JPH0747514A - 木質板及び床材 - Google Patents

木質板及び床材

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JPH0747514A
JPH0747514A JP27991193A JP27991193A JPH0747514A JP H0747514 A JPH0747514 A JP H0747514A JP 27991193 A JP27991193 A JP 27991193A JP 27991193 A JP27991193 A JP 27991193A JP H0747514 A JPH0747514 A JP H0747514A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 木材薄片を原料とし、表面平滑性に優れ、な
おかつ十分な強度、剛性を有する木質板及びそれを用い
た床材を提供する。 【構成】 木材薄片集成板からなる芯層1と、その芯層
1の少なくとも一方の面に積層された、方向性木材薄片
集成板からなる表面層2とからなり、その表面層2が、
前記芯層をなす木材薄片より薄い木材薄片からなること
を特徴とする木質板、及び、その木質板の少なくとも一
方の表面層2に化粧単板を接着積層した床材。 【効果】 高強度であり、表面平滑性に優れた木質板及
び床材を得ることができ、森林資源を保護し、原料コス
トの削減も図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は木質板及び床材に関し、
特に、木材薄片を原料とする板材を積層して構成され、
表面が平滑で軽量であり、なおかつ十分な強度及び剛性
を有する木質板と、その木質板を用いた床材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、木材資源の不足や、森林の保護が
問題となってきており、森林伐採は今後益々困難になる
ことは明かである。従って、原料木材を大量に使用して
製造される合板等の板材は、その供給が不安定あるいは
供給不足となり、価格も高騰することが予想される。よ
って、従来廃材とされていた木材薄片や、木材片の木質
繊維等を有効に利用して得られる木質板が注目され、そ
の木質板の種々の用途への応用が強く望まれている。
【0003】木材薄片や木質繊維等を利用した木質板
は、一般に、木材薄片や木質繊維等の構成要素をバイン
ダーで接着し、成形一体化して形成される。その際、構
成要素の寸法が小さくなるに従い、得られる木質板は均
質になり、表面も平滑になるが、強度、剛性は低下し、
密度は増加する。逆に構成要素の寸法を大きくすると、
木材本来が持っている強度、密度に近づいて行くが、そ
のような木質板は不均質で、表面の凹凸も大きくなる傾
向がある。
【0004】一方、床材としては、図4に示すように、
合板31の片面に化粧単板3を接着して形成されたもの
が一般的に用いられている。そのような床材の原料とな
る合板は、ベニヤ単板等の複数枚を、その木理方向が直
行するように接着積層した板材であり、床材として使用
するのに十分な強度、剛性を有しており、なおかつ表面
は平滑である。従って、上記のような木質板を、合板に
代えて床材に応用するためには、その木質板に合板と同
等以上の強度、剛性、さらに、表面平滑性を持たせる必
要があった。
【0005】しかしながら、例えば、木材を解繊して得
られる木質繊維を構成要素として知られている木質繊維
集積板では、均一で平滑な表面を有する木質板が得られ
るが、床材としては強度不足であり、高強度にするため
に木質板を厚くすると、密度が高いため重量が増加して
取扱い難くなる欠点があった。また、図2に示すよう
に、木材薄片21を、ほぼ一定方向に配列させてバイン
ダーで接着し、成形一体化した方向性木材薄片集成板で
は、強度の点で改善されてはいるが、その表面は不均一
で凹凸が大きいという問題があった。このような方向性
木材薄片集成板を床材に応用した場合には、化粧単板表
面に、下地の方向性木材薄片集成板の凹凸が現出してし
まうという問題が生じていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、木材薄片を原料とし、表面平滑性に優れ、な
おかつ十分な強度、剛性を有する木質板を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、木材薄片
