JPH0745260B2 - 多色感熱記録材料 - Google Patents

多色感熱記録材料

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JPH0745260B2
JPH0745260B2 JP61282789A JP28278986A JPH0745260B2 JP H0745260 B2 JPH0745260 B2 JP H0745260B2 JP 61282789 A JP61282789 A JP 61282789A JP 28278986 A JP28278986 A JP 28278986A JP H0745260 B2 JPH0745260 B2 JP H0745260B2
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/52Compositions containing diazo compounds as photosensitive substances

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は3色以上の画像を記録することのできる多色感
熱記録材料に関し、特に、フルカラー記録に適した多色
感熱記録媒体に関する。
《従来の技術》 感熱記録方法は、(1)現像が不要である、(2)支持
体が紙の場合は紙質が一般に近い、(3)取り扱いが容
易である、(4)発色濃度が高い、(5)記録装置が簡
単であり、安価である、(6)記録時の騒音がない等の
利点があるため、白黒のファクシミリやプリンターの分
野で近年急速に普及している。これらの感熱記録材料
は、紙、合成紙等の支持体上に発色剤、顕色剤を塗布し
たもので、原稿に対応した電気信号に基づき、サーマル
ヘッドを用いて加熱するプロセスにより記録される。
このような記録分野においても、情報産業の急激な発展
に伴い、計算機、ファクシミリをはじめとする情報機器
の端末機から簡便にカラーハードコピーを得たいという
要求が強まってきている。この方法としてインクジェッ
ト方式や感熱転写方式が検討されている。しかしなが
ら、このインクジェット方式は、細いノズルから色剤入
りインクを飛ばす方式であるため、色剤や他の内容物が
ノズルに詰まり易く、記録の信頼性に欠けるという大き
な欠点を有す。又、感熱転写方式は、インクシート上の
インクを画像状に加熱溶解し、紙に転写する方式である
ため、例えば4色のカラー画像を得るためには4枚のイ
ンクシートを使用する必要があり、多量のインクシート
を用いることとなって不経済である。又、インクジェッ
ト方式の場合には、使用者は常にインク液が不足しない
よう心掛ける必要があり、感熱転写方式の場合には、イ
ンクシートが不足しないよう心掛ける必要がある。即
ち、両方式とも使用者に繁雑な管理を強いる方式であ
る。
これに対し感熱記録方式は、上記の繁雑な管理が不要で
記録の信頼性が高いために、この方式で、多色記録材料
が実現すれば、従来の各方式の欠点が無く使い易いもの
となる。しかしながら、多色化を行うあためには発色色
数に応じた数の発色機構を同一支持体上に組み込み、各
発色機構を制御して作用させる必要があるために、従来
多く努力がなされてきたにもかかわらず、発色の色相、
色分離の点で十分なものではなかった。
例えば、従来方法の一つとして、特公昭51−19989号、
同52−11231号、特開昭54−88135号、同55−133991号、
同55−133992号に記載の如く、印加熱エネルギーが増す
につれて複数の発色単位が単に順次追加され混色して色
相が濁りながら変化していく方式がある。他の方法とし
ては、例えば特公昭50−12868号、同51−5179号、同57
−14318号、同57−14319号、特開昭55−161688号に示さ
れる如く、熱応答温度のより高い発色単位が発色すると
き、同時に消色剤が作用して、低温で発色する発色単位
を消色とするという消色機構を取り入れたものがある。
《発明が解決しようとする問題点》 しかしながら、これはいずれも実現できる発色色相の数
が少ないのみならず、にじみや混色による濁りの為、カ
ラーハードコピーとしては十分な機能を持つものとは言
い難い。特にカラーハードコピーとしては、原理的に発
色色相の数が少ないことかが致命的な欠点であった。従
来この欠点を克服することができなかった大きな理由の
一つとして次の点をあげることができる。即ち、例えば
発色色相の数をより多くしようとする場合、単純には印
加熱エネルギーの分画数を増やし、且つその各々のエネ
ルギー差を広く設けることによって、それに対応する感
熱発色層を同一支持体上に複数固有する感熱記録材料を
設計すればよいのであるが、現実的には印加熱エネルギ
ーを従来より低い領域にまで広げると、記録材料自体の
生保存性(所謂カブリ)等の点において問題が生ずる一
方、印加熱エネルギーを高い領域にまで広げると、画像
の焦げ付き、融着により印字走行性不良(例えばスティ
ッキング)、サーマルヘッドの寿命の短縮化等の点にお
いて重大な問題が新たに生ずる。
また、特開昭57−144789号公報には、ロイコ染料と酸性
物質を含有する感熱発色層と、該感熱発色層とは異なっ
た色調に発色するジアゾ化合物とカップラーとを含有す
る感熱発色層を積層させた感熱記録材料が開示されてい
る。この場合には、高温発色を行った場合、ニジミや混
色のない多色画像を得ることができることは開示されて
いるが、各層の発色を夫々独立に行うことについては、
全く記載がなく、示唆もされていない。
従って従来は、印加熱エネルギーの分画数は、色分離性
を満たそうにすると、現実的には2分画ぐらいが許容で
きる最大限度であった。
一方、感熱記録材料の支持体としては、通常、紙或いは
合成紙等の不透明支持体が用いられている。これは単に
発色画像を片面からの反射画像として読み取るといった
