体を
混合して用いることができる。
上記共重合性単量体の具体例としては、メチルアクリレ
ート,メチルメタクリレート等のアルキル(メタ)アク
リレート類、フェニルアクリレート,フェニルメタクリ
レート,ベンジルアクリレート,ベンジルメタクリレー
ト,フェノキシエチルアクリレート,フェノキシエチル
メタクリレート等の含芳香族(メタ)アクリレート類、
スチレン、ビニルトルエン、ハロゲン化スチレン、マレ
イン酸もしくはフマル酸エステル類、安息香酸のビニル
エステルもしくはアリルエステル、2,2′−ビス(4−
メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン等のビスフ
ェノールA誘導体のジ(メタ)アクリル酸エステル類、
ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)、ジ
(メタ)アリルフタレート類などが挙げられる。これら
の中でも特にジエチレングリコールビス(アリルカーボ
ネート)、安息香酸のビニルエステルもしくはアリルエ
ステルがレンズ材料としての特性をさらに向上させるこ
とができるので好ましい。ジエチレングリコールビス
(アリルカーボネート)は、その混合割合の増加に応じ
て得られた共重合体ガラスの屈折率が低下するが、成型
性は損われることもなく、ガラスの染色性、ハードコー
ド適正をさらに向上させることができる。安息香酸のビ
ニルエステルもしくはアリルエステルは、その混合によ
る屈折率や成型性の低下が小さく、得られたガラスの耐
衝撃性をさらに向上させる効果がある。
上記共重合性単量体の混合割合は、前記一般式(I)で
表わされるジフェニルオキサイド化合物との合計量中40
重量%以下がよい。40重量%を超える量はジフェニルオ
キサイド化合物自体が持つ特性を低下させる結果となり
好ましくない。共重合性単量体として、特にジエチレン
グリコールビス(アリルカーボネート)を用いるときは
得られた有機ガラスの屈折率との関係から10重量%以下
が好ましい。また安息香酸のビニルエステルもしくはア
リルエステルを用いるときは有機ガラスの特性のバラン
ス上30重量%以下が好ましい。勿論、上記ジエチレング
リコールビス(アリルカーボネート)と安息香酸のビニ
ルエステルもしくはアリルエステルを上記混合割合の範
囲で同時に用いてもよい。
本発明の有機ガラスは、前記一般式(I)で表わされる
ジフェニルオキサイド化合物から選ばれた1種以上の単
量体又は上記単量体と他の共重合性単量体との混合物を
公知のラジカル重合開始剤の存在下で注型法等の公知の
成型法により加熱重合させることによって得られる。す
なわち、従来のジエチレングリコールビス(アリルカー
ボネート)樹脂において工業的に行われている成型法が
そのまま適用できる。また上記方法の他に、X線,α
線,β線,γ線等の電離性放射線又は紫外線を用いて重
合硬化させることもできる。
(実施例) 実施例1〜6 比較例1〜5 第1表に示される単量体又は単量体の混合物に重合開始
剤として4重量部のジイソプロピルパーオキシジ−カー
ボネートを添加し、これを直径70mmの2枚のガラス円板
とエチレン−酢酸ビニル共重合体より作られたガスケッ
トで構成された注型鋳型の中に注入し重合を行った。重
合は熱風循環炉を用いて、まず40℃で5時間、続いて40
℃から80℃まで11時間かけて徐々に昇温し80℃で2時間
保持した後60℃まで徐冷して行った。脱型した成形品は
次いで110℃で2時間熱処理した。
得られた成形品について以下に示すような各試験を行い
その結果を第1表に示した。
試験方法 (1) 透過率 視感透過率光度計を用い、厚さ2mmの円板試験片で測定
した。
(2) 屈折率 アッベ屈折計を用い、上記(1)の試験片を切削研磨し
て得た試験片の直交する二面より測定した。
(3) 表面硬度 上記(1)の試験片を用い、JISK−5400に基く鉛筆引掻
硬度で表わした。
(4) 比重 20℃の純水中での浮力を測定して算出した。
(5) 耐衝撃性 FDA(Food and Drug Administration)規格に準拠して
行った。即ち、試験片として度数を有しない球面の半径