集成板からなる芯層と、その芯層の少なくとも一方の面
に積層され、方向性木材薄片集成板からなる表面層とか
ら形成され、その表面層が、前記芯層をなす木材薄片よ
りも薄い木材薄片からなることを特徴とする木質板によ
って解決できる。
【0008】以下に、本発明の木質板を詳細に説明す
る。図1は、本発明の木質板の一例を示す図であり、図
中1は芯層であり、木材薄片集成板からなっている。そ
の芯層1の両面に、その芯層1をなす木材薄片よりも薄
い木材薄片を用いた方向性木材薄片集成板からなる表面
層2が積層されている。ここで、方向性木材薄片集成板
とは、それをなす木材薄片の木目方向を、ほぼ一方向に
揃えて配列させ、バインダーを用いて接着し成形一体化
したものを意味するが、用いた木材薄片すべてが同一方
向に配列している必要はなく、およそ7割以上の木材薄
片の木目方向が同一方向に配列していればよい。
【0009】本発明の木質板の芯層1をなす木材薄片集
成板においては、厚さの平均値が0.60〜0.90m
mであり、厚さの絶対値が0.50〜1.50mmであ
る木材薄片を用いるのが好ましい。ここで、厚さの絶対
値とは、各木材薄片内の数カ所の異なった点における厚
さを平均した平均厚さを意味し、厚さの平均値とは、各
木材薄片の平均厚さを、用いる木材薄片全部について平
均した値を意味するものとする。また、この木材薄片の
長さは20〜100mm、幅は2〜60mmの範囲内で
あることが好ましい。これらの木材薄片としては、アカ
マツ、カラマツ、エゾマツ、トドマツ、アスペン、ロッ
ジポールパイン等の薄片が好適に用いられるが、樹種は
特に限られるものではない。また、この芯層をなす木材
薄片の配列は、特に制限されるものではないが、ほぼ一
方向に揃えて配列されているのが好ましい。その場合、
配列の方向は、後述する表面層をなす木材薄片の配列方
向と垂直にするのが好ましいが、それに限られず、任意
に選択できる。
【0010】この芯層1をなす木材薄片は、発泡バイン
ダーにより接着され成形一体化されているのが好まし
い。この発泡性バインダーは、芯層1中で木材薄片を相
互に結合させるとともに、それ自体が発泡するものであ
って、好ましくは、木材薄片同志の交差点にのみ樹脂分
を存在させ、木材薄片の小さな隙間を、発泡セルで押し
広げるようにすることにより、樹脂分の使用量を少なく
し、芯層1を低密度化させるものが用いられる。なお、
本明細書においては、発泡する性質を有するバインダー
を「発泡性バインダー」と呼称し、発泡済みの発泡性バ
インダーを「発泡バインダー」と呼称することとする。
【0011】このような発泡性バインダーは、自己発泡
する樹脂から構成されていてもよく、または非発泡性の
樹脂と発泡剤によって構成されていてもよい。自己発泡
する樹脂の例としては、発泡性ポリウレタン樹脂を挙げ
ることができる。発泡剤によって発泡する非発泡性樹脂
の例としては、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、
エポキシ樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノール樹脂、
ユリア樹脂またはそれらの混合物などを挙げることがで
きる。また、発泡剤としては、揮発性発泡剤、例えばC
Cl3 F、CCl2 2 、またはCCl2 F−CClF
2 などや、熱分解性発泡剤、例えばアゾジカルボンアミ
ド、アゾヘキサヒドロベンゾニトリル、2,2’−アゾ
イソブチロニトリル、ベンゼンスルホヒドラジド、また
はN,N’−ジニトロソ−N,N’−ジメチルテレフタ
ルアミドなどを挙げることができる。また、これらの発
泡性バインダーは、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノ
ール樹脂等の非発泡性バインダーを含んでいてもよい。
これらの混合比は、目的とする木材薄片集成板の密度に
応じて適宜調整することができる。ただし、必ずしもそ
れに限られるものではなく、用いられるバインダーとし
ては、前記したような発泡性バインダーでもよいし、非
発泡性バインダーあるいはそれらの混合物のいずれでも
よい。
【0012】この芯層1をなす木材薄片に対する発泡性
バインダーの割合は、木材薄片100重量部に対して
3.0〜30重量部とするのが好ましい。 さらに、こ
の芯層1の厚さは、5mm〜13mmとするのが好まし