用途によるものである。
従来、感熱記録材料を実質的に透明な支持体上に設けた
例としては、特願昭60−68875号及び特願昭60−184483
号があるが、これは熱記録された記録像を透明支持体側
から視ることによって、光沢に優れた高級画像を得よう
とする目的でなされたものである。また、特開昭50−36
40号には「透明度の高い合成樹脂フイルム又は紙等の基
材の表裏両面に、それぞれ発色色調の異なる感熱記録剤
の層を設けた2色感熱紙」が、又、特開昭60−4092号に
は「透明な基材の両面のいずれにしも、ジアゾ化合物及
びカップリング剤とを含むお感熱記録層を有しているこ
とを特徴とする二色記録型感熱記録シート」が記載さ
れ、透明支持体の両面に相異なる色相に発色する発色単
位層を設けて2色化を行う試みもなされているものの、
既に説明したように同一支持体上に複数個発色単位層を
形成すると、形成された感熱記録材料に生保存性(所謂
カブリ)等の点において問題が生じるため、色相、色分
離の優れた3色以上の多色感熱記録材料を提供するに至
っていない。
感熱発色層を支持体の両面に設けた例は、特開昭57−20
8298号に開示されている。これは、不透明支持体の両面
に印字記録することによって、コスト面及び印字複写物
の保管スペース面等でのロスを軽減することを目的とし
ており、いずれの場合も、前述した多色記録材料に関す
る欠点に対して、特別の寄与をするものではなかった。
本発明者等は、従来の係る欠点を解決すべく鋭意検討し
た結果、透明支持体の一方の面に、感熱記録層を設ける
と共に、他方の面に順次、塩基性染料前駆体及び顕色剤
の組み合わせを発色成分とする高温発色層、並びに、ジ
アゾ化合物及びカプラーの組み合わせを発色成分とする
低温発色層を設けた場合には、各層を夫々独立に発生さ
せることができ、従って、各層の色調を、シアン、イエ
ロー及びマゼンタとすることにより、フルカラーの記録
を行う事もできることを見いだし、本発明に到達した。
従って、本発明の第1の目的は、3色の熱記録を夫々独
立に行うことのできる多色感熱記録材料を提供すること
にある。
本発明のだい2の目的は、フルカラーの記録が可能な多
色感熱記録材料を提供することにある。
《問題を解決するための手段》 本発明の上記の諸目的は、少なくとも、透明支持体、該
透明支持体の一方の面に設けられた感熱発色層及び前記
透明支持体の他方に設けられた2層の感熱発色層からな
る感熱記録材料であって、各感熱発色層の色相が夫々相
異なると共に、前記積層された2層の感熱発色層が、支
持体側から、塩基性選良前駆体と顕色剤の組み合わせを
発色成分とする高温感熱発色層、及びジアゾ化合物とカ
プラーの組み合わせを発色成分とする低温感熱発色層の
順に積層されていることを特徴とする多色感熱記録材料
によって達成された。
本発明においては、ジアゾ含有層と塩基性染料前駆体含
有層との間には、公知のバインダーを用いた中間層を用
いることが好ましい。
本発明の如く、ジアゾ化合物と塩基性染料前駆体とを発
色剤として併用することにより、発色剤の選択範囲を広
げることができるので、多色化が容易となる。
また、高温で発色する塩基性染料前駆体含有層の上に、
低温で発色するジアゾ化合物含有層を設けているので、
低温で記録した後、光り照射して発色剤であるジアゾ化
合物を分解し、次いで高温で記録することにより、各層
を夫々独立に発色させることができる。
次に、本発明の感熱記録材料を使用して容易に良好な多
色画像を得るための方法を、図に従って説明する。
第1図は、透明支持体の片面に塩基性染料前駆体と顕色
剤との組合せを発色単位とするシアン発色層、反対側の
面にジアゾ化合物とカップリング化合物との組合せを発
色単位とするイエロー発色層をマゼンタ発色層上に重層
して有する場合の本発明の感熱材料である。この場合、
三色めを独立に発色させる上から、特開昭61−40192号
に開示されているようなジアゾ化合物のカップリング発
色反応と光定着反応の系をイエロー層に導入すると共
に、マゼンタ発色層としては、塩基性染料前駆体と顕色
剤の組み合わせを発色成分として使用する。即ち、ま
ず、低熱エネルギーの熱記録によって低めの温度でイエ
ロー及びシアン発色層を発色させ、次いでイエローのジ
アソのみを選択系に光分解する特定波長の光源を用いて
光定着し、しかる後に、相対的に前回より高エネルギー
で熱感度の低いマゼンタ層を熱記録すれば、シアン、マ
ゼンタ、イエローを独立に支持体両面に発色させること
ができる。これによって、透明支持体の片側から視る
と、従来感熱記録で困難視されていたシアン、マゼン
タ、イエロー、シアン+マゼンタ(ブルー)、マゼンタ
+イエロー(レッド)、シアン+イエロー(グリー
ン)、シアン+マゼンタ+イエロー(ブラック)の計7
色の基本発色が色分離良く実現できる。
(第2図参照)。
また、本発明の感熱材料は第3図に示した実施態様をと
ることもできる。即ち、第3図は、透明支持体の片面に
ジアゾ化合物とカップリング化合物との組合せを発色単
位とするマゼンタ発色層、反対側の面に塩基性染料前駆
体と顕色剤との組合せを発色単位とするシアン発色層、
及びその上にジアゾ化合物とカップリング化合物との組
合せを発色単位とするイエロー発色層を重層して有する
本発明の感熱材料を示したものである。この場合のよう
に、マゼンタ発色層、イエロー発色層には既に説明した
光定着反応の系を導入することが有利である。即ち、熱
記録プロセスは第1図に示された感熱材料と同様、ま
ず、低めの低熱エネルギーの熱記録でマゼンタ発色層及
びイエロー発色層を発色させ、次いで、マゼンタ及びイ
エロー発色層のジアソを光定着し、しかる後に相対的に
前回より高いエネルギーでシアン層を記録することによ
り、多色感熱記録を行うことができる。
ない、印字のための加熱エネルギを適度に加減して各ユ
ニットの発色をコントロールすることにより、混色によ