120mm,厚さ2mm,直径70mmのレンズを10枚ずつ2組用意
し、重量16g又は25gの鋼球を127cmの高さから自然落下
させて破損のなかった枚数を記録し10枚中の非破損枚数
で評価した。
(6) 染色性 上記(1)の試験片をブラウン系の染色浴中に92℃で10
分間浸漬し、(1)による透過率を測定して表示した。
(7) ハードコート性 上記(1)の試験片にシリコン系のハードコーティング
液を浸漬法により塗布し、100℃で4時間加熱硬化させ
た。膜厚を約3μmとし、その密着性をJISD−0202に従
ってナイフによって作製した碁盤目100個をセロハン粘
着テープによる3回の剥離テストを行って残った碁盤目
の数を5枚の平均数で示した。
評価 ○ 剥離なし △ 60〜99個 × 59個以下 またハードコート性の評価における1次とはハードコー
ティング処理後のテスト結果であり、2次とはハードコ
ーティング処理後さらに上記(6)の染色を施した後の
テスト結果である。
実施例で用いたジフェニルオキサイド化合物は次のよう
にして合成した。
(ジフェニルオキサイド−3,4′−ジアリルエステルの
合成) ジフェニルオキサイド−3,4′−ジカルボン酸クロライ
ド295gをベンゼン150gに溶解し、室温でアリルアルコー
ル140gを1時間かけて滴下した。続いて3時間加熱還流
し反応を完結した。冷却後反応混合物を炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で十分洗浄した後、水で2回洗浄した。次い
でベンゼンを留去し、減圧蒸留を行って280gの無色透明
な目的物を得た。
(ジフェニルオキサイド−4,4′−ジアリルエステルの
合成) ジフェニルオキサイド−4,4′−ジメチルエステル286g
にアリルアルコール580g、ベンゼン40g、ジブチル錫ジ
クロライド20gを加えて90℃に加温し9日間還流してエ
ステル交換を行った。反応後アリルアルコールを留去し
た後ベンゼン200gを加え、0.5%水酸化ナトリウム水溶
液500gで洗浄し、続いて0.2%塩酸500gで洗浄した後水
で2回洗浄した。次いでベンゼンを留去し、減圧蒸留を
行って260gの無色透明な目的物を得た。
(発明の効果) 本発明の有機ガラスは高い屈折率と耐衝撃強度を有し、
成型性、加工性にも優れるという特徴をもっている。従
って、光学機器、光学電子機器用のレンズ,プリズム,
反射鏡などや窓材、眼鏡用レンズなどに広く使用するこ
とができ、特に、より薄く、より軽い材料が要求される
眼鏡用レンズ素材としてその工業的価値が極めて高い。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式(I)中Rは水素原子又はメチル基を表す) で表されるラジカル重合性ジフェニルオキサイド化合物
    から選ばれた1種以上の単量体又は上記単量体と他のラ
    ジカル重合可能な二重結合を有する単量体との混合物を
    ラジカル重合して得られた重合体からなることを特徴と
    する高屈折率有機ガラス。
  2. 【請求項2】重合体が一般式(I)で表されるラジカル
    重合性ジフェニルオキサイド化合物60〜100重量%とラ
    ジカル重合可能な二重結合を有する単量体40〜0重量%
    とからなる重合体である請求項1記載の高屈折率有機ガ
    ラス。
  3. 【請求項3】ラジカル重合可能な二重結合を有する単量
    体が下記(II)及び/又は(III)である請求項1又は
    2記載の高屈折率有機ガラス。 (II)ジエチレングリコールビス(アリルカーボネー
    ト) (III)安息香酸のビニルエステルもしくはアリルエス
    テル
  4. 【請求項4】ラジカル重合可能な二重結合を有する単量
    体(II)が10重量%以下であり、(III)が30重量%以
    下である請求項3記載の高屈折率有機ガラス。
JP27249089A 1989-10-18 1989-10-18 高屈折率有機ガラス Expired - Lifetime JPH0747605B2 (ja)

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