く、その密度は、0.40〜0.75g/cm3とする
のが好ましい。密度が0.40g/cm3より小さい
と、板の強度が不十分になり、逆に密度が0.75g/
cm3より大きい場合は、材料全体の重量が増加して取
扱い難くなる。この芯層1をなす木材薄片集成板の曲げ
ヤング係数は、35〜80×102MPaであるのが好
ましい。曲げヤング係数が35×102MPa未満で
は、木質板としたときのたわみが規定値よりも大きくな
り、80×102MPaを越えると、歩行時に必要とす
る適度の弾性が不足する。
【0013】本発明の木質板で、上記芯層1の少なくと
も一方の面に積層される表面層2は、厚さの平均値が
0.20〜0.50mmであり、厚さの絶対値が0.0
8〜0.60mmである木材薄片からなるのが好まし
い。この表面層2は、上記の厚さを有する木材薄片を、
ほぼ一方向に揃えて配列させ、バインダーを用いて成形
一体化した方向性木材薄片集成板をなしている。その木
材薄片の配列方向は特に限られるものではないが、木質
板の長手方向と平行にするのが好ましい。この表面層2
をなす木材薄片には、長さが20〜100mm、好まし
くは20〜50mm、幅が2〜60mm、好ましくは2
〜30mmのものが好適に用いられる。この木材薄片の
厚さの平均値が0.50mmを越えるか、もしくは厚さ
の絶対値が0.60mmを越えると、得られる木質板の
表面が平滑にならない。この木材薄片としては、アカマ
ツ、カラマツ、エゾマツ、トドマツ、アスペン、ロッジ
ポールパイン等の薄片が好適に用いられるが、樹種は特
に限られるものではない。
【0014】この表面層2をなす木材薄片は、予めアセ
チル化しておくのが好ましい。木材薄片をアセチル化す
る場合は、その木材薄片を含水率3%以下、好ましくは
1%以下になるまで乾燥した後、酢酸、無水酢酸、クロ
ル酢酸等の気化蒸気に接触させて気相中でアセチル化
(アセチル化度12〜20%)するのが好ましい。
【0015】この表面層2をなす木材薄片は、バインダ
ーにより接着され成形一体化されている。この表面層2
に用いられるバインダーとしては、前記したような発泡
性バインダーでもよいし、非発泡性バインダーあるいは
それらの混合物のいずれでもよいが、実用的には、成形
用の金型からの離型性の点で、非発泡性バインダーを主
体とするものが好ましい。それらの混合比は、目的とす
る表面層2の密度と離型性を考慮して、適宜設定するこ
とができる。
【0016】また、この表面層2における、木材薄片に
対するバインダーの割合は、木材薄片100重量部に対
して3.0重量部以上とすることが好ましい。木材薄片
100重量部に対しバインダーの添加量を3.0未満と
すると、得られた木質板の強度が不十分になる。また、
この表面層2の厚さは、1〜5mm、好ましくは1〜3
mmとするのが好ましい。さらに、この表面層2の密度
は、0.40〜0.75g/cm3とするのが好まし
い。密度が0.40g/cm3より小さいと、板の強度
が不十分になり、逆に密度が0.75g/cm3より大
きい場合は、材料全体の重量が増加して取扱い難くな
る。この表面層2をなす方向性木材薄片集成板の曲げヤ
ング係数は35〜80×102MPaであるのが好まし
い。
【0017】本発明の木質板では、前記芯層1の両表面
に表面層2を積層のが好ましく、その場合は、両面に同
種の方向性木材薄片集成板からなる表面層2を積層する
のが好ましい。また、本発明にあっては、芯層1をなす
木材薄片にバインダーを塗布したものと、表面層2をな
す木材薄片にバインダーを塗布したものを乾式フォーミ
ングし、それを同時熱圧成形するのが好ましい。具体的
には、まず、熱圧板上に、一方の表面層2をなす木材薄
片にバインダーを塗布したものを、木材薄片がほぼ一方
向に並ぶようにして散布し、その上に、芯層1をなす木
材薄片に発泡性バインダーを塗布したものを散布する。
さらに、他方の表面層2をなす木材薄片にバインダーを
塗布したものを、木材薄片がほぼ同方向に並ぶようにし
て散布し、3層積層体とする。
【0018】次に、熱圧成形機中でこの3層積層体に熱
圧を加えて熱圧同時成形する。その熱圧条件は、圧力が
1〜2MPa、温度が150〜230℃、時間が、目的
とする厚み(mm)×5〜120秒とすることが好まし
い。このようにして得られる本発明の木質板は、その密
度が0.4〜0.75g/cm3であり、曲げヤング係
数が35〜80×102MPaであるようにするのが好