って実現できる色の数を相乗的に増すことができること
は、当業者であれば容易に理解することができる。
この際、各発色単位層は、より鮮明な色相を得るために
実質的に透明であることが好ましい。すなわち透明性の
尺度としてヘイズ(%)(日本精密工業(株)製、積分
球法HTRメータで測定)を用いると、発色層に対するヘ
イズは40%以下であることが好ましく、特に20%以下が
好ましい。
以上、本発明の多色発色のプロセスの例を概略的に示し
たが、本発明に係る感熱記録に用いる素材であるジアゾ
化合物とカップリング化合物の組合せからなる発色単位
層及び塩基性染料前駆体と顕色剤の組合せからなる発色
単位層を中心に本発明の多色感熱記録材料の素材につい
て、次に詳細に説明する。
本発明において、発生材として使用されるジアゾ化合物
とは、後述するカップリング成分と反応して、所望の色
相に発色するものであるが、反応前に特定の波長の光を
受けると分解し、もはやカップリンク成分が作用しても
発色能力を持たなくなるものである。この発色系におけ
る色相は、ジアゾ化合物とカップリング成分が反応して
生成したジアゾ色素により主に決定される。従って、良
く知られているように、ジアゾ化合物の化学構造を変更
するか、カップリング成分の化合物構造を変更すれば容
易に発色色相を変えることができ、組み合わせ次第で略
任意の発色色相を得ることができる。このため、一つの
層の中に、種々のジアゾ化合物を分散しておき、1種類
のカップッリング成分や他の添加材を同じ層中に組み入
れても良く、この場合には、各単位発色グループは、異
なるジアゾ化合物と共通のカップチング成分及び他の添
加剤より構成される。又、いくつかの層中に別々のカッ
プリング成分を分散しておき、ジアゾや他の添加剤とし
て同じものを各層に組み入れる組み合わせがある。この
場合には、各単位発色グループは、異なるカップリング
成分と、共通ジアゾ化合物及び他の添加剤によって構成
される。何れにしても、各単位発色グループは、発色色
相が異なるように組み合わされた1ケ以上のジアゾ化合
物及び、1ケ以上のカップリング成分及び他の添加剤に
より構成される。
本発明で言う光分解性のジアゾ化合物は、主として芳香
族ジアゾ化合物を指し、更に具体的には、芳香族ジアゾ
ニウムエ塩、ジアゾスルホネート化合物、ジアゾアミノ
化合物等の化合物を指す。以下、代表として主にジアゾ
ニウム塩を例に挙げて説明する。
普通、ジアゾニウム塩の光分解波長はその吸収極大波長
であるといわれている。又ジアゾニウム塩の吸収極大波
長は、その化学構造に応じて200nm位から700nm位迄変化
することかが知られている。(「感光性ジアゾニウム塩
の光分解と化学構造」角田隆弘、山岡亜夫著 日本写真
学会誌29(4)197〜205頁(1965)。即ち、ジアゾニウ
ム塩を光分解性化合物として用いると、その化学構造に
応じた特定の波長の光で分解し、又、ジアゾニウム塩の
化学構造を変えれば、同じカップリング成分を用いて
も、カップリング反応した時の色素の色相も変化し、本
発明に好ましく用いることができる。
ジアゾニウム塩は、一般式ArNZ+X-で示される化合物で
ある。(式中、Arは置換された、或いは無置換の芳香族
部分を表し、NZ+はジアゾニウム基を表し、X-は酸アニ
オンを表わす)。
本発明では、光分解波長が異なるジアゾニウム化合物を
用いることが望ましい態様の一つであるが、400nm付近
に光分解波長を有する化合物としては、4−ジアゾ−1
−ジメチルアミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジエチル
アミノベンゼン、4−ジアゾ−1−ジプロピルアミノベ
ンゼン、4−ジアゾ−1−メチルベンジルアミノベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−ジベンジルアミノベンゼン、4−
ジアゾ−1−エチルヒドロキシエチルアミノベンゼン、
4−ジアゾ−1−ジエチルアミノ−3−メトキシベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−ジメチルアミノ−2−メチルベン
ゼン−4−ジアゾ−1−ベンゾイルアミノ−2,5−ジエ
トキシベンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノベンゼ
ン、4−ジアゾ−1−ホルホリノ−2,5−ジエトキシベ
ンゼン、4−ジアゾ−1−モルホリノ−2,5−ジブトキ
シベンゼン、4−ジアゾ−1−アニリノベンゼン、4−
ジアゾ−1−トルイルメルカプト−2,5−ジエトキシベ
ンゼン、4−ジアゾ−1,4−メトキシベンゾイルアミノ
−2,5−ジエトキシベンゼン等を挙げることができ、300
〜370nmに光分解波長を有する化合物としては、1−ジ
アゾ−4−(N,N−ジオクチルカルバモイル)ベンゼ
ン、1−ジアゾ−2−オクタデシルオキシベンゼン、1
−ジアゾ−4−(4−tert−オクチルフェノキシ)ベン
ゼン、1−ジアゾ−4−(2,4−ジ−tert−アミルフェ
ノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−2−(4−tert−オク
チルフェノキシ)ベンゼン、1−ジアゾ−5−クロロ−
2(4−tert−オクチルフェノキシ)ベンゼン、1−ジ
アゾ−2,5−ビス−オクタデシルオキシベンゼン、1−
ジアゾ−2,4−ビス−オクタデシルオキシベンゼン、1
−ジアゾ−4−(N−オクチルテウロイルアミノ)ベン
ゼン等を挙げることができる。以上挙げた例に代表され
る芳香族ジアゾニウム化合物は、その置換基を任意に変
ええることにより広く光分解波長を変えることができ
る。
酸アニオンの具体例としては、CnF2n+1COO-(nは3〜
9を表わす)、CmF2m+1SO3 -(mは2〜8を表わす)、
(ClF2l+1SO2)2CH-(lは1〜18を表わす)、 BF4 -.PF6-等が挙げられる。