ましい。
【0019】次に、本発明の床材について説明する。上
記のようにして成形した木質板において、図3に示した
ように芯層1の両面に表面層2が設けられている場合
は、その表面層2の少なくとも一方の表面に、別に用意
しておいた化粧単板3を接着剤で貼付け、本発明の床材
を得る。また、芯層1の一方の面のみに表面層2が設け
られている場合は、その表面層に、化粧単板を貼付け
て、本発明の床材を得る。その際、表面層2の表面を、
従来から行われている方法によって研磨し、その研磨し
た面に化粧単板を接着するようにしてもよい。ここで用
いられる化粧単板3は特に限定されず、オーク突板等の
従来から使用されている厚さ0.2〜1.0mm程度の
化粧単板が使用でき、特に本発明の木質板は表面が平
滑、平坦であるので、薄い化粧単板を使用しても床材の
表面は平滑である。また、この化粧単板3の表面は、厚
さ40〜60μm程度のウレタン塗装等を施してもよ
い。
【0020】本発明の木質板によれば、芯層において
は、厚い木材薄片を発泡性バインダーを用いて成形一体
化しているので樹脂の使用量が少なく、得られる木質板
の密度は低くなり、発泡バインダー自体は微小気泡を含
んでいるので柔軟化され、外力に対する緩衝作用があり
破壊され難い。また、本発明の木質板では、この芯層の
少なくとも一方の面に、薄い木材薄片からなる方向性木
材薄片集成板を同時成形で積層しているので、表面が平
滑であり、なおかつ強度、剛性が向上している。従っ
て、このような木質板に化粧単板を接着して形成される
本発明の床材は、表面が平滑であり、十分な強度、剛性
を有している。
【0021】次に本発明の木質板及び床材を実施例に基
づいて具体的に説明する。 (実施例1)芯層をなす木材薄片として、長さが75〜
80mm、幅が5〜50mm、厚さの平均値が0.55
mmである木材薄片を、シェービングマシン((株)岩
倉組製)で作製した。発泡性ウレタン樹脂(住友バイエ
ルウレタン社製の粗MDI)と未濃縮ユリア樹脂の重量
比2:1の混合物6重量部を用意し、低速で回転する回
転ドラム内に、上記の木材薄片100重量部を入れて、
ドラム内で自然落下する際にスプレーにより散布するこ
とにより、木材薄片に発泡性バインダーを塗布した。表
面層をなす木材薄片として、長さが30〜50mm、幅
が2〜20mm、厚さの絶対値が0.15〜0.20m
mである木材薄片を、シェービングマシン((株)岩倉
組製)で作製した。水性フェノールバインダー10重量
部を用意し、低速で回転する回転ドラム内に、上記の木
材薄片100重量部を入れて、ドラム内で自然落下する
際にスプレーにより散布することにより、木材薄片にバ
インダーを塗布した。
【0022】まず、バインダーを塗布した表面層をなす
木材薄片のうちの半分を、熱圧板上に、木材薄片の配列
方向がほぼ一方向になるように散布し、その上に、発泡
性バインダーを塗布した芯層をなす木材薄片を散布し
た。さらにその上に、残りの表面層をなす木材薄片を、
木材薄片の配列方向がほぼ同方向になるように散布し、
厚さ150mmの積層体とした。その積層体を、厚さ1
2mmとなるように、温度210℃、圧力2MPaで4
分間熱圧同時成形した。このようにして作製した、芯層
の両面に表面層を設けた木質板の表面は平滑であった。
【0023】上記の木質板につき、その密度、曲げ強さ
及び曲げヤング係数を測定した。曲げ強さに関しては、
JIS−A5908に基づいて評価した。その結果、密
度は0.57g/cm3、曲げ強さは65MPa、曲げ
ヤング係数は71×102MPaであった。
【0024】(比較例1)実施例1の木質板と同様の厚
みを有する合板について、実施例1と同様に密度、曲げ
強さ及び曲げヤング係数の測定を行った。その結果、密
度は0.58g/cm3、曲げ強さは49MPa、曲げ
ヤング係数は52×102MPaであった。これらの結
果から、本発明の木質板は、合板と同等以下の密度であ
り、なおかつ合板を凌ぐ曲げ強さを有していることがわ
かる。
【0025】(実施例2)実施例1で作製した木質板の
一方の表面に、厚さ0.3mmのオーク突板からなる化
粧単板を、水性高分子イソシアネート系接着剤(光洋産
業、KR7800)を用い、温度110℃、圧力10M
Paを3分間かけて接着した。木質板の表面は平滑であ
るので、化粧単板は良好に接着された。さらに、表面を
研磨した後、約50μm厚のウレタン塗装を施して床材
とした。得られた床材の外観は平滑で良好であった。
【0026】上記の床材につき、その曲げたわみをJA
Sに基づいて評価した。即ち、床材の試料寸法を300
mm(幅)×1800mm(長さ)×12mm(厚さ)
として、スパン700mmで支持し、スパンの中央に直
交して置いた荷重棒の上に、21kg重の荷重をかけた
ときの変位(A)と、同様に9kg重の荷重をかけたと
きの変位(B)との差(A−B)によって評価した。こ
の差が小さいほど剛性が強いことを表している。床材の
JAS規格では、この曲げたわみの値が3.5mm以下
である必要がある。その結果、この床材の曲げたわみの
値は、2.3mmであった。従って、本発明の床材は、
曲げたわみのJAS規格を満足しており、床材として使
用するのに十分な剛性を有していることがわかった。
【発明の効果】本発明の木質板は、芯層として木材薄片
集成板を用い、その少なくとも一方の表面に、表面層と
して、芯層をなす木材薄片より薄い木材薄片からなる方
向性木材薄片集成板を積層したものであるので、高強度
であり、さらに、その芯層と表面層を同時成形するの
で、芯層に部分的硬軟や厚薄があっても、木質板全体の
表面は平滑とすることができる。また、芯層に発泡性バ
インダーを用いることにより、低密度化することがで
き、軽量、高強度の木質板を得ることができる。従っ
て、この木質板の表面に化粧単板を接着して形成した床
材は、表面平滑性に優れ、従来の合板を使用した床材を
凌ぐ剛性、曲げ強さ、曲げたわみを持ち、床材として十
分に使用できる特性を有している。さらに、表面層をな
す木材薄片をアセチル化することにより、木質板及び床
材の防虫、防腐、防バイ菌性、及び寸法安定性を向上さ
せることができる。本発明の木質板及び床材によれば、
従来廃材とされていた原料を有効利用でき、木材資源を
保護する効果がある。また、そのような原料は低価格で
あり、原料コストの削減も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の木質板の一例を示す図である。
【図2】 従来の方向性木材薄片集成板の一例を示す図
である。
【図3】 本発明の床材の一例を示す断面図である。
【図4】 従来の床材の構造を示す図である。
【符号の説明】
1…芯層、2…表面層、3…化粧単板、31…合板
フロントページの続き (72)発明者 遠藤 和志 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材薄片集成板からなる芯層と、その芯
    層の少なくとも一方の面に積層され、方向性木材薄片集
    成板からなる表面層とから形成され、その表面層が、前
    記芯層をなす木材薄片よりも薄い木材薄片からなること
    を特徴とする木質板。
  2. 【請求項2】 前記表面層をなす木材薄片の厚さの平均
    値が0.20〜0.50mmであり、厚さの絶対値が
    0.08〜0.60mmである請求項1記載の木質板。
  3. 【請求項3】 前記芯層をなす木材薄片の厚さの平均値
    が0.60〜0.90mmであり、厚さの絶対値が0.
    50〜1.50mmである請求項1記載の木質板。
  4. 【請求項4】 前記芯層と表面層とが、同時成形された
    ことを特徴とする請求項1記載の木質板。
  5. 【請求項5】 前記表面層をなす木材薄片が、アセチル
    化処理されたものであることを特徴とする請求項1記載
    の木質板。
  6. 【請求項6】 密度が0.4〜0.75g/cm3であ
    り、曲げヤング係数が35〜80×102MPaである
    ことを特徴とする請求項1記載の木質板。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれかに記載の木質
    板において、その木質板の表面層を設けた側の表面のう
    ちの少なくとも一方に、化粧単板を積層したことを特徴
    とする床材。
  8. 【請求項8】 前記芯層が、木材薄片を発泡性バインダ
    ーを用いて接着し成形一体化した木材薄片集成板からな
    ることを特徴とする請求項7記載の床材。
JP5279911A 1993-05-31 1993-11-09 木質板及び床材 Expired - Lifetime JP2626515B2 (ja)

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