ジアゾ化合物(ジアゾニウム塩)の具体例としては、例
えば下記の例が挙げられる。
本発明で用いることのできるジアゾスルホネート化合物
は一般式 で表される化合物である。式中、R1はアルカリ金属又は
アンモニウム化合物、R2、R3、R5及びR6は水素、ハロゲ
ン、アルキル基、又はアルコキシル基でありR4は水素、
ハロゲン、アルキル基、アミノ基、ベンゾイルアミド
基、モルホリノ基、トリメルカプト基、又はピロリジノ
基である。
このようなジアゾスルホネートは多数のものが知られて
いおり、各々のジアゾニウム塩を亜硫酸塩で処理するこ
とにより得られる。
これらの化合物の中で好ましい化合物としては、2−メ
トキシ、2−フェノキシ、2−メトキシ−4−フェノキ
シ、2,4−ジメトキシ、2−メチル−4−メトキシ、2,4
−ジメチル、2,4,6−トリメチル、4−フェニル、4−
フェニキシ、4−アセトアミド等の置換基を有するベン
ゼンジアゾスルホン酸塩、及び4−(N−エチル、N−
ベンジルアミノ)、4−(N,N−ジメチルアミノ)、4
−(N,N−ジエチルアミノ)、4−(N、N−ジエチル
アミノ)−3−クロル,4−ピロジニ−3−クロル、4−
モルホリノ−2−メトキシ、4−(4′−メトキシベン
ゾイルアミノ)−2,5−ジブトキシ、4−(4′−トリ
メルカプト)−2,5−ジブトキシ等の置換基を有するベ
ンゼンジアゾスルホン酸塩である。これらのジアゾスル
ホネート化合物を用いる時は、印字の前にジアゾスルホ
ネートを活性化するための光照射を行うことが望まし
い。
又、本発明で用いることのできる他のジアゾ化合物とし
て、ジアゾアミノ化合物を挙げることができる。ジアゾ
アミノ化合物としては、ジアゾ基をジシアンジアミド、
サルコシン、メチルタウリン、N−エチルアントラニッ
クアシッド−5−スルホニックアシッド、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、グアニジン等でカップ
リングさせた化合物である。
本発明に用いられるジアゾ化合物に対する顕色剤は、ジ
アゾ化合物(ジアゾニウム塩)とカップリングして色素
を形成するカップリング成分である。
その具体例としては、例えば、2−ヒドロキシ−3−ナ
フトエ酸アニリドの他、レゾルシンを初めとして特願昭
60−287485号に記されているものを挙げることができ
る。
更に、これらのカップリング成分を2種以上併用するこ
とによって任意の色調を画像を得ることができる。これ
らのジアゾ化合物とカップリング成分とのカップリング
反応は、塩基性雰囲気下で起こり易いため、層内に塩基
性物質を添加してもよい。
塩基性物質としては、水難溶性なしいは水不溶性の塩基
性物質や、加熱によりアルカリを発生する物質が用いら
れる。それらの例としては無機及び有機アンモニウム
塩、有機アミン、アミド、尿素やチオ尿素及びその誘導
体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、ピペラ
ジン類、グアニジン類、インドール類、イミダドール
類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン類、
ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピリジ
ン類等の含窒素化合物が挙げられる。これらの具体例
は、例えば、特願昭60−132990号に載置されている。
塩基性物質は2種以上併用してもよい。
他方、本発明に係る塩基性染料前駆体と顕色剤の組み合
わせからなる発色単位に使用される塩基性染料前駆体と
しては、エクレトロンを供給して、或いは酸等のプロト
ンを受容して発色する性質を有するものであれば、特に
限定されるものではないが、通常略無色で、ラクトン、
ラクタム、サルトン、スピロピラン、エステル、アミ
ド、等の部分を有し、顕色剤と接触してこれらの部分骨
格が開環若しくは開裂する化合物が用いられる。具体的
には、クリスタルバイオレットラクトン、ベンゾイルロ
イコメチレンブルー、マラカイトグリンーンラクトン、
ローダミンBラクタム、1,3,3−トリメチル−6′−エ
チル−8′−ブトキシインドリノベンゾスピロピラン等
がある。
これらの塩基性染料前駆体と共に用いられる顕色剤とし
ては、フェノール化合物、有機酸若しくはその金属塩、
オキシ安息香酸エステル等が挙げられる。顕色剤の好ま
しい融点は50℃〜250℃であり、特に60℃〜200℃の、水
に難溶性のフェノール、有機酸が望ましい。
これらの顕色剤の具体例は、例えば特願昭60−132990号
に記載されている。
以上の発色反応に関与する素材は、分散系で用いても、
或いは必要に応じて成分の一部をカプセル化して用いて
もよいが、通常で発色剤と顕色剤の接触を防止するとい
った生保存性の観点(カブリ防止)、及び希望の印加熱
エネルギーで発色させるような発色感度の制御の観点等
からすると、後述のカプセル化技術を採用するのが好ま
しい。
本発明において好ましいマイクロカプセルは、常温では
マイクロカプセル壁の物質隔離作用によりカプセル内外
の物質の接触を妨げ、ある温度以上に加熱されている間
のみ、物質の透過性が上がるものである。この現象は、
先に本発明者らが見出した新しい技術であり、カプセル
壁材、カプセル芯物質、添加材を適宜選ぶことにより、
その透過開始温度を自由にコントロールすることができ
る。この場合の透過開始温度は、カプセル壁のガラス転
移温度に相当するものである。(例;特開昭59−91438
号、特願昭59−190886号、特願昭59−99490号等)。
カプセル壁固有のガラス転移点を制御するには、カプセ
ル壁形成材を替えることが必要である。ポリウレア、ポ
リウレタン、ポリウレア/ウレタン混合カプセル、尿素
−ホルマリンカプセル、他の合成樹脂を芯物質に内包し
た形のポリウレア/他の合成樹脂混合カプセル、ポリウ
レタン/他の合成樹脂混合カプセル、ポリエステル、ポ
リアミド等のカプセルが特に好ましい。マイクロカプセ
ル化の手法、用いる素材及び化合物の具体例については
米国特許第3,726,804号、同第3,796,696号の明細書に記
載されている。
上記マイクロカプセル中に、ジアゾ化合物、カプップリ
ング化合物、塩基性物質のいずれの成分をも独立、又は
組み合せて用いることによりジアゾ化合物とカップリン
グ化合物との組み合わせを発色単位とする発色単位層を
形成することができ、また、上記マイクロカプセル中に
塩基性染料前駆体及び顕色剤を独立、又は組み合わせて
用いることにより塩基性染料前駆体と顕色剤との組み合
わせを発色単位とする発色単位層を形成することができ
る。これらの成分は、有機溶媒に溶解させて用いても、
微粒子状に分解させて用いてもよい。
マイクロカプセルを作る時、マイクロカプセル化すべき
成分を0.2重量%以上含有した乳化液から作ることがで
きる。
ここで、ジアゾ化合物とカップリンク化合物との組み合
わせを発色単位とする発色単位層を形成する場合、ジア
ゾ化合物1重量部に対してカップリング成分は0.1〜10
重量部、塩基性物質は0.1〜20重量部で割合で使用する
ことが好ましい。又、塩基性染料前駆体と顕色剤との組
み合わせを発色単位とする発色単位層を形成する場合に
は、塩基性染料前駆体1重量部に対して、顕色剤0.3〜1
60重量部、好ましくは0.3〜80重量部使用することが好
ましい。
本発明では、発色助剤を用いることも可能である。
本発明で用いることのできる発色助剤とは、加熱印字時
の発色濃度を高くする、もしくは最低発色温度を低くす
る物質であり、カップリング成分、カルカリ、塩基性染
料前駆体、顕色剤もしくはジアゾ化合物等の融点を下げ
たり、カプセル壁の軟化点を低下せしめる作用により、
ジアゾ、アルカリ、カップリング成分や塩基性染料前駆
体と顕色剤が反応し易い状況を作るためのものである。
発色助剤としては、フェノール化合物、アルコール性化
合物、アミド化合物、スルホンアミド化合物等があり、
具体的としては、p−tert−オクチルフェノール、p−
ベンジルオキシフェノール、p−オキシ安息香酸フェニ
ル、カルバニル酸ベンジル、カルバニル酸フェネチル、
ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテル、キシリレ
ンジオ−ル、N−ヒドロキシエチル−メタンスルホン酸
アミド、N−フェニル−メタンスルホン酸アミド等の化
合物を挙げることができる。これらは、芯物質中に含有
させてもよいし、分散物としてマイクロカプセル外に添
加してもよい。
本発明の感熱材料には、熱ヘッドに対するスティッキン
グの防止や筆記性を改良する目的で、シリカ、硫酸バリ
ウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、炭
酸カルシム等の顔料や、スチレンビーズ、尿素−メラミ
ン樹脂等の微粉末を使用することができる。
又同様に、スティッキング防止のために金属石けん類も
使用することがでる。これらの使用量としては0.2〜7g/
m2が適当である。
本発明の感熱材料には適量なバインダーを用いて塗工す
ることができる。
バインダーとしてはポリビニルアルコール、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、アラビヤゴム、ゼラチン、ポリビニル
ピロリドン、カゼイン、スチレン−ブタジエンラテック
ス、アクリロニトリル−ブタジエンラテックス、、ポリ
酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢酸
ビニル供重合体等の各種エマルジョンを用いることがで
きる。使用量は固形分に換算して0.5〜5g/m2である。
本発明では、以上の素材の他に酸安定剤としてクエン
酸、酒石酸、シュウ酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸等
を添加することができる。
本発明に用いるジアゾ化合物、カップリング成分、塩基
性物質及び塩基性染料前駆体、顕色剤等はマイクロカプ
セル化されないときには、サンドミル等により固体分散
して用いるのがよい。この場合、それぞれ別々に水溶性
高分子溶液中で分散される。好ましい水溶性高分子とし
ては、マイクロカプセルを作る時に用いられる水溶性高
分子が挙げられる。このとき水溶性高分子の濃度は2〜
30重量%であり、この水溶性高分子溶液に対してジアゾ
化合物、カップリング成分、塩基性物質や塩基性染料前
駆体、顕色剤は、それぞれ5〜40重量%になるように投
入される。
分散された粒子サイズは10μ以下が好ましい。
又、本発明における感熱材料は、透明支持体の片面側か
ら透過画像もしくは反射画像として見ることができる
が、特に後者の場合に地肌の部分の裏側が透けて見える
ことになると画像が冴えないので、白く見せるために感
熱層に白色顔料を加えることも、白色顔料を含む層を付
加的に塗布しもよい。いずれの場合でも、記録画像を見
る側とは反射側の最外層に対して行うのが有効である。
好ましい白色顔料の例として、タルク、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネ
シウム、アルミナ、合成シリカ、酸化チタン、硫酸バリ
ウム、カリオン、ケイ酸カルシウム、尿素樹脂等が挙げ
られる。
又、感熱層の塗布量は3g/m2〜20g/m2、特に5g/m2〜15g/
m2の間にあることが好ましい。3g/m2以下では十分な感
度が得られず、20g/m2以上塗布しても品質の向上は見ら
れないのでコスト的に不利になる。
次に本発明で用いられる透明支持体について記述する。
ここで言う透明支持体とは、ポリエチレンテレフタレー
トやポリブチレンテレフタレート等のポリエステルのフ
ィルム、三酢酸セルロースフィルム等のセルロース誘導
体のフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレン
フィルム、ポリエチレン等のポリオレフィンのフィルム
等があり、これらを単体で或いは貼り合わせて用いるこ
とができる。
透明支持体の厚みは20〜200μのものが用いられ、特に5
0空100μのものが好ましい。
本発明に用いることのできる下塗層は、透明支持体と感
熱層の接着を高めるために両層の間に設けるものある
が、下塗層の素材としては、ゼラチンや合成越す分子ラ
テックス、ニトロセルロース等が用いられる。下塗層の
塗布量は0.1g/m2〜2.0g/m2の範囲にあることが好ましい
く、特に0.2g/m2〜1.0g/m2の範囲が好ましい。
0.1g/m2より少ないと支持体と感熱層との接着が十分で
なく、又2.0g/m2以上にふやしても支持体と感熱層との
接着力は飽和に達しているのでコスト的に不利となる。
下塗層は、感熱層がその上に塗布された時に、感熱層中
に含まれる水により膨潤すると感熱層の画質が悪化する
ことがあるので、硬膜剤を用いて硬化させることが望ま
しい。
本発明に用いることができる硬膜剤としては、下記のも
のを挙げることができる。
ジビニルスルホンN,N′−エチレンビス(ビニルス
ルホニルアセタミド)、1,3−ビス(ビニルスルホニ
ル)−2−プロパノール、メチレンビスマレイミド、5
−アセチル−1,3−ジアクリロイル−ヘキサヒドロ−s
−トリアジン、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒド
ロ−s−トリアジン、1,3,5−トリビニルスルホニル−
ヘキサヒドロ−s−トリアジン、の如き活性ビニル系化
合物。
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン
・ナトリウム塩、2,4−ジクロロ−6−メトキシ−s−
トリアジン、2,4−ジクロロ−6−(4−スルホアニリ
ノ)−s−トリアジン・ナトリウム塩、2,4−ジクロロ
−6−(2−スルホエチルアミノ)−s−トリアジン、
N−N′−ビス(2−クロロエチルカルバミル)ピペラ
ジンの如き活性ハロゲン系化合物。
ビス(2,3−エポキシプロピル)メチルプロピルア
ンモニウム−p−トルエンスルホン酸塩、1,4−ビス
(2′,3′−エポキシピロピルオキシ)ブタン、1,3,5
−トリグリシジルイソシアヌレート、1,3−ジグリシジ
ル−5−(γ−アセトキシ−β−オキシプロピル)イソ
シアヌレートの如きエポキシ系化合物。
2,4,6−トリエチレン−s−トリアジン、1,6−ヘキ
サメチレン−N,N′−ビスエチレン尿素、ビス−β−エ
チレンイミノエチルチオエーテルの如きエチレンイミノ
系化合物。
1,2−ジ(メタンスルホンオキシ)エタン、1,4−ジ
(メタンスルホンオキシ)ブタン、1,5−ジ(メタンス
ルホンオキシ)ペンタンの如きメタンスルホン酸エステ
ル系化合物。
ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−シクロヘキ
シル−3−(3−トリメチルアミノプロピル)カルボジ
イミド−p−トリエンスルホン酸塩、1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
の如きカルボジイミド系化合物。
2,5−ジメチルイソオキサゾール・過塩素酸塩、2
−エチル−5−フェニルイソオキサゾ−ル−3分−スル
ホネート、5,5′−(パラフェニレン)ビスイソオキサ
ールの如きイソオキサゾール系化合物。
クロム明ばん、酢酸クロムの如き無機系化合物。
N−カルボエトキシ−2−イソプロポキシ−1,2−
ジヒドロキノリン、N−(1−モルホリノカルボキシ)
−4−メチルピリジニウムクロリドの如き脱水縮合型ペ
プチド試薬;N,N′−アジボイルジオキシジサクシンイミ
ド、N,N′−テレフタロイルジオキシジサクシンイミド
の如き活性エステル系化合物。
トルエン−2,4−ジイソシアネート、1,6−ヘキサメ
チレンジイシアネートの如きイソシアネート類。
これらの硬膜剤の添加物は、下塗素材の重量に対して、
0.20重量%から3.0重量%の範囲で、塗布方法や希望の
硬化度に合わせて適切な添加量を選ぶことができる。
添加量が0.20重量%より少ないと、いくら径時させても
硬化度が不足するので、感熱層の塗布時に下塗層が膨潤
するという欠点を有し、又逆に、3.0重量%よりも多い
と硬化度が進みすぎ、下塗層と支持体との接着がかえっ
て悪化し、下塗層が膜状になって支持体より剥離する欠
点を有する。
用いる硬化剤剤によっては、必要ならば、更に苛性ソー
ダ等を加えて、液のpHを酸性側にする事もできる。
又、塗布時に発生する粟を消すために、消泡剤を添加す
る事にも、或いは、液のレベリングを良くして塗布筋の
発生を防止するために、活性剤を添加する事も可能であ
る。
又、必要に応じて、帯電防止剤を添加することも可能で
ある。
更に、下塗層を塗布する前には、支持体の表面を公知の
方法により活性化処理する事が望ましい。活性化処理の
方法としては、酸によるエッチング処理、ガスバーナー
による火焔処理、或いはコロナ処理、グロー放電処理等
が用いられるが、コストの面或いは簡便さの点から、米
国特許第2,715,075号、同第2,846,727号、同第3,549,40
6号、同第3,590,107号等に記載されたコロナ放電処理が
最も好んで用いられる。
本発明に用いることのできる、感熱層の上に設けるオー
バーコート層の大きな目的は、耐水性、耐傷性を付与す
るためのものである。素材としては、ポリビニルアルコ
ール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ゼラチン、ス
チレン−無水マレイン酸の供重合体、澱粉等を単独で或
いは混合してバインダーとし、更に、それらのバインダ
ーを硬化させるために、前述の下塗層に用いたものと同
じ硬膜剤を用いたり、或いは、ホウ砂やホウ酸、コロイ
ダルシリカ等を用いる事が望ましい。
オーバーコート層には、カリオン、炭酸カルシウム、二
酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、クレー等の白色顔料を含有させることにより、白地
をより白く見せたり、印字時におけるヘッドとの接着を
防止する事もできる。
又、螢光染料、着色染料を少量添加し、より白く見せる
こともできる。又、背景部の色相が白でなく、所望の色
相になるように好適な染料を添加して一様に染色するこ
ともできる。
オーバーコート層の塗布量は0.3g/m2から5g/m2の範囲に
ある事が好ましく、特に、0.5g/m2から4g/m2の範囲にあ
る事が好ましい。
塗布量が0.3g/m2より少ないと、耐水性や耐傷性を十分
持たせることができず、又、4g/m2より多いと、印字時
に余分なエネルギーが必要であり好ましくない。
本発明に係る塗布液は、一般によく知られた塗布方法、
例えばディップコート法、エアーナイフコート法、カー
テンコート法、ローラーコート法、ドクターコート法、
ワイヤーバーコード法、スライドコード法、グラビアコ
ート法、或いは米国特許第2,681,294号明細書に記載の
ホッパーを使用するエクストルージョンコート法等によ
り塗布することが出来る。必要に応じて、米国特許第2,
761,791号、同第3,508,947号、同第2,941,898号、及び
同第3,562,528号明細書、原崎勇次著「コーティング工
学」253頁(1978年朝倉書店発行)等に記載された方法
等により、2層以上に分けて同時に塗布することも可能
であり、塗布量、塗布速度等に応じて適切な方法を選ぶ
ことができる。
本発明に用いる塗液に、顔料分散剤、増粘剤、流動変性
剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、着色剤を必要に応じて適
宜配合することは、特性を損なわぬ限り何らさしつかえ
ない。
本発明の感熱材料は、高速記録の要求されるファクシミ
リや電子計算機のプリンター用シートとして用いること
ができる。この場合、通常のファクシミリやプリンター
と異なり、両面同時熱記録可能な、いわゆる両側サーマ
ルヘッドを持った装置が望ましい。従来の単一サーマル
ヘッドを用いて片面記録後、反転して戻ったシートの反
対側を熱記録させることもできる。又、発色成分として
ジアゾ化合物を用いるので、特に光分解用の露光ゾーン
を持たせることが、画像の保存性及び多色化に有利であ
る。
印字ヘッドと露光ゾーンの配列には、大別して2種の方
法がある。一つは一度印字した後、光分解用の光照射を
行ない、この光照射に前後して、記録材料の送り機構に
より、一度印字した所にもう一度印字できるように記録
材料が印字待期の状態に戻り、次に又印字し、再度光照
射を行ない、記録材料がもとに戻るという動作をくり返
す、いわゆる1ヘット多いスキャン方式であり、もう一
つは、記録したい色の数だけ記録ヘッドを持っており、
その間に光照射ゾーンを有しているいわゆる多ヘッド1
スキャン方式であり、必要に応じて両方式を組合わせも
よい。又、必要に応じてヘッドにかける熱エネルギーを
変化させてもよい。又、光分解用の光源としては、希望
する波長の光を発する種々の光源を用いることができ、
例えば種々の蛍光灯、キセノンランプ、キセノンフラッ
シュランプ、各種圧力の水銀灯、写真用フラッシュ、ス
トロボ等種々の光源を用いることができる。又光定着ゾ
ーンをコンパクトにするため、光源部と露光部とを光フ
ァイバーを用して分離してもよい。又、場合によって
は、一度印字した記録材料を太陽光もしくは蛍光灯等の
ものにおき、主に可視光源領域の光で定着した後もう一
度印字して、多色サンプルを得ることもできる。
《発明の効果》 以上詳述した如く、本発明によれば、従来の感熱記録方
式によっては得ることのできなかった、優れた色相、優
れた色分離性、高い画像濃度に加えてそして画像保存性
の良好な多色画像を得ることができる。又、本発明は、
得られた画像を透過画像とすることも、反射画像とする
こともでき、非銀塩写真による天然色画像形成への道を
開くものあり、その意義は大きい。
《実施例》 以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明
はこれによって限定されるものではない。
なお、添加量を示す「部」は「重量部」を表わす。
ジアゾカプセル液Aの調製 下記のジアゾ化合物 トリクレジルホスフェート 6部 塩化メチレン 12部 トリメチロールプロパン トリメタアクリレート 18部 タケネート D−110N(75重量%酢酸エチル溶液) (武田薬品工業(株)製(商品名)) 24部 を混合し、 ポリビニルアルコール8重量%水溶液63部と蒸留水100
部からなる水溶液の中に添加した後、 20℃で乳化分散し、平均粒径2μの乳化液を得た。次
に、得られた乳化剤を40℃にて3時間攪拌しつづけた。
この液を20℃に冷却した後、アンバーライトIR120B(ロ
ームアンドハース社製(商品名))を100cc添加し、1
時間攪拌し、その後濾過してカプセル液Aを得た。
カプラー/塩基分散液Aの調製 下記のカプラー トリフェニルグアニジン(塩基) 14部 ポリビニルアルコール4重量%水溶液 138部 を混合し、ダイノミル(ウィリー・エイ・バコフェン・
エイ・ジー社製(商品名))にて分散して、平均粒径3
ミューmの分散液を得た。
発色助剤分散液の調製 発色助剤 及び ポリビニルアルコール4重量%水溶液 138部 を混合しダイノミル(ウイリー・エイ・バコフェン・エ
イ・ジー社製(商品名))にて分散し、平均粒径3μの
分散液を得た。
カプセル液Bの調製 下記の化合物 塩基性無色染料前駆体(Blue 200 山田化学(株)製) 1−フエニル−1−キシリルエタン 55部 塩化メチレン 55部 スミソープ200(住友化学(株)製紫外線吸収剤) 2部 タケネートD−110N(武田薬品工業(株)製) 60部 を混合し、ポリビニルアルコール8重量%水溶液100部
と蒸留水40部からなる水溶液の中に添加した後、20℃で
乳化分散し、平均粒径1μの乳化液を得た。次に得られ
た乳化液を40℃にて3時間攪拌し続けカプセル液Bをえ
た。
カプセル液Cの調製 塩基性無色染料前駆体としての下記の化合物 (CIBA Pergascript Red I−6−B) を用い、カプセル液Bと同様の方法でカプセ液Cを得
た。
顕色剤乳化分散物の調製 下記の構造式で表される顕色剤(a)を8部、(b)を
4部及び(c)30部を1−フエニル−1−キシルエタン
8部と酢酸エチル30部に溶解した。得られた顕色剤の溶
液をポリビニルアルコール8重量%水溶液100部と水150
部、及びドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5部の水
溶液に混合乳化分散し、粒子サイズ0.5μの乳化分散物
を得た。
〔実施例1.〕 記録シートAの作製 カプセル液B 5.0部 顕色剤乳化分散物 10.0部 蒸留水 5.0部 を攪拌混合し、塗布液Aとした。
カプセル液A 4.9部 ハイドロキノン5重量%水溶液 0.2部 カオラー/塩基分散液A 3.7部 発色助分散液 7.4部 を攪拌混合し、塗布液Bとした。
カプセル液C 5.0部 顕色剤乳化分散物 10.0部 蒸留水 5.0部 を攪拌混合し、塗布液Cとした。
次に、透明支持体として75μ厚の2軸延伸されたポリエ
チレンテレフタレートフィルムを用し、両面にコロナ処
理を施した後、一方の面(塗布面A)に塗布液Aを、反
対側の面(塗布面CB)に塗布液C、下記保護層と同じ組
成の中間層及び塗布液Bを順次塗布し、塗布液A、B、
Cが各々乾燥重量で12g/m2、中間層のそれが2g/m2にな
るように調製した。次いで下記の2μの保護層を両面に
設け記録シートAを得た。
保護層の組成 シリカ変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製 PVA R2105) 1重量部(固形分) コロイダルシリカ(日産化学(株)製スノーテックス3
0) 1.5重量部(固形分) ステアリン酸亜鉛(中京油脂(株)製ハイドリンZ−
7) 0.02重量部(固形分) パラフィンワックス(中京油脂(株)ハイドリンP−
7) 0.02重量部(固形分) 得られた記録シートAの各々の面に対してランダムに数
カ所熱ブロックを用いて100℃で1秒間加熱し、これを
片面から目視評価したところ、塗布面Aの加熱部分がシ
アン、塗布面Bの加熱部分がイエロー、そして両方の色
が重なった部分がグリーンに各々明瞭に色分離よく発色
した。
更に、リコピースーパードライ100型にて10秒間光照射
(400〜430nm)を行った後、CB面を熱ブロックを用いて
120℃で1秒間加熱したところ、マゼンタ色に発色し
た。
以上の如く、光照射剪に低温で印字すると、記録シート
の両面が各々イエロー及びシアンに発色し、次いで光照
射でジアゾ化合物を光分解した後に多少高温で印字する
ことにより、同じ記録シートがマゼンタに発色し、その
結果、このシートを片面から見ると、発色像はシアン、
マゼンタ、イエロー、ブルー、(シアン+マゼンタ)、
グリーン(シアン+イエロー)、レッド(イエロー+マ
ゼンタ)及びブラック(シアン+マゼンタ+イエロー)
の、鮮明で不必要な混色で色ニジミのない発色液が得ら
れた。
実施例2. 記録シートの作製 実施例1で使用した塗布液Aの代わりに塗布液Cを用
い、塗布液Cの代わりに塗布液Aを用いた他は、実施例
1と全く同様にして記録シートBを作製し、実施例1と
同様のプロセスで発色させたところ、100℃で1秒間の
加熱伝票イエローの発色像が得られ、120℃で1秒間の
加熱でシアン及びマゼンタの発色像が得られ、結局記録
シートAと同様の発色像が得られた。すなわち、このシ
ートを片面側から見ると、発色像はシアン、マゼンタ、
イエロー、そしてブルー(シアン+マゼンタ)、グリー
ン(シアン+イエロー)、レッド(イエロー+マゼン
タ)及びブラック(シアン+マゼンタ+イエロー)の、
鮮明で不必要な混色や色ニジミのない発色像が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第3図は、発色層の三層有する場合の本発明
の感熱材料の1例を示す断面図である。 第2図は、第1図の感熱材料に熱印字をした場合の発色
状況の1例を示す断面図である。 図中、符号1はグリーン、2はイエロー、3はレッド、
4はブラック、5はブルー、6はシアン、7はマゼンタ
の色相を表わす。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−3640(JP,A) 特開 昭60−4092(JP,A) 特開 昭57−144789(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、透明支持体、該透明支持体の
    一方の面に設けられた感熱発色層及び前記透明支持体の
    他方の面に設けられた2層の感熱発色層からなる感熱記
    録材料であって、各感熱発色層の色相が夫々相異なると
    共に、前記積層された2層の感熱発色層が、支持体側か
    ら、塩基性染料前駆体と顕色剤の組み合わせを発色成分
    とする高温感熱発色層、及び、ジアゾ化合物とカプラー
    の組み合わせを発色成分とする低温感熱発色層の順に積
    層されていることを特徴とする多色感熱記録材料。